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愛原様のたわごと(13年7月13日)





愛原「今まで知らなかった新しいフリゲ作者さんの作品に感銘を受ける事もある一方で、注目している作者さんがどんどんフェードアウトしていくのに落胆する事も多い・・・。」

鼎「でもゲーム作りは時間もかかるし、商業メーカーでも数年に一作出すようなペースのブランドも少なくないから、気長に待ったらいいと思うよ。何年もホームページを放置していた作者さんが突然、活動を再開されるようなケースも見た事があるし。」

逆沢「あるある。漫画家や芸能人と同じで、何年も【あの人は今・・・】状態の人が突然、うれしい復活をしてくれる事もあるしね。」

愛原「まぁ、部外者が一方的に催促したところで、それですぐ素晴らしい作品ができあがるとも思えないし、基本は待つしかないもんな。作者様の発想力やモチベーションが復活される日を。」

鼎「無闇にせかすのはさすがにNGだと思うけど、励ましや感想のメールとかは、私は作者さんのモチベーションをすごくプラスに刺激するから、すごくいいと思うよ。」

愛原「それは同感。ウチに関しても、最近でもまれにアンケートに答えて下さる方がおられて、その度に気持ちをリフレッシュさせられている。このままたわごとコーナーを続けていこうと♪」

逆沢「なんでそっち方面に行く?! つーか、それはいらね〜!! そもそもゲーム内容に関する叱咤激励のご意見と、このコーナーに何のつながりもないだろが!!」

愛原「気にするな。黙ってフェードアウトするより百倍マシだろう。たとえ仮に制作が順調に進んでいたとしても、ホームページの更新が滞っていようものなら、事実上引退したとしか受けとめてもらえないだろうからな。生存報告も兼ねて、更新活動はやっぱり重要だ。」

鼎「本当にやる気のある作者さんは、更新活動とかもすごくマメな気がするよね。」

逆沢「一人でも多くのプレイヤーからの意見を広く集めるべく、ブログとかSNSとかツイッターとか、色んな活動を幅広くされている方もおられるようだしね。」

愛原「マジで尊敬するわ。もっともそちらばかりにかまけて、肝心の活動がおろそかになったら本末転倒だけど。俺の場合は時間の使い方が下手なせいもあって、本末転倒になる予感しかしないから、絶対にやらないけどな。」

鼎「高校生とか大学生にも、割と多いそうだよね。いわゆるネットコミュニケーション疲れというか。毎日毎日、増え続ける一方のネット上の友達をさばくのに忙しくなっちゃって、それがかえって苦痛になってしまうというか。」

逆沢「ネットゲームの世界でもありがちなパターンね。初めは単なる暇つぶしで始めたゲームが、いつの間にかネット上の仲間と触れあう義務の時間になっちゃったり。この時間になったらネットに接続しないと仲間に迷惑がかかるとか、そんな風になっちゃって。」

鼎「ミクシィやツイッターの世界でも、悪い方向にハマり過ぎると、友人のつぶやきをいちいち事前にチェックしないといけない(そしてコメントを返しやすい部分を見つけて、できるだけコメントを返してあげなくてはならない)みたいな義務感が生じて、それだけで1時間以上の時間を取られたり。」

逆沢「人の目ばかり気にする【構ってちゃん】が陥りやすいパターンね。で、結局、その活動自体に疲れちゃうと。」

愛原「だから俺は、ソーシャルネット活動は基本的にやらない。もちろん個人的に尊敬するような方々は、そんなありがちなミスはまずやらないけどな。」

逆沢「どういう差かねー? 上手にソーシャルネット活動をされる方と、下手なソーシャルネット活動しかできない方の差は?」

愛原「上手な方は、たとえばツイッターをやるにしても、無闇にリツイートはしない(大体、総コメント数の10%未満?)。発信活動がメイン。孫正義・ダルビッシュ有・橋下徹など、有名人ほどこの傾向は顕著になってくる。」

逆沢「まぁ彼らは、超有名人だしねー。自分からフォロワーを集めなくても、何万人もファンがいるような人達だから。」

愛原「彼らほどの有名人じゃなくても、俺が尊敬するようなフリゲ作者などは、基本発信メインだぞ。少なくとも他人様のコメントを毎日チェックしては、いちいちリツイートしまくったり、コメントを返すような時間の浪費などはまずしておらん。あくまで受信メインではなく発信メイン。自分の出したつぶやきやコメントに対して、ファンが何かの反応を返してきた場合は丁寧に反応される事も多いが、その逆はあまり多くない。」

