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愛原様のたわごと(11年5月1日)



愛原「プロ野球選手なんかでもスランプの時期はつきものであるが、人間というのは本当に、調子の波の浮き沈みが激しい生き物だと常々思う。」

逆沢「何、今更になって悟ったような事言ってんの? 何か心境の変化でもあったか?」

愛原「作者の【調子】が、どうも少し悪いらしい。ああ、別に他人に心配してもらうような事は何もないぞ。健康状態は至って良好だし、うつ病とかの精神病の気配も全くなさそうだしな。」

逆沢「はぁ? 体も心もどうもないのに、調子が悪いってどういう事? とりあえず仮病したい心境って事?」

愛原「そうじゃない。だから冒頭でプロ野球選手の例を出しただろ? つまり野手で言えば、体調はどこもおかしくないのに、なぜか打率が上がらないとか、やたらエラーしまくるとか・・・。」

逆沢「それって単に三流野手だからじゃないの? それか年齢の衰えとか?」

鼎「でも言われてみれば、そういうのって確かにあると思うよ。シーズンの途中まではすごく活躍してたのに、ある時から急に調子を崩すスポーツ選手とかもいるよね。逆に出だしはすごく悪かったのに、シーズン途中からうなぎ登りの大活躍をする選手やチームもあるし。」

逆沢「ああ、なるほど。確かにそう言う例はたくさんあるわ。それは何も一個人の問題だけとは限らず、チーム全体の調子が急激に上がったり落ちたりする事もあるしね。2008年の阪神なんか、一時は巨人と13試合差もつけてダントツ優勝間違いなしだったのに、なぜか調子が急降下して、優勝を逃した時もあったし。」

愛原「そういう事。俺が今回いいたいのは、そういう意味での【調子】だ。【調子が悪い時=スランプの時】と言い換えてもいいかも知れない。人間には常に、アッパーな時期とダウナーな時期があるが、この【調子】という得体の知れない魔物がまた厄介でだな。」

鼎「景気の問題でも、好景気の時と不景気の時があるし、個人単位でも、チーム単位でも、社会全体単位でも、調子の良し悪しというのはすごくあるような気がするよね。」

逆沢「ゲームの世界だと、能力値の高いキャラクターほどコンスタントに活躍して、能力値の低いキャラクターは何をしても大体イマイチって事は珍しくないけど、現実の世界は、そんな単純なものではないのかもね。」

鼎「プロ野球の世界一つとっても、スランプの時の選手というのは、本当に活躍できないよね。しかも打てない時は、なぜか守備面でもエラーも繰り返したりみたいな例も珍しくないし。」

逆沢「打撃と守備では、求められる要素がだいぶ違うような気もするのに、なんで連動して調子が悪くなっちゃうのかしらねー。まぁ私でも思う浮かぶ範囲では、やはり精神面で【冷静でなくなっている】のが第一の原因の気がするけど。」

愛原「俺もそう思う。一つうまい風にいかない事があると、それでイライラがたまる。そしてそのイライラした状態、つまりあせっていたり、慌てていたり、怒っていたり、悩んでいたりしている時は、そちらに意識が過剰にいっていまい、それで他の仕事をしていても注意力散漫になったりするような気がする。」

逆沢「分かる分かる。周りに八つ当たりもしたくなるし、投げやりにもなりがちだし、逆に【落ち着け、冷静になれ】と心に言い聞かせようとすると、今度は体が硬くなって一瞬の反応が遅れがちになったり、一つの事だけに集中しすぎて、他のことが見えにくくなったりするのよね。」

鼎「感情のままに怒りをぶつけてもダメだし、無理に落ち着こうと頑張ってもやっぱりダメとなると、本当にどうやったら解決するのかなぁという気がするよね。」

逆沢「で、極限の精密さや集中力が要求されるスポーツ選手とかになると、もう目に見えてダメダメになっちゃったりする訳ね。何をやっても上手くいかないというか、長い長いトンネルに入ってしまったような状態になるというか。」

鼎「こういう時は、他のことをしたりして気分転換した方がいいような気がするけど、これはどうかな?」

愛原「まぁ可能であれば、その方がいい例も多いとは、俺も思うけどな。調子の悪いときに同じ事を繰り返しても、大抵はますます悪い結果しかでないだろうし。まぁ、【あせりは禁物】って奴だな。」

