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愛原様のたわごと(08年4月5日)



逆沢「おー、生きてたか?」

愛原「・・・のっけから、それかよ。かつての志村けん死亡説みたいだな。」

鼎「本物?」

愛原「本物か偽物かは、いつもの俺様節が炸裂するかどうかで嫌でも分かるだろ。」

逆沢「それすごくイヤねぇー。いっそのこと、本物埋めて、偽物でコーナー進めた方が盛り上がるかも。」

愛原「・・・しかし埋めるって発想はないだろ。」

鼎「で、ここしばらくどうしてたの?」

愛原「忙しくて頭がおかしくなってたのか、前の更新からまだ2週間しかたっていないと思ってただけのことだ。あぁ後、自己満足企画がスタートしたらしい。」

鼎「自己満足企画?」

愛原「うむ。自己満足企画。イベント50以上は確実。スケールだけはでかい。面白さそっちのけで、制作者が達成感を味わうための大企画。」

逆沢「まさにツクールの世界を直進してる感じのノリねぇー。」

愛原「それは、どういう意味だ?」

逆沢「ツクールはゲームを作るソフトと言われてるけど、実は【「ゲームを作る」というジャンルのゲーム】でもあるって意味。だから完成までたどり着ければ、見事エンディング。プレイ評価は、皆様の感想次第ってワケ。」

愛原「うへぇー、容赦ねえ事いいやがる。だがフリーである時点で自己満足以上にはなりえないし、間違っていない論法なだけに余計に悔しいな。」

鼎「それで今回のテーマは?」

愛原「【お金の使い道】でいってみようと思う。」

鼎「ほえっ?」

逆沢「ああ分かった。今、問題になっている道路特定財源とか揮発油税とかをネタにしようってんでしょ。」

愛原「グフフ、正解。俺様節は譲らないぜ。もっとも現実世界とゲームの世界では、お金の存在意義が少し違う。特にゲームを制作する側にとって、この相違点は大きな意味を持つ。」

鼎「???」

愛原「要するにだ。現実世界の場合は、費用対効果がまず絶対の価値観となる。役に立たない事や優先順位の低い事に予算をつぎ込めば、損害を被ったり、叩かれたりする。一方、ゲームの世界でも、勿論、お金の使い道に優先順位自体は存在するが、制作者の側としては、この優先順位をどうするかで、ゲームの面白さが全然変わってくるのは理解できるか?」

鼎「うーんと、例えばウチのゲームの場合は、お金の使い道の優先順位がはっきりしてるよね。まず内政命令書や進軍命令書を買えるだけの予算はできるだけ工面しないと駄目だし、資金に余裕が出来れば次に徴兵命令書で、次に基金命令書で、それでも余れば特別訓練命令書で、それでも余れば善政改革命令書でって感じだよね。」

逆沢「つまりお金が余るようになるほど、色んな事ができるようになるよ、ってスタイルね。」

愛原「そう。優先順位がかなりはっきりしていて、必需品と贅沢品がきっちり区別されている図式。贅沢品はあくまでお楽しみの領域であって、必需品さえ買えれば、とりあえずプレイ自体に大きな支障はないというパターンだ。」

鼎「でも、ウチみたいにはっきりしたパターンは、むしろ少数派かも知れないよね。」

愛原「通常のRPGとかの場合は、優先順位をわざと作らない事で、選ばせる楽しみをうまく演出しているケースが多いな。例えば、3000Gで鋼の剣を買うか、あるいはもう少しお金を貯めて3500Gの鋼の鎧を買うか、あるいは2000Gで後方要員の武装を強化する方が先かとか。」

逆沢「迷う楽しみって奴ね。」

鼎「ショッピングを本当に楽しめる感じでとてもいいよね。」

愛原「テーブルトークRPGの世界では、この辺はもっと凝ってたりする。同じ武器でも、剣と槍と斧と弓では、それぞれ性能の相違はあれども、全体的には甲乙つけがたい設計になっているものが多い。剣が一方的に槍より有利とか、そんなパラメータになってると、趣味の縛りプレイでもやらない限り、誰もが槍より剣を持つようになるからだ。」

