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愛原様のたわごと(08年7月5日)




愛原「最近、偽装問題がまた話題になってるが、中国では高級食として羨望のまなざしで見られているはずの日本の食文化のメッキが次々とはがされている光景は、正直むなしいものがあるな。」

逆沢「案外、日本の食文化なんて大したことないんじゃない?」

鼎「今、一番問題になっているウナギでも、実は国内生産量を1とすると、輸入量はその4倍もあるんだよ。でもお店で並んでいる比率を考えると、どう見ても不自然だよね。」

愛原「統計上、国産ウナギの流通比率は20%しかないはずなのに、実際にスーパーで並んでいる比率は、下手すると5割超えるからな。偽物の方が多いって事か?」

鼎「正直に国産とか中国産とか表記して、全うに商売している業者さんが可哀想過ぎるよね。」

逆沢「ホリエモンの時にも散々言われてた事だけど、これが【真面目に働く者が報われる社会】なのかって感じね。ズルしてるばかりが儲けて、捕まるのはほんの一握り。で、真面目なものばかりが馬鹿をみるってか。」

愛原「まぁ、日本人の食に関する意識が過剰なだけのような気もするけどな。【赤福】の時や【白い恋人】の時には、生産期日の偽造で大問題になったが、実際には誰かが食中毒になった訳でもなし、一日伸ばそうが、どうでもいいだろうってのが正直な感想だ。」

逆沢「こらこら、そのたった1日の偽造が、やがて2日、3日、一週間って伸びていくんだから・・・。」

鼎「スーパーでも、牛乳とかは、1日でも新しい製品から売れていくんだよ。たった1日古いだけでも売れなくなるから、その古い分が売り切れてから新しい分の在庫を出したり、新しい分を奥の方に置いたりして、スーパーの人も売れ残らないように必死で考えてやっているんだよ。」

愛原「どうせすぐ飲む奴は賞味期限が切れるまでに飲み終えるし、そうかと思えば逆に、1ヶ月以上、冷蔵庫の肥やしにし続けて思いっきり賞味期限をオーバーさせる奴もいるし、どっちにしろ1日2日の賞味期限で選ぶ奴の気が知れん。」

逆沢「あんたはそう思ってても、現実の主婦の皆さんの考えは違うの。同じ値段なら、たった1日でも新しいものがいいと思うのが普通の主婦の思考なの!」

愛原「消費者側のそういう発想がある限りは、【もったいない】文化はまだまだ是正されそうにないな。自称、7lcw環境大使の俺様としては、誠に遺憾だ。」

鼎「古い物と新しい物があれば、たった1日でも新しい物から売れていくとしたら、古い分はいつまでも売れ残って結局廃棄処分にしなくちゃならなくなってって、確かにもったいないよね。」

愛原「船場吉兆の問題の時にも、客が手をつけずに残した料理を別の客に出したという話が出て、散々叩かれて、結局廃業にまでなってしまったが、これも考えてみれば【もったいない】の典型だな。」

逆沢「こらこら、たとえ箸をつけて無くても、客のつばとかが飛んでるかも知れないでしょ。料亭に談笑とかはつきものだし。」

鼎「私の知ってる焼き肉屋さんは、食べ残したら追加料金を取るルールにしているよ。その分、お客さんが注文数を制限する可能性が高くなるから、売り上げにはプラスにならない可能性はあるけど、環境とか資源の事を考えたら合理的だよね。」

愛原「B級グルメ好きの人間にとっては、一部の結婚式とかでよく出るような高級料理や高級弁当は舌に合わない。食べ物を粗末にするのに抵抗感がある自分としては、ゴミを増やさないよう出された食べ物はなるだけ頑張って食べるようにはしてるが、そうかと思えば、人様のナプキンとかの使い方をどうこういちゃもんつけたりする割に、結局、苦手な食べ物には殆ど手をつけず(でも中途半端に全メニューに手だけはつけていたりする。)、平然と残したままにする奴もいて、これが飽食日本の作法かと愕然とする事もあったりする。」