逆沢「ああ、そして世間一般ではそういう状態の人に対しては、【頑張れ!】と励ましたり、あるいは【落ち着け!】と諭したりするのが一般的ね。」

鼎「政治家とかなら、国民や外国や他勢力の人に対して【冷静な対応を呼びかける】のがすごく多い気がするよね。」

愛原「でもこれって、スランプ状態にある人に対しては、【焼け石に水】どころか【火に油を注ぎかねない危険行為】だとも思ったな。特にスランプ状態にある人から見て【お前のせいだろ!】と怒鳴りたくなる(もしくは八つ当たりしたくなる)相手から無責任に【頑張れ!】とか【少し落ち着け】とか言われると、プチンとなりかねない。」

逆沢「ああー、妙にリアリティーのあるシチュエーションだわ。それって。」

鼎「つまりパニック状態とか憤慨状態になっている人に対して、【お前ら、落ち着け】とか【もう少し冷静になれ】と言った所で、逆効果にしかならないって事かなぁ?」

逆沢「分かる分かる。私からしたらそれって、モロに逆切れしたくなるシチュエーションそのものだわ。なんかすごく見下されている気もするし。」

鼎「つまり福島原発事故による被害者の人に対して、政府関係者や東電関係者が冷静な対応を呼びかけるなんてのは、被害者の神経を逆なでしかねない危険行為そのものという事になるのかなぁ? 被害者からしたら、原発を推進した加害者側の人から【お前ら、もう少し落ち着け。もっと冷静に行動しろ。】なんて諭されるのは、きっと最大級の屈辱でしかないような気もするし。」

逆沢「【加害者に対して、この怒りと苦しみをどう、ぶつけてくれようか!】と思っている人に対して、当の加害者側が上から目線で【まずは怒りを鎮めて、とりあえず落ち着くんだ】と諭したりしようものなら、そりゃ誰がどう見ても逆効果だと思うわ。」

愛原「もっとも厳密には、スランプの全てが【他人に責任がある】ものであるはずはないけどな。ただスランプ状態にある人はそうでなくとも他罰主義的になりやすく、くだらない理由をつけては他人に八つ当たりもしたくもなっている。そんな精神状態の人に、周囲が無闇に【冷静な対応を呼びかける】のは、俺からしても逆効果と言わざるを得ない。」

鼎「私、うつ病患者だった人から話を聞いた事があるけど、うつ病患者に無闇に【頑張れ!】というのは逆効果らしいよね。何をどう頑張っていいのか分からないから(もしくは何をしても駄目だという心境だから)悩んでいるのに、その具体的な処方箋も示さず、無責任に【頑張れ】と言っても、ますます患者さんを精神的に追い詰めるだけなんだって。」

逆沢「スランプの人は、うつ病患者とは精神状態がだいぶ違うと思うけど、【何をやっても上手くいかない(つまり努力してもうまくいかない。もしくはどう努力したらいいか分からない)泥沼状態】にあるのは一緒だから、やはり【頑張れ!】が逆効果になる可能性はありそうね。」

鼎「そういう人に対して周りの人ができることといえば、やはり気分転換させる事しかないのかなぁ?」

愛原「巧みに気分転換させてやる事で、その人の不快な気持ちや不安な気持ちを忘れさせる事ができれば、それに越した事はないと思う。心理学で言う所の【代償】によるストレス解消法だな。だがこの【代償】によるストレス解消法は、残念ながら万能ではない。例えばスランプ中のプロ野球選手をゴルフに誘って、そこで自信をつけさせても、彼にとってのメシの種である野球の成績が良くならなければ、根本的な不安と不満の解消にはつながらないからだ。」

逆沢「せっかく周りの人が気を利かせて他の遊びに誘っても、当人は当面の不安の事で頭から離れないって事もあるだろうしね。」

愛原「誰でもそっとしておいて欲しい時もあるから、むやみに干渉しすぎないようにするのも、一つの方法だと思う。特に家族や友人に恵まれている人や、あるいは一人で居る事で落ち着きやすい人間の場合は、そう簡単には孤立した心境にはならないので、過干渉にならない程度で丁度良い事も多い。本人にとっても、冷静に物事を考える契機にもなるしな。」

逆沢「確かにそれも分かるわ。上手くいかずにイライラしてる時に、無闇に話しかけてこられても、よりストレスになる事もあるしね。そうでなくてもプライドの高い人は、不調なときの自分を他人に見せる事をと思う事もあるだろうしね。」

