トップページに戻る


愛原様のたわごと(07年07月27日)



逆沢「おー、【プレイ評価】システムがついに出来たってか?」

愛原「事実上は、ベータ版での公開でしかないけどな。何しろ製作スタッフ1名という事で、プレイ評価といっても、評価の基準となるべき平均値自体が統計的に取れないのだ。あと作者が悪い癖を出して、大風呂敷を広げすぎた事で、中身の簡素さは勘弁して欲しい。」

鼎「ほえっ!? 大風呂敷を広げたんだったら、中身は濃くなってるんじゃないの?」

愛原「最終評価のコメント数自体が、40近くまで増えてしまったのだ。最低でも40回近くはプレイしないと、全部の評価コメントを見るのは不可能だぞ。という訳で、コメント種類別の濃さを抑えざるを得なくなった事情を察してくれ。」

逆沢「うーん。さすがイベント作成が趣味と公言するだけあって、また無意味に大風呂敷を広げちゃったわね。で、包みきれなくなったってか?」

愛原「一応、全て包み終わったと思っているからこそ、公開に踏み切った訳だが・・・」

鼎「でも、どうしてそんなにたくさんの評価数になっちゃったの?」

愛原「評価基準が多岐になり過ぎた。目玉となる【戦場覇道値】は勿論の事。これに経済力と保有都市数とか、あとターン数とかも要素に加えたからな。という訳で、作者自身全主人公でプレイして、全部違うコメントが出た。それくらい細分化した。コメント1つ辺りの内容は簡素でも、実際はその40倍近くの労力があるという事で、とりあえず労作だぞ。」

逆沢「無意味な労作ね。」

愛原「まぁ突貫工事ゆえ、コメント自体にも苦し紛れの雑なものが含まれているのは事実だし、あと掲示板などで感想をいただければ、それも参考に修正を加えていこうと思う。」

鼎「でも本当に、【7lcw.ver.100】の頃からすると、本当に内容が変わったよね。」

逆沢「本当に落ち着かないわね。真の完成版として落ち着くのはいつの日か?」

愛原「落ち着く時は、作者が飽きるか不幸に襲われた時。それか改善の余地が殆どなくなった時。もしくは政府の連中がネタをくれなくなった時。まぁ改善の余地が殆どなくなりつつあるのは事実なので、そろそろ終わりは見えかけてるが、別に無理して強制的に終わらせる必要もないだろう。という訳で、今後も引き続き、バグなどは見つかり次第積極的に取っていく。」

逆沢「永遠の未完成品ってか?」

愛原「元々、完成品には違いないのだが・・・。基本的には最初から最後まで問題なく遊べるし、数週のプレイくらいでは全てのイベントを見るのは困難なくらいイベントもあるはずだしな。せめて【永遠の未完成品】ではなく【成長し続けるゲーム】とでも呼んでくれ。」

逆沢「【侵略】を【解放】と言い放つくらい、ものすごい御都合的解釈ね。」

愛原「成長。成長。という訳で今回のテーマは【成長】だ。」

逆沢「あ、うまく逃げたな!!」

鼎「でも成長といえば、RPGの代名詞みたいなもんだよね。」

愛原「RPGの本来の意味は、特定のキャラ(コンピュータゲームの場合は基本的に主人公)になりきる行為を楽しむゲームの事なんだが・・・。まぁ現実問題として、確かにキャラの成長を楽しむというのが、RPGの大きな目的の一つになっているのは事実だな。」

鼎「キャラが全く成長しないRPGは、すごくつまらないよー。」

逆沢「都市育成SLGや戦争SLGなどに代表されるSLG系でも、都市や国力を成長させていく過程そのものが最大の楽しみというのは、確かにありそうね。」

愛原「選択肢を選ぶだけのAVGとか、何度も繰り返す事でゲームプレイヤー自身の経験や知識を増やす事でクリアしていくアクション・パズル・シューティングみたいなジャンルもある事はあるけどな。」

逆沢「あ、そうか。でもウチのゲームはSLGであり、SRPGというカテゴリーのRPGでもあるから、どう解釈しても成長という要素を無視できないとは思うけどね。」

鼎「都市の経済力も成長するし、ユニットの強さも成長するよね。」

愛原「厳密な事を言えば、都市の経済力もユニットの強さも、一切成長しない・・・もしくはランダムで上下するだけのゲームシステムにする事は可能だった。ちなみにランダムで上下すらせず完全固定のシステムの場合は、パズルゲームに限りなく近くなる。ランダム要素をメインにすえれば、運試しの要素も含めた上でのタイミング戦略ゲームって感じになるかな? ウチのゲームは確かに成長要素も重視するが、レベルさえ上げればどんな敵でも最終的に力押しで勝てるという程、成長頼りのゲームではない。」

逆沢「嘘つき。かつて将軍単独プレイでクリアしちゃったプレイヤーがいた事を忘れてる?」

愛原「・・・・そうだったな。よく考えたら、力押しでも勝てるゲームだったな。いや、ゲーム作成当初の思想として、そういう前提はなかったから・・・。ちなみに現時点でのアンケートの質問2の項目の反応を見る限りでは、【もっとユニットの成長率を上げたり、部隊の壊滅率を下げて、SRPGらしさを強調すべきだった】にチェックがあったのが、全体の約19%。一方【ユニットの成長率をもっと下げて、戦略性重視のシステムにすべきだった 】にチェックがあったのが、全体の約13%ってところだ。」

逆沢「うーん。どちらも10%を超えている辺り、決して感想として無視してよい数字ではないけど、何とも微妙な反応ね。」

鼎「でもアンケート、ちゃんとチェックしてるんだね。」

愛原「作者の楽しみでもあるから当然だ。まとまった投稿数があれば【アンケート現況】の方も、無論更新していく。まぁ話は戻して、成長率の話だが、50%を大きく超える数字で両項目でノーチェックであり、なおかつ相反する両項目で10%台とほぼ拮抗している事から、まぁ作品として、このさじ加減はまずまずだったかなと勝手に納得している。この成長率というファクターは、RPGやSLGを中心とするジャンルの場合、特に大事な要素の一つだからな。」

鼎「シナリオ派とかシステム派とかいう言葉も聞くけど、それ以前の問題として、ゲームバランスという要素も結構大事だもんね。」

逆沢「そういやスーパーファミコン時代までのRPGと比べると、最近のRPGは本当に成長率が派手になってるわね。何ていうか、モンスター狩りにわざわざ精を出さなくても、普通にイベントをこなしていったら、適度な強さにまでは勝手に成長しているゲームが多いというか・・・・。」

愛原「今の時代はゲームが氾濫し過ぎて、一つのゲームだけにプレイヤーを長時間拘束させるのが難しくなっているからな。昔はモンスター狩りに長時間拘束させる事自体も、(苦労させた事による)プレイヤーの達成感を充足させる為の工夫として受け入れられていたという事だろうが、今はそういうのはただの時間の浪費でしかないという事なんだろう。」

鼎「だから矢継ぎ早に次々とイベントというか、ミッションを出していくようなタイプのRPGとかが増えているのかも知れないね。」

愛原「ミッションを常に与え続ける事で、プレイヤーに次の行動の指針を与えた上で選択させられる効能があるからな。俺の場合は、一度通過した村とかに二度と戻れないような一方通行度の高いミッションクリア型のゲームよりは、ただ漠然と街づくりにいそしんだり、自由に冒険するタイプの方がお好みだが・・・。」

逆沢「あんたのようなタイプは、あんまり成長率とかを深く気にしない方かもね。」

愛原「まぁランダムでも気にしない方だな。但し、ゲームを作る側にとっては、成長率はランダム要素が低く一律な方が作りやすいし、成長度合い自体もある程度は抑制されていた方が簡単だと思う。ちなみに成長度合いを抑制するには、大きく2種類のテクニックがある。1つは同じ敵を倒した場合、レベルが高いほどもらえる経験値を低くする方法。もう1つは敵がくれる経験値のインフレ度を高めにする方法。どちらにしても、かつて強かったけど今ではザコとなった敵を倒した時に得られる経験値を実質的にスカにできる、いい方法だ。」

