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愛原様のたわごと(17年7月9日)







愛原「【七つの大罪】という言葉を知っているか?」

鼎「最近、一部の作品でちょくちょくテーマにされているものだよね。まぁ世間一般で悪とされているものを、分かりやすく分類しながら表現しているという点で、私は面白いテーマかなぁと思うよ。」

逆沢「元ネタによって、中身に差はあるけど、最もメジャーな組み合わせは、嫉妬・傲慢・怠惰・憤怒・強欲・色欲・暴食の7つらしいわね。」

愛原「まぁ大抵のものは、人間が生きていく上で必要不可欠なものであるが故に備わった概念でもあるのだがな。【嫉妬・傲慢・強欲=向上心・競争本能・達成感など】【怠惰=休息】【憤怒=不快というシグナルを出す事による危険信号の発露】【色欲=生殖】【暴食=食事】と考えると。」

鼎「でも、何事も過ぎたるは及ばざるがごとしだよね。それを戒めた言葉でもあると思うよ。」

逆沢「難しい話は抜きにしてシンプルに考えても、度が過ぎて嫉妬深い人間とか、偉そうな人間とか、極端な怠け者とか、やたらキレやすい奴とかは、みてて不愉快だし、世間的にも好まれないのは分かるわ。あとの3つは、他人に迷惑さえかけなければ、私的にはまぁ好きにしろって感じだけど。」

鼎「他人に迷惑さえかけなければ別に構わないという意味では、3つといわず、7つ全部あてはまるような気もするけど。」

愛原「逆沢が指摘するところの残り3つ。強欲・色欲・暴食が不快に映るのは、嫉妬に集約されるような気もするから、俺も下3つは、削除しても構わない気がする。【アイツだけカネ貯め込んでやがる】とか【アイツだけいつもいい女連れてやがる】とか【アイツだけいつもいいモン食いやがって】みたいな嫉妬心がどうせ不快の根源だろうし。」

逆沢「ま、それはあるかもね。アイツだけ、物欲なり性欲なり食欲なりが満たされていると思うから不快なのであって、みんなが満たされているなら、おそらく誰も不快に思わないだろうし、大罪扱いもされないだろうから。」

鼎「けどみんなが欲望のままに資源を浪費し出したら、最終的にみんなすぐに行き詰まっちゃうと思うよ。強欲や暴食が大罪とされているのは、それを戒める目的もあるんじゃないのかなぁ? あと嫉妬と切り捨てるのは簡単だけど、不平等自体が無用の対立を生む大罪のような気もするし。」

愛原「だったら強欲や色欲や暴食を削除する代わりに、無知社会的不公正でも加えておけ。ちなみに社会的不公正は、ローマ法王庁が発表した最新の7つの大罪の一つでもある。」

鼎「知識として、資源の無駄遣いをしてはいけないとか、富を独り占めしてはいけないというのは分かっていても、我慢が出来ないというのもあるんじゃないかな? あるいは自分が我慢しなくても、他人に我慢させればいいみたいな考え方とか?」

逆沢「トランプアメリカ的な考え方かもね。地球温暖化を止める必要があると知識としては分かっていても、自分達の快適な生活を壊したくはない。経済に悪影響も与えたくない。それに自分達が何も我慢しなくても、他の国の連中に我慢させればそれで解決するじゃないか的な考え方というか。」

愛原「知識として分かっていても、我慢ができないからやめられないというのは怠惰自分が我慢しなくても他人を我慢させればそれで済むと考えるのは傲慢だな。」

鼎「他人に迷惑さえかけなければ大抵の事は許されてもいいと私なんかは考えちゃうけど、そうすると、他人に迷惑をかけても自分さえ良ければそれでいいという傲慢な考え方だけは、やっぱりどうしても私の中で大罪の最後の1つまで残っちゃうのかな?」

愛原「傲慢というのは、暴食や強欲のように他人と関わる事なく自己完結可能な欲望ではなく、他人を不快にする事によって自分の中にある何かの感情、たとえば優越心なり支配欲なりを満たす感情だからな。」

鼎「7つの大罪といわれるものの中で、最も業が深そうなものを一つ選ぶとするなら、最終的に傲慢がそれに該当しそうという事になるのかな?」

愛原「もっとも英語では傲慢はPrideとなり、俺がイメージする傲慢全般のイメージと少しズレが生じるのだがな。自分の欲望を満たす為なら他人がどうなろうと構わないとか、他人を屈従させる事に喜びを感じるとか、他人を思いやる心がないという概念を適切に表現できる単語はないかな?」

