トップページに戻る


愛原様のたわごと(06年06月02日)



愛原「公開して半年以上が経過したが、まだこうして掲示板から嬉しい書き込みがあるのはありがたい限りだ。」

逆沢「わざと負けて経過を見守るプレイなんて、これはまた、とんでもないマニアックプレイね!」

鼎「隅々まで遊んでくれてありがとう! 会話イベントも用意した甲斐がありました。感謝!」

逆沢「でもバグってたら、恥ずかしい・・・。穴があったら恥ずかしい心境?」

愛原「昔、テストプレーした時は大丈夫だったんだが、それ以降に大神編に関するとあるイベントを追加修正した事があってだな。その時にちゃんとチェックしてなかったせいだった事が判明した。」

鼎「ほえっ? 何で大神編のイベントを手直ししてたら、黒藤編でバグったりするの??」

愛原「基幹部分をいじったからな・・・。もっとも作者もこのバグは想定外で、まさか黒藤編の方で副作用が出るとは予想外だった。あと出羽と蝦夷では、例外的に特攻兵等が一時的に仲間になる仕様に変えたのだが、こちらはケアレスミスで【味方に加える】というプログラム上の指示入力を忘れていた。あまりに単純な仕様変更だったんでテストプレーするまでもないとタカをくくっていたのが災いした・・・。面目ない。」

逆沢「作者自身も、ドラクエVで【王の冠】をいつまでも王様に返さなかったりするようなタイプだから、やりこみプレイヤーの心理くらい分かりそうなものなのに・・・・」

鼎「ほんとほんと!」

愛原「ただ後方に経済拠点を残せる婆娑羅編や門司編ならともかく、残り1都市レベルまで追い詰められる宮田編や黒藤編で、形勢の逆転は多分無理だと思う。素の経済力が違いすぎるからな。もっとも事前にたんまりお金と戦力を溜め込んで、その上での自虐プレイなら、何とか形勢挽回も可能かも知れんが・・・。」

逆沢「お金が全てとまでは言わないけど、経済力を無視して何とかなるゲームじゃないもんね。ウチのゲームは。」

鼎「経済イベントも、その代わり多いけどね。」

逆沢「そういや前回は、主にイベント作成を中心に全く役に立たない話をしてたけど、今回のテーマはシナリオだったっけ?」

鼎「イベントとシナリオと、どこが違うの?」

愛原「辞書通りの解釈でOK! イベントは個々の出来事や事件を指す。シナリオは筋書きとか脚本とか言われるもの。マクロレベルでは世界観や作品のテーマといった概念から、ミクロレベルではキャラクターの口癖などまで、その中身は広い。」


逆沢「確かに世界観やテーマは重要よね。」

愛原「前にも触れたが、最近はキャラゲという新ジャンルが台頭してきた事もあって、世界観やテーマよりもキャラクターの活躍こそが最重要視される作品も、まま見られるようになったけどな。キャラゲの特徴は、【世界の中に人がある】のではなく、【人の周りに世界がある】といった印象があるな。」

鼎「キャラクターの個性づけや目的意識がしっかりしてたら、彼らが勝手に世界を作ってかき回してくれるから、それはそれで作品として成立しちゃうけど、その辺は結構センスがいるよね。」

逆沢「作品のオチは、キャラクター達に聞けって奴ね。」

愛原「キャラゲの場合は特定の人らが中心だから、そのキャラクターが最も活躍しやすいように、敵や世界観が後から構成される。ド○ゴンボールじゃないが、主人公達の元に吸い寄せられるように、愉快な仲間や、強大な敵が勝手にどんどん近づいてくる。」

鼎「連載漫画は、作者や編集部が打ち切りにしたいと思わない限りは、ダラダラ続けてもいいと思うけど、ゲームは必ずエンディングが存在がする所が違うよね。」

逆沢「だからひときわ強大な敵とかをラストに持ってきたりして、強制的に終わりにしちゃうパターンが多いんじゃないかな?」

愛原「ちなみに漫画にたとえれば、他に1話完結タイプと、目的達成タイプがある。1話完結タイプというのは、ギャグ漫画とかで最もよく見られる。時代劇や刑事ドラマなども、カテゴリーとしては1話完結型といってよい。一方目的達成タイプというのは、恋愛ものとかでよく見られる。」

逆沢「ゲームのジャンルで無理やり分類すれば、無限ループのシューティングやアクションはダラダラ型。短編ゲームやパズルゲームなどは1話完結型。RPGやAVGは目的達成型って具合になるかな?」

愛原「目的達成型のゲームで王道を行くのなら、やはり世界観とテーマが先にあって、その次にそれらにふさわしいキャラクターが想像されるのが普通だと思う。この手順でシナリオ作りを進めれば、キャラクターが反発(?)して、変な方向に展開が流れる可能性が激減する。キャラゲというのは【世界】と【人】の主従関係が逆転しているから、無理やりシナリオを進める為にキャラの性格や信念をねじまげたり、あるいは逆にキャラを優先して世界の流れを狂わせたりしなくちゃならなくなる事がある。キャラゲでありながらシナリオを矛盾なく進めたければ、主人公を没個性的、もしくは受身か気分屋の性格にして、なおかつリーダーシップがあるという無茶な設定にしがちになると思う。」

