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愛原様のたわごと(16年11月13日)





愛原「アメリカ大統領選挙でトランプ氏が勝ったようだ。」

逆沢「こりゃ正直、楽しみだわ。今までと違って何かやってくれそうな気もするし。」

鼎「私は正直、不安の方が大きいかも。あまりポジティブなイメージが沸かないというのかな?」

逆沢「まぁ私も、期待半分、不安半分ではあるけどねー。けどヒラリーが勝ったら、100%つまんねーって思ってたから、私的には今の所、普通にOKだわ。」

愛原「面白いとか、つまんないとか、判断基準が何ともユニークだな。」

逆沢「いや、ヒラリーが勝っても、いいイメージが全く沸かないし。トランプの場合は、すごくヤバイイメージもあるけど、未知数な部分に期待したくなる一面もある分だけ、私的にはまだマシなのよ。」

鼎「逆沢ちゃんの視点だと、ヒラリーさんは普通にマイナス。トランプさんはハイリスクだけど未知数の部分に期待できる分だけはマシって判断かな?」

逆沢「まぁ、そういう事。世の中というのは、適当に変化がないと、どんどん腐敗していくだけだからねー。歴史でも大体そんな感じじゃね? 創生期から安定期、安定期から腐敗期、腐敗期から混沌期、そして混沌期を経て新たな創生期に移り変わると。正直、先進国の大半が腐敗期にあるような気がするし、だとすれば、いち早く歴史の歯車を回して、最初に新しい創生期にたどり着いた国や勢力が、次の時代の主導権を握るような気がしなくもないしね。」

愛原「ま、フィリピンのドゥテルテ大統領くらいの個性を発揮できれば、良きにしろ悪しきにしろ、一つの歴史上の教訓として、その業績を歴史に刻めるであろうけどな。ただ俺には、横山ノック化、あるいは青島幸男化、あるいは日本の民主党化するような気もしてならないのだが。」

鼎「うーん。それって、既存の支配層に丸め込まれて、結局期待外れに終わるって言いたいのかな?」

愛原「アンチトランプ色の強いメディアによって、過激な発言ばかりがしつこく取り上げられがちではあるが、俺の印象としては、そこまでは破壊者タイプにも改革者タイプにも見えないんだよな。確かに批判者としての舌鋒は過激かもしれないが、それだけでは横山ノック、青島幸男、民主党と同じ結末にしかならない。特にトランプ氏の場合は、政治経験の無さ故に、共和党や財界・官界に、政界の常識とやらをすり込まれて、やがて取り込まれてしまう不安がどうにもぬぐえないというか。」

逆沢「いや、経験がある方が、余程やばいって。すでに取り込まれた状態でスタートする訳だから、最初から身動き取れなくなってるというかねー。プロ野球でも、指導者としての経験の無い監督の方が、案外、結果を出してるでしょうが。」

鼎「言われてみれば、プロ野球の場合は、コーチなどの指導者経験のないまま、いきなり監督になった人でも、結構、結果を出してる人がいそうだよね。」

逆沢「下手に経験値があると、しがらみというか、古い常識にとらわれてしまうデメリットもあるしねー。国民目線で考えるべき局面でも、党の都合とか、官界や業界の都合とか、そんな部分ばかりに目がいって、国民無視の政治をやりかねないと思うんだわ。」

愛原「まぁトランプ氏に、ドゥテルテ大統領みたいな【明確な目標】があって、かつそれを何が何でもやり遂げるという強い意志と突破力があれば、良い悪いは別にして、面白い存在にはなり得るとは思うけどな。」

鼎「ドゥテルテ大統領の場合は、麻薬中毒者の撲滅と治安回復という2つの大きな目標があって、かつその目標を達成するためには手段を選ばないというか、誰がなんと言おうが絶対に折れずにまっすぐ突き進む実行力は感じられたよ。」

逆沢「まぁ、そういう意味では、日本の民主党とかは、強い意志も突破力も無かったわね。既得権益を破壊しようとすれば反発が出るのは分かりきっているのに、ちょっと反発を受けると、すぐに八方美人的にそちらにもいい顔をするから、結局、全部骨抜きになって、八ッ場ダムを始めとするムダ事業の削減も、沖縄米軍問題の改善も、財政健全化も、公務員給与の削減も、高速道路の無料化も、消費増税凍結も、ほとんど全部達成できなかったというか。」

愛原「横山ノックに至っては、大阪府知事になったらこうするという明確な目標すらなかったから、気がついたら速攻で議会などに取り込まれてたしな。青島幸男は、都市博中止という明確な目標があって、それを成功させたまでは良かったが、その後の残り任期3年以上は、思いっきり存在感ゼロだったな。」

逆沢「個人的には、トランプには、いい意味での破壊力と突破力を発揮して欲しいわ。議会や既得権益層に取り込まれるんじゃなくて。」

愛原「仮にトランプ氏が無能だったならば、出来もしない公約を早々に撤回させられる羽目になって、鳩山由起夫化する事になるだろう。狡猾だったならば、当選前の発言を無かった事にする一方で、議会や財界と癒着する事で権力基盤を整えて、横山ノックの如く与党(共和党)に担がれて君臨する事になるだろう。逆沢の期待通りだったら、俺的にも多少ワクワクしない事もないが、アメリカだと殺される可能性があるのがネックかな?」

