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愛原様のたわごと(14年2月9日)







愛原「今回のテーマは【人格や信念や能力や評判などが変動するキャラクター】で行く。」

鼎「多くの物語を作る上で、すごく配置が難しいキャラクターだよね。そういうの。」

逆沢「途中でそのキャラクターが持つ人格などが激しく変動すると、多くの読者や視聴者は、???と思っちゃうからねー。こういう考え方をするキャラクターはカッコいいなぁと思ってたのに、突然それに反するようなセリフを平然と吐いてみせたり、いかにも下品でセコい小悪党のような奴だなと思ってた奴が、何の伏線も無く突然ヒーローじみた行動をするようになったり、まぁそういうキャラクターが登場するケースも無くはないだろうけど。」

鼎「でも現実には、そういう人は意外と多い気もするよね。」

逆沢「そりゃまー、分かるけどね。日頃、ぱっとしない生き方をしてるからこそ、気が向いた時にちょっとした善行をしてみたくなったりとか。逆に、毎日真面目に頑張ってるのに全然報われないのにイライラして、ちょっと道を踏み外したくなったり。ネットの世界にもいるじゃない? リアルでの卑屈な生き様が嘘のように、ネットでは弁慶ぶりを見せつけてる人とか。」

鼎「でもだからといって、二重人格とか、そういうのじゃないよね。」

逆沢「いわゆる複数の人格が一つの肉体に共存するような二重人格キャラクターなら、ラノベ的シナリオでは割と面白い存在になるかもしれないけどねー。」

愛原「あらかじめ二重人格と銘打ったようなキャラクターなら、はじめから視聴者や読者もそのつもりでキャラクターを認識するから問題ない。だがいかにも普通の人なのに、突然普段と違う振る舞いをすると、見てる第三者的には???となる事も珍しくない。なんでチンピラとして設定されたお前が、そんな善行してんだよみたいな感じで。」

逆沢「現実では、むしろ逆だろうけどねー。日頃、評価が芳しくない人ほど、自分を売り出せる機会をチャンスととらえてもおかしくないし、精神のバランスを取る為にも、そういう衝動は働きやすいと思うから。」

鼎「現実とファンタジーの差の一つだよね。善玉は善玉、悪玉は悪玉とはっきり区別した方が作品的には分かりやすいけど、現実世界では生まれながらの善人と悪人を区別するのはすごく難しいだろうし。」

愛原「そうでなくとも人は常に成長もするし、変化もする。勉強嫌いの子が突然勉学に目覚めることもあるだろう。何か大きな挫折をして、その方向への関心をすっかり無くしてしまう事もあるだろう。何かしらの大きな感銘や衝撃を受けて、思想や信念を大転換したり、何かしらの宗教にハマる事もあるだろう。【男子三日会わざれば刮目して見よ】ではないが、久しぶりに会った人間が、全くの別人に変わってしまっても珍しくないのが現実なのだ。」

逆沢「男子だろうが女子だろうが、久しぶりに会ったら【昔とはまるで別人だった】って事は珍しくないわ。外見もそうだし、内面もそうだし。」

鼎「この変化した理由が明確に説明された作品なら、結構盛り上がる要素にもなるよね。かつての正義のヒーローが悪墜ちしたり、逆にかつての宿敵が素晴らしい仲間の一人になったりとかいうのも、盛り上がる要素の一つだし。」

逆沢「現実世界の場合は、単なる劣化の場合が多いけどね。何の対策も打たなかった結果、ごく自然に落ちぶれる所まで落ちぶれたみたいな感じで。何かに目覚めて変化を遂げたというのではなく、何も目覚めないままダラダラ時を過ごしたら、普通にしょうもない人間に落ち着いてしまっていたみたいな。」

愛原「耳が痛いなぁ。」

逆沢「で、しょうもない人間だからこそ、たまに思いついた時だけ善行に励んだり、ネットだけ弁慶になったりとか。」

鼎「ところでなんでそういうテーマを思いついたのかな?」

愛原「大河ドラマの軍師官兵衛を見ていて感じた事なんだが、看板に偽りありというか、あんまり軍師の片鱗をみせてくれないのだ。で、その代わりこれは後々の展開に備えた伏線だなと思うシーンばかりが目立つのだが、とりあえず【伏線を箇条書きにして並べてみました】的な演出が多すぎる感じがする。個人的に嫌いなギミック(仕掛け)だけを安直に丸出しにしてるというか。正直、今の段階で信長も秀吉もいらん。」