鼎「私はそういうパターンの方が好きだよ。いくら私がAさんのファンだとしても、AさんがBさんやCさんとばかり仲良くしていたら、なかなかその輪に入って書き込みにくい空気を感じちゃうし。」

逆沢「それ、10年前のフリゲ界でも見られたパターンだわ。特定の輪ができあがってその輪だけで盛り上がっているから、新規のファンが首を突っ込みにくいというか。」

鼎「でも今時の高校生の中には、その輪で大変な思いをしている人もいそうだよね。友人仲間がLINEやツイッターで盛り上がっていると、自分もLINEやツイッターを始めてその輪に入っていかないと、置いてけぼりにされかねないような空気ができあがっちゃったり。」

逆沢「自分だけ携帯やDSを持ってなかったりすると、他の友人仲間がメールや通信対戦で盛り上がっていても自分だけ疎外感を感じちゃったりみたいな感じかな?」

愛原「特定の人との人間関係を維持したいが為だけに、貴重な自由時間を何時間もソーシャルネットに費やすなんてのは俺は嫌だし、だからといって尊敬する方々がされてるような上手な距離感でのネット活動を行う自信もないので、俺は当面現状維持。」

逆沢「まぁその方が無難ね。アンタの場合は、悪い意味でのボロがいっぱい出そうだから。」

愛原「まぁ雑談はそこまでにしておいて、今回のテーマは【かつてのヒーロー】でいきたいと思う。」

鼎「かつてのヒーロー? って事は、現在はヒーローでないという事? 過去のヒーローというか、昔はヒーローだった人の事?」

愛原「まさにその通り。過去形であるところがミソだ。」

鼎「つまりその元ヒーローは、何らかの理由でヒーローを引退しちゃったって事?」

愛原「というか、永遠のヒーローであり続ける方が、ずっと難しいと思うけどな。芸能人でも漫画家でもスポーツ選手でも、一生売れっ子で居続けられるような人なんて、全体の1割もいないだろうが。」

逆沢「ああ、そう言えばそうね。全体の9割近くは、閃光のように一瞬だけ光り輝いて、それから数年持たずに消えていくような気がしなくもないし。」

鼎「流行語大賞を受賞するような力のある芸能人でも、数年持たず【あの人は今・・・】状態になる事は珍しくないよね?」

逆沢「漫画家でも、ヒット作を一発出した後、そのままフェードアウトしていくような人は珍しくないしね。こういうまとめ記事読んで、なんか切なくなったわ。」

愛原「ヒット作を飛ばして仮に5年は無職でも安泰となった所で、逆を言えば5年後以降の保証は一切ないと言う事だからな。そして5年に一度のペースでヒット作を飛ばせるようなスーパー漫画家なんて、全体の数パーセントもいないだろうし。」

鼎「小説家などは、もっと大変だよね。私、前に東野圭吾さんの【歪笑小説】読んで、小説家としてご飯を食べ続けるのはすごく大変なんだなぁと思ったし。」

愛原「【歪笑小説】は、小説でメシを食いたいと考えている人に絶対読んで欲しい名作だな。そうでない人でも、多少なりとも出版業界側の事情などに興味のある人なら、色々オススメだ。その他大勢の同人小説家とは筆力の差も全く異なり、本当にコミカルで読みやすい良作だ。」

鼎「【歪笑小説】の短編の中で、小説家志望のサラリーマンが小説の新人賞の受賞候補にあがって、そこで出版社の人と会った時に【小説家としてデビューした際の生活保障】を確認した下りあたりは、個人的にすごく印象に残っているよ。」

逆沢「漫画家も小説家も、その道でメシを食べるのはすごく大変だと思うけど、スポーツ界も見た目以上に大変らしいしね。【グラゼニ】読んで思ったんだけど。」

愛原「【グラゼニ】か。プロ8年目で年俸1900万円の中継ぎ投手が主人公という異色のプロ野球漫画だな。似たようなレベルの先輩がプロ野球選手として引退した後、年俸300万円でラジオの解説をやっていて、そのキャラが個人的に好きだったが・・・。」

