トップページに戻る


愛原様のたわごと(10年1月10日)





愛原「今更ながら、祝、謹賀新年。という訳でまず、去年一年の製作スピードをふり返り、今年のどれくらいに完成するかを簡単に計算してみたぞ。」

逆沢「お。一年の計は、まさに元旦にありって事ね。それでどんな感じになりそうだ?」

愛原「5月〜9月くらいに完成しそうだな。途中で製作中断に追い込まれない限りは。」

逆沢「うへえー。まだ先が長い。なんでまたそんな数字が導き出されたわけ?」

愛原「今、製作中の作品に取りかかり始めた時期。及び製作工程から、大体目星をつけたら、そんな感じの数字が出てきたのだ。俺自身も正直、びっくりした。もっと早く完成する予定だったのだが・・・。」

鼎「どうして予定よりも遅い完成になりそうなの?」

愛原「毎年、言ってる事だが、冬から春は作者のリアル生活のサイクルの都合もあって、製作スピードが遅くなりがちだからな。7lcw+2を出した時も、それを見越して、冬が来るまでに出したくらいだし。ってかウチが作品を公開する時期は、大半が秋ばかりだからな。」

逆沢「おいおい。でも、基本システムくらいは、いくらなんでも出来てるわよねぇー。製作というのは、予定より長くなる事はあっても、逆はほとんどないからねぇ。」

愛原「ああ、そりゃ問題ない。シナリオぶつ切りの未完成品でも良ければ、すぐにでも公開自体は可能だ。世界観設定・登場人物設定・戦闘システム・最低限必要な素材集め・序盤のシナリオ展開など、ゲームを公開する上で最低限、必要な部分はとりあえずだが終了した。今はテストプレーによるバランス調整とシナリオ製作及び、システム部分の改善処理などを、ローテーションで回しながら進めている最中だ。」

鼎「言葉で聞いてる限りは、70%くらいは製作終了してるようなイメージな気がするけど、実際はどんな感じかなぁ?」

愛原「40%ちょいくらいかな? システム部分に関しては80%くらいだが、シナリオ部分がまだ30%程度で留まっているからな。今回はAVGとしての側面がかなり強い為、シナリオ部分が前に進まない事には、ゲーム全体の製作自体も、実態としてはなかなか進まないのだ。」

逆沢「またすさまじく脱線気味の謎なイベントも、いっぱい入る予定?」

愛原「いっぱいになるかどうかは知らんが、イベント自体はかなり多くなりそうだ。現時点でも、ファイルの容量から逆算すると、7lcw級にほぼ迫っているし、最終的には7lcwシリーズのシナリオテキスト量を、大幅に超過しそうだ。どこかで手抜きしないとかなりヤバイ。」

逆沢「すさまじく、うぜぇ〜。なんでそんな馬鹿な事になりそうな訳?」

愛原「俺にとっても想定外の事態だ。ファイルのデータ容量から推測するに、AVG部分だけでも1000キロバイト近くは、打ち込んだような気がする。」

鼎「1000キロバイトと言っても、多いのか少ないのか想像がつかないよ。」

愛原「ゲームメーカーの求人欄には、シナリオライターの募集要件に【毎月、250キロバイト以上の執筆速度】とか書いてあったのを見たことがあるな。どこのメーカーか忘れたが、記憶違いでなければ。」

逆沢「ここの作者なら、十分ノルマクリアできそうね。ってか、もしかしたら月の半分は寝てられそうなんじゃない?」

愛原「無茶言うな。趣味でちまちまやってるから、続けられてはいるが、毎日一日数時間もテキスト打ちばっかりさせられた日には、頭がおかしくなりそうだ。それにゲームメーカーの場合は、余程、大手でもない限り、実際にはその他の雑用も色々やらされそうだし。」

逆沢「まぁ、それが働くって事なんだけどね。」

鼎「でも就寝前のわずかな時間の積み重ねにしたら、結構、量的には頑張った感じがするよね。」

愛原「パソコンを起動させた時には、既に今日、やるべき作業が決まってるのが大きいな。もしパソコンを開けてから、今日、書き進めるべきシナリオの中身をうんうん構想ねり始めたりしてたら、絶対に時間的にも無理だ。」