鼎「一流のアスリートにとって、本来、自分より格下だったはずの選手に励まされるようになったら、かえって屈辱という事もあるらしいよ。」

逆沢「自分より優れたライバルに追い抜かれるのなら【仕方がない】と思えるかも知れないけど、単に調子の波が最低である時に、格下のライバル相手から、上から目線で励まされても、そりゃ面白くないわ。それも分かる分かる。」

鼎「調子の悪い人を元気づけるたり落ち着かせるのは、すごく結構難しいよね。励ます行為や冷静な対応を求める行為は、余程、相手に対する敬意をうまく表現しない限り、上から目線になりかねないし、格下の競争相手とか、あるいは加害者側の人間から、儀礼的にそう言われても挑発にしか感じない事も多そうだし。」

愛原「その人が不調に陥ってしまった原因がはっきりしていれば、その原因を除去してやる事で、元の状態に戻しやすくはなると思うけどな。」

鼎「でも現実には、【上手くいかないから、不安になる。不安になって心が乱れるから、尚更上手くいかなくなる】という感じで、どんどん悪循環に陥っていくケースも多いよね。」

逆沢「うーん。この場合はやっぱ、無理矢理でも気分転換させるか、変な催眠や自己暗示をかけてでも自信を取り戻すしか、やっぱ方法はないってか? まぁ大抵は放っておいても、時間の流れが解決してくれるとは思うけどね。」

愛原「不調の原因が、単純に調子の波だけならな。まぁそれも、長引きやすい人もいれば、そうでない人もいたりして、この方法でやれば誰に対しても上手くいくみたいな特効薬まではないが。まぁうつ病になりやすい人もいれば、そういうのと無縁な人もいるし。そういえば作者のフレンドの一人が、ここの作者の事を火属性と評していたらしいぞ。」

鼎「ほえっ。火属性??」

逆沢「何、そのファンタジー用語・・・。ってか、作者の人脈層のイタさが分かる思いで怖いわ。」

愛原「ファンタジーネタついでで恐縮だが、【山本弘氏と同類の痛さを持っている】と評された事もあるらしいぞ。」

鼎「なっ! 山本弘!! ってかあの人。一種の天才でしょ。比べるのが失礼な程の。」

愛原「そりゃあ優劣を競ったら、こっちが鼻クソになるのはやむを得んが、あくまで俺自身の自己採点評価じゃないからな。ついでにいうと才覚を比較しての評価じゃなくて、要するにキレ方が似ているらしい。」

逆沢「ぶっ。キレ方? 何それ??」

愛原「ダウナー状態において、人のキレ方は様々だ。ふさぎ込む人。ヒステリーを起こす人。そしてヒステリーの起こし方も人それぞれで、鋭利な刃物を使って切り裂くような形のイヤミで反応する人もいれば、鈍器で相手をめった打ちでするような猛反論で反応する人もいる。」

逆沢「そのたとえで言えば、山本弘氏は明らかに鈍器で相手をめった打ちにしそうなタイプね。山本氏はすごく頭が良くて筋の通った事をよくいうけど、その分、長文で徹底反論するタイプだし。その上、丁寧文形式じゃなくて毒舌文そのままだから、アンチがとにかく多いというか。」

鼎「山本弘さんの書く批評コメントとかは、容赦ない辛口だよね。但し刃物で切り裂く感じのシャープな辛口ではなく、鈍器で殴りつけるような辛口というか。」

逆沢「ああ、その点では、確かにあんたも同類ね。短い一言にまとめて相手を斬りつけるのではなく、長文で徹底的に論破しそうなタイプだし。」

愛原「申し訳ない。だがこれは仕方ないのだ。短く一言でまとめようとすると、レッテルを用いざるを得なくなるし、そういう形の相手批判はしない主義だからな。ちなみに同様の例は、橋下大阪府知事平松大阪市長の対比でも同じ事がいえる。」

鼎「あの二人はすごく仲が悪いけど、そういえば少し前に、橋下知事側がツイッターを用いた政策論争を平松市長に持ちかけたのに対して、平松市長側がツイッターでは文字数が少なすぎて、本質的な議論ができないと突っぱねた事があったよね。それで平松市長側は、その言葉通り、長文の文書で橋下知事側が叩きつけてきた質問に対する回答をしてみせたというか。」

