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愛原様のたわごと(10年4月17日)



愛原「実は前回の更新直後に、ちょっと興味のあるニュース記事があってだな。」

逆沢「前回の更新って、2週間前じゃない? 何を今更って感じだけど。」

鼎「それで2週間前に、どんな記事があったの?」

愛原「なんでも情報処理学会なる団体が、日本将棋連盟に対して挑戦状を叩きつけたらしいのだ。つまり【コンピュータVS人間】による将棋対決だな。」

逆沢「あー、いよいよ本格的に、そういう時代が来たってか。」

鼎「確かチェスの世界では、もうコンピュータが人間を圧倒していると言われているよね。」

逆沢「チェスは駒の数も盤のマス数も将棋ほどには多くないし、駒の動きがおおむね単調な事とか、取られた駒を再利用できないとか、まぁプログラムする側にしたら楽そうなルールだったからかもね。」

愛原「この【コンピュータVS人間】というテーマは、俺達、ゲーム作者にとっても、なかなか興味深いテーマだ。ゲーム作者側はよく【思考ルーチン】という言葉を使いたがるのだが、ともかくコンピュータが馬鹿かどうかは、ゲームの難易度や面白さを大きく左右するからな。まぁ思考ルーチンについては、昔、少しテーマにした事があったので今回は触れないが、今回はそれより少し斜め上のテーマ。【コンピュータは人間を上回れるか?】だ。」

逆沢「チェスに関しては、とっくの昔に人間を超えちゃってるけどね。」

鼎「でも厳密に言えば、ルールが対等とはいえないよね。」

逆沢「なんで? 明らかに対等だと思うけど?」

鼎「だってコンピュータ陣営は、相手の棋士のくせとか得意戦術を事前に調べた上で、対策を打つことができるよね。でも人間側は、コンピュータ陣営がどんなくせを持ってるかとか、どんな得意戦術を駆使してくるかが、事前に調べようがないよね。」

愛原「将棋の世界の場合だと、光速流の谷川永世名人をはじめとして、自分の型をはっきり持ったプロ棋士も結構多いからな。今時のプロ棋士は、対局相手のことも当たり前のように研究するし、当然ながら相手の手口が事前に把握できるかどうかは、大きな差になって現われるからな。」

逆沢「ていうかなんで、プロ棋士の人は、自分の型なんかいちいち持ちたがるのよ? 相手によって自在に戦法を変えられる方が、色んな局面に対応しやすいと思うのに。」

愛原「プロの棋士は、戦術家である以上に、まず記憶の名人であるらしいからな。つまり【どこかでみたような展開】を、彼らは脳の中にきっちりたたき込んでいるらしいのだ。なので【どこかで見たような展開】が現われれば、彼らは迷う事なく、即座に次の手を打つことができる。逆に【見たこともない展開】になった場合、彼らは長時間の熟慮タイムに入る事が多い。彼らが考え込んでる時間は、【不利になったから慌てて悩み始めた】ケースよりは、【新展開が出現した為、これからどう攻め、どう守るかを、新たに考え直す必要に迫られた】ケースの方がはるかに多いのだ。当然ながら、【どこかでみたような布陣】が長く続いた方が、持ち時間にも余裕ができる上、対局を一方的有利に進められる為、それで彼らは自分の型を持ち、また自分の型に相手を引きずり込もうとしたがるのだ。」

逆沢「ああ、なるほど。自分が慣れてない型に引き込まれたら、やたら熟慮タイムの繰り返しになってしまって、持ち時間がなくなってしまうからね。」

鼎「見たこともない局面だからって、当てずっぽうで適当に打って勝てる程、プロの世界は甘くないよね。」

愛原「こちらは見たこともない局面になった為、仕方なく当てずっぽうで対応していても、相手からしたら【相手がそう来るであろう事は、ぜーんぶお見通し】でしかない事も多いからな。」