逆沢「あははは。でもその場では多分、あんたの主張の方が分が悪いと思うわ。」

愛原「今回のウナギの件で言えば、おそらく大半の消費者が、自称国産で実は外国産のウナギを食べていた人が、かなりいたと思われる。が、俺も含めて、大半の日本人は、それが本物の国産かどうかを見分ける事はできなかったと思うが、味も見た目もそう変わらなければ、一方的に外国産を蔑視する必要もないと思うが、この点はどう思う?」

鼎「テレビのバラエティー番組でも、芸能人が【どっちが高級品で、どっちが安物か】を選ばせる番組があるけど、結構間違えてるよね。私たちよりもよっぽど、セレブな売れっ子芸人さんでも殆ど味の区別がつかないとしたら、高級品と普通の品との違いなんて、凡人には全然関係ないものなのかも知れないね。」

逆沢「それでも私は、やっぱ食材は選ばせてもらうわ。味や見かけが変わらなくても、アメリカの牛とか中国の野菜は、できたら二番手以降にしたいわね。」

愛原「数年間の米産牛肉禁輸措置があっても、和牛の評価が上がったくらいで経済的に問題にならなかったように、アメリカの牛が再び輸入停止になっても、別に困らない。しかし中国が日本への食料輸出を完全に止めたら、日本人の一部はおそらく餓死し、日本の経済と治安は大混乱に陥るぞ。日本の食糧自給率はそれくらいやばい。」

逆沢「中国が日本に対して本気で経済制裁かけたら、日本人なんてイチコロってか?」

鼎「アメリカが何とか助けてくれると思いたいけど、アメリカも他の国も物価高で大変なのは一緒だし、拉致問題での対応一つとっても、あんまり期待できなさそうだしね。」

愛原「ともかく日本食のブランドイメージを高く保つ事ができれば、中国やアメリカだけでなく、全ての対外諸国に対して強い武器になる。これは食糧自給率の低い日本にとって貴重な武器だ。それだけに、相次ぐ偽装はブランドイメージにとって大きなマイナスである。むしろ国内生産高を高めて、少しでも自給率を高め、むしろ対外輸出力を強化したいところだな。」

逆沢「減反なんかやめて、タイみたいに米輸出国に転じたら面白いかもね。実際、中国のセレブ達には日本産のコメは大ブームらしいし。」

鼎「それ、多分無理だよ。条約によって、アメリカから70万トンほどの玄米を半強制的に買わされてる(ミニマムアクセス米)くらいだから、まずその条約を無視するか破棄するか、それかその無理矢理買わされた分を補うのが先だよ。」

愛原「世界的に見ても、最低水準の食糧自給率しかないのに、それを上げる事も困難という事か・・・。軍事力とか情報力とか経済力とか、そういう次元よりももっと基本的な部分で、既に日本の安全保障は瀬戸際にあるんだな。」

鼎「これからは温暖化問題もあるし、食糧問題もそうだし、エネルギー問題もあって、人間が生きていくのに必要な部分での安全保障が、一番重要になってくるのかも知れないね。」

愛原「それが洞爺湖サミットでは、まさにそれが話の争点になる。京都議定書の時もそうだったが、地球規模で取り組まなければならない重要な課題の舞台の度に日本が指名されるのは(たとえ偶然でも)名誉ではあるし、日本の存在感を示す良い機会ともいえる。福田首相とその取り巻きの皆さんの敢闘を期待したい。」

逆沢「安倍前総理は、拉致問題をサミットで取り上げろとか、福田に注文つけたそうだけど?」

愛原「大人数の利益のために少人数を犠牲にして良いとは思っていないが、逆もしかりだ。その意味で、もしも福田がサミットで度を超えて拉致問題を取り上げたりして、本題に悪影響を及ぼすようなことがないようにはしてもらいたい。ってか、今更、サミットで拉致問題を取り上げてどうするつもりなのか、俺には少し安倍の意図が読めないのだが?」

