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愛原様のたわごと(15年5月10日)






愛原「今年のプロ野球は訳分からん。混パは珍しくないが、セリーグもよく分からない順位の変動を見せている。」

逆沢「それでも終わってみれば、やっぱり巨人だと思うけどねー。何しろ底力が違うし。」

鼎「底力というか、選手層の厚さも選手個々の基礎体力も違うよね。だから各選手の疲労がどんどん蓄積してくる中盤くらいには、やはり巨人あたりは間違いなく上位を確実にしていると思うよ。」

愛原「巨人の安定感についてはまぁ置くとして、横浜やヤクルトが例年に無い健闘をしている一方で、前評判の良かった広島と阪神が最下位争いをしているのが大変興味深いな。」

逆沢「広島の最下位状態が長く続いたのも予想外だったけど、昨日の直接対決で今度は阪神が最下位か。阪神ファンも広島ファンも、泣きたくなるような展開が続いてるわね。」

鼎「広島も阪神も、どうしてこんな低迷状態になっちゃってるのかなぁ?」

逆沢「広島に関してはよく分からないけど、阪神に関しては主力のメッセンジャーやマートンの体型が前年と比べて明らかに太ってしまってるから、その辺に原因があるような気もするけどねー。実際に成績も振るわないし。」

鼎「私は他球団の強化に対応できてないような気もするけど。少なくとも阪神は、他球団と比べてストーブリーグの対応が最悪に近い状態だったし。」

逆沢「広島は黒田が帰ってきたりして、どこをどうみても近年最強の布陣だから、補強はむしろ大成功だし、とすると新監督の采配が悪いのかな? 緒方監督には悪いけど、他に低迷の理由が思い浮かばないわ。」

鼎「広島の低迷の理由を監督一人に押しつけるのはちょっと気の毒な気もするけど、現場の最高責任者だから、それもやむを得ない話なのかな?」

逆沢「広島の監督の采配が上手いのかそうでないのかは私も分からないけど、監督の責任がゼロという訳にはいかないんじゃないの? 阪神にしたって、全然勝てないメッセンジャーとかを戦犯扱いにするのは簡単だけど、それを起用しているのは監督な訳だから。」

鼎「調子の良い選手とそうでない選手を見抜いて、柔軟に起用できるのも名監督の条件だよね。」

逆沢「頭の固い監督は、特定の選手にこだわりすぎる傾向もあるようだけどね。まぁ調子が悪くても使い続ける事で伸びたり立ち直る選手もいるだろうから、その辺の判断は難しい所だろうけど。」

愛原「采配の善し悪しをシロートが判断するのは難しい。采配としてはしっかりとした論拠があっても、結果として勝てない事もあるだろうし、こちらがヘボ采配でも、相手がもっとヘボなら普通に勝ててしまう事もある。元々の戦力が貧弱なら、少々采配が上手くとも戦力差で押しつぶされる事もあるだろうし、逆に采配の未熟を補える程の戦力差があれば、力押しで勝ててしまう事もあるだろう。また戦いには運や相性などもあるので、そういう要素に足をすくわれたり、逆に助けられる事もある。」

鼎「けど敗因を【運が悪かった】とかで済ませてしまうのは、勝負の世界に生きる者としては失格だよね。」

逆沢「名将として名高い野村克也さんに言わせれば、【勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし】って奴ね。こちらがヘボでも、相手次第では不思議に勝ててしまう事はあるけど、逆に負ける側は、ちゃんとした理由があって必ず負けるべくして負けているから、その理由を調べて同じ失敗をしないようにしっかりと対策を打っておくべきという。」

愛原「そういう意味でも、監督の采配内容から、選手個々のプレー内容から、フロントの人事に至るまで、幅広い視点で敗因を分析する視点は大切だ。その結果、監督が戦犯になったり、特定の選手が戦犯になったり、フロントの対応が戦犯視されたりする事もあるだろうが、これはやむを得ない。」

逆沢「誰も悪くないとか、みんなが悪いとかで済ませて、きちんと敗因分析もしないままだと、まともな改善も進歩も望めないからねー。負けっ放しでいいならともかく、それが嫌なら、勝ちにつなげていく為にも、そういう作業は避けるべきではないと思うわ。」

愛原「という訳で今回のテーマは、人によっては拒否反応が出てもおかしくない難しいテーマではあるが、【戦犯】でいきたいと思う。」

逆沢「戦犯かー。戦後の総括もしようとせずに、なぁなぁで済ませてきた日本人には重すぎるテーマねー。」

鼎「けど戦犯の確定なくしては、本当の反省もできないし、反省ができなくては今後どうすべきかの対応も定まらないし、その対応が定まらなければ同じ失敗を繰り返すリスクもそのままだよね。」

逆沢「そもそも敗因の特定自体ができてないと、本当の意味での対策もできっこないんだけど、現状、個々人それぞれが心の中で思っている敗因や戦犯の存在はあっても、個々人でその見解がバラバラで意思統一もできてないから、集団としては何の進展にも解決にもなってないのよね。」