逆沢「そう言えばプロ棋士は、素人からしたらワケ分からない布陣で、突然投了(降参)する事も多いわね。」

愛原「それにも理由がある。俺達素人が、30分以上かけて解くような詰め将棋の問題も、彼らプロ棋士なら数秒で解いてしまえるからだ。つまり素人から見たら【なんでそんな所で降参するんだ?】となっても、彼らからしたら既にどこかで見た詰め将棋の形態であり、【相手が打ち間違えの大チョンボでもしない限り、100%負ける状態】と分かりきっているからだ。彼らは【不利になってから悩む】事は、実はそんなに多くない。少なくとも素人から見ても分かるくらい情勢が不利になっていたなら、それはプロからみれば大体負けが確定した状態だ。プロは不利が確定してから悩み始めるのではなく、勝敗を分けるポイントで悩み始める方が圧倒的に多いと思う。」

逆沢「それにしても、やっぱり諦めが早い気はするんだけど。相手の大チョンボを期待して、王将が取られるまで徹底抗戦しちゃえばいいとも思うし。」

鼎「徹底抗戦して、なおかつ相手が少々のミスをしたとしても、少し戦いが長引くだけで、こちらが反撃できる程の大どんでん返しはなかなか起きないと思うよ。相手が禁じ手といわれる反則行為でもやらない限り、まず勝敗が入れ替わる事はないと思うけど。」

愛原「彼らはある意味で、名将なのだ。真の名将は、負け戦が確定しているのに、いたずらに戦いを長引かせてムダに被害を拡大させたりはしないからな。徹底抗戦した結果、まさかの大どんでん返しが起きればともかく、そうでなければ往生際が悪く見苦しいのみならず、敗戦の傷を深くするだけだしな。無駄な抗戦をする暇があるなら、敗戦の被害を最小限に留めた上で、次の対戦(対局)の準備をするのが彼らの思考。凡人とは、色んな意味で心構えが違う。」

逆沢「へえへえ、凡人ですんまへんですわ。という事は、つまり人間の棋士は、記憶力をメイン、戦術能力をサブに戦っているとも言えるのかな?」

愛原「まぁ大体は、そんな感じ。無論、記憶容量を増やすには、本人のやる気だけでなく、豊富な対局経験も必要になるだろう。あと戦術能力といえば聞こえはいいが、ひらめきを別にすれば、究極的には演算能力と言い換えてもいいかも知れんな。」

鼎「確かに演算能力が高い人ほど、俊敏に【もしここに駒を動かせばどうなるか?】とかを早く計算できるよね。何通りパターンが考えられて、何手先まで読めるかとか。」

逆沢「ちょっと待った。記憶力にしろ演算能力にしろ、コンピュータの最も得意とする分野じゃない?」

愛原「その通り。もしも相手の人間の棋士が脳裏に置いてある以上の布陣パターンをコンピュータが記憶できるようになったら、人間ではコンピュータに太刀打ちできなくなるだろう。元々、演算能力ではもう勝ち目がほとんど無くなっているしな。」

鼎「チェスの名人が将棋の名人よりも、ずっと早くコンピュータに抜かれてしまったのも、記憶容量の差がやっぱり大きいかなー?」

愛原「将棋は取った駒を再利用できるルールがあるおかげで、演算能力だけでは、人間の名人を押し切るのがかなり難しくなっている。が、記憶力の部分で補う事ができれば、その負担をかなり軽減できるのは確実だろうな。」

逆沢「とすると、将棋の世界でも、人間の名人がコンピュータに一方的に負かされるのも、時間の問題かもね。」

愛原「残念至極だが、いずれはそうなるだろうな。もっとも現状では、鼎が上の方で触れた通り、真の意味での対等ではない。プロ棋士は対局を公開しているなど、ある意味で手の内を出しまくっているが、コンピュータ陣営は一切それをしてこないからな。本当の意味で対等の勝負を実現したいなら、そのコンピュータ棋士も、将棋連盟に加入して、色んな棋士と多くの対局を重ねて、地道にランクを上げて、その上で名人戦や竜王戦などに挑戦するようなスタイルでやらないとダメだろう。いきなり道場破りのような事をされてもなーとは思う。」

