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愛原様のたわごと(09年9月19日)



愛原「世間ではシルバーウィークとか言われる長期休暇に入ったらしい。」

逆沢「早速、ゴールデンウィークやお盆休み並に、高速道路の渋滞が発生したらしいわね。」

愛原「どうせなら鉄道会社も、何かのキャンペーンやってくれたらいいのにな。環境面を考えても、公共交通機関こそ、もっと優遇すべきだ。」

鼎「ところで政権交代したけど、製作の方は大丈夫かなぁ?」

愛原「また、いきなり話が飛ぶし・・・。しかも何で政権交代と製作がつながるのだ?」

逆沢「でもほら、時事ネタが使えなくなったりとかしない?」

鼎「先が読みにくくなった分、時事ネタは使いにくいご時世になっちゃったよね。」

愛原「別に心配いらん。そんな事でどうにかなるほど、甘いゲーム作りはしとらんから。」

逆沢「ああ、そりゃ結構。もしかしたら製作が止まったりとか、思ったから。」

鼎「ゲーム作りを完成までこぎつけるのは、なかなか大変だよね。」

逆沢「完成までこぎ着けられるのは、10人に一人以下のような気もするし、かなり大変そうだからねぇー。」

愛原「んじゃ今回のテーマは、【ゲーム作りで完成までこぎ着ける為には】にしよう。」

逆沢「ありゃりゃ。今回はストレートにテーマに入ったわね。」

愛原「たまには直球もいいもんだろ。グフフ。」

鼎「でも実際問題として、漫画でも小説でもそうだけど、完成まで時間のかかる創作物を、完成までこぎつけるのは、結構根気がいるよね。」

逆沢「技術も時間も必要だけど、根気が一番いるって意見には賛成ね。」

愛原「根気を維持するには、モチベーションも必要になってくるわな。」

逆沢「まぁ商売でゲームを作るというならともかく、趣味で作ろうなんて奇特な事を考える人だったら、モチベーションの維持は絶対に必要な気はするわね。」

鼎「要するに、作りたいものがないと話にならないし、しかもその気持ちを維持する必要があるって事だよね。」

愛原「作者は大学生の時、あるものを創作するサークルに所属していたんだが、創作物を最後まで完成できる者とそうでない者では、一定の傾向があったように、今更ながら感じなくもない。」

逆沢「ほう。どんな傾向があったわけ?」

愛原「途中で投げ出す者は、完璧主義者であったり、一芸職人であったり、まぁそんな感じの者が多かったな。逆に完成させられる者は、意外と手の抜き方を知ってるようなアバウトな者が多かったように思う。当時最も多くの創作物を手がけていた某先輩に至っては、昼行灯みたいな人で、周りの人がいくら【もっと、こうすれば良くなるのに】と助言しても、適当に笑って受け流して無視するような性格だったが、とにかく完成させる人だった。」

鼎「その人の腕前はどんな感じだったの?」

愛原「手を抜きまくりながら完成させ続けるタイプの人だったので、丁寧な作りをする人と比べると、かなり雑な方だった気がする。実際、諸先輩からはその出来を非難される事もあったが、今思うと全体のバランスは、かなり取れていた方だと思う。」

鼎「バランスというと・・・。」

愛原「フリーゲームの世界でも、たまにあるだろう。最初の街か2つ目までは立派だけど、その後急にやっつけ仕事になってる作品とか。」

逆沢「イラストの世界でも、首から上の部分は丁寧に描くけど、首から下は雑とか、背景はもっと雑とか、そんなイラストを描くシロートさんも、たまにいるわね。」

愛原「その人の作品は、全体がバランスよく雑だったからな。自分の器を知ってるというか、締め切りまでの時間配分ができてるというか、おかげで締め切りで慌てることもないし、卒業までに製作した創作物の完成数もダントツ1位だった。」

逆沢「他人の助言を聞かないというのも、真面目に耳を傾けて修正する事で、全体の作品バランスや時間配分が狂う事を恐れたのかもね。」

愛原「逆に投げ出しの常連層は、その逆のタイプが多かったな。熱しやすく冷めやすいので、短時間で完成させられる作品は得意なんだが、その後が続かなかったり。あるいは得意分野が狭く偏っているので、一芸職人の枠に留まってしまってたり。」

逆沢「首から上だけ描かせたら一流のイラストレーターとか、美少女だけ描かせたら一流のイラストレーターとか、そんな感じね。」

鼎「でもプロの原画家さんや漫画家さんでも、そういう作者さんはいたりするよね。」

愛原「そういう人は、自分の得意分野ばかりやりたがるから、得意分野はますます上手になるが、それ以外の部分がいつまでもヘタクソなままで、作品としてはかなりバランスを欠いたものになってしまう。ってか、そもそも完成作品もいくつもないし。でもそういう人に関して、実はやたら教え魔であったり、批評家ではあったりする。人の作品に口出し(助言というか、指導というか、批判というか・・・)ばかりしてる暇があれば、自分の作品作りの方を頑張れよと言いたくなる。」

