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愛原様のたわごと(11年11月27日)





愛原「このコーナーで俺個人が多用する言葉の中に【万人向け】というものがあるが、どうも最近、この概念が無くなってきているような気がする。」

逆沢「は? 自分達が超ニッチなゲームしか作ってないもんだから、そう思いこみたくなってるだけじゃないの?」

鼎「人間、誰しも、自分にとって都合のいい解釈をしたくなる時ってあるよね。あと自分の責任にするんじゃなくて、社会全体の風潮のせいにしたがるとか。」

愛原「いや、俺はニッチな作風にこだわる自分達が大好きだから、そんな見当違いの新解釈をされても困るのだが・・・。」

逆沢「ま、厳密なことを言えば、人の好みは人それぞれだから、真の意味での【万人向け】なんて作品は、この世のどこにも存在しないとは思うけどね。ドラクエシリーズがどれだけ世間に広く認知されていようと、ゲーム自体に興味のない人からすれば、どーでもいいようなもので。」

鼎「そもそも何で、そんな事を思うようになったのかなぁ?」

愛原「うむ。今年の7月2日に俺は【娯楽自体が供給過剰にあるのではないか?】という話をしたのだが、戦後の日本人にとっておそらく最大の娯楽であったはずのテレビの人気が、どうもかげっている気がしてならない。で、その理由を自分なりに推測したりもしてみたのだが。」

逆沢「推測? はぁ? 何、きどった物言いをしてんだか。そんなもの、テレビ局がつまんない番組しかしなくなったからに決まってるでしょ? 特にネットの世界では、当たり前のように言われてる事だし。」

鼎「でもリーダーの考えは、おそらく少し違うと思うよ。7月2日の時点でも、【つまんなくなったからではなく、娯楽が増えすぎて供給過剰になったから】という意見をしてたくらいだし。」

逆沢「ま、テレビ業界はともかくとして、自動車業界やゲーム業界が世に送り出す製品の質が落ちたとまでは、私も思わないけどね。スポーツの世界でも、昭和時代と比べてルールがほとんど変わらない上、プロ志望者の数も減ってなければ、スポーツ自体の質が落ちるはずもないだろうしね。」

鼎「人間が1日に消費できる時間が相変わらず最大24時間しかない以上、新しい娯楽が登場すれば、そちらに関心が移ってしまう人も出て、1娯楽あたりの経済効果やパイが減るのは仕方がない事だと思うよ。」

逆沢「30年以上も前なら、テレビゲームもインターネットもなかったから、それだけテレビに娯楽が集中するのも当然だけど、今はテレビを観る時間をネットやゲームなどに回す人も増えてるはずだしね。今日のテレビ業界の不振の原因を、テレビ業界人の無能や怠慢のせいだけにするのは、まぁ私も無理があると思うけどね。」

愛原「かつて娯楽の王様であったテレビ。そのテレビの視聴率がここ数年、目に見えて下がっている。昔なら20%以上の視聴率をもつ番組がいくつもあったが、今ではそれも珍しくなっている。で、テレビ業界はその頽勢を受けて、ただ無能なままに流れに任せていただけなのか? お前らはどう思う?」

逆沢「んな事、シロートの私にわかるはずないわ。まぁテレビ業界の人達って、結構、高学歴っぽいし、一流企業どころがたくさんスポンサーについてサポートもしてるはずだから、無為無策って事はないと思うけどね。」

鼎「つまり昔と違って、どこが変わったのかをみれば、彼らが試行錯誤した部分を知る事もできそうだよね。」

愛原「うむ。その結果、僭越ながら俺が導き出した結論は、【テレビ業界はとっくの昔に万人向けを捨てている】という点だ。いや、捨てているとまで言えば、言いすぎだな。だが昔ほど、万人向けにはこだわらなくなっている。」

逆沢「万人向けでなくなっているという事は、つまり今のテレビはマニア向けになってるとでも言いたいのか? お前は?」

愛原「一例を出そう。たとえば数ヶ月前、【フジテレビは韓流偏重がひどい】という大義名分をもって、フジテレビを抗議先とした韓流批判デモが都内で発生したわな。まぁ実際にどの程度まで、韓流がシェアをもっていたのかは俺には分からないが、仮にシェアがかなり高いものであったとしても、これはテレビ局が大衆向けである事を放棄し、商業の論理だけで突き詰めれば、実は一理ある行為であったりするのだ。」