逆沢「シナリオ製作作業ってのは、やっぱ大変? どんな感じ?」

愛原「その話は、10月31日のコーナーで、多少なりとも取り上げたからな。今回はそれより少し幅を広めて、【ゲーム作成スタッフ】というテーマで行くとしよう。」

逆沢「ああー、商業用のゲームとかでは、よくオープニングやエンディングとかで、スタッフロールとかがあるけど、あれに登場する職業とか、それに名前が載る人達について考えてみようというテーマね。」

鼎「たまにフリーゲームでも、スタッフロールがあるゲームがあるよね。」

逆沢「でも、実質的に一人で作ってるくせに、スタッフロールなんかいるのかって感じもするけどね♪」

鼎「サークルとかの単位で作ってない限りは、同人ゲームは、大抵、スタッフは一人だけだよね。」

逆沢「にも関わらず、素材屋さんの名前を載せたり、テストプレイに参加したごく一部の知人や友人の名前を、無理矢理スタッフロールに載せて、いかにも多くの人達が製作に関与したように見せかけた作品が、ちょくちょくあるわね。」

愛原「素材屋さんや知人友人に敬意を表す事は、全く問題ないというか、むしろいい事だと思うけどな。ただ製作スタッフの一員として、本格的に関与した事と、単に素材を提供したり、知人友人に感想を聞く事は、関与のレベルが全く違う。例えば、その作品が原因で何らかのトラブルが発生したからといって、素材屋さんや知人友人達にも、連帯責任が及ぶ事はないだろう?」

鼎「逆にコミケとかでシェアウェアとして販売したからと言って、フリー音楽の提供者にも、収入の一部が還元される事もないよね。」

逆沢「権利も責任も、そりゃ全然違って当然だわ。」

愛原「まぁスタッフロールに何人載せようと、それ自体は各作者の裁量というか趣味の問題だから、別に構わないけどな。ただ製作責任者と製作協力者とでは、意味合いが全く違うぞ。」

逆沢「でも、【企画、俺。シナリオ、俺。プログラム、俺。広報、俺】って、感じの独りよがりなスタッフロールも、ちょっと悲しいけどねー。」

鼎「何でも一人で出来るようなマルチ作者さんなら、原画も、CGも、ドット打ちも、音楽も、全部【俺】づくしになる可能性があるよね。」

愛原「そこまで行くと、かえって尊敬の領域だな。下手にスタッフの水増しなんか企まず、壮絶な【俺】づくしのスタッフロールも、一度拝見したいくらいだ。」

逆沢「あんたは、スタッフロールを作る気はないの?」

愛原「全くない。素材提供者さんに関する情報は、今まで通り、別途テキストファイルなどに記載しておくスタイルで行く。多くのフリゲ作者も同様のパターンだが、実際問題として、この方法が、一番、誤解が少なくて済むだろうからな。」

鼎「でも本格的なゲームを作ろうと思えば、何人ものスタッフが必要になるよね。」

逆沢「有名なコンシューマゲームクラスになると、百人単位以上で製作に関与してるからね。」

鼎「フリゲや同人ゲームクラスでも、たまにスタッフ募集をしてる所があるよね。」

逆沢「シェアゲームをコミケとかで販売するクラスになったら、音楽職人や声優さんを外注スタッフとして迎え入れてる所もあるわね。」

鼎「ちょっとしたサークルなら、絵師さんと総合企画担当者が別な事も多いよね。」

逆沢「メーカーさんなら、シナリオライタープログラマーは、ほぼ別スタッフな事が多いけど、フリゲクラスではさすがに難しいかな?」

愛原「シナリオプログラムは、事実上のセットだからな。意思疎通がうまくできないと、なかなか企画担当者が思うような作品は作れないだろうからな。絵や音楽と違って、素材屋さんに頼り切る訳にもいかないから、どちらかのスタッフに逃げられた時点で、ゲーム作成自体も破綻だ。」

鼎「シナリオとプログラムだけは、素材屋さんの力を借りにくいだけに、企画者本人の腕の見せ所になりそうな部分だよね。」

逆沢「ツクールシリーズが世に出たおかげで、プログラムに関しては、それでもかなり楽になった気がするけどね。」

愛原「ツクールシリーズは、ちょっとした革命を同人・フリゲ分野で巻き起こしたな。一部のマニアだけの特権であったゲーム作成という趣味を、一般層にまで一気に引き下ろす事に成功したからな。」

