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愛原様のたわごと(09年8月8日)




愛原「今回、思いっきり愚痴っていいか?」

鼎「誰も愚痴なんか聞きたくないと思うよ。それよりも、もっと楽しい話をした方がいいと思うよ。」

逆沢「でも他人の不幸は蜜の味とも言うしねー。あんたが不幸に落ちた話を聞きたい人もいると思うから、ちゃちゃっとなら話してもいいわよ。」

愛原「・・・俺は、いい友達をもって幸せだ。涙が出そうなくらい幸せだよ(涙)。」

逆沢「あぁー、でも身内が死んだとか、そんなヘヴィーな不幸話はやめてね。ツッコミに困るから。お笑い芸人がネタに使うような、笑えるような不幸話なら大歓迎だわ。」

愛原「笑える不幸話ってどんなんだよ?! まぁ前回の続きの話にもなるから、一応、触れておく事にはするけどな。」

逆沢「前回の話というと、確か【恋愛シミュレーションツクール2】がとんでもない暴れ馬ツールで、一応、エンターブレインのユーザーサポートにも連絡したけど、殆ど相手にしてもらえなくて、でもせっかくだからもう少し頑張ってみようという事で終わった話だったっけ?」

鼎「とすると、経過報告だよねー。どうなったのかなー?」

愛原「・・・ゲームデータが壊れた。」

逆沢「・・・は?」

愛原「言葉の通り。このツールは、訳の分からない仕様でだな。データをロードするだけで、なぜか一部のファイルを強制的に再セーブする事があるようなのだ。で、そのロード中にデータを壊してしまう事があるらしい。まぁ過去には、テストプレーを何度も繰り返しているだけで、新たにデータを更新した訳でもないのになぜかゲームのデータが書き換えられて、メチャクチャな位置にパラメータが表示されたりするようなケースもあったんだが・・・。今回はチャチなもんじゃなくてじゃなくて、ゲームファイル自体が開けなくなった。もう意味不明。」


逆沢「ってか、テストプレー中になんでパラメータの表記位置がズレるようなバグが発生するのよ? 頭おかしいんじゃない?」

愛原「そう。初めてその現象を確認した時、頭がどうにかなりそうだった。ポルナレフの有名セリフじゃないが、本当にそんな心境。何を言ってるのかわからないとは思うが、 ありのままに起こった事だけを話すとまさにそんな感じなのだ。でもそんな程度の異変は、大した事じゃなかったのだ。ゲームファイル自身が破損する事に比べたらな。」

逆沢「まぁ、ゲームのデータが何らかのバグで不正に書き換えられていたとしても、もう一度元の状態に復旧させたら済む事だしねー。」

鼎「でもツクール2000でもSRPGツクール95でもそうだけど、たとえもし何らかの原因でMAPファイルが潰れたとしても、そのファイルだけを廃棄して、もう一度そこだけを作り直したら済むはずだよねー。それで済まなかったの?」

愛原「・・・済まなかったのだ。というのも、そもそも【問題が発生したため、AppEdit.exeを終了します】とかエラーメッセージが出て、ツクール自体が起動しなくなったのだ。おや?と思って、仕方ないからバックアップしてたファイルで試したけど、それも駄目。でもなぜか、起動しなかったくせに、ファイルの更新日時だけは、エラーメッセージが出た瞬間の日時に変わっている。つまりエラーが出た瞬間に、ロードすべきデータをなぜかツクールが無断で再セーブ処理しやがったようなのだ。何が何だか訳分からんが、とにかく起こった事だけをありのままに話すとそんな感じ。仕方ないから、恋愛シミュレーション2本体自身の再インストールをしたが、それでもそのゲームデータは呼び出せない。一応、新規ゲームの作成やサンプルゲームの改造等は問題ないみたいだから、どうやらあの理解不能な再セーブ処理の瞬間に、データをクラッシュさせた可能性があると思われる。」

逆沢「理解不能。理解不能。理解不能。」

愛原「心配するな。言ってる俺自身、理解不能だから。まぁ一番理解不能なのは、他のツクールなら最悪の場合でもバグファイルだけ捨てれば済んだのに、恋シミュの場合はなぜか、全ファイルが一度に使用不能になるのだ? まともではないだろう?」

