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愛原様のたわごと(11年11月13日)




愛原「久々にバグ報告があったぞ。すっかり過去作モードになってた事もあって、気分はウキウキだ。」

逆沢「厳密には続きを製作中という事もあって、制作側の気分としては現在進行形モードなんだけどね。」

鼎「けど製作は事実上、停滞期に入っちゃった気もするけど・・・。」

愛原「すまんな。リアル生活の方がおそろしく多忙でだな。土日もない状態がここんところしばらく続いている。幸い今日は休みが取れたから、とりあえずB-1グランプリに参加してきたけどな。」

逆沢「おいおい。久々の休暇をなぜ製作時間に回さない?」

愛原「製作はいつでもできるが、期間限定イベントは逃すとそれきりだからな。こういうイベントには、割と積極的に首を突っ込む事にしているのだ。」

逆沢「暇なのか忙しいのかよく分からないわねー。それで今回のテーマは?」

愛原「うむ。今回は久々にありがたい報告も受けたし、純サブカルチャーなネタをやってみたいと思う。最初にいっておくとテーマタイトルは【無敵能力の人たち】だ。」

逆沢「無敵能力? それって絶対無敵なキャラクターという事?」

愛原「絶対的な無敵とまではいかないが、警察レベルの武力や、政治家レベルの政治力や、現代の科学力程度では、簡単に対応できないレベルの能力の持ち主と考えてくれ。たとえば宇宙レベルのヒーロー。ウルトラマンシリーズや宇宙刑事シリーズで登場するヒーロー達は、地球人にはない強さをもっているだろう?」

逆沢「その代わり、敵キャラクター達も、地球人達では対処できないほど強い事が多いけどね。怪獣が暴れ回ったりしたら、いくら戦闘機を飛ばして対抗しようが、せいぜい時間稼ぎレベルにしかならないというか。」

鼎「つまり怪獣達が暴れ出したら、地球人としてはもうどうしようもなくて、ウルトラマンなどのヒーローに助けを求めるしかないって事だよね。」

逆沢「つまり逆を言えば、ウルトラマンの存在価値は、第一に怪獣を倒すだけのためにあるといっても過言でないわけね。」

鼎「そういえばウルトラマンというのは、巨人化した状態で他の何かの仕事をした事がないような気がするよね。その巨体を利用して何かの建設作業のお手伝いをしたり、どこかの国の用心棒を務めたりする事もないし。あるいはその圧倒的な戦闘力をみせつけて、日本政府や国連に何かの要求をする事も全くなかったような気がするし。」

逆沢「ウルトラマンがその気になったら、アメリカがどこかの国に一方的に戦争をしかけようが、アフリカで無数の紛争が発生しようが、独裁国家の支配者が国民にどんな圧政を敷こうが、問答無用で仲裁したり制裁できそうな気もするのにね。」

鼎「なんでウルトラマンは、怪獣をやっつける以外のお仕事をしないのかなぁ? 彼らには他に何の理想も要求も願望もないのかなぁ?」

愛原「実際にはウルトラマンだけに限らず、ほとんどのヒーローに当てはまりそうだけどな。彼らは特定の敵対的存在をやっつけるためだけに、その無敵ともいえる力をふるう。それ以外の目的に力を使う事は決してないようだ。」

逆沢「無欲ねぇー。彼らがその気になれば地球征服も楽勝なのに。まぁだからこそ、ヒーローたりえるのかも知れないけど。」

鼎「けど本当のヒーローなら、独裁者や侵略者によってひどい目に遭わされている人たちを見捨てないと思うけど・・・。彼らにはそういう弱者を救えるだけの圧倒的なパワーがあるのだから・・・。」

逆沢「望めば何でも思い通りにできるほど圧倒的な力を持っているからこそ、自制しているといえば聞こえがいいけど、そんな聖人みたいなメンタルのヒーローばかりとも思えないしねー。本当に不思議といえば不思議だわ。」