逆沢「あー、確か、歴代大統領の内、4人くらい殺されてたっけ? 暗殺未遂も含めれば、レーガン大統領なんかも含まれるし、あの国は、ガチでそういう事をやるから怖いわ。」

愛原「奴隷解放を成し遂げるも暗殺されたリンカーンなんかもそうだが、アメリカという国は、既得権益層の力が異常に強く、その意向に背くと、大統領といえども安全の保証はない。それ故、歴代大統領のほとんどは既得権益層に取り込まれ、既得権益層の為の政治を進めた結果、1%の富裕層が99%の富を独占しているみたいないわれ方までするような国になってしまった。」

鼎「ただトランプさんの公約をみる限り、トランプさんは既得権益層と敵対する気は全く無さそうだから、私は暗殺される心配はないように思うけど・・・。トランプさんが敵視しているのは、移民とか、イスラム教徒とか、中国・日本・メキシコとかであって、自分自身を含むお金持ちではなさそうだから。」

愛原「ただ既得権益層と対決するつもりがないなら、彼を支持した貧しい白人達の生活を改善するのは、しんどいだろうな。移民やイスラム教徒をどれだけ迫害しても、それで貧しい白人が豊かになるはずがないし。むしろ経済的にはマイナスかもしれん。中国や日本を叩けば、貿易競争では有利になるかも知れんが、それで最も喜ぶのはユダヤ資本に代表される既存の既得権益層であり、格差がさらに広がる事はあっても、その逆はないだろう。まぁ移民や中国人がギャフンと言う事で、多少気分は良くなるかもしれんけどな。」

鼎「なんかネット右翼さんが、平和主義者とか人権活動家とかを叩いて鬱憤を晴らすような感じだよね。そんな事をしても、自分の生活が良くなる訳でもないのに。」

愛原「憎しみをあおって人気を得るやり方は、ファシズムなんかもそうだが、はっきりいって嫌いだ。好きか嫌いかでいえば、ヒラリー氏もそうだが、トランプ氏はかなり不快な部類に入る。ただ、だからといって仕事をする前から【あいつはロクな事をしない】と決めつけてバッシングする気にもなれない。トランプ氏に投票した多くのアメリカ人と同様、現段階では、とりあえず期待したいとは俺も考えている。」

逆沢「良い方向に進むか、悪い方向に進むか、丸め込まれて失望させられるかは分からないけど、それでもヒラリーじゃなくて良かったと、現段階では私も思うわ。後で後悔する確率、高そうだけど。」

愛原「トランプ氏に投票した有権者にも、逆沢に近いタイプは多いらしいから心配するな。今回、ヒラリー氏有利と言われておきながら、トランプ氏が勝った理由の一つに、隠れトランプ支持層というのが多く居たそうだしな。差別主義者で、品性もなく、政策に期待できる要素もないし、ぶっちゃけ恥ずかしくて、とても公然とトランプ支持だなんていえないが、ヒラリーを負かしたいという一点だけで投票したみたいな人が隠れトランプ支持層になる感じになるというか。正直、カレー味のウ○コよりのヒラリー氏よりも、ウ○コ味のカレーの方がマシか程度の差でしかないのだが。」

鼎「私には、トランプさんは、ウ○コ味のカレーではなく、ウ○コ味のウ○コにしか、思えないんだけど・・・。」

愛原「俺も、何となくそんな気がする。ただ良い意味で、アメリカ人らしい選挙結果になったなとも思う。アメリカ人が今の政治にウンザリしてるのはもう昔からで、だからこそチェンジを掲げるオバマ氏が大統領に選ばれた。そのオバマ氏は、結果として銃規制を始めとして多くの政策が道半ばで終わってしまったが、それでも新しいチェンジを求めて、今度はトランプ氏を選出した。民主党が期待外れに終わったからといって、自民党に回帰した日本人と違って、やっはり挑戦的な国民性なんだなとも。」

逆沢「あー、日本人なら、ヒラリーを選んでそうね。たった一回期待通りの結果にならなかっただけで、すぐに世直しを諦めて、古く腐敗した既存の政治に戻ってしまうあたり。」

愛原「野党第一党である民進党が、旧民主党の体質のまんまだから、与党も安泰だわな。与党の安定に最も貢献してるのは、公明党でもアベノミクスでもなく、頼りない野党の象徴である民進党だと正直思う。」

鼎「とりあえず既存の政治に反対してるだけで、具体的な改善プランを全く提示できないという点で、トランプさんと民進党はかなり似てるなと私は感じるよ。トランプさんは、銃規制やオバマケアを始めとするオバマさんの政治を全否定する所から始めるつもりらしいけど、それだけだと4年もたせるのはしんどいかなとも。」

逆沢「今の日本みたいに、出口戦略を無視したその場しのぎの景気刺激策をやったり、大国のメリットを活かして外国に圧力かけまくるだけの政治だけはして欲しくないかな? ちょっとくらいは期待してる私でも、さすがに。」

愛原「俺としては、既存の政治に取り込まれる所だけはみたくないな。良い教訓であれ、悪い教訓であれ、どうせなら歴史に名を刻む存在であって欲しいと思う。世界の多くの人間を苦しめるような、子ブッシュ級の悪すぎる教訓だけは堪忍だけど。」