逆沢「ああー、何となく光景が思い浮かぶわ。」

鼎「完璧主義者の人とか、一芸職人の人には、他人の欠点を見つけるのだけは、すごく得意な人がちょくちょくいるよね。」

逆沢「完璧主義者の場合は、時々冷めた目で客観的に自分の作品も見てしまうから、その瞬間に【自分の作品の弱点】にも気づいて、【これは、イマイチな出来だ】とも気づいてしまうからねー。自分の作っている作品がイマイチと気づくのは、モチベーションを下げる最大の要因だと思うわ。」

愛原「ゲーム作りでも同じ事だな。プロのように時間や予算や人員を活用できるはずもないのだから、イマイチな作品になるのは仕方がない。まして初めてゲームを作ろうという人なら、多くのアマチュア作品と比べても、さらにイマイチなものになって当然だ。だが完璧主義者タイプの中には、その辺をとてつもなく勘違いする人も多い。」

鼎「アマチュアなんだから、イマイチでも仕方がないと私は思うよ。今まで山登りをした事のない人間が、いきなり高い山を登ろうとしても、途中で助けを呼ばなくてはならなくなるだけだし、まずは低い山から登り切る努力の方がずっと大事だと私は思うよ。」

逆沢「一芸職人の場合も、自分の得意分野以外の作業に入るか、自分の得意分野の部分だけ先に完成してしまった途端に、モチベーションが激減するケースは多そうね。」

愛原「イラストが得意とか、ユニット素材作りが得意とか、マップ作りが得意とか、アイテムや必殺技のネーミングが得意とか、システム作りが得意とか、確かに一芸に秀でた人はいくらでもいるだろうが、一芸で満足するだけの人や、一芸もないのに妥協が苦手な人に、長編のゲーム作りはなかなかしんどいと思う。」

鼎「たくさんのアイテムや必殺技や登場人物をクリエイトしたのはいいけど、それらを全部消化できるだけのシナリオを書こうとすれば、実際にはとても大変な事も多いよね。」

逆沢「パズルゲームみたいにシナリオが不要なゲームならともかく、RPGやAVGを作りたいのにシナリオ作りが苦手という人は、いざ本番って段階で色々つまずきそうね。」

愛原「でも他人の作品を批判する事くらいはできるんだ。一芸に秀でている人の場合は、その部分だけは知識があったりする事もあるからな。」

逆沢「【デフォルトシステム】とか【フリー素材】を嫌う人は、その分野での自作能力だけは持ってる事もあるからね。」

鼎「単にたくさんのゲームをプレイしすぎて、そのシステムや素材は飽きたってだけのケースの方が多い気もするけど。」

愛原「正直、完璧主義者的な思想の持ち主が、ゲームを完成までこぎつけるには多大な才能と労力と根気を必要とすると思う。キャラ絵からマップ素材まで全ての絵を自作して、音楽も自作して、システムも自作して、シナリオも自分で考えて、イベントも自分で用意する。これ全てを一人でやるのは無謀に近いし、他人の協力を得たいなら、別の労力が必要で、やはり楽な作業ではない。」

逆沢「実は、手を抜く事ができる人の方が完成までこぎ着けやすいというのは、そういう事情もあるわけね。」

愛原「【上手に手を抜く】技術があれば、なおベストだな。実際には手を抜いているのに、その部分でプレイヤーを不快に思わせない工夫というか。」

鼎「たとえば、すごく素敵なフリー素材を見つけて、それを起用するという方法なんかは、【上手に手を抜く】方法の一つだよね。」

愛原「その通り。自分で絵を一から描くより、はるかに楽で、しかも有効だ。絵が苦手な人なら、一から絵を描く訓練をするよりも、ずっと合理的だと思う。」

逆沢「音楽素材などでも、同じ事がいえそうね。もっとも自作できるスキルがあれば、それが最善なのは言うまでもないけど。」

鼎「とすると、上手に手を抜く方法も知っている一芸職人さんの場合は、すごくいい作品を完成できる可能性があるわけだよね。」

逆沢「例えばシステム派の一芸職人さんなら、絵や音楽は素材職人さんから拝借して、システムだけは自分の手で作れば、それなりに遊べそうな作品にごきづけられそうね。」

愛原「これが完璧主義者の場合は、自分のシステム職人としての腕前にふさわしいような絵や音楽を探そうと高望みした結果、勝手に挫折する事も多いと思う。」

鼎「でも絵や音楽やシステムの場合は、基本システムや素材で【上手に手を抜く】事もできるけど、シナリオだけはそうはいかないよね。」

逆沢「パズルやアクションやシューティングゲームのように、シナリオのいらないゲームにすればいいんじゃない?」

愛原「RPGやAVGを作りたいなら、下手くそでもいいから、とりあえず最後まで文章を書き終えるだけの根気は欲しいけどな。」

逆沢「シナリオを書くことを自体がモチベーションになるタイプの人ならいいけど、そうでないシステム職人やレイアウト職人やイラスト職人の人には、ちょっとそこが山場になるかもねー。RPGやAVGを諦めるのなら、問題ないけど。」

