トップページに戻る


愛原様のたわごと(09年10月18日)




愛原「高望みをしてもされても困るのは、政治の世界でもフリゲの世界でも同じだとつくづく思う。あと、どの要素を盛り込んで、どの要素を削り落とすかで悩む点も、全く同じだな。」

逆沢「ゲームの世界で、削る必要なんかないじゃん?」

鼎「でもウディタの作者さんの公式サイトで、ゲーム内の期間を3年から1年に圧縮して、密度を高めるという記事があったよね。」

逆沢「一月ほど前の記事ね。まぁゲーム内の期間を長くとって、一度のプレイでたくさんのイベントを見れるようにするか、何度もプレイする事を前提に密度を高めるかというのは、大きな選択肢だと思うわ。」

愛原「長さをとるか、深さをとるかだな。長さを取れば超大作っぽくはなるが、中だるみしやすくなる欠点がある。そう考えると、深さを優先する選択肢も確かにアリだ。」

鼎「長さと深さ。どっちを取る方がゲームを作る側としては楽なのかな?」

愛原「どっちとも言えない。まぁ長さを取る方が根気がいるとは思うけどな。逆に深さを取る場合は、根気よりもセンスと知力の問題になると思う。作った本人は、深みがあると思ってても、実は何度プレイしても大して中身の変わらない単調なゲームというのも結構あるし、そういうゲームは長さも深さもない、ただの短編でしかないからな。」

逆沢「まぁ、つまんないゲームだったら、長いよりも短い方がいいと思うけどね。」

愛原「最初からつまんないゲームを、作りたい奴なんかおらん。」

鼎「長くて深くて面白いゲームだったら一番だと思うけど、これはどうかなぁ?」

愛原「作る側からしたら、大変な労力が必要となるだろうな。」

逆沢「今作ってるゲームは、長さ派か深さ派のどっちだ?」

愛原「前々回にも言った通り、まず骨だらけでも頭から足まで先に作るタイプなので、現段階では必然的に長さ派という事になる。但し、肉盛り次第で、どこまで深さを出せるかは、今は不明だ。ただ7lcwに次ぐレベルの、ちょっとだけ本格志向で作ってるので、完成まで時間はかかる。」

逆沢「おおっ。本格志向って言い切ったか!」

愛原「作者の能力がたかが知れてるから、その辺は割り引いて考えてくれ。最近は1日2時間も、製作時間が取れない事もままあるのだ。」

逆沢「うーん。それは率直に時間がかかりそうね。」

鼎「プレイする方からしたら、数時間から数日で終わりそうな作品かも知れないのにね。」

愛原「市販ゲームの世界でも、プレイ時間2時間の作品を製作するのに、半年近くかける場合もある。ゲームを作るというのは、すごく大変なのだ。」

逆沢「特に深さを探究すればする程、製作時間が余分にかかる傾向はあるだろうしね。」

愛原「うん。作る側からしたら、せっかく作ったイベントは全部見てもらいたいので、そうすると全てのイベントを数珠つなぎにして、長さ重視のゲームにしたくなるってのは、やはりあるんだけどな。ウディタの作者さんも、ゲーム内のプレイ期間を3分の1に縮めるのは、かなり勇気のいる英断だったと推測する。」

鼎「盛り込むのも大変かも知れないけど、削るのも大変だよね。」

愛原「盛り込む作業は、単純に根気と時間がかかる。削る作業は、せっかく作った労力をチャラにする事でもあるので、もったいないし残念だと思うこともある。何とかどこかで再利用できればいいなとは思うのだが。」

逆沢「政治の世界でも、せっかく作り始めたダムを中止するのはもったいないみたいな感じで、批判する声も出てるようだけどね。」

愛原「中途半端に手がけた物が多すぎるのが、そもそもの間違いだ。フリゲの世界で言えば、未完成の作品だけが、10も20もあるようなものだ。」

逆沢「ああ、分かる分かる。最初のマップとか、数人のキャラクターを作った時点で投げ出したような作品ばかり、何個もある割に、完成させた作品が一つもないみたいな感じね。」

