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愛原様のたわごと(09年2月1日)



愛原「引退間近とも一部で報道された朝青龍が、なんと優勝を果たした。」

逆沢「そういやイスラエルが、またガザ地区に攻め込んだらしいわよ。」

鼎「オバマ大統領の就任祝いが一通り終わって一段落したと思ったら、またすぐに戦争再開なんてがっかりだよね。」

逆沢「どうせアメリカやオバマが積極的に、イスラエルの蛮行を妨害しないという裏付けがとれたか、計算が働いたかの結果なんだろうけどね。」

鼎「本格的な戦争状態になったらさすがのアメリカも動かざるを得ないだろうけど、散発的に一時侵攻を繰り返すくらいなら、それほど国際的に大きな問題にならないだろうというイスラエル政府側の判断だと思うよ。」

愛原「・・・いや、今回の話題は前回の続きじゃなくて、朝青龍・・・・。」

逆沢「せっかく私達が、国際的見地からインテリにふさわしい話題をプレゼンスしてあげてんのに、何でまたそんな次元の低い話題にしようとしてんだか?」

愛原「インテリでなくて悪かったな。今回は俗も俗なテーマ。【悪役型英雄】だ。」

鼎「アンチヒーローとか言われる人だよね。ヒールと言ってもいいかも知れないよね。」

逆沢「つまり私のお気に入りの朝青龍関が、ヒールと言いたいわけね。」

愛原「そういや1年前に【神の加護、神聖魔法】をテーマにした時に、それをにおわすような事をお前は言っていたな。」

逆沢「まあね。あの型破りな所が、かぶき者気質の私の琴線に響く訳よ。また!」

鼎「でもかつてあれだけマスコミに叩かれていた朝青龍さんが、実力面で完全復活を見せつけるやいなや、マスコミの評価も世間の評価も正反対に近いくらい変わっちゃった気がするよね。」

愛原「朝青龍が叩かれていた原因が何ら改められた訳でもないし、朝青龍は1年前にバッシングを受けていた時でも十分強かった。つまり朝青龍は何も変わっていない。にも関わらず、世論の変化には驚くばかりだ。」

逆沢「なんか北の湖前理事長が現役だった時のエピソードに近いイメージをあたしゃ感じたわ。」

鼎「確か北の湖さんは、昔、【憎らしいほど強い】と言われてだんだよね。」

逆沢「そう。当時にも初代貴乃花とか蔵馬とか千代の富士とか、実力のあるイケメン力士はそれなりにいたし、それに対して北の湖は巨漢で、しかも愛想が悪い。その上、めちゃくちゃ強い。必然的にヒール寄りの扱いを受けちゃいやすい訳だわ。」

愛原「しかし北の湖の場合は、朝青龍と違って、相撲道としての伝統を踏みにじるような行為は特にしてないし、それどころかある意味では最もシンプルな正統派力士でもあった。一昔で言う【硬派】を地で行くタイプだったような気がしたが。」

逆沢「その誰にも媚びず、言い訳もせず、決して大あわてもせず泰然と構える姿勢は、理事長に選任されても相変わらずで、その無愛想ぶりは結構悪印象で報道された気もするけどね。」

鼎「その北の湖さんが現役の終わり頃になって、昔ほどには勝てなくなると、ようやくファンも北の湖さんの偉大さを認めたのか、彼の勝利を素直に祝福する声も増えたらしいけど、それでも北の湖さんは【(観客から)負けろと言われていた頃はこっちも燃えて来る性格だから良かったのだが、引退間際になって頑張れと言われた時は自分でも情けなかった。そのために勝ちたいという意欲も薄れてきてしまっていた】とコメントを残しているそうだよね。」

愛原「強すぎて憎まれる。しかし負けろと言われて、なお燃え上がる性格というのは、ヒールとしては天性だな。そういえばかつて小泉純一郎に絶賛された二代目貴乃花にしても、最盛期には兄弟不仲説とか洗脳疑惑とか、訳分からないスキャンダルでワイドショーの肥やしにされていた時代があったが、やっぱり強すぎると叩かれやすいのだろうか?」