鼎「プロ野球選手として生き残るのも、想像以上に大変だよね。プロ野球選手の内、1軍に登録されるのは全体の約3分の1。残り3分の2弱は二軍で、しかもその大半はほとんど一軍に上がれないまま野球人生を終えることになって、第二の人生も楽じゃないし。」

逆沢「そうそう。世間の常識で言えば、年俸2000万でも十分リッチでうらやましく思えるけど、仮に年俸2000万円ランクで5年働いても、それでクビになったら、第二の人生をうまくやらない限り、生涯年俸でサラリーマンを大きく下回る事なんか珍しくないし。」

愛原「それ以前に、年俸2000万円以上の選手なんて、意外と全体の半分もいないからな。我々は1億円プレーヤーランクばかり注目してるから、プロ野球選手がすごくうらやましく感じられるが、実際にはうらやましいランクのプロ野球選手なんてそう多くない。まして他のスポーツ選手の場合は・・・。」

逆沢「世界制覇したなでしこジャパンの主力が集まるINAX神戸メンバーにしても、それまでは自転車でサッカー場まで移動する毎日だったらしいしねー。今でも一部の主力以外は似たようなものだろうけど。」

鼎「テレビでもネットでも有名で、知らない者の方が少ないようなヒーローですら、実際はみんなが思ってるほどリッチでも大物でもない事も珍しくないよね。」

愛原「そこそこ知名度のある漫才師でも、CM1本のギャラが20万円までのパターンもあるらしいからな。有名人である事が、必ずしも経済的に潤沢である事を意味しない。また仮に潤沢であっても、その状態が生涯にわたって続く保証はない。上でも触れた通り、5年は無職でいられても、その先の保証がないケースの方がはるかに多く、ここをはき違えて、売れっ子時代に安易に家賃月100万円の超高級マンションなどに引っ越したりすると、後々エラい目に遭う。」

逆沢「でも、そこをはき違えちゃうのが人間なのよ。若くして売れっ子になっちゃったら、多少人生に谷があろうともトータルでは安泰と考えちゃうというか。漫画や小説などで一発当てたら、これで自分も一流作家の仲間入りだと思い込んで、それなりのゴージャスな生活に変えたくなったり。私達一般人でも、義務教育時代にそこそこ優秀な成績を収めていた者なら、自分がまさか平均未満の落ちこぼれ社会人になってるなんて、なかなか思わないでしょ。それと同じよ。」

愛原「そういえば上のまとめ記事のオチに使われていた【株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん】の作中に、元売れっ子の漫画家が登場するが、そのキャラを見て安直ながらも作者(こせきこうじ氏)自身の願望がこめられているようにも感じた。その元売れっ子漫画家も、売れた時に豪邸を買ったが、それからしばらくして鳴かず飛ばずの状態に入ってオワコンの漫画家扱いにされるも、それでも最終的には凄腕編集員らの温情と激励で再びヒット作を飛ばせるように復活するというストーリー展開だったが。」

逆沢「現実世界はそんなに甘くなくて、ほとんどの一発屋さんは、その後も一生再浮上する事なく沈んでいくんだけどね。」

鼎「そんな夢のない展開は嫌だよ。せっかくつかんだ夢なのに、なんとかならないの?」

愛原「まぁ心配するな。たとえ結果的に一発屋に終わろうと、それは宝くじで高額当選したものと考えればいい。誰だって、高額当選した事が必ずしもマイナスとは考えないだろ?(というか、高額当選する事が人生トータルでマイナスになると考える人は、初めから宝くじを買わないと思う。) もちろん高額当選した事で、定職を辞めて無職になったり、度を超えた散財をすれば、トータルとして人生マイナスになるだろうけど、それはその人個人の資質の問題であって、突然舞い込んできた大金自体が悪いわけじゃない。一発屋で終わったからといって、それでも一発屋にすらなれなかった人よりはトータルで上のはずなんだ。自分を過大評価して、無茶な散財や生活設計をしないようにさえすれば。」

逆沢「頭では分かっていても、臨時収入が入ってきた時に、それを臨時収入と思わず、ついつい散財しちゃうのが人間だからねー。義務教育時代だけの天才でしかなくても、それをそうと思わないのが人間。たまたま今日まで偶然安全であった事だけを根拠に、これからも安全な毎日が続くに違いないと考えるのが人間。今だけが旬のヒーローであっても、それがずっと続くと考えるのが人間。人間はなかなか先を見越して判断できないから。」

