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愛原様のたわごと(10年6月27日)




愛原「全く、刺激たっぷりの世の中だな。選挙・大相撲・ワールドカップ・・・。世の中が予定調和で動かない事を、改めて思い知らせてくれるものだ。」

鼎「ワールドカップは、世界規模の予測を裏切る形で、なんと日本が一次予選リーグを突破!」

逆沢「大相撲は、暴力団がらみの野球賭博などで名古屋場所開幕危機。」

愛原「そして参院選と今後の政局も、今までにない未来予測困難な局面に突入したな。」

逆沢「いやあ、世の中、何が起こるか分からないし、未来も予測できない事だらけねー。」

鼎「世の中、良い意味での予測裏切りばかりだったらいいのにね。」

愛原「それはワガママというものだ。ワールドカップで日本が予想外の勝利をした裏側には、日本が勝ったせいで予想外の敗北をしたチームもあるわけだがら、みんなが笑顔というわけにはなかなかいかない。大相撲の件にしても、長年の悪弊が一つ明らかにされたという点では良い事だが、大相撲に対する国民の目線がより厳しくなるなど、決して良い事ばかりではない。」

逆沢「もう名古屋場所やめちゃえとか、NHKのテレビ中継をやめちゃえとかいう、過激な世論も出てるらしいわね。」

愛原「俺個人としては、【自動車で故意に人をはねる馬鹿がいるから、自動車を作るのなんかやめてしまえ】的な論理には、さすがに乗れないんだけどな。一部の良くない人間が含まれているからといって、安易に何でもその良くない人を含む全体を懲らしめようという意見にははっきりと反対だ。」

逆沢「まぁ、それは同感だわ。タバコとかゲームとか在日朝鮮人とか、【それを全く必要とせず、またその存在自体に全く好意を抱けない人】からすれば、それに含まれる(あるいはそれらにまつわる)構成員が問題を起こす度に、すぐに待ってましたと言わんばかりに、そのカテゴリーに含まれる存在全体をバッシングにかかる人がいるからねー。」

鼎「大相撲に元々興味のない人からしたら、いつ大相撲が消えても構わないという考えの人も確かにいるかも知れないよね。」


愛原「まぁ税金を投入する価値があるのかとか、国技に位置づけるに値するものなのかと言われれば、俺も疑問符をつけられない事はない。だが名古屋場所開催を見送るという意見は、少し過剰反応のような気もする。これでは特待生問題が全国的に明らかになったからといって、高校野球の全国大会を中止するようなものだ。何の不祥事にもかんでいない力士やチームも多数あるのに、いたずらな中止はさすがに良くない。」

逆沢「でも日本には、【連帯責任】という伝統的文化があるからねー。」

鼎「けどよく考えたら、野球賭博などに関わっていたのは、今の所、ぜーんぶ日本人力士ばかりなんだよね。」

逆沢「朝青龍問題がどうでもよく感じられる程に、日本人力士達のモラルの低さを痛感するわ。もちろんちゃんとした日本人力士も割といるから、一律に日本人力士はバツともいえないんだけど。」

鼎「けど今の世論の流れだったら、大相撲協会は【引くも地獄、進むも地獄】だよね。安易な大会中止は大ダメージだけど、開催を強行突破してもどれくらいお客さんが入るかという問題や、世論の批判に耐えられるかという問題もあるし。」

愛原「これが年3回開催される両国国技館での場所中止ならまだしも、名古屋場所は年一回限りだからな。中止になっても、開催したけど観客が激減として閑散としても、どっちにしても気の毒すぎる。」

逆沢「それにしても、一部の人間の不祥事のせいで、全体が巻き込まれるというのは迷惑な話だわ。」

鼎「でもそういうのは、政治の世界とか外交の世界でも同じだよね。一部の国家指導者のせいで、その国、その国民自体を悪く言われる事もあるし。」

逆沢「でも【そんな国家指導者を選んだのは、その国の国民自身だろが】という、根本的な問題もあるけどね。」

鼎「けどその政治家や政党が嘘つきかどうかまで予測して投票なんかできないと思うよ。そんな事をいったら、どの国のどの政党も大抵、大風呂敷広げるくらいは平気でやってるし。特に【今年度の経済成長率は○%が目標】とか【○○事業により、○○の黒字や経済効果が見込める】なんてのは、本当に数字に全く根拠のない大風呂敷もいいところだよね。」

