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愛原様のたわごと(07年09月21日)




愛原「前回更新から2週間。予想外に大きな変化があったな。」

鼎「そうだよー! 逆沢ちゃんのパラメータ投票の部分もついに3票集まったよー!」

愛原「・・・いや、そんなどーでもいい変化じゃなくて、一国の宰相がかつてない仰天の辞任を表明しただろ。」

逆沢「私にとっては、投票の方が大事なの? で、更新はいつ?」

愛原「いくら何でも、そこまで頻繁に更新できるか? もう少し標本数が集まるのを待て。」

逆沢「ワクワクドキドキ☆」

愛原「・・・先に予防線を張っておくが、ガックリの方かも知れんぞ。という訳で話を戻してだな。」

鼎「今度の首相候補さんって、またすごいね。元首相の息子さんとかお孫さんとかばっかりだもんね。」

逆沢「現首相も元首相の孫にして、元首相候補の御曹司とかいう、ものすごいお坊ちゃんだったけどね。」

愛原「ていうか歴代自民党総裁をさかのぼって見れば、写真屋のせがれである海部俊樹が1991年に総裁を辞任して以降、宮沢・河野・橋本・小渕・森・小泉・安倍と16年間にわたる歴代総裁は、例外なく政治家の息子なんだけどな。まるで【政治家の息子にあらずんば、自民党総裁の器にあらず】といわんばかりだ。」

逆沢「うっ! そんなに世襲政治家続きだったの??」

愛原「厳密には、森だけは元町長の息子だから、厳密な世襲ではないかも知れんがな。でも残りは全員、元国会議員の息子。特に3世議員の小泉が就任した事で、ここまで日本の政治の世襲化も進んだかと思ったが、安倍も福田も麻生も元首相の血筋な訳だから、ある意味、首相の椅子は選ばれた血筋の者だけが座れるシロモノになりつつあるような錯覚すら覚えなくもない。」

鼎「あっ! 私、今回のテーマ、分かったよ!」

逆沢「私も分かった!!」

愛原「うわっ! ちょっと待て! もう少ししゃべらせろ!」

逆沢「駄目駄目。前置きはそれまで!  という訳で今回のテーマは【世襲】よ!」

鼎「世襲って、漫画の世界ではよくあるよね。【ジョジョの奇妙な冒険】とか【キン肉マン】シリーズとかでは、主人公自体が世襲されているよね。」

逆沢「【ドラゴンボール】とかも、ある意味で主な登場メンバーみんな世襲しちゃってるしね。悟飯やトランクスからフリーザ(?)まで?」

鼎「フリーザの場合は、親父さんが後で出て来るパターンだったと思うけど・・・。でもゲームの世界とかでも、世襲される場面が珍しくない作品はあるよね。」

逆沢「ドラゴンクエストT〜Vは、主人公が世襲されている代表例かな? 確かVが初代で、Tがその子孫で、Uがその息子達だったかな?」

愛原「主人公自体が世襲されるケースは最も極端な例としても、確かに主人公が偉大な血筋の人間とか、優れた武芸を持つ一族の末裔とか、そういう設定は珍しくないな。」


逆沢「実は魔族の血が入ってるとか、いにしえの神の転生体だったとか、そういう設定の作品も良く聞くわね。」

鼎「ウチの作品でも、主人公の人達は、偉い身分の人達から世襲された人達が多いよね。」

愛原「ウチのゲームの場合は、個人単位ではなく国家単位で動くSRPGだから、個人的武芸が高いだけで一国のリーダーというのは無理がありすぎるからな。ただ王国とか帝国とかが乱立する世界でないせいか、全体としてはむしろ世襲君主は少なめだろう。ちなみに出自的に最も偉い主人公なのは、実は婆娑羅。普通に王家の正統後継者として王子となり、王様となってるからな。次に辰巳。辰巳も君主なんだが、元は俺達の共和国の属国としてのスタートだから、多分婆娑羅が王爵階級とすれば、せいぜい侯爵レベルくらいまでなんじゃないか?」


逆沢「あんたは?」

愛原「特に深い設定はないが、一応、共和国設立時からの有力貴族家の一門だしな。ただ反主流派が宮田軍と戦って大敗するまでの厳しい議会の運営状況を考えれば、せいぜい伯爵ランクくらいかなぁ?」

逆沢「つまり辰巳から見たあんたの存在は、かつての宗主国のトップという点では格上かも知れないけど、家柄としては格下って事になる訳ね。」

愛原「そうなるかもな。一応、共和国という体裁があるから一定以上の力のある貴族は皆、議会の構成員になれ、議長などの要職に就くチャンスもあるわけだが、帝国時代に俺よりも家柄の高かった一門からすれば、俺の存在は煙たかったと考えてもおかしくない。」

鼎「門司さんところも世襲制だけど、あそこも元々は摂津守護大名とかいう一門からみたら、臣下に過ぎなかったんだよね。」

愛原「イエス。もっとも主家を倒せるくらいの力はあったみたいだから、それなりの重臣家だったとは推測できるけどな。戦国時代の大内家からみた陶家か毛利家くらいのランクかな?」

逆沢「他に世襲君主というと・・・あれ?」

鼎「意外と世襲君主って少なかったんだね。大神さんと赤竜さんは、官僚システムの中で地道に上り詰めて騎士団長とか国家主席になった人だから、たたき上げだと思うし・・・。」

逆沢「黒藤も民主主義国の中に潜む、元々は怪しい教団の教祖でしかないし、甑はただの女子学生だし、宮田さんも貴族からの反乱を志した人達のリーダーなくらいだから、元々の地位は大した事はなかっただろうしね。」