愛原「夢も何もない回答だなぁ。言っておくが、元ヒーローの大半が不幸になっていたりはしてないぞ。不幸になる元ヒーローは、自分を過大評価して無謀な振る舞いを続けていた者だけだ。地に足をつけている大半の元ヒーロー達は、ヒーロー時代に築き上げた財産や人脈を資本にして、それなりの生活を営んでいる(地道に生きてるから、話題にもならないだけ)。プロ野球選手達にしたところで、引退した選手が必ずしも即無職になる訳ではない。球団などのコネで、解説者になったり球団職員になったりコーチになったり、色んな再就職ルートがある。球場のお店で働いていたりする者もいる。もちろん億プレイヤーランクになれば、サラリーマンのような地味な生活などは選択したがらないから、球団職員などに転向するケースはほとんどないだろうけど。」

鼎「マラソン選手などの場合は、基本的に実業団に所属しているから、引退後はその企業の社員として普通に働く事になるし、大相撲の力士などもちゃんこ屋を開業したり部屋住み親方になる道を選んだり、その他のスポーツ選手の場合も、柔道整復師などの資格も並行して取って引退後の生活をうまく準備しているケースは多いよね。」

逆沢「自分を過大評価しすぎる一部の選手だけは、球団側の引退勧告を無視して他球団での現役続行を希望したあげくそれもかなわず本物の無職になったり、本業をおろそかにしすぎて引退後即親会社から出向を命じられたり、色んなパターンもあるみたいだけどね〜。」

愛原「漫画家にしろ小説家にしろアスリートにしろ芸能人にしろ、自分を過大評価しない人間なら、引退後の生活も、それなりには上手くやってるケースは多い。これは現実世界に限らず、ファンタジーの世界でも同様だと思う。」

逆沢「ファンタジーの世界の場合だと、元ヒーローはどういうその後を送ることになるのかな? そういう描写がない作品も多いけど。」

鼎「要するに、大魔王なり悪の組織なりを滅ぼして、ヒーローとしての生活を終了させる事になった元ヒーローが、どういうその後の人生を送る事になるのかというお話だよね?」

逆沢「一番簡単なのは、【それでも犯罪(悪の組織)がこの世からなくなる事は無い。そしてその後もヒーローは、次なる悪と戦い続けるのであった】というオチだけどね。つまり永遠にヒーローを引退しないというオチ。」

鼎「ドラゴンボールと同じパターンだよね。次から次へと次の敵が現れるおかげで、いつまでもヒーローが引退しなくて済むというパターン。さすがに魔神ブウ編後は不明だけど。」

愛原「それなりに人望のあるヒーローなら、悪が滅びてヒーローを引退したからといって、早々に迫害されたりはしないだろう。また政治的な手腕に秀でたヒーローなら、ヒーローとしての鮮度が落ちる前に王女様と結婚したりとして、権力を取り込むなどして将来の安泰も確保する事だろう。だが逆に、そういう事を何も考えない安易なヒーローなら、悪が滅びてヒーローを引退せざるを得なくなった途端に【狡兎死して走狗烹らる】になるやも知れん。まぁこれはプロ野球の世界などでも同じで、自分のことしか考えないような身勝手な選手はいくら一流でも、実力が落ちた途端に一方的に戦力外通告を出されてクビにされても文句は言えない。」

鼎「ヒーローとしてみんなからチヤホヤされている内に、どれだけの人脈なり財産なりを確保できるかが大事なのかも知れないね。逆にヒーローとしてみんなからチヤホヤされている時に、尊大に人に接し続けたり、散財し続けたりすると、後で黄金時代が終わって落ちぶれた時に、周りから【ザマーミロ】としか思ってもらえなかったりして。」

逆沢「黄金時代。そうなのよねー。ヒーロー時代というのは、その人にとって本当に黄金時代なのよねー。そして一部の大漫画家や大選手でもない限りは、一生黄金期が続くことなどないんだから、その黄金期をどれだけ大事にできるかという事なのよねー。」