逆沢「【嘘を信じる者が悪い】という意見もあるだろうけどね。」

鼎「でも【泥棒に入る方】と【泥棒に入られる方】とでは、明らかに泥棒に入る方が悪いに決まってるよね。嘘を信じる方よりも、嘘を平気でついて騙す方がもっと悪いと私は思うよ。」

愛原「まぁ、少なくとも今回の選挙で民主党と自民党の2党に入れる事だけはないな。民主党も自民党も共に、政治献金問題にもロクに手をつけない。無駄な公共工事など一つもないといわんばかりにダム工事一つ中止できない。年金問題にも手をつけない。米軍問題にもメスを入れようとしない。バラマキもやめない。そのくせ消費税アップが必要? なめてんのか?」

鼎「でも今の財政状況じゃもたないのは明らかだよね。」

愛原「どう考えてももたんな。だがそういう財政状況に追い込んだのは、どこのどいつだ? 過去に2回、消費税アップを行なったが、それで何がどうなった? どうせまた同じ繰り返しになる可能性が高いと言わざるを得ん。」

鼎「うーんと、確か初めて竹下内閣が消費税を始めた時には、ふるさと創成金事業を初めとして、色んなバラマキややったのかな?」

逆沢「それから橋本内閣が消費税を5%にアップして、その反動で支持率が急落して退陣した後、その次の小渕内閣が【世界一の借金王だ】とうそぶいて、過去ぶっちぎりで最大の30兆円の国債を発行して、公共工事を増やした事もあったわね。」

愛原「消費税は確かに毎年、安定した財源を見込める優良な税収減になるだろう。だが日本の政治家の思考は、【毎月のお給料が一気にアップする事に決定したぞ。よおしパパ、家と車、まとめて買っちゃうぞ。今のお給料のペースなら、ちゃんと他で倹約すれば15年ローンでなんとか返せそうだし。】と同レベルだ。増えた財源をアテにして、ウン十年ローンを平気でその場で組んでしまう。今の借金を返そうとか、その金を来たるべき財政不況に備えて貯蓄しようという発想を全くしない。それどころか借金を増やしてまで大型公共工事をやった以上は、それで景気が大回復して、その税収ですぐに借金も返済できるはずだと考えているフシすらある。」

逆沢「実際には、景気回復して借金返済どころか、小渕が30兆円もの借金を作ってから、【借金で借金を返す自転車操業】になってるからねー。今年度は40兆円も越えたし、そろそろ本格的に何とかしないとまずいんだけど。」

鼎「今の日本経済は、純収入の2倍の歳出になってるもんね。年収が300万しかないのに、日々の生活費と借金返済費が600万円越えてるような状態になってるから。」

逆沢「仮に消費税を10%にあげたら、どれだけの税収になるのかなー?」

愛原「分からん。消費税をアップしても法人税をその分下げたら、そもそも意味ないからな。過去20年で得た消費税収は200兆円くらいに達するらしいが、その間、法人税を下げ続けた事による法人税減収は180兆円くらいになるという資料もあるしな。」

逆沢「それってもしかして、法人税率を下げた分を消費税で補っただけって事なの?」

愛原「そうかも知れん。民主党も自民党も、法人税の減税と消費税の増税をセットにするらしいし、もしかしたら相殺されるだけでほとんどトータルの税収は変わらんかも知れん。ましてトータルで微増程度に過ぎないのに、また【税収が増えたー♪】とか【法人税下げたし、これで景気回復で税収アップだー♪】と勘違いした政治家が、また無茶なバラマキでもしようものなら目も当てられん。」

鼎「でも法人税率を下げる事で国際競争を勝ち抜くとか、景気を良くするとか、外国から企業を呼び込むなんて主張をする人も多いよね。」

愛原「実際の日本経済は、消費税アップ&法人税ダウンを本格的にやり出してから、相対的に下落の一途なんだけどな。昔はアメリカを脅かすほどの圧倒的な経済力を持っていたのに、今では世界一の借金大国だ。アメリカ発の金融不況とか、ギリシャ発のユーロ危機とか言われてる昨今だが、次は日本の番かと思えるほどにヤバい。」

