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愛原様のたわごと(08年2月10日)



鼎「今度はツクールじゃないんだよね。」

愛原「イエス。まずは期待して待っていてくださった方に、お礼を言っておく。熱いメッセージをくれた方にはさらに有り難うとも言っておく。」

逆沢「そういや内容についてだけど、何でも一般公開用に中身の変更を始めたら、全然別の作品になったとも聞いたけど。」

愛原「全く別物になったぞ。【修正】とか【変更】とかいうレベルじゃなく、全くの新作になった。マップや都市のスペックはそのまんまなのだが、勢力と部隊を新規に作り直したら、別物に化けた。」

鼎「でもゲームバランスは、かえって良くなったよね。」

愛原「0人プレイをする度に、統一勢力が変わることも珍しくないくらい、混沌とした作りにはなったわな。」

逆沢「で、公開に踏み切ったきっかけは?」

愛原「まずきっかけとなったのが熱いメッセージ1通含まれていたこと。次に、いつもバグ潰しや感想をよく書き込んでくださる方への感謝の意と後押しを受けて。もっとも中には、アンケートの質問に一切何の回答もなく、公開希望とだけ書いてあった分もあったが・・・。」

逆沢「あははは! それはまたネタになりそうねぇー。」

鼎「公開希望と書いた後に、他の質問に答えようとしてたら、うっかり送信ボタンを押しちゃったのかも知れないよ。」

愛原「まぁそう解釈しておくか。ウチには基本的に関係ない話だが、人気サイトとかではクレクレ君って奴も出るそうだからな。」

逆沢「クレクレ君の出没というのは、人気の裏返しね。でも作者さんが新作の開発や公開の中止を決めたのに、しつこく作れ作れ言い続けたり、カンパウェア化を決めただけで反発するファンとかも中にはいるそうだけど。」

愛原「フリーソフトってのは、基本的に【ご自由にお持ち帰り下さい】の世界だから、黙って持ち帰っても、それをどう処理しようが、基本的には自由だ。但し、著作権侵害とか名誉毀損のような真似はすべきでないし、一方的な新作たかりも良くないだろう。ましてシェア化が決まった途端に翻意を迫ったりキレたりするのは、ファンの名を借りた乞食かとも思う。」

鼎「乞食ってのは、差別表現だからやめた方がいいよ。」

愛原「・・・すまん、言葉が足りなかった。別にホームレスの方を差して批判している訳ではない。言いたかったのは、用するに【悪質なたかり】って意味。例えば、よく聞くだろう。相手がお金を貸してくれそうな時だけひたすら平身低頭しておべんちゃらも使ったりするけど、これ以上貸してくれないと判断したら、たとえ今までどれだけ貸してやってたとしても、そんな事に感謝することもなく豹変して、借りたお金も返そうとせず、さっさとどこかに行ってしまう奴とか。これは年収1千万あろうと羽賀○二だろうと関係ない。フリーソフトの世界の場合、無償の世界なのでお持ち帰りは自由だが、一方的な催促をしたり、次回作が制作中止になったりシェア化されたからといって、暴れたりするのはタブーだ。」

逆沢「相手がただのシロート作者だからって、なめられてんじゃない? 大企業相手には無茶言えない人でも、一シロートなら怖くないと。」

鼎「そういや不思議だよね。高級なホテルや料理店とかではお客に対するマナーとかもうるさくて、ちょっと迷惑行為があるとすぐに黒服のお兄さんとかがつまみ出したりするところもあるらしいけど、庶民価格の飲み屋とかなら少しくらいお客が羽目を外してても寛容な所は多いし、無償のボランティアさんが炊き出しのサービスとかしてたら、それにワガママ言い放題の人とかもいて【ボランティアのくせに】とか言う人もいたりして。普通なら高い料金を払わなければならないところ程、好き放題しても許されていいと思うし、逆に無償で奉仕してくれる人には最大限の敬意を払うべきだと思うのに、逆の扱いをする人も多いよね。」

逆沢「あはは! そりゃあるかも。確かウチのゲームでも、ボランティアのおばさん相手に暴言はきまくった自称国賓とか、いたわねぇ。」

愛原「高い料金を要求する程、店員とかが丁寧であるべきは当然だと思うが、客の立場からしたら、高い料金支払わせられたあげく、色々拘束されたらたまらんな。逆に店員やボランティアにしてみたら、タダもしくはタダ同然のご奉仕価格で商売しているのに、ひどい客にからまれたらたまったものではないだろう。その点では確かに、この世の不条理を感じなくもないな。」