逆沢「私も知〜らない。安倍に聞いてみたら?」

鼎「アメリカと中国以外の国が、個別に北朝鮮に圧力を加えても効果は薄いと思うし、それは日本独力で圧力を加えても今まで事態が殆ど進展しなかったくらいだから、今回もただ単に【外国の皆さんへ。拉致問題解決に協力してください。】とお願いしたところで、外国の皆さんも口だけの励まし以上の協力はしてくれないと思うよ。具体策がないもん。」

逆沢「つまり、北朝鮮に圧力を加えるよう、アメリカと中国に圧力を加えろって、諸外国に言えって事なんじゃない?」

愛原「まぁイスラエルのような小国でも、アメリカを言いなりにできるくらいだから、やりようによっては、アメリカにテロ国家指定解除断念を迫る圧力を加える事自体は、不可能とは言えんが・・・。しかし事実上、アメリカのポチである日本がアメリカに言いなりになるよう圧力を加えるのは困難だろう。」

逆沢「だから、イギリスやフランスなどの大国にお願いするのよ。北朝鮮に圧力を加えるようにアメリカに圧力をかけてくれって。世界のみんなが協力して、アメリカ包囲網を形成しようって。」

愛原「アメリカも参加するサミットで、そんな提案はほぼ不可能だ。まぁ訪日中の胡錦涛に対して、場を読まずチベット問題をぶちかました安倍なら、今回のサミットでも場の空気を一切無視して、本気で提案する可能性はゼロではないが・・・。無論、諸外国が同意するかは別問題だけどな。」

逆沢「福田が突如サミット直前に体調を崩した事にして、前総理である安倍が代理出席したりしたら、面白いんじゃない?」

愛原「面白いかも知れないけど、国益にはおそらく反するだろうから、俺的には反対だ。今回のテーマは地球規模のデカいものだから、イデオロギーや拉致問題などに拘泥されない人間の方が俺的には望ましい。経済や科学系の分野に弱そうな安倍は、今回のような話題は向かないと思う。あくまで俺的にはな。」

鼎「食料品の偽造の問題から始まってサミットの問題まで、気がついたらすごくスケールの大きな話になっているよね。」

愛原「それもそうだな。だがそれだけ食の問題は、日本にとって大きいからな。まぁせっかくだから今回は、このままでっかくスケールを維持したままテーマに移ってみるか?」

鼎「どんなテーマにするの?」

愛原「今回、地球規模のでっかい話をサミットでする訳だが、そうなると当然、【各国の思惑】というのがいつも以上の深刻さをもって展開される事になっても不思議はない訳だ。だが【各国の思惑】というのは、そもそも何なのだ? 我々日本人は日本国の主権者でありながら、実は日本国の思惑というのをそもそも正確に理解していないのではないか? そんな疑問を持つ人もいるかも知れない。そこで今回は、【各国の思惑を構成するもの】について、ゲーム的な視点を中心に考えてみたいと思う。」

逆沢「おおー、何気にスケールがでかいテーマねぇー。」

鼎「でも考えてみたら、7lcw自体も、各国の思惑が中心になってシナリオが進むゲームだよね。」

逆沢「ってかまぁ、普通の国盗りゲームの場合は、【全勢力が天下統一を狙っている】というのが、統一された【各国の思惑】になっちゃうんだけどね。現実世界では、絶対にそんな事はありえないんだけど。」

愛原「確かに、現実世界では、いくら乱世であったとしても、全勢力が天下取りを最終目的にしている事はありえない。弱小勢力はそもそも生き残るだけでも必死だから、強大な勢力に従属したり、時には鞍替えしたりもするだろう。ゲームの世界では降伏=敗北だが、現実世界では、下手に滅亡させられて一族皆殺しに遭うよりは、さっさと降伏して生命と最低限の財産だけ保証してもらう方がずっと上だし、弱小勢力の当主であり続けるよりも、さっさと城を明け渡して、大勢力下の重臣でいる方が上という事も多いしな。」