愛原「そう。仮にAは心の中で【Bの怠慢なプレーが今回の負けをもたらした。やる気の無いBを降格させるべき。】と考え、Bは心の中で【Aの未熟なプレーが今回の負けをもたらした。下手くそなAを降格すべき】と考えていたとして、それをチームとして総括できないまま放置していたならば、互いに責任をなすりつけ合うだけで何の進展もなく、いずれきっとまた同じ失敗を繰り返す事になる。トップの采配や選手起用が悪かったのか、個々人のプレーの内容が悪かったのか、チーム全体として問題点を共有して特定の方向性を導き出さねば、そのチームに進歩はない。」

鼎「仮に怠慢なプレーに原因があったという方向で決着がつけば、少々才能だけはあっても、怠慢なプレーをして士気を下げるような選手は決して許されないという方向で引き締められるであろうし、未熟なプレーに原因があったと決着が付けば、練習の強度を上げたり、実力主義での起用を強化する方向でチームはまとまるだろうし、どちらにも原因があると決着が付けば、両方に配慮した対策が取られるはずだよね。」

逆沢「選手層が薄いのが原因と判断されたら、フロントのスカウトやドラフト戦略が見直されるだろうし、監督の采配に問題があると判断されれば、監督人事にも影響を与えられるだろうしね。特定の選手が足手まといと思われたら、その選手は戦力外になったりもするだろうし。」

愛原「戦犯扱いにされる者にとっては気の毒ではあるが、チームが同じ失敗を繰り返したくなければ、それは避けられない作業なのだ。」

逆沢「にも関わらず戦後日本政府は、先の大戦に関して全くそれを検証する作業を行おうとしてないままだけどねー。特定の国がうるさいから、適当に反省の言葉を述べておけくらいのもので。」

愛原「対外的な心証がどうこうの問題ではなく、日本人が同じ失策を繰り返さない為に必要なんだがな。」

逆沢「そもそも失敗とも失策とも思ってないんじゃないの? あれは正しかったとか、やむを得なかったとか、先の大戦があったからこそ今の日本の繁栄があるから今の日本の礎となった英霊達に感謝とか。」

愛原「国内外の犠牲者が浮かばれんな。彼らは負けたくて負けた訳でも、死にたくて死んだ訳でも、殺されたくて殺された訳でもないのだが。」

逆沢「ただ反省とか総括というのは、精神力のいる作業だからねー。精神力のない人には耐えられないでしょ?」

愛原「スポーツの強豪チームとかだと、勝って兜の緒を締めよじゃないけど、勝ってもなお、試合中で起こった問題点などを徹底的に洗い出して、より洗練されたチーム作りに邁進しようとするのだが。」

逆沢「あー、分かる。勝ったならエラーをどれだけしようが、ピッチャーがどれだけ打ち込まれようが問題なしなんて姿勢では、とても強くなれないだろうからねー。勝とうが負けようが、問題点があれば徹底的にその点を反省して次に活かすのが、またもな強者だと思うわ。」

鼎「けど問題点だらけの人だと、反省しないといけない事だらけになるから、反省自体したくもなくなるというか、逆に自分に都合のいい事だけを強調して、現実逃避したがるかも。まして戦犯扱いされたら【お前はもう不要だ】って事になって、組織から追放されるかもしれないし。」

逆沢「あー、なる程。反省会が行われると、自分が戦犯扱いにされる可能性が高い人なら、反省会自体を回避するような方向に持っていきたがるかもね。検証作業自体をうやむやにして、【誰も悪くない】とか【みんなの責任】というふわふわした中身のない結論で決着をつけたがるというか。」

愛原「より性格の悪い人間なら、検証作業自体をあいまいにしたまま【あいつが悪い】と責任転嫁して、戦犯をねつ造したまま終わらせてしまう可能性もあるだろうけどな。」

逆沢「それ、問題点が解決しないどころか、より問題点が拡大するだけだろ? 正常な細胞を除去して、諸悪の根源であるがん細胞を放置しているだけにしかならないし。」

愛原「けど歴史上では、国を危うくする佞臣が讒言を振りまいて、佞臣である自分を排除しようとする忠臣を次々排除して、その結果、国がますます腐敗して滅ぶなんてケースは珍しくないからな。」

鼎「もしかして戦後日本で過去の大戦に対する検証作業が政府レベルで全く行われないのは、戦犯にされたら困る誰かが、それを妨害しているからなのかな?」

逆沢「まぁ当事者である佞臣だけでなく、彼らに煽動されたり感化された人の中には、【A級戦犯はただの分類に過ぎず、罪の重さとは無関係】だとか、【そもそも連合国主導の裁判に正当性はない】とか主張する人もいなくはないけどね。」

