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愛原様のたわごと(07年12月16日)




愛原「師走は、本当に忙しい。だが忙しい時期というのは、時間のありがたみが分かる時期でもある。時間に余裕があればダラダラ過ごすだけで終わるものも、時間がなければテキパキとこなすようになって、結果として暇な時期に1月かかるものが、忙しいときになぜか1週間で出来ることもある。」

逆沢「は? 何、スーダラ男が無理して知的ぶって、哲学めいたことを言ってるの?」

愛原「作者がふと思いつきで、とあるゲームを作ってみたそうだ。このクソ忙しい時期に、テストプレーまでしてやがるらしい。」

鼎「それ何となく分かるよー。現実逃避したい心理が現れているんじゃないかなー?」

愛原「おいおい・・・。人生終わってる奴みたいなことを言うなよ。もっとも作者、このままいくとロンリークリスマス直行確実らしいが・・・。」

逆沢「あらあら可哀想ねぇー。いい気味って感じ?」

愛原「お前、今さりげなく、タテマエとホンネを同時に並べやがったな。」

鼎「で、どんなゲーム作ってみたの?」

愛原「あるゲーム作成ツールを使って、国盗りゲームを作ってみた。もっともこの作成ツールは、もう何年も前から愛用しているもので、自作したゲーム自体、もう何作もあるわけだが。」

鼎「公開はしないの?」

愛原「今まで作ってきた作品は全て、ローカル&内輪ネタ満載の身内ゲームだったからな。もっとも今回、衝動で作ったのはローカルではあっても、身内ネタは皆無だけど。」

逆沢「真面目な内容?」

愛原「斜め下から見たら、真面目も真面目、大真面目って感じ。そこらの市販ゲームよりもある意味でずっと大真面目。一部、冗談っぽいネタも入っているが、悪趣味な悪ふざけではなく、至って健全なローカルネタのみ。」

逆沢「斜め下から見たらって表現が、すごく気になるんだけど?」

鼎「今回、何でそんなゲームを作ってみようと思ったの?」

愛原「アンバランスな戦力バランスの国盗りゲームを作ってみたいと思ったんだ。」

逆沢「は? アンバランスな戦力バランスって?」

愛原「たとえば日本の戦国時代を舞台にした国盗りゲームを例にあげてみよう。そこで地方統一に成功した勢力は、大体例外なく天下が狙える大勢力になっているだろう?」

逆沢「そうねぇー。たとえ東北地方のような田舎地方であっても、地方統一できる頃には、かなりの戦力になっているわね。」

愛原「逆を言えば、日本屈指の大商都として知られる堺や、日本屈指の銀山で知られる石見を占領したからといって、それだけではとても【天下が見えてきた】とはいえないわな。」

鼎「そう言えばそうだね。国盗りゲームは大体【数は力なり】が大原則だよね。大都市1つ取るよりも、小都市でも5つ取った方がずっと上って事が多いよね。」

愛原「今回作者が作ったのは、小都市が20集まっても、大都市1つに及ばないようなゲームだ。」

逆沢「無茶苦茶なゲームね。それ、面白いの?」

愛原「面白いかどうかは、全く保証できないな。大体、市販ゲームでもクソゲと評される事すらある、今の世の中では尚更に。」

鼎「そんなひどいバランスのゲームだと、いつも特定の勢力だけが天下を統一したりに、なっちゃわないかなぁ?」

愛原「それはあまり気にしなくていい。例えば有名な【信長の野望】シリーズでも、本能寺の変直前のシナリオで0人プレイすれば、(本能寺の変イベントが起きない限り)ほぼ100%織田家が天下を取る。特定の勢力が一人勝ちするようなバランスしても別に問題はない。もっともそこは、作者にもこだわりがあるようで、実は0人プレイを進めても、複数の勢力に天下統一のチャンスがあるように設計したらしい。」