逆沢「だったら、いつまでもこんな所で愚痴ってないで、ユーザーサポートに通報しろ!」

愛原「既に連絡済みだ。しかしその結果、返ってきたのは【ご利用されている環境など原因が様々考えられますため、申し訳ございませんが弊社ではお答えできかねます。】という無情のメッセージだった。ちなみにこの回答は、前回のバグ報告で返ってきた返信の内容とほぼ変わらないので、返信用の定型文の中からいくつかを組み合わせた上で、ちょっといじっただけかも知れない。どんな質問しても、なぜか【ご利用されている環境により発生している可能性がある】みたいな回答ばかりで、つまり作者のPCが悪いという返事で返ってしまうのだ。最後の方に、これまた定型文のような感じで【ご期待に添えず申し訳ありませんが、予めご理解の上〜(略)〜今後ともエンターブレイン製品をご愛顧くださいますようよろしくお願い申し上げます。】と書かれているが、何をどう理解しろというのだ?」

鼎「定型文メッセージというと、なんかYahoo!Japanのご意見コーナーに苦情を入れると、すごくよく見られるものだって聞いた事があるよ。」

逆沢「企業によっては、ご意見欄にメッセージを送ると、【貴重なご意見として、今後の参考にさせていただきます】みたいな定型文で返信が返ってくるらしいけど、あぁいう奴の事かな?」

愛原「俺はそういうところにメッセージを入れた事はないから、よく分からんけどな。ただYahooの定型文による返信現象については、ネット内でもよく記載されているから、何となくイメージは分からなくもない。エンターブレインのサポートの場合は、そこまでむごい定型文ばかりではなく、それなりに微妙に文章は変わってはいるのでコピペそのものではないと思われるが、どんな質問しても、結論として言いたいことがあまり変わらないのにはちょっとピックリした。」

逆沢「もし一回しかユーザーサポートに連絡しなかったら、気づかない現象だったかも知れないけど、故あって複数回送る機会があったから、傾向というかパターンに気づいちゃったって事かもね。」

愛原「うん。ちなみに。表向きは【弊社で検証させていただいたところ、正常に再生されることを確認しました】的な事をしょっちゅう併記して来たのだが、こちらが投稿してから返信までの時間を考えると、どうも本当に検証したとは考えにくい、速攻で返ってくる事もザラだったからな。」

鼎「でも普通に考えたら、今回サポートに報告したバグは、決してレアなものばかりじゃないよね。前回、コンパクの銅賞作品として紹介した作品で説明されていた内容と同じ症状の件もあったと思うし。」

逆沢「そうすると、私達がいちいちユーザーサポートに報告するまでもなく、エンターブレイン側はそんな現象が起こりえる事は百も承知だから、わざわざ改めて再検証する必要はないという事で、速攻で返信できたという事にもなるんじゃない?」

愛原「だったら、素直に【その不具合は既に、別のユーザーさんから聞いています】と返信すればいいだろう? 何で【ウチで調べたら正常に動いた。だからお前ん所のPCの環境がおかしい可能性がある】みたいな内容で、立て続けで返してくる必要があるんだ? 最初は特に気にしなかったが、こっちの責任に押し付けるような文章ばかりが続いたもんだから、さすがにこれはうーんと思った。」

逆沢「何か問題が起きると必ず、相手のせいにするというのは、アメリカの企業では一般的らしいけどねー。向こうは訴訟社会だから。」

鼎「でもエンターブレインは日本の企業じゃないの?」

逆沢「でもツクールの顧客なんてのは、向こうのスタッフからしたら子供同然の年代層が殆どだから、最初から強気に【製品に問題はない!お前のパソコンが悪い】とガツンと返信してやった方が楽と思ったんじゃない? 子供相手に下手に出たら、修正パッチを出せとか、うるさい事を言われかねないという事で。」