鼎「あ、でも今ふと思ったんだけど、実際にはウルトラマンほどの無敵ぶりでないヒーロー達も、似たところがあるよね。たとえばドラえもん一行もジョジョの仲間達も、並の現代地球人が持ち得ないようなアイテムや特殊能力をもっているのに、それでも積極的にそれを世界にみせつけないというか。」

愛原「大長編ドラえもんを例に出すと、彼らは無敵同然の秘密のアイテムを武器に、何度も世界を救っている。たとえば第4回の海底鬼岩城や第7回の鉄人兵団では、まさしく地球滅亡の危機を救っている。また第3回の大魔境や第6回の宇宙小戦争では、ともに独裁者に命を狙われる王子や前大統領の側について、クーデターを成功させて、政権の奪取にも成功させている。」

逆沢「やるわねー。ドラえもん一行! 政治的な行動とは無縁だと思ってたら、結構政治的な大活躍もしてるじゃない? クーデターにまで荷担して政治改革まで成し遂げるとは、私、彼らを見くびっていたわ。」

鼎「でも彼らは、肝心の自分の国の改革には興味がなさそうだよね。」

愛原「日常だけは、変えたくないのかも知れないな。ちなみにこの現象は、何もジャパニーズファンタジーの世界だけでもない。アメリカを代表するヒーローであるスーパーマンにしても、やはり普段はさえないサラリーマンをしている訳だし。」

逆沢「もったいないわねー。その気になれば世界を支配できそうなすごい能力を持っているのに、クラーク・ケントものび太君も、実生活であれだけないがしろにされて、よくそれでも辛抱してるわとしみじみ思うわ。」

愛原「一方、敵キャラクターに設定されている側は逆だな。たとえば宇宙刑事シリーズに登場するような悪役達は、そろって地球支配だの世界征服だのを企んでいる。あるいはウルトラマンシリーズに登場するような怪獣のように、基本的には地球人の平穏な生活を破壊するだけの役割を背負って登場する。」

鼎「彼ら悪役の人(?)たちも、地球人がかなわない武力を持っているという意味では、無敵能力の持ち主達だよね。」

逆沢「中にはIQウン万とかいう凄まじい敵キャラクターも登場するけど、その割に原始的な活動しかしないあたりが、ちょっと不思議だけどね。」

愛原「敵は敵で、世界征服や地球支配につなげるまでの手口が稚拙だよな。政治家を操ったり、軍隊を手中に収めたりするような事は全く考えないというか。ああ、でもよく考えたら、ジョジョの奇妙な冒険シリーズですら、似た傾向は見受けられるな。空条承太郎らにしても、DIOらの打倒の為に利用したのはせいぜいスピードワゴン財団くらいで、他に政府機関などの協力を頼んだ様子は全く見受けられないし。」

鼎「ハンターハンターやドラゴンボールらにしてもそうだけど、彼らは無敵能力者同士でケリをつけると考えているのかも知れないよね。カタギの人をできるだけ巻き込まないというか。」

逆沢「あ、そうか。よく考えたらウルトラマンらにしても、そんな感じね。なんか箱庭世界って感じもするけど。」

愛原「箱庭世界・・・か。まぁそれを言ったら、身も蓋もないな。というか主人公や敵役に無敵能力を持たせてあるのは、第三者を物語に介入させない為のシナリオ上のテクニックでもあるからな。」

鼎「ほえっ? 第三者が物語に介入すると、なんでダメなの?」

愛原「たとえばウルトラマンシリーズに出てくる怪獣に、何らかの大きな弱点を付与したとしよう。とある化学物質を浴びるとすぐ死ぬとか、毒物を食わせたらイチコロとか、特定の臭いや音にすごく弱いとか。そうなるとウルトラマンの登場がなくとも、地球人だけで怪獣の打倒が可能になるわな。」