愛原「黄金時代は誰しも訪れない。だからこそ黄金時代には、言葉通り黄金の価値がある。その黄金時代を(自分の才能なら)当たり前とか、今後も一生続いて当然と思い込んで尊大でいるようなら、そりゃあバチが当たってもやむを得ないとも思われる。逆にその黄金時代を適切に生き抜いた者ならば、その後の人生にもきっとプラスになる。老いた元アイドルであろうが、一発屋の漫画家であろうが、かつてのプロ選手であろうが、その時代を知るファンからすれば、その人は永遠にヒーローなのだ。20年前に○○という名作を生み出した大漫画家であったり、20年前に三冠王を取った大野球選手であったり、20年前に誰からも愛された大アイドルであったり。その感動は、同時代に生き抜いた人からすれば永遠に色あせない。」

逆沢「うーん。それ、すごく分かる。何十年も前の作品で、その作品の作者さんが今どうされているかも分からないけど、それでもその作品に対する愛着と、その作者さんに対する敬意は全然昔と変わらないという事も多いしね。」

愛原「もしかしたらその作者さんは、既にその世界を完全に引退していて、もう二度と当時のような作品を生み出せなくなってるかも知れない。つまりその作者は、既にヒーローとしては引退しているかも知れないが、それでもその作者が軽蔑される事は今後もないだろうし、むしろその作者に対する敬意は永久に近いだろう。それだけ黄金時代に残した実績は重い。選手を引退してどんなメタボ体型になっても三冠王は三冠王だし、どんなにボケ状態が進行しても元大統領は元大統領だし、今は平凡なサラリーマンをやってる元芸人であっても当時のお茶の間を席巻した事実は変わらないし、黄金時代に築いた業績もいつまでも残り続けるのだ。だからこそ人は、夢を追い続ける。たとえ結果的に一発屋で終わったとしても、その閃光のような短い黄金時代に築いた作品なり業績は永久に残るのだから。」

逆沢「戦国武将とか過去の政治家などでも、そんな人はいるわね。たった一つしか歴史に残る活躍をしてないのに、そのたった一つの活躍だけで後世まで称え続けられたり。」

愛原「一発屋でも十分じゃないか。大半の人は一発屋にすらなれないのだから、たとえ一瞬でも黄金時代に恵まれたヒーローは幸せ者だ。」

鼎「逆を言えば、そういう過去のヒーローさんが落ちぶれた所などは見たくないよね。老化などで自然に衰えている部分は仕方ないとしても、派手な散財のせいで落ちぶれてしまってたり、犯罪に手を出して捕まったりとか。かつて尊敬していたヒーローが、そんな風に落ちぶれたシーンはみたくないよ。」

逆沢「そういえば、数日前に甲子園の元ヒーローがひったくりで逮捕されたという記事をみてショックを受けたわ。その元ヒーローは、あの甲子園決勝で楽天の田中のマー君と投げ合った準優勝校のエースにして、同い年だった日本ハムの4番の中田選手と並び称される程のすごい選手だったらしいけど。」

愛原「そういうつまんない事さえしなければ、その元大エースは、その大活躍を知る高校野球ファンから永久に敬愛され続けただろうにな。本当に惜しい。ただただ惜しい。」

鼎「でもひったくりくらいの犯罪で、いちいち全国ニュースでとりあげられる例なんてほとんどないのに、かつてのヒーローというだけで、こういう時はすごく不利に働くよね?」

逆沢「まぁ、それはしゃあない。万引きなどのチャチな犯罪でも、公務員などがやったら新聞記事に載りやすいようなもので。ある程度以上有名な芸能人なら、ささいな物損事故でも新聞や週刊誌に載りかねない。他にも東大をはじめとする一流大学の学生が駅や路上や遊園地でやんちゃ行為をやったら、ニュースになりやすいとか。社会的にチヤホヤされやすい人ほど、不祥事を起こしたら、その分だけ派手にマイナスに振れるのはもう当たり前の事だから。」

愛原「不良が底辺校でタバコ吸っても嫌な顔をされるだけだけど、進学校の生徒がタバコ吸ったら学校で大問題にされるとか、利権政党が建設業界に賄賂を要求してもまたかで済まされるけど、そうでない政党が似たような事をやったら大問題にされるとか、そういう社会的不平等も多いよな。」

鼎「高校生の不祥事とか特待生問題とか、どの運動部でも同じくらいはあるのに、野球部だけすごく厳しい目でみられるとか、そういう理不尽も多いよね。柔道部でもラグビー部でもそういうのは、ほとんど大差ないというか、下手すると注目されない分、他の運動部の方が悪質かも知れないのに。」

