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愛原様のたわごと(06年06月17日)




鼎「なーんか、返信しないままの書き込みが残ってるよ。」

愛原「なんか内容からして、掲示板に書き込み返信しても意味無さそうだしな。まぁもしも常連さんとかがいれば、こっちを見れば大抵、事実上のレスがついてる事もあるという事でよしとしてくれ。」

逆沢「まぁ確かに、いつものパターンで返信レスかます系統じゃないとは思うけど、一応、確認しましたとかくらい、書き込んでいた方がいいんじゃないかな?」

愛原「じゃあ、そういう風にしとくか?」

鼎「しかし世の中、色んな企画があるみたいだね。」

愛原「世の中広いよな。しかしウチのゲームは、どう見ても場違いのような気がしてならないが・・・」

逆沢「美少女コンテストに、田中真○子とか小渕○子とかをエントリーさせるようなもんってか?」

鼎「まー、NHKのど自慢にエントリーされた人全てが、歌が上手という基準で選ばれた訳でもなさそうだし、私は別に面白いと思うよ。」

愛原「なんかかなり違和感もあるが、まー、声をかけていただくこと自体は大変光栄な事だ。こちらからプッシュしたり拒否したりする事はないから、企画側の方で最終的な採用不採用のうんぬんも含めて、自由にやってもらいたい。」

逆沢「どうせなら、悪人ランキングとかやってくれた方が、ウチとしては面白いのにね。」

愛原「好きなキャラランキングとかはよく聞くが、悪人ランキングっておい・・・。」

逆沢「でも悪人ランキングなら、黒藤軍の人達を中心に、他のゲームの悪役さんに負けないように頑張ってくれるんじゃないかな?」

愛原「黒藤軍は、自称【正義の国】が保有する【世界の警察】なんだが・・・。」

鼎「それ、どこかの国みたいだね。」

逆沢「ある意味、風刺ネタも取り込んだところのあるゲームだからね。」

鼎「じゃあ、今回のテーマは【風刺】について!」

愛原「その話は真面目に語ると、ものすごく長くならざるを得ないのだが・・・。こんな所で語っても、舌足らずの誤解を招き易い内容になってしまうぞ。」

逆沢「まー、頑張れ!」

愛原「・・・まず【風刺】は、究極的にいえば【社会に対する皮肉】そのものだ。これは歴史の教科書に掲載されている風刺画んか、皆そんな内容のものだろ。大抵の新聞にも、風刺を目的とした1コマ漫画とかは普通にあるし、川柳いう文化そのものもある。」

鼎「【風刺】は批判そのものでもあるから、当然怒る人もいるよね。」

愛原「そりゃそうだ。人には色んな意見があるからな。時代や社会体制によっては、焚書とか言論統制とかやって、風刺そのものを制限する事も珍しくないけどな。」

鼎「社会を最も強く支配しているのは権力者だから、【社会に対する皮肉】の表現方法である風刺は、確かに権力者によって規制されやすいよね。」

逆沢「そんなゲームに関係ないウンチク話は聞きたくないって。ゲームに関連する話でもしなさいって!」

愛原「・・・では、ゲーム・漫画・小説・映画など、表現媒体別に風刺や社会問題ネタとの関連性を考えてみるとしよう。

鼎「マンガ界では、【ゴー○ニズム宣言】辺りが、社会ネタを直球で取り上げた作品としてメジャーよね。」

逆沢「あれは、風刺やネタの範囲で収まらないって。思想書を漫画化したものといっても良いくらいじゃない?」

鼎「【嫌○流】とかいう、マンガもちょっと有名よね。」

逆沢「あれも風刺の範囲じゃないわね。思想書でもなく、何ていうか特定の存在に対するブランド低下を目的とした暴露本って感じかな?」

愛原「共感者から見れば、公平な評価に修正する事を目的とした暴露本なのかも知れんがな。」

鼎「それ、某局の従軍慰○婦問題を取り上げた番組に関して、【公平】な立場で作成するよう圧力をかけた(本人は圧力ではなく助言と説明)と言われる、あ○しみたいだね。」

逆沢「世間で過激派とか原理主義者とか信者と言われてる人も、自分自身では自分の事を案外、普通で公平と思ってたするものらしいからね。何が公平かも、所詮は主観の問題ってか?」

鼎「ヤクザと言われる人達も、【人としての道】とか【義理人情】とか【メンツ】を盾に、いかにも自分は筋を通す人情家だという立場で、圧力(当人は交渉と主張)をかけて、責任のない人からも借金返済を要求したりするらしいけど、あ○しもそんなタイプなのかなぁ?」