逆沢「でも私達にできる事は、選挙で一票を投じることだけなのよねー。それだけの権限しかないのに、もし何かが起これば、国民全体で連帯責任とか。なんかムカつくわ。」

鼎「連帯責任って、負わせる方からしたら責任の分散になっていいかも知れないけど、負わされる方からしたら本当に不愉快だよね。」

愛原「というわけで今回のテーマは、【RPGのチームバトル】だ。」

逆沢「全然、前置きと関係ねー!!」

愛原「いやいや。チームバトルはチーム全体の連帯責任そのものじゃないか。負けたら全滅。ゲームオーバー。」

逆沢「こじつけが酷すぎるわ。」

鼎「でもなんでRPG限定でチームバトルを語るのかなぁ?」

愛原「理由は2点ある。1点目の理由としては、SLGにしてしまうと、事実上、範囲が広すぎて何でもありになってしまうからな。それに比べてRPGなら、誰でもひな形がイメージしやすいだろ。あと2点目の理由としては、今作っているゲームも、よく考えたら十分RPGだよなと思い始めたから。」

鼎「今作ってるゲームは、どういう面でRPG的なの?」

愛原「単独もしくは数人のパーティーがチームを組んで、やはり単独もしくは数人の敵チームと戦う形式が第一。コマンド入力方式であるのが第二。レベルアップという概念まではないが、ちゃんと戦闘経験を元に成長する点が第三。まぁそんな所だな。」

逆沢「それならRPGの中に含めても、まぁなんとかセーフにはなりそうかな?」

鼎「最近は、RPGの戦闘システムと一言で言っても、昔よりは幅が広くなってるよね。」

逆沢「それでも最も有名なのは、いわゆるドラクエ型の戦闘システムね。ツクールだろうがウディタだろうが、デフォルトとなるシステムは、みんなドラクエ型だし。」

鼎「でもRPGツクール2003だけは、確かサイドビュー形式だったよね。」

逆沢「敵が正面向きであろうが、横向きであろうが、プレイヤーが操作する点は一緒だけどね。」

鼎「最初に逃げるかどうかを選択して、逃げない場合は、どういう戦闘手段を選択するかというパターンだよね。」

逆沢「今作成中のゲームも、そんな感じのシステム?」

愛原「【逃げる】の概念は、いわゆるよくあるRPGと全然別物だけどな。逆に攻撃を選択しようとしても、間合いが届かなければどうしようもない。」

逆沢「なんかSRPGの方が近いんじゃない? 間合いの概念があるのなら?」

愛原「コマンド入力に関しては、SRPGよりもRPGよりも、はるかに楽ちんだぞ。【攻撃コマンドを選択→魔法コマンドを選択→どの種類の魔法を使用するかを選択→誰にその魔法を使用するかを選択】みたいなダルい手間は、徹底的に排除したからな。」

逆沢「つまりそれだけ単純なシステムって訳ね。」

愛原「うん。単純単純。忙しい社会人の皆様にも優しいシステムだ。お前らだって、ダルいシステムは嫌だろ?」

逆沢「ダルくても面白ければ、その逆よりもずっといいけどね。」

鼎「でも通常攻撃などがあまりに弱すぎて、毎ターン、同じ種類の魔法コマンドをひたすら呼び出して使わなくてはならないRPGは、さすがにしんどいよね。」

逆沢「まぁそりゃ、頻繁に使うコマンドが不便な場所にあると、イライラが来ないこともないけどねー。HP回復魔法を当たり前のように使うゲームなのに、その回復魔法のコマンドの場所が恐ろしく不便な場所にあると、何回十字キーと決定ボタンを押さねばならんのかという気分にもなるし。」

愛原「ただプレイヤーからすると、行動の選択肢が多いほど、楽しみやすい側面もあるからな。色んな魔法を使ってみたい気持ちも分かるし、そうなるとたくさんの魔法コマンドが必要になる。たくさんの魔法コマンドが増えると、それだけクリックの数も増えるし、憶えなくてはならない事も増えていく。攻撃魔法にしても、火炎系、冷却系と、カテゴリーが増えるほど、迷う楽しみと選ぶ楽しみが増えるが、それだけ憶えなくてはならない事と、面倒くさい操作が増える可能性はある。まぁジレンマだな。」