鼎「道場破りも、挑戦する側が有利だよね。挑戦者は道場主の癖とかを事前に調査・研究できるけど、道場主は挑戦者の素性も手口もまったく分からないわけだから。」

逆沢「それでもいずれは、どんな条件にしても、人間はコンピュータに完膚無きまでに叩きつぶされる時代が来るだろうけどね。コンピュータは一部の機材や装置を付け替えるだけで、永遠に新調・強化できるけど、人間は寿命もあれば、記憶力にも演算能力にも限界はあるし、いずれは衰える一方になるからねー。」

鼎「人間は死んだら終わりだけど、コンピュータは中のハードディスクをコピーしたり入れ替えるだけで、何百年もデータを保存したり拡張し続ける事ができるから、いずれは主なプロ棋士の対局記録を全部記憶した、スーパー将棋マシンが誕生しちゃう可能性もあるよね。」

逆沢「演算能力の方も、まだまだ上がるだろうしね。人間の脳と違って、コンピュータのCPUやメモリは、いくらでも性能の良い物に取り替える事ができるから。」

愛原「この寿命がないというか、時間を気にしなくて良いとも、コンピュータの強みの一つだよな。SRPGでも、コンピュータがその気になれば、同じ強さを持つユニットを持つプレイヤーを(ランダムを使用した運の要素を別にすれば)確実に勝たせない事ができるからな。」

逆沢「例えばどんな感じで?」

愛原「プレイヤー陣営も、コンピュータも各1体のユニットを使用可能とする。この場合、先に相手のユニットにトドメを指した方が当然、勝ちになる訳だ。つまりコンピュータとしては、愚かなプレイヤーがしびれをきらして、こちらに仕掛けてくるまでひたすら待ちに徹すればいい。相手がノコノコしかけてきたら、その時初めて相手を返り討ちにしてやれば、いずれ確実に勝てるからな。」

逆沢「きったねー!!」

愛原「そう。ある意味で汚い。時間を気にする必要のないコンピュータは、永遠に待ちに徹する事ができるからな。」

鼎「コンピュータが本気になると、人間はどうやっても勝てそうにない感じがしてきたかも。」

愛原「アメリカなんかの場合は、政治。特に国防・諜報分野では、もうある意味で人間を見限って、コンピュータの方を信頼するように変わってるくらいだからな。」

逆沢「え? そうだっけ?」

愛原「例えば、スパイ戦略を例に取る。古来のスパイ戦略といえば、諜報員を派遣して情報を盗み取ったりするのが基本だったが、アメリカの場合は、軍事衛星やエシュロンシステムなどがむしろ諜報作戦の基軸となる。警備分野でも同様だ。古来の手法なら、警備員が持ち前の経験と勘を生かして怪しい奴を見つけては、色々尋問して不埒な侵入者を発見するのが基本だったが、アメリカの場合は、色んな探知機を設置したりして、機械的に不埒な侵入者を発見しようとする。」

逆沢「でもそんなの、日本でも中国でも同じじゃない?」

愛原「アメリカが中国と最も違うのは、人間をほとんど見限らざるを得なくなっているという事だ。例えば去年の11月にホワイトハウスに招かねざる客が、警備員の目をくぐり抜けて、オバマ大統領と直接面会に成功した事がニュースになってたよな。」

逆沢「ああ。確かそんな事があったわ。もしもその客がテレビ局のドッキリ要員じゃなくて暗殺者だったら、確実にオバマは死んでたわね。」

鼎「アメリカのホワイトハウスの警備員なら、世界一優秀だと思ってたのに、実は意外と職務怠慢ないい加減な人が務めていたんだなと思ってびっくりしたよ。事実上の顔パス状態で、正式に呼ばれてもないその人が通り抜けようとしても、警備員の人達は誰も気に止めなかったらしいし。」

逆沢「そういや、アメリカのメディアは、政治家相手でも平気でドッキリをやるらしいからね。大統領候補だったペイリンも、メディアのやらせにひっかかって、次期大統領の座を狙ってるみたいな事をポロッと漏らしてしまったなんて話もあるし。」