鼎「あ、分かった! 天下統一候補が2つ以上、あるんだよね?」

愛原「・・・なぜ、分かった??」

逆沢「そんな事、誰でも予想つくって。とすると2大勢力か3大勢力か知らないけど、一部の強大勢力とその他大勢のかませ犬って図式かな?」

鼎「でも、プレイヤーが担当したら、かませ犬勢力でも、天下統一は十分に可能だよね?」

愛原「それは全く保証しないバランスに設計してある。7lcwシリーズを世に出して改めて自覚した事でもあるが、世の中には作者の想定を大きく上回る達人プレイヤーというのは、いくらでもいるからな。作者の力でクリア可能な範囲なら、達人プレイヤーには物足りないの一言だろうという事で、難易度保証外の弱小勢力もある事はある。」

逆沢「なんかイメージ的には、【信長の野望】よりも【三国志】に近そうね。強大な大勢力が1つから3つくらいあって、あと中小のその他大勢って図式は。」

愛原「但し、都市の経済力自体が、それこそ都市ごとに雲泥の差なので、田舎地方でいくら威勢を誇っていても、それがどうしたって感じだけどな。」

逆沢「それ、本当にゲームバランス取れてるの?」

鼎「【信長の野望】シリーズとかなら、信州の真田家とか、紀伊の雑賀衆あたりは、弱小でも武将キャラの能力値の高さで補っているよね。そんな感じなのかなぁ?」

愛原「今回作ったゲームは、キャラクター性をほぼ完全に排除したから、強い部隊とか、弱い部隊という意味合いはあまりない。確かに田舎の勢力程、戦闘力は優遇されてはいるが、それでも寡兵をもって数倍の敵を相手にするのは無謀。ってか大勢力と小勢力では、冗談抜きで収入に30倍の開きがあるからな。」

逆沢「どんなゲームやねん、それ?」

愛原「だから冒頭で触れただろ。あえてアンバランスなゲームを作ったと。【アンバランスだけど、それでもちゃんとゲームとして成立している】みたいな、ちょっと新境地のゲームを作ってみたくなったんだ。」

鼎「ある意味、7lcwとは正反対のコンセプトだよね。7lcwは敵味方の戦力をできるだけフラットになるように設計してるもんね。」

逆沢「普通のSRPGは、プレイヤー側のユニット数に比べて、敵側のユニット数が異常に多いか、反則的に強い性能をしているかが普通で、性能も対等、ユニット数も対等じゃ、プレイヤー側に有利すぎて、ゲームバランスが崩れがちになりやすいんだけどね。」

鼎「基本的に正規軍ユニット15体制限とか、COMの最大一般部隊レベルを4で留めたり、将軍ユニットの性能もプレイヤーが使おうが敵が使おうが、そんなに極端に変わらないようにしたり、本当にフラットに近いよね。COM黒藤軍は、例外も多いけど。」

愛原「今、作っているゲームも、プレイヤーが担当しようとCOMが担当しようと、戦力に差がない点は全く同じだぞ。SRPGじゃなくて、純粋な国盗りSLGだから、当然といえば当然だが、COMが担当したからといって、反則的な内部処理がされたりする訳じゃない。」

逆沢「ふーん。でもそれって、変わったもん見たさに興味はわくけど、実際に本気でプレイしてみたいとは思えないゲームね。」

愛原「本来は、内輪ゲームだからな。実際、テストプレーしてみた限りは、楽しみ方はおおむね4通りだな。」

鼎「どんな楽しみ方ができるの?」

愛原「1つ目は強大な勢力でプレイした場合。この場合は、タイムアタックプレイが基本。要するにどれだけ短期間で統一できるかって感じだな。」

逆沢「2つ目は?」

愛原「2つ目は、強大な勢力のすぐそばの勢力でプレイした場合。この場合は、すぐそばの強大な勢力に滅ぼされないようにうまく立ち回りながら、いつの日か隣の強大なライバルを打倒できればOK。」