鼎「そんなに高度なオリジナリティーを出す気がなければ、ツクールシリーズのデフォルトシステムだけでも、ゲームは作れない事もないしね。」

逆沢「大抵の同人ゲームクリエイターは、【俺もこんなゲームを作りたい】的な動機の事が多いから、よくあるデフォルトシステムでも、十分といえば十分だしね。」

愛原「【〜に似たシステムのゲームを作りたい】から【今までにない新しいシステムのゲームを作りたい】とか【デフォルトで満足したくない】の段階にレベルアップし出すと、デフォルトシステムではさすがに物足りなくなってくるんだけどな。」

鼎「ウディタは、どちらかというと、そういう人向きのツールだよね。」

愛原「何かに似たシステムのゲームを作るなら、既にひな形が用意済みのツクールシリーズの方が断然オススメだ。ツクールXP以降は、ひな形の幅も広がったし、スクリプト素材なども多く出回っているからな。」

鼎「ウディタは逆に、一から作る方に性能を発揮するツールだよね。」

逆沢「それでも一から作ろうとすれば、それなりの手間はかかるけどね。ツクールよりはマシかも知れないけど。」

愛原「まぁどちらかというと、システム職人向けのツールだろうな。ウディタは。」

鼎「ウディタの位置づけって、ちょっとマニアックな気がするよね。プログラムは苦手とか、デフォルトシステムで十分という人は、ツクールシステムでも十分だし、逆に本格的にプログラム自体を自作できる人なら、ウディタに頼る必要もないから。」

愛原「まぁそうだな。でもオリジナリティーのあるゲームを、手早く作りたい人にはぴったりだと思うぞ。ジャンルにもよるが、自作でプログラムを組むよりも手早く、ツクールほど面倒でない(もしくは汎用性が広い)と思える局面もあるからな。」

逆沢「まぁ、どっちにしても、ツクールやウディタは、プログラム支援ソフトである事には変わりないんだけどね。」

鼎「後は、シナリオ支援ソフトが登場すれば、ゲーム作りはもっと楽になるだろうにね。」

愛原「絵や音楽は素材屋任せ。プログラムはツクールやウディタに助けてもらって、シナリオまで何かに任せられるようになったら、【のび太は何をやったんだ?】で有名なあのシーンそのものになりそうだ。」

逆沢「ドラえもん24巻のあの話ね。のび太君が、アニメーカーという秘密道具を使って面白いアニメを製作して、ジャイアン達に見せびらかしたのは良かったけど、最後にスタッフロールが出て【シナリオ〜アニメーカー、キャラクター〜アニメーカー、原画〜アニメーカー、演出〜アニメーカー、ボタン押し〜ドラえもん】とか表示されたもんだから、ジャイアン達にそう突っ込まれてオチがついた、あの話。」

愛原「まぁ現実世界の場合は、企画や監督業も、それなりに大変な仕事ではあるので、【お前は何をやった?】と突っ込まれる程の低い役割ではないはずだけどな。必要な人材を集めて仕事をさせるのも、必要な素材をチョイスするのも、作業工程や予算調達を考えるのも、みんな企画や監督等の役割のはずだし。」

鼎「でも本当なら、シナリオもプログラムも誰か他人がやってくれて、自分が脳内にあるゲームの構想をそのまま形にして仕上げてくれたら、すごくいいなって思う気持ちは分かるよ。」

逆沢「だったら相応のゼニを出すなり、スタッフに途中に逃げられないようにしながら、しっかり働かせるノウハウがないと駄目ね。もちろん、そういう人材をちゃんとスカウトする能力も必要だし。」

愛原「それができないなら、自力でシナリオやプログラムでやり遂げるしかないな。素材で代用できる絵や音楽と異なり、シナリオやプログラムだけは、やはりある程度は自力で形にできるだけの根気とセンスが必要という事になるのかも知れない。」

鼎「シナリオのいらないパズルとかならともかく、AVGやRPGでゲームを作るなら、どうしてもシナリオだけは、自分で作るしかないもんね。」

逆沢「だからそういうオチは、10月にやったって。」

愛原「だが大きな事実でもある。いくらツクールを使用して、デフォルトシステムとデフォルト素材を100%使用してゲームを作っても、キャラクターにセリフをしゃべらせようとすれば、それだけは作者が手を加えてやらなければならないからな。RPGツクールVXではダンジョンすら自動作成してくれるようだが、マップすら全自動でゲームが作れる世の中になっても、シナリオまで全自動という訳にはなかなかいかないだろうからな。」