逆沢「戦国大名の毛利家みたいに、織田家に次ぐ日本NO2勢力でありながら、天下を狙わないという思想の勢力もあるくらいだしね。」

鼎「毛利家のケースは特別だとしても、実際に殆どの勢力は、段階を踏んで勢力を大きくしていこうというのが普通だと思うよ。」

愛原「そう。ゲーム的には【共通の勝利条件】というのは、やはりあった方が分かりやすく望ましい。という訳で、ウチのゲームでも、一応、共通の勝利条件として、【黒藤軍を滅ぼす(黒藤編を除く)】というのがある。しかしゲームの中に、それなりに【シナリオ】というものを混ぜた以上、その動機がやはり欲しくなる。なぜ、黒藤軍を滅ぼさなければならないのか? それを構成するのが、各国の思惑という事になる。」


鼎「えーと、辰巳軍の場合は、当主の【強い奴に会いに行く】とかいう個人的な野望が、国の思惑という事になるんだよね。大門司軍の場合は、当主の門司さん1人の意向じゃないみたいだけど、組織全体としての天下統一を成し遂げるという野心が、国の思惑という事になるのかなぁ?」

逆沢「婆娑羅軍・大神軍・赤竜軍・if北狄軍に関しては、ぼーっとしてたらいつか黒藤軍に滅ぼされてしまうから、単純に自衛目的の戦いをやり遂げるというのが、国の思惑という事になりそうね。」

愛原「ウチと宮田軍に関しては、黒藤軍の領土と距離的に離れているから、序盤の時点では黒藤軍との抗争はさほど、念頭にはない。しかしシナリオが進むにつれて、黒藤軍が宮田軍やウチに対して様々な嫌がらせをしたり、大量破壊兵器と遠隔発射装置の問題が重なったり、あるいはまた宮田軍にとって重要な自由と正義と民主主義の理念を巡って、俺達にとって重要な環境対策の理念を巡って、やがて黒藤軍との激突が避けられないようになっていく。」

逆沢「もっともウチの場合は、あくまであんた個人の意志が優先された結果、黒藤軍との激突が不可避になっていくだけで、国全体の意志とはとてもいえないのが、本当のところだけどね。」

鼎「私たちの国は貴族主権の共和国で、反主流派の人はどっちかというと親黒藤軍派の人達が多いんだよ。」

逆沢「国によってはデモや暴動系のイベントが発生しやすいところもあるけど、ウチの国の貴族じゃない一般国民は政治的な関心は低めだから、国が黒藤軍とつるむ事になっても、あるいは黒藤軍と激突する事になっても、あまり派手な反応はしないしね。」

鼎「日本も世界一といってもいいくらい、デモをしない国民性の国になっちゃってるけど、やっぱり政治への関心は殆どないのかなぁ?」

逆沢「年金問題がヨソの国で起こったら、確実に政権は倒れ、大規模な暴動も避けられないという外国の評もあるし、イラク戦争の是非を巡って、アメリカやイギリスのような先進国でも派手なデモは絶えないのに、日本は本当に平和そのものね。」

愛原「残念ながら俺様が議長を務める共和国でも、一般国民は総じて政治には無関心だ。だが近代までの日本と同じで、平民に参政権も主権もないのだから、これはやむを得ない。衣食住レベルの生活保証を怠ったり、過酷な税を徴収しようとすれば、一揆なり暴動なりが起きても当然だし、それが宮田軍の独立にもつながる訳だが、そうでなければ、平民にとって政治の世界は他人事だ。三河が辰巳軍の領土して半独立化しても、殆ど誰も気にしないような感じでな。」

逆沢「本当に日本の政界と似てるわね。政治家同士では、激しい権力争いを繰り広げているけど、国民はそっちのけというか。ウチも反主流派の人達との抗争が、最大の国内での懸念材料だし。」