逆沢「勝って当たり前の力士が勝っても、面白くないって事じゃない? 意外性十分な力士が大活躍するなら見応えもあるけど、北の湖や貴乃花のような、シンプルに稽古を頑張り、シンプルに体格に恵まれ、シンプルに勝つキャラはおいしくないというか・・・。まぁ北の湖は愛想が悪かったし、貴乃花は世襲故に反感買いやすい面があるし、朝青龍は素行不良だし、批判したい人からしたらネタには困らない人達ではあったからねぇー。」

鼎「でも、今回、朝青龍さんの人気は急上昇しちゃったよね。キャラは全然変わってないのに、これって何なのかなー?」

逆沢「人は【意外性】を好むからね。勝って当たり前の力士が勝っても面白くないし、むしろ負けろーっと思うけど、引退間近と言われてる力士が優勝して見返したりしたら、それはそれで意外性十分な訳でしょ。」

愛原「・・・ただ、意外性の問題だけなんだろうか? そう思う事もある。例として適切かどうか分からんが例えば、宅間守死刑囚(執行済み)は過去に5度も結婚しているわな。しかも最後は例の事件を起こした後の、獄中結婚だ。またこの容疑者は過去にも強姦事件などいくつも有罪事件や問題を起こしているし、詐欺師的ないい人ヅラができるキャラクターでもなかったようだ。にも関わらず、彼の元に寄ってくる女性は過去に何人も現れている訳だし、その中にはそれなりの教養を持つ女性も含まれている。こういうモテる悪役(?)というのは、現実世界には意外といそうな気がするのは気のせいか?」

逆沢「さあねー。まぁ確かにヤクザの世界がらみでも、自ら進んで情婦となる女性はそれなりにいると聞くし、漫画の世界でも不良キャラに憧れる優等生マドンナキャラというのは、やっぱりつきもののような気はしなくもないけどね。」

鼎「始めからヤバい人と分かっていながら、その人を好きになるという感情は、どういう気持ちの流れでそうなるのかなぁ? 私にはちょっと分からない感覚なんだけど。」

愛原「世の中いろんな感覚や価値観を持つ人がいるから、自分に理解できない感覚や価値観を持つ人間が、現実にはそれなりに存在する事くらいは分かっているつもりだ。だが【そういう人がいる】事は分かっていても、そういう感情を抱くメカニズムみたいなものは、残念ながら俺には分からない。」

鼎「私からみて理解できない人気者としては、細木数子さんとかも含まれるかも。」

愛原「女性はどちらかというと占いとか好きだから、お前もひょっとしたら好きかもと思ったんだけどな。まぁ細木数子だけでなく、野村沙知代とかデヴィ夫人とか沢尻エリカとか、いわゆる毒舌系とかタカビー系は、確かにアンチがつきやすい。また本人もそういうキャラで売っているという意味では、ヒール(悪役)そのものともいえるだろう。」

鼎「ヒールというのは、本来はプロレスで使われていた用語だよね。」

愛原「ヒールが存在する事で、対戦系の娯楽ものは一番盛り上がるからな。この辺の理屈は、プロレスからRPGまで幅広く共通だ。ただヒールは嫌われ役そのものなのだから、本来嫌われて当然のはずなんだが、なぜかそれなりに、一定のファンがつく事もある。この辺の理屈はどうなんだろうな?」

逆沢「ヒールが、たまに気の利いた事をやったり意外な一面を見せることで、【あ、この人、こんな一面があったんだ】ってな感じでファンがつくんじゃない? 優等生が普段から真面目に活動してても誰も気にとめないけど、不良がたまに優しいところを見せたり、たまにカッコいい所みせたりしたら、評価が突然上がるようなもので。」

愛原「その意味では、優等生はちょっと不祥事を起こすだけでイメージが激減したりして本当に損だよな。日頃から不祥事の多い政党で不祥事が起きても【ああ、またか】で終わるのに、クリーンな政党で一人不祥事を起こすだけで散々叩かれるのと同じくらい理不尽だ。」