鼎「3つ目は?」

愛原「3つ目は、田舎勢力でのプレイ。田舎エリアの群雄は、大都会勢力の群雄と比較すると、基本的にドングリの背比べな上、やたら領土だけは広いから、あっという間に滅亡させられる危険は低い。しかし地方統一に手間取ると、都会エリアを制した大勢力に一気に蹂躙される。豊臣秀吉による九州征伐や奥州仕置きのように、マゴマゴしていると都会部を制した大勢力に、一気に飲み込まれるので注意が必要だ。」

鼎「その辺は、よくある歴史SLGの仕様とは違うのかな?」

逆沢「ゲームの世界では、九州地方なり東北地方なり、それらである程度の勢力を築き上げたら、いくら中央の勢力が強大でも十分渡り合えるのにね。」

愛原「日本の戦国時代を例に史実を語るならば、そもそも近畿地方の人口と経済力は圧倒的で、ここを統一するだけで間違いなく天下が取れる。ただ史実の近畿圏は、幕府・朝廷・本願寺・細川・三好、その他大小の軍閥が割拠していて、長く混乱状態が続き、それが戦国時代の到来を招いた。極論すれば、近畿が混乱したから、応仁の乱を初めとした形で日本は戦国状態に入り、織田信長が近畿をほぼ完全に統一したから、戦国時代が収束に向かったというだけの事。武田・上杉・北条・毛利・島津などといった群雄がいくら地方で覇を唱えても、近畿を制圧した勢力から見たら、もはや残党勢力でしかない。例えば、武田家は1582年2月に織田家の本格的な侵攻を受け、1月後に滅びた。秀吉による長曽我部・島津討伐も、それぞれ秀吉軍が本格的な侵攻を開始して、2ヶ月足らずで、被侵攻側の降伏により、あっさり終わっている。」

鼎「確か、織田家にとって最大の敵は、本願寺だったと言われているよね。」

愛原「そう。織田家の近畿掌握度は、そのまま織田家全体の進軍スピードにも関わってくる。例えば、中国地方方面軍を担当した羽柴秀吉は、播磨三木城を落とすのに、なんと24ヶ月も費やしている。にも関わらず織田家が本願寺と和解した後の因幡鳥取城はわずか4ヶ月で落城。次に備中高松城は、本能寺の変がらみもあるがわずか1ヶ月。同じ兵糧攻めを行っても、これだけ要する時間が違うのだ。」

逆沢「かつて三木城一つ落とすのに24ヶ月もかけた秀吉が、ついにはわずか2ヶ月足らずで四国も九州も丸呑みするようになっちゃうなんて、すごい成長ぶりね。」

鼎「実は、三木城主の別所長治って、すごい名将だったんじゃないかな?」

愛原「まぁ、かなりの名将だったとは思うけどな。そもそも24ヶ月も籠城に耐えるなんて、尋常じゃない。実際、その間、別所陣営は様々な奇策なども駆使しつつ、将兵も離反しないようよく引き締め、よく戦っている。にも関わらず、よくある戦国SLGでは、武田信玄と戦った長野や村上などの評価は高い割に、それよりはるかに厳しい条件でよく敢闘した別所の扱いはひどくむごいものが多いけどな。」

