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愛原様のたわごと(06年04月08日)


逆沢「久々に連続バージョンアップね。」

鼎「ぜーんぶ、バグ報告がらみばかり!」

愛原「思ったよりも残っていて驚いている。まぁいずれも、報告の内容が丁寧だったせいで、簡単に修復できたけどな。」

鼎「バグ修正の中で一番大変なのは、バグの原因を突き止める事だから、どこがどう異常で、どこがどう正常だったのかが分かるとすごく助かるよね。」

愛原「ちなみにウチのゲームの場合は、戦闘中なら【どの主人公で】【どの勢力と戦っている時に】【どの都市で】の3点が分かれば、それ以外なら【どのイベントや処理が前後に発生したか】が分かると、大抵のバグは潰せる。システムの根源を揺るがすような大きなバグはさすがに無くなって来たと思うし、細かいバグはスイッチや指定マップ・指定画像の配属ミスが殆どだから、今後も報告があればどんどん潰していく。よってバグ報告は遠慮なくどんどんカモンだ!」

鼎「大型バージョンアップ版が完成する頃には、殆どバグがなくなっていればいいよね。」

愛原「そうだな。新たに加えた要素がらみのバグもあるだろうが、それ以前のバグは全て潰しておきたいところだ。」

逆沢「で、今度追加される新勢力って、あの北方異民族でしょ。あれはどういう勢力なの?」

愛原「その質問はあいまいすぎて、言ってる意味が分からないぞ。歴代のバグ報告者のような分かり易い内容で質問し直せや!」

逆沢「要するに私達の愛原軍のような既存の勢力と同じような扱いになるのかって事。プレイヤーが担当する事もできるか、あるいは敵として立ちはだかってきたりとか、内政や徴兵も独自に行ってくるのかとか?」

鼎「確か北方異民族ってのは、黒藤軍の本拠地である蝦夷よりも北に住んでる人達の事でしょ。とするとマップも変わるの?」

愛原「全部イエスだ。プレイヤーとして担当もできるし、COMが担当すれば独自の戦略をもって内政や徴兵や軍事活動も行う。マップも当然、新たに都市が増える形になる。

鼎「すごい〜。てことは私達にとって、お仲間さんって事になるのかなぁ?」

愛原「まぁ黒藤軍を究極の敵としている点では、俺達6群雄と同じ立場だな。もっとも俺達が宮田軍や辰巳軍を敵にしているように、黒藤軍を敵としている点が共通してるからといって、即味方という訳でもない。ゲーム開始直後では、全ての群雄と中立関係という設定だ。黒藤軍と険悪な関係にあるといっても、宣戦布告済みの状態まではいってない。とかいってどの勢力と同盟を結んでいる訳でもない。婆娑羅軍とはやや友好的な関係にあるけどな。」

鼎「ふーん。でも初期状態で有力な敵がいないって事は、もしかして平和主義国?」

愛原「全然。ただ経済力や地理などの事情から、結果的にそうなっている。だって中原最強の黒藤軍の北隣にある勢力だぞ。黒藤軍を叩かないと、それより南にいる大神軍や俺達とも戦いようがないではないか。経済力も貧弱な発展途上国だしな。」

逆沢「ちょっと待った。このゲームって確か、黒藤編でプレイしない限りは黒藤軍を滅ぼした時点でゲームクリアだから、って事は大半の主人公にとって蝦夷より北にある北方異民族なんかに用はないんじゃない?」

愛原「その辺は色々考えてあるから心配するな。黒藤軍以外のどの既存主人公でプレイしても、北方異民族と戦わずに済む既存のルートと、北方異民族とも激突せざるを得ない新ルートの分岐が用意されている。つまり北方異民族は最初から用意された敵ではなくて、分岐次第で味方にも敵にもなるという存在だ。」

鼎「確かこのゲームは、事実上、戦わなければならない相手と、絶対に戦えない相手が決まってるけど、その意味ではちょっとパターンが違うよね。」

逆沢「ウチの場合は、大神軍と黒藤軍がルート上絶対に滅ぼさないといけない勢力で、宮田軍と辰巳軍は敵だけど滅ぼすかどうかは任意。大門司軍とは同盟関係にあるから交戦不可。婆娑羅軍はその大門司軍のさらに向こう側にあるからやはり交戦不可という風に、ちゃんと外交関係が固定されてるからね。」

愛原「この新勢力だけは違うんだ。戦うも戦わないもプレイヤーの自由なのだ。」

鼎「でもよく考えてみれば、ウチのゲームは主人公の思想が固定されてるから、プレイヤーがいくら戦いたくないと思った相手でも倒さざるを得ない事もあるし、その逆も多いよね。そう考えてみれば、プレイヤーに選択させると矛盾が出てこないかなぁ?」

愛原「まぁなるだけ矛盾のでにくい分岐シナリオを考えたつもりだが・・・。特に宮田編の分岐はどっちが宮田にとって正義とも断定しづらい、考える余地のある分岐になったとも思うぞ。」

逆沢「まぁ何が正義かというのは、永遠のテーマかもね。」

鼎「黒藤軍だけは、他のどの主人公にとっても共通の敵になってしまってるみたいだけど・・・」

愛原「黒藤軍は、多くの勢力にって許すまじき悪い敵という位置づけだからな。という訳で今回のテーマは、【悪い敵】だ。」

鼎「悪い敵!?」

逆沢「なんともまぁ、シンプルなテーマね。」

愛原「しかし実際問題、RPGや戦略SLG系のゲームにとって、悪い敵の存在は不可欠だ。厳密には恋愛AVGとかでも恋敵とかは登場するし、スポーツものや格闘ゲームでもライバルは登場するが、今回はそれらは除外して、純粋に倒すべき悪について考えてみよう。」


逆沢「まぁ勧善懲悪ものなら分かり易いけどね。悪い奴はやっつけろって事で。」

「国取りゲームの場合は、統一という大義名分で侵略行為をそのまま正当化してるよね。」

愛原「現実にはそう簡単な問題ではないけどな。ブッシュの正義がそのまま拍手喝采をもって迎え入れられる訳でもないし、中国が台湾に攻め取れば即祖国統一万歳という訳にもいかないからな。とはいえその点をうるさく考えすぎるとゲームが成立しないから、ある程度は大目に見ないといけない。リアリティーで言えば、どうしても【敵=悪】とは断定しにくい。」

逆沢「【俺達は正義の国だ。お前達は悪の枢軸だ】と主張して、無理やり他国を蹂躙したりする事はリアルでもありえるけどね。」

愛原「・・・実際に正義かどうかは、別問題だけどな。」


鼎「でも戦略重視のシミュレーションとかなら別として、シナリオ重視のドラマチックRPGとかでは、やっぱり【敵=悪】は基本じゃないかなぁ・・・」

逆沢「まぁ確かに普通の場合は、主人公は相対的に正義の味方というのはお約束だしね。」

愛原「別に主人公が、正義の味方である義務はないのだがな。」

逆沢「確かに主人公が、一時的に人の道に外れたりする事はあるわよ。でも普通の人は、特に断りがなければ主人公が悪い人でないという前提でゲームをプレイするんじゃない?」

愛原「それは変な先入観だな。俺は董卓や呂布でプレイして、内政無視の破天荒プレイするのもアリだと思うけどな。」

鼎「ウチも黒藤編でプレイすれば悪業プレイもできるけど、そうゆう作者の思想も反映されてるのかなぁ?」

逆沢「それはウチがそういうゲームだからでしょ。ドラマチックRPGでは、主人公が悪い敵を倒すのがセオリーなんだから。」

愛原「まぁ、そうだろうな。主人公よりも正しい存在を敵として倒すシナリオは、通常ではやはりまずいだろうしな。という訳で【悪い敵】の分類だが、まず勧善懲悪型と訳アリ型に分類できるだろう。ちなみに勧善懲悪ものは悪役が【醜い欲望】を前面に出して悪さをすれば、とりあえずお膳立ては成功だ。あとはケ○シロウみたいなヒーローが、悪党どもの頭をふっ飛ばしたりすれば、とりあえずハッピーエンドだからな。」