逆沢「大量殺戮のイラク戦争から、世界的大不況のリーマンショックまで、息子ブッシュの方は大概だったわね。あれ以上の悪政は、さすがにトランプでも不可能だろ?」

鼎「オバマさん、トランプさんと、既存政治を変えたい側の候補者が続けて勝ち続けているのも、ブッシュ政権のトラウマが、米国民の魂に深く刻まれているせいなのかなとも感じるよ。」

愛原「ま、いずれにしろ我々日本人に、アメリカの大統領選挙の投票権がある訳でもないし。我々の立場としてはお手並み拝見というか、野次馬として傍観するだけだしな。トランプ氏が世界にいい意味での刺激を与えるか、あるいは災厄をまき散らすだけで終わるか。あるいは丸め込まれて緩慢なる腐敗を助長するだけで終わるか。あるいはアメリカ第一主義の公約通り、中国や日本やメキシコなどの他国を締め上げる事で、アメリカ人の幸福だけは何としても満たそうとするか? 興味はある。」

逆沢「あ、そっか。単純に良い結果か悪い結果かの二択ではなくて、ある人にとっては幸福だけど、別の人にとっては不幸な結果に終わる可能性もあるのよね。」

鼎「アベノミクスもそうだよね。大企業や大株主などはタックスヘイブンなども利用して過去最高益を出した所もあるらしいけど、消費増税や労働環境の悪化などでますます窮乏していく人達もたくさん出たし。パイの大きさはそのままで、その配分だけが変わったというか。」

愛原「トランプ氏は徹底して国益第一主義を標榜しているから、国益第一の名の元に、限られたパイを外国からアメリカに集めようと画策する可能性くらいは留意しておく必要があるだろう。日本でもやたら【日本の国益】を重視する国益第一主義者が結構いるが、【自分の国さえ良ければそれでいい】みたいな人が国の頂点になると、どんな醜い政治が行われるか? トランプ氏はもしかしたらいいサンプルになるかも知れないぞ。」

逆沢「うーん。日本人に投票権がないから仕方ないとはいえ、日本人の立場では、トランプはやっぱりリスクが大きい存在ってか。」

鼎「でもヒラリーさんは、中国嫌いのトランプさんと違って、親中色が強そうだから、外交面でのトータルとしては、そんなに差がないかも。」

逆沢「アメリカ人にとっても史上最低の大統領選らしいけど、日本人にとっても過去最低のアメリカ大統領選だったかも知れないってか。」

愛原「さて、長すぎる前置きはここまでとして、そろそろ本題に移るとしよう。今回のテーマは、いわゆる【生存ゲーム、脱出ゲーム的なシチュエーション】について、軽く取り上げてみたいと思う。」

逆沢「生存ゲーム、脱出ゲームというと?」

愛原「ゲームブックなどで割とメジャーなジャンルであるが、追い詰められた環境で的確な判断を要求され、選択肢を間違えると死ぬ(orかなりのピンチになる)みたいなジャンルを想定してもらいたい。ものすごく単純化すれば、右か左かを選んで、間違った方向を選んだらゲームオーバーみたいな感じ。」

逆沢「それ、ただの運ゲーじゃね?」

愛原「運ゲーそのものだな。だが理不尽といわれようが、運ゲーといわれようが、そういう局面は現実にも多く存在する。たとえば、明日の株価が上に行くか下に行くかなんかを、客観的分析だのファンダメンタルズだのいったものだけで正確に読める奴なんかいないだろ?」

鼎「というかアメリカの大統領選挙の結果も、半分以上の人が予想を外したくらいだよね。」

逆沢「その前のイギリスのEU離脱を巡る国民投票でも、半数以上の人が予想を外したわね。」

愛原「今年のプロ野球で、日本ハムと広島が優勝する事を当てた人も、おそらく10%未満だろうしな。」

鼎「プロと言われる人が、どれだけ客観的に分析しようとも、外すときは思いっきり外すという好例だよね。」

逆沢「イギリスやアメリカの選挙結果なんかは、各国の政府、あるいは世界中のマスコミ、あるいはブックメーカーなどの賭けや株・為替などに投機してる関係者が、知力の限りを尽くして分析して、時には大切なお金を何億と投じているにも関わらず、それでも予想を外して大損をこく人の方が大半な訳だから、どれだけ客観的分析やファンダメンタルズによる予想がアテにならないかという事を、まざまざと感じさせてくれるとしか言いようがないわ。」

愛原「そう。現実世界の方が、ある意味、非情なほどに運ゲーなのだ。運が悪いと、空から降ってきた鉄の棒に脳天を突き刺される羽目になったり、自宅に押し入ってきた暴漢にサクッと刺し殺されたり、あるいは普通に車にはねられて即死させたられたり、震災に遭って瓦礫やタンスの下敷きになってもおかしくないくらい、この世は運ゲー状態といえなくもない。」

鼎「頭が良ければ大抵のピンチは切り抜けられると思い込みがちだけど、実際にはどれだけ機転が利こうが、学識があろうが、あるいは体を鍛えていようが、お金を集めていようが、運が悪いとどうにもならないという事も多いよね。」