逆沢「ってか、大抵の歴史SLGでの武田家のインフレ具合は、どう見てもおかしいと思うけどね。」

鼎「本能寺の変直前のシナリオでプレイしても、武田家よりも毛利家の方が早く潰されたりすることも珍しくないシリーズも多かったかも。」

愛原「史実の武田家毛利家を比べると、そもそも人心掌握レベルがまるで違う。武田家は信玄個人のカリスマ性によって人心を保っていたタイプで、いわば尼子経久個人のカリスマ性でもっていた尼子家と同タイプ。カリスマが去ったらその反動が大きく、長篠の戦いでの重臣大量自殺劇も、そのなれの果ての一環だと思うし、勝頼自身も、多くの臣下に裏切られる形で終わっている。対する毛利家の結束は誰が当主であろうとすさまじく、例えば秀吉軍にどんなにプレッシャーをかけられても大きく動揺する事はなく、関ヶ原の戦い後、領土が4分の1になって多額の借金まで背負わされても、やはり多くの家臣が長州までついていった。後に甲斐の金山管理を担当した大久保長安という人物がいるが、実はこの金山管理を最初に徳川幕府に要請されたのは、実は毛利家の益田元祥ともいわれる。だが益田は徳川家のヘッドハンティングに応じず毛利家に残り、借金まみれになった長州藩の財政再建を担当し、それを成し遂げている。それくらい毛利家の家臣団の結束は強固。」

鼎「何で武田家や尼子家と、毛利家でそんなに差が出たのかなぁ。私、毛利輝元よりは武田勝頼の方がよほど上だと思ってたのに。」

愛原「武田勝頼は運が悪かったが、名将だった。実際、信玄亡き後も精力的に勢力拡大を行い、武田家が最大版図を広げたのも勝頼の代。だが血の問題と信玄公バンザイの旧臣との関係を、ついに修復できなかった。結果論になるが、信玄自体、父親を追放し、長男を処刑するなど、世代交代を考慮した上で、色んな判断の甘さもあったかも知れない。対して毛利家は、三子の教えで知られる通り、身内の結束は絶対。あと清水宗治や益田元祥の子孫を幕末まで永代家老に遇し、かつての仇敵だった尼子直系も幕末まで毛利家藩士として遇し続けるなど、恩に報いる構図がシステムとして徹底している。だから輝元がボンクラであろうが、そんな事は関係なく毛利家の家臣団はおおむね鉄壁なまま幕末まで続き、逆にたった一人のカリスマで持っていた武田家は裏切りの果てにあっさり瓦解した。」

逆沢「・・・・・。今、ふと思ったんだけど、今日のテーマは何?」

愛原「さぁ? とりあえず国盗りゲームの構図について、どうでもいいウンチクを語る予定だったが、脱線し続けて、何がなにやら訳分からなくなってしまった。まぁ【たわごと】コーナーだから、こういうのもたまにはいいんじゃないか?」

鼎「とりあえず話を戻そうよ。」

愛原「そうだな。とりあえず、史実でみた場合、都会と田舎は間違いなく存在する。その差はイメージ以上に絶大で、田舎地方を統一したから、即天下が見えるなんて事はありえない。現在でも中国地方5県合わせた人口よりも、東京都1つの人口の方が多く、四国4県合わせた人口よりも人口第9位の都道府県である福岡県よりも下である(人口3位の神奈川県の2分の1以下)など、大都市1つあれば、小都市が束になっても寄せ付けないという現状は残念ながら存在する。そういう実情をシミュレートしたい目的もあったという事。田舎勢力でプレイすれば、地方都市の悲哀をそれなりに味わうことが出来る。」

鼎「最後に4つ目は?」

愛原「普通に弱小勢力でのプレイ。難易度保証外。ヤリコミプレイヤー用。作者のお正月プレイ要員にもなるかもな。」

逆沢「公開予定は?」

愛原「今のところはない。まぁ公開要望が多ければ、前向きに考える。掲示板に要望をカキコされても返答に困るから、アンケートの質問5に答えてもらった上で、その部分の最後の所に公開要望と書いといてくれれば、参考にする。質問5の項目は、残念ながら空白が多いんで販促(?)目的もかねてな。」

逆沢「そろそろ質問5の部分も更新したいけど、ネタがあまりたまってないからてこ入れを兼ねてって訳ね。」

愛原「まぁそういう事だ。このままじゃ作者、今年はロンリークリスマス確定だから、プレゼント代わりにアンケートで反応でもくれてやって欲しい。」













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