逆沢「まぁ有名税って奴だろうけどね。ヒーローだからこそ、より理想の行動、理想の言動、理想の態度が求められるというか。その人に期待されている水準が全然違うというか。不良少年が万引きをするのと、優等生が万引きをするのとでは、絶対世間の扱いは違うと思うし。」

愛原「そして、そのヒーローに対する高い理想は、元ヒーローに対しても同様に求められる。だからこそ一瞬でもヒーローとなり得た者は、たとえ落ちぶれる事があったとしても、それでも【武士は食わねど高楊枝】であって欲しいという思いもある。」

鼎「その甲子園の元ヒーローのエースさんは、どうしてひったくりをやるまでに落ちぶれちゃったのかなぁ? 甲子園のヒーローレベルなら、たとえプロには入れなくても、大抵の会社から引っ張りだこだと思うし。運動部出身というだけで就職活動には間違いなくプラスには働くくらいだから。」

逆沢「自分を過大評価しすぎたんじゃないの? 練習環境が悪かったのか、本人の練習態度のせいかは分からないけど、あのマー君と投げ合った高校1年の時と比べて高校3年時の方がピッチャーとしての能力は落ちてたらしいし、にもかかわらずプロ志望届を出してあえなく撃沈。その後は関西の大学野球の名門校の一つである近畿大学に進学するも、中途退学(部内窃盗容疑で退学になったという記事もあり)。その後、地方の独立リーグに所属し野球の道にこだわり続けるも、所属する明石レッドソルジャーズが経営難で活動休止となり、その直後に窃盗で逮捕され、今回は二度目。余罪多数の見込み。」

愛原「うーん。話を聞けば聞くほど、常習性がありそうだし、単に手癖の悪さが原因なだけじゃないのか? 世の中には別にお金に困ってなくとも【スリルを味わいたい】とか色んなしょうもない理由で、何度も何度も万引きを繰り返すような人間もいるし。痴漢やのぞき行為やセクハラといった異常性癖の持ち主もそうだが、そういう人種は、どんなに社会的地位が高くなろうが、そういうのは関係なく何度も何度も再犯を繰り返す可能性がある。そういえばプロ野球の世界でも、その選手が一軍にいる時にだけ次々一軍の備品などが消えて無くなったり、偽高級時計を同僚に売りつけてた事などから、ルパンとあだ名をつけられていた選手が、昔いたそうだ。その選手はプロ野球を引退後、カネがらみの事件を起こして捕まったそうだけど。」

逆沢「言葉は悪いけど、そういう人種はビョーキなんだと思うわ。そういう人の大半は出世するチャンスをつかむよりも早く悪事で身を滅ぼしてしまうんだけど、ごくまれに先に芸能界なりスポーツ界なり学会なりで成功してしまったが故に、後からビョーキである事まで世の中に知れ渡ってしまう人もいるというか。」

愛原「と言っても、彼らが不祥事を起こす度に注目されるのは、あくまで有名人だからに過ぎず、決して有名人ほど問題児が多いわけではない(犯罪を起こした結果、有名になる者もいるが、それは除く)。くれぐれも誤解がないように断っておくが、犯罪者は有名人より無名人の方がはるかに多い。これは自信を持って言える。より正確に言えば【守るものがある者ほど、不祥事を起こしにくい】。有名人・・・特にヒーローといわれる人達は、名声というかけがえのない守るべきものがある為、(何らかのビョーキでもない限りは)それを安易にドブに捨てる行為はしないものだ。」

鼎「【守るべきもの】として、最もよく聞くのは家族だよね。独身の頃は無茶できても、家族ができると途端に丸くなるというか、無難主義になる人もすごく多いらしいし。」

逆沢「だから警察では、独身警官を割と厳しい環境の独身寮に隔離してるらしいわね。で、早く独身寮を出たい人ほど、結婚を急ぐ。そのせいか、警察官は割と早婚らしいし。警察機構は、警察官による犯罪(不祥事)を最も嫌うし、だからこそ不祥事を起こしやすい若い独身警官は目に届く場所で厳しく管理した上で、早婚を暗に促す。結婚したら独身時代はやんちゃしてても、かなり丸くなってくれるから。まして公務員だし。」