逆沢「人は高級感に、権威を感じる生き物だからねぇー。タダの相手に敬意を払えっていっても、難しいんじゃない?」

鼎「関東のおばさんは、普通に上等な商品を持っている事に優越感を感じて、関西のおばさんは、値打ちの割に激安価格の商品を手に入れたりした時に世間話の自慢の種にするって聞いたことがあるよ。」

愛原「イギリスなどでは、【ノーブレスオブリージ(貴族の義務)】という考え方があり、その一環で寄付行為やボランティア活動などの無償奉仕をする者に対する社会的評価も高いケースが多いのだが、日本の成金はそういう関心は今ひとつ薄く、一方の無償奉仕を受ける側の、もたらす側に対する敬意も低すぎる。」

鼎「医療の現場や介護保険なんかでも問題になってるよね。国の税金で医療や介護予算の大部分がまかなわれているから、認識が薄いのかも知れないけど、家事をやらせようとしたり、わがままいったりして、介護員や看護婦を困らせる人も多いって言うし。日本の場合は、タダとか安いと感じるものほど敬意を感じず、相手が優しい態度で出てきたら、逆にナメてかかる民族なのかも知れないね。」

逆沢「無利子無利息で貸してくれた善意の親戚や知人よりも、法律違反の超高金利のヤミ金に優先して返済しようとする奴も、結構いるらしいし、善意が敬意じゃなくて、ナメられる原因になってるとしたら、こんな馬鹿らしい話はないわね。」


愛原「新潟の中越地震の時には、小泉人気の悪影響のせいか、右傾化した若者を中心に、ボランティアや市民運動家を中傷する若者とかもいたそうだ。で、【俺達は反サヨの愛国者だからボランティアや市民運動はしない】とか自信を持ってインターネットで発言してる奴もいたとか何とか、事実は知らんが、もうあきれてものもいえん。まぁ当時は、【自己責任】というキーワードがはやった時期でもあったが、【人道を語れば非国民扱いされる】なんて風潮は、俺的にはどうも理解しがたいものであった。まぁ連中は自己正当化だけは得意なんで、特異なケースをつまみ出したりしつつ、自分に都合良く讃えたり叩いたりする訳だが。」

逆沢「でもそういう連中に限って、自分たちが被害者の側に回れば、政府の対応を冷たいと非難しつつ、いち早くクレクレ君モードに入りそうな気もするけどね。」

愛原「我々は皆、誰もが社会的弱者になる可能性を持っている。理不尽な災害や事件に巻き込まれて、家族や職を失ったり、心身に障害を負ったり、また自分は無事でも身内に累がある事もある。介護を必要としたり、逆に介護しなくてならなくなったり、色んな可能性がある。逆にそういう人に様々な援助を施す人たちもいる。そして最近の日本の右傾化した若者の中には、社会的弱者やそれに救いの手を差し伸べようとする者に極めてつらく当たる人もいる。弱者切り捨て政治を推進する政治家や、福祉予算は削っても道路建設は必要と主張する識者や、あるいはそれらを支持する人もいる。ホームレスに暴行を働いたり、そういう事をして【不浄の輩を成敗した】とばかりに自己正当化する輩すらいる。そんな様々な側面をふまえながら、今回のテーマは【差別】で行こうと思う。」

鼎「ウチのサイトじゃなかったら、すごく重そうなテーマだね。」

逆沢「あははは、そりゃ言えるわ。どう見ても道徳の授業ができそうなタイプじゃないしね。」

愛原「・・・どういう意味だ。まぁ話を戻すと、RPGなどでは【戦争と平和】とか【民族対立】とかと並び、大きなテーマとしてたまに取り上げられるのがこの【差別】とか【社会的弱者】を巡るテーマだ。例えば、人間族が獣人族に対して抱く感情として登場するケースが多いように、社会的な優劣は個々の身体能力や頭脳・労働能力の優劣とは関係ない。エルフ族とドワーフ族の対立の場合は、差別のような優劣を伴いにくい対立がメインだが、一方が一方に対して蔑視感などを持ち、また待遇などで差をつけると、文字通り差別となる。」

鼎「差別される側は、大体少数派のケースが多いよね。」

愛原「階級差別という言葉があるが、王族・貴族と平民の関係のように、上位の側が少数派の場合は、そんなにねちっこい雰囲気にはなりにくい。一方、平民と奴隷の関係のように上位の側が多数派を占めると、かなり汚らしい雰囲気になりやすい。」