鼎「あ、そっか。地球人の知恵や勇気だけで怪獣が倒せてしまうと、物語が成立しなくなってしまう可能性があるという事だよね。」

逆沢「第三者でも事件解決可能な設定にしてしまうと、物語が成立しにくくなるから、それで敵にも味方にも、一般人が介入できないような無敵能力を付与してるって事ね。」

愛原「これはセカイ系といわれる多くのアニメなどでも共通する。たとえばロボットアニメの主人公達は、多くの場合、【選ばれし者たち】だ。言い換えれば代替の効かない存在。主人公の替わりが誰でも務まるような世界観には決してなっていない所がミソだ。」

逆沢「もしも誰でもロボットの操縦が可能なら、そのキャラクターがロボットの操縦者である必然性はなくなってしまうからって事ね。」

鼎「つまり選ばれし者たちだからこそ、精神的に未熟であったり、人格的に高慢であったり変人であったりするような人でも、メインキャラクターとして大活躍できるって事かなぁ?」

逆沢「まぁ言われてみれば、すごく納得だけどね。リアルで考えたら、それなりに文武両道で、組織に対する適応力も高くて、経験も豊富な人こそが、主力ロボットの搭乗員であるべきだとも思うし。リアル世界の宇宙飛行士なんかも、そういう基準で選ばれているみたいだし。」

愛原「宇宙飛行士として成功したければ、高い学力、恵まれた身体能力、勤勉な態度など、優等生として必要な要素が人並み以上に必要になってくるからな。言葉は悪いが、人格的にも経験的にも未熟な少年少女の入る余地はない。」

逆沢「だけどセカイ系のアニメの世界では、少年少女のヒーローだらけみたいだけどね。そしてその理由の根拠となっているのが、【選ばれた者である】という一点なわけね。」

愛原「選ばれた者だけが倒せる巨悪。・・・であるからこそ、ウルトラマンを始めとしたヒーローものは成立するといえる。一般人が戦いに参加しても役に立たない。もしくは一般人に助けを求めても、相手にしてもらえない。そんな世界観。箱庭的といえば、まさしくその通りといえる。」

逆沢「どんなに主人公が弱気になっても、あるいはピンチに陥っても、箱庭の外に助けを求める事はできない世界観って事ね。のび太君も空条承太郎らも、状況をなんとかしたければ、自力で何とかするしかないと。」

鼎「そして逆に私達、一般人の立場からすると、ウルトラマンを始めとしたヒーロー達の活躍に期待するしか、世界を救う方法はないって事になるよね。」

愛原「モブの一般人が箱庭の中で行なわれる戦闘なり恋愛なりに口出しはできないし、逆に主要キャラクター達が警察や政府などの箱庭の外側に協力を要請する事もできない(実際には、たとえ力ずくで言いなりにさせる事が可能な状況であったとしても、なぜかそれをヒーロー達がタブー視している状態)。無敵の壁が、そのまま箱庭の壁の高さにも直結しているといえる。」

逆沢「なるほど。要するに悪役もヒーロー側もともに無敵能力を持っているからこそ、一般人に戦いの邪魔をされる事もなく、箱庭内の戦いに没頭できているって事ね。」

鼎「でも中には、とても無敵とはいえないような微妙な能力の持ち主も、中にはいそうな気がするけど。たとえばスタンド使いくらいなら、一般人でもやりようによっては普通に倒せそうな気もするし。」

愛原「まぁそれは言うな。そもそもジョジョのの世界観の場合は、悪役もカタギを公然と巻き込まない設定になってるしな。どんな悪役でも(一般人や政府機関などに気付かれないよう)こっそりと悪事をやる例がほとんどみたいだし。まぁ中には、列車の中の乗客を老人だらけに変えたり、一つの街の住民を溶かすようなキチガイじみた悪役もいるが、そこも箱庭として決して突っ込むな。」