鼎「狂牛病関係で、危険部位を含めたまま日本に輸出するような事もあるし、アメリカ人の検査態勢はどうなっているんだと思うような事は多いよね。」

逆沢「日本の領海内でイージス艦乗り回してレースして、危うく事故になりかけたなんて馬鹿ニュースもあったし、アメリカは科学力は世界最強かも知れないけど、人間の質の劣化が著しすぎると思うわ。」

愛原「中国の場合は、こうはいかない。女スパイを外国の要人に貼り付けさせたりみたいな古典的な諜報手段も、未だに現役だ。無論、中国が技術的に遅れている訳ではないぞ。特に軍事衛星関連では、おそらくアメリカに次ぐレベルのいいものも持っている。」

逆沢「つまりアメリカの場合は、人間に仕事を任せるのが不安になってきたから、機械やコンピュータに頼らざるを得なくなっているという側面もあるわけね。」

愛原「特にテロ対策で、その傾向は顕著だな。アメリカは同盟国日本の住人がアメリカに旅行に行くだけでも、色々面倒くさい手続きをさせやがる程、コンピュータによる管理は厳密だ。だが人間の質がひどいからか、去年の12月25日にも、また航空機の爆破テロ未遂事件が起こってるしな。」

鼎「危機一髪だったよね。たまたまそのテロリスト側で重大なミスがあったから、その火薬がちゃんと爆破せず、取り押さえられちゃったけど。」

逆沢「確か容疑者の両親がアメリカ政府に通報も入れて、その容疑者も手荷物が何もないなど色々怪しい点があったにも関わらず、その航空会社の検査官は、顔パスでテロリストを飛行機に乗せたとか。」

愛原「機械やコンピュータがいくら優秀でも、マンパワーがあまりにひどすぎる。」

逆沢「もうアメリカは、政治も人間の大統領や議員がやるのではなく、コンピュータに全部任せた方がいいんじゃない? 日本も似たようなものかも知れないけど。」

鼎「チェスや将棋の世界なら、コンピュータが人間を上回ることができるかも知れないけど、政治や軍事や諜報の世界でも、いずれコンピュータが人間を支配する時代が来るのかなぁ?」

愛原「うーん。人間がコンピュータを制御できる限りは、大丈夫だと思うけどな。そもそもコンピュータにプログラムを入力するのは、結局人間だしな。つまりコンピュータの開発者が、タカ派かハト派かによっても、コンピュータの思考ルーチンは当然変わってくるわけだし。」

鼎「あ、そうか。思考ルーチンは、結局、人間が調整してできあがるものだもんね。」

愛原「例えば不審者を撃退するコンピュータを、ある科学者が開発に成功したとしよう。もしその科学者が【疑わしきは排除する】ブッシュ的な思考の持ち主なら、怪しい人間は誰でも容赦なくぶち殺すような思考ルーチンにしてもおかしくない。逆に穏和な人柄なら、余程あからさまに怪しい人以外に対しては反応しないようにプログラムを組み、また仮に反応しても、いきなり相手を殺そうとせず、まずは追い返すに留めるみたいな思考ルーチンにするだろう。」

逆沢「あー、なるほど。結局は、人間の好みの範囲でしか、コンピュータは活動できないって事ね。」

愛原「パソコンのウイルススキャンやファイヤーウォールの設定にしても、用心深い人と快適さを重んじる人とでは、設定はおそらく違うはずだ。このように人間がコンピュータを支配する限り、厳密な意味でコンピュータが人間を制御する事はできない。但し、一部の権力者の意志にのみ従うロボットが、力のない庶民を好き放題に管理する形態は考えられるけどな。」

鼎「あ、でもコンピュータが人間を完全に支配する世の中が起きる可能性を一つ見つけたよ。例えば、バグが起きたらどうかなー?」

逆沢「バグ!??」

鼎「例えば、不審者を撃退するシステムを作ったつもりが、いざ起動させてみると、【範囲内の人間を全員不審者と見なす】ルーチンになってたりしたら、大変な事になるよね。」