逆沢「そりゃ、イジメと変わらないからね。」

愛原「差別の中身や理由は様々だが、とりあえず単なる好き嫌いに基づくものは置いておこう。例えば女性社員が、男性に肩を叩かれても、ムサいオッサンに対してはセクハラと判断し嫌悪感を抱き、イケメンに対してはスキンシップと判断し好感を抱くなど、俺的には不愉快千万だが、そういう差別は大なり小なりあり、際限ないからだ。」

逆沢「男にも、可愛い女とブスではっきり差をつけるクソ野郎はいるし、この辺はおあいこだと思うけどね。」

愛原「だからこの手の差別は取り上げない。ってかゲームの世界でも、【イケメンや美少女と、ブサイク男やブス女を差別するな】なんてテーマの作品は見たことないからな。」

鼎「それじゃ、どういう差別を取り上げるの?」

愛原「一番メジャーなのは、やはり出生した瞬間からついてくる、身分差別とか人種差別の類だろう。人間は努力して、克服できる事と克服困難な事がある。無論、顔や体型の問題も努力で何ともならない問題には違いないが、はっきりと線引きできるものではないのでここでは除外。それに比べて、カースト制度等に代表される身分差別などは、非常に分かりやすい。分かりやすい故に、差別を行う側にとってもその弾圧ぶりは熾烈になりやすく、逆に差別撤廃を求める側からすれば運動しやすくもある。日本の場合は、人種差別や地域差別は少ない方だが、それでもいわゆる白人圏、とりわけ先進国出身の人間に対して敬意を払いやすく、逆に貧しい国出身の人間に対する蔑視はあると思う。またアメリカの差別の影響か、黒人=貧乏という先入観があるのか、黒人に対する評価も、白人のそれと比べてかなり低そうだ。」

鼎「日本人の基準は、やっぱりお金なのかなぁ?」

逆沢「日本人にそういう自覚はなくとも、世界の人から見たら、やっぱりお金第一主義の国って判断されてもしょうがない有様ね。」

鼎「だから日本人は、高級感のある人や空間に弱いのかなぁ?」

愛原「アメリカでも中国でもインドでも、お金のある人ほど、媚びを売られやすい現状は変わらない。ただ媚びを売るのと、内心から敬意を払うのは全く意味が異なる。日本でも昔はその傾向が顕著だった。例えば、豊臣秀吉は天下人となり人々の羨望の的となったが、それでも出自の低さから、内心で馬鹿にする諸大名や庶民も多かったようだな。お金の有無で人の優劣を判断するのはどうかとも思うが、仮に【お金をたくさん稼げる地位につける程の実力を持っている者】と解釈すれば、彼らは一面では、正当に優劣を評価されているともいえなくはない。生まれながらの出自だけで優劣を判断するよりは、余程、まともかも知れないという側面はやはり存在する。」

逆沢「あくまでお金を稼ぐ方法や条件が、全ての人に対等であれば、ね。」

鼎「昔は、身分によって職業が固定されたりもしたし、一方的に税と称して人々から富を搾取できる身分の人もいたから、お金の有無でその人の真の能力を判断する事はできないし、意味ない事だよね。」

逆沢「現在でも、家庭が裕福でないせいで勉学の機会が大して設けられなかったり、逆に親がセレブなせいで大した努力もせずに裕福な生活をできる人もいるし、お金の有無で能力を測ったり、能力がちゃんと生かされているのか怪しい面もありそうだけどね。」

愛原「平等といっても、【機会の平等】と【結果の平等】があるけどな。そして【機会の平等】自体が成されてない時、そこには【差別】があると考えて良い。」

鼎「差別は、どうして無くならないのかなぁ?」

愛原「差別によって不遇な側からすれば、無くなった方がいいに決まってる。差別する必要のない人、能力主義バリバリな人も、差別はあまり気にしないだろう。だが逆に、差別が存在する事による恩恵を受けている人は、差別がなくなると困ると思うだろう。特に対等の条件では不利な能力しかない人なら、なおさらに。」