鼎「プロのゲームメーカーが、そんないつ完成するかのメドも立たないゲームばかり中途半端に量産していたら、確実に倒産するよね。」

逆沢「各製作ラインの段取り上、複数の作品の製作を同時並行で進める事はあるだろうけど、それでも未完成な上、完成のメドも立たないような作品がいくつもあるような事はさすがにあまりないと思うしね。」

愛原「過去の歴代政権のやってた事は、残念ながら駄目なフリゲ作者と同じような類が結構あったように思う。麻生太郎なんか、100年に一度の不景気の名の元に、小泉政権時代に止めた事業や、その他未着工事業に対して、片っ端からゴーサインを出しやがった。完成まで何年もかかるような大事業をな。」

逆沢「構想から50年近くかかって、まだ完成しないダムとかもあるらしいしね。」

鼎「リニア新幹線も、2045年くらいまでを目標に【東京〜大阪間】を完成させるつもりらしいけど、その頃、私達って何歳になっているんだろうね。」

逆沢「役所の見積は大抵甘いから、もっと完成までには時間がかかるかも知れないけどね。【年間○○人の利用が見込める】とか【年間○○の黒字が見込める】とかいう予測も大抵悪い方に外れまくってるし、工事も大抵は当初の予定のよりもずっと余分に、時間も経費もかかるのが常だから。」

愛原「ちなみに東海道新幹線(東京〜大阪間)は、1959年に着工して1964年に完成している。全国の無駄な(とまでは言わなくとも優先順位の低い)工事を停止して、効果的に予算と人員を集中配分すれば、もっともっと早く完成させられるはずなのだが、全国の虫食い工事がどう見ても足を引っ張っている。」

鼎「ゲーム製作の世界みたいに、一つの企画をやり遂げてから、次の企画に移るみたいな発想が、もう少しくらいはあっても良かったと思うよね。」

愛原「借金でも、5年ローンと30年ローンでは、トータルで払う利子の額が全く違うように、むやみに長い時間をかけても良いことは何もない。ゲーム製作の世界でも、製作に時間をかけすぎた結果、流行が去っていたり時事ネタが風化する事があるように、公共工事の世界でも既に需要がなくなってしまってる事はよくあるからな。」

逆沢「諫早湾の干拓事業とか、いっぱいあるわね。」

鼎「惰性で作ってますって感じだよね。」

愛原「工事を中止にした者に対して怒るのではなく、虫食い工事を当時の住民の反対を押し切ってまで推進した者に対してこそ、怒る視点も必要だろう。国の借金自体、半端じゃないんだから。」

逆沢「でもその割りに、現政権も色々バラマキやってるみたいだけどね。高速道路無料化とか子供手当とか。気がついたら、麻生政権よりも散財政権になりそうって声もあるくらいだし。」

愛原「年金にしろ子供手当にしろ、こういう福祉政策はセレブには必要ない。こういう所に切り込めないようでは、歳出膨張は避けられない。せいぜい公立高校への実質無料化くらいに留めておけと言わざるを得ん。」

鼎「高速道路についてはどうかな?」

愛原「ケース・バイ・ケース。地方には確かに、ガラガラで需要のない高速道路もあるから、そういう部分は無料化してもいいだろう。だが東名高速などに関しては全く必要ない。昔はもっと貨物列車なども働いていたし、そういうものをもっと活用すべきだ。それが温暖化対策にもつながるし、税収増加にもつながる。まぁ麻生が始めた高速料金1000円よりは、ずっとマシだけどな。」

鼎「ほえっ? 1000円と無料とではどれくらい違うの? 税収面ではそんなに差はないと思うけど。」

愛原「高速料金1000円政策で儲けるのは、高速道のサービスエリアだけだ。例えば淡路島あたりはかなり苦しい状況になってる。1億円金塊で有名な淡路市あたりでも、観光客が激減して金塊を売ろうかという話になっている程だ。」

逆沢「何で、高速料金が安くなると、淡路島が悲鳴をあげるの?」

愛原「神戸から徳島に直接行けば、高速料金は1000円だ。だが昼食を食べたり観光ついでに淡路島に寄り道したら、高速料金は2000円だ。たった1000円なのだが、それを惜しむドライバーというのは、意外と多いんだ。」