愛原「生き残る確率を高める上で、知力・体力・権力・金銭力などはそれなりに有効だと思うが、それ以上に運が悪ければどうにもならないからな。」

逆沢「そこいくと、ゲームの世界はかなり良心的ね。ちゃんとレベル上げをしたり、適切な選択肢を選んだりすれば、ほぼ絶対、ちゃんとクリアできる訳だから。」

愛原「ゲームの世界でも、ランダムや期待値という概念はあり、運が悪いと、痛恨の一撃を食らったり、即死攻撃を受けたりする事もあるが、それを含めても、適切な努力(レベル上げなど)と判断によって、大抵は危機を脱する仕様にはなっているからな。少なくとも、運が悪いとどれだけ努力してやり直しても絶対に勝てないみたいな仕様は、(ゲームバランスがちゃんと取れてないクソゲなどを除けば)あまりみられない。」

鼎「少なくとも一人プレイ用のゲームでは、運に依存したゲームはそんなに多くない印象だよね。」

愛原「もっとも一回あたりのプレイ時間が短いゲームなら、運ゲー色が強くても、それほど問題はないかもしれんけどな。たとえばマインスイーパーとかカードゲーム系とか。クイズ系も、自分が得意なジャンルの質問が出るかどうかで正答率が大きく変わるという意味で、運ゲーそのものといえなくもないだろう。」

逆沢「格闘ゲームやスポーツゲームでも、運ゲー的な側面はなくもないかな? 敵が次にどんな攻撃を仕掛けてくるか、正確な予想はさすがにできないだろうから。」

愛原「格闘ゲームやスポーツゲームの場合は、敵が特定の攻撃をしかけてくる確率の分析とか、こちらの対応力の早さとか、そういった実力である程度は埋め合わせが効くから、運ゲーという程ではないけどな。麻雀やトランプゲームと同じで、もちろんどんな牌(orカード)が配られるかといった運の要素は大きいものの、実力である程度は跳ね返せるようにはなっている。初心者がどれだけあがいても、10戦もすれば、上級者相手に高確率で負け越しているであろう程度にはな。」

鼎「カードゲームなどは、運と実力のバランスが絶妙だよね。初心者でも運次第で上級者に勝てるようになってる点で初心者にも救いがあるけど、ちゃんと実力を磨けばトータルではまず初心者に負けない点で上級者になるべく努力する甲斐もあるという意味で。」

愛原「運の要素を排除してしまうと、詰め将棋みたいになってしまって、初心者は手も足も出ない。上級者も張り合いがない。しかし適度に運の要素が混じることで、上級者でも初心者相手に苦戦する事もあれば、初心者が金星を上げる事も可能になる。故に対戦ゲームなんかでは、適度に運の要素も混ぜた方が盛り上がるだろう。」

逆沢「運ゲーも、時と場合によっては、むしろゲームを面白くする要素になるって事ね。」

愛原「その運ゲーの要素を高めたものの一つが、いわゆる生存ゲーム系となる。たとえば貴方が他の見知らぬと5人と一緒に救命ボートに乗っていたとする。だが重量オーパーなのか、そのままでは船が沈みかねない状況だ。この時、お前らならどうする?

鼎「うーん。私なら、船が沈みかねなくなっている原因をまずは究明したいかな? 必ずしも重量オーバーが原因とは限らないし。少なくともこの設問では、ボートがどのようなものかも分からないから、判断できない部分も多いし。」

逆沢「自分も含めて6人も乗っているのなら、海水浴で遊びに使用されるようなビニールボートではないだろうけど、6人程度で不安定になるくらいなら、それほど立派な船でもなさそうだけどね。」

鼎「もしかしたら6人の位置のバランスが悪いだけかも知れないし、あるいは船底が損傷している可能性とか、重い荷物を積み込んでる可能性とか、そういうのを再確認できればいいと、私は思うよ。」

逆沢「近くに上陸できそうな島とか、あるいは助けてもらえそうな船とかがあるかとか、そういう要素にも左右されそうね。そういう要素があれば、体力のある人には、自力で泳いで島なり別の船なりにたどり着いてもらえれば、それで一件落着になるかも知れないし。」

愛原「なる程。じゃあある程度の体力があれば、なんとか泳いでたどり着けそうな場所に、港があるとしようか。」

逆沢「じゃあ、私なら体力がありそうな人に先に船を降りてもらうように提案するかな?」

愛原「それは客観的にみて、合理的な判断の一つだろう。しかしその提案が、最良の結果をもたらすとは限らない。そもそも誰か一人に【救命ボートから下りて海に飛び込め】と命じて、【はい、分かりました】となる事を期待する方が虫が良すぎるとは思わんか?」

鼎「そういう事を自分から提案すると、逆に言い出しっぺの自分が海に飛び込まないとならないように、周りの人から圧力をかけられる可能性もあるよね。」

愛原「自分のカリスマ性やディベート能力、もしくは扇動能力に自信があるならば、自分が言い出しっぺになって議題を主導していく事で、自分の希望通りの世論に誘導できない事もないだろう。しかしそうでないならば、【出る杭は打たれる】じゃないけど、言い出しっぺの自分が逆に不利な立場に追い込まれる可能性にも留意しておくべきだ。」

逆沢「周りのメンツをみて、どう見ても分が悪そうなら、できるだけ目立たないように引っ込んで、成り行きを見守るというのも選択肢の一つになりえるって事か?」

愛原「仮に自分が成り行きを見守っていた場合、他のメンバーの一人が最も体重の重そうな巨漢デブに対して【一人で二人分以上の体重がありそうな君がまず海に飛び込むべきだ】と提案したとしよう。この場合、貴方ならどうする?

