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愛原様のたわごと(14年12月14日)





愛原「今年ももう終わりだな。今年中に更新できるとしたらあと1回が限界か? 年末年始は忙しいので、もう一回更新できるかどうかは分からんが。」

逆沢「今、思えば、たわごとしかない一年だったわね。」

鼎「思いっきり雑談ばかりしてた気がするよね。」

愛原「うーん。これはまずい。仕方ない。今、製作中のゲームのネタでもやるか?」

逆沢「それは公開予定の奴の方か? 非公開の奴の方か?」

愛原「公開予定の奴でいく。というか非公開の方は、十分楽しんだし。」

鼎「非公開予定のゲームのネタばかり振ってもあれだし、たまにはそっちの方がいいと思うよ。ネタバレにならない範囲なら。」

愛原「うーん。CivilizationシリーズのMODとか、戦国史のオリジナルシナリオとか、雷神シリーズの自作シナリオとか、既作のエディタシナリオを作るのは、手間いらずな上に楽しいから、俺的にはそちらをネタにするのも割と好きなんだが、まぁ公開予定の方も製作順調だから、じゃあ今回はそっちで行くか?」

逆沢「製作ツールは?」

愛原「製作ツールは、今回もウディタ。ジャンルは箱庭ゲーム。今年の5月25日のたわごとで、ちょっとだけ触れたけどな。」

逆沢「あー、NPCが自由に行動するゲームって奴か? 確か。」

鼎「けど7lcw時代から毎回、ジャンルが見事にバラバラだよね。」

愛原「俺が楽しければそれでいいからな。技術力が追いつかない範囲にはさすがに挑めないが、そうでないならどんなジャンルでも挑戦するぞ。」

逆沢「今回は技術的には難しくないのか?」

愛原「技術的に難しい仕様にしようと思えばできるかも知れないけど、そんな危険な橋は渡らない。ひとそれと同様、プレイヤーが操作性で戸惑わないように、ごく限られたコマンドだけを使用して進められる仕様を目指している。」

鼎「でもひとそれとは、全然ジャンルが違うんだよね。」

愛原「今回は会話シーンが全くないからな。気が向いたら、会話シーンも色々追加していきたいが、今はまだそんな段階ではない。」

逆沢「会話シーンがないとか、それ今まで公開してきたゲームと、全くタイプが違わねえか?」

愛原「うん。全然違うぞ。」

逆沢「それ、ぶっちゃけプレイしていて楽しいのか?」

愛原「今の仕様のままなら、全く楽しくないだろうな。作り手としたら、すごく楽しいゲームだけど。」

鼎「作り手としたらすごく楽しいけど、プレイヤー視点だと全然楽しくないと感じられる理由は何かな?」

愛原「箱庭ゲームの要点は、ズバリNPCの自律思考ルーチンにある。つまりNPCが自分の頭で考えて、自分で次の行動を決めていく。これを神の視点を持つ作者の目線で見た場合、たとえば【AはBに頼み事をしたが、Bは断ったようだ】とか【CはDに襲いかかったが、Dは無事逃げきったようだ】といった動きが全て分かる。しかしプレイヤーの視点だと、PCの目の前にいるライバルの行動は多少は把握できても、全く別の場所で暗躍しているライバルの動きまでは把握できないだろ?」

逆沢「まぁ、それがリアルね。全く別の場所にいる別人の動きが逐一把握できたらエスパーだわ。」

愛原「まぁライバルの動きが全く分からないとそれはそれで退屈なので、その辺はこれから色々仕様を変えていく予定だが。まぁその工夫に関しての製作プロットだけは既に完成しているので、多分問題ない。」

逆沢「仮に完成した状態を100%だとすると、現在の進捗状態は何%くらいだ?」

愛原「会話系イベントや作り込みを一切加えないままなら30%くらいだが、いくら何でもスカスカの状態で完成形にしたいとは思わない。だからここは大見得きって5%と言っておこう。」

逆沢「5%って、何も作ってないのと変わらないだろが、それ。」

愛原「だから大見得切ったと言ってるだろ。そもそも製作状況5%と30%では、6倍も中身が違うということ。中身をスカスカにした状態と、あらゆるやりたい事を詰め込んだ状態では、6倍くらいは中身の差があるという事だ。もっともやりたい事を全て詰め込んだ状態というのは、イコール絵師さんも雇って、会話イベントもしっかり詰め込んで、細かい思考ルーチンもしっかり詰め込んでみたいな事が全部できた状態を指す訳だが。」