鼎「なーるへそ! 平凡な性格にすれば神(つまり作者)の意のままに操り易いし、なおかつリーダーシップがある事にすれば、個性的な仲間達が反発せずに付いて来てくれ易くなるって事だよね!」

愛原「RPGやAVGの場合、スタートとゴールが必ず決められている。従ってテーマ重視のシナリオの場合は、テーマに即したエンディングさえ事前に考えておけば、シナリオ作成はさほど難しくない。だがキャラゲの場合は逆に、ゴールにたどり着くまでにどれだけキャラクター達が自己アピールできるかが最重要になってくる為、シナリオ作成を誤ると何が言いたいのかさっぱり分からないゲームに陥る危険がある。」

逆沢「キャラゲだったら、別に何が言いたいのか分からないゲームでもいいんじゃない? ギャグゲと一緒で、面白いネタが途中にそれなりに入ってれば。」

鼎「そうそう。テーマをちゃんと用意したシナリオ重視のゲームなら、何が言いたいか分からないゲームはちょっと困るけど、キャラゲやギャグゲはゴールではなくて、過程が重要なんだし!」

愛原「それはそうだが・・・・」

鼎「ところで小説や漫画のシナリオと、ゲームのシナリオでは、他にも大きな違いがあるよね。たとえば分岐の有無とか。」

逆沢「あー、それはあるよね。小説や漫画は、ゲームブック形式でもない限り必ず一方通行だから、作者が伝えたい事をそのまま伝える事ができるけど、ゲームの場合は、特定のイベントが発生したりしなかったりする事があるもんね。」

鼎「分岐が全くないゲームは、それゲームなのかな?と思う事もあるよね。」

逆沢「ビジュアルノベルとか、紙芝居ゲームとか言われてるゲームは、そういう形式かもね。ゲームという形式を整える為に、間にミニゲームを混ぜたりするパターンも多いよね。」

愛原「分岐が多すぎると、コンプリートしたい人にはキツいだろうな。作者の側にしても、製作やバグチェックの負担が増大するという物理的な負担の他、見せたいイベントを見てもらえなくなる可能性が増えるという心理的なリスクを伴う。」

逆沢「おかげでバグはなかなか無くならないし、イベントを8割もみたプレイヤーの方もどれ程いる事やら・・・。」

愛原「でも全てを予定調和にすると、難易度の幅作りや自由度を妨げる事になるぞ。ロードし直すたびに世界が変わるというのも、面白いとは思わんか? リアルの人生は一度きりだが、ゲームの世界はやり直しが聞く。だが何度ロードし直しても、同じ展開ばかりでは少しつまんないとは思わないか?」

逆沢「でも駿河はどうやっても、吹っ飛ばされちゃうんだけどね。」

鼎「回避できないの?」

愛原「・・・あのイベントは残念ながら回避不能。あれはシナリオの方向性・・・つまりテーマに関わるイベントだから。例えるならランダムイベントの多くは枝で、強制イベントは幹のようなものだ。枝一本ないシナリオも味気ないし、枝は多いに越した事はない。だが枝か幹か区別がつかないイベントばかりだと、今度は迷路状態になって、プレイヤーが何をしていいか分からなくなる。ウチのゲームの場合は、【○○な黒藤軍を倒す】というのが幹となるテーマ。あのイベントはそのテーマに必然を持たせるのに必要なイベントという位置づけ。」

鼎「もしかして黒藤軍がああいう勢力だという設定は、最初から決めていたものなの?」

愛原「そりゃテーマだからな。シナリオ作成の順序としては、まず第一に国の中身と地理的位置。黒藤軍と大神軍が、作者のアイデアがまとまった早さでは最も古い。次に愛原軍。次に宮田軍。次に大門司軍。ともかく主要国の中身と地理、さらに外交状態などが決定された後で、初めてキャラクターが配置される事になる。キャラゲとは逆で、あくまで世界があって、その上で人がいるという構図だ。」

逆沢「確か今、北方異民族編を新たに作成しているんでしょ。それも国の設定が先なのかな?」

愛原「当然。まず大まかな国体設定と外交関係を脳内設定。次にマップ作り。平行して国体に応じた兵科の整備。その次に初めてキャラクター作り。キャラクターが作られた時点で、ようやくイベント作成。」


逆沢「で、もうマップ作りとかは終わってるの?」

愛原「シナリオ面では、既にイベント作成の段階。システム面では基本システムがほぼ終盤って段階。」

鼎「どんなキャラクター達なのかな? いい人ばっかりだったらいいよね!」

愛原「・・・・秘密。」










トップページに戻る