逆沢「アスペとか、どうかな?」

愛原「七つの大罪の筆頭がアスペ・・・・? 何か違う、というか、色々問題すぎるだろ。うーん。仕方ない。暫定的ではあるが、マウンティングとしても訳するか?」

鼎「マウンティングというのは、猿などの動物が、自分の立場の方が上だぞというのを周囲に知らしめる為に、相手にのしかかる動きの事だよね。」

逆沢「最近は、マウンティング女子なんて言葉もちらほら聞くけど、つまりそれは、自分の立場の方が上だと誇示したがる女子の事を指すのか?」

愛原「社会学的には、人付き合いの中で、相手をそれとなく貶めたりする事で、自らの優位性を誇示する行為全般を指すようだ。」

逆沢「自分の学歴や地位をアピールしたり、相手のそれを蔑む事で、自分の優位性を知らしめる行為って事ね。」

愛原「理由は何でも構わない。俺はこんなにいい学校受かったんだぞでも、俺はこんなにいい女連れてるんだぞでも、俺はこんなに稼いでいるんだぞでも、俺はこんなに強いんだぞでも、俺はこんなにゲーム得意なんだぞでも、俺は日本人なんだぞでも、俺のご先祖様はあの有名な○○なんだぞでも、俺の知り合いの知り合いが○○と仲良しなんだでも。自分の優位性をアピールできるものがあればそれに超した事は無い。また自分自身に優位性が全くなくても、要は相手を貶める事が出来ればそれでいい訳だから、相手のちょっとしたミスをつついて、だからお前は駄目なんだとか、だからお前は嫌われても仕方ないとか、お前は愚かだとか、○○を支持した時点でお前は駄目だとか、血液型が○型だから信用できないとか、あそこの出身なら評価が下がっても仕方ないとか、そんなものを買ってる時点でセンスがないとか、こじつけでもなんでもいいから、とにかく相手を貶める事で、相対的に相手より上である事をアピールしようとできれば。」

逆沢「まぁ、理由はどうでもいいけど、とにかく相手より上に立ちたい。上に立とうとする行為の事をマウンティングと理解すればいいって事ね。」

愛原「人間社会を不快で不毛にする最大の要因が、このマウンティングにあると、俺なんかは思っていたりもする。もちろん人の上に立つにふさわしい働きをするものが、人々に認められる形で結果的に上に立つのなら、それはマウンティングでも何でも無いし、特に問題もない。しかしそうでないものが、上に立ちたいとか、誰かを支配したいとか、誰を見下したいとか、そういったどす黒い欲望を抱いて、相手を貶めたり不当な圧力を加えたりして、誰かに屈従を迫る動きをみせたとするなら、それは典型的なマウンティングそのものだ。」

鼎「そういえば、最近有名なマウンティングとして、【このハゲ〜〜〜〜!!!】発言で超有名になった国会議員さんがいたよね。」

逆沢「誰も幸福にしない典型的なマウンティングね。あの国会議員さんの過去の言動とか経歴とか色々出てるけど、どうやら過去にも秘書が何十人も逃げ出して辞めてるそうだから、部下に対する指導の一環としての叱責ととらえるにしても、あまりにも度が過ぎてるのは確実だし。世間でもたまにいるけど、自分の地位をかさにきて、部下イジメをする事で快感を感じるタイプなんだと思ったわ。」

愛原「児童虐待する奴は必ずしつけの一環と言い訳するし、相撲部屋ではかわいがりと評され、学校や職場では指導や教育と弁明されるが、それらはいずれもマウンティングする為の大義名分というか、こじつけでしか無いんだよな。」

鼎「パワハラとか、セクハラとか、アカハラとか、色んなハラスメントがあるけど、そういうハラスメント行為自体が、もっともらしい理屈をつけて誤魔化した、嫌がらせ行為でしかないよね。」

愛原「どんなにもっともらしい理屈をつけた所で、それによって何のしつけや教育の成果が出てるのか、さっぱり分からない。まぁ徹底的に追い込んだ状況で上下関係をはっきりさせ続ける事で従順な奴隷として洗脳したいという意図があるのかも知れないけど、それもマウンティングする側の達成感や支配欲が満たされたり、気分が良くなるだけで、他の誰も幸福にしない訳だしな。」

鼎「イジメと同じだよね。マウンティングする側が、支配欲なのか何なのか良く分からないけど、とにかく一時的に気分が良くなるだけで、何の社会的なメリットも産み出さない極めて不毛な行為というか。」

逆沢「タテマエとしては【お前を見てると不快なんだよっ!!】とか言っていびったり、【あいつを見てるとイライラするんだよ】と悪口言い合ってるけど、実際にはその不快であるはずの奴をいびったり、悪口や讒言のネタにして喜んでいる訳だから、むしろ不快の反対の愉快状態だろうしね。」