鼎「逆にシナリオやイベント作りは好きだけど、マップを作ったりするのが苦手な人も、ちょっと大変だよね。マップ素材くらいはデフォルトで用意されてるけど、実際にマップを作るのだけは、やっぱり自力でやらなきゃならないし。」

愛原「ちなみにここの作者は、マップ作りよりは、シナリオ作りの方が楽だと考えるタイプだ。よくある形式のRPGを作りたがらないのも、それが理由にある。」

逆沢「シナリオというか、イベント作りがモチベーションアップの大きな動機になってるくらいだしね。」

鼎「とすると今作ってる作品も、イベント作りにはもう着手し始めたの?」

愛原「とりあえず30個くらい作った。」

逆沢「少し前のたわごとコーナーで、【ウディタの基本システムをなるだけ尊重して、変えなくても済む場面は変えない】と言ってたけど、その辺はどんな具合?」

愛原「コモンイベントに関しては、【077メッセージウィンドウ処理】を採用した。」

鼎「コモンイベントって、000から084まで無かった?」

愛原「どうやら、残りは全部必要なさそうだ。」

逆沢「全然、基本システムを尊重してないじゃん。」

愛原「その代わり、戦闘システムとか移動選択画面とか、全部自作したから許せ。ウディタは、システムを自作しやすくてとても助かる。」

鼎「手を抜いてる部分とかは、どれくらいある?」

愛原「エフェクト(画面の切り替え時処理や、フラッシュやシェイク処理。あるいはちょこっとしたアニメーションや、効果音やウェイトなどのこまごました処理。一部ツクールの文字表示速度などもエフェクト的処理の一環といえる。広義ではミニ演出処理全般を含む。)関連は、徹底的に手抜きしている。ウェイト時間も削れるし、別にいいだろ?」

鼎「でもエフェクトやアニメーション関係は、ゲームの上質さを演出する上ではすごく大事だと思うよ。」

愛原「暇があったら作るが、そんなものがなくてもゲーム作り自体は止まらないから、とりあえず後回し。エフェクトにとらわれると、イベント作成時間が2倍以上になって、モチベーションが大きくくじかれるのだ。」

逆沢「AVGとかでは、いちいちしゃべってるキャラの表情が変わったりするゲームもあるけど、あれも広義のエフェクトって事になるのかな?」

愛原「定義づけにうるさい人からすればノーだろうが、俺的にはエフェクトの一環だな。まぁ無くてもゲーム進行上で大きな障害が発生する訳じゃないが、あればある程、盛り上がる処理ではあるな。まぁメッセージ枠の横に顔グラつけるくらいは、手抜き上等な作者ですら、さすがに標準装備だが。」

逆沢「つまり無くても困らない部分は、とりあえず手抜きしてると。」

愛原「いずれ肉付けしていく事にはなるだろうが、今は後回し。俺は頭の先から徐々に足の先に向かっていくような作り方ではなく、まず骨格を作ってから、肉づけしていく作り方を好むタイプだからな。」

鼎「ゲーム作者さんの中には、第1章から順番に完成させていって、順次公開していくタイプの人もいるけど、それとは逆のタイプって事かなぁ?」

愛原「逆まではいかんが、章ごとに順次公開するみたいなスタイルは、性格的にも困難だな。エフェクトだけではなく、BGMや顔グラなど、差し替え可能な物は、全部後回しにしても構わないというスタイルだからな。たとえ骨皮だけのガリガリ状態でも、頭から足まで先に作ってしまえば、製作中止になる確率は結構下げられるだろうという姿勢で作っているようだ。」

鼎「それがここの作者なりの、途中で投げ出さないようにする工夫って事だよね。」

愛原「たとえ章やステージごとに順次製作できる作品であっても、1章(1ステージ)ごとに完成させるスタイルを取ってしまうと、同じクオリティーを後の章でも維持しなくてはならなくなって、モチベーションが下がった時につらくなるからな。」

逆沢「大丈夫大丈夫。そういう時はソードマスターヤマト方式にしちゃえばいいって事で。」

鼎「わずか3ページで全ての伏線を回収して、強引に連載(?)を終わらせた迷作だよね。」

愛原「・・・・・・・・。」

逆沢「あれ、どうした? 何固まってんの?」

愛原「そんな究極なまでに手抜きな作品完成法を出されたら、今までの話が全部終わっちゃうじゃねえか・・・。」















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