逆沢「まー、これから軍師として成長するって事でいいんじゃない? それまで見続けるかどうかは分からないけど。」

鼎「でもこれは【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】のポップ君と同じ危機的状況ともいえるよね。これからすごく成長するかも知れないけど、成長する前に飽きて捨てられる危険がかなりある状態というか。」

逆沢「あー、確かポップ君は、作品に登場した前半は本当にダメな奴で、読者から受けた感想を元に作者に方針の修正を打診せざるを得ない担当編集者によって、切られそうになったらしいわね。こんな情けない奴いらねーから、さっさと殺して作品から退場させろみたいな感じで。」

鼎「成長ドラマは、成長する前と成長した後の落差が大きければ大きいほど盛り上がるけど、成長する前のダサい段階で視聴者や読者から見放される可能性もあるから、結構取り扱いが難しくもあるよね。」

愛原「だから成長ドラマをやる際には、冒頭(プロローグ)だけ成長後のカッコいいシーンを入れて、その後本編でダサい成長前から描き始めるという手法が割と広く使われている。あるいは既に成長したヒーロー自身(もしくはその関係者)によるの過去の思い出話として、ダサい頃の自分(そいつ)を語る手法も広く使われている。」

逆沢「あー、最初にカッコいい成長後の姿を作品に出してファンを引きつけてから、ダサい頃の話をしてみせるという手法ね。」

愛原「ところがダイの大冒険や軍師官兵衛の手法は、良くも悪くも正統派の作品展開なので、ダサい頃の序盤を上手く盛り上げないと色々難しい側面があるのは否めない。まー、軍師官兵衛の方は最後までいまいちパッとしないまま終わる可能性もあるけど。」

逆沢「というか史実の黒田官兵衛は、若い頃から割とキレ者だったような気がするんだけど。別に成長ドラマにする必要なんかないと思うし。」

愛原「同感だな。というか前回放送した青山の戦いは、本来前半のサビにしてもいいくらい華のあるシーンだぞ。あれを単なる小競り合いのチャンバラにしてしまった演出家は、頭狂ってるのかと思った。」

逆沢「いや、それは言い過ぎ。私は演出家の意図としては、主人公の官兵衛なんかはお飾りで、本当は信長・秀吉らをいっぱい出したいんだと思うし。信長や秀吉と関わり合うようになるまでの時代なんかは、適当に伏線張りとホームドラマだけで早送りしたいというのが、おそらく本当の所だろうし。」

鼎「世間的にはマイナーな播磨時代の官兵衛さんには、視聴者もあまり関心無いだろうと演出の人が思ったのかも。」

愛原「大河ドラマで最高平均視聴率をたたき出した独眼竜政宗にしても毛利元就にしても、信長や秀吉とほとんどからませず、マイナーな地方での小競り合いにのみ終始してたけどすごく人気だったのに、あえて信長人気や秀吉人気にあやかろうとしたなら、あまりにも視聴者に媚びすぎてるとしか思えないな。というか視聴者をナメている。」

逆沢「いや、お前のために作ったドラマじゃないから。ていうかお前の好みに合わせて作ってたら、それこそマニアだけが喜ぶようなキチガイドラマにしかならんと思うわ。世間はお前が思っているよりもずっと、ホームドラマやチャンバラの方が好みだから。」

愛原「きっついなぁ。」

鼎「でも成長ドラマにしたいのなら、どこで成長するポイントを入れるかと、それまでどう盛り上げるのかが一つのカギだよね。個人的に黒田官兵衛さんのハイライトといえば、やはり中国大返しの時だと思うけど、その時までにどれだけ凄味あふれる軍師に成長しているのかが気になるんだけど。」

逆沢「その時でも相変わらず、今のジャニタレ路線のままだったら笑うわ♪」

愛原「ジャニーズだから悪いとは言わん。特に主演の岡田氏は元々その道の俳優志望だったらしく、若い頃から乗馬の訓練も受けているし、色々努力されている。ただ舞台役者(歌舞伎役者や落語家も含む)と違って、その道の訓練が根本的に足りないのか、声がイマイチ通らない弱点は感じなくもないが。」

逆沢「ああ声質はしゃあないわ。あれは特別な訓練しないとダメだし。私達が大声出しても、イマイチ聞き取りにくいわめき声(離れた場所にいても大声で叫んでいるのは分かるが、何を言ってるのかまでは聞き取れないような声)にしかならないけど、逆に舞台役者は小声でしゃべってるようにみえても、会場の奥まで意外と聞き取れるレベルで声が響いたりするからねー。単に大声でわめくのと、響く声を出すのでは、実は中身がかなり違うから。」