逆沢「【侵略】を【解放】と言い換えたり、【死の商人】を【平和産業】といい変えたり、まぁ物は言いようだからねぇ。」

愛原「・・・話を戻して、小説の場合は、昔から経済小説というジャンルがある。これは社会問題を真っ正面からとりあげたジャンルだな。笑いやブラックジョークがメインじゃないんで、風刺とまでは行きにくいが・・・。また架空戦史ノベルというジャンルなどを中心として、国際社会をリアル(?)シミュレートしたものもある。日本では、日本がアメリカ軍に勝つ内容のノベルが多いが、韓国では韓国が日本軍をやっつける内容のノベルが大人気とも言われている。」

鼎「社会問題や政治問題・国際問題などを真っ正面から取り上げてるという意味では、小説やノンフィクションなどの活字系は、最も進歩してる感じだよね。そういうジャンル専門の賞もあるくらいだし。」

愛原「マンガ界も、社会問題をタブー視している程ではないぞ。【ナ○ワ金融道】の作者は、あのジャンルそのままの作品で賞に応募して受賞して、そのまま漫画家としてデビューしたくらいだからな。」

逆沢「映画界に至っては、社会問題や特定事件をそのまんま作品化したものが、世界的な評価を得たりもしてるよね。」

鼎「ゲーム界ではどうかな?」

愛原「・・・漠然とした感覚だが、はっきりいって最も遅れている感じはあるな。もっともマンガや小説や映画界にあるようなコンテスト自体、あんまりメジャーじゃないしな。マンガ界もアニメ界も、文化としての地位向上の為に努力している跡が見られるが、ゲーム界に関してはその形跡がどうもあまり見られない。」

鼎「同人ゲーム界ではコンパクとかが知られているけど、あれは主催する企業の営業の論理が、ちょっと目立ちすぎてるかなぁ?」

逆沢「いま、最も売り込みたいツールとかを中心に、大きく取り上げてるなといった感じだし、技術評価とかも【このツールを使えば、こんな事もできるんだぞ】的な意図が伝わって来なくもないかな?」

愛原「多少なりとも社会風刺ネタが込められており、一定の話題性と世間的評価も受けていると思われるが、コンパクでは受賞に至らなかった作品としては、【The Garden of Eden】や【時代の底辺脱出戦記 SLUM GUY】などがあげられるだろうな。」

鼎「【The Garden of Eden】は、ツクールメーカー側から見た宣伝アピール力はやや弱いと思うけど、作中に隠れ見える考えさせられるネタが多いよね。」

逆沢「【時代の底辺脱出戦記 SLUM GUY】は、毒が強いから一部のおカタい人の反発はあるかも知れないけど、技術面もブラックジョークを中心としたギャクセンスも最高よね。」

愛原「個人の思想理念に強く訴える社会ネタや、毒の強い皮肉やパロディーも含んだ社会ネタは、一部から反発を買いやすいから、トラブル回避優先で評価すれば、受賞させるには勇気がいるという事だろう。ブッシュ大統領を思いっきりこきおろした【華氏9○1】に賞も与えようとするような映画界と比べると、どうもセコい印象がぬぐいきれない。マンガ界でも毒電波の強い作品を受賞させる事はなくも無いし、小説界でも同じなのだが、この業界は何なんだと思わなくもない。」

逆沢「まー、市販のゲームでも、漠然と平和をテーマにしたゲームとかはあるけど、あまりにも一般論なのよね。特定国家を想像させるゲーム内の勢力とか、特定個人をほうふつとさせるようなキャラが前面に出て、その上で社会問題などをビシッととりあげるゲームは、ちょっと私は知らないよね。」

愛原「愛・平和・友情・・・。無論、こういったものを一般論で語って、笑いや感動や悲しみをプレイヤーにもたらせる事が悪いとは言わない。ゲームはまず楽しんだり感動する事が目的だからな。だが一般論で済まない事が現実にはたくさんある。現実逃避の為だけにゲームをやってる人ならともかく、それだけの視点で、一般論で済まされない現実世界を題材にしたネタが忌避されているとしたら、それは少し残念な事だと思う。リアル重視が最上の価値観とは言わないが、リアルネタがタブー視されなければならない程、最低の価値観というのも、同様に違うと思う。」

鼎「リアルネタといっても、それを真面目に深く切り込む内容の作品もあれば、徹底してブラックジョークなどでこきおろすものもあるよね。」

愛原「ところで先に【ゴー○ニズム宣言】や【嫌○流】や【華氏9○1】の話が出たが、この勢いをそのまま持ってきたような商業ゲームは、確かに心当たりないな。映画化、漫画化、小説化できるものが、なんでゲーム化はできないんだ?」