逆沢「ああ、あの二人の対決も、まさしく刃物VS鈍器の構図ね。橋下知事は小泉元首相と同じ、ワンフレーズで本質だけを突く分かり易い主張をする事を好み、逆に平松市長はいちいち細かいことまで丁寧に説明するような主張を好むというか。」

愛原「ちなみにこの鈍器の性格と、刃物の性格のタイプは、敵対感情のみならず、お笑いのセンスに置き換えても通用するぞ。たとえば島田紳助とか上岡龍太郎のような京都出身のお笑い芸人は、総じて切れ味鋭いシャープなツッコミが得意。逆に横山ノックやダウンタウンのような兵庫出身のお笑い芸人は、鈍器で叩きつけるようなテンポと激しさのあるギャグを総じて得意とするみたいにな。」

鼎「鈍器と刃物の2分類で性格を分けるという発想は面白そうだよね。そのたとえでいえば、確かにイヤミでチクリと返す人とかは刃物型といえそうだし、逆に勢いで正面から反論する人は鈍器型といえそうだし。」

逆沢「ああ、そのたとえでいえば、山本弘氏もあんたも、明らかに鈍器型ね。短文で内容をまとめるようなキレ味には欠けるけど、真っ正面から勢いで相手をねじ伏せかねない所があるし。」

愛原「こういう躁鬱気質の人間は、神経質な人やのんひり屋の人と比べると、アッパーな時とダウナーな時で、特に調子の差が出やすいようだ。」

逆沢「そして今がちょうどダウナーな時期であるという事ね。」

愛原「うむ。強烈なダウナーだ。別に誰かに特別にヘコまされた訳でもないし、疲労も少し回復基調にあるから体調不良という程でもないんだが、なぜかいつも通りの思考や作業成果が万事において維持できていない。まさしく本人も理由が分からないまま、なぜか打率が下がり続ける野手のような気分だ。こういう時は、特にいらん失言とかも、いつも以上にしかねないから、正直困る。」

逆沢「まぁ一年の内にそういう時期は、いつあってもおかしくないだろうけどね。ある意味、調子の良し悪しまで自覚できるタイプな分だけ、むしろ恵まれたタイプかも知れないし。」

愛原「うん。調子の波の大きな人もいれば、小さな人もいる。波の間隔が長引く人もいれば、短い人もいる。そういう要素も加味したゲームも、正直、一度作ってみたい気持ちもある。」

鼎「ステージごとにランダムで能力値が上下する設定にしても、面白いかもしれないよね。そしたら普段は二流以下のキャラクターでも、今回はこの人を起用してあげようかとか、逆にいつも第一線で働いている人の不調を見越して、今回は休養させようかとか、そういう選択と采配を楽しむ事ができるかも知れないし。」

逆沢「ああ、それ面白そうだわ。現実世界のプロ野球監督でも、調子の良い選手を優先して使うタイプもいれば、対戦データを調べて相性を考慮しながら使うタイプもいるし、特定の選手をひいきするタイプもいるしみたいな感じで。」

愛原「能力値とにらめっこして人材を起用するのも面白いが、調子という不確定要素を考慮に入れても、なお面白いかも知れない。7lcwシリーズでは、モチベーションという要素を取り入れて、能力値至上主義に偏らないように工夫した事もあるが、そういう発想は個人的に嫌いじゃない。」

鼎「なんか今回は、ダウナーなノリで終わるかと思ったら、案外いつものコーナーで終わりになりそうだよね。」

愛原「俺様は、バッドイベントを楽しむ余裕があってもいいと考えるタイプだからな。SLGなんかではラッキーイベントもあればバットイベントもある訳だが、よっぽどの事がない限り、バッドイベントがランダムで起きたからという理由でリセットボタンに手をかけない俺様的には、これもネタとしてアリなのだ。」

逆沢「バッドイベントさえも楽しんじゃうってか。どこまでのんきなんだが。」

愛原「元々、アッパーとダウナーが激しく入れ替わりやすい性格の人間からすれば、少々のダウナー状態などいつもの事だし、新しいネタになると思えば、それはそれでOKなのだ。もっとも津波で家や家族が流されるような、激しいバッドイベントに見舞われたら、さすがにショックで寝込むかも知れないけどな。」

逆沢「そういう不謹慎なセリフを吐くあたりも、いつものアンタだと確信したわ。」











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