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愛原様のたわごと(07年04月21日)



鼎「ねぇねぇ、あしたも選挙って所は多いよね!」

愛原「統一地方選挙だからな。今回は平成の大合併の影響もあって、全国的な実施率は大きく低下してるが、それでも全国的なイベントである事は変わりない。ってか、ちゃんと選挙いけよ。」

鼎「わたし、未成年だし選挙権無いから関係ないよー!」

逆沢「ってか、誰に入れたらいいんだか?」

愛原「書生論でいえば、無投票も白票もそれなりの意思表示の形なんだが、選挙戦術でいえば、単に組織票団体への援護射撃にしかならないからな。仮に組織票団体への消極的な支援が目的というのでもないなら、一応、ちゃんと候補者を選んだ上で投票に参加した方がいい。」

逆沢「お! 選挙を単なる民意表明の機会として見るのではなく、戦術披露の場として語ろうってか?」

愛原「当選枠1の首長選などで、例えば新駅問題で話題になった栗東市のように、反対派陣営が2つに割れたら、たとえ反対派の総数が賛成派に勝っても賛成派陣営の候補が勝つ事はある。ワイドショー御用達の東国原知事の所も、保守分裂が効いたとの評はあるしな。」

鼎「当選枠がたくさんある地方議会選挙でも、組織票持ってる所は強いよ!」

愛原「仮に1万票の堅固な組織票を持っている団体があって、そこの議会選挙の当選ラインが3000だとしたら、3人を確実に当選させられる。一方、流動的な支援票が1万見込める陣営が3人出馬して3人とも勝てるかといえば、候補者ごとに票のばらつきが出て2人か、下手すると1人しか当選できない事もある。」

逆沢「一人が8000票取ったりしちゃったりしたら、確かにそれはありうるかも・・・・。」

愛原「当選枠が30以上あるような議会選挙でトップ当選するような奴は、大抵2人分以上当選させられるだけの票数を獲得しているが、それでも2人に分けないのは、そういうリスクがあるからだ。」

鼎「一番自分の理想に近い候補者がいても、その人の当選が難しかったら別の候補に入れちゃう事もあるし、特定の候補を落選させる為にあえて次善の候補者に入れざるを得ない事もあるし、民意の反映とはいえない局面も確かにあるよね。」

逆沢「そういう意味では、有権者自身も、必ずしも民意をストレートに票に表しているのではなく、極めて戦術的に候補者を選抜した上で、票を投じようとしているのかもね。」

愛原「という訳で今回のテーマは、【戦略ゲームと戦術ゲーム】だ。」

逆沢「戦争SLGというジャンルがあるけど、確かに戦略系と戦術系の2つに分けられそうな気はしなくもないかな?」

鼎「戦略ゲームといったら、内政とか外交とかを駆使しながら国力を高めて、圧倒的物量で敵国を蹂躙するのが基本セオリーなゲームだよね。」

逆沢「戦術ゲームはその反対で、不利な局面をどう打開していくかが一つの大きなテーマともいえそうね。昔の【大戦略】シリーズに代表されるようなものから、SRPGなんかもそのクチに入りそうね。」

鼎「同じ戦争ゲームでも、【総合的に有利な状況を作る】のが第一目標で、戦争になるまでが勝負という戦略ゲームと、戦争が始まってから戦術レベルで不利な状況を何とかする戦術ゲームは、もしかしたらベクトルが正反対なのかなー?」

愛原「ぶっちゃけ正反対。戦略ゲームは終盤に入るほど、敵が弱くなるのが普通。国獲りという作業自体は、味方の戦力増強と敵の弱体化を伴いがちな行為なので、味方が強くなる程、敵が弱くなるのはある意味当然だ。まぁリアルを追求すれば、こっちが普通という事にはなるんだろうが・・・。」

逆沢「そこいくとSRPGなんかは、戦術ゲームの例としては一番極端な例かな? 味方も終盤になるにつれてどんどん強化されているはずなのに、なぜか終盤になるほど、敵も強くなってる感じのゲームは多い気がするしー。」

鼎「勝てば勝つほど、なぜか難易度が上がる事もあるよね。」

逆沢「ウチのゲームは、戦略系? 戦術系?」

愛原「・・・それは少し難しい質問だな。というのも作者自身、その間に挟まったような部分を狙ったところはあるから・・・。ベースがSRPGなんで、あえて言えば戦術系で間違いはないけどな。本サイトでも【国盗り風戦術シミュレーション】というジャンルで公開しているし・・・。」