鼎「これも客観的にみて、合理的な提案だよね。体重の軽そうな人を船から降ろしても、根本的な解決方法にならないかも知れないし。少なくとも体重の軽い人を何人も船から落とすよりは、重い人から下ろす方が多くの人が助けられるだろうから。」

逆沢「ただこれも、その巨漢デブが素直に提案を受け容れるとは限らないのが問題になりそうね。【見た目だけで自分の体重が重いと決めつけるな】とか屁理屈くらいは平気で言いそうだし、下手すると暴れそうで怖いわ。」

愛原「じゃあお前らならどうする?」

鼎「うーん。スネ夫さんタイプなら、仮にその巨漢デブさんが一番強そうと感じたなら、逆に巨漢デブさんに媚びるようにフォローに回る選択肢を選ぶかも知れないけど・・・。」

逆沢「私なら、黙ってその巨漢デブを海に突き落とすわ♪ 話し合いで解決するとも思えないし。こういうのは先手必勝というか。客観的にみても合理的な判断だろうし、他のメンバーも事後承認してくれんじゃね? 残りのメンバーに、その巨漢デブの家族や親友とかがいない限りは。」

愛原「なる程な。だが同じ事は他のメンバーも考えているかも知れない。自分が先に海に突き落とされる可能性も、少しは考えておいた方がいいかも知れないぞ。」

鼎「出来るだけ目立たないように端っこで引っ込んでいたりすると、端っこ故に真っ先に突き落とされる可能性もありそうだし、位置関係一つとっても、結構難しい判断を迫られそうだよね。」

愛原「次の事例に移るとしよう。君が大きなビル(ホテルでも社用ビルでも大型マンションでも構わない)の廊下に出ると、突如、何人かの見知らぬ男女がこちらに向かって逃げるように走ってくる。さて君はどうするか?

逆沢「うーん。できれば冷静に状況確認に努めたいところだけど、モタモタしてる時間もなさそうな局面ね。」

鼎「考えられる選択肢としては、@いち早く自分もその集団に混じって走り出すか、Aその集団とは別方向に移動するなり、どこかに隠れようとするか、Bあくまで状況確認を優先するか、そのあたりになりそうかな?」

逆沢「うーん。私なら、とりあえずその集団の中に入って、一緒に逃げながら、なんで逃げようとしているのか?をそれとなく質問して、状況の把握にも努めようとするかな? 火災現場から逃げようとしてるのか、暴漢やモンスターの類いから逃げようとしているのか、その原因によっても判断が変わるかも知れないし。」

愛原「そんなこんなの間に、ついにエレベーターの前にたどり着き、その到着を待つも、エレベータの到着にはもう少しだけ時間がかかりそうだ。そしてそれに痺れを切らした一部の者が近くの階段に走り出す。お前らならこの時点でどうする?

鼎「うーん。エレベータにしろ階段にしろ、上に行くか下に行くかで、さらに悩むような選択肢だよね。どちらの方が安全なのかも分からないし。あと高層ビルにいる場合などは、エレベータを使った方が体力も温存できて移動時間も早いだろうけど、待ち時間がリスクになるかも。」

逆沢「エレベータを使う場合、メンバーの意思が統一できているかどうかが気になるわね。全員が1階を目指すつもりとかなら話が早いけど、そうでない場合はややこしくなりそうだし。あと、パニックが自分のいる階だけならいいけど、そうじゃなかった場合は、1階移動するたびにエレベータが止まって、その度に大量の避難民がエレベータに押し入って、パニックを引き起こすリスクもあるし。」

鼎「ただ、多くの人がいる方が、情報の入手はしやすいかも知れないけど・・・。ただこの時点では、正しい選択肢が分からないよね。階段とエレベータのどちらがいいか? 上か下か?など。」

愛原「次の事例に移る。大地震が発生して直ちに避難することになった。ラジオの放送によると大津波が今いる場所に押し寄せてくる可能性も高いらしい。現在、組織のリーダーが集合場所で点呼を取りメンバーの確認を行っているが、どうも全員そろっていないようだ。そうこうしている間にも時間ばかりが過ぎていく。こんな時、君ならどうする?

逆沢「津波てんでんこ、だ。直ちに逃げる。集団行動とかそんな事は糞食らえ。自分が信じる一番助かる可能性のある方向に向かって、直ちに全力で逃げる。まぁ組織のリーダーがそばにいるなら、一応、その旨だけは断っておくけどね。突然失踪したら、余計に迷惑がかかる可能性があるから。」

鼎「大人数の組織になる程、単独行動を取りたがる人も増えるだろうし、全員がそろわない確率も上がるよね。仮に一人でも単独行動を選んだ人がいれば、どれだけ待っていても、全員がその場にそろう事はないんだから、この場合は全員がそろうまでずっとその場で待つのではなく、リーダーに勇気ある決断をしてもらうべきだと思うよ。」

逆沢「そのリーダーがそれなりに有能な奴ならいいけどねー。自分が想定している所と全然違う所に、メンバーを避難させたがっている場合は、かなりヤバいんじゃね?」

愛原「そういうギャップは、常につきまとうだろうな。とりあえず、すぐ近くの建物の屋上を目指すべきか? 山の中に入って少しでも高い所を目指すか? まずは主要道路を目指してそこから自動車なり自転車なりを見つけた上で、それで逃げるのが最善か?」