愛原「後、明智光秀役の役者がダサ過ぎる。あれが後の畿内担当軍団長なのかと思えるほどに。日本で最も重要な方面軍の軍団長で、あの貫禄の無さはないだろうと。」

逆沢「あはは。革新の信長との対比を意識した上での演出を期待した起用だと思うけどねー。いかにも保守的で公家的で穏健派でみたいなキャラクターを考えたら、私は分かり易さを重視した思い切った起用だと思ったけど。」

鼎「シナリオを書く上で対立軸を分かりやすくみせる為には、有効な方法だよね。仲が良くない二人を分かりやすく演出するには、見た目から考え方までできるだけ正反対のキャラクターを起用すれば良いというのは。だから信長役の役者には、できるだけ暴れ者ぽくていじめっ子ぽくて革新的ぽくて行動的ぽい役者を起用して、逆に信長に謀反を起こす光秀役の役者には、いじめられっ子ぽくて上品そうで保守的そうで、そのくせいつ謀反を起こしてもおかしくないような陰湿そうな演技ができる役者を起用しましたみたいな感じで。」

逆沢「そうそう。登場した瞬間から、コイツとコイツは絶対わかり合えないし、いずれ敵になるなと分かるような配役というか♪」

愛原「現実世界の場合は、似たもの同士の方が、何かで対立した時、かえって危ないけどな。初めから価値観が合わない人間とは、そもそも最初から深く交わらない方が多いし。というかそこまで正反対なら、重臣として起用されるまでにフェードアウトするだろ。常識的に。」

逆沢「いや、そこはドラマだから♪ ドラマでは第一に分かり易さが重視されるから。もちろん意外性を強調したい意図があるなら話は別だけど、そうでないなら分かり易さが第一になるから。漫画の世界でも、詐欺師はいかにも詐欺師ヅラしてる事が多いじゃない? もう見た目や口調からして、こいつは詐欺師だなぁと思えるような♪」

愛原「現実世界の詐欺師は、真っ当な人の数倍、より真っ当で誠実に見えるものだけどな。でないと相手を信用させる事などできないから。」

逆沢「そういう事。現実世界なら、まさかと思えるような人が相手をだます。相手を裏切る。第一、初めからいかにもこちらを裏切りそうな人を信用するバカなんていないし。ところがファンタジーの世界はそうじゃない。詐欺師はいかにも詐欺師ヅラして登場する。謀反人はいかにも謀反を起こしそうなツラして登場する。でないと視聴者や読者は混乱するから。悪人に善人ヅラされると困るのよ。」

鼎「とすると作品の途中で、人格などが変動するキャラクターはより困るよね。善人だった人が急に悪人になったり、その逆が起こったりすると。」

逆沢「漫画の場合は、見た目とか目つき自体がはっきりと変わるケースが多いみたいだけどねー♪ 悪玉化した途端に、目つきや面構え自体が悪玉化するキャラクターもやたら多いし。」

愛原「現実世界の場合は、正義の基準が変わるだけだから、普段の目つきや面構えまで大きく変わるケースはほとんどないだろうけどな(但し、以前好きだった人を嫌いになる事によって、接し方が大きく変わる事は珍しくない。)。但し、覇気や意欲の度合いに応じて、面構えが変わるケースなら全然珍しくないが。」

逆沢「現実世界ならそっちの変化の方が大きそうね。やる気に充ちた人間から覇気が消えたり、その逆が起こるだけで、結構見た目も印象も変わるから。」

愛原「現実世界で最も悲惨なのは、長い人生の中のただ一点だけでスポットが当たる事で、その人に対する評価まで定まってしまうケースだろうな。」

鼎「人間誰しも浮き沈みがあるけど、人生で一番どん底だった頃だけが評価されたりしたら、こんなつらい事はないよね。」

逆沢「プロ野球選手でも、北京オリンピックでの落球だけで世間の評価が定まってしまったような選手がいたわね。本当は北京オリンピックに招集されるだけあって、全国でもトップランクの名選手なんだけど。」

鼎「過去の総理大臣でも、そういう人はいるよね。愛人問題でスピード辞任した宇野総理とか、普天間騒動で辞任した鳩山総理とか。」

愛原「総理という高い地位に就くまでに築き上げてきた素晴らしい経歴の数々が無かった事にされたり、過去の功績まで全てネガティブイメージに塗りつぶされたりしようものなら、こんな理不尽な事はないと感じざるを得ないな。」

鼎「けどそれで後世の評価が定まってしまう事も多いよね。たとえばさっき明智光秀さんの話が出たけど、世間での印象はおそらく【明智光秀=織田信長をぶっ殺した謀反人】というのが第一だろうから、それでああいう配役になっちゃったんだろうと思うけど。」