逆沢「はいはい。ファンタジーはファンタジーで割り切れって事ね。でもリアルとからめても、それはそれで面白そうな気もするけどねー。」

愛原「まぁそれは分かる。個人的には、寄生獣の世界観が大好きだ。なぞの生命体を相手に、異能力に目覚めた主人公だけじゃなくて、政府も警察も積極的に介入してくる世界観というか。まぁそういう世界観が大好きだからこそ、ひとそれを作った訳だが。」

逆沢「ひとそれは、政府機関が物語に介入しすぎて、別の意味でヤバいわ。異能力者は異能力者同士で、箱庭の中で勝手にドンパチやってくれてる方がやっぱりマシだと思える程度にはね。」

鼎「どうせならウルトラマンとまではいかなくとも、エヴァンゲリオンやハンターハンターレベルには、主人公達に無敵能力を付与してあげても、良かったんじゃないかなぁ。そしたら政府機関などのような、難しい人たちがセカイに入って来にくくはなるし。」

逆沢「【世界を救ってくれるのは彼らだけだ】みたいな世界観にすれば、難しい人達が、主人公達の生活にあれこれ指図してくる事もなくなるだろうしね。あるいは変身ヒーローや一部の魔法少女もののように、モブの一般人には決して正体がバレていない設定にすれば。」

愛原「正体がバレていないという属性をつける事も、ある意味無敵能力の一つだな。変身を解いた時点で、彼らは一般人として普通の平穏な生活が約束される。セーラームーンなんかも、別に仮面をつけて顔を隠している訳でもないのに、なぜか正体がバレていない設定みたいだし。」

逆沢「あはは。変身中の時だけ、彼らは箱庭世界に入れるって感じかな?」

愛原「まぁジョジョもセーラームーンも好きな側の作品には違いないので、箱庭だろうとなんだろうと、それはそれで楽しいし構わんけどな。特にジョジョの場合は、(一部例外キャラもあるが)基本的に無敵ってほどでもないのが、大変良い。イヤボーンでなんとかできる程、主人公達が強くない代わりに、その部分を知力などで克服するシーンなんかは特に好きだ。」

鼎「別に選ばれし者でもないレベルの人間が、知恵や勇気で難局を乗り切るというのも、私はすごく好きだよ。」

逆沢「選ばれし者が変身ヒーローとして活躍したり、選ばれし者が最強のロボットに搭乗して活躍するのも悪くないけど、それ程でもないレベルの人間が活躍するのも悪くはないってか?」

愛原「その代わり、作者側としては相当苦しい設定だけどな。【替わりの人がいる】と条件をシナリオに付け加えるだけで、そのキャラクターを主人公なり、主要キャラクターに加える必然性が薄くなってしまうのは、製作者側からして相当ヤバい。特にヘタレキャラや変人キャラをメインキャラにすえると、その製作難易度は数倍に跳ね上がる。」

逆沢「あはは。仮に誰でも宇宙飛行士が誰でも務まるならなおのこと、、取り扱いの難しいヘタレや、周囲の人を不愉快にするような変態を、わざわざ重要な任務に抜擢しなくとも、もっと他に人材はいるだろうという事になるからね。」

鼎「でもファンタジーの作品的には、何の面白みのない平凡な優等生が活躍する物語よりも、やはり個性的な主人公が大暴れするようなシナリオの方が楽しいし、そこが難しいよね。」

逆沢「確かにね。なるほど。それで何らかの無敵能力が必要になってくるわけね。【この人しか、このメカは操縦できない】とか【この人しか変身できない】という代替性のない無敵能力を付与する事で、何らかの人格的欠陥のある人間でも、活躍できるようになると。」

愛原「【この悪役を倒せるのは、彼らしかいない】というシチュエーションを与えれば、それだけでシナリオが成立するという、制作側の安易な思惑もある。ウルトラマンが怪獣を倒す以外の仕事をしないといっても、逆をいえば怪獣を倒せるのが彼らしかいない以上、それだけで物語は成立してしまうからな。たとえウルトラマンが、他の平和的・建設的事業に一切関与しなくとも。」