逆沢「事実上、プレイヤーに対して次の行動を強制してしまう、荒っぽい方法でもあるけどね。」

鼎「SRPGの場合は、事実上ステージごとのクリア方式だから、もらえる経験値の量に関して、そういう難しい配慮はいらないよね。」

愛原「倒した敵の数とかに応じて、経験値をもらえるようにするシステムが一番、ゲームバランスを取る上では簡単だな。何しろ【登場した敵の数=プレイヤーが受け取れる経験値の量】だから、勝利条件を【敵の全滅】にすれば、誰がプレイしても最終的にもらえる総経験値は同じになるし。」

鼎「SRPGツクール95製のゲームの場合も、敵にトドメをさしたユニットに最も多く経験値が配分されるシステムだから、実質的にそのシステムに近いよね。」

逆沢「その通りね。ま、敵に攻撃を命中させるだけでも少しは経験値は得られるし、補給などの技能を使うだけでも割と経験値はもらえるから、経験値稼ぎの上手いプレイヤーなら、同じ1ステージでも、倍くらい獲得する経験値の量に差が出るかも知れないけど。」

愛原「SRPGツクール95では無理な仕様だが、ゲームによっては【早解きプレイ】をすればする程、クリア後に得られる経験値が多くなるというシステムのゲームもあるな。これは過剰な攻撃行為をよしとせず、むしろ綺麗なクリアを推奨する思想のゲームに薦められる仕様だ。ゲームバランス取りがやや難しくなる分、玄人向きの仕様でもあるが・・・・。ちなみに余談だが、プレイ評価項目内にある【戦場覇道値】は、倒す敵のユニット数を抑え、早解きに成功する程、低くなる傾向があるので、興味があるなら狙って欲しい。」

逆沢「どうせなら、所持金にもボーナスつけるとか、色々サービスしちゃえば良かったのに。」

愛原「あくまでクリア後特典は、オマケだからな。それに吉巻将軍を超える異名を持つ程に高い戦場覇道値を目指すのも目的としてはOKという事で、どっちが偉いというのはない。仮にどっちが得という要素をゲーム内でつけると、それはプレイヤーの楽しみの範囲内で収まるべき領分を、単なる効率主義の枠に押し込める事になってしまうからな。あくまでオマケは、楽しみの範囲内で留めたいという事。」

鼎「ふーん。ところでSRPGの場合、倒された味方のユニットが二度と復活しない仕様のゲームと、何度でも復活できる仕様のゲームに分かれるけど、それによっても成長のあり方とか、変わってくるのかなぁ?」

逆沢「あとウチみたいに、いつでも味方ユニットを追加できる仕様のゲームと、増やせる味方ユニット数が一定のゲームがあるわね。ウチのようなのはごく一部だけだけど。」

愛原「最も多い【仲間になるユニット数がほぼ固定で、その代わり原則として何度やられても復活できる仕様】のゲームの場合は、ゲームを作る側としては一番ラク。ただ味方ユニットがどんどんレベルアップして、技能も増やして、強くなっていく一方なので、敵の強さも負けないようにインフレで強くなっていく。同じ敵のザコ兵士ユニットでも、初期の頃とは大違いの強さになるケースが多い。」

逆沢「ウチじゃあり得ない仕様ねー。それ。」

愛原「ウチの場合、ザコはいつまでたってもレベル1。強さも初期のまま。それだけにバランス調整は難しい。」

鼎「【倒された味方のユニットが二度と復活しない】システムも、難易度調整が難しいよね。」

愛原「その手のゲームの場合、味方のユニットがそう簡単に死なないようなバランスで設計されている場合が多い。ぶっちゃけて言えば、【一体の味方ユニットも倒されないまま、クリアする事が普通のバランスになっているゲーム】も多い。特にキャラゲーとも言えるようなSRPGで、その傾向は強いな。」

鼎「ウチの場合は、簡単に味方ユニットがやられるのに、その割りにやられた味方ユニットが復活しないシステムだよね。」

逆沢「すごくプレイヤーの反感を買いそうなシステムね。」

愛原「その代わり、いつでも補充できるシステムにした。特攻兵相手とかになると、むしろオトリ部隊をうまく使うのも一つの手だぞ。うまくやればレベル1の新米兵だらけの部隊だらけでも、出羽くらいなら実は攻略できる・・・はず。」