愛原「そんな事は考えたくもないが、もし仮に初めからそんな事を考えていたならば、ちょっと問題のある体質の会社と言わざるを得んな。まぁネット上でも、奥さんがサポートに電話を入れたら門前払いだったのに、次にご主人が強い口調でサポートに抗議したら、簡単に要望が通った会社があるなんて内容のブログも見た事があるから、可能性はゼロではないが・・・。」

逆沢「で、あんたは、そういうエンターブレインの返信に対して、どう反応したわけ? まさか【私のPCが悪いせいで御座います。ご迷惑をおかけしました】って、引っ込んだ訳じゃないわよねー?」

愛原「本音で言えば、クレーマー扱いされてもつまらんし、こんな扱いをするメーカーに何を言っても無駄という思いはあったんだけどな・・・。大体、ここの作者は、あれだけバグだらけのSRPGツクール95で制作中の間でも、一度もサポートに連絡した事がないくらい、寛大な性格だぞ。」

逆沢「それは寛大じゃなくて、臆病。もしくは面倒くさだかり。そして無責任人間のクズなだけよ。」

愛原「・・・人間のクズって、そこまで言われなきゃあならんのか?」

鼎「・・・人間のクズとか言われる程じゃないと思うけど、でもせっかくバグを見つけたら、もし報告を受けたら作者さんの立場としてはうれしく思うのが、普通じゃないかなぁ? ここの作者さんもそういう姿勢でしょ?」

愛原「それは断定する! ただ一言だけツッコミ入れさせてもらうが、仮にバグ報告すらもらえなかったとしたならば、それはここの作者の対応かゲームの中身が、バグ報告してあげるにふさわしくないくらい低質だからであって、プレイヤーの皆様が悪いからじゃないと思うぞ。」

逆沢「ああ、ごめんごめん。そう言われたら、前言撤回するしかないわ。・・・でも、アンタの場合は特別よ。アンタの場合は、バグ報告を受ける事ができたならば、誠実に対応するべき立場にある訳だから、バグ報告して下さる方の存在がどれだけ有り難くて、またバグ報告を受ける側としてどういう対応をすべきかくらい、きちんと理解しておかないといけない立場なんだからね。」

愛原「・・・猛省します。確かに、どんな小さなバグでも報告はすごく有り難いし、少しでも良い作品に仕上げる為に、気楽にバグ報告してもらえるような対応を心がけないといけないとも、常に自戒はしているつもりだ。まだまだ未熟な身ではあるが、今後ともプレイヤーの皆様によろしくお願いできればこんなに嬉しいことはないとも思う。」

逆沢「そういう事。だからアンタの場合は、バグを知っていながら放置しているのは寛大じゃなくて、単に面倒くさたがりか無責任でしかない事になるのよ。」

鼎「普段は、バグ報告に感謝して耳を傾けるべき人だったら当然、気持ちは分かると思うけど、もし相手を怒らせるような言い方で苦情を言ったとしたら、相手もきっと面白くないだろうから、言葉遣いには気をつけないといけないよ。まさかとは思うけど、クレーマー扱いされるようなひどい口調でメールしたりしてたら、どんな対応されても仕方ないとも思うよ。」

愛原「・・・それは多分、大丈夫だと思う。こちらが出したメール自体も受付番号の控えも置いているし、場合によっては、メールのやりとりの中身を広く公開しても大丈夫な内容だとも思う。向こうには思いっきり無視されたが、こちらには必要とあらば、当該のファイルや、その瞬間のキャプチャー画像や更なる周辺情報を出す用意がある旨もちゃんと触れていたはずだからな。まぁ、エンターブレイン側に本気でバグ解明をする意思がなければ、こっちがいくらバグ解明に役立ちそうな証拠品となりそうなものを用意して待っていても、意味がない訳だが・・・。ってか、思いっきりスルーされた。」

逆沢「ま、もし仮に向こうに、バグチェックする意思自体がないとすれば、こっちがいくら証拠品をそろえても確かに意味がないわね。ってか、向こうの先方の論理では、【あんたのPC環境に非がある事が既に分かっている以上、お前がいくら証拠があるといってもそんな物は提出してもらう必要もない。】って事になる訳で。」