鼎「迷うと言えば、どんな仲間を連れて行くかというのも、選ぶ楽しみの一つだよね。」

逆沢「昔のRPGの場合は、勇者一人だけのゲームもあれば、固定されたパーティーによるゲームもあったけどね。」

愛原「それは、まんまドラクエの歴史そのものだな。知名度も含めて、ドラクエが事実上、日本のCRPGのひな形を決定づけたといっても過言ないくらいだな。」

逆沢「あ、そっか。確か初めてのドラクエは、元々勇者一人ぼっちの冒険だったわね。」

愛原「どの武器や防具を買うか。どのコマンドを使用するか? バトル部分に関して言えば、そういう楽しみに特化したRPGだったな。」

逆沢「これがドラクエUになって同行できる仲間が増えた事で、誰の武器や防具を買うかとか、一人一人に別々の行動を出せたりとか、選択する楽しみが増えたわね。特に誰かが回復してる間に、別の誰かが攻撃するみたいな事ができるようになったのは大きいと思うわ。」

鼎「特定の誰か一人の仲間に敵の攻撃が集中すると、すごくヒヤヒヤしちゃうよね。逆にプレイヤー側は、特定の敵モンスターから各個撃破していくのが基本戦法になると思うし。」

逆沢「そう考えると敵のAIって、とことん馬鹿ばかりという感じもするわね。もっとも打たれ弱い魔法使い役や、HP回復がうっとおしい僧侶役に集中攻撃をかまして倒そうとすればいいのに。」

愛原「まぁそれをいえば、メガンテ系の魔法を持つ敵キャラは、最初にメガンテ系を放つのがベストという事になってしまうからな。」

逆沢「そ、それはゲームとしてまずすぎる!!」

愛原「だろ? だから敵のAIは、馬鹿なくらいでちょうどいいのだ。いきなりメガンテ系やザラキ系ばかり連発されても困る。ベホマばかり使ってくる敵もうっとおしい。マホトーン系やラリホー系やマヌーサ系やメダパニ系も、その状態異常を解除できる手段がないゲームの場合は、序盤に集中して使用されると、非常にうっとおしい事この上ない。」

逆沢「つまり典型的なRPGの場合は、AIが馬鹿でちょうどいいって事にもなるわけね。」

愛原「無論、賢いAIのRPGが存在してもいいが、その場合は、敵のパラメータをよほどよく調整する必要があるだろうな。もしもうまく作れたならば、見た目はデフォルトそのまんまのRPGでも、実はすごい事になのかも知れん。誰か挑戦してくれ。」

逆沢「他人に頼んでどうする? そんなもん自分で何とかしろって。」

鼎「でもAIの加減って難しいよね。賢すぎても、そうじゃなさ過ぎても。」

逆沢「まぁ賢すぎる敵AIってのは、RPGではあまりみないけど、逆はたまにあるわね。既に効いている状態異常をさらにかけてくるようなパターンも、昔のゲームでは、たまにあった気がするし。」

鼎「でも一番多いのは、ランダムで敵が攻撃方法や攻撃対象を決めてくるパターンだよね。」

愛原「それが一番、ゲームを作る側からすれば手間いらずで楽だし、ゲームを遊ぶ側にとっても、無難なことが多いからな。」

鼎「ゲームを遊ぶ側からしたら、敵の攻撃方法がランダムというのは、対処がしにくい分、かえって困る事にならないかなぁ?」

愛原「敵の攻撃がランダムなら、何度遊んでもその度に微妙に展開が変わるから、飽きにくいだろ。あと戦闘に敗れてゲームオーバーになっても、再プレイしたら案外うまくいくパターンも多いし、逆に楽勝と思ってたら意外と苦戦したりと、ドラマになる事もある。また馬鹿なAIだと、その挙動不審な戦闘行動自体がツッコミネタになる事もある。」

逆沢「まー、そういう解釈もできなくはないだろうけどねー。」

鼎「で、今作ってるゲームの敵のAIは、ランダム重視? それとも相手のパラメータや状況に応じて決められた行動を取る予定調和型?」

愛原「与えられるダメージなど主に数値面でランダム要素はあるが、どちらかというと予定調和型ってとこかな? まぁSRPGツクール95ほどには、予定調和なAIではない。」