愛原「個々人の感情として正当性があるかないかはともかくとして、日本政府としてそれを受け容れている(黙認している?)以上、公式には正当性はあるといわざるを得ないと思うけどな。というかこれを政府として公式に否定するという事は、日本が再独立する過程の論拠までが否定される事になりかねん。実際問題、国内の一部支持層に受けたいだけの為に国内向けの非公式な場で調子のいい事をいう政治家はたまにいるけど、アメリカに向けて【あれは国際法に寄らない一方的な裁判であり、日本政府の公式見解としてあの裁判内容は無効だ】と言ってのけた責任ある立場の政治家は一人もおらん。あと分類がどうこう言ってる人もいるが、これに関しては間違いとまでは言わないが、これを突き詰めると【死刑も禁固1年も執行猶予3年も分類に過ぎず、罪の重さとは無関係】とほぼ同義となり、あまり頭が良い抗弁には聞こえない。」

鼎「日本国内の個々人の感想はともかくとして、国際的にはA級戦犯こそが、先の大戦における最大の戦犯として認識されていると考えていいという事かな?」

愛原「だから、靖国神社のA級戦犯合祀が問題視されているのだ。昔は首相による靖国参拝がどれだけ行われていても全く問題視されていなかったのだが、福田赳夫内閣の頃にA級戦犯合祀がされてから、事態が一気に複雑化した。」

鼎「という事は、本来、中国をはじめとする諸外国は、日本人全体を戦犯として扱わず、特定の戦時指導者だけを戦犯として扱っていたという事なのかな?」

愛原「かつて田中角栄が日中国交正常化を成し遂げた時に、【悪いのは一部の戦時指導者のみであり、日本人も中国人も等しく、彼らによる共通の被害者だ】という総括で、少なくとも公式政治レベルでは、日中間で合意されていたくらいだからな。ちなみにこの解釈は、戦争犯罪の解釈としては至ってスタンダードなものだ。ドイツに関してはヒトラーとナチスが諸悪の根源と解釈されているし、平成になってからでもフセインが悪いだのタリバンが悪いだのといった解釈でおおむねまとまっており、ドイツ人全体が悪いとかイラク人全体が悪いだのといった解釈にはなっていないだろう?」

逆沢「まぁ日本人全体が悪いとかドイツ人全体が悪いとかイラク人全体が悪いとかいう結論にしちゃうと、特定の民族を滅亡させるか隷属させるしか、解決方法が無くなってしまうからねー。まぁ現実的な落としどころだと思うわ。」

愛原「ドイツ人もフランス人もナチスとヒトラーによる共通の被害者という立場と同様、あるいは独裁者フセインによる被害者であるイラク人を救済する立場と同様、日本人も中国人も等しく被害者という立場で解釈する事で、一旦はいい方向に向かい始めたのだが、靖国神社へのA級戦犯合祀が成された上に、中曽根康弘が合祀後初となる首相による公式参拝を実行した事で、一気に靖国神社問題が国際問題として火を噴く事になった。これが今の靖国問題の全容だ。日中共通の被害者であるはずの日本国民の代表が加害者が合祀される慰霊施設に哀悼の意を捧げた形になる訳だから、中国側としたらだまし討ちに遭った以外の何者でもなく、抗議しない訳にはいかなくなるからな。」

鼎「ドイツ政府のトップが、ヒトラーやナチスを慰霊するくらいの衝撃を与えてしまったという事かな?」

逆沢「そう考えると、もう一人の日本のトップである昭和天皇が、A級戦犯合祀以降、一度も靖国参拝を行わなくなったというのは、政治的にも正しい判断だったという事か?」

愛原「昭和天皇に関しては、松岡洋右ら特定のA級戦犯が靖国神社に合祀されてしまった事に腹を立てて、それ以来参拝を止めることにした旨が記録されているな。昭和天皇の認識も、田中角栄や中国政府の認識と同じで、英霊となった一般の日本国兵に対する哀悼の意と、戦犯に対する憎しみを別にしてたのに、それが不本意にも混ぜられてしまったから、不快に感じられたのであろう。」

逆沢「戦時中における天皇陛下の発言力や思想はよく分からないけど、仮に戦犯達に傀儡にされていたならば、彼らに対して心の底で憎しみを持ってても不思議はないと思うわ。」

愛原「昭和天皇に関する公式の回顧録か少し前に完成したらしいが、戦時中の天皇陛下が軍部に対して抱いた不審などに関する記述などもあったな。かつてアメリカ相手に戦争をふっかける少し前の頃に、昭和天皇が軍部の幹部に対して【大きな戦争にはならないと言って日中戦争に踏み切ったものの、実際は日中戦争はすっかり泥沼状態じゃないか。その上アメリカにも戦争をふっかけるなんて本気か?】という内容の詰問をしたら、幹部は【中国は奥深く手強い。けどアメリカは中国ほど厄介な敵じゃないから大丈夫】みたいに返答したとか。」

逆沢「中国を軽く見て失敗した点を追求されても、まともに答えずに、その上今度はアメリカも軽く見るとか、当時の軍部がいかに腐っていたかを感じさせるエピソードねー。」

鼎「けど、それならなおのこと、ドイツのように戦犯を明らかにして総括できたら、今のような宙ぶらりん状態にならずに済んだと思うのに、どうしてこうなっちゃったのかなぁ?」

愛原「ヒトラーには子供がいなかったし、彼をアンリ・マユにして戦犯としてまつりあげれば、ドイツ国民はみな許される事ができた。フセインも一族がほとんど皆殺しにされた。一方、日本の戦犯はそうじゃなかった。特に一部の戦犯は、首相にまで上り詰めた上に、しっかりと子孫も温存してしまった。ここらへんに差があるかも知れんな。」

鼎「首相まで上り詰めた元A級戦犯というと、岸信介さんとかかな?」

逆沢「岸信介というと、確か安倍晋三の祖父か? 確か安倍晋三のプロフィールで、尊敬する人の欄に祖父の岸信介とあったから、少なくとも安倍総理は岸信介をかなり尊敬しているらしいけど。」

鼎「岸信介さんは、かの有名な東条英機さんや、昭和天皇が名指しで批判する程嫌っていたとされる松岡洋右さんと並んで戦時中に最も強い影響力を持っていたとされる【弐キ参スケ】の一人だよね? 東条内閣で商工大臣務めてて、戦後には首相に返り咲いて日米安保を強行採決した人だったかな?」

逆沢「つうかA級戦犯でも首相になれるのか? 普通は東条英機のように首チョンパじゃね?」

愛原「詳しい裏事情は分からんが、秘密保持期間が過ぎた事で公開されたアメリカの公文書の中に、アメリカが日本を操る為に戦後のある時期から岸信介に裏資金を提供した旨があるから、もしかしたらアメリカのスパイになるという条件で赦免された可能性はある。実際問題、岸が釈放された頃は、戦時中に戦争反対を唱えていた日本共産党の勢力が伸張していて、レッドパージ政策の一環で、かつて赤狩りを得意としていた旧大政翼賛会の要人達がアメリカ側に重宝されていたのだ。そして元々、戦時中に強大な政治的影響力を持っていた岸一派が政界に復帰するやいなや、彼らはあっという間に日本政界の中枢に食い込んだ。」

逆沢「政界復帰してすぐに政界の中枢に復帰するなんて可能なのか?」

愛原「戦後間もない頃の日本は、今で言うなら自民党員のいない民主党政権のようなものだ。かつて政権を牛耳っていた大政翼賛会がらみの要人の多くは、逮捕されたりして政界から一掃されていたから。で、そんな新米だらけの戦後日本議会で奮闘していたのが吉田茂らなのだが。で、そんな中、アメリカの寛大な処置(?)によって政界に返り咲いた岸一派らが、圧倒的な地盤と政治的経験値を武器に新米議員達を蹴散らして、さらにアメリカの圧力と支援もあって日本政界の中枢に食い込んでいく。」

鼎「で、その勢いのままに首相にもなっちゃうという事かなぁ?」

愛原「実際は、そう簡単な話でもないけどな。安保問題が表面化する前に岸信介は自民党総裁選に立候補し1位になるも過半数は取れず、2位3位連合で石橋湛山が自民党総裁の座に付く。しかしその直後、ジラード事件のせいもあってわずか就任後65日で退陣。岸信介がようやく首相になり、日米安保問題にからんでいく。」

逆沢「ジラード事件って?」

愛原「ジラードというアメリカ兵が日本人の女性を誘い出して撃ち殺した事件。今の日本ではあり得ないスピード裁判で、殺人罪であるにも関わらず執行猶予付の裁判で決着が付き、当然ながら世論が大沸騰して、石橋内閣に対する支持率は急落して、石橋自身も心労で倒れたとかなんとか。」

逆沢「おいおい。アメリカから資金提供も受けている岸信介が首相になり損ねたから、アメリカの策略で石橋首相を叩き落として、無理矢理岸を首相にしたようにしか見えないんだけど。」

愛原「まぁ、そう思われても仕方ない程露骨な一連の流れではあるな。ちなみに石橋政権やジラード事件については、当時の新聞を含めてできるだけ多角的な検証をしないと、本当の所は分からんぞ。アメリカや安倍政権の思惑もからんでか、wikipediaをはじめとした直近の資料だけみても、肝心なものがすっぽり抜けている上、裏がなかったり印象操作を狙ったものとしか思えない蛇足な部分だけが強調されている為、むしろミスリードされる可能性が高い。警察の怠慢によって犠牲者が出た時に被害者のネガティブな話題だけを出して印象操作を仕組んだ時のような被害者バッシング記事すら無くもないし、ジラード事件が石橋内閣に与えた影響についてまるで触れられていなかったり、明らかにおかしな記事も散見されるのが現実だからな。」

鼎「岸さんがアメリカから裏資金を受けていた事はアメリカの外交文書にも記されている上、日本の歴代内閣も抗議してない事から明らかとして、なんで岸さんはアメリカのスパイとして加担するような真似をしたのかなぁ?」

逆沢「戦犯になりたくないからじゃないの? 愛国者を気取ってアメリカのスパイになるのを拒否したら、東条英機みたいに首チョンパされてもおかしくないし。」

愛原「愛国者を気取った結果、日本を無条件敗北に追い込んだ亡国の徒として罵られる道を選ぶか、売国行為に手を貸す事で、子孫が愛国政治家として讃えられる道を選ぶかの二者択一で、後者を選んだという事かも知れんな。」