鼎「一理あるって、なんで? 今までテレビ局を対象にしたデモなんか無かったと思うし、デモを起こされるほど、不人気な番組を流しまくる行為はすごく問題があると思うけど・・・。」

愛原「じゃあ逆に聞こう。仮に韓流ドラマをやめて、元の番組に戻したとして、視聴率は好転すると思うか? あるいは韓流デモに参加した人間の何割が、新たに(かつて韓流ドラマを流していた)時間帯のフジテレビの番組を見ると思う?」

逆沢「うーん。とても視聴率が好転するとは思えないわね。ていうか韓流ドラマをやる時間帯なんて、どう見ても有閑マダム用としか思えないし。」

愛原「有閑マダムって表現も昭和色丸出しでアレだが、まぁそういう事だ。社会人も学生も、普通にテレビを観るには(業種にもよるが)比較的無理のある時間帯。そんな時間にテレビを観るのは、有閑、つまり暇と余裕をもてあましている主婦層などがどうしても中心になってくる。韓流批判デモに参加した人の中で、有閑マダムがどの程度いたかは知らんが、おそらく限りなくゼロに近いと思うし、そんな時間帯にどんな番組を流しても、とても視聴率が好転するとは思えない。」

逆沢「アニオタなら、どんな深夜時間帯でも録画で対応したりするから、その時間帯にアニメを流すという選択もありだと思うけどね。」

鼎「けど、よく考えたら、韓流ドラマ深夜アニメも、どちらも敵が多いマニアックなジャンルという点では共通しているような気がするけど、これはどうかなぁ?」

逆沢「あ、そうか。よく考えたら、【大きなお友達】向けの深夜アニメも、ここ数年、急増加している気もするわね。昭和時代と比べると、深夜番組の中身自体が大きく様変わりしてしまった気もするし。」

愛原「深夜アニメにも韓流ドラマにも好き嫌いがないというか、どちらにもあまり関心のない俺に言わせれば、どっちも似た者同士でしかない。深夜アニメも韓流ドラマもどちらも大嫌いという人が韓流批判デモに参加するならまだしも、アニオタのくせに韓流批判をする者がいるとすれば、それは俺からみてかなり滑稽な光景だ。」

逆沢「けど自分の好きなものを批判されたら顔を真っ赤にして怒るけど、他人の好きなものを容赦なく排除したがる人ってのは、どこにもいるからねー。二次元を対象にした都条例の改正には猛反対する割に、パチンコとか韓流とかは一切の反論も認めず存在を否定したがる人とか。」

鼎「けどテレビ業界は、深夜アニメだろうと韓流ドラマだろうと、それを縮減しようとはあまり考えてないみたいだよね。」

愛原「どちらも確実に一定の視聴率が取れるからな。テレビ局からすると、重要なのは【その番組を観てくれる人】がとれだけいるかであって、アンチの数は正直どうでもいいのだ。俺のように【観ないからどうでもいい】という人も、韓流批判デモに参加する程の強烈なアンチにしても、【その番組を観ない人】という点では、実は全く同じ。ていうかテレビ局の側からみると、韓流批判デモは単なる営業妨害行為でしかない。なぜなら仮にデモ参加者の言いなりになったとしても、彼らがテレビ局にとってありがたいお客様になる可能性などほとんど無いのは一緒だから。」

逆沢「買わない客は客じゃないといわんばかりの傲慢な態度ね。」

鼎「だけど一理あると思うよ。たとえば買ったばかりの冷蔵庫がすぐに故障してメーカーに文句をつけたとして、そのメーカーが誠意ある対応をとったら、その文句をつけたお客さんがそのメーカーをますます好きになってくれる可能性も高いよね。元々、そのメーカーの冷蔵庫を選択して買った程度には、好感度が高かった前提もあるし。でもそのメーカーの事が心底嫌いで、買ってもいないのにその冷蔵庫をけなすだけのアンチの人のクレームに真面目に対応しても、全く意味がないような気がするし。」

逆沢「あ、そうか。韓流嫌いの人にどんなに誠意を込めて韓流の良さを伝えようとしても、全く意味がないって事ね。その人たちは、韓流ドラマの質を良くしようと思ってクレームをつけている訳じゃなくて、その存在自体を排除したがってる訳だから。」

鼎「より壊れにくく性能の高い冷蔵庫を作る事につながるようなクレームならメーカーも大歓迎だけど、冷蔵庫自体を作るのをやめろといわんばかりのクレームはメーカーもノーサンキューだと思うよ。無意味な上、ただの営業妨害でしかないから。」