鼎「なんかドラマの悪徳検察が、【どうせお前が犯人に決まっている。だからお前が犯人でないという証拠を、弁護側が提出する必要を認めない。】と言ってるみたいだね。」

逆沢「まぁ現実の世界でも、【DNA検査のやり直しをいくら裁判所に頼んでも、過去に公的機関でチェックしたらクロだった以上、どうせお前が犯人だからその必要はない】って論理で突っぱねられた例はあるからねー。」

鼎「検察と警察がグルになったら、どんな証拠もねつ造されちゃうよー。」

愛原「おいおい。別にそんな、ドラマチックなやりとりはないけどな。ただ単に、こちらに提出意欲があるという部分に関して華麗にスルーされただけで。あと誤解されると困るのでもう一度断っておくが、先方は【こちらのPCに原因がある可能性があるといっているだけで、断定表現ではない。まぁ【弊社のチェックでは異常はない】プラス【期待には応えられない】と断言している時点で、【エンターブレイン側に非がない事だけは明らかであり、問題解決に動く意思もない】と主張したいんだろうなという事だけは伝わったが。」

鼎「なんか1996年のO157事件の時にの、貝割れ大根業者みたいな扱いだよね。数年が過ぎて、貝割れ大根業者さんは、裁判にまで持ち込んで勝訴した事でようやく濡れ衣晴らしたけど。」

逆沢「ああ、当時の厚生省が【貝割れ大根が感染源の可能性が高い】とか発表したもんだから、その風評被害で堺市の貝割れ大根業者さんが次々倒産して自殺者まで出たとかいうアレね。【可能性がある】という表現は、断定していない事で巧みに立証責任を回避しつつ、実質的に相手を悪役にできるすごく卑劣な手段だとつくづく思うわ。ブッシュも【疑いがある】で戦争始めたけど。」

愛原「変に話が飛躍しているから、ま、そういう事でとりあえず話を戻す。とにかくだな。こちらとしても、さすがに【私のPCが悪くございました。エンターブレイン様には全く非がございません】とは言えなかった。それを認めると、今後【7lcw】シリーズで、例えばロード後やミッション画面時に前の画面が残るバグとかが起こった時に、【ツクールの仕様】と弁解できなくなってしまうからな。」

逆沢「【エンターブレイン様のPCでは正常だ。そんなバグが起きるのは、お前のPCの扱いが悪い疑いがある。】なんてセリフは、私達の立場では、ちょっと言えないわ。んな事言った日には、二度とバグ報告なんかもらえなくなりそうな気がするし。」

鼎「どこかの匿名掲示板で祭にされちゃうかも。【バグを全部、ユーザーのパソコンの責任にするキ○ガイキターッ!!】みたいな感じで♪」

愛原「うん。そういう訳で結果が見えてるメールなんか送りたくなかったが、こちらのPCが一方的に悪いとのエンターブレイン側の主張を受け入れた訳ではないという主張も込めて、最後のメールをユーザーサポートに送った。具体的には、いわゆる有名すぎるバグ。例えばSRPG95ではさっき上で言った【前の画面が残るバグ】とか、恋シミュ2では【「コマンドスケジュールの設定」の発生条件が正しく機能しない事があるバグ】とか、そういうのを少しだけ抜粋して、【これらのバグも含めて、こちらのPC環境に主因があると主張するつもりなのか?】と聞いてやったんだ。」

逆沢「おおっ! なんか面白そうだわ。で、どうだったの?」

愛原「こっちの質問は全て無視して、今までにない短文で【貴重なご意見として、今後の参考とさせていただきます。】という内容で返して来た。こちらは質問した上で回答を求めたのであって、意見を述べたのではないのだが・・・。」