鼎「学校とかの建物なら、かなり頑丈だし、余程の低地でなければ助かる可能性も高そうだよね。低地だったり、屋上に鍵がかかっていたりすると、かなりまずいけど。」

逆沢「山や森に入る場合は、登山道などが整備されないと、思う程移動できない懸念がつきまとうわね。あと体力がなかったり太っていたりすると、かなりつらそう。そういう人達を置きざりにするかどうか、リーダーの決断力も問われそうというか。」

鼎「自動車や自転車を拾うという選択肢は、私なら選ばないかな? うまく見つかる保証もないし。自動車なら渋滞の危険もあるし。今いる場所で自分の自転車が既にあるような状態なら、それを使って全力で遠くに逃げるという選択肢も有効だと思うけど。」

愛原「この事例の場合、最大のキモは、どこに逃げるかどうか以上に、仲間をどう扱うか?がテーマになる。漫画や映画の場合は、親友や恋人は絶対に見捨てないというか、背負ってでも一緒に逃げるのが定番なんだろうけどな。」

逆沢「大切な人と一緒に逃げるというのが間違った選択肢とは思えないけど、それ程には大切でない人達も一緒なのが、逆に少し厄介かもね。自分にとってそれほど大切でない人がなかなか点呼に応じない場合は、そんな奴はさっさと見捨てて避難を開始すべきと考えるだろうけど、逆にすごく大事な人がいつまでも集合場所に来ないと、すぐにその人を探しに行きたい衝動に駆られるだろうし。」

鼎「ある人にとってはすごく大切な人でも、別の人からすると本当にどうでもいい人って事は多いし、集団行動ではその折り合いが悩みどころだよね。」

愛原「漫画や映画の世界では、負傷したり、取り残されたり、ピンチに陥っている仲間を助けるかどうかで揉めるシーンが、しばしば登場する。助けに入ろうとすれば、自分達も危険に巻き込まれる可能性が高くなるし、仮に逃避行の途上なら、逃げ遅れたり時間を浪費する可能性も高くなる為、かなり厳しい判断を迫られるわけだ。」

鼎「その仲間を見捨てるべきか、助けるべきか、究極の判断を迫られるわけね。」

逆沢「仮に助けに入った所で、既に手遅れの可能性もあるし、それだったら助けに入った分だけ、余計にピンチになるだけだし、本当に苦しい決断を迫られるわね。」

愛原「その見捨てられそうになっている仲間が、それなりに有能な奴なら、無理してでも助けに入る動機になるだろうけどな。鈍足で逃げるときには足手まといにしかならなくとも、力自慢であれば力仕事には役立つだろうし、医学なり建築技術なり語学なりあれば、特定の局面で力を発揮する事もあるだろう。」

逆沢「一芸は身を助けるって感じね。」

鼎「でもそれはファンタジーの話であって、現実世界でそんな事はあまり考慮されないよね。火事でも津波でも猛獣でもテロリストでも何でもいいけど、本当の大ピンチの時に、周囲の人の一芸なんかに誰も関心もたないし、助ける方も、助けられる方も、みんな目の前のことに精一杯だろうから。」

逆沢「対象が親兄弟や子供や恋人などであれば、火の中にでも飛び込む人は飛び込んで助けようとするだろうし、逆に義理人情にも触れず職務でもなければ、自分の身を危険にさらしてまで誰かを助けようとする人は多くないだろうしね。」

鼎「リアルだと、助ける助けないに理屈の入る余地はないよね。もう自然に体が動くみたいなレベルの問題だから。」

愛原「故に価値観の違いが対立を引き起こす。ある人にとっては命より大切な人であっても、別の人からすれば何の価値もない人である事は珍しくないからだ。選択肢を間違えると死につながるような極限の場面において、そういうのはしばしば起こりえる。そしてこの心理は、小説やゲーム等でそういうシーンに出くわした際に、読者やプレイヤーがしばしば感じるギャップにもなる。」

逆沢「ああ、主人公が危険を冒して誰かを助けようとしてるシーンをみて、読者やプレイヤーが【そんな奴、見捨てろよ】となる事はあるかもね。」

愛原「主人公にとっては大切な人であっても、その主人公の感情にそこまで感情移入できてない場合、その主人公がただの甘ちゃんにしか思えず、イライラの原因にもなりかねないわけだな。脇役キャラが同様の行動を取っても、やはりただの身勝手な奴にしか思えない事がある。当人にとっては命より大切な人(orモノ)であっても、他者からみればそうでない事は珍しくないが故に。」

逆沢「人の命がかかっているならともかく、思い出の品を取りに行くために危険を冒す主人公とか仲間キャラとかみると、イライラする事もあるけど、それは感情移入できないが故という事ね。」

愛原「人は容易に他人に感情移入できない生き物だからこそ、船を過積載にするような巨漢デブは真っ先に海に突き落とせみたいな発想になり得るわけだな。」

逆沢「うっ、これは失礼!!」

愛原「まぁ生きるか死ぬか、選択肢を間違えると死ぬみたいなシーンで、ある程度、割り切りが必要なのは間違いない。それができないと、自分自身だけでなく、大事な家族や仲間をもピンチに陥れる危険すらあるからな。しかしだからといって、安易に他人を切り捨てる発想はさすがに怖いと思う。俺自身、感情移入できないキャラを助ける為に危険を冒す主人公にイライラする事もあるが、これはヤバい感情だよなと自己嫌悪する時もある。」