鼎「でも【悪人に人権はない】ってヒーローはちょっと危険かも・・・。」

逆沢「バルタン星人の大量殺戮を断行したウル○ラマンも、ヒーローよね♪」

愛原「これが本格シナリオをうたう人情派RPGとかだと、話は変わってくる。刑事ものでも最近はリアル志向が進んでいるが、この手の作品ではチンピラにいきなり鉄拳をあびせる危ない刑事は殆ど登場しない。訳アリ型の悪役は、この系統のシナリオものでよく見られる。」

逆沢「訳アリ型の王道といえば【この腐った世の中を変える】みたいな世直し型、あと復讐型、【愛する人を守る為に】とか【忠義】みたいなタイプもあるわね。でもそういう高尚(?)な理由づけを持ってるのはボス級や幹部級だけで、ザコ級は単なるチンピラや有害モンスターなのが王道のパターンよね」

愛原「それは果たしてリアルなのか?」

鼎「・・・言ってる意味が分からないけど?」

愛原「人の上に立つもの程、道理や正義があるというのは大きな錯覚だ。現実世界では、大物政治家の方がむしろ利権志向だったり、成長株のやり手経営者の方が金に汚かったりする事も多い。逆にフリーターやニートの殆どがチンピラ級の思考しかできないかといえば、これも違う。むしろ普通の営業マンや現場作業員以上に、世の中を客観的・哲学的に考えてる者も珍しくない。ボス級の悪人は確かに頭が切れるが、やむを得ない事情で悪事を働いているのはむしろ少数じゃないのか? むしろコンビニ強盗とかする小悪人の方が、生活苦とか、やむを得ない事情を持っていることが多いと思うぞ。」

逆沢「うーん、確かにそれは言えるわね。一番下っ端なのは生活苦で預金口座を売ったり麻薬を栽培する人。その上に詐欺や密売の実働をやってる人がいて、一番上はむしろ凡人の及ばないリッチな生活をしてたりして。」

鼎「賄賂を贈ったり天下りを受け入れたりできる企業は大抵大きいし、その対象となる政治家や官僚も、普通に生活する人より豊かなのが普通だよね。」

逆沢「そういう人達って、RPGで登場するボス級みたいに、心に深い傷を抱えたり、世の中を大きく変革してやろうという大志があるのかしら? ホ○エモンはどうだったのかなぁ?」

愛原「・・・だろ。ともかく時代劇のパターンは単純だと言われるが、悪役に関してはむしろリアルに近いと思うぞ。ザコ程救いようのない悪人で、ボスは本当に悪い人でなかった人ばかりという設定は、少しおいおいと言いたくなる。時代劇で最強の悪役は大抵が用心棒で、悪徳代官や悪徳商人自身の戦闘能力が高いケースは稀だが、RPGの多くではこの点でも逆で、ボス級は大抵、めっちゃ強いしな。」

逆沢「まぁー、言ってる事は分かるけど、やっぱり勧善懲悪ものの時代劇に出てくるような悪徳商人や悪徳代官が敵ボスだと、ドラマとしては面白くないんじゃないんじゃないかな? むしろ腐った世の中を変えるとか、愛する者を守るとかって方が、カッコいいんじゃない?」

鼎「終わり美しければそれで良し!」

愛原「お前らなぁ・・・。いずれにしろ誤解してはいけないのは、ドラマチックとリアリティーは別物だと言う事。絶対的な悪は存在しないという定義は、リアリティーを出す意味で大きな意味を持つが、だからといって無理やり悪役を美しく見せようとするのは、俺としては関心できない。逆に勧善懲悪ものは、シナリオとしては安っぽく感じるかも知れないが、巨悪に押しつぶされようとしている農民や、やむなく悪事に加担させられているザコにスポットを当てれば、それなりにいいシナリオに成り得る可能性がある。時代劇も馬鹿にしてはいけない。」