逆沢「つまり東条さんは亡国政治家として罵られて死ぬ道を選び、岸さんは売国奴となっても愛国者として子孫も繁栄する道を選んだって事か?」

愛原「本当の所は分からない。ただ俺がアメリカの要人だったなら、岸がスパイになるのを拒否しようが、東条がスパイになるのを拒否しようが、全く困らんからな。【俺の言う事を聞けば首相の座は確約してやるし、一族繁栄も約束してやろう】とでも吹き込めば、ほいほい取引に応じる奴なんていくらでもいるだろうし、拒否したら有罪必至の身なら、なおのこと応じる可能性は高いだろう。故に岸が要求に応じようが応じまいが、日本の歴史は変わらないし、仮に岸が拒否したとしても、その場合は別の誰かがアメリカのスパイになって安保推進をやるだけのような気はする。ただ結果から言えば、弐キ参スケの中で最終的に処罰されたのは東条英機と星野直樹の2人のみ。残る3人の内、岸と鮎川義介の2人は許され、松岡洋右は公判中に病死した。ちなみに鮎川も松岡も、岸信介と親戚関係にある岸ファミリーの一員な。特に岸と同様に生き残った鮎川は、内閣時の経済最高顧問も務めるなど、バリバリの岸グループ。のちに一族の選挙違反が明るみに出て失脚するが。」

逆沢「うーん。松岡洋右が国際連盟脱退を決行して日本を転落の道に突き進ませた大戦犯で、昭和天皇が名指しで不快感を表明された程の人物である事くらいは知ってるけど、5人の内、3人が実は岸ファミリーって、どうみても連中が当時の日本を裏で牛耳っていた真の黒幕そのものとしか思えねー。東条英機ですら実は岸ファミリーの傀儡で、用済みになったからイケニエに捧げられたようにしか見えないというか。」

鼎「そういえば、A級戦犯合祀が行われたのは福田赳夫さんが首相の時だけど、福田さんは岸さんの番頭格だったというか、岸派を受け継いだのが福田派だったよね?」

愛原「うん。岸信介、福田赳夫、安倍晋太郎、三塚博、森喜朗の順で岸派は受け継がれていく。当然ながら安倍晋三総理も、元々はこの派閥の系譜だ。」

逆沢「うへえー。ドイツと違って、日本が未だに戦時の総括を行えないのも、靖国問題などがこじれているのも、根っこは一緒。ぜーんぶ岸一派というか、今で言えば安倍ファミリーのせいって事か?」

鼎「中国からすれば、日本の首相が最大の戦犯を合祀している神社に参拝している事だけでも許しがたいのに、その孫で、しかも戦犯である祖父を尊敬していると言ってはばからず、長年の慣習として続いてきたお詫びの言葉も削除するような人が首相というのは、相当強い不快感になっていてもおかしくないって事かな?」

逆沢「中国でもアメリカでも反日勢力は存在するけど、安倍ファミリーが健在という時点で、彼らにとっては最高の口実ができるし、むしろ内心では歓迎してるかも知れないわね。」

愛原「戦犯をアンリ・マユとしてつるし上げる事の是非はともかくとして、ともかくドイツやイラクと異なり、日本は特定の誰かを戦犯としてつるし上げるのを拒否した。より正確に言うと、岸一派が戦犯としてつるし上げられるのを拒否している状態ともいえる。その結果、日本人全体が戦犯をかくまっているというか、戦犯そのものというような扱いになりかねない状態になっているし、そういう状態になるのを嫌った人達が、【元々、俺たちは悪くない】とか【もう既に十分謝罪や賠償を行った。これ以上は必要ない】みたいな開き直りを堂々と口にするようになりつつもある。」

逆沢「まぁ、実際に私達の世代が戦争犯罪に加担した訳じゃないからねー。まぁ、ウンザリする気持ちは分からんでもない。」

愛原「その通り。つまり本来なら、罪のない人にまで戦犯としての責任の一端を担がされようとしているから、こういう心境になる。日本人はやたら連帯責任という言葉が好きだが、連帯責任が過ぎると、本来なら罪にならない人程、必ずこういうおざなりな対応をするようになる。たとえば警察不祥事や学校の不祥事が起きる度に、署長や校長などが被害者のお宅にお邪魔して組織のトップとして形式だけ頭を下げるけど、別に署長や校長自身が罪を犯した訳ではないから、その対応はとても不誠実なものになりやすく、それで被害者が激高して警察や学校相手に裁判を起こして、警察や学校もそれを迎え撃つみたいな不毛な展開になる事もある。」

鼎「そういえば大阪府警の某警察官が所帯持ちである事を隠して、東北出身の女性をだまして交際したあげく、それがバレると交際女性を殺してしまった事件が少し前にあったけど、その際に謝罪に訪れた署長さんが遺族を呼びつけた上に【言葉は悪いかもしれないが、結婚して幸せの絶頂期におるやつ(被告)がなぜこういうトラブルになるのか】と発言したり、【私も悪いですが、まずおわびを言うのは被告の両親ではないか】とも発言したり、遺族を大阪に呼びつけても自分達は東北地方で行われた葬儀にも訪れず弔電も送らなかった事を言われると【署員の士気を下げないため】とか弁明して、遺族を激しく怒らせてた事もあったよね。」