愛原「俺自身の立場に置き換えても、バグ報告ならいくらでも大歓迎だが、【お前にはセンスがないからゲーム作り自体をやめろ】とか、【こんなムカつくクソジャンルのゲーム作りはやめて、もっと万人向けの作品を作って欲しい】と言われても、それは大きなお世話でしかないからな。同様に、韓流ファンが【フジテレビの韓流ドラマのチョイスや編集は最悪だ】とクレームを飛ばすならまだ意味があるが、韓流ドラマ自体が嫌いな人が【韓流ドラマ自体やめろ】といっても、それではテレビ局が拒絶しても仕方がない。」

逆沢「けどあまりに嫌われ具合がひどい番組は、なるべく控えた方が無難な気もするけどね。いくら一定の視聴率が見込めるといっても。」

愛原「まぁそれも一理ある。だが深夜アニメだろうが、読売巨人軍だろうが、一定のファンをつかんでいるという事実はやはり重い。アンチのほとんどいないヤクルトスワローズやオリックスバファローズの試合がほとんどテレビ放送されなくて、逆にやたらアンチが多い巨人や阪神の試合が、最も放映されやすい事実一点してからしても、俺の言ってる事は分かるはずだ。」

逆沢「まぁ、それを言われると、それは認めざるを得ないけどねー・・・。」

鼎「つまり重要なのは、あくまで顧客になり得るようなファンの数であって、どれだけアンチがいるかとか、どれだけ嫌われているかは関係ないって事だよね。」

逆沢「つまり誰にも嫌われていなくとも、誰にも愛されてなければ意味はない。逆に敵がどれだけ多くとも、一定の信者を抱えている方が、商業の論理であればそちらの方がはるかに上って事ね。」

鼎「芸能人の論理と同じだよね。知名度ゼロの泡沫芸人だと収入もほとんどゼロだけど、毒舌トークで敵だらけの芸人でもファンが一定数ついてればそちらの方が何倍も上というか。」

逆沢「つまりテレビ局は、【みんなに愛される】とか、【みんなに必要とされる】番組を重視する方針から、一定の固定信者や固定ファンがみこめる番組を重視する方針にチェンジしているという事ね。」

愛原「昭和の時代なら、良くも悪くもテレビは大衆に共通の娯楽だった。だから敵を作らない万人向けの番組の方が好まれた。だが時代が変わり、毒も刺激もない万人向け番組では、視聴者を釘付けにできなくなった。だから深夜アニメや韓流ドラマといった、敵は多くとも確実に一定の視聴率は取れる番組の比率が増えたのではないかと、俺は推測している。」

鼎「そういえば不謹慎系のバラエティー番組の比率も、少しずつ高くなっているような気もするよね。」

逆沢「政治批判系の番組も質が低下する一方の気がするわ。どうでもいいネタでいちいち揚げ足を取りたがるというか。」

愛原「特定の人間をフルボッコにしたり、コケにして悦に入るような番組が増えてるのは、嘆かわしい事だ。もっともテレビ嫌いのネットの住民の方が、より上から目線で他人批判ばかりする人種は多そうだから、テレビ業界ばかり批判するのは的外れな気もするが。」

鼎「ところで今回、どうしてこういう話をしようという気になったの?」

愛原「韓流ドラマが嫌いな人が韓流批判デモを支持したように、俺にも思わずデモを起こしてもらいたいくらいムカつく番組というのは、やはり存在する。そういう番組をこのところ、立て続けに観てしまった事もあってだな。」

逆沢「ほう。それはどんな番組だ?」

愛原「俺は阪神大震災の時以来、ずっと【もしも東京で大災害が起きたら】という番組が大嫌いだ。もうアレルギーといってもいいくらい。にもかかわらず、東日本大震災以来、またもやそういう番組が急増している。ここ十数日だけにも【もしも東南海大地震が起きたら首都圏はどうなる?】みたいな番組を複数回観てしまった。大体、東南海地震がもし起きたら一番被害を受けるのは、高知県・和歌山県・三重県あたりだぜ。首都圏が受ける被害なんか、九州が受ける被害と大差ない。にもかかわらず、なぜか首都圏ばかりとりあげるんだ。首都圏がこんなにヤバいといわんばかりにな。超高層ビルならこんなに揺れるとか。そんな事、超高層ビルと何の関わりもない大半の庶民にはどうでもいいよ。ていうか超高層ビルが立ち並ぶ街なんて東京圏・名古屋圏・大阪圏くらいだろ。そしてその3つの中で、最も遠いのは東京圏だろ。もっと名古屋や大阪の事も心配してくれよ。なんで東京ばかり特集するんだよって。」