逆沢「つまり製作者側の本音としては、選ばれし者達が活躍する物語作りは簡単。逆にそうでない人達による物語作りは大変って事になると。」

愛原「うん。そういう事になる。選ばれし者達の枠が狭ければ狭いほど箱庭の規模も小さくなるし、管理も楽になる。逆にひとそれのように、代替がいっぱい効く存在になると、色々難しい部分もある。」

鼎「あ、そうか。そういえばひとそれのメインキャラクター達は、決して代替の効かない存在という程ではないんだよね。他にも超素質者はいっぱいいるし。エリートといっていいのは、1年生の中でも高評価だった主人公と金村君くらいだった気もするし。」

逆沢「けど主人公や金村君の能力では、一般の科学技術に優越してるとも言い切れないしねー。金村君の炎と、自衛隊(?)かなんかが持ってる火炎放射器とどっちが上かといわれたら、微妙な部分もあるだろうし。」

愛原「手加減が簡単にできるという意味では、吉岡も金村も既存の警察や自衛隊に比べて優越性はある。しかし破壊力だけなら、まず負けるといったレベルだな。なので政府が彼らを管理する事は不可能じゃない。希少性も代替が効かない程でもないしな。」

鼎「つまりひとそれは、ある意味、選ばれた人とは真逆の凡人を中心とした物語という事かなぁ?」

愛原「作者側の意図としては、悠久院と三方監督の二人が選ばれた人のカテゴリーに入る。この二人がいないと、彼らはいわゆるレールに乗せられた人生をそのまま送る事になり、物語が成り立たなくなってしまう。この二人は、能力としては超素質者として平凡以下だが、評判的に特段に難があったり、あるいは監督として代替の効かない存在である事を前面に出す事で、ぎりぎり物語を成立させているといえる。」

逆沢「ああ、そういえば三方監督は、特別に選ばれた監督という設定だったわね。関東管区出身で支部連合体の事情にも詳しく、しかも実は単独でも大抵の仕事をこなせる事から選ばれているだけあって、そう簡単には代替が効かないというか。」

愛原「三方監督にはウルトラマン的な意味での無敵能力はないが、代替の効かない経験と管理能力という意味での無敵能力を持っている。そこが強みだ。」

逆沢「腕力ではなく、政治的な意味での無敵能力の持ち主って事ね。三方監督の場合は。」

鼎「そういえば今回は、恒例の政治ネタがなかったよね。」

愛原「そういや忘れていたな。そういえば現在、TPPが大きな話題になっているが、菅直人による無敵バリア能力が失われた事で、かなり難しい展開になっているようだな。」

逆沢「何、菅直人による無敵バリアって?」

愛原「うん。菅直人というのは、大局観が皆無で思いつきで行動する政治家としてひどく言われてきたが、たとえ思いつきでも、即時対応能力には傑出した部分があって、その一つがTPPに対する対応だった。大局観のない菅は、最初、TPPの事をどうもよく分かっていなかったみたいで(俺もいまだによく分からんが)、安易な態度表明を繰り返していたが、ある段階で、はっきりと参加表明を拒否していてだな。その対応は上手い!と評価もしていたのだが。」

逆沢「うん? ってか菅は、いつTPP反対派に鞍替えしていたの? 私は記憶もないけど。」

愛原「菅は【震災の対応で忙しくて、国内的にもそれどころじゃない】という理由で、最終的にはっきり不参加(正確には問題の先送り)を表明しているぞ。実際、それ以来、退陣の瞬間まで、菅は二度とTPP推進の話もしなくなってるしな。震災を理由にすれば、アメリカも諦めざるを得ないし、国内世論も荒れる事はないという事で、見事な即時対応ぶりと思っていたのだが・・・。」