逆沢「まぁそこが、ヒールの強みだからね。ワルと言われる人間が意外にモテるとすれば、そういう要素もあるかも知れないかもね。」

鼎「確かに自分からみて不愉快なヒールが人気あったりすると、何でその人がこんなに人気あるのか不思議でならない気持ちになるかも知れないけど、逆の解釈もあると思うよ。例えば、自分は好きだけど、他の人には嫌われてるみたいなケースはないかなぁ?」

逆沢「確か北狄編の西関千穂ちゃんは、や●きたかじんとか倖田●未とかが、割と好きそうだけど、この二人も言いたい放題系の有名人だから、敵も多そうだけど、好きな人の立場からしたら言い分はやっぱりあるわけだしね。」

愛原「そりゃまぁな。馴染みや親近感の問題もあるが、究極的には理屈の世界ではないからな。うーん、でも、理論でなぜ好きになれるかと説明しきれんのが、ちょっと悔しいな・・・。」

逆沢「案外、それが答えなんじゃない? 貴乃花のような正統派にもアンチは付くし、逆にヒールにもファンは付く事はある。それを理屈で説明づけようとするのが野暮ってなもんで。」

愛原「そんな総花的なまとめ方は、俺としてはしたくないのだが・・・。」

鼎「確かに人気もあるヒールと嫌われるだけのヒールってのは、現実に存在するよね。その差は何かなって気はするよ。」

逆沢「そりゃ魅力的な悪人か、醜い悪人かの差だと思うわ。悪人という以上は、一般論的には決して褒められる存在ではないけど、それをフォローできる美点があるかどうかの差ね。例えば、今は亡き横山やすしという漫才師は、数々の不祥事を起こして芸能界を追放された訳だけど、今でも一部では絶大な支持を保っている大漫才師として評価されている訳よね。この理由は説明できる?」

愛原「そりゃ横山やすしの芸人としての実力は、本物だからだ。彼の漫才は現実にすごく面白い。また数々の不祥事も、ネタとして考えれば面白いと評価する人もそれなりにはいるようだ。ただ不祥事に巻き込まれた人からすれば、ネタで済まされる問題ではないので、その点まで好意的に評価する事は、俺としてはためらわれるのだが・・・。」

逆沢「そういう事。つまり不祥事を繰り返す悪人としてのマイナスよりも、芸人として、あるいは人間としての面白さというプラスが大きいから、トータルでプラスとなって評価されるわけ。あと【俺、昔ワルだったんだ】的な自慢話をする人や、それを好意的に受け取る聞き手も現実に少なからずいるように、不祥事すらネタとして好意的にとらえる人もいるから、そういう人からしたら、マイナス自体が存在しないという事になるからねー。」

鼎「人に迷惑をかける行為までが、武勇譚としてプラス評価されるという部分は、ちょっと微妙かもって思うけど・・・。」

愛原「まぁギャグ漫画やゲームの世界なら、地球を破壊しようが町をぶっ壊そうがヒロインの攻撃で頭をかち割られようが、それも笑いを取るネタに早変わりしてしまうけどな。」

鼎「主人公の頭にフォークが刺さろうが、それも笑いのネタにできるのが二次元世界のいいところだよね。」

愛原「俺は、二次元世界まで児童ポルノの規制を持ち込もうと思う思想の側には属さないし、同様にアラレちゃんが地球を何度割ろうが、暴力ヒロインがどれだけ主人公を半殺しにしようが、それを非人道的とか残虐とか騒ぐ意志もない。だが現実世界で人に迷惑をかけて、それを自慢話にするような例は、さすがにどうかと思っている。」

鼎「けど現実とファンタジーの区別がつかないのか、興行やファンタジーとしてのヒールではなく、現実世界で明らかに反社会的な行為を繰り返すような人にまで、拍手喝采したりする人がいるのは残念だよね。」