愛原「逆に守るべきものがないような人間ほど、無茶をする。不祥事や犯罪にも手を染めやすい。というか一度でも新聞に載るような犯罪事件を起こしてしまった者は、その時点で守るべき名誉も名声もほとんどゼロになってしまう為に、悪い意味で開き直ってしまい、再犯率が非常に高くなる。」

鼎「つまり名声という守るべきものに恵まれたヒーローや元ヒーローは、それだけ悪いことをする可能性が低い、良き隣人にもなりやすいって事だよね。」

逆沢「でもヒーローが悪事に手を染める可能性が低いほど、もしも彼らが悪事を犯した場合は、(レアで注目度も高いニュースになる事もあって)大きく報道されやすいというジレンマもあるけどね。経済的にも安定しているはずの公務員が、万引きをするからこそニュースになる。クリーンを標榜する政治家が汚職行為に手を出すからこそニュースになる。優等生であるにも関わらず、不良行為に手を出すからこそ厳しく叱責されるみたいな感じで。」

鼎「珍しいからこそ大々的に取り上げられるだけなのに、それを勘違いして、公務員の方が犯罪率が高いとか、優等生の方が本当は悪い奴ばかりとか、有名人ほど問題を起こすとか、そういう風に解釈する人は困るよね。」

逆沢「特待生問題にしても、不祥事問題にしても、野球部ばかりニュースになるせいで、野球部員ばかり悪く言う頓珍漢もたまにいるしねー。お前はその他の部活の特待生制度や留学実態がどうなってるのか全然知らんだろと言いたくなるというか。」

愛原「本来、ヒーローは、たとえ元ヒーローとなろうとも、そう簡単には不祥事は起こさない。余計な事さえしなければ、ヒーロー時代に築いた名声と業績は、そう簡単には失われはしないし、本人も自分が過去に築き上げてきた名声を守り続けたいと思うはずだから。」

鼎「あ、私、今、すごくいい事考えたよ。もしもみんなが一瞬でもいいからヒーローになれる世の中になったら、この世の犯罪とか、もっと減るんじゃないかと。」

逆沢「あー、なるほど。ありえない話には違いないけど、方向性は悪くないわ。みんなが自分の何かに誇りを持てるようになれば、その誇りを守り続ける為にも、自分の誇りや名声をけがすような下賤な振る舞いはなるだけしないだろうし。」

愛原「ネットでも下品な書き込みを常習的に続ける人間は大体匿名だし、逆に既に一定以上の名声や業績を持つ人達による公式プログや公式ツイッターで、サイト主がそのような書き込みをする例はほとんどない。既に一定以上の名声や誇りや社会的地位のある人ならば、(その人がビョーキでも無い限りは)自分の名声を無闇に下落させないような、分別ある書き込みを心がけるだろうから。」

鼎「匿名は、その人の人格をすごく下賤なものに変えちゃうよね。ほら、この前も復興担当の高級官僚が、被災者などを誹謗中傷するツイッターを匿名でやってたのがバレて左遷されたけど。この官僚さんが、仮に匿名じゃなく実名でツイッターやってたなら、もっと言葉遣いにも気をつけてただろうから、左遷される事もなかっただろうし。少なくとも実務の方では(内心でよろしくない事を考えていたのが、匿名ツイートの数々でバレてしまったとはいえ)表向きは、有能でいい人で済んでた訳だから。」

愛原「官僚として高い地位にいた人だけに、彼がもしも匿名ツイッターをやっていなければ、彼はおそらくこれからも、それなりには尊敬される有能な人材として名声を保てただろう。だが彼は、匿名という逃げ場を作ってしまい、さらにそこで醜いもう一人の自分を暴露して、しかもそれがバレてしまった事が命取りになった。せっかく高級官僚というヒーロー的な地位を手に入れたのに、本当にもったいない。匿名自体が悪いとはいわんが、せめて身元がパレても後悔しないで済む程度には、発言内容に配慮ができれば良かったのに・・・。」

鼎「匿名の罠は、怖いよね。公務員の人とか有名人の人が【みんなには内緒にしておくから】と言われてそれを信じたり、【どうせバレないだろうから】と高をくくって、SMクラブに通ったり、愛人作ったり、覚醒剤に手を出したり、脱法行為に荷担したり、ネットに汚い書き込みしたり。で、結局、悪い人にそれを指摘されて【(上司なり家族なり週刊誌なりに)リークされたくなければ、口止め料として○○万円払え】みたいになったりして。」