鼎「自分にとってどうでもいい人でも、別の人にとっては必ずしもそうでない事を理解しないと駄目だよね。」

愛原「うん。物語の冒頭では【なんでこんな奴を助けるために主人公は危険を冒したんだ?】みたいに思っても、物語を読み進めていく内に【助けて良かったと思える程度には、いい奴だったんだな】と評価を改める事もある。そういう時、ちょっと自分が恥ずかしくなる時もある。」

鼎「極限の場面だと、自分の意に反するキャラがいると、ムカッとかイラッと来る時があるけど、結果的にそれが功を奏したりすると、自分が恥ずかしくなる時もあるよね。」

愛原「もちろんそれをご都合的展開と切り捨てる事は可能だろう。しかし現実世界も、大概予測不能なのは一緒だしな。【事実は小説よりも奇なり】とはよく言ったもので、予想が予想通りにいく事はそれほどにはないものだ。」

逆沢「イギリスがEUを離脱したり、トランプが大統領に選ばれるくらいだしねー。」

愛原「階段で逃げるべきかエレベータで逃げるべきか? 上に行くか下に行くか? 建物に逃げるか山に逃げるか? 助けに行くか見捨てるべきか? トランプかヒラリーか? いずれもどれが正解かなんて、事前に分かる奴なんていない。予想は出来るけど、外すときはどうやっても外す。自分にとって納得のいかない結果になる事もあるし、そういう現実にイライラする事もあるだろう。しかし未来の予想なんて誰もできないのだから、それはそれで割り切って行動するしかないとも思う。」

逆沢「自分が選んだ選択の結果、自分が不幸になっても自業自得だけど、他人が選んだ選択の結果、自分が不幸になったら、そりゃイライラも募るとは思うけどね。自分の意図する行動に反する行為を主人公がした場合に、イライラしたり、【この主人公は馬鹿だ】と見下したくなるように。」

愛原「まぁそういう時に、他人のせいにしたくなったり、あるいは見下して軽蔑したくなる心理は分からなくもないけどな。選挙などでも、自分が応援してない候補が勝ったら、【愚かな愚民どもめ!】と毒づきたくなるようなもので。しかしそれはそれで割り切るしかない。じゃあ自分が応援する候補が勝ったら、必ず良い政治を行ってくれる保証もないし、応援してない政治家が望外に活躍するかも知れないし、そんな事は誰にも分からないからだ。」

逆沢「緊急時に、上下どちらに逃げるのが正解かなど、事前に完全予想するのは不可能なのと同じようなものね。」

愛原「まぁ事前にしっかり情報収集して判断要素を増やせば、より良い選択を出来る可能性は広がるだろうけどな。だがそれでも100%はない。エレベータで移動した方が早い事が客観的分析の結果、分かっていても、状況次第ではみんながエレベータに殺到してかえって遅くなることもあるだろうし。」

鼎「けど人間って自分勝手な生き物だから、自分の選択は過大評価して、他人の選択は過小評価したがる人も多いよね。選挙でも、自分が応援する候補が勝ったら、どれだけひどい政治をしても【アイツよりはマシ】とか思い込みたがる人はいるし、逆に対立候補が勝ったら【自分の応援する候補ならもっと良くしたに違いない】とか思い込みたがる人はいるだろうから。」

逆沢「所詮主観の問題なのよね。自分の思い通りにならないと気に入らないだけというか。」

愛原「生きるか死ぬかの局面になると、その感情が特に露骨に出やすい。他人が自分の意思に反する行為をすると、いちいち勘に障る。結果的には助けて良かった場面でも、あの時見捨ててたらもっと時間に余裕が出来たはずと不満をもらしたり、結果的に正しい逃走経路だったとしても、自分の言った道ならもっと早くたどり着いていたと思い込みたがったりとかな。」

鼎「本当の所は、誰にも分からないのにね。どちらも正しいという事もあるだろうし、どちらも間違いという事もあるだろうに。」

愛原「故に、他人が自分の意思に反する行為をとって、それがどうしても不満ならば、無理に我慢せず、自分の道を選ぶというのも一つの方法だと俺は考える。みんなが上だと言ってる中、自分だけが下だと確信するなら、仲間と別れて自分は下にいけばいいみたいな感じだな。もちろんそれで上手くいっても上手くいかなくても自己責任だが。」

逆沢「連続殺人モノなら、単独行動を選んだキャラが、大抵次の犠牲者になるけどね♪」

鼎「カリスマ性などがあれば、自分の思い通りに他人を誘導できるから、そんなストレスは抑えられそうな気もするけど。」

愛原「カリスマ性というか、人間としての信頼性だろうな。たとえば自分が助かりたいために、誰かを容赦なく突き飛ばすような奴は、他人に警戒されても仕方ないだろう。いつか自分が切り捨てられる側になる覚悟もしておくべきだ。」

逆沢「・・・うーん。言われてみれば確かにそうねー。要反省だわ。」

愛原「あと、いくら他人を誘導・扇動する能力があっても、その結果、さらにピンチを広げるような展開が続くと、どんどん信頼を失う事になるから、いくら扇動能力に秀でていても、余程、自分の判断に自信がある場合以外は、あまり自分の意見を押しつけない方が無難かも知れない。」