逆沢「シナリオだけは、専門のシナリオライターを調達するか、それができなければ自分でやるしかないって事ね。」

愛原「シナリオは、日本語の読み書きさえできれば、論理的には小学生でもできる仕事だ。プログラムや音楽素材を担当するよりも、本来は最もシロート向けの仕事なのだが、その分だけ、ひたすら奥が深い。とんでもなく奥が深い。」

逆沢「まぁ小説家って職業すらあるからねー。シナリオをうまく描ける人は、それだけで小説という名の一つの作品を完成させる事ができるから。」

鼎「プログラマーだけで壮大なファンタジー世界を完成させるのは難しいけど、シナリオライターの場合は、小説形式にする事で、壮大なファンタジー世界を表現する事も可能だもんね。」

愛原「まぁ、小説家として飯が食えるような人は、元々、フリゲなんか作らないだろうから、フリゲのシナリオを、そんなに大仰に考える必要はないだろうけどな。要はゲームルールなり最低限伝えたい事なりが、それなりに伝わったら、それで十分と思わないでもない。」

逆沢「で、今回は、そのシナリオ部分の比重が少し高くなると。」

愛原「そういう事になる。といってもSLGとしての要素もあるから、システムを作って終わりではなく、難易度調整などをしながらデバッグを重ねる必要もそれなりにある。この7lcwシリーズでもそうだったが、この難易度調整というのが意外と侮れないんだ。」

鼎「せっかく【これは斬新】と思えるような素晴らしいシステムでも、難易度が崩壊してると、それだけでクソゲになっちゃって、とても残念だよね。」

逆沢「難易度だけの問題じゃないけどね。どんな派手でカッコいい演出でも、面倒で長いシーンを何度も繰り返しさせられたら、飽きるのも早くなるようなもので、色んな調整は必要だろうしね。」

愛原「他にも、せっかくイベントがてんこもりでも、そのイベントの発生条件が極端に酷すぎて、誰にも見てもらえなくなるケースもある。そういう部分も含めて、ゲームバランスというのはすごく大事だ。シナリオとシステムだけではなく、バランスに対する配慮も必要だ。」

逆沢「たまに商業メーカー製のゲームでも、【これ、絶対にテストプレーしてねえだろ?】と思えるようなゲームがあるからねー。」

鼎「商業メーカーの場合は、製作期限のようなものがあるから、いざゲームを作り始めて途中で【これ、すごくつまらないかも】と思っても、今更、後には引けない事もあるんだと思うよ。」

愛原「フリーの場合も、お金を取る立場ではないから【面白いと思える人にだけ、遊んでもらえれば十分だ】という考えの人は多いけどな。ここの作者も含めて。」

逆沢「まぁ、人の趣味はそれぞれだから、みんなに喜んでもらえるゲームを作るという事自体が、そもそも無謀に近いとは思うけどね。」

愛原「ここの作者のように、元々、大衆受けするようなジャンルではなく、ニッチ側に嗜好が偏っている人間からしたら、そもそもみんなに喜んでもらえるゲーム自体、初めから作る気にもならないしな。」

鼎「でも作ってる本人までが【これ、絶対に面白くないだろ?】と思えるような作品には、できるだけ、したくないよね。」

愛原「別に、面白いと感じてもらえる人が100人に一人未満でも構わないが、作ってる本人まで【しょうもない】としか思えないようなゲームは、できたら作りたくないな。そりゃシナリオの展開次第で、部分的につまんないシーンが入るくらいは仕方ないと思うが、徹頭徹尾、面白くないと思えるシーンやシステムばかり続くような展開は、できるだけ避けたいとは思う。あくまで願望だけど。」

鼎「他人にシナリオやプログラムまで任せざるを得ない人は、その担当者に遠慮したり妥協しなければいけない事も多いだろうけど、自分でやるなら、自分の実力の範囲内なら、何でも好きな事ができるから、そういう部分ではこだわりたいよね。」

愛原「まぁ製作時間の問題とか、モチベーションの問題とか、色々あるから難しいが、製作中止に至らないようには、頑張りたい所だな。まぁサイトの更新が止まらない限りは、作者の安否に関しては問題ないという事でとらえて欲しい。」









トップページに戻る