逆沢「一度でもヒーローになれた人は、匿名の場だからと言って、うかつに自分の恥ずかしいホンネを出さないように気をつけないと、まずいかもね。、悪い人にゆすりたかりされても困るし、匿名でやってたことがバレても困るから。今は愛人に出した【愛のささやきメール】や、友人と信じていた詐欺師に出した【冗談メール】まで、脅しのネタに使われたりするご時世だから。」

愛原「現在のヒーローはもちろん、かつてのヒーローも、安易に自分の名声を傷つける振る舞いをすべきでないのはもちろんだが、これは未来のヒーローにも当てはまる。今は無名に近い存在だからと侮って、プログなどで汚い書き込みばかりしてると、突然ブレイクした時にすごく後悔する事になる。本人は過去のブログも削除して、上手く隠すべき過去を隠蔽したつもりでも、すばしっこい者がちゃんと前もってログを取ったりしてる事は珍しくないからな。」

逆沢「分かる分かる。政治家などでも、知名度が上がった途端に、過去の黒い人脈とかがスクープされて炎上する例は珍しくないしね。大臣に就任した途端に、過去のスキャンダルを掘り起こされて、即辞任に追い込まれた政治家も何人もいるし。」

鼎「今、芸能界でブレイク中の能年玲奈ちゃんも、公式出身地は兵庫県という事だけしか触れられてないけど、コアなファンが発掘した過去の公式ブログの内容から大体の細かい出身地とかが細かく知れ渡りつつあるらしいし、本当に油断できないよね。(過疎地域出身であったり、レアな名字だったりすると、出身地が細かくばれると、簡単に実家バレまでして家族やご近所に迷惑がかかる可能性がある為、市町村以下は公式非公開のケースが多いと思われる。)。」

逆沢「まぁ彼女の場合は、過去に渡っても他人から批判されるような反社会的な書き込みは全くしてなさそうだし、そういう履歴のクリーンさもあったからこそ、厳しい倍率のオーディションもくぐりぬけてブレイクしたんだろうけどね。」

愛原「将来、ヒーローとして一瞬でも輝きたい人は、売れない時代からでも発言内容などにはある程度、慎重になっておくべきという事なんだろうな。でないと名が売れた途端に触れられたくない過去も暴露されて、たやすく炎上する政治家みたいな悲惨な事になる。現在のヒーロー、かつてのヒーローだけでなく、未来のヒーローも、匿名の罠などに安易に陥らないようではあって欲しい。」

鼎「今はヒーローじゃ無くても、未来を信じられる人ほど、良からぬ事はしないだろうという仮説も成り立ちそうだよね。」

愛原「そういう意味でも、一人でも多くの人がヒーローとしての活躍を一瞬でも達成できればいいなという指摘には大賛成だ。あるいは一人でも多くの人が未来に輝ける可能性を信じられる世の中になればいいなというか。」

鼎「そう考えるとフリゲ界にたとえても、名作と呼べる作品を公開しておられる作者さん(あるいは将来、そういう作品を生み出せると自分を信じられる作者さん)ほど、犯罪行為などとは無縁な善良な住民であり続ける可能性も高いといえそうだよね。大きな不祥事さえ起こさなければ、その名作を出した事による名声は長く保たれるし、逆に名声を汚すような大不祥事を起こせば、作品の値打ちまでけがされる可能性があるから。」

逆沢「同感。仮に重大犯罪とかを犯そうものなら、今のマスコミは、容疑者となった者の個人ブログとかも容赦なく探し出して、平気で暴露しちゃうからねー。【○○容疑者が作ったゲーム】みたいな感じで報道されて、不当に作品までおとしめられたりする可能性もあるかも。漫画家でも、児童買春容疑で捕まった作者の作品が突然打ち切りになったりしてるし、不祥事を起こした作者が悪いという方向だけでなく、本来無関係であるはずの作品自体の出来まで否定されかねないから怖いわ。」

愛原「俺も、このサイトを悪い意味でマスコミにさらされたら困るから、ヤバイ行為に手を出す予定は無いぞ。しょぼすぎるサイトとフリゲには違いないが、それでも今のところは【守るべきもの】の一つには違いないし。」

逆沢「心配せんでもウチの場合は、今更おとしめられて困るような名作なんか一作もないから♪」

















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