逆沢「署長からしたら、末端の一警察官のプライベートまで管理できる訳がないし、【なんで俺が頭下げなあかんねん】って本音がそのまま言葉に出てしまったんだと思うわ。本音では自分は何も悪くないと思ってるから、署長からしたら一方的に巻き込まれたトラブルでしかないし、加害者の両親も謝ってないのになんで俺が頭下げなあかんねんとも思うし、まして遠い東北地方まで自分から時間と費用をかけて出向く必要なんてこれっぽちもないとも感じるし、それでも慣例として上司の責任が問われずに済む訳ではないから、とりあえず遺族が遺品の整理などを行う為に大阪を訪れたタイミングでちょっと警察に任意同行していただいて形だけ謝っておきましたよ、みたいな。」

愛原「署長からしたら、自分は何も悪くないのに連帯責任だの監督責任の名の元に頭を下げざるを得ない不満があって、その不満と怒りを遺族にぶつけた。そして幸せの絶頂にあるはずの加害者がどうこうとか、警察の士気がどうこういって、内心では警察組織を守る事しか頭に無い署長の不誠実に対して、遺族も怒ったってところだな。」

鼎「形だけの謝罪だけしてその場を誤魔化して、実際は加害者を含む警察の味方を署長がしている訳だから、遺族の人が怒らない方がおかしいと思うよ。」

逆沢「冷静に考えたら、一番悪いのは加害者本人なんだけど、中途半端に責任を分散させてしまった結果、事態がより悪化してしまった典型ね。」

愛原「そういえば少し前に、埼玉県の某高校のサッカー部員が韓国で集団万引きしたニュースがあったが、そこでも根拠のない憶測だけで【彼らが盗んだ商品は偽ブランド品】だとか【韓国側の策略】とか【盗まれる方が悪い】みたいなコメントをする輩が少数ながらいたな。一般常識からすれば、我々一般の日本人が彼らの行為を恥と感じる事はあっても、彼らをかばう必要などこれっぽちもないのだが、なぜか妙な連帯責任意識を感じて万引き犯をかばって、被害者である韓国側を中傷する輩もいて、不思議な気持ちになった。」

逆沢「本当は何も悪くない(or責任が微少な)人が変に連帯責任意識を感じると、どこかで謝り続ける事に対する理不尽を感じて、被害者に逆ギレしたくなるって事かも知れないわね。某警察署長しかり、どこぞの教育委員会や教育長しかり。」

鼎「けど被害者の立場からみると、話は違うよね。家族一人殺されるだけでも、どれだけ泣いてわびても、犯人の事を一生許さないと考える人は多いし、それ自体はおかしくないと思うよ。その加害者を擁護したりかばうような人が現れたなら、その人も加害者本人と同列と見なして、憎しみや非難をぶつけても、それも当然だと思うし。」

愛原「ところが連帯責任の一端を背負わされただけの人間には、自分が罪を犯したという意識自体が希薄だから、【とりあえず形だけでも一度は頭を下げてやったんだから、もういいだろう。いつまでも謝罪とか賠償とかゴネるんじゃねぇ】とか【そもそも俺は何も悪くないし】みたいな態度を取って、被害者を簡単に怒らせてしまう。」

逆沢「戦犯を明らかにすれば、そんなややこしい事にならずに済むのにね。仮に警察署長が【加害者は人間のクズだ。大阪府警のメンツにかけて、奴の不正は徹底的に洗い出し、奴が自分の犯した罪の重さを心の底から認めるまで取り調べの場でも徹底的に追い詰めた上で、全面的に謝罪と賠償をさせる】とでも言ってあげられれば、遺族も警察署長に対して信頼感と誠実さを感じただろうし。」

鼎「署長が加害者の味方をするのではなく、大阪府警も遺族も、加害者によって苦しめられた被害者であり、加害者に対する怒りと憎しみは同じという点で手をとりあえるようになったら、むしろ円満に事は運んだって事だよね。」

愛原「韓国での集団万引きの件も、冷静に考えたら、彼らの集団万引き行為で日本人自体が恥をかかされた訳だから、日本人ももっと彼らに対して怒るべきなのだ。彼らを擁護して、被害者側である韓国をバッシングするなんてとんでもない話で。」

鼎「間違いが起こった時に、戦犯を明確にするというのは、問題をスムーズに解決する手段でもあるし、妙な連帯責任に理不尽を感じて、被害者にさらなる苦痛を与えない配慮でもあるって事だよね。」

逆沢「ヒトラーやナチスがあそこまで忌み嫌われるのは、本当に悪い奴だけを明確にする事で、それ以外の人が無用の争いを続けなくて済む未来志向の考え方の結果でもあるという事かな?」

愛原「アンリ・マユ的な立場におとしめられたヒトラーやナチスからみると理不尽な部分もあるかも知れんが、実際にドイツ人及び巻き込まれた周辺各国の立場から見ると、それで総括は完了しているからな。二度とナチスやヒトラーのような存在をあがめないという条件さえ守る限り、国内でも対外的にも問題はないのだ。」