鼎「対して根拠もないのに、ヒラリーさんが勝つに決まってるとか、トランプさんが勝つと世界中の株価が一斉に暴落するに決まってるとか、偉そうに断言してると、予想を外す度に信頼を無くしかねないよね。」

愛原「まぁ自分自身、主人公が意に反する行動を取ると、イラッとする事も多いタイプなので、あまり偉そうな事は言えないんだけどな。」

逆沢「主人公は基本的にほとんどハッピーエンドなんだから、主人公の判断とあんたの判断が食い違った場合、あんたの方がほとんど間違いだろうにねー。」

愛原「冷静に考えれば、そうなんだけどな。人間が未熟としか言いようがない。」

鼎「自分の意見と、他人の意見が食い違った場合、最終的にはどうすればいいかな? 対人関係だけをいえば、無闇に逆らわずに迎合した方がいい気もするけど。」

愛原「みんながイギリスがEU残留する方に賭けているからといって、自分もそれに追従して多額の資金を賭けたら、後で大損害を被る事もあるだろうし、多数派に迎合すべきかどうかは、基本的に自己責任だ。まぁ後で後悔したくないのなら、基本は自分の信じる道を突き進んだ方がいい。いやいや他人の意見に迎合しても、常に不満がくすぶるだろうしな。自分が応援してない候補が選挙に勝とうものなら、その候補がどれだけ善政を敷いても、悪い部分だけを捕らえて批判したくなるようなもので。但し、多数派に迎合しないと、身が危うい場合は話が別だ。たとえば日米開戦や大和特攻に賛同しないと自分の身が危ういと感じた場合は、たとえそれが不幸な結果をもたらす事が分かっていたとしても、しぶしぶ賛同せざるを得ない事もあるだろう。しかし後でA級戦犯として裁かれたり、最前線で戦死させられたりする事が無いように、できるだけ器用に立ち回る工夫くらいはしてもよいかもしれない。まぁ一番理想なのは、日米開戦や大和特攻みたいな無謀な作戦が承認されないように事前に根回しししておくとかだろうが。あるいはそんなヤバい会議の場に出席せずに済むようにできれば、無謀な作戦に賛同した首脳部の一人と認識されずに済む分だけはマシかも知れない。」

逆沢「他人に迎合せずとも実害がなければ、自分自身がより後悔しない選択肢を選ぶ。迎合しないと身がやばい時は、できるだけ器用に立ち回るのも一つの方法って感じかな?」

愛原「津波が押し寄せてきてヤバいって時に、他人がヤバい判断をしようとしたならば、何とか説得できれば一番理想。しかしそれが不可能なら、生き残った後の人間関係も考慮して集団に従うか、完全に割り切って単独行動を取るかは、個人の自由だ。どちらにしろ、自分にとってより後悔の少ない選択肢を選ぶしかない。他人に安易に迎合した事を強く後悔しそうだと思うなら単独行動を。逆に仲間を別れた(or見捨てた)ことを強く後悔しそうなら仲間と行動を。どっちが絶対的な正解なんてものは無い。」

鼎「私達に未来を見通せる目があれば、絶対的な正解もありそうだけどね。仲間と共に行動したら全滅だと分かっていたら、自分だけでも助かる道を選ぶのが正解だろうし、逆に仲間と協力し合うことで助かる事ができるならばできるだけ協力する道を選ぶべきだろうし。でもそんな事は誰にも分からないから。」

逆沢「トランプが勝つ事も、これからトランプがどんな政治をするのかも、誰も予想できないからねー。後講釈ではどうとでも言えるけど。」

愛原「自分の思いと逆の選択をする他人が馬鹿に見えたり、そういう他人にイライラする事もあるだろうけど、どっちが正しいかなんて誰にも分からない。いや、どっちも正しいかも知れないし、どっちも間違いという事もあるだろうし、どっちも似たようなものという事も多いだろう。ただよっぽど自分の分析力や判断力や決断力に自信があるならともかく、大抵の人間は凡人なんだから、所詮他人と五十歩百歩だと思った方が、俺は無難な気がする。自分の意見を絶対視するようになると、他人がどれだけ素晴らしい意見を言っても、頭から否定してしまって、判断を誤るリスクがより高くなるから。」

鼎「でも実際には、判断要素が少ない(or判断力や決断力が無い)せいで、自分がどう行動すべきか分からない時も多いよね。上に行くべきか、下に行くべきかとか、どの道が一番渋滞が少なくて早く着くかとか、そんなのはもう漠然とした経験とか予想とか他人の口コミや助言などから、判断するしかないわけだから。」

愛原「考える時間に余裕があれば、じっくり時間をかけて少しでも多く情報を仕入れて最終決断をすればいいだろう。そんな時間が無かったり、そこまで手間をかける程でもないなら、半ばバクチ感覚で決断するしかないかも知れんが、仮に悪い結果になっても、深刻に後悔しない方がいいかも知れない。未来は誰にも分からないのだから、運ゲーと割り切って、頭を切り換えた方が、心理的にもずっと楽になると思う。麻雀でもポーカーでもマインスイーパーでも株取引でも、負ける時はどんな達人でも負ける。悪い結果になったとき、他人のせいにしたり、いつまでもくよくよしたり、この世の理不尽をただ嘆くだけではなく、立ち直って前に進むためにも、より後悔の少ない選択をするようにはしたいと思う。」




























過去のたわごと 
2016年 10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神〜命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方〜捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤〜エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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