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愛原様のたわごと(08年8月03日)



愛原「とりあえずの段階だが、ようやく公開段階にこぎつける事ができた。」

逆沢「イベントてんこもりなのは、S版の方ってか。というかL版は何のためにある訳?」

愛原「実は元来の姿は、LL版の方だったんだが、あまりに動作が重くてL版にランクを落として作成を続けた訳だが、それでも重いなぁと思って、M版とS版を作った。でもってテストプレイを繰り返すなら、動作は軽ければ軽いほど望ましいから、結果論としてS版がイベントてんこもりバージョンとなった訳との事だ。」

逆沢「もっと出来のいいパソコンなら、動作も軽かったかも知れないけどねぇ。」

鼎「S版だったら軽いと思うけど、どうかなぁ?」

愛原「サンプルシナリオよりは、ずっと軽いはずだがな。もっとも新版(SE版orFE版)は旧版と比べて全体に動作が重めになってるから、スペック的につらいマシン環境にある身分としては、本当に悲しい限りだ。」

鼎「パソコンの進歩はすごく早過ぎるし、それにあわせてソフトの求めるスペックも高くなるから、ついていくのも大変だよね。」

逆沢「いつまで経っても進歩しないよりは、進歩する方が世の中にとっても良い気がするけどね。」

愛原「現状維持で満足できる人からすると、早すぎる進歩は迷惑でしかないという考えもあるだろうけどな。今はやりのATMを利用した振り込み詐欺も、科学技術の進歩に人間が追いついていないからこそ起きるという側面もあるしな。」

逆沢「デジタル放送が2011年から始まるって言われてるけど、買い換えにはお金もかかるし、電波の届きにくい地域とかも多いそうだし、現状で満足している人からすれば、結構迷惑って話もあるからねぇー。」

鼎「ツクールシリーズも、XPになっていきなり要求スペックが高くなってたけど、VXになってさらに敷居が高くなっちゃった気がするよね。」

愛原「フリーゲームは本来、多くの人に手軽に遊んでもらえる事が重要だとも思うが、ある意味、マニア向けになってるような気がする・・・。」

逆沢「でも今回公開したのは、ある意味でマニア向けそのものである戦国史SE準拠なのよねぇー。」

愛原「旧版の評判が、あまりに芳しくなかったみたいだからな。前回、動作の軽い旧版準拠で出した訳だが、それでもFE版でプレイされている方もおられた事から、時代の要請は無視できないと考え直した訳だ。」

逆沢「時代の要請って大げさねー!」

鼎「でも新版は、イベントが組めることが最大のウリだし、作者さん的にはそれで良かったと思うけどどうかなぁ。」

愛原「まぁ、それはあるだろうな。テイスト的にはここの作者っぽいイベントぞろいなんで、とりあえず観戦モードでプレイしてもらって傾向をつかんでもらってもいいと思う。観戦モードの場合、右上の所に【AUTO】のスイッチがあるので、これを使えば数分から数十分程度で最後まで観戦する事も可能だ。」

鼎「でもS版のみなんだよね。イベントがあるのは。」

愛原「需要がもしあれば、S版と同じイベントをL版にも埋め込むことは可能だ。S版の中のデータをコピーして、L版に埋め込めばいいだけだからな。実際にはテストプレーで少し修正は必要になるが・・・」

逆沢「でもイベントの無い姿が、本来の姿だとしたら、L版の方が実はノーマルのような気もするけどね。」

鼎「でも当初の予定では、LL版の規模で作る予定だったんだよね。」

愛原「旧版の拡大版を作るというのが、本来の意図だったからな。旧版のデータに東海地方や関東地方などを足していって、中国・四国を作った辺りまでは特に問題はなかったのだが、九州を作り出した時点で動作が重くなって、それでも頑張って沖縄までは何とか完成させたが、宮城県に取りかかりはじめたところで、ついに制作断念した。もう無理って判断したらしい。」

逆沢「日本が新潟県と福島県より下しかなければ、一応、LL版で完成してた可能性はあった訳ね。」

鼎「そういえば確か、信長の野望の第1作目は関東北陸から近畿までしかなかったし、太閤立志伝の第1作目でも、山口県から新潟県までの登場で、東北地方は割愛されてたよね。という事は東北地方より北は登場しないままのバージョンでも、それほど問題はないような気がするけどどうなのかなぁ?」