逆沢「売れないからじゃない?」

鼎「マンガや小説や映画とは、客層が違うのかなぁ?」

愛原「客層か・・・。しかし商業の論理でいえば、かけた経費を上回る儲けが出ればよい。つまりドラクエシリーズなどのように経費をつぎ込んだ大作は、万人受けを狙う必要がある。逆にエロゲなどでは、1万本も売れればボロ儲けという事もありえる。当然ながらこういったエロゲの場合は、万人受けを狙う必要はなく、むしろ一部のコア層にどれだけ受けるかが鍵となる。実際問題、万人受けする作品ばかりじゃつまんないというプレイヤーも多いと、俺は思うんだけどな。」

逆沢「ましてやフリーの場合は、万人受けを狙う必然性自体ないから、小説やマンガ以上に奇抜な作品があってもいいと思うけどね」

愛原「著作権や肖像権・名誉権・特許権などに特にうるさいとされるアメリカの方が、むしろ社会風刺文化に対しては寛容だ。映画の【華氏9○1】に限らず、フリーゲームでもブッシュやフセインがゲームに登場して、バンバンやる内容のがありふれてるらしいからな。中国でも旧日本軍兵を相手にバンバンやるガンシミュレーションとかが、商業化すらしてたようだし、政治や歴史をパロったゲームが、全面的に忌避されている訳ではない。ゲームの世界に社会問題や政治問題を持ち込むのを最も嫌っているのは、案外日本じゃないかとも思う。」

鼎「そういや【ツクールweb】」というサイトの中に【よいこのためのクリエイター講座】ってのがあるんだけど、この中にこの問題に関する意見が描かれていたよ。」

逆沢「なんか歴史上の人物の取り上げ方まで、随分と制限加えたいような言いようね。」

愛原「日本のゲーム界は世界的に見て社会ネタに奥手だが、それでも【サムライ○ピリッツ】では天草四郎が普通に悪役だし、大手メーカーのKOEIがはるか昔に出した【伊○道】では、織田信長がモロ悪のラスボスだったんだが・・・。随分とチキンな事描いてやがんな。」

鼎「こんな事を言い出したら、むごい能力値をつけられた武将の子孫や地元有志が、歴史ゲーム会社を相手に、片っ端から訴訟起こしていい事になっちゃうよー!」

愛原「現実には、そんな訴えする奴は聞いた事が無いし、訴えて認められる事も無いだろうけどな。能力値はあくまで公的な見解ではなく、製作者側の主観の問題であって、その評価に対して肯定・否定するのは、やはり個人の自由。徳川家康が実は影武者であろうが、アーサー王が実は美少女であろうが、そんな設定をいちいち真に受けて訴え訴えられしてたら、大変な事になるぞ。}

逆沢「暴れん坊将軍や水戸黄門どころかNHKの大河ドラマですら、それをいったら超架空ファンタジーになっちゃうもんね。」

愛原「大河ドラマは、歴史マニアを思わずニヤリとさせるコアな史実もなくはないが、歴史マニアでないと分からない歴史の捏造(主に功績を主要キャラが横取りするものや、出典無き逸話を勝手に挿入しまくるものが多い。ごく稀にその頃、死んでたりそこにいないはずの人物が、登場するなんてケースもある)などが混在し、それをちゃんと番組内で補足説明しない為、結果として視聴者に、信憑性が低そうな逸話や全くの嘘までを史実と信じ込ませかねないのが、すごく罪だ。」

逆沢「まー、【ツクールweb】側の意図としては、小中学生の一部のツクラーが社会常識を超えた事をしかねない事に対する予防線程度だと思うけど、それにしても【ツクールweb】のあれは、ちょっとひどすぎると私は思うわね。」

鼎「そんな事言ってたら、どんな犯罪者や犯罪行為も善人風にするか、やむを得ない事情ありって描かなくちゃならなくなるよー。」

愛原「社会に対する評価に関しては、マンセーするか、妥協なり達観なりするか、より改善される事を目的として批判なり抵抗するしかない。うち風刺は、とどのつまりは批判だ。また過激な新説をもって歴史に訴え出たり、歴史をパロるのも、新説を新説、バロをパロと言う分には問題ないはずだ。こんなものも駄目なら、大阪城も自分のものだと某番組で主張(笑)し続ける上沼○美子は、既に犯罪者だ。そんな事も許されないといわんばかりの【よいこのためのクリエイター講座】のあの項目に関しては、残念ながら全面的には受け入れられない。あんな事をいってるから、映画や小説やマンガに比べて、ゲーム界の(商業としてではなく)文化の成熟が進まないのだ。メディアにおける表現手段の一つとしてのゲームが、他の表現媒体並みの社会的地位に追いつくのは、まだまだ時間がかかりそうだな。」

鼎「以上、【わるいこのためのクリエイター講座】でした!!」













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