逆沢「お金が余ってれば両方買って、状況によって使い分けるのも一手だけど、決められた予算でどっちを先に買うかとか、そういう迷いがかえってゲーム的には楽しく感じることはあるかもね。」

愛原「そう。武器を優先して買うか、防具を優先して買うか、前衛重視か後衛重視か、軽くて動きやすい道具か、重いけど効果十分の道具のどっちを選ぶかとか。テーブルトークRPGの世界の場合は、この辺が本当にうまくできている。勿論、コンピュータのRPGでも作者さんの思想や手腕次第で、この辺の楽しみの幅は広がるだろう。優先順位がはっきりし過ぎると、買い物が楽しみではなく作業になってしまうので、この辺はできれば凝りたいところだ。」

逆沢「選択の幅が広がると、それだけでプレイする人によって遊び方に幅が出たりしておもしろみが深まるからね。」

鼎「でも現実の世界でも、それはあるよね。決められた収入の中で、どうやりくりするかとか。あんまりキツいとヤキモキさせられるけど、掘り出し物を手に入れられたらうれしいとかはあるよね。」

愛原「ゲームと現実の大きな違いは、買った製品の善し悪しがはっきりするか否かだろうな。ゲームの世界ではたいていの場合は、パラメータというものが商品ごとに用意されている為、まがい物をつかむ危険は低い。あっても一度ゲームをクリアすれば、二度目以降はほぼ効率的にいけるだろう。ところが現実の場合は、買うまで価値が分からない事も多い上に、ゲームの世界と違って、人生を簡単にロードとか再プレイってワケにはなかなかいかないからな。」

鼎「だからできるだけ後悔したくはないよね。」

逆沢「ってか自業自得で後悔するならそれも人生の勉強だけど、政治家とか官僚とかの赤の他人の手で、私たちのお金を勝手に無駄遣いされたらムカつくのは当然だしね。」

愛原「ウチのゲームでも、長光とかは勝手に人様のお金をパクったりするけどな。まぁゲームの世界ならある程度は対策もできるし笑ってすませる事もあろうが、現実世界では笑ってすませるのは困難だ。ロード不能な上に、きっちり取り返しのつかないようなダメージを与えてくるし、それで私腹を肥やしている奴もいると思えば、不愉快なのは当然だろう。」

逆沢「マッサージチェアを買ったり、殆ど誰も通らない田舎に大規模建設をしたりとか・・・。」

鼎「でも冷静に考えたら、わずか数万円のマッサージチェアと、ウン千億円規模のバイパスが同列に問題視されるのはすごく変だよね。」

愛原「ゲームの世界では数字がかなり大きな意味を持つから、数万円の損害と数千億円の損害を同列に考えるプレイヤーはいないだろう。だが現実世界では、政治家の広報戦略の結果か、マスコミのあおり効果のせいか、とにかく同列に置かれて矮小化されがちなのが問題だな。ウチのゲームも含めて、お金を使う事自体が悪いというゲームは殆どない。問題は使うことではなく使い道であり、またその金額の多寡だ。一例をあげると、この前、大阪で大相撲春場所があっただろ?」

鼎「確か、宮崎県知事と大阪府知事がそろって千秋楽に登場してたよね。」

逆沢「宮崎県知事は、お得意のセールスパフォーマンスでしっかりと宮崎県をPR。大阪府知事は今まで50万円の予算で副賞出してたのを25万円に減らすとかなんとかだったかな?」

愛原「まともに宮崎県のPRをCMでやったら数億円は確実にかかるのを、宮崎県知事はわずかの予算で大きな成果を上げている。対する大阪府知事は25万円をケチッてアレだからな。」

逆沢「うーん、使い道が肝心とはよく言ったモンねぇー。」

愛原「大阪府の赤字を見直そうと思ったら、御堂筋パレードの助成金を数億ケチッたり、大相撲の副賞を25万円ケチッたところで焼け石に水だ。それよりも例えば、職員の給与を月1万円ケチるだけで年間約60億円。さらにボーナスは月給ベースだからこれも含めれば100億円くらいはすぐに浮く。こういう発想がなぜできないのか、実に不思議だ。」