鼎「逆に野田さんは、首相交代直後にオバマ大統領と会談した時にしっかりとクギを刺されてしまって、退路を断たれてしまった感じだよね。」

愛原「ていうか菅降ろしが本格化した時期と、菅がTPP不参加を宣言した時期がイコールだったからな。しかも菅降ろしを主導したのが、岡田克也や石破茂ら。彼らは普天間問題の時でも鳩山の足を引っ張って、移転を断念させようとしていたが、あの時と同じメンツなのが印象的だ。」

逆沢「ていうか普天間問題の時と違って、今回は経済問題なのに。普天間問題の時と顔ぶれが同じってどういう事よ?」

愛原「表向きは経済や農業の問題になってるが、真の争点は対米姿勢だろうと思われる。決してアメリカには逆らわないか、あるいはノーというべきはノーというべきか。対米が真の争点であれば、普天間の時と同じ顔ぶれになっても別におかしくないだろう。菅直人は味方であるはずの岡田や前原らにも足を引っ張られて、自民党も【菅さんさえ辞めれば、震災復興に協力する】とか意味不明な事をいって、与野党で菅降ろしをやっていたが、その本音は実はこちらにあったんじゃないかと今になって思う。実際、菅から野田に変わって、震災復興の方針がどれだけ変わったかをみても、【菅なら反対、野田ならOK】という根拠がよくわからないしな。」

鼎「もしかしたら菅さんが震災を理由にした対米無敵の外交バリアを張ったから、それでアメリカ側が親米派を操って、菅降ろしを画策して、内部からバリアを壊しちゃったって事かなぁ?」

愛原「真相は分からん。だが菅が張った対米無敵バリアのおかげで、アメリカ側が外圧でTPP参加を日本に要請する事は不可能になっていたのは事実だしな。そしてその直後に菅降ろしが本格化して、その後、親米派に担がれた野田がいきなりTPP賛成を宣言したのも・・・。まぁ実際には、自民党内にも民主党内にもTPP慎重派がかなりいるようではあるが。」

鼎「自民党内でも大島さんのような明確な慎重派から、石破さんのような積極派もいて、党としての態度が定まらないみたいだよね。」

逆沢「あれ? でも石破って昔からの親米派だったっけ?」

愛原「ひとそれ内でも使用している拝米という表現は、実は石破の著物にも使用されていた用語でもあって、昔からの親米派ではなかったと思われる。だが総理候補の一人に推されるようになる前後から、少しずつ態度替えしたようだな。親米思想でない歴代総理はなぜか短命に終わるという不思議現象を間近で見続けて、何か思う所があったのかも知れん。」

鼎「アメリカほどの強国に通用するほどの無敵能力も、味方に切り崩されたらもろかったって事かなぁ?」

逆沢「あ、そっか。言われてみればそうよね。いくら無敵能力の持ち主でも、内側から切り崩されたら、すごくもろいって気がするわね。敵に対してどんなに勇猛な主人公でも、ヒロインに厳しいセリフをいわれただけでヘコんだり、上官にしかられて傷ついたり、テストの点数が悪くて落ち込んだり、仲間に裏切られたり去られたりして受けるダメージも相当大きそうだし。」

鼎「変身ヒーローにとって一番の障害が、なかなか一人きりにしてくれない同級生という場合もあるよね。正体がばれたら困る以上、変身したいときに一人きりになれないと困るし・・・。」

愛原「一騎当千・絶対無敵の名将が、味方の奸臣による讒言で誅殺される例もある。外敵に対して無敵の人間でも、味方からの攻撃には非常にもろい。箱庭の向こう側に入れば無敵の主人公も、箱庭の外にいる段階で行動を制限されると、もろい例はたくさんあるもんだ。」

逆沢「どんなヘタレの主人公でも、無敵能力がある限りは最強だけど、その無敵能力が役に立たない状態におかれたら、ただの凡人ってか。」

鼎「という訳で今回も、ちゃんと政治ネタを混ぜておきました♪」














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