鼎「レベルが10以上になっても、レベル1の敵兵ユニットに苦戦することもあるし、成長率が低めにしてあるのは、味方ユニットがやられた場合のリスクを軽減する意味もあるのかなぁ。」

愛原「それはある。でもだからといってレベル上げが無意味という程でもないと思う。レベル10まで育てば、最低でも兵力値は25以上にはなってるしな。ここまで育つと、このユニットが倒された際に、思わずロードしたくなる気持ちは十分に分かる。逆を言えば、思わずロードしたくなる程度には、成長率は高めに設定されているという事だ。」

鼎「新しく技能を覚える場合もあるしね。」

逆沢「工作兵がレベル4で地計を覚えるのは有名だけど、輜重兵もたったレベル8で収拾を覚えて使い勝手が格段に良くなるし、魔砲兵もレベル12で虚報を覚えて、足の遅さをかなりカバーできるようになるしね。」

鼎「歩兵の治癒とか、水軍兵の混乱とかも強力だし、弩兵や装甲兵もレベル14まで育てたら、それぞれ収拾とか結束とかの素晴らしい技能を覚えるよ。」


愛原「成長率をゼロにすれば、戦略SLGとしては最もらしくなる。それはそれでとても作者的には魅力的な構想の1つではあったんだが、アンケートの結果から見れば、これはこれで良かったんだろうとも思う。」

逆沢「成長率という概念をなくして、純粋にプレイヤー自身の力量を問うようなゲームも悪くはないと思うけど、【達成感】という楽しみをより手軽に多くのプレイヤーに与えたければ、やっぱり成長という要素はすごくおいしいとも思うしね。」

愛原「リアリティーという意味で言えば、RPGでいうところの【主人公が初登場する村周辺をさまようモンスターが一番弱くて、以降も常に主人公のレベルにぴったりの強さの敵ばかりがその地に現れる仕様】とか、SRPGでいうところの【後半になる程、ザコ兵士もなぜかかつての敵ボス級程度まで強くなっている仕様】など、成長という概念を露骨に出す程、明らかにおかしい部分は増えてくるのはやむを得ない。一人の人間が大陸をいともたやすく滅ぼしかねない程の魔王と戦える程に成長する仕様も、やり過ぎといわれればそれまでだ。だがこれは、そういうゲームではお約束と言わざるを得ない。」

逆沢「ウチの場合は、若干そういう非常識な展開を排する目的もあって、敵も味方も、新米兵は必ずレベル1という事になってるけどね。」

鼎「リアリティーを重視するなら、成長だけじゃなくて、逆に衰えとかをレベルドレインとかの方法で再現するのも一つの方法だよね。」

逆沢「SLGとかなら、そういうゲームも多いわね。年齢による加減処理とか。最近のゲームではめったに見られないけど、昔はレベルドレインとかの要素のあるゲームも割とあったらしいし。」

愛原「TRPGとかでは、例えば片腕を失うとか、そういう負傷をリアルに再現する事によって、事実上の能力ダウンを厳密に再現するゲームもあるぞ。成長して能力がアップする一方のゲームが多いのは事実だが、逆にリアリティーを追求する事で、レベルドレインする事も楽しむ余裕があっても俺はいいと思うけどな。」

鼎「ウチの場合は、モチベーションの低下による一時的な能力値ダウンが、そんな感じなのかなぁ?」

逆沢「能力値というか、パラメータのダウンというのは、SLGでは割と多いしね。災害で内政値が下がるとか、病気で健康値が下がるとか、失恋で精神値が下がるとか(?)」

愛原「リアルの世界では、どうしても成長一辺倒という訳にはいかないからな。【成長を実感に!】とか言って選挙演説してるのもいるが、成長どころか貯蓄が減る一方の家庭がどれだけあると思ってんだというのが、正直なリアル世界での感想。政治家の能力値に関しては、政治腐敗が進んで低下する一方の気すらする・・・。」

鼎「だからせめてゲームの世界くらいは、成長が目に見えて実感できるようなゲームが、人気なのかもしれないよね。」








トップページに戻る