逆沢「それは現実問題として、実現不可能だろ?」

鼎「なんか脳内で作った【ぼくの作った最高に面白いげえむ】の世界だよね。」

逆沢「誰だって脳内では、最高に面白い漫画も、最高に面白いアニメも、最高に面白いゲームも、製作可能だからねー♪」

愛原「脳内で作られた最高に面白い作品を100%の状態で再現するのが不可能な事くらいは、さすがに分かっている。しかし脳内で満足してしまえば、作品としては成立しない。たとえ3%でも5%でもいいから、それを小説・漫画・映像・ゲームなどといった媒体を通じて一つの作品として仕上げるのが、一つの醍醐味なのだ。まぁ気長に作っていきたいとは思う。来年いっぱいはかかると思うけど。」

逆沢「そんなにかかるのか?」

愛原「中身スカスカでいいなら製作状況30%だから、プライベートなどで忙しくならない限りはまず半年もかからない計算になるが、まだそこまで絞り込みたいとは思っていない。登場キャラクターすら、まだ流動枠が残っている状態だからな。」

逆沢「箱庭ゲームで、キャラクターが確定していない状態というのはどうなんだ?」

愛原「別に致命的ではないぞ。箱庭だから、気に入らないキャラクターを箱庭からつまみ出して初めから居なかった事にして、代わりのキャラクターを箱庭に後から追加しても、製作上はそんなに困らないし。但し、会話シーンのようなものを入れるなら、やはり登場キャラクターをあらかじめ固定しておく必要が生じる。会話イベントで登場させてしまったが最後、後から居なかった事にはできなくなるからな。(居なかった事にした場合、会話イベント自体や、それに関する全派生データ処理も全て見直すしかなくなり、製作上のロスが非常に大きくなる)」

逆沢「登場人物数は決まっているのか?」

愛原「箱庭内に入れられる人数としては、最大35名を前提に考えている。」

鼎「コンピュータの仕様としては、32名までを上限にするか、そうでないなら64名前後まで増やしても良さそうなのに中途半端な数字だよね。」

愛原「あまり人数を増やしすぎると、対人関係が複雑化し過ぎてルーチンが混乱する。キャラクター一覧表示で、各キャラクターの枠が小さくなりすぎるのも避けたいし、とかいって無闇な改ページ処理も多用したくない。そしてそれ以上の理由として、登場キャラが増えるほど、キャラがかぶりすぎる可能性が高まる懸念もある。」

逆沢「じゃあ逆にいっその事、もっと減らせば? 箱庭ゲームなら、10人もいれば十分な気がするし。」

愛原「普通にプレイしてると、何人かはすぐに死んでしまうからなぁ。もちろん誰も死なない仕様にしてもいいけど、それじゃもっと退屈なゲームになってしまうし。死と隣り合わせくらいの難易度にしておけば、プレイヤーとしても適度な緊張が保てるし、そういうバランスを保とうとすれば、何人かは死んでも構わないくらいのバランスの方が、ゲーム的に都合がいいからな。」

逆沢「箱庭なのに死人が出るのか?」

愛原「出るよ。」

逆沢「やけにあっさり言い切ったわね。」

愛原「まぁその辺の細かい難易度調整は、まだまだ先の話だけどな。というかそういう調整は、全キャラクターが固まってからの話だ。死ににくいキャラクターが多くなるか、少なくなるか? 暴力的なキャラクターが多くなるか、少なくなるか? そういうのが煮詰まってからでも遅くない。」

鼎「今はまだそれを選別している段階って事かな?」

愛原「最大35人を前提にしているデータ容量に対して、追加したいキャラクターは50人近くいるからな。特に現段階では、男性キャラクターが多めに偏っており、バランス調整も必要だと感じている。」

鼎「やはり男性キャラクターの方が作りやすいのかな?」

逆沢「そういえばウチのゲームは、昔から男性キャラクターの方が割合的にずっと多いわね。」

鼎「美少女ゲーム全盛期の世の中と、逆の傾向だよね。世間的には女性キャラクターが多ければ多い程、売れる傾向みたいなのに。」

愛原「うーん。そういう流れになってきたか? まぁいいか。まだ仕様がどれだけ変更されるか分からない製作中のゲームの話題はこの辺で切り上げて、今回は【男女キャラクターの比率】の話でもするか?」

鼎「そういえば今のご時世だからこそ、女性キャラクターが多ければ多い程、売れるような状態だけど、昔は必ずしもそんな状況ではなかったよね?」

逆沢「どちらかというと紅一点型の漫画やアニメが多かった気がしなくもないわね。ドラえもんを初めとして、ヒロインは一人かいても数人。残りの主要キャラクターはみんな男ばかりというか。」

鼎「戦隊ものでも、5人の内、女性は1人か多くても2人まで。ロボットアニメやSFファンタジーでも、女性キャラクターが主要メンバーの過半数を制するような作品は、あまり多くなかったような気がするかも。もちろん少女漫画系は別だけど。」

逆沢「男しか登場しない、熱い男達だけのバトルものやスポ根ものすら、珍しくなかったわね。」

愛原「俺が好きな戦国SLG系でも、昔は男武将しかいなかったものだ。それがいつの間にか訳の分からない架空女性キャラとか、武将でもなんでもない姫キャラとかが、当たり前のようにゲームに登場して、しかも男性顔負けのパラメータまで持ってて、色々苦笑せざるを得ない。」

逆沢「昔の戦国SLGでは、史実準拠というか、女性キャラは男性の嫁になるくらいしか役割がなかったのに、そういう意味では最近の女性キャラの扱いは、本当に様変わりしたわね。」

愛原「昔の女性キャラは、下手するとアイテム扱いだったからな。敵キャラから奪い取る事でゲットできるアイテムそのものだった作品もある。」

逆沢「うへえ〜。一部イスラム圏もびっくりのモノ扱いぶりねー。一昔の女性キャラクターの扱いとは何だったのか?」

鼎「けどそのわずかに登場する女性キャラクターは、大体紅一点扱いだよね。多くの男性キャラクターの憧れであったりして。」

愛原「アイテムと言い換えるのがあれなら、報酬と言い換えても良さそうだな。主人公とか勝利者にのみ与えられる最大の報酬。それが紅一点の女性キャラクターと。」

鼎「現実の世の中では、男と同じ数だけ女もいるのに・・・。」

愛原「報酬としての価値すらない、並以下の女性の出番なんか必要ないという事かも知れんな。」

逆沢「殴るぞ。」

愛原「でも、現実問題としてそういう扱いだったんじゃないのか? 女性キャラクターの数自体は少ないけど、その代わりメインで登場できる女性キャラクターは、それなりに魅力があって、まさしく紅一点とか看板娘とか呼べる価値のある者ばかりだし。ああ、でも【サザエさん】とか【ちびまる子ちゃん】とか、女性作者の作品に関しては、ブサイク系(?)の女性キャラクターが普通に主要キャラの一員として登場するものも、相対的には多い気がするな。男女比率も均等に近い気がしなくもないし。」

鼎「男性作者が描く作品では使い道のないブサイク系女子も、女性作者からするとちゃんと魅力的(?)というか、個性的というか、存在意義がある生き生きとしたキャラとして描けるという事かな?」

愛原「俺からしても、容姿以外の面で魅力的、もしくは個性的で、存在意義のある女性キャラクターというのは大変興味がある。ウチの作品で女性キャラの数が少ないのは、その辺に原因があるかも知れないとも思うし、この際、色々と参考にしたい。」

逆沢「ん? なんか思うところでもあったのか?」

愛原「キャラクターを創作する上で重要なのは、どれだけキャラを立たせるかというか、キャラを魅力的、もしくは存在意義があるようにできるかだとは日頃思っている所だが、そうするとどうしても男女で差が開いてしまうのだ。極端な話、男性キャラクターならモヒカンだろうとデブだろうとジジイだろうと、それなりに魅力的なキャラクターにしやすい。面白い性格にしたり、個性的な能力を持たせたり、変わった過去や人脈をつけたりする事でだな。だがモヒカンの女やデブの女やババアを魅力的に描こうとすると、やはり難しいのだ。女性の魅力を語る上で、容姿などは絶対に切り離せないというか。」

鼎「けどサザエさんに登場する花沢さんとか、ちびまる子ちゃんに登場するみぎわさんとか冬田さんとか、不美人扱いのキャラクターだけど、ちゃんとキャラは立っているし、ワールドにとって存在意義のある存在になっているよね。工夫次第で、不美人キャラでも存在意義のある存在にできるというか。」

逆沢「存在意義というのは、何も性的魅力とかカッコよさだけじゃないからね。モヒカンやデブやジジイの男性キャラに外見的なカッコ良さはないかも知れないけど、作品にインパクトを与えるという意味で十分な存在意義をアピールする事ができるように、要は起用の仕方次第だと思わなくもないわね。」

愛原「しかし、それでも難しいものは難しい。一流作家や女流作家なら何でも無い事なのかも知れないが、俺にはすごく難しい。たとえば俺がモヒカンの女性キャラを出した所で、せいぜい一発屋のキワモノキャラにしかならないのは目に見えているというか。」

逆沢「あはは。まぁ精進しろ♪」

鼎「けどそんな起用の難しい女性キャラクターが、今の時代では全盛期だよね。」

逆沢「昔は男性社会の中に混じる紅一点というのが王道パターンだったのにねー。いつからそんな世の中になったのやら。」

愛原「【ときめきメモリアル】や【美少女戦士セーラームーン】あたりが、一つの時代の転機のような気がしなくもないが、俺の気のせいかな?」

逆沢「1990年代前半あたりか? コミケや同人誌という概念が、表舞台に出だした頃でもあるわね。」

鼎「言葉は悪いけど、セーラームーンという単語と同人誌という単語を組み合わせると、いかがわしいイメージしか浮かばないんだけど・・・。ときめきメモリアルの方は、著作権を持ってるコナミが厳しい二次創作規制方針を示して裁判にも持ち込んだおかげで、そういうイメージはあまりつかずに済んだ気がしなくもないけど。」

愛原「うーん。でもエロ同人誌の文化と、美少女ゲーム全盛期とは、何となく切り離せないイメージがあるんだよなぁ。」

逆沢「女性キャラクター全盛期といっても、かつての紅一点が紅五点とか紅十点になっただけで、女性キャラクターに求められている造形自体は、昭和の頃から何も変わってないって事なんじゃないのか?」

鼎「たった一人のヒロインではなく、たくさんのヒロインになっただけの事かな? もっとも女性キャラクターが増えた分だけ、本来、仲間枠やライバル枠として登場していたはずの男性キャラクターがはじかれるように変わったとは思うけど。」

逆沢「まぁ頼れる仲間も、手強いライバルも、みーんな女性が兼任できなくもないしって事かもね。もう主人公以外の男なんて、モブとお笑い要員だけで十分というか。」

鼎「しかし昔は紅一点というか、憧れのヒロインは一人か二人いれば十分だったのに、そこまで増えた理由は、同人誌文化とやはり関係が大きいのかな?」

逆沢「エロ同人誌が、ヒロイン達の神秘性を奪ってしまったって事じゃねえのか? 手の届かない憧れの姫君が、カネさえ積めばすぐに抱けるソープランドの泡姫並の存在になったというか。AKB48のコンセプトも【会いに行けるアイドル】らしいけど、すぐに手が届きそうなイメージのヒロインなんて、神秘性を全く感じないというか、飽きが早く来やすいというか、数で押し切らないと人気を持続しにくいというか。」

愛原「その代わり、ヒロインの数が増えた事で、多様な好みに対応できるようになったという側面もあるだろうけどな。中心的なヒロインとしては不向きでも、脇役として輝くタイプもいるし。」

逆沢「まぁ確かに、変人奇人系の女性キャラクターも増えたわね。まぁ王道や凡人タイプばかりだと、キャラがかぶりやすくなるだろうから、仕方ない事なんだろうけど。」

愛原「キャラかぶりを防ごうとした結果、変人奇人系が増えるのは、男だろうが女だろうが同じ事。それと男女比率は関係ない。」

逆沢「その意見は却下。変人奇人系の女性キャラや、無能系の女性キャラや、ブサイク系の女性キャラを嫌えば嫌うほど、女性キャラが減るのは当たり前。逆をいえば、無口であろうが、ヤンデレだろうが、キモウトだろうが、面倒くさい程のツンデレだろうが、ドジっ子だろうが、泣き虫だろうが、マッドサイエンティストだろうが、喪女だろうが、暴力娘だろうが、おせっかい娘だろうが、自己中心娘だろうが、おかしなファッションをしたコスプレ娘だろうが、全てを属性と理解して好意的に受け容れられるなら、無限に女性キャラを増やせると思うわ。」

愛原「ぬおっ、なるほど!」

鼎「男性キャラクターだったら【ウザい】とか【よく分からない格好や思考をしたヘンテコな奴】で終わりそうな性格のキャラクターでも、可愛い造形をした女性キャラクターなら【萌え】になりやすい気がするよ。」

逆沢「戦艦だろうが戦国武将だろうが、なんでもかんでも可愛く女体化すれば成功するようなご時世みたいだしねー。逆に男体化したとしても、果たしてそこまで人気が出たかどうか・・・。」

愛原「まさしく【可愛いは正義】の時代なんだな。」

逆沢「可愛いという前提条件は必要になってくるけど、それさえ満たしていれば、女性キャラクターを前面に出した方が売れると思うし、かつ作り手にしてもキャラクター造形がしやすいとは思うけど。」

愛原「うーん。AKB48に対抗して、個性的な男達を47人集めてAKO47とか結成したとしても、そこまで人気が出ないような気がするし、今はどんなに面白い男やカッコいい男を集めても、可愛い女の子の群れには勝てないという事か?」

逆沢「AKO47って、赤穂浪士のパロディーかよ? そういや今日は討ち入りの日だったわね。世間では選挙一色みたいだけど。」

鼎「エロゲに対抗して、ボーイズゲーというジャンルもあるにはあるらしいけど、市場規模としては微々たるものらしいし、どんなカッコいい男達をたくさんそろえても、可愛い女の子の集団には太刀打ちできないような気がするよ。」

逆沢「歌謡曲のジャンルでもそうだけど、昔は男性中心のバンドなどが多くあったけど、今は若くて可愛い女の子が数の力で圧倒するタイプのユニットの方が全盛期になっちゃってるからねー。」

愛原「その代わり、芸能界での寿命は男中心のユニットの方がずっと長いけどな。」

逆沢「・・・うーん。可愛いはいつまでも持続しないから仕方ないのよ。おニャン子クラブの時代、あるいはそれより昔から、カワイイを売りにしたアイドル稼業は、年齢が最大の敵にならざるを得ないから。」

愛原「だから秋本某は、次から次とユニットのメンバーを頻繁に入れ替えたり、解散と結成を繰り返しているのだな。」

逆沢「エロゲやアダルトビデオの世界でも、基本的に可愛い女の子は、使い捨て扱いみたいだからねー。」

愛原「うーん。俺としては、使い捨てでは無く、いつまでも印象に残るようなキャラクターを世に出したいと思うのだが。今のご時世、三次元でも可愛い女の子はいくらでもいるが、二次元ならなおのこと(絵師などに実力があれば)可愛い女の子を量産する事は難しくないし、しかし可愛いだけの女の子キャラクターの大半は、やはり別の可愛い女の子キャラクターが現れる度に、押し流されて消えていく。そういうのではなく、本当の意味で印象に残るキャラクターであって欲しいのだが。」

鼎「芸能界でも、可愛いだけではないアイドルこそが、最終的に厳選されて生き残っている気がするよね。」

逆沢「ある種の神秘性を維持できていたり、女優や歌手などとして本物のスキルを持っていたり、トークが上手かったり、そういうアイドルは歳を重ねても、なんだかんだ芸能界で生き残っている気がしなくもないわね。」

鼎「可愛いだけのアイドルは、可愛くなくなったら商品価値を失うし、別の可愛いライバルに押し流される危険も高いけど、根の深い固定ファンがつくくらいのレベルに達する事ができれば、初めて本当の意味で成功したと呼べそうな気もするよね。」

愛原「一方、男性キャラクターは、イケメンかどうか以上に、キャラの立ち具合の方が成否に関わりやすい気がするな。」

逆沢「面白い顔とかブサイクな顔というのも、インパクトというか、キャラの立ち具合に貢献するという意味で言えば、必ずしもマイナスに働かないのが男性キャラクターの強みといえなくもないわね。」

愛原「マイナス要素がプラスに働きやすいともいえるわな。ごく個人的には、味のある三枚目や味のあるトラブルメーカー(いわゆる無能系含む)はもちろん、情けない役回りや卑怯で下劣な役回りも演じさせやすいという点で、男性キャラクターは扱いやすい。」

逆沢「うーん。それはあるかも。タチの悪い冗談とか、下品な役回りであっても、男性キャラだと器用に立ち回らせやすいというか。」

鼎「女性には、ある種の見栄が求められやすいから、露骨に恥をかかせるような役回りに使いにくいというのは、やはりあるかも。」

逆沢「男性なら単なる恥さらしになるような役回りでも、女性なら悲劇のヒロインという形になりやすい傾向はあるかもね。大河ドラマのような作品でも、女性に無数の良妻賢母あれども、恥さらしのクズ女性はこの日本に存在しないってスタンスみたいだし。」

愛原「紅一点のヒロインに愛着を感じる古い時代の感性を引きずっているせいか、俺自身も、女性キャラクターをザコやかませ犬やゲスとして扱うのは、少々苦手ではある。故にそういう役回りは総じて男性キャラクターが引き受ける事になりやすく、結果的に数は男性キャラクターの方が勝るが、有能な者の比率は女性キャラクターの方が勝る傾向がみられるような気がしなくもない。」

逆沢「古い感性ねー。それはダメだわ。今時の流れに乗りたいなら、どんな出来の悪い女性キャラクターも、萌え属性にして売り出すくらいの意欲が無いと。」

鼎「ドジっ子属性とか、不幸属性とか、素直になれない属性とか、勘違い属性とか、わがまま属性とか、悪趣味属性とか、本来ならマイナスになりそうな要素も、プラスにできちゃうところが萌え文化のすごいところだよね。」

愛原「出来の悪い男性キャラクターは、主にお笑い要員として存在価値が出てきやすいけど、出来の悪い女性キャラクターは、萌え要員として存在価値を持たせればよいって事か?」

逆沢「女性に神秘性や偶像性を求める女性神格文化とは逆の流れだけど、まぁアリなんじゃないの? 本来なら神格化に値しないようなタイプの女性キャラクターにも、存在価値という光が差してきたと思えば。」

鼎「萌えとはかなり違うかも知れないけど、サザエさんやちびまる子ちゃんに登場する女の子キャラクターも、神秘性のかけらもない代わりに等身大の女の子にスポットを当てた作品と考えたら、行き着く部分は同じだと思うよ。萌え文化は、性格的にぱっとしない女の子でも可愛ければ正義。ちびまる子ちゃんなどの場合は、外見的にぱっとしなくても面白ければ正義みたいな感じで。」

逆沢「男性キャラクターの場合は、昔からそうなんだけどね。それこそ、うっかり八兵衛よりはるか昔の時代から。」

鼎「昔は、女性版うっかり八兵衛みたいなニーズがほとんどなかったから、報酬になり得たり、神格化に値するようなヒロイン以外は出番自体も少なくて、それで男性キャラクターの比率が高かっただけのような気もするし。」

逆沢「実際には、男と同じだけ、うっかり者の女もいるし、性格の悪い女もいるけど。」

鼎「キャラクターという観点でみた場合、そういう女性キャラクターにもニーズが出てきたというのは、悪い傾向じゃない気もするよ。」

愛原「なんでもかんでも萌えで片付けて正当化してしまう文化に関しては、正直抵抗はあるが、まぁ一理はあるか?」

逆沢「まぁ使い捨てのダッチワイフみたいな女性キャラクターにしたくなければ、可愛いだけじゃない魅力も必要になってくるとは思うけどね。そのキャラクターの長所も短所も含めて、ある種の人間味というか、生命力が欲しいというか。」

鼎「偶像化・神格化されるような素敵なヒロインもいいと思うけど、短所もたくさんあるけど、それでも生命力あふれる等身大のヒロインもいれば、物語にもっと花を添えられるかも知れないよ。」

愛原「少数の偶像的ヒロインを多数の男性キャラクターが奪い合う古典的箱庭や、少数の男性キャラクターに多数の個性的な女性キャラクターがあの手この手で迫ってくる萌えハーレム型箱庭も、まぁ悪くはないが、あえて男女均等型の箱庭を創るのも面白いかも知れんな。人気者の男性キャラクターや女性キャラクターもいる一方で、そうじゃない男性キャラクターや女性キャラクターもいるような感じの。」

逆沢「リアルと同じ悲哀を感じる危険もあるけどね。そういう箱庭は♪」

愛原「ゲームの世界では主人公特権があるから、よほどゲームバランスかおかしいか、縛りプレイでもしない限りは、大丈夫だろ。多分・・・。」


















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