逆沢「ところが日本の場合、二度とあがめるべきでないA級戦犯を合祀してしまった上に、公式参拝までするタブーを犯したせいで、抜け出すのが困難な泥沼にはまってしまったと。」

愛原「それでも村山談話や河野談話などを通じて、総括の流れに乗れれば挽回のチャンスもあったんだが、岸一族の系譜である一部政治家らが、事あるごとにそれを否定しようして、総括自体を避ける方向に持っていこうとするから、泥沼はますます深くなっていく。」

鼎「戦犯としての罪の重さが大きくなる程、自分が戦犯として全ての責任を背負うみたいな心境になりにくいのかも知れないけど・・・。」

愛原「そうでなくとも人は反省する事すら苦手だし、謝罪するとなれば、より心理的なハードルは高くなる。誰にでもできる事ではない。まして本来ならば罪に値しない(or軽微な)人に謝罪させても、心がこもらないのは目に見えている。だから誰を戦犯として扱うかは、極力慎重でなくてはならない。」

逆沢「でも本当に悪い奴ほどずる賢いから、別の誰かに責任を転嫁したり、自分が戦犯にならないように工作したり煽動したり、うやむやに済まそうとしたりしそうだけどねー。」

鼎「原発問題でも、誰も責任を背負おうとしないから、前と同じ状態のまま、元の危険な状態に戻ろうとしているよね。」

愛原「出来の悪い原発を売りつけたアメリカのメーカーに責任を問うべきなのか、いい加減な管理のまま放置した東京電力の幹部に罪を問うべきなのか、共産党の議員が以前から福島原発の危険性を口にしていたにも関わらず、それを大丈夫の一点張りで無視した当時の安倍首相や与党政権に責を負わせるべきなのか、ともかく事故の原因を追求して、責任の所在を明らかにしないと、いずれ人は必ず同じ失敗を繰り返す。自然の責任にして済まそうとしても、自然は反省も賠償もしないから、条件を満たせば再び同じ災害を引き起こすだろうからな。」

逆沢「自然の方が同じ過ちをくりかえさいように反省して対策を取ってくれたり、賠償してくれれば、人が何かを変える必要もないんだけどねー♪」

愛原「自然が反省や賠償をしてくれるはずがないから、人が代わりにそれをせざるを得ない。しかし誰もが【俺は悪くない】という姿勢だから、何も変わっていない。恐ろしい話だ。」

逆沢「そうでなくとも、余程、自罰的というか、そういうストイックな人でないと、人は他人に責任転嫁したくなる生き物だからねー。みんなが他人に責任転嫁して、誰も総括もしないままだと、何も変わらないし、そこがすごく厄介だと思うわ。」

鼎「強者ほど、勝って兜の緒を締められるというか、ストイックに反省できるだけの心の余裕が持てるという話も聞くし。とすると自分が戦犯として思い当たる節があるような人ほど反省できないだろうから、そういう人の良心に期待しても難しそうだし、やはり組織全体として、総括していく努力が必要になるのかな?」

愛原「誰かをつるし上げるのが最終目的でなく、あくまで問題の共有という視点で、総括は大事だろうな。みんなが【あいつか悪い】と思ってバラバラの対応をしていては、対策の取りようも無いし。」

逆沢「逆に戦犯を明らかにすれば、対応は楽だと。」

愛原「これは現実でもゲームの世界でも、全く同じだな。ファンタジーの世界では、独裁者を倒してハッピーエンドというような単純なシナリオも多いが、それ自体はトンデモな夢物語であったも、事態の打開に向けた大きな一手にはなるものだ。たとえばヒトラーを倒したからといって、ハッピーエンドにはなり得なくとも、事態打開の大きな一手になったのは間違いないだろ? 多くの庶民に世界を変える力は無く、大半の庶民は特定の支配者に振りまわされるだけなのだから、何もドイツ国民を皆殺しにする必要はないわけで。」

逆沢「総理大臣が交代するだけで政治の中身ががらっと変わる事もあるし、監督やオーナーを変えるだけでチームの強さが大きく変わる事もあるようなものね。」

愛原「そう。戦犯をやっつけてハッピーエンドとまではいかないが、変わるきっかけ程度には間違いなくなる。そういう意味で、戦犯やラスボスの特定自体には大きな意味がある。」

鼎「逆を言うと、戦犯やラスボスでない人を倒しても、物語は全然終わらないって事だよね。」

愛原「無関係の人をどれだけ倒しても意味はない。敵対する者全員を皆殺しにするのはもっと不毛だ。戦犯やラスボスが誰かを特定し、それをピンポイントで倒すというのは、戦略的にも非常に意味がある。もちろん戦犯やラスボスの方も、そう簡単には倒されてくれないだろうが。」

鼎「とすると最終的に戦犯の特定と排除に成功したドイツ国民は、まだ幸せという事なのかな? ヒトラーさん個人やナチスの信奉者の人からすると、内心で複雑な思いはあるかも知れないけど。」