逆沢「うおっ! 噂のYahooサポート定型文モードにチェンジってか!!」

愛原「俺は、Yahooのサポートは受けた事はないから、噂や憶測だけで、んな話するな。」

鼎「でも他の企業のサポートやご意見募集コーナーにメールしても、そういう返信しかしない企業ってのは、たまにあるらしいよ。」

逆沢「でもコイツはヒドいわ。バグを直す意思は全くなし。ていうかそれ以前に、バグがある事を認める意思もなしってニオイがプンプンして。」

鼎「でもこういうバグは有名すぎて、エンターブレインが知らない可能性は殆どないような気はするよ。もう何年も前から発売されているソフトだから、ここの作者が今更動くまでもなく、もっと責任感や奉仕心のある素晴らしいユーザーの人達が、何年も前に既にバグ報告している可能性の方がずっと高い気もするし。」

逆沢「とするとエンターブレインは、過去にそういう善意でバグ報告をしてきた人を、【お前のPCが悪いんじゃモード(責任転嫁作戦)】や【意見としては聞いておくモード(無視作戦)】で、返り討ちにしてきた可能性があるわね。」

愛原「まぁ冷静に考えれば、エンターブレインに聞く耳があれば、既にパッチが出てるか、もしくは【現在、××という不具合が報告されていますが、技術的な問題もあり、改善は困難です】と断った上で、対策なり注意をサポートコーナーで告知しているはずだろうからな。」

逆沢「まぁ確かにサポートコーナーに告知するくらいなら、やる気さえあればその日の内に何とかできそうな問題でもあるしね。」

鼎「実際、私達のゲームでもそうだし、有名な作者さんの多くも、有名なバグに対しては、ホームページや、ゲーム内の解説や、付属のReadMeで、こういうバグがありますよって断ってるもんね。」

愛原「我々、ドシロートでもできる事を、エンターブレインは全くやろうとしない。さすがにちょっとひどいとは思わないか?」

逆沢「まぁアンタは確かに、説得に失敗した無能野郎だったかも知れないけど、アンタより先に同様のバグを報告された方もおそらく過去にいるだろうし、当然アンタよりも説得上手なユーザーの方もいただろうという事から判断すると、にも関わらず2009年の現在になっても全く改善されていないという時点で、行動するだけ無駄だった可能性は十分ありそうね。」

鼎「でもそこまでかたくなに、バグを認めたり、告知したり、直したりする意思もないというのはどうしてだろうね? それならバグに関する質問などは一切受け付けないとか断っていたらいいのにね。」


逆沢「売れればいいって事じゃない? わざわざイメージが悪くなるようなマイナス点を書いて、売り上げ落としたくない。とかいってパッチ作るだけの時間ももったいない。売ってしまえば、その後、客がバグに気づいても、その殆どは泣き寝入りしてやがるだろうし、仮に文句言ってきても、適当にあしらってやれば、大半のガキは大人しくあきらめる。一部の跳ね返りだけがしつこくメールしてくるだろうが、そういう奴はクレーマー扱いにして、定型文でさっさと追い返すという事で。」

鼎「でもサポートでいちいち追い返す手間を考えたら、さっさとパッチ作って公開した方が、みんなも喜んで苦情も減って、一石二鳥だと思うのにね。」

愛原「まともなクリエイターなら、バグは一つでも多く潰したいと考える。それはここの作者もそうだし、多くの作者さんもそうだろう。だがエンターブレインにとってのツクールは、決してクリエイター達が作り出した【作品】ではなく、不具合を隠蔽してまで1本でも多く売りたい【商品】なんだろう。芸術家にとっての作品の不具合は解消すべきものだが、商売人にとっての商品の不具合は隠すべきものという事かも知れん。」

鼎「そういう発想は、ちょっと残念かも。私は全ての企業が、そういう商売の論理で動いてはいないと思うけど。」

愛原「俺もそう信じたい。残念ながらここの作者の場合は、少し怠慢な部分もあるらしく、少々のバグや不快感くらいでは、滅多に企業にクレームを出す事はしないので、あまり実例はないのだが、それでもここほど、ひどい例はさすがになかった。」


逆沢「参考までに聞きたいけど、他にクレーム出したゲームメーカーとかはある?」

愛原「とあるゲームソフトがネット認証できなくて、やむなくメーカーにメールした事がある。すると誰が見ても営業時間外だろうと思えるようなその日の深夜に、メールが返ってきて、パッチの案内が届いていた。はっきりいって、無茶苦茶感動した。」