逆沢「まぁそれでも、プラスの方が多ければヒールでもファンが付くというのは、現実世界でも同じよ。織田信長や曹操は、残虐な一面をもっていても、それ以上の功績や生き様を感じた人からすれば、やっぱり英雄として映るようなものね。毒舌タレントにしても、その毒舌が面白いと感じられれば、そのタレントのファンになってもおかしくないし、逆にムカつくだけならアンチにしかならない。ただそれだけの話よ。」

愛原「漫画やゲームの世界でも、たまにアンチヒーローと呼ぶにふさわしいような悪っぽい主人公が登場する事があるが、それもマイナスを打ち消すだけのプラスがあればいいって事かな?」

逆沢「漫画やゲームのような架空世界の場合は、悪っぽさは必ずしも打ち消されるようなマイナスではなく、プラスそのものにもなり得るわよ。例えば現実世界で、一般車道を時速100キロで暴走するような行為は、最悪人身事故になり得るからアウトだけど、漫画の世界の主人公達は、罪のない一般人をひき殺すような事もなく、ご近所さんにもさして深刻な騒音被害をもたらさない(少なくともそういうシチュエーションがクローズアップされる事もない)。つまりさして深刻な迷惑行為を大衆にもたらさない事が原則保証された世界観だから、時速100キロで走っても、それは危険と背中合わせであえて超速に挑むカッコいい人達でしかない訳ね。ストリートファイターのようなバトルものにしても、ライバルに致命傷を負わせても、建造物を破壊しても、基本的には世間の反感を買うことのない前提だからOKという事。誰にもさして大きな迷惑をかけない前提になっている世界観で、殴り合いをしようが交通ルールを破ろうが、それはマイナスにはなりようがないし、むしろ危険に挑むカッコよさというプラスしか残らないって事よ。」

鼎「そういえばヤンキーものでも、主人公達は決して、醜いいじめ行為やカツアゲ行為などはしないよね。」

逆沢「そう。彼らは悪いことをしないワルなのよ。だからOKなの。」

鼎「ルパン三世とかでも、泥棒行為という一点で言えば犯罪行為そのものの作品だけど、やっぱりそれが反世間的な迷惑行為になってない世界観という前提だから、安心してファンになれるという事なのかなぁ?」

逆沢「痛い目に遭わされても仕方ないような強欲な金持ちが、ルパン一味によってひどい目に遭わされたりする事はあっても、善良な企業や資本家がルバン一味から財産を奪われたあげく、資金繰りが悪化して破産したり、信用を失ったあげく自殺したりする事は絶対にない世界観だからね。」

愛原「じゃあウチのゲームに登場するような黒藤のようなキャラは、どういう扱いになるんだ? 一応、主人公の一角だが、だからといってマイナスを補えるような性格的な善良性なんか微塵もないんだが・・・。」

鼎「三國志の呂布さんとか董卓さんとか袁術さんのような扱いになると、私は思うよ。」

逆沢「同感ね。歴史SLGでは呂布や董卓でプレイできるゲームも多いけど、彼らを選択するプレイヤーは、それなりの動機があると思うのよ。つまり圧倒的な武力でひぃひぃ言わしたいとか、嫌われ者の立場であるという逆境でひぃひぃ言わされたいとか、悪党プレイとか偽善プレイでハァハァしたいとか♪」

愛原「まぁ俺も、わざとそういう勢力を選んでプレイしたりする事はあるな。その動機も、単なるマゾなのかも知れんし、逆境で勝ち抜いてこそ値打ちがあるという反骨心とか挑戦心が理由かも知れん。逆に弱者をなぶったり、悪党プレイをしたいという心理は、サドの現れかも知れんし、ストレス解消(娯楽追求)というゲーム本来の目的の一つを忠実に守った結果ともいえる。マゾもサドも、それ自体は別に善悪とは関係ないからな。現実世界の他人に迷惑をかけない限りは。」

逆沢「そういう事。架空世界の場合は、【真性の悪人】すらヒーローになれる可能性はあるのよ。まぁさすがに、ゲームの世界ならともかく、漫画やアニメの主人公で、救いようのないゲスのような悪人が起用されるケースは殆ど知らないけどね。」