逆沢「なるほど。要するに能力のない人ほど、差別解消に抵抗するって訳ね。」

愛原「王族と平民の関係のように、上位層が少数でなおかつ上位層の厚遇がすさまじいケースの場合は、王族が有能であろうと無能であろうと、身分を失った時点で転落は間違いないから、十中八九誰もが抵抗する。抵抗しない王族がもしいるとすれば、国民から絶大な支持を受けていて、民主化のような形にしても栄華が保てそうなケースだけだろう。だが例えば一般国民と外国人労働者・被差別部落の住民のような、上位層が圧倒的多数を占める場合は、特に逆沢が言ったような部分は出てくる。それは差別がある事によって実質的な恩恵があるからではなく、むしろ心理的な安心感によるものも多い。」

逆沢「自分が社会的・能力的にどんなに見劣りしても、生まれながらにして劣っている人がいて、そいつより自分の方が価値がある人間と思えれば、安心しちゃう人ってのはいるかも知れないわね。」

愛原「うつ病にならない限りは、人間は基本的に自分に自信を持ちたがる生き物なので、たとえ道理的におかしくても見下せる存在がいると安心しやすい。元々普通に生きてる人は差別意識など持つ必要もないが、コンプレックスが強い人は無理にでも見下す対象を作る。日本も10年前までは、部落差別という認識を持つ人がかなり少なくなっていたんだが、ここ最近また増えているようで、すごく気になる。イジメもすごく陰湿化していると聞く。」

鼎「統計では、日本の将来を悲観視してる人も増えてるそうだし、貯蓄率も下がってきているし、格差も広がってるから、コンプレックスを持ってる人が増えているのかも知れないね。」

愛原「日本は戦後、【世界で最も成功した社会主義国】と形容される程、格差や差別の少ない国となった。だが世界レベルでは、差別も格差も隠然と残っている。これは無論、各国の経済スタイルとも直結している。例えばアラブ圏などでは、石油王といわれる人など、一部が富を独占しているパターンが多い。貧しい大半の国民はぜいたくをできないので、内需規模は当然低い。日本は逆で、例えば家庭用ゲーム機とかDVDとか、色んなぜいたく品を当たり前のように持っている。つまり内需規模が大きいので経済が大規模に回り、経済力が上がりやすい。戦後、焼け野原状態だった日本が奇跡とも言われる経済発展を成し遂げたのは、国民全体の格差を減らし、全ての商品を広く出回るようにしたのも大きい。当然、豊かな人が増えれば、貧しさ故の犯罪を犯す人も減るし、治安も良くなる。最近はかなり怪しくなりつつあるが、一昔までは【世界で最も安全な国】とも言われた。ちなみに自動販売機は、治安の良い国ほど多くなるが、これが最も普及しているのも日本だった。」

鼎「日本は、もしかしたら格差や差別の解消に世界一頑張ったから、そこまで発展できたのかも知れないね。」

逆沢「最近は、【能力に応じた格差は当然】とか【努力が報われる社会を】といったスローガンで、再びその差が広がりつつあるような気もするけどね。」

愛原「一昔の中国は、悪い意味で平等な面が強くて、それが国全体の発展を著しく阻害していた面があるし、日本でも官界の悪平等な一面が、天下り問題とかに直結しているから、スローガン自体は正しいような気もする。中学校の掃除時間のように、真面目に掃除している奴もいる一方で、全く掃除をやろうとしない奴もたくさんいて、しかもその評価が成績や内申点にほとんど反映されないことから、真面目な者ほど馬鹿を見るといった光景を、体験した者も多いだろう。つまりスローガンそのものが悪いのではなく、むしろ運用の問題だな。」

逆沢「それは言えるかもね。まぁ差別を肯定する人の中には、○○人は犯罪ばかり起こすから、差別を受けてもやむを得ないなんて意見もあるし。」

鼎「そんなのおかしいよ。生活に困る人が増えると犯罪率が増えるのは当然だと思うし、差別とかで故意に彼らを不利な条件に追いやったら、その人たちが犯罪に走りやすくなっちゃうのは仕方ないと思うよ。」

逆沢「外国人力士に日本の相撲の風習をたたき込むのは難しいように、元々育った環境の違う人にその国の常識をたたき込んだりするのは難しいと思うけどね。アメリカの悪徳株屋が、日本の経済界の慣習を無視して株を買いあさってゆすってるみたいに、常識の認識が違う人にこっちが勝手に決めたマイルールを押しつけても、のれんに腕押しって所はあるからねぇー。」