鼎「他人の悪口を言い合って、酒場で盛り上がっている人達をみてると、本当にそう思うよ。盛り上がってる時点で十分、愉快なんだろうなぁと。」

愛原「【このハゲ〜〜〜〜!!!】発言で超有名になった国会議員も、きっとその秘書相手に不快感やイライラ感を装ってはいるけど、実は愉快だったんだろうな。【おまえの娘が交通事故でひき殺されて死んでさぁ♪】と、替え歌調で歌いながらその秘書をいびってた事を思うと。」

鼎「人は、本当に不快な相手と遭遇すると、PTSDになったりトラウマになったり、あるいはそこまでいかなくとも、とにかく関わりたくないと思うのが普通だけど、いじめっ子体質の人達は、自分が退屈だったりすると、むしろ積極的にその人に関わろうとしたがるよね。」

逆沢「親や教師や上司に叱られて不快になったとか、そういう時に、そいつを呼び出してイジメて憂さ晴らしとかよく聞くけど、元々、不快になってる時に、不快な奴をわざわざ呼び出してもっと不快になろうとする訳が無いし、そもそも【憂さ晴らし】である時点で愉快になろうとしてる事は明らかだろうしね。」

愛原「マウンティングしようとしてる側もタテマエがあるから、【本当はこんな事したくないんだけど】と前置きした上で【しつけや教育】の名の元に、表向きは神妙に、実際には喜々としてマウンティングしたがるというのはあるだろうな。」

逆沢「そもそもあの国会議員。【豊田真由子様に向かって、お前のやってることは違うと、言うわけ?あたしに?】とか激高口調で秘書を罵ってたりもしてたようだけど、自分の事を様づけまでして罵ってる時点で、マウンティングの意思を思いっきり感じたわ。自分の立場が上であるという部分を徹底的に誇示したいタイプなんだろうなぁとも。」

愛原「もっとも河村建夫元官房長官が【たまたま彼女が女性だからこうしたことになっているが、あんな男の代議士はいっぱいいる】【ちょっとかわいそうだなと思っている】と擁護発言したり、麻生太郎副総理が【あれ女性ですよ女性】と発言した内容などから振りかえるに、たまたまその国会議員が女性だったからこそ大スキャンダルになっただけで、男だったらそこまで騒ぎになってないだろうとも言われてはいるけどな。」

逆沢「ま、確かにマウンティング女子だったから目立っただけというのはあるかもね。多分、マウンティング男子の方が、もっとゴロゴロしてるだろうから。それこそ亭主関白とか男尊女卑と言われてた時代から、誰かをマウンティングしたくてしょうがない男は吐き捨てるほどいただろうし。昔は、誰かを派手にマウンティングできる環境の女性が少なかったから、それでマウンティング女子の方がどうしても目立ちやすいだけというか。」

鼎「そうでなくとも、国会議員という人には、マウンティングが好きそうな人が多そうだよね。少し前に更迭された今村前復興大臣による【なんて無礼なことを言うんだ君は!】発言も、鴻池祥肇元防災大臣による【オバハンが紙に入ったもの出して来た。『無礼者!』ゆうて突き返した】発言もそうだけど、もう無礼という言葉遣い一つからして、【俺の方が偉いんだぞ。その偉い俺様に対して、下位であるお前ごときが無礼な態度するのは許せない】的なオーラが出まくっているというか。」

逆沢「ま、マウンティングしたいというか、偉そうにしたいから国会議員やってるという人も、すごく多そうだしねー。」

愛原「皆が皆、そんな事はないとは断言できるが、少なからず混じっているのも事実だろうな。もっとも国会議員のような偉いさんでなくとも、極端な話、安月給のバイトリーダーであっても、誰かよりは上の立場である(と感じた)ならば、それだけで積極的にマウンティングを仕掛けてくる奴はどこにでもいるが。」

逆沢「ネットでも、割といそうね。隙があれば【○○よりはマシ】とか言って、○○を貶める事で自らの優位性をやたらアピールしたがる手合いも全然後を絶たない事を考えると。」

愛原「自分自身に何の取り柄がなくとも、相手を貶めるネタさえあれば、マウンティング自体は誰にでもできるからな。もっとも反撃されるおそれが低いネットと違い、リアルではマウンティングできる状況は非常に限られるが。」

逆沢「まぁ国会議員が秘書をマウントするのは余裕だろうけど、秘書が国会議員をマウントするのは立場的にほぼ不可能だろうしね。」

鼎「今のアメリカは、色々と傲慢な態度が目立つけど、それも傲慢な振る舞いが可能なだけの力が背景にあるからだよね。少なくとも日本がアメリカに対して傲慢な態度をとったら、簡単に潰されそうだし。」