逆沢「あと、定番だけど、無駄な公共工事を削るだけでも年300億円くらいは減らせるかもね。」

愛原「最近の関西の情勢でいえば、堺市がシャープの工場誘致に成功し、姫路市も松下の工場の誘致を成功させた。こういった自治体は、100億円規模の税金を免除するのと引き替えに、年数百億円の固定資産税を手に入れる事になる訳で、25万円をどうこうしようという自治体とは考えのケタが違う。それに比べて大阪府では第三セクターを次々倒しているし、大阪市でもオリンピック誘致に失敗したあげく、その敷地が妙なデザインのゴミ処理場とかに化けてたりしてるからな。」

逆沢「仮にオリンピックの誘致に成功しても、それで大阪の財政が好転するとは思えないけどね。」

鼎「ワールドカップ後のサッカースタジアムも、むごい赤字続きのところが多いそうだよ。」

愛原「ハコモノで金儲けなんて甘い甘い。確実に儲かるのは土建屋だけだ。大阪がそんな訳分からん事をやってる間に、すばしっこい自治体は数百億円規模で稼いでいるぞ。」

鼎「道路特定財源で道路作っても、それだけでは赤字がふくらむだけだのにね。」

愛原「宮崎県知事は道路を整備して企業を誘致するなんて事を言ってるが、仮に宮崎県以外の道路整備を一切中断して、宮崎県のみ優遇するならともかく、全国一律なら、宮崎県にとってプラスにはならない。赤字が増えるだけと言わざるを得ない。現実に地方の過疎化と都心部の過密化は進行する一方で、今の税金のばらまき方を続けていても、田舎はさらにやせ細るだけだ。考えるなら、どうやって都会から仕事や人間を奪い取るか・・・、そういう思想でないと駄目。極論で言えば、都会により不便になってもらうにはどうすればというくらいの発想でないと、田舎に人は戻らない。」

逆沢「大相撲一つとっても、それをCMのチャンスととらえるか、25万円の経費削減の機会ととらえるか。ハコモノに投資するか、誘致に投資するか。色んな考え方があるわね。」

鼎「でも投資には失敗がつきものだし、難しいよね。」

愛原「大阪府が関空作った時に起こしたものとか第三セクターは、関空近くの泉佐野市辺りを大規模開発して企業誘致を図るも、失敗して借金の山が残った。東京都知事が作った新東京銀行も大赤字だ。だが例えば、堺や姫路の場合は先行投資額は殆どゼロだからな。元々他企業の土地を役所が仲買しただけで、特に再開発とかはしてないし、税金を100億まけるといっても、それは100億円以上の税金を払わねばならないくらいの利益が出たときに初めて意味を成すだけで、役所側は仮にシャープや松下が赤字になっても痛くもかゆくもない。地元の雇用が増えればラッキー、さらに固定資産税や地方法人税が大量に発生すればよりラッキーというだけの話だ。」

逆沢「まぁ勿論、そういう有力企業から候補に挙げられるくらいの地力があってこそだけど。」

愛原「まぁ税金の事情に関して言えば、消費税をアップさせようかとか、色んな話が出るほど、日本全体の財政状況は悪い。暫定税率を廃止して別の税金を上げるなんて事になったら間抜けそのものだし、環境問題などを考慮しても、現時点で暫定税率の廃止は少し問題が多そうだ。だが道路特定財源制度というのはより問題で、もっと使い道にフリーハンドをもたせるべきだとも思う。日本の公共事業費の割合は欧米と比べても2.3倍は高い。異常だ。」

鼎「どうして日本は、そういうお金の使い道をするのかなぁ?」

愛原「建設業界と政府との金脈はどこの国でもあるが、日本の場合は政権交代をさせない為に、より多くの資金を業界につぎ込んでいるという事だろ。東南アジアとかでもそういう国はあったし、似た傾向の国は大体同じだ。そしてそんないびつな状態のまま世界屈指の経済大国となった日本は、借金の額でも世界に冠たるような存在になってしまった。一国民としては、そんなお金の使い道はどうかなとも思うが、黒藤軍が国民の幸福や国の発展よりも、権力の維持を第一に考えたように、日本の万年与党もそういう傾向があるのかも知れないな。」

逆沢「政権交代は今の与党にとってゲームオーバーという事で、黒藤軍みたいに政権維持を最大の目的としたお金の使い道をしているだけかも知れないわね。」









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