逆沢「明智光秀は織田信長を殺した。だから明智光秀と織田信長は仲が悪かったに違いない。仲が悪かったという事は価値観も正反対だったに違いない。だから織田信長と明智光秀は正反対のイメージをもったキャラクターにしよう。みたいな感じになっちゃうわけね。そこには外様ながらごく短期間の内に織田軍団でも最高級の地位まで大出世し、信長自体が居る(つまり信長を襲おうと思えば襲える)要衝の畿内まで任せられていた明智光秀という人間が、どれほどすごかったであろうかについては一切顧みられないと。」

愛原「どんな人間でも浮き沈みはあるし、どんな優秀な人間でも恥ずかしい失敗をする事もあるし、どんなしょうもない人間でもふとさりげない善行をする事もある。だが長い長い人生の内、ごく一点だけで評価を定められてしまう事も、残念ながらこの世には多い。」

鼎「世間では優秀な人と思われていても、実は挫折の繰り返しだったという事も珍しくないし、挫折を繰り返してなお這い上がったからこそ優秀な人に成長できたという人もいるよね。」

逆沢「逆に幼少の頃は神童扱いされてたけど、その後、どんどん落ちていって、本当にしょうもない人間で終わってしまう人もいるし♪」

愛原「このしょうもない人が成長したり、逆に英雄が老害化するケースをどう描くか? これは非常に難しい。」

鼎「後者の場合は、あえて老害化した後のシナリオを描かない手もあるよね。あの司馬遼太郎さんにしても、老害化(?)した後の劉邦については一切描かなかったし、大河ドラマの【秀吉(竹中直人主演)】にしても、天下を取るまでの物語でほぼ終わってしまったし。」

逆沢「逆に若い頃にしょうもなかった人間がしょうもなかった頃をどう描くか? これもあえて若い頃を無視するか、無視ではないならさらっと流すのが最善か? 軍師官兵衛もかなりのハイスピードで流してる感じだし。」

愛原「作品上の軍師官兵衛は知らんが、実際の黒田官兵衛に関しては、若い頃から結構優秀だったけどな。」

逆沢「黒田官兵衛個人は優秀だったかもしれないけど、播磨時代の小競り合い自体がしょうもないと大河ドラマの制作陣自体が判断したから、さっさと流してるんだと思うけどねー。軍師官兵衛に関していえば。」

愛原「独眼竜政宗も毛利元就も知らない世代の制作陣の浅知恵かも知れんが、極めて残念だ。個人的に一番面白いのは、信長に会うまでの時代なんだけどなぁ。敵味方がオセロのように激しく入れ替わり、主従関係もあいまいで、状況に応じた難しい生き方を余儀なくされた時代。誰に媚びたらそれで安泰という訳でもない、本当に生きるだけでも難しい時代。その最も難しい時代を見事生き抜き勝ち抜いたからこそ、信長や秀吉にあそこまで能力を評価され信頼された訳なんだから。一番面白い時代を一番しょうもない時代として演出してしまった軍師官兵衛の制作陣の扱いは、いくらなんでもひどすぎる。」

鼎「厳密に言えば、官兵衛さんが活躍するもう少し前の方がもっと面白い時代だったような気もするけど。応仁の乱で畿内の細川氏と但馬の山名氏が激しく争って以来、播磨の地は常に激戦区で、尼子氏の襲来やら、三好氏の襲来やら、色んな大国の干渉も受け、それ故になかなか一国を統一できるような余裕のある勢力が台頭する事もなく、しかし誰かに媚びたらいいと言うわけでも無く、そもそも赤松氏にしても浦上氏にしても山名氏にしても一族同士で敵対するような状態で、本当にドロドロだったから。」

逆沢「んなマニアックな話はイラネ。まぁぱっとしない頃の官兵衛なんか見たくなかったという点だけは同意だけど。」

鼎「本当は若い頃から優秀だった官兵衛さんを描きたかったけど、それをやろうとしたら複雑な播磨の情勢まで描く必要が生じるから、それで諦めちゃったのかもしれないね。」

愛原「今のイマイチぱっとしない官兵衛から、どうやって凄味のある軍師としての官兵衛に成長させるのかは分からないが・・・。」

逆沢「成長するまで持つかな? ポップ君は原作者の強い意志で首がつながったけど、視聴者は簡単に見放すからねー。」

鼎「最後まで成長しない可能性もあるかも。明智光秀さんの配役にしても、【あの明智光秀ですら裏切るのか?】というギャップ路線ではなく、初めから裏切って当然のような予定調和型になってるし。官兵衛さんにしても最初から織田びいきのようなスタンスで予定調和型っぽいから。」