逆沢「ああ、なるほど。途中下車しなくなる訳ね。」

愛原「神戸から福岡まで車を飛ばすドライバーが現れても、彼らが岡山や広島に途中下車して、観光などに立ち寄る事は滅多にない。だから儲かるのは、官僚の天下りどもがはこびるサービスエリアだけという事だ。高速道路料金が無料なのと1000円では税収面では大差ないが、経済効果では全く違う。」

逆沢「1000円でも料金を取るなら、料金所の管理も必要だし、そうすると人件費もいるし、確かにもしかしたら無料よりも1000円の方が、かえって財政にマイナスという可能性もあるという事ね。」

鼎「官僚の天下り団体がETC利権に深く食いこんでいるというニュース特集も見た事があるよ。」

愛原「まぁ高速料金問題にしろ、公共工事問題にしろ、やるなら徹底的にやれ。中途半端に手がけるくらいなら、最初からやめておけという事だ。」

逆沢「惰性で中途半端に、だらだらやってるのが一番一番よくないって事ね。」

鼎「戦略理論で言えば、十分な戦力(財源)がないにも関わらず、戦力をとことんまで分散させて、それぞれバラバラに同時に戦い続けていたみたいなものだよね。」

逆沢「だから全国中に、10年かかっても完成しないような、作りさしの工事が点在している訳ね。」

愛原「戦力(財源)が足りない以上、それを見直そうという動きを、俺は大変評価している。確かに作りさしのまま止まった事業が全国に現れるというのは、見ていて気持ちいいものではないが、時には勇気ある撤退も必要だ。俺に言わせれば、あと現在着工中の整備新幹線部分にも手を着けて欲しかった。」

逆沢「おおっ。言ってくれるわ。」

愛原「とにかく一つ言えるのは、むやみに手を広げず、片付けられるものから効率的に片付けようという事だ。不要とまで言い切ると少し問題があるが、優先順位というのは、もっと精査してもいい。あと政権を取ったからには、新たに新事業をやってみたい気持ちも分かるが、その繰り返しが今の虫食い未完成事業の大群である訳だから、完成まで長期にわたる事業に関しては、余程よく考えるべきだ。」

逆沢「私達も、虫食い未完成ゲームが増えすぎないようにしないとね。」

愛原「プロとアマチュアの実力や覚悟の差を感じさせるよな。まぁ俺達は、1円も取らない身だから、同列に扱われても困るわけだけど。」

鼎「何でも思いつきで製作を始めるのではなく、ちゃんと完成までの計画をきちんと建てて作ることの重要性を感じさせるよね。」

愛原「もっとも俺達フリゲ界の住人は、冷静に考えると1円にもならない事に大量の時間を消費する事に疑問を感じてしまう事もある為、モチベーションが高い内に、一気に作り上げる気力の方が重要になってくるケースも多いけどな。鉄道模型作りにしろ手芸にしろゲーム作りにしろ、偉大な趣味のクリエイターというのは、そういう矛盾を解消できる強いメンタルの持ち主なんだなとも思う。」

鼎「そういうのは、スポーツ選手や作家とかでも同じだと思うよ。スポーツとかだけで一生食べていけるのは一握りだけど、それで冷めて、最初から諦めてしまうような人は絶対に成功しないだろうし。だからといって万事に無計画で当てずっぽうな人でも駄目だと思うし。」

逆沢「私達が無計画で当てずっぽうでも、日本の将来には影響しないけど、肝心の歴代の日本指導者達まで、無計画で当てずっぽうだったってのが、最近明らかになって、正直がっかりだわ。」

愛原「趣味の世界と政治の世界の最大の違いは、費用対効果の概念がある事だ。趣味の世界で虫食い作品をいくら作っても誰にも迷惑をかけないが、政治の世界でそれをやられては、ますます赤字が増えて大変な事になる。虫食い事業の内、完成後のメリットが少ない物や、完成へのメドが立たないものや、急いで完成させる必然性のない物は、どんどん中止していくべき。順番が回ってきたら、その時、再開すればいい。それで浮いた財源を、本当に必要な物への投資や、将来にツケを残さない為の借金返済に回すのが、本来の政治の役割のはずだ。雇用の問題がどうとかグダグダ言ってるが、【生活補償費】と無駄な公共工事を推進する事による【人件費+建設費+維持費】では、数倍の費用の差があるのだから、冷静に考えれば答えは出ているはずなのだ。」













トップページに戻る