鼎「という事は、【各国の思惑】といっても、ウチのような国は、政権交替が起きると【国の思惑の中身】自体が、変わっちゃうという事だよね。」

愛原「黒藤軍の国でも、その点は同じだ。特に黒藤軍の国の場合は、超大国と言われるだけあって、政権交替は世界全体に影響を及ぼす。宮田軍が黒藤軍の国の与党を転覆させるべく、野党買収策を実行することもあるが、これも政権交替によって、【黒藤軍の国の思惑】の中身自体を変えてしまおうという、壮大な計略といえそうだな。」

鼎「ウチや黒藤軍の国みたいな共和制の国は、ちょっとした事で国の思惑自体がガラリと変わる事もあるんだね。」

愛原「専制の国でも、その点は同じだ。例えば、辰巳が何かのイベントで死亡したら、多分、あの国の対外方針は大きく変わると思う。良く変わるか、悪く変わるかも含めて、予想困難だが、辰巳級のストレートな侵略主義者はあの国の幹部内に他にいないので、まず変わるという事だけは、断言できる。」


逆沢「宮田軍も、リーダーの宮田が死んだら、どうなるか予想不能ね。勢力自体が空中分解するかも知れないし、峰あたりが新しいリーダーになってハト派政治に路線変更するかも知れないし。」

愛原「むしろ国のトップが突然死んだとしても【国の思惑】が最も変わりにくいのは、大神軍・婆娑羅軍・赤竜軍・大門司軍らのグループだろうな。」

鼎「ほえっ? そうなのかなぁ?」

愛原「例えば、大神軍率いる騎士団領は、騎士団長と円卓議会を頂点とした騎士団体が治めている。赤竜軍なら共産党だが、共通しているのは事実上の一党独裁体制だという事だ。例えば、反共産思想の人間が赤竜軍内で出世する事はありえないから、どうしても組織は似たような思想の人間ばかりで運営されがちになり、仮にトップである赤竜らが突然死んだとしても、そう変わった思想の人間が新たなリーダーになる可能性は低いだろう。単純な世襲独裁制国家や、思想に左右されない共和制国家と異なり、神権主義国家を筆頭とした特定思想者だけが上位を占める国家は、ちょっとやそっとの政変が起こっても【国の思惑】が大きく変更されないのが普通だ。」

鼎「でも現実世界では、一党独裁国家の中国でも、リーダーが変わる度に結構、国の思想が変わっていってる気がするよ。毛沢東さんの時はイデオロギー重視で軍事の達人だったけど経済オンチだったイメージがあるし、ケ小平さんの時は逆に経済重視に少し変わったし、江沢民さんの時は愛国心教育にちょっと力を入れたイメージがあるし、胡錦涛さんは江沢民さんが築いた上海閥をどんどん排除して、一気に貿易と国際交流重視にギアチェンジした感じがするし。」

愛原「まぁそれは言えるな。ソビエト連邦でもゴルバチョフのような異端は出たし、時代の求める人材というのはあるのかも知れん。また大門司軍のように、根幹となる部分では一色でも、ハト派やタカ派が色々混じって常に牽制し合ってるように、やはりトップが変われば、それなりの変化はどんな勢力でもつきものなのかもしれんな。」

逆沢「福田カラーとか安倍カラーとかいう言葉があるけど、リーダーの座を狙うようなタイプの人は前任者と違った自分色を出したがるし、世間も前任者とは異なる新鮮な何かを期待しがちだから、それでどうしてもリーダーが変われば、変化は起きやすいという事かも知れないわね。」

鼎「じゃあ、国のリーダーが変われば、【国家の思惑】というものも変わりやすいという事になるのかなぁ?」

愛原「その通りなんだろうな。但し、リーダーの首だけ変えればいいとは限らない。俺の国や黒藤軍の国の場合は、政党単位で国の思惑が変化するから、政権交替自体を起こさないと大きな変化は起こりにくいだろう。安倍カラーと福田カラーにいくら差があるように見えても、民主党カラー公明党カラーとか共産党カラーと比べたら、似たところも多そうなものかも知れん。」