愛原「マウンティングをするには、最低でも相手と対等以上の地力が欲しいところだな。もっとも相手の弱みを握ったり、自分を強く見せる虚勢ができれば、対等以上の相手をマウントするのも不可能ではないが。」

逆沢「ヤクザといわれる人達は、そういうスキルには長けてるイメージがあるわ。うまく言質をとって相手の弱みを突いたり、それとなく自分の強さをアピールするスキルが尋常じゃ無いというか。」

愛原「まぁヤクザにとってのマウンティングは生活していく上での必須手段そのものだから、好き嫌いの問題ではなく、純粋に職業スキルなんだけどな。ただ国会議員にしろバイトリーダーにしろ、それが生活していく上で必須スキルで無い人でも欲望のままにマウンティングをしかけたがる傲慢な人種というのは結構いる。」

鼎「マウンティング女子で検索かけると、不毛なマウント合戦の実態も多そうな印象だったよ。ママ友会だか町内会だかなんだか知らないけど、そこは単なる親善交流や情報交換の場では無くて、隙あらば相手をマウントしようとする鬼女さんが必ずいて、もしも貧相な格好をしていたり、夫の職場のブランドが低かったり、近所付き合いが悪かったり、何らかのミスをすると、どんどんそこを突かれてマウントされるらしいというか。もちろんマウントされた結果、大人しくカーストの下で満足するもしないも勝手だけど、もしも抵抗したら、今度は孤立状態に追い込まれて、色々嫌がらせされたりとか。」

逆沢「こええな。表向きは笑顔で談笑しながら、こっそりと相手の弱みとなる情報の探り合いをやってるってか。で、家庭環境に難があるとか、貧しそうとか、変わった趣味をしているとか、何らかのミスをしたとか、何でもいいから、相手を貶められるネタをつかんだら、それをネタに一気にマウントしてくるってか。」

愛原「対等な立場を前提とした交流の場でマウントを仕掛けてくる奴もどうかしてると思うが、既に職務規程などで上下関係が決まっているような場でも、やたらマウントをしかける奴もいて、こちらの方が厄介な事もある。」

逆沢「パワハラ系の人達ね。既に上下関係は決まってるんだから、あえて強調するまでも無いのに、わざわざ権力を誇示するかのように、職務上、全くする必要の無い命令をしたりとか。」

鼎「そこまで徹底的なマウンティングをしなくてもいいのにと思うけど、本人達はどう思っているのかな?」

愛原「【このハゲ〜〜〜〜!!!】で有名になった国会議員にしても、他者の前では結構猫をかぶってたみたいだし、スキャンダルが明らかにされた直後に雲隠れしたあたりからしても、世間にバレたらどうなるか?というか、自分のしてきたマウンティングがいかに醜悪なものかに関する自覚くらいはあったと思われる。その自分がまずい事をしたという自覚すら無ければ、稲田防衛大臣みたいに謝罪もロクにせずふてくされたような、もしくは開き直ったような態度をして、あたかも誤解した連中が悪いみたいな態度を取り続けて居直るだろうからな。」

鼎「本当は悪い事と知ってて止められないとすれば、それも残念だよね。まぁ悪いという自覚すらない人よりは百倍マシだけど。」

愛原「暴食や嫉妬にしてもそうだが、仮に悪いという自覚があっても、簡単に抑制が効かないからこそ大罪なんだろうけどな。元々、食事量が少なめの人からすれば暴食という行為自体が理解できないだろうが、いつも空腹感に飢えているような人は間違いなくいる。人一倍の性欲をもてあましてる人もいれば、底なし沼のようなレベルの拝金主義者もいる。嫉妬だけで人を殺してしまう人もいる。欲望のレベルというのは人によって様々であり、その中に、人を徹底的に屈従させないと気が済まないレベルの傲慢な精神の持ち主も含まれているだけなんだろうとも思う。」

逆沢「どれだけ飯をたらふく食おうが、どれだけカネをしこたま貯めようが、他人に迷惑をかけない限りは好きにやれって感じだけど、他人を屈従させないと気が済まない性格というのは、さすがに困るわ。この世に存在するだけで、他人を不幸にするようなタイプそのものだし。」

鼎「嫉妬とかは、ツンデレとかツンドラとかヤンデレとか色々あって、人によっては間違いなく需要があるけど、傲慢な人って需用があるのかな?」

逆沢「うーん。マゾ系には、需要があるのかな? 【このハゲ〜〜〜〜!!!】と罵られる事で、恍惚を感じるみたいな。」

愛原「けど残念ながらサディストタイプには、完堕ちした奴隷に興味は無いってタイプも多いからな。どれだけ痛めつけても、決して折れようとしない。またそういