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愛原様のたわごと(15年3月15日)






愛原「魔王や独裁者や悪の秘密結社や侵略者などがラスボスではなく、神や自国政府や世界の管理者などがラスボスの作品も意外と多いよな。」

逆沢「あー、言われてみれば本当に多いわね。見るからに悪って存在じゃなく、正義を気取っている存在こそが実は最終的な敵だったみたいな展開というか。」

鼎「フリゲだと、むしろそっちの方が多そうな印象すらあるかも。」

逆沢「市販ゲームや漫画の世界でも、ちょっとひねったストーリーの作品なら、そういう展開はメジャーだと思うわ。独裁者をやっつけた後で、彼に独裁者のレッテルを貼って狂わせた原因が、実は自国の政府の策謀にある事が明らかになったりとか。あるいは勇者が悪の大魔王を倒したのはいいものの、強くなりすぎたその勇者がいずれ暴走する可能性を危惧して、天界の住人が世界秩序維持の名の元に勇者討伐隊を送り込んだりとか。あるいはごくシンプルに、堕落した人類を滅ぼす為に、神や世界の管理者を気取る者が制裁に動くストーリーとか。」

鼎「チンピラをやっつけた後に色々背後関係を探ってみたら、実は自国の政治家や警察組織がバックにいて、隠れた資金源になっていたりする展開も鉄板だよね。」

愛原「自国政府に都合のいいチンピラの悪事は見て見ぬふりをするけど、彼らが増長して扱いにくい存在になったり、政府関係者との癒着をばらす動きに出た途端に、警察組織がそのチンピラを正義の名の元にやっつけるみたいなシナリオとかは、リアルでもありそうだよな。」

逆沢「かつてイラン・イラク戦争の時にアメリカ側についたものの、扱いにくくなった途端にアメリカに切り捨てられたイラクとサダム・フセインとかか?」

鼎「私は、中国の習近平政権をイメージしたかも。政敵陣営の汚職行為だけを正義の名の元に厳しく追及して、自分の政権の強化を図るみたいな。」

逆沢「正義の味方の皮をかぶった真の悪党って感じで、ラスボスとしては、すごくふさわしいとは思うけどね。見るからに悪党って奴がラスボスよりも、ストーリーとしても厚みが出て、少なくともファンタジー世界のシナリオの中に限るなら、私は割と好物だわ。」

鼎「で、そういう正義気取りのラスボスは、【世の中は綺麗事だけでは動かないのだ】とか【世界の秩序を維持する為に必要なのだ】とか、色々自己弁護したりもするよね。」

逆沢「正義気取りのラスボスは、本当に言い訳がましいキャラが多いわ。見るからに悪党ってキャラなら、その点、欲望や本音がそのまま口に出るキャラが多くて分かりやすいのにねー。」

愛原「まぁリアル世界でも、正義気取りの奴ほど、人気や支持率が下がりそうな行動を選択する度に、いちいち大義名分をこじつけてそれを強調したがるからな。【グハハハハ。今こそ議席を増やす好機。解散総選挙に打って出るぞ。そして我が党がこの国の愚民どもを支配するのだ!】とか【あいつはもう用済みだ。あいつを滅ぼして、奴が握っていた利権を我が物とする!】とか本音丸出しで言ってくれれば、俺も誰が悪党か分かりやすくて助かるのだが。」

鼎「そういう分かりやすい悪党では頭が悪そうで、ラスボスには似合わないと思ったかも。」

逆沢「でも欲望のままに突っ走る頭の悪そうな魔界のラスボスと、世界の秩序がどうこう口うるさい天界のラスボスだったら、魔界のラスボスの方が、案外与しやすしそうと思うのは私だけかな? 魔界のラスボスに対しては、その欲望を満たしてやるか、損得を説けば妥協の余地もありそうだけど、天界のラスボスは、自分に関係ないルールを一方的に押しつけて来て、それに従わない奴は許さない的な視野の狭い奴も多そうだし。」

鼎「言われてみれば、それはあり得るかも。欲で動く人は、損得で釣りやすいし、おだてにも乗りやすそうだけど、変な信念にこだわっている人は、どれだけ割に合わない事を説明しても、そのまま突き進みそうだから。」

逆沢「分かる分かる。【たとえどれだけの犠牲を出そうとも、悪に屈する訳にはいかないのだ】みたいなノリで、損得も勝率も度外視で、信念を貫こうとするのよね。無関係の他人も巻き込んで。」

愛原「真面目でありすぎるが故に、ルールを曲げる事ができない。上司からの命令とあらば、それが無茶な命令でも従うのが忠義だの正義だのと考えるから、周りがどれだけ意見をしても結論を曲げようとしない。また真面目であるが故に、他人が不真面目である事も許せない。自分の利害損得に一切関わらない事であっても、不真面目な者を矯正せずにはいられない。仮に野球部員は黒髪の丸坊主であるべきだと感じたならば、それ以外の髪型をした野球部員などチャライふざけた奴にしか見えないような感じで、マイルールから外れた者に対して不快感を禁じる事ができない。」

逆沢「そういう真面目すぎる人が指導者になると、部下にもその因習めいたマイルールを押しつけて来そうで、私的には不快にならざるに得ないわ。正義の気取りのラスボスも、どちらかというと神経質そうというか、自分と直接関係ない他人に対しても、いちいち細かい事まで口を出してきそうなタイプが多そうだしねー。単なる偏見かも知れないけど。

愛原「・・・いや。それは多分、偏見ではないだろうな。」

逆沢「お、偏見ではないと主張する、そのココロは?」

愛原「正義気取りのラスボスの多くは、基本、管理者気取りだからな。自分だけでなく、他人も思い通りに動かさないと気が済まない。だから自分の思惑通りに動かない部下や国民や他人がいると、速やかに矯正もしくは排除しようとしたがる。また自分の権力や武力をもってしても統御できないような勇者が現れたらば、それも無力化あるいは抹殺しようとする。人類が自由を謳歌していても、自分の倫理観にそぐわないと判断すれば堕落したと判断して、処罰や初期化を検討する事もある。彼らは古典RPGでいうところの典型的ロウ(LAW)なのだ。」

鼎「古典的RPGでは、キャラクターの人格アライメントを表すものとして、ロウ・カオス・ニュートラルの3種類があるものが有名だよね。」

逆沢「ロウは秩序カオスは混沌。ニュートラルは中立という意味だったかな? ロウ=正義。カオス=悪みたいな解釈をされる場合もあるようだけど。」

愛原「まぁ聖職者とか騎士とか警察官とか、この世の秩序を守らせようとする側の人間にロウ属性が多くなるのは、当然といえば当然だからな。逆に何物にも縛られたくないような自由人とか、現状の秩序を破壊しようとする者には、カオスが似合う。」

逆沢「秩序とか混沌とか訳すから、なんか難しそうだけど、要は他人を縛りたがる者がロウで、それを嫌う者がカオスといった方が正しいのかな?」

愛原「正しいかと言われたら疑問だけど、分かりやすくはあるだろうな。まぁ混沌と書くからまがまがしいイメージが先行しがちではあるが、人は人、自分は自分というのが徹底できるなら、まずカオスよりではあろう。逆に共通の正義や社会規範という概念がまず先行して、一国民として、あるいは一人の人間として守るべき共通の価値観があるという考えを上に置くなら、まずロウ寄りだ。」

鼎「ロウは英語ではLAWだから、直訳だと秩序よりも、まずだよね。」

愛原「そう。法。みんなが守るべきもの。人に特定の行為を強制もしくは逆に禁止・束縛し、それに従わぬ者に対して制裁も課せる根拠となるもの。それが法だ。」

鼎「つまりアライメントがロウって事は、その人は法を初めとしたルールを大切にし、他人にもそれを大切にするように要求する者という解釈でいいのかな?」

愛原「まぁ、カオスと対比する上では、その解釈で問題ないと思う。」

鼎「カオスもよく混沌と訳されがちだけど、もっと誤解を与えない訳にしたらいいのにと思ったかも。」

愛原「俺なら混沌ではなく、自由と訳すけどな。というかウチのサイトの7lcwの勢力別人物紹介の欄では、もう何年も前から秩序自由の名前で、個々人のアライメントが表記されている。」

鼎「あ、本当だ。ゲーム本編では全く関係なかったから、今まで気づかなかったかも。」

逆沢「つうか愛原軍。カオスしかいね〜www!!!」

愛原「でも俺やお前がロウを名乗ってたら、それはそれで詐欺だろ?」

逆沢「ま、それはいえる♪」

愛原「ま、ロウの全てが他人に価値観を押しつけたがる性分という訳でもないけどな。自分の信念は大切にするが、他人の信念も同じくらい大切にできるような寛容的なロウも世の中には多い。」

鼎「登場人物欄に当てはめれば、ハト派のロウがそういうタイプになるのかな? 大神将軍や穐本将軍をはじめとして話し合い至上主義者の楠木さんや峰さんらが該当するよね?」

逆沢「逆にタカ派のロウは、自分の信じる価値観をガンガン他人に押しつけてくるタイプという事か? 極右思想の池田とか、エンディングで寺社奉行になって宗教をガンガン取り締まる国東将軍がタカ派のロウ・・・。なる程、理解した。」

鼎「逆にカオスといっても、ハト派とタカ派では中身に少し差があるのかな?」

愛原「タカ派のカオスは、概して弱肉強食だな。自由と自己責任はワンセットという考えに近そうだ。基本的に個人主義者。割と自分のしたいようにやるタイプ。」

逆沢「欲望が素直に口に出るような悪の大魔王とかは、タカ派のカオスに分類されるという事か? この登場人物紹介欄式の分類では。」

鼎「逆沢ちゃんは、タカ派のカオスと分類されているようだよね。」

逆沢「ぶっ!!!」

愛原「まぁタカ派のカオスは、自分の自由を束縛する者に対しては露骨に敵対的になりやすいが、そうでない限りは不必要に他人に干渉はしたがらない。オーソドックスな悪の大魔王とかも、大体、そんな奴が多そうだわな。末端の下っ端が何をしようと大抵無関心。中堅の幹部が何を企んでいようが、私腹を肥やしていようが、自分の損得や権益に関わらない限りは好きにしろって感じで。」

鼎「タカ派のロウとは正反対だよね。こちらは末端の兵士が法を犯すだけでも、絶対に許さないみたいに他人に対して監視の目を光らせまくりみたいだし。」

逆沢「まぁ他人を束縛してこそのロウだしねー。」

愛原「但し、タカ派のカオスは、自分の欲望や理想には極めて忠実なため、その理想や欲望が他人を巻き込む内容なら要注意だ。自分の虚栄心を満たす為に、民に重税を課したり、無駄に豪華な建造物を建てたり、民に皇帝陛下とか将軍様と呼ばせたりする事もあるだろう。自分の関心外には総じて寛容であったり無関心ではあるが、関心事に関してはタカ派のロウ以上に迷惑な存在になりやすい。ロウと違って、自分を縛るルールすらない事も多く、そういう奴は思いつきで何をするか分かったものではないからな。」

鼎「タカ派のカオスはピンキリだけど、その欲望や理想の中身次第では要注意って事かな?」

愛原「一方、ハト派のカオスは7lcwでは寺島しかいないけど、まぁあんな感じ。アナーキックなタカ派カオスと異なり、弱肉強食上等とか、自分一人良ければそれでいいとか、他人の自由を欲望のままに蹂躙していいとまでは考えない。ロウではないので他人を管理するのも管理されるのも大嫌いだが、決して他人に無関心という訳ではなく、ハトらしく他人と協調したり仲良くするのを好む。なので相手がロウであっても、話し合いや妥協が通用する同じハト派のロウとは割と仲良くできる。また相手がタカ派でも、同じカオスなら、他人は他人、自分は自分で、お互いに割り切って対応できるので、(利権などが対立しない限り)やはり争う事は少ない。」

鼎「そういえば寺島さんは、敵勢力の武将も含めて、誰とも割と仲が悪くないよね。池田さんを除いて。」


愛原「寺島はカオスだがハトなので、人が嫌がる事はあまりしないし、それが内政方針にも強く反映され、住民も不満を持ちにくい。思想の異なる敵にも寛容なので、敵愾心を煽る事も少ない。但し、タカ派ロウの池田と寺島は互いの目指す政治の中身から日頃の倫理道徳観まで元々真逆な上、池田自身が自分の信じる正義を人にガンガン押しつけてくるタカ派ロウメンタル丸出しな為、この関係だけは不倶戴天を避け得ないようだ。」

鼎「自由人=ニュートラルと考える人もいるけど、これは間違いなのかな?」

愛原「各作品がカオスやニュートラルといったアライメントの差異をどう定義しているかによりけりだから、正しいとも間違いとも言えんな。たとえばロウは昼に強く、カオスは夜に強いシステムのゲームもあるけど、そういう作品の定義に従うなら、俺が想定する定義づけの基準とは全く別物だろう。俺の定義では、ほどほどに法やルールを重んじ、ほどほどに自由を愛する人達という事になるのかな? 【悪法も法なり】というソクラテスの有名な言葉があるが、これを支持できるならロウ。全力で否定できるならカオス。本気で悩むならニュートラルに考えたら分かりやすいかも知れない。なお【悪法も法なり】かを本気で悩むのではなく、状況に応じて方便として使い分けるような人間は、本質的にはカオスだろう。悪法が自分にとって都合よく機能していたり、表だって反発するのが危険な時に、それを表面上支持するくらいは、どんな卑劣なカオスでも平気でやるからな。」

鼎「大神さんや穐本さんらハト派のロウと、寺島さんのようなハト派のカオスでは、同じハト派でも、悪法に対する考え方が基本的に正反対という事かな?」

愛原「うん。たとえば大神や穐本は、現行法に従ってできるだけ穏健に悪法を是正しようと考えるだろう。また組織が悪い方向に向かったとしても、一度ルールに従って決定された事に対しては全力を尽くそうとするだろう。だから大神は古い慣習や円卓議会の爺さん達をも決して軽んじるような真似はしないし、できない。元来反戦思想の穐本なども、国の方針として開戦が決まったならば、自国を守る為に全力を尽くす形になる。しかし寺島は違う。組織に対する忠誠心なんかゼロだし、組織がおかしな方向に向かったならば、クーデターという非合法手段に訴える事にもためらいや罪悪感はない。寺島にとって悪法は法ではなく、法ではないので超法規的手段を使ってそれを無理矢理潰しても何ら問題ないのだ。タカ派ではないから、無理はしないだけで。」

逆沢「あ、そうか。そういえば寺島はクーデター上等のキャラだったのを忘れてたわ。組織に対する忠誠心がやたら高そうなハト派ロウとは、根本的にタイプが違ったわね。」

鼎「幕末の英雄にたとえれば、吉田松陰や高杉晋作は典型的なタカ派カオス。桂小五郎や大久保利通あたりがハト派カオスタイプかな? あえて分類すれば。」

愛原「まぁ大政奉還で一度はまとまった政変劇を、無理矢理武力づくで幕府を倒す方向に持ち込んでまでするような連中がロウのはずがないし、穏健派にみえる連中も含めて、倒幕派の大半はカオス型だろうな。逆にどれだけ幕府がボロボロに弱っていても、それを軸に日本を導いていこうとした者達の多くは、ロウに分類してもいいかも知れない。」

逆沢「ロウとカオスのどちらが正義という論点ではなく、問題の解決方法の違いと考えた方がいいかも知れないって事かな?」

愛原「そう思う。たとえばさっき悪法の話をしたが、仮に法が万人にとって善なるものとして機能していたならば、ロウもカオスも対立する必要はないからな。誰かが法やルールのあり方、もしくはその運用実態に不満を持った時、初めてロウだのカオスだのタカだのハトだのといった対立軸があらわになるだけで。たとえばクラスで学年一の成績不良の落ちこぼれが出たとする。で、自由時間を拘束して予習・復習・宿題などで勉強漬けにすべきとか、あるいはもっとやる気を出してもらえるように指導方針を見直すなどして、何としても彼の成績を上げようと考えるならロウだ。逆に自己責任だから放っておけと考えるならカオスだ。そして成績不良者は容赦なく留年処分か退学処分にしろと考えるならタカ派だ。非行なども起こしていないし出積日数も満たしているのだから、とりあえず卒業証書くらいはくれてやれと寛大に対応するならハト派だ。クラスで誰も落ちこぼれが出ていないなら、ロウもカオスもタカもハトも関係ないんだけどな。」

逆沢「なる程。良くも悪くも、お節介なのがロウでもあると。」

鼎「それで天界の住人とか、創造神とか、完璧超人とか、世界の支配者とか言われる人がラスボス的行為に出る時は、大抵、お節介な動機ばかりになるって事かな?」

逆沢「強すぎる勇者が悪に染まったら困るのでその前に叩くとか、堕落した人類を滅ぼすとか、この程度の犠牲は容認すべきだといって罪のない人を容赦なく傷つけるとか、そういう発想をする正義気取りのラスボスは、みんなそんなタイプだわ。」

鼎「というかどうして彼らは、そんなに他人に干渉したがるのかな?」

愛原「そこがカオス型ラスボスと、ロウ型ラスボスの絶対的な違いだな。カオス型ラスボスは、自分の部下のする事にも割と無関心。逆にロウ型ラスボスは、自分の部下でも仲間でもなんでもない赤の他人のする事にもいちいち干渉したがる。まるで世界の管理者気取りというか。」

逆沢「なんで、お前らに管理されなあかんねんと思うのは私だけか?」

愛原「いや。お前だけでなく、みんなそうだろう。だからおせっかいな正義気取りは、最後の最後にラスボス枠となって、主人公達に倒されるのだ。そして主人公達は晴れて、何者にも管理されない真(?)の自由を手に入れ、ハッピーエンディングとなる。」

鼎「けどリアルの世界にも、ロウ型ラスボスタイプの人は人は割といるよね。特にえらい人ほど。」

逆沢「安倍なんか、特にそのタイプのようね。マスコミを管理し、マイナンバー制度で国民も管理し、秘密法で情報も管理しみたいに、ありとあらゆるものを管理しようとしてるみたいだし。」

愛原「でもこの手のタイプは、大体、世のため人のためと思っているからな。どこぞの創造神や完璧超人ではないが、【自分達が世界を管理してやってるからこそ、世の中はうまくいってるのだ】とすら、考えている傾向がある。」

鼎「王族や貴族階級の人は、昔から大体、そういう思想らしいよね。【自分達が世の中を治めてやっているから、世の中は上手く回っているんだ】みたいな。」

逆沢「しかも本人達は、みんなの為に進んで苦労を買って出ているとすら思ってるようだしね。【天下人には天下人なりの苦労がある】とか【金持ちには金持ちなりの苦労がある】とか言って。ひどい者になると【お前達下々はいいよなぁ。気楽な身分で】みたいな事も付け加えて。」

愛原「なんか【お前ら低学歴はいいよなぁ。俺なんか進学校だから、今日も受験勉強に追われて大変だよ】とか【お前ら独身貴族は気楽でいいよなぁ。俺なんか今日も家族サービスだよ。とほほ。】とか【お前ら一回戦負けでいいよなぁ。俺なんか試合に勝ち続けているせいで、明日もまた強豪校との対戦でホント地獄だぜ】とか【今日も残業でもうクタクタだよ。本当にニートの連中がうらやましい。】とか【人気者は本当につらいぜ。気持ちが休まる暇もないんだからな。】と同じにおいがするセリフだな。そういうのは。」

逆沢「金持ちなりの苦労があるとかホザいてる奴に、【じゃあ俺が金持ちなりの苦労を引き受けてやるから、財産交換しようぜ】と言ったら、全力で拒否するだろうけどね。」

愛原「彼らが苦労していないとまでは言わないが、苦労の中身がそもそも現状維持をする為だからな。金持ちは金持ちであり続ける為に苦労する。貴族は貴族であり続ける為に苦労する。高学歴は高学歴であり続ける為に苦労する。一流アスリートは一流アスリートであり続ける為に苦労する。そして他人を管理したがる者は、他人を管理し続ける為に苦労する。他人を管理し続けないと、自分が管理される立場になりかねないから管理し続けているとも言える。富裕層や貴族が今の特権階級を維持する為に、下層の管理という苦労を買って出ているのと同義ともいえる。」

逆沢「なる程。正義気取りのラスボスの本音が理解できた気がするわ。」

鼎「本当は自分の既得権益や現状の特権的立場を守る目的で他人を管理しようとしているだけにも関わらず、その自覚がないから、【俺はこんなに苦労して貴様らを管理しようとしているのに、貴様らは俺の苦労も理解せず、好き勝手しやがって!!】って気持ちになるのかなぁ?」

愛原「管理される側からしたら、【お前なんかに管理されたくなんかない】と考えてもおかしくない。しかし管理している側からしたら、自分が理想とする秩序(現状)を維持する為にも管理をやめる訳にはいかない。で、その自分の理想とする秩序とやらが、他人からみて歪んでいればいる程、色々面倒くさいことになる。」

逆沢「で、世界の管理者を気取る人達が歪んだルールを押しつける為に主人公に戦いを挑んだ結果、色んなドラマが生まれる訳ね。」

鼎「ファンタジーでは鉄板となる程、面白いシナリオ展開だけど、現実世界で勝手に【世界の警察】とか【グローバルスタンダード】とか名乗ってそれをやられたら、すごく迷惑だと思ったかも。」

愛原「と今回は、カオスしかいない、非常に偏った愛原軍のメンバーによるロウ分析の巻でござる。」























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