逆沢「おそらくアンタ、そのゲーム。クレーム出した当時は新作だったでしょ? 多分、あんたの他にもたくさんの購入者がジャンジャン、抗議のメールしてたような気がするわ。」

愛原「そうかも知れんが、だからといってマイナス印象にはならんぞ。そういう修羅場にあっても、丁寧に応対してくれるというのは、やはりうれしいものだ。【雨降って地固まる】みたいな感じで、印象がむしろプラスに転じた好例だ。」

鼎「他には?」

愛原「ない。大変面白いゲームでしたという旨の、感謝のメールなら何通か出した事はあるが、苦情のメールはない。これはフリゲでも同じ。匿名のステハンだが、掲示板に書き込ませていただく事はたまにある。自分がされてうれしい事は、やはり同様にできたらいいなくらいは、常に思っている事だからな。まぁゲームの話ではなく、全く別の商品に関しては、何年も昔に一例だけ極めて不快なサポートを受けた記憶があるが。」

鼎「それは、どんなの?」

愛原「ある電気製品が、保証期間内である購入後1年以内に故障した。仕方がないから購入店に言ったら、なぜかメーカーのサポートに直接言ってくれと言われたので、仕事のタイミングを見計らって、平日の営業時間に携帯で電話した。」

鼎「携帯電話の代理店とかでは、そういう対応をする所があるみたいだよね。専用のサポートダイヤルがあるのだから、まずはそっちと話をしてくれといわれた事があるよ。」

愛原「今回の件では、携帯じゃないけどな。」

逆沢「で、どうなった?」

愛原「コンピュータが自動応対してきた。【○○の件についてのご質問なら、電話番号キーの○を押して下さい。】みたいなメッセージが自動で流れてきて、超スローペースで何回もやらされた。で、ようやくたどり着いたと思ったら、いきなり【現在、回線が混み合っておりますので、時間をおいてお掛け直し下さい】みたいな自動メッセージが流れたんだ。それだったら、最初に言えと。でもってそれ以上にムカついたのは、そんなやりとりだけでも、しっかり通話料金が発生した事。俺は【再度お掛け直し下さい】というメッセージを聞く為だけに、10分近くも待たされて、その分の電話料金も払わねばならんのか?」

逆沢「そりゃしゃあないわ。サポートダイヤルはフリーダイヤルじゃない所も多いから。」

愛原「ともかく結局合間をぬってその日何回も試したが、最後まで全くつながる事もなく、その日一日にかかった電話料金をみたらあぜんとした。つながりもしない電話をつなぐ為に延々と頑張って、時間と電話料金を無駄に費やしたと思うと空しくなった。で、後日改めて電話しても一緒だったので、再び購入店に行ったが、やっぱり購入店は、専用のサポートダイヤルがあるはずだから、まずはメーカーに直接連絡して欲しいとの一点ぱり。結局らちが開かないから、地元の消費生活センターにチクッてやった。。」

逆沢「おおっ。それはすごい! 今日から君も立派なクレーマーってか?」

愛原「なんで消費生活センターに報告する事が、クレーマーになるねん!? それじゃ悪徳企業がどんな対応をしてきても、泣き寝入りしろとでも言うのか? もっとも、大半の国内メーカーの名誉の為に言うと、俺が接したメーカーの中で不快な思いをしたのは、今回のエンターブレインの件と、その電化製品の件くらいで、後はこっちが恐縮するか感謝したくなるくらいの親切な対応をしてくれる企業ばかりだった。当然、そういうメーカーの事は好きになるし、ファンにもなる。俺の実感で言えば、ムカつくサポートを受けた経験の方がずっと少ないくらいなんだ。もっともサポートを受けた母数自体少ないので、こまめにご意見や不具合を提供できる優良消費者の方からすれば、あまりアテにはできないけどな。」

逆沢「世の中には、親切を通り越して、無知でお節介というか、真性のクレーマーみたいな人もいるけどね。カナダ帰りの新型インフルエンザ感染者の高校生が成田空港で判明したからといって、その生徒の学校名まで調べ上げてジャンジャン苦情電話かけまわる奴とか。お前ら、一体何様やねんってツッコミしたくなったわ。」