逆沢「逆に日本は、アメリカの甘言に乗った岸一族が復権を果たしたせいで、そのチャンスを完全に逃してしまったという所か? そしてその末裔が未だに権勢を誇っているのが現実と。」

愛原「別に俺は、戦犯の子孫だから罪も継承すべきみたいな考えは、これっぽちも持ってないけどな。たとえば松本智津夫容疑者の娘だからという理由で、一律で理不尽な迫害を与えても良いとも、これっぽちも思ってないのと同義というか。但しそれは子孫自体が、祖先が犯した罪を理解した上で、一定の総括と決別ができている事が条件だ。欧米でナチスを尊敬していますなんて言ったら迫害されても仕方ないのと同様、仮に松本智津夫容疑者の娘が父を尊敬していますとか言ったら、やはり被害者に強く罵られ、社会全体から迫害されてもやむを得ない。というか血がつながっていようがいまいが、重大な戦犯を尊敬するなんて言ったら、誰でも普通は社会から排除される。」

逆沢「けど安倍総理に関しては、岸信介をはっきりと尊敬していると言い切っているからねー。岸一族の選挙地盤と支持層もそのまま継承しているし、その政治的イデオロギーも濃く受け継いでいるし、仮に岸信介がヒトラー級の戦犯として総括されたなら、安倍総理も社会から抹殺されても仕方ないと思うけど。」

鼎「北方領土問題や拉致問題への対応変化を示した頃はまだ支持できたんだけど、今はTPP関連でも、当初は食糧自給率の低い日本の農業だけは死守する姿勢だったのが、いつの間にか農協のトップをクビに追い込むような反転姿勢に豹変してるし、いつの間にか祖父と同じアメリカの手先みたいな道を突き進んでいるのが残念でならないよ。」

愛原「祖父がアメリカの用意した毒饅頭を食らう事でA級戦犯として処罰されるルートから回避したように、孫も何らかの弱みをアメリカに握られて、それで態度を豹変させたのかも知れないな。仮に祖父の血を色濃く引き継いでいるなら、己の名誉や出世のためなら国も平気で食いつぶせるだろうし。もしかしたら戦中時に岸一族が日本を牛耳っていた頃のように、再び日本を岸一族の手に取り戻そうとしているのかも知れん。」

逆沢「日本を取り戻すって、岸一族の手に取り戻すって意味かよ!!」

愛原「まぁ日本国民がそれを望んでいるのなら、それはそれで仕方ないけどな。いずれにしろ日本が過去の怨念を振り切って新しい未来を切り開くには、いずれ総括は必要になる。総括できない限り、永遠に謝罪だの賠償だのといったものに振りまわされ続けるだろうし、同じ歴史を繰り返すリスクもそのままだからな。過去の失敗を学ぶ気がないのなら、再び岸一族が栄華を誇り牛耳っていた頃の状態に戻す形にもなりかねん。」

逆沢「というか安倍総理としては、岸一族が繁栄していた時代を取り戻す気自体、マンマンだったりして。」

鼎「ドイツなら、二度と同じ失敗を繰り返さない覚悟で総括できてるのに、日本は過去の不幸な時代を繰り返したいというか、取り戻したい人が力を強めているというの? そんなの怖いよ。なんか魔王の復活を望む悪い教団が暗躍するシナリオ並の薄気味悪さを感じてしまうと言うか。」

愛原「そうならない為にも、過去の失敗は見て見ぬ振りせず、きちんと受けとめて整理する必要があるのだ。もちろん総括した結果、元々間違った事は何もしていないという解釈もアリだし、資源を断ったり、日本を孤立させようとしたアメリカが諸悪の根源であり、アメリカに賠償を求めるべきだと総括するなら、それもアリだ。逆に他国の策略にはまったり、選択肢を誤った弐キ参スケなり、他の誰かが悪いというのなら、それを日本のヒトラーとして認定してもいいだろう。」

逆沢「けど少なくとも安倍総理の思惑としては、アメリカを敵に回さず、とかいって岸一族をはじめとする戦時指導者を糾弾する事もせず、どこぞの署長や教育長みたいに、被害者に【お前らしつこい】と逆ギレするスタンスみたいだけどねー。」

鼎「被害者の人に逆ギレしたり、加害者の人をかばっても、ますます事態がこじれるだけなのに・・・。」

逆沢「とりあえずラスボスによってひどい目に遭わされた人の目の前で、ラスボスを擁護したり、被害者に対していたずらに逆ギレすべきでない事くらいは、シロート考えでも理解できるわ。」

愛原「みんなが悪いから連帯責任で謝罪しろとか、誰も悪くないから誰も頭を下げないというスタンスでは、事態は何も変わらない。がん細胞だけを的確に除去するように、戦犯の速やかな確定は問題の収拾に絶対必要だ。スポーツの世界レベルであれば戦犯というか問題点そのものを改善できればそれで足りるし、無数の人命を危機にさらすような巨大な惨劇ですら、戦犯を明確にする事でわだかまりを一気に小さくできるのだから。」















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