愛原「シナリオ担当が過剰なまでに伏線重視路線みたいだからなぁ。確かに初めから官兵衛が織田びいきであったりキリスト教に感銘を受けてるようにみせたり、明智光秀が裏切って当然のような配役にすれば、伏線を回収する上でも予定を調和させる上でも、しっくりはするのだが・・・。」

鼎「実際の人間は常に考え方も変わるし、変わるからこそ面白いって側面もあるよね。実際の官兵衛さんも、複雑な乱世を生き抜く上で、状況に応じた変化を見せられたからこそ成功できたんだから。」

愛原「人間は変わるほど、【面白くなる】側面もあるからなぁ。ダメ人間と思われた人間が何かのきっかけで目覚めて大成する。マンネリ感を打破する新しい試みに挑戦する。もちろん新しい事に挑戦したり、何かに目覚めた結果、裏目に出ることも多いけど、【面白い】という価値観からみれば、変わらないままよりは変わった方が面白い。」

逆沢「久しぶりに会った人がまるで別人になってたりしたら、間違いなくビックリはできるしねー。もしかしたら嫉妬でムカつくかも知れないし、逆にざまぁみろ!と思う時もあるかも知れないけど。」

鼎「どうやっても決められた流れから逃れられないというのは、ちょっと味気ないよ。」

逆沢「大河ドラマの場合は、歴史上逃れられない流れの比率が高いのはやむを得ないんだけどねー。明智光秀が謀反を起こさなかったら、それは大河ドラマでは無くなっちゃうし。」

愛原「過去の大河ドラマでのヒット作を大まかにみれば、知名度と華のあるシーンがあるに超した事はないが、それに加えて未知の要素がどれだけ盛り込まれているかにもあるように感じる。たとえば独眼竜政宗にしろ毛利元就にしろ、放映前の時点で既に両者自体は華もある有名な偉人だが、その活躍内容については多くの視聴者にとって謎な部分も多かった。最上って誰?蘆名って誰?尼子大内ってそんなにすごいの?ってなレベルで。」


鼎「幕末を舞台にした大河ドラマでも、ヒット作はそんな傾向はありそうだよね。何となくすごい人なのは分かるけど、実際の活躍はよく分からないみたいな感じで。だから歴史上の細かいアラがあっても、(マニア以外は)気づかないから普通に楽しめると。」

愛原「そこに意外性が入る余地が生じる。意外性はスパイスのようなもので、たとえば視聴者が今まで知らなかったようなエピソードが多く入る事で、作品がもたらす感動や興奮の効果も大きく向上する。」

逆沢「逆に戦国時代はマニアでなくとも初めから知られている部分が多いから、その点で難点ね。下手に創作部分の比率を増やすと、ファンタジー大河なんて揶揄されちゃいそうだし。」

愛原「その点でいえば軍師官兵衛は(マニア以外は)ほとんど知られていない播磨時代のエピソードに力点を置けば良かったのに、なぜか有名すぎて展開が読めすぎる信長秀吉に頼り過ぎたせいで、先の展開がミエミエの予定調和型にしてしまった。犯人が初めから分かっている推理ドラマを見ているようで、すこぶる残念ではある。はじめから裏切って当然の明智光秀ではなく、あれほど重用された光秀がなぜ裏切ったのか?というような展開の方が良かったのにとも思う。」

逆沢「人は常に環境に翻弄されながら、変化し続けるからドラマになる。はじめから裏切って当然の明智光秀だとリアリティーのかけらもないというのは分かるわ。人を生まれついての悪人にするなとも♪」

鼎「現実世界でもたまに、誰か(下手すると一国の総理に対しても)を生まれついてのダメ人間とか変人奇人とか偏向思想の持ち主と断定する人とかいるけど、実際は、状況に応じてスタンスを柔軟に変える人の方が多いよね。」

逆沢「人が変化しない生き物なら、支持率とかが変動する事もなくなるからねー。時流や環境やブームなどによって常に好き嫌いやものの考え方が変わるからこそ、世の中も変動し続けるわけだから。」

愛原「生まれついての豪傑とか、生まれついての天才とか、生まれついての裏切り者とか、生まれながらの落ちこぼれとか、もしかしたらそういう人もいるかも知れないけど、大半の人の場合、豪傑になったのも天才になったのも裏切り者になったのも落ちこぼれたのにも、大体は理由がある。そういう人が変化していく部分も大切にしたいな。」












過去のたわごと 
2014年 1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方〜捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤〜エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日










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