愛原「ゲームで真性の悪人キャラや情けない三枚目キャラでプレイしたとしても、それは文化祭の劇で悪役や斬られ役を引き受けるようなものでしかないから、さして抵抗はないし、場合によってはそれすら楽しめる事ができる。しかし漫画や小説の世界で、主人公が真性の悪役を演じている例は確かに殆ど聞かないな。」

鼎「大河ドラマとかでも、主人公に抜擢された途端に、その歴史上の人物は、すごく美化されちゃうもんね。」

愛原「悪行すら美化されてしまったりする事で、そのキャラは真性のワルから、魅力的なワルに変貌してしまうとしたら、それはそれで恐ろしい話だな。」

逆沢「まぁワルと言っても、ピンからキリまであるからね。まぁ主観ながら今まで出てきた話でまとめると、英雄的素質をもったワルというのは、@マイナスを上回るプラスを持っている。Aその悪行とされる行為が大して気にならない(そういう世界観になっていたり、あるいは所詮他人事としか思えなかったり等)。Bその行動や思想が型破りで、はたから見ている方からすると楽しい。ってな感じになるのかな?」

愛原「朝青龍の破天荒ぶりも、大相撲協会や横審の因習に閉塞感を感じている人にしては、結構面白くみえるようなものかも知れんな。おかしいルールがあったなら、それを馬鹿正直に守ろう、守らせようとする人間よりも、そのルールを踏みにじって暴れ回る人間の方が見ていて爽快に思えるような心理かも知れないな。」

逆沢「当たり前の事をするだけの人間よりも、多少破天荒な人間の方がドラマの方が娯楽としては期待できるってのはあるからね。当たり前のことをしない、あるいは当たり前の事ができない人は、はぐれ者とか未熟者とか無法者とか色んな言い方をされるけど、新しい価値観なり新風なりを吹き込んでくれる部分もあるから、閉塞感の強い時代ほど、そういう人が脚光を浴びやすいというのはあると思うわよ。」

鼎「今までの秩序なり体制なりルールなりを逸脱しようとする人は、それを快く思わない体制側の人にとっては悪役っぽい存在でしかないと思うよ。でもその秩序なりルールなりに飽きがきてたり、ウンザリしてる人からしたら、その殻を破ろうとしている人は英雄に見えるのかも知れないよね。」

逆沢「もっとも人の心なんて移りがちなものだから、いつまでも英雄で居続けられるなんて思わない方がいいけどね。型破りな行為というのは、うまくはまれば喝采の元にもなるけど、飽きられたらウザいだけだし、外すと痛がられたり不快がられるし、結構ハイリスクだから。朝青龍にしても、今場所はドラマを見せたからそれなりに評価されたけど、次もドラマを見せられるかどうかは分からないしね。」

愛原「破天荒とか型破りというのは、好き放題とかワガママし放題と紙一重でもあるからな。特に善良な第三者を踏み台にしたり巻き添えにしたり迷惑をかけたりするような奴は、それを帳消しに出来るだけのプラスを見せつけないと、ただの悪党にしかならん。役柄としてのヒールなら、それでも全く問題ないが、主人公なり英雄なりを目指すキャラなら、それでは力不足だ。」

鼎「ただの悪党では勿論駄目で、よくある正義の味方なりヒーローでもなく、とかいって中途半端な凡人でもない。よく考えると、かなり難しいポジションだよね。」

愛原「正義の味方に徹しきれない半端者が、主人公なり英雄を気取るとアンチヒーロー系になりやすいという事かも知れんが、現実はそう甘くない。むしろアンチヒーロー系の方が、はるかに難しい役割かも知れないな。」

逆沢「好き放題、悪い事し放題のまま、人気を得ようって発想自体が虫が良すぎるともいえるわね。やるからには、みんなが泣き寝入りしているような強大な権力なり慣習相手に喧嘩を売るくらいの覚悟や度胸が必要って事かも知れないし、一部からは嫌われても憎まれても耐えられる精神力の持ち主だけが、悪役型英雄として成功できる資格を持っているという事かも知れないわね。」








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