愛原「ゲーム画面というか、パソコンの画面自体が横長なのに対して、日本列島は縦に長い。ゲーム的な事情で言えば、山形・宮城以北を登場させるか否かで、画面のレイアウトに大きな差が出てくるからな。歴史SLGで有名なKOEIでも、初期の【信長の野望】や【太閤立志伝】では、北海道と東北地方が登場しない方が普通だったんだ。」

逆沢「それじゃ東北地方のユーザーには不満たらたらだった気がするわね。」

愛原「北海道と東北地方の人口を合わせても、実は日本全体の1割にしか過ぎないからな。市場論理でいえば、もしも東北や北海道を付け加えることでメーカー側がプログラムやレイアウト上、甚大な負担があると判断した場合、北海道や東北のユーザーを切り捨てる事は当然ありうる。」

逆沢「ある意味、そういうのも【地方切り捨て】って奴なのかも知れないね。」

愛原「中央集権主義というか、東京ジャイアニズムというか、そういうものに対するうんざり感は、十分に理解できる。いわゆるキー局といわれる民放各局などが東京に集中しているせいで、例えば関西もある意味、かなり濃い色がつけられているというか、誤解されているからな。漫画やアニメの世界でも、東京や神奈川など東京圏を舞台にした作品は多いが、日本一の大都市圏を舞台にしていながら、そこに登場するのはいかにも平均的な日本人みたいな自覚のキャラばかりで、正直うんざりする事はある。日本人の平均像をみせたいなら、静岡なり岡山なりをもっと積極的に舞台にしたらいいのに。」

逆沢「ありえないありえない。そんな田舎。」

愛原「静岡や岡山が田舎なら、日本列島の大半が田舎だ。それこそ東京圏が日本の平均というか基準と思いこんでいる東京ジャイアニズムそのものとしかいいようがない。てかキー局がいかにも東京こそが日本の普通といわんばかりの姿勢で番組ばかり作るから、関東圏以外の住人が劣等感とかを感じたりして、地方の過疎化を加速させたりしてるんじゃないか? この際、プロ野球やプロサッカーの世界みたいに、キー局も日本全国各地に散った方がいいんじゃないのか? A局は関西、B局は中部、C局は九州、D局は北海道・東北、E局は中国・四国みたいな感じで。」

逆沢「それも、ありえないありえない。」

鼎「でも東京で話題のおいしいお店とか、激安のお店とかを全国ネットで放送されても、関東圏の人以外には意味ないよ。」

逆沢「関西圏でしょっちゅう流れるCMで、【滋賀に家を建てるなら、○○○住宅】とかあるけど、あれも個人的には意味ないんだけどね。」

愛原「そんなローカルCMの話しても、このサイトの住人の殆どには分からないと思うが・・・、まぁ同じ関西圏という事で、大目にみてやれ。ともかくそういう東京ジャイアニズムの片棒を担ぐような真似はしたくないという事で、結局、LL版は制作中断し、L版にした訳だが。」

鼎「L版には、宮城県や北海道も登場するの?」

愛原「全国登場する。なんと全国の市町村全てがL版には登場する。ちょっと動作は重くなるけどな。」

逆沢「でもL版も全国登場するなら、LL版もそう大差ないんじゃないの?」

愛原「そんな事はない。LL版は前作の近畿版と同様だから、平成の大合併前の単位で都市が登場するが、L版の場合は平成の大合併後の単位になってるから、都市数はほぼ半減しているぞ。せっかく平成の大合併前(1999年)の地図を入手したり、人口データを調べた苦労は無駄になったが、まぁやむを得まい。ただそのままお蔵入りするのも何なので、スクリーンショットだけでも公開しておくか?」



愛原「上のがL版。下のがLL版な。」




逆沢「三重県が、いかに派手に平成の大合併をやったかが分かるわね。」

愛原「津市は、平成の大合併で9つの市町村と合併したが、実はその直前は全国の都道府県庁所在地中、47位の人口だった。今は47ある都道府県庁所在地中、38位まで浮上している。三重県は四日市市が30万人都市である事情もあって、県庁所在地が四日市市に移動する可能性を阻止する為にも、このような大規模な合併が必要だったのだろう。」