逆沢「リーダーのタイプによっては、リーダーが交替した訳でもないのに途中で【国家の思惑】を変えちゃう所もありそうだけどね。」

愛原「そりゃあ、対外状況などによって変化は当然する。変わらなければ、ただの原理主義者か狂信徒だ。リーダーの資質によっては、度を超えて柔軟というか、方針を読ませないような策士タイプもいるだろうし、逆に多数派や強者に追従するだけの日和見主義のリーダーもいるだろう。この手のリーダーに率いられた【国家の思惑】には、信念強い国家に対してとは異なる対処方法が必要だ。」

鼎「でもあまり前言撤回行為とか、裏切り行為みたいな事を続けると、他の国からの信頼を失ってしまうかも知れないよ。」

愛原「その通り。相手との交渉を通じて互いに譲歩する姿勢は当然だし、その結果【国家の思惑】なり基本方針なりを変えるのならば、相手に貸しを与えたり、義理を感じさせたり、絆を深めたりとプラスが多い。国内の原理主義者には恨まれても、トータルではプラス面もあるだろう。だが逆に、相手国との約束を配慮無く破ったり、無慈悲な振る舞いをすると、敵を増やしたり信頼を失ったりする事になる。」

鼎「でも政権交替とかしたら、国家の思惑が変わるのは当然だし、その結果、約束が守れなくなっても仕方ないのかな?」

愛原「程度にもよるが、政権交替による方針転換は、民主主義国家を軸とした現代国際社会では基本的に容認の範囲だ。政権交替した訳でもないのに、勝手に方針転換すると、裏切り呼ばわりされても仕方ないが、政権交替による方針転換は大義名分として非常に強力なので、民主主義国家なら有効に活用したいところだ。」

逆沢「ゲームの世界では、侵略主義の悪の国家は滅ぼされるまで悪の国家で有り続ける確率が高いし、善玉国家はずっと善玉国家でやはり【国の方針】がそう変わったりする事はないけど、現実世界では結構、方針が変わる事も多そうね。」

愛原「それでも大日本帝国がポツダム宣言を受託するまで、ずっとあの調子だったように、一党独裁系の国家は、少々圧力を加えても、そう簡単には大きくは方針転換させないけどな。細かく言えば、開戦間近の大日本帝国の内閣にはタカ派が多く、終戦間近の大日本帝国の内閣にはハト派も見られたように、小さなレベルでは常に変化はあるのだが、やはりマクロレベルでは変わりにくい性質をもった国家形態の国があるのも確かだ。」

鼎「北朝鮮の場合はどうかな?」

愛原「典型的な独裁者国家ではあるが、実は軍と総書記との微妙なバランスで成り立っている国家でもあるので、判断が難しい。だが総書記の地位は事実上、世襲なので、どちらかといえば専制国家的だろう。その意味では、金正日本人の思考パターンが大きく変わるか、後継者の性格や思想次第では、別国家と思えるくらい【国家の方針】が変更される可能性はある。が、その動きに軍部が反発して、金一族を軍部が強制排除してしまった場合や、後継者問題自体が発生した場合は・・・もう想像不能だ。」

逆沢「日本の場合は?」

愛原「自民党の万年与党体制が続いている事と、自民党内でも民主党内でも色んな思想の持ち主がいる事から判断するに、実は政党単位で【国家の方針】が決まると言うよりは、トップ個人の政治思想に左右される部分が多そうな感じはする。そのトップ自身は、国民は直接選べない事もあって、議会内の派閥や勢力の政争で決まりがちで、民主主義国家としてはまだまだ未成熟な部分も多そうだ。俺様の貴族主権の共和国に意外と近かったりしてな。」

逆沢「じゃあウチの国も、日本と改名するかな?」











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