逆沢「うーん、でもザコに同情しすぎると、殺陣シーンが面白くならないのよねー。」

鼎「本当に悪い人が裏にいるのは分かってても、舞台が戦場とかの場合は、敵軍の兵士の事をいちいち思いやってると戦いにならないよ。」

逆沢「そうそう。むしろザコ級の敵である程、虫けら同然に対応せざるを得ない事はあるし。目の前の敵兵を倒さないとこっちが危ないなら、やっぱり割り切らないとね。」

愛原「・・・それは事実だ。特にウチのようなゲームだと、その逆転現象は強くなる。名も無い兵士は容赦なく倒すが、本当のワルとちまちま外交とかやって、こちらが譲歩せざるを得ない事もある。道理の上ではちょっと疑問もあるが、これもまた一つのリアリティーだな。だが手段としてザコに厳しくボスに甘くなるのと、ザコ程人格が卑しくてボス程人格者というのは、全然意味が違うぞ。」

逆沢「でも人の上に立つ人ってのは、人格がどうであれ、それなりに人をひきつける何かがあるのは自然でしょ。」

愛原「まぁ、それはそうだな。中には【偶然力を手に入れた】だけのボスや、【親の財産を受け継いだ】だけのボスもいるが、裸一貫でのし上がった人物なら、知力・胆力・カリスマ性・・・、何らかの凡人にはない要素があっても不思議はないな。ウチのゲームでいえば、黒藤は演説能力を含めた教祖的カリスマと謀略と機敏の才がある。俺は多少の運もあるが元々有力貴族家の当主だし、門司や辰巳や婆娑羅は世襲だ。大神は騎士団領特有の官僚型出世システムの中で統治面や武功面で並々ならぬ働きをみせた結果、トップに推挙された形になる。安っぽいと言われればその通りだが、確かにお偉いさんの血を引いているという設定は、主人公側にしても悪役にしても使い勝手のいい初期設定だとは思うな。うん。」

鼎「で、そのボス級の悪役が、どういう欲望や思想をもって悪事を働くかによって、ゲームの方向性が決まりそうだよね。」

愛原「シンプルに悪い奴なら、それはそれで分かり易い。だが訳アリ型なら、ちょっとテクがいる。無論ウチみたいに主人公が善玉である必要がなければ、対立動機さえ明確であれば、どっちが悪でも関係ない。例えば我が愛原軍は、宮田軍側からみれば圧政の幇助者でしかないし、大神軍からみれば侵略者だ。」

鼎「一番難しいのは、どっちが悪か断定できないのに、対立は避けられないパターンかな?」

愛原「そいつはうまく処理できれば、名シナリオになれる素質はありそうだな。ちなみにウチのパターンは、どっちが悪かではなく、悪を目の前にしてどうするかというのが基本パターン。寺島のように内部で策動するものもいれば、宗祀のように外に救いを求める者もいる。大神軍のように正面から対抗する者もいれば、大門司軍のように知謀の限りを尽くす者もいる。やむなく屈する独立勢力の総督もいれば、北狄のように積極的に媚びる者もある。また黒藤らの立場でみれば、大経連や官僚などの圧力もあるし、そう考えれば単純に黒藤らだけを責めて済む問題でもない。現実世界でも、与党の悪徳政治家が汚職で逮捕されても、与党が別の候補者を立てて利権団体がその候補をバックアップして当選させてしまうケースがあるようなものだ。」

逆沢「でもやむなく黒藤軍に屈する独立勢力や、積極的に黒藤軍に媚びる北狄でのプレイはできないけどね。」

愛原「そんな勢力でプレイして何が嬉しいのだ? 黒藤軍なら統一と中原支配という楽しみがあるし、他の6勢力なら打倒黒藤軍という楽しみがあるが、そんな勢力で担当して、めでたく黒藤軍の奴隷になれましたなんてエンディング、誰も見たくないだろ。」











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