逆沢「終盤になるほど戦況が楽になるべき戦略系と、終盤になるほど大きなヤマ場がほしい戦術系を混ぜようとした事時点で、企画としてそもそも異常な気はするけどね。」

愛原「そうなのだ。一部の戦略系ゲームでは、インチキ同然の成長率操作をもって後半になっても難易度が落ちない仕様のゲームもあるが、プレイヤーもCOMも同条件のままでゲームを進めると、強大化したプレイヤー勢力には、どうあがいてもCOMは対抗できるはずがないのだ。無論、某チェスチャンピオンを破ったような強力な思考ルーチンを持つCOMが相手なら話が別だが、そんなCOMが相手なら、プレイヤーが強大化する前の段階でひねり潰される事は明白で、やはり【後半になるほど難易度が高くなる】なんて事はあり得ない。インチキなしの戦略系ゲームでは、どうしても難易度は相対的に序盤の方が高くなりがち。まぁ強大なCOM勢力がかなり離れた所にいる設定なら、後半になってから難易度が上がるような展開に持ち込む事も可能だがな。」

逆沢「戦略系ゲームで、後半になっても難易度が落ちないような工夫をするのには、ちょっとテクが入りそうな感じかな?」

鼎「領土が拡張するごとに、あまり頭のよくないCOMに一部作業を委任しないとならない仕様にするとか、色んな工夫が必要って事かなぁ。」

愛原「逆に戦術系ゲームやRPGでありがちな【後半になる程、敵が強くなる仕様】は、リアルでみれば明らかにヘンな部分があるので、これも色々と理由づけに苦労が見られる事がある。」

逆沢「まぁ理屈で言えば、悪の大魔王は、主人公のレベルが低い内に自軍の精鋭なり幹部級を送り込んで瞬殺しちゃうのが一番だしねぇー♪」

愛原「それはまぁ、ある種のお約束というか・・・。まぁ、その辺の理由付けにも凝っていた方が良いのは言うまでも無いが・・・。」

鼎「序盤の敵の動きが鈍いのは、主人公側が無名だからとか、あるいは主人公側を侮っているからという理由だけでも十分だと思うけど、終盤の敵が強い理由の方が、私としてはずっと気になったりするんだけどなー。」

逆沢「大魔王の城に攻め込む勇者一向とかならちょっとは話は分からなくも無いけど、戦争系で終盤の敵ほど強い仕様ってのは、確かに理由付けが欲しいところよね。」

愛原「ちなみにウチのゲームでは、例えば黒藤軍なら特攻兵・護国戦士・ガス・ダークビショップ教団の狂信徒兵・国家総動員法による大量の雑兵・あとヒデブ派といった特例的な要素をつける事で、本来なら経済的に絶望的なはずの黒藤軍の戦力をプラスする仕様にしている。ってか黒藤軍は、悪政ばかりやる勢力なので、イベントによってもガンガン経済力が下がり続ける事もあるし、同条件で他勢力と比べると決して強くはないしな。あと赤竜軍の草莽ゲリラ兵や、辰巳軍の南国七雄などもその特例的要素の一環だが、残る婆娑羅軍・大門司軍・大神軍・宮田軍・俺達の5勢力にはそのような特例的な要素もない為、単純に経済力が落ちると、そのまま戦力が低下する仕様になっている。」

逆沢「それでも本拠地での総力戦システムを組み入れたおかげのせいで、各勢力との抗争がラストで最も簡単にはならないようには出来てた気はするけどね。この辺はどうかな?」

愛原「仮に総力戦システムがなかったら、各勢力との最終決戦が(経済力が弱まっている分)最も難易度が低いという事になりかねないからな。独立勢力の戦力の底上げにも貢献しているし、今更にして組み入れた甲斐があったとは思ってる。」

鼎「私達の愛原軍も含む5勢力は全く特例要素がないから、低下した経済力分を補えるだけの強さが各将軍にないと、この辺の工夫が難しいよね。」

逆沢「宮田軍は堅固な要塞群で、大神軍はリーダーの反則的な強さで、大門司軍は質量に恵まれた将軍達で、愛原軍は私と鼎の超素晴らしい戦闘力で(笑)、婆娑羅軍は守備向きの技能と地形で、それぞれ最後の抵抗を激しくしてくる感じになってるわね。」