逆沢「あー、7lcwシリーズを含むSRPGツクール95製ゲームの戦術AIは、徹底して予定調和型だったわね。一番防御力の弱いキャラを狙って攻撃してくるとか、回復や攻撃力アップの魔法を使ってくるタイミングとか、遠距離攻撃をする時の間合いの詰め方(&広げ方)とか。」

鼎「与えてくるダメージも一律だから、AIの移動パターンや攻撃パターンを読めさえすれば、結構詰め将棋的に対応する事も可能なゲームだったよね。」

愛原「詰め将棋になるのが嫌だったから、クリティカル率や回避率を設定して、ランダム要素を広げたつもりだけどな。」

逆沢「でもランダム要素を増やせば増やすほど、運頼みゲームになってしまうから、その辺の加減は難しいところだけどね。」

愛原「その通りだな。SRPGの場合は詰め将棋型のゲームが多いが、RPGの場合は運頼みゲームになりがちだから、それぞれの長所を取り入れて、バランスの取れたAIにしたいのだが、こればかりはプレイヤーの感想を待つしかない。何にしろ一から戦闘システムを作ろうとした場合は、AIも一から作る必要がある為、その点は少し苦労した。」

逆沢「で、今作ってるゲームのAIは、どの程度のレベルでお馬鹿さん?」

愛原「それは敵キャラの性格による。一応、戦況が不利になるほど、敵が逃げ出す可能性も高くなるシステムなんだが、敵の性格設定によって、最初から戦意のない奴から、逃げるつもりが最初からない奴まで、幅広く設定可能にはしたつもり。つまり敵が逃げ出すか否かは、ランダムでも固定AIでもなく、内部データの性格によって決められているという形になる。」

鼎「つまりAIの頭の良さは、内部データの性格によって、左右されるという事かなぁ?」

愛原「うん。そんな感じのゲーム。といっても所詮はお手軽ゲームなので、プレイヤー並の賢明なAIではないけどな。そこは大目に見て欲しい。」

逆沢「ところでRPGといえば、やっぱり個性的なキャラクター達よね。仲間にできるキャラとかも、やはり個性はあるわけ?」

愛原「まぁ同じ能力の持ち主ばかりそろえても、面白さとしてはイマイチだと思い、それなりにパラメータの幅は広げてみた。が、それが良いかどうかは分からん。」

鼎「ドラクエ3でいう所の【勇者・戦士・僧侶・魔法使い】の組み合わせは、RPGの最も典型的なパターンとされてる気がするよね。」

愛原「俺の知人は、【勇者・武闘家・武闘家・僧侶】が、最も安上がりで早くクリアできる最強の組み合わせと豪語していたけどな。」

逆沢「変な例を出すな。大体、テーブルトークRPGでも、【戦士・盗賊・僧侶・魔法使い】がオーソドックスな組み合わせになってるように、RPGの理想のひな形というのは、大体決まってるもんでしょが。」

鼎「CRPGとTRPGでは、勇者盗賊の部分だけが違うよね。」

愛原「それはCRPGの場合は、ある意味戦闘に特化したRPGである為、全員が戦闘向きである方が望ましく、かつ主人公にふさわしいバランス型(万能型)としての勇者の需要が高いからだ。これに対しTRPGの場合は、戦闘以外の日常の部分もウエイトが高い為、非戦闘分野で活躍できる盗賊の方が、器用貧乏な勇者よりもはるかに需要が高くなる。あと主人公が原則的に一人だけのCRPGと異なり、TRPGではパーティーメンバー全員が主人公なので、全員が同じくらいだけ見せ場があった方がよいという事情もある。」

鼎「リアリティーで言えば、TRPGの方が実用に向いたパーティーといえそうだね。」

逆沢「力や白兵能力で戦士に負け、防御性能で僧侶に負け、魔法力で魔法使いに負ける器用貧乏な勇者なんて、よく考えたら誰かのサポートにしかならないからねー。誰にも負けない得意分野を、全員が1つずつ持ってるTRPG型の方が、実務的なパーティーなのは確かに納得だわ。」

愛原「さすがに主人公のくせに器用貧乏なままだと悲しいからか、いつの頃からか、勇者は戦士の上位互換になって、戦士の存在価値を食ってしまうRPGもあるけどな。」

逆沢「それはそれで戦士役のキャラクターが可哀想すぎるわ。」

鼎「今作ってるゲームの主人公は、何型? やっぱり勇者型?」

愛原「デフォルトとしては防御力に最も特化した勇者型パラメータだが、ゲームスタート時にパラメータを振り分けられる仕様にした為、実際にはプレイヤーの好みで、体育会系でも文化会系でも好きにしたらいいという感じにしてみた。」