逆沢「そ、それは怖いっ!!」

鼎「あるいは、ちょっとした電気ショックとかのトラブルで、プログラムが書き換えられてしまう可能性もあるわけだし。」

愛原「うーん。想定外の事が起きた時に緊急停止できる仕組みは、絶対に作っておかないと駄目みたいだな。」

逆沢「エレベータでも、プログラムのミスや故障のせいで、扉が開いたまま突然動いたりとか、恐ろしい事件がたまにニュースになるしね。コンピュータを全面的に信頼するのは、確かに怖いと思う時はあるかもね。」

愛原「チェスや将棋用のプログラムと違って、エレベータとか自動車のような人間そのものを振り回すコンピュータは、特に注意が必要だろうな。無論、人間の手でマニュアル操作するよりも、コンピュータの方が楽なのは理解できるが。」

鼎「今はなんでも全自動ってのがはやりだけど、想定外の事が起きたときに緊急停止ができるような全自動でないと、ちょっと怖いよね。」

逆沢「どれだけ完璧にプログラムしたつもりでも、バグはどうしてもつきものだしねー♪」

愛原「・・・それは重々理解している。人間はどうしてもミスをする。そのミスをする人間が作ったコンピュータが、必ず完璧な動作をする保証もないだろうしな。」

鼎「コンピュータに頼り切るのも危険だよね。」

逆沢「アメリカの場合は、アテにならない人間に仕事を任すよりも、コンピュータに任した方がいいかもってムードみたいだけどね。」

愛原「いささか眉唾物のニュースではあるが、2004年のアメリカ大統領選では、ブッシュ陣営による電子投票機不正操作の疑惑があった。要するに投票機が誤動作(?)を起こして、ケリーに投票された票をブッシュ側の投票となるよう変換されてしまうバグがあったらしいのだが。」

逆沢「電子投票もこええー!! 紙なら集計段階で不正があっても、投票用紙を数え直したら済むけど、電子投票はそうはいかないし。」

鼎「確かその事件は裁判沙汰にもなったんだけど、電子投票システムの責任者であり重要証人でもあったマイケル・コネアという人が突然、事故死して詳細が闇に葬られたニュースだよね。」

愛原「このニュースの真偽は、よく分からない。だがコンピュータがミス(あるいは悪意ある改ざん)してもおかしくないとは思う。そういった時に対する備えも必要だ。」

逆沢「まぁ、アメリカ人の感覚では、頼りない人間に投票用紙を数えさせるよりも、コンピュータに数えさせた方が間違いないという感覚なんだろうけどね。」

鼎「その点、中国の場合は、マンパワーがまだまだ健在な分、そういう意味での凄みは感じさせるよね。」

愛原「中国は、昔からどちらかというと【人治主義】の国だ。【法治主義】と違い、法よりも権力を持った人間の裁量が優先する。その辺の考え方の違いだろう。アメリカは、人間のいい加減さや、ずるさや、えこひいきする心などを軽蔑し、それがコンピュータ信仰にもつながっているのだろう。日本も今年からプロ野球でビデオ判定が始まったように、ある意味では人間の力よりもコンピュータの力を信仰するように傾斜はしつつあると思う。」

鼎「昔は職人さんの腕一つでミクロン単位の金属部品も作り上げてたけど、今はコンピュータ制御による品質管理の比重も高くなる一方だよね。」

逆沢「コンピュータに頼りすぎると、人間の持つ潜在能力はどんどん劣化しそうで、それは怖いんだけどね。」

愛原「まぁコンピュータを悪玉にする気はまったくないけどな。ただコンピュータの背後には、それを作った人間がいる。それを操る人間もいる。人間が背後にいる以上、コンピュータもバグは起こすし、使用者がまともにコンピュータを使いこなせず機能しない事もあるし、場合によっては悪意ある動きをするよう改造されている可能性も、少しは念頭に入れておいた方がいいと思う。」











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