愛原「戦争ゲームという視点から見ると、敵を追い詰めるほど、かえって難易度が上がるのは不思議だという意見には確かに同調できる。その不思議な現象をゲームとしてできるだけ違和感なく取り入れようとした結果が、まぁこんな感じだな。大量破壊兵器や遠隔発射装置関連のイベントも、その為の伏線というか、仕掛けの一つだ。中には【覚醒した敵の大魔王】のごとく、脈略もなく突然、温存されていた最強の精鋭部隊とか、封印されていた過去の遺産が登場して、劣勢の敵勢力が盛り返す事もあるが、ウチには何となく合わない設定かなと思ったので、そういう類はなるだけ排除した。」

逆沢「草莽ゲリラ兵も特攻兵も、自国が優勢な時に使おうという気にはとてもなれないような、諸刃の兵科だしね。」

鼎「こうして見ると、戦術系ゲームは戦略系ゲームと比べて、シナリオを重視すればするほど、考慮すべき要素が多いような気がするね。」

愛原「本来なら段々と弱くなっていくはずの敵を、適度に強く保ち続ける工夫がいるからな。足を引っ張る味方の政治家とか、敵をより強化させる要素とか、そういう仕掛けが必要になってくる。あるいは序盤の敵の動きを制限させる工夫とかな。」


逆沢「シナリオ的には、戦略系ゲームの方が作りやすいかな?」

愛原「いや、逆に難しい。戦術系ゲームは大まかなストーリーが大体固定されてるからよいが、戦略系ゲームはストーリーの自由度も広いから、シナリオを重視する程、広く薄くせざるを得なくなる。故に戦略系ゲームは、一般的にシナリオはあまり重視しない。あと【不利な状況をひっくり返すのが醍醐味】の戦術系と異なり、こちらは【有利な状況を事前に作って敵を押し潰すのが醍醐味】なので、難易度調整がやや難しい時もある。」

鼎「ウチはベースは戦術系だけど、戦略系の要素が混じってるし、その点で苦労した所はないのかな?」

愛原「COM同士の戦いが発生するところで一番苦労したようだ。反面、この処理のおかげで、他国との戦いで弱体化した敵を攻めるとか、敵が勢力を広げる前に先に特定地域を制圧するとか、戦術系で収まらない仕様を組み込む事ができた。あと波状攻撃で敵の経済力をそぎ落とす作戦とか、モチベーションを管理する仕様なんかも、やや戦略系っぽい仕様といえるかな?」

逆沢「あまり役に立たないような経済イベントや計略イベントも、結構多かったりするけどねー!」

愛原「確かに戦略・戦術面での貢献度が低いイベントも多いのは事実だが、全てのイベントがゲーム上の有利不利と多く関わってくるようでは、息抜く暇もないだろう。合理的な成果だけを追求するのではなく、軽い遊び心でイベントには付き合ってもらえたらと思う。」

鼎「リアルの政治家の人達も、選挙で戦術面ばかり考えて肝心の政治部分をないがしろにするんじゃなくて、もっと本職を大切にして、それを武器に真正面から選挙に向き合って欲しいよね。」

愛原「【どんなにいい政策を持っていても選挙に負けたらそれを実行できない】という主張はよく聞く。しかし【よい政策を各自がアピールして、それを最も認められた勢力が政権を取る】というのが、本来の選挙のあり方だろう。ある政党は勝つ為に政策ではなく利権をちらつかせ、ある政党はしがらみだけで票を固めようとする。選挙制度自体も万能とは程遠く、候補者の分布次第で民意と乖離した結果が往々として出る事もあるが、じゃあ政治家達がより妥当な選挙制度に改める努力をしているかといえばむしろ逆で、ひたすら党利党略。」

鼎「一般的な戦争ゲームでは、一般兵士は単なる数字でしかないけど、私達一般の有権者も、政治家のお偉いさんからしたら、選挙戦術の有利不利に最も強く関わるだけの票の数字でしかないのかなー・・・」

愛原「お前は有権者の年齢に達してないから、数字ですらないけどな。」











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