鼎「実は、日本海側にある敦賀市と津市の間には、4つの市町村しか挟まってないんだよ。」

逆沢「それマジ? 越前敦賀と伊勢湾に面する津市とでは、90Kmくらい離れてるんだけど?」

愛原「マジ。敦賀市→高島市→大津市→甲賀市→伊賀市→津市で、日本海と太平洋を縦断できる。もっとも三重県規模の合併は、他県でもそれなりに行なわれている。ちなみに平成の大合併の成立率がトップなのは広島県で、平成の大合併で最も多くの市町村と合併したのは新潟県の上越市だ。上には上がいる。」

逆沢「誰も聞いたことがないような地名が、目白押しね。」

愛原「三重県民を敵に回すような発言はやめろ。もっとも北勢の三重県からしたら、同じ三重県民でも知らない地名ばかりかも知れないけどな。」

鼎「L版でも、全国中の地名が登場してるって事は、地元周辺の人以外誰も知らないような市町村も登場するって事だよね。」

逆沢「おかげでL版でも、結構動作重めみたいだけどね。」

鼎「歴史戦国SLGから桃太郎電鉄のようなゲームまで、日本全国の市町村がまるまる登場するようなゲームは、私は知らないけど、ゲーム的に無茶すぎるから、今まで登場しなかったのかなぁ?」

愛原「そうかも知れんな。」

逆沢「でも明和とか度会とかの所属勢力は、明和町とか度会町ではなくて、西日本青連とか表記されてるけど、これって何なの?」

愛原「最大登場勢力数が1000なので、一部町村はまとめざるを得なかった。どうしても明和町とか度会町などいった名称の勢力を登場させたいなら、SE版に同梱されているエディタで改造してもらいたい。エディタ自体は無料で使えるので、FE版愛用者の方々でも改造したバージョンをFE版でプレイするくらいはOKだ。」

鼎「でもS版は、このL版よりずっと少ないんだよね。」

愛原「動作を軽くする事が最優先のバージョンだからな。まぁこんな感じ。」



逆沢「削りすぎなんじゃない? 下手すると桃電並というか。」

愛原「厳選したとでもいってくれ。何事も前向きにだな。」

鼎「でもマイナー都市のマニアには、ちょっとがっかりの仕様だね。」

愛原「とかいってS版である以上、総数は減らさないといけないし、マイナー都市だらけのS版なんてありえないからな。もっとも大都市びいきにならないように、ある程度の配慮はしているつもりだ。例えば尾鷲市は人口2万人ちょいの小さな市でしかないが、三重県東紀伊エリアの代表格と位置づけて残してある。逆に大阪周辺なら豊中市や吹田市や尼崎市など、津市や四日市市を上回る人口規模の市はいくつもあるが、それでも削っているし、できるだけ地域の特色を出せるようには配慮したつもりだ。無論、もしより妙案があれば、意見は積極的に聞くぞ。」

逆沢「で、そこまでして削ったS版には、その代わり、多くのイベントが盛り込まれていると。」

鼎「あれ? でもL版でも開始早々に選択肢が現れたけど、これはイベントじゃないの?」

愛原「広義で言えば間違いなくイベントだが、意図としてはあくまで初期設定の枠組みでしかないからな。オススメは初期状態のままにプレイするか、もしくは【都道府県対抗モード】でプレイするかといった所。ランダム系のモードは個人的には是非とも一度体験してもらいたいものなんだが、万人向けではないので、オススメとまでは断言しにくいのが残念だ。あくまで俺個人的にはオススメなんだけどな。」

逆沢「飛び地があると、慣れたプレイヤーでもないと結構、プレイが厄介になる事があるからねぇ。」

愛原「飛び地と言えば、和歌山県の県境が奈良県と三重県に挟まれてるのが代表的だが、平成の大合併によって、全国あちこちで飛び地の市町村が出来まくったのが気になるな。」

鼎「青森県の北端では3つの市町村でまだら模様の飛び地ができてるし、群馬県の桐生市とみどり市も市域が実質クロスしてしまってるし、大垣市とかは3分割されてたりして、何でそんな合併しちゃったのかなぁという所も多いよね。」

愛原「L版以下では現市町村単位なのでこの手の飛び地は再現されていないが、実はLL版ではこの手の飛び地があちこちにあった。前作の近畿版では、和歌山県のかつらぎ町が唯一の飛び地勢力だったんだが、全国規模ではかつらぎ町よりもむごい飛び地合併があちこちにあって、調べれば調べるほど、驚かされたものだ。」