逆沢「盗賊型みたいな、非戦闘系に特化したようなキャラはいる?」

愛原「そこを詳しく語ると、重大なネタバレになるから勘弁してくれ。ただ戦闘ありきのCRPGという宿命もあり、戦闘モードで全く無個性なキャラというのは、とりあえず登場しない。まぁ白兵向きのキャラから、魔術師じみた能力のキャラから、仲間全体のパラメータを向上させる軍師系のキャラまで、何種類かのキャラはそろえてみた。」

逆沢「7lcwシリーズでも、【戦上手】や【軍神】のキャラが率いると、チーム全体の能力値がアップする仕様があったけど、今回もそういう役割を背負ったキャラもいるわけね。」

愛原「パーティーの中に一人はそういうキャラを入れないと、戦闘は若干キツくなるだろうな。主人公を軍師型にしちまえば、その心配はなくなるが、その代わり主人公一人で戦わなくてはならない時は悲しいことになるので、何事にも限度はある。あと敵の特性と味方の組み合わせ次第では、役立たずの味方が出る可能性もある。」

逆沢「あー。もしかして火が効かない敵キャラに、火の魔法使いのキャラを連れて行っても無意味って感じ?」

愛原「まぁ、そういうニュアンスも少しは含めてもいいな。他にも鈍足キャラばかりだと敵が捕まえられないとか、色んなパターンがあるから、敵に合わせた味方の編制は必要だ。ただ強ければいいというもんではない。」

逆沢「でも弱くても駄目なんでしょ?」

愛原「そりゃ敵に殺されるよりは、敵を逃がした方がずっとマシだけどな。【おお、ゆうしゃよ、なさけない】みたいな感じで、全滅してもすぐに生き返れるゲームでもないからな。」

鼎「その辺は、7lcwシリーズと全く一緒だよね。」

愛原「うん。死んだら終わり。だから敵が強いと思ったら、さっさと逃げるのが正しい。よくあるRPGと違って、敵のパラメータは見放題だから、(余程特殊な攻撃をしかけてこない限り)敵が強いか弱いかくらいは、ちゃんと分かるようになっている。」

鼎「TRPGの場合は、盗賊や魔法使いがいると、いざという時に逃げやすくなるよね。」

愛原「まさしく冒険者の面目躍如だな。戦闘がメインのCRPGの場合は、冒険者というよりは、傭兵か用心棒を名乗った方が正しそうな奴らだらけだが。」

逆沢「CRPGの冒険者達は、軍隊をもあっさり全滅させてしまうようなドラゴンや魔王にすら勝てる程の怪物だからねー。漫画の世界の冒険者も、その点ではCRPGに近いのかな?」

鼎「今作ってるゲームに出てくる主人公達も、軍隊に勝てるくらい強かったりするの?」

愛原「勝てません勝てません。敵も味方も、軍隊が出てきたら相手になりません。オシマイです。はい。」

逆沢「よえっ。」

鼎「今時の戦闘メインのゲームや漫画に出てくる主人公やラスボスなら、一人で軍隊の一つや二つ潰せるくらいでないと、あまりサマにならないと思うよ。」

逆沢「そうそう。ダンジョンの中でも隕石を落とすような攻撃魔法を平気で扱う魔法使いとか、分解魔法で消去された仲間を祈りの力で簡単に生き返らせる僧侶とか、1万の兵を剣を一振りさせるだけで全滅させる戦士とか、少なくともその程度のキャラは普通にいてもよさそうなのに。あと世界の大富豪達を秘密の闘技場にまとめて招待できるような大富豪とかも欲しいわね。」

愛原「少年漫画に出てくるような規格外の強者や金持ちの魅力自体は否定せんが、あいにくそういう作風でシナリオを面白くする才能は皆無でな。まぁそれでも、トータルでご都合主義な点は一緒だ。ファンタジーならではの爽快感と、風刺や蘊蓄も含んだある種のリアリティーをうまく融合して、それなりの形にしていければいいなとは思っているぞ。」








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