鼎「世襲君主は9分の4だったんだね。意外と少なかったんだぁー。」

愛原「設定にないだけで、実はスゴい奴の血を引いてたりするかも知れないけどな。ただ幸か不幸か、それに対する細かい設定は殆どない。判明しているのは、四条が元帝国公家衆の中でもかなり上位の血筋のセレブとか、中津が大商人の旦那とか、そんなくらいかな? 逆に元傭兵の夢前とか、元某国被験体とされる仁保とか、亡命者の今佐とか、そんなのもいるにはいる。」

逆沢「ま、どっちにしても家柄とか血筋とかが、ゲーム上の能力として反映されているケースは殆どなさそうね。」

愛原「あいにくだが、名門政治家の血を引く政治家が必ず優秀とかいう公式を、ここの作者は全く持ち合わせていないからな。歴史を紐解いても、英雄といわれる者は大なり小なり特別変異みたいなもので、当然ながら英雄の親が必ずしも優秀とはいえず、英雄の息子が必ずしも優秀ともいえない。」

鼎「でもスポーツ選手とかだったら、それなりに力のある二世さんもいるよ!」

逆沢「競馬の世界とかでは、かなりシビアに血筋を重んじるしねぇー。」

愛原「知力や政治力とか魅力というのは、かなりアバウトというか複雑な要素が絡まったものだから能力面や思想面や精神面の引継ぎは難しいが、身体能力だけならまだ受け継ぎやすいという事かな? 確かに血液型とか顔の形とか、色々親から引き継がれる要素も多いしな。」

逆沢「競馬SLGとかでは、怖いくらい血縁という要素が大きく関わって来るゲーム設計になってるしねぇー。」

鼎「歴史SLGとかでも、いわゆる架空血縁武将とかは、親の能力値が子供の能力値決定に大きく関わって来る設定のゲームが多いよ。」

愛原「現実世界では、2世が会社を潰したり、箸にも棒にもかからないような世襲政治家もいる訳だが・・・。逆を言えば、写真屋のせがれが内閣総理大臣になってもいいはずだ。どんな世界でも初代がなければ2世も3世もないんだから、世襲至上論には自分は賛同できない。」

逆沢「でもやっぱり漫画の世界でもゲームの世界でも、主人公の息子がダメ息子とかだったら、夢が壊れちゃうんじゃない?」

愛原「キン肉マン2世は、元々はダメ息子だ。実は親もダメ息子からスタートしたんだけどな。」

鼎「でも普通の親御さんは、自分の子供にはそれなりに期待するところもあるし、期待に足る子供が作品に登場する事を期待するのも、そんなにおかしい事じゃないと思うよ。ゲームも漫画も、ある意味で夢を売るものだから。」

愛原「ロビンマスクの息子は見事にグレたし、別に人気キャラの息子を立派なキャラにしなければいけないという法則は存在しない。それに凡人の子供が凡人にしかならない設定の方が、俺からすれば余程逆差別だ。競馬ゲームなど、世襲という要素自体がウリのゲームもあるし、それはそれで大いに結構なのだが、ダメなキャラの子供もダメだという視点はあまり好きじゃない。あと偉い人の子孫こそが偉くなるべきだという思想もな。」


逆沢「・・・あんた自身、世襲キャラのくせに、やけに世襲システムに批判的ねぇー・・・・。」

愛原「マスコミなんかも、誰か目立つ人の血縁というだけで話題性が発生するから、やはり大げさに取り上げたがるが、所詮それだけでしかないと俺は考えているからな。言ってみれば【あいつ、俺の地元出身なんだぜ!】と同レベル。確かに肉体的な要素はある程度受け継がれる場合もあるし、凡人が持たないノウハウを親から学べるケースもあるだろうが、それでもその人の資質を語る上でそんなに大きなウエイトはとても占めないと思う。世襲制度自体は古代からあるので、それを深く掘り下げるのはむしろ良い試みとも思うが、それを能力値継承などという安易なものにして欲しくないという事だ。」

逆沢「世襲という要素は、憧れだけじゃなくて妬みという感情も、みんなに抱かせるからねぇー。一言で言えば羨望って事なんだろうけど、色んな印象を与えるから、実際には使い勝手が難しい要素なのかも知れないねぇー。」

鼎「うまく読者やプレイヤーが主人公に感情移入できたなら、その子孫とかが高い能力や根性などを受け継いで大活躍するのはワクワクしていいけど、第三者の視点で見られたら、妬みの感情の方が表に出て来て、嫌な奴に感じられるかも知れないもんね。」

愛原「リアルの世界で言えば、親が子供をひいきする感情は、生物としてとても大切な感情だ。これが欠如してると種がいずれ全滅する。だからまともな親は子供を守り、それなりにえこひいきするように出来てるんだ。だが社会全体としてみると、不公平はなるだけ是正しないと争いの種となり、やはり極めて良くない。特に税金などみんなの財産を扱う者が、地位や名誉を独占し、共有の財産を恣意的に運用するような事があれば、それは決して許されないのは当然だ。つまりぶっちゃけて言えば、自分は自分にとって大切な存在をえこひいきしたいが、他人が自分をないがしろにする形でえこひいきするのは納得が行かないと言う事。世襲はそういう相反する感情を人々にもたらす。先の鼎の意見の通り、世襲されたキャラが登場する事によって、そのキャラがどういう印象を読者やプレイヤーが感じるかは様々なので、その点を甘く考えてはいけない。」

逆沢「あんたみたいに、安易な世襲に批判的なスタンスの厄介者プレイヤーもいるからねぇー。」

愛原「・・・その点は否定しない。」








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