逆沢「何で、そういう訳分かんない合併とかする自治体があるわけ?」

愛原「自治体ごとに事情は様々なので一概にはいえない。だが一番多いのは、やはりカネがらみだな。原発など有力な財源をもつ市町村は、概して合併したがらない。また逆に財政危機にある市町村も、周囲に嫌われて合併に参加させてもらえず孤立しやすい。あと越県合併は県庁が反対しやすく、成功したのは岐阜県の中津川市のみ。これは越県合併に寛大だった当時の長野県が、当該の県域を岐阜県に譲渡する事で成立した訳だが、それ以外の越県合併は県庁などの抵抗で、いずれもかなり早い段階で潰されている。また政令指定都市や将来の道州制における州都などを目指す都市などは、積極的に付近の市町村を吸収しやすい。あとベッドタウンは、なぜか合併に乗り気でないところが多い。東京圏や大阪圏のベッドタウンは勿論だが、福岡市や仙台市の周囲の郡部などは、特にその傾向が顕著だ。あと飛び地合併の成立要件として最も多いのが、合併協議の破綻。協議中、特定の市町村だけが離脱したりすると、飛び地が成立しやすい。なぜ特定の市町村だけが途中で離脱したりするかというと、カネの問題もあるが、どこに役場を置くかでもめる事もあるし、新しい市町村名をどうするかでもめる事もあるし、ただ単に人間関係がこじれた結果もあるし、選挙対策とか議員数の確保とかいうひどい理由も意外に多い。」

逆沢「うーん。同じ日本人というか、それどころか方言も文化も同じ、隣の市町村相手の交渉すらままならないようじゃ、日本政府が外国との交渉で苦労するのも当然な気もするわね。」

愛原「世界を相手に交渉する人からすれば、確かに、そんなちっぽけな事でもめる日本の地方議員の質はすごく低いなと感じるかも知れないな。」

鼎「世界と言えば、S版には米軍が登場するんだよね。」

逆沢「S版の米軍って、紳士という設定のくせに、話し合いの余地を与えない横暴なイメージがあるんだけど。」

愛原「米軍は、なかなかおいしい役どころだぞ。無論、単に役柄とおいしいだけでなく、ゲームバランスの調整にも一役買っている。この手の国盗りSLGは、一位勢力になると極端にダレるのが一般的だが、米軍が存在する事でその問題点をある程度、薄められているしな。」

鼎「戦国史のフリーシナリオでは、包囲網イベントを起こす事で終盤にひと山作ってるシナリオがあるよね。」

逆沢「包囲網イベントはないの?」

愛原「エディタの親切さもあるせいで、作る事自体は容易だが、安易かなと思って単純な採用の仕方はしていない。どうしても包囲されたいプレイヤーは、【同盟不要プレイ】みたいな縛りプレイでもすればOKだ。もっともそんな縛りプレイをせずとも、米軍と対戦すれば大変な事になるだろうから、まずはシンプルにプレイされてもいいと思う。」

鼎「米軍の対決は不可避なの?」

愛原「いや。それどころか米軍との友好関係をうまく保ちつつ、なおかつ国内のライバルと米軍が対立状態になるようにし向け続ければ、米軍が勝手にライバルを蹴散らしてくれて、気がついたら最終的な勝者になるなんて事も可能だ。米軍は天下取りレース自体には参加しない為、米軍以外の勢力が潰されるなり、従属臣従するなりして独立状態でなくなれば、OKだからな。」

逆沢「米軍の怒りを買う危険をおかすよりも、米軍にうまくこびへつらって、生き延びる方がラクかも知れないってか?」

愛原「実はそれはそれで、すごくリスク高いけどな。米軍との同盟関係を維持するのは戦略の基本だが、うかつに従属までしちまうと、勢力拡大ができなくなってしまう危険があるからな。」

逆沢「わたし的には、日本の全勢力が団結して米軍包囲網を敷いてほしいくらいなんだけどねー。」

愛原「なら一度も米軍が日本国の勢力に喧嘩を売ってない状態で神奈川県を統一するんだな。そうしたらいずれイベントが起きる。もっとも、めちゃくちゃ難易度高いけど。」


逆沢「お、さりげなくネタバレってか?」

愛原「事実上、幻のイベントだからな。機会があれば、もっと簡単に起こせる米軍包囲網イベントも、後で作った方がいいかもな。」

鼎「まだ付け加える可能性はあるの?」

愛原「ある。バグやその他要望・提案などにより付け加えたり、調整したりする事があるぞ。」







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