逆沢「あはは。でも商業の論理で言えば、テレビ局が東京を偏重するのも当たり前なんだけどね。」

鼎「首都圏はアンチも多そうだけど、人口も最大だよね。仮にアンチがほとんどいなさそうな北海道や北陸をひいきしても、とても視聴率が取れそうにないと思うし、そういう理屈だと思うよ。」

愛原「うむ。仮にテレビ局が首都圏ばかりを徹底的にひいきした結果、地方に住む70%の全てがアンチ化しても、首都圏に住む30%が信者化すれば、視聴率は30%になるからな。逆にNHKのように全国均等にしても、その場合、アンチは限りなくゼロに近くなるが、視聴率は最大でも3〜30%くらいにしかならない。関東をテーマにした回は最大30%が見込めるが、関西をテーマにした回は最大20%程度、北陸をテーマにした回に至っては3%程度しか見込めない。」

鼎「私の体感では、関東の隣にある東北地方などはまだ優遇されている方だと思うよ。逆に一番酷いのは九州かなぁ? 九州を舞台にした地方ほのぼのニュースの率は、多分、関東の5%未満くらい? 韓国や中国よりも低いのは間違いなさそうだし。」

逆沢「うん。分かる分かる。私にとっても、九州の心理的距離はモンゴルよりももっと向こうって感じだし。九州電力の不祥事は話題になるけど、九州のタウン情報とかほのぼのニュースなんか、何も聞かないし。なんかもう、九州なんか有っても無くてもどうでもいい扱い? 将来の大震災をやたら心配されたり、スカイツリー建設の進捗状況が逐一全国中に報告される東京とは雲泥の差というか。」

鼎「でもおかげで私達の住環境でも、首都圏の情報にはやたら詳しくなってるメリットはあるよね。ただデモを起こしたくなるほど、韓流ドラマがそんなに多いかという点では疑問もあったけど。」

愛原「以前、一度だけフジテレビの番組表を見たことがあるけど、関東広域圏のフジテレビと、近畿広域圏の関西テレビでは、同じフジ系列でも、番組編成に結構差があった。関西では関西ローカルの自主製作番組が流れている時間帯に、関東地方では関東ローカルの自主製作番組ではなく韓流ドラマが多く流れていたという事かも知れん。」

逆沢「あ、そうか。関西は地方では最も自主制作率が高いから、こちらでは体感できないだけだったのかも知れないわね。もしかしたら関東地方だけじゃなく、自主制作率が低い他の地方でも韓流ドラマの率は、もっと高いのかも知れないわね。」

鼎「私の体感では、最も韓流ドラマの比率が高いのは、サンテレビだけど・・・。」

愛原「サンテレビは、昭和の時代から、ひたすらニッチ路線だからな。サンテレビは大手民放5局の系列に入ってない事もあり、東京キー局からの番組配給をほとんど受けられない。しかも地方ローカルで資本力も低いから、大手系列と同じ土俵では勝負もできない。だから阪神戦完全中継(試合終了まで中継を決して打ち切らない)など、大手局が真似できないニッチ路線で番組製作と編成を続けている。阪神戦中継もそうだが、釣り・ゴルフ・UHFアニメなど、マニア向け番組の比率が高いのが局自体の昔からの特徴になっている。」

鼎「という事は、ある意味、全国ネットの方がサンテレビ化しつつあるという事かなぁ?」

愛原「サンテレビは、政治批判番組だけはやらないけどな。ていうかニュース自体ほとんどやらないし。大手と同じ土俵では絶対戦わないみたいな所があるからだろうけど。」

逆沢「けど大手が大手としての誇りと余裕を失いつつあって、弱小企業の聖域であったニッチやマニア向け路線にどんどん参入しつつあるのが、今の日本の放送界の現状という事ね。」

愛原「放送界だけの現象でもないだろうけどな。娯楽自体が供給過剰な状況にあって、万人向けの作品が本当に成功しにくくなっている。ゲーム業界にしても、万人向けの作品を全国ヒットさせようとすれば、数十億単位以上の投資が必要になってるみたいだし、それでも必ず成功する保証はない。というかかつてのドラクエVやストリートファイターUやときめきメモリアル級の国民的人気を誇る作品がいくつ出てくれる事やら・・・。」