鼎「自分の政治思想に合わない番組を偏向報道と決めつけて、圧力をかける政治家とかも、立派なクレーマーだよね。」

逆沢「クレーマーにはなりたくもないけど、泣き寝入りをして悪徳企業をのさばらすわけにもいかない。判断が難しい事もあるわね。」

鼎「某自動車メーカーのリコール隠しとか、某給湯器メーカーによる不具合隠しとかは、むごかったよね。死亡者まで出てるのに、企業は知らぬ存ぜぬでシラを切って、遺族はメーカーにたかるクレーマーみたいな扱いまでされて。」

逆沢「結果的には、最後まで悪徳企業と戦い続けた人は何とかある程度は報われたみたいだけどね。実際には悪徳企業による手前勝手な主張を信じてしまったり、クレーマー呼ばわりされるのを恐れて抗議するのを早々と諦めた人もいるだろうから、被害実数はもっと多いかも知れないけど。」

愛原「確かに世の中には、法外な賠償金を請求するような真性のクレーマーもいるだろうが、そんな人は少数だと俺は信じる。殆どの人は、本気で困っているからこそ、ちょっと面倒くさいけど我慢して苦情を申し立てている人だと俺は思うんだ。」

鼎「最近、【おいしくなかったら返金します】とか【効果がなければ返金します】というパフォーマンスをする企業もたまにあるけど、それにつけ込んでタダで商品を取得しようとする人もそんなに多くはないみたいだし、大半の日本人はもっと信用できる人だと思うよ。苦情を申し立てる人をすぐにクレーマーと決めつけるような事も、私はしたくないと思うよ。」

逆沢「でも悪徳企業にとっては、好ましくない要求をしてくるような顧客は、全部クレーマーに見えちゃうというのはあるんじゃない? 例えばブラック企業に労働条件の改善を要求しても、そんなものは絶対に受け入れられないようなもので。しつこくしつこく、いくら冷静に論理的な説明をしながら要求しても、改善する意思のないブラック企業の担当者からしたら、決して傾聴すべきありがたい情報ではなく、【コイツは、ナンボゆうても分からんやっちゃのう。ナンボ理屈こねても、改善要求なんか受け入れる訳ないんじゃ! 早よ帰れ、うっとうしいんじゃボケ!】くらいにしか思えないだろうし。」

愛原「まぁ、という訳で、今回のテーマは【エンターブレインにメールを送ってみました】という事にしておこう。」

逆沢「つまり結論としては、何?」

愛原「作っていたゲームは完全に壊れました。できるだけ諦めず、色々頑張りましたが、万策尽きましたという事。」

鼎「直接的な断言はなかったけど、今後のメーカー側で対策が行なわれる見込みも少ないみたいで残念だよね。」

逆沢「まぁ、もしかしたら【貴重なご意見】として本気で考えていてくれて、近日中にパッチが出る可能性もゼロではないかも知れないけどね。」

愛原「それだったら俺は、エンターブレインの誠意に改めて感謝する事になるだろう。当然、ここで愚痴を書いた俺は悪役となるだろうが、それでも別に構わん。汚れ役には慣れてるしな。」

逆沢「私的には、アンタが予想を大きく外してくれたあげく、後で痛々しい弁解をしたり、笑い物になるシーンは結構楽しみだわ。という訳で、この愚かなブタに恥をかかせる為にも、早くパッチ出すなりして♪」

鼎「よくある出来の悪い企業が言い訳に使うような、本音ではこれっぽちも思っていないような、中身のない【貴重なご意見として今後の参考にします(by定型文)】にしたら駄目だよ。いいトコ見せてね。」

愛原「残念ながら俺の力量では、かたくななエンターブレインの心は動かせなかった。質問してもそれには一切答えず、【ご意見として受け止める】と返答されては、そもそも話がかみ合うはずもないしな。そんな訳でとりあえず俺は、一連の行動から撤退する事にしたが、こんな事もありましたよ程度に、地味に受け流してもらえれば幸いだ。」












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