鼎「でも、それと差別は別問題だよ。」

愛原「逆にアメリカのように、格差を動力源にしている国もあるけどな。アメリカはよく戦争する国の割には、兵役希望者もそれなりにいるが、その理由の一つがこれ。移民が国籍を取る際の優遇条件にもなってるし、あえて貧しい層を作り出し、彼らに行き場を与える事で、国を回すシステム。貧しい層用の社会の歯車もあれば、豊かな層向けの歯車もあり、それらが上手くかみ合うことで、アメリカは超大国の地位を維持している。」

逆沢「そんな事して、貧しい層からよく暴動が起きないわね・・・。」

愛原「アメリカは【格差=差別】ではない。いや、正確にはかなり差別はあるのだが、そう認識させない工夫があるからな。アメリカンドリームとよく訳されるが、要するに貧しい層にも希望がある。あとアメリカの貧民の多くは移民で、それももっと貧しい国からの移民が多いので、比較すれば全く問題ないケースも多い。世界一の超大国といっても、新聞も読めない、イラクが世界のどこにあるのかも分からない人間がかなりいるのがアメリカの実態だが、これらの要素をうまく組み合わせて、成功しているのがポイントだ。」

鼎「だからアメリカ型の国に日本を変えようとしている人も、それなりにいるのかも知れないね。」

愛原「多分無茶。例えばドイツやフランスは、移民を大量に受け入れて、現在大問題になっている。サルコジ大統領は、移民に対する排他的な態度が支持されて大統領になったが、それくらい現在のフランスのは移民差別問題は深刻。そもそもフランスやドイツは日本と同じで、民族あっての国家。アメリカのような祖国を捨てた人達が集まって作ったような、人工的な移民国家じゃない。アメリカではオバマ氏も有力な大統領候補になっている程だが、これって日本で言えば、日本に帰化した元在日朝鮮人を首相にするくらいのインパクトだぞ。今の日本にそんな度量があるか? それも不可能なのに、アメリカをまねて外国人労働者を多数受け入れても、フランスやドイツの苦悩を真似るだけ。いや、ジダンやビエイラらへのフランスでの評判と比較すると、ガイジンを別に見たがる日本の方がより難しい気もする。まぁ今の日本の治安と経済の悪化を考えれば、それ以前に国内格差をアメリカ化する事すら不可能だろうけどな。」


逆沢「格差や差別をエネルギーに変える国もあるけど、それは結構難しいって事ね。」

愛原「アメリカのような国で差別論を語ると、日本とは全然異なったものになる。日本よりもはるかに深刻だし、デリケートな問題だからだ。しかし逆をいえば、冷たい面、ビジネスライクな面もある一方で、真剣に差別を向き合ってる国ともいえる。日本は歴史問題だけに限らず、差別問題などでも、臭いものに蓋をするというか、風化を待つ傾向が強い。それは無論悪い面ばかりではなく、余計なことをせず火が自然に消えるのを待つ方がいいケースも多いが、誰かが火に油を注ぐような展開になると、いつまで経っても火が消えないどころか、ますます状況が悪化する事もあるわけで、要注意だ。」

鼎「格差を差別と取るか区別と取るかもそうだけど、格差の是非とか中身とかを、もう少し考えてみても面白いかも知れないね。」

逆沢「私は、血筋にあぐらをかいて、人を見下したりする奴は大嫌いだけどね。そういう設定のキャラも一人いたけど。」

愛原「まぁ俺としては、フリーゲームは市販ゲームにないものがあって大歓迎という視点だから、問題提起という意味を込めて、今までのありがちな差別論を根本から覆す設定のシナリオにも後ろ向きにはならないぞ。別に作者の思想とリンクした主人公やメインキャラを出さないといけない決まりもないし、【俺の作品は、お子様向けの甘っちょろいモンじゃないんだ】ってなビターな味を目指してもOK。」

逆沢「危ないこと言うわねえー。世の中、【こんなロクでもないシナリオを出す作者はろくでもない奴に違いない】と決めつけて叩く人もいるってのに。」

鼎「よく【こんなビデオやゲームを容疑者の自宅から発見しました】とかいって、【こんなビデオやゲームは許せない。】ってコメンテーターとか言ってたりもするよね。」

逆沢「だから問題提起はいいけど、さじ加減は必要なんじゃない?」

愛原「言ってることは分かるが、たまたま凶悪犯罪者がそのゲームを持ってて影響されたというだけで叩かれてもな。それも偏見に満ちた一種の差別と思うし、だからこそテレビドラマと同様、【この作品はフィクションであり・・・(以下略)】とか【本作品内の表現や内容を、一切推奨等するものではありません】とか書いていたりもするのだが・・・。」


















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