逆沢「まぁ最近のオタクは、共通言語となる作品を欲しているみたいだから、うまくあおれば、2〜3年の賞味期限くらいはありそうなオタク向けアニメくらいは、今後も出続けるとは思うけどね。」

愛原「そういう人工的なブームによる人気作品は、俺的にはいまいちなんだが・・・。」

逆沢「ていうかアンタの場合は、万人向け自体をあまり好まないタイプなだけだから。」

愛原「うむ。俺は昔から、ニッチというかマニア向けというか属性持ち向け路線だ。一定のアンチが出ても当然だと思っているし、受け入れてくれる人だけが受け入れてくれればいいという、ある意味、傲慢な考えも持っている。ただそれでも、安易に多数派に媚びないという美学だけは持っているつもりだ。」

鼎「可能ならみんなに好かれる【万人向け】を目指したいのはいいとして、それが困難になったとみたら、すぐに少数派を切り捨てて多数派だけに絞る路線に変更というのは、すごく嫌な気がするよね。」

逆沢「全国均等や全球団均等が無理だからといって、最大人口の関東や読売巨人軍だけに照準を合わせて、他のマイナーな存在を全て切り捨てるなんて、どう見ても最大多数に媚びるやり方だしね。」

鼎「私は、特定のマイナー地方や特定のマイナー球団を、ひたすら追いかける番組もあったらいいなと思うけど・・・。たとえばサンテレビなども、1990年代の阪神暗黒時代でも完全中継を続けて決して見放さなかった事が、ちょっとした財産になってる所もあるよね。」

逆沢「阪神の人気が上昇した途端に、東京キー局系列が資本力にものをいわせて、サンテレビの阪神戦中継枠のシェアを奪ってるという厳しい現実もあるけどね。大手は、人気が出たらすぐに群がって、人気が無くなったら冷酷非情に一気に切り捨てて去っていく所もあるから。よみうりテレビ系列もTBS系列も、野球中継がカネにならないとみたら、自分が保有する球団の中継すらすぐに削減する有り様だし。」

鼎「とするとフジテレビも、韓流プームが去ったり、韓流批判層の力があまりにも大きくリスク超過だと判断したら、あっさり韓流ドラマ枠を縮減して、韓流ファンを切り捨ててしまう可能性は高いって事かなぁ?」

愛原「商業の論理に忠実な、今の東京キー局なら十分ありえるな。俺はそういうのは嫌いだが。俺自身は、万人向けよりも属性持ち向けの方が好きなタイプだが、属性持ちを食い物にするような連中よりは、万人向けの方がずっと好きだ。詭弁といえば詭弁だが、俺は少数派にもスポットを当てたいという思いで行動しているつもりだ。だが東京キー局の連中は、逆に少数派を切り捨てる論理で行動している。少数派を切り捨てる連中よりは、青臭くとも時代後れでも、万人向けにこだわる人たちの方がずっと好感が持てるのに。」

逆沢「少数派にスポットを当てるという事は、北陸や九州のほのぼのタウン情報を重点的に放送するとか、ヤクルトスワローズやオリックスバファローズを徹底して追いかけるという事と同義だから、はっきりいってカネにはならないだろうけどね。嫌われる事はないし、勇者的なテレビ局だと褒められる可能性もあるだろうけど、視聴率には全然反映されなさそうというか。」

鼎「ウチのサイトの場合は完全無料だから、商業の論理を無視して、少数派にもどんどんスポットが当てられるけど、商業の論理で動かざるを得ない人達は大変だとも思うよ。」

愛原「だからといって東南海地震をテーマにしながら、和歌山県や三重県ではなく、首都圏にスポットを当てるのは、いくらなんでもひど過ぎだろ。久々に心底ムカついた。」

逆沢「けど和歌山県や三重県にスポットを当てても、高い関心を持って受け止める視聴者は、3%もいないと思うけどね。【和歌山県が危ない】とあおっても速攻でチャンネルを変えられかねないけど、【首都圏が危ない】とあおれば、視聴者の食いつきも良さそうだし。」

鼎「この際、ひとそれも路線変更して、正義の関東管区とアメリカが田舎の地方管区や韓国と対峙する作品にしたら、訪問数も少しくらいは増えるかなぁ?」

愛原「自分でも不器用で商売っけのない性格だとは思うが、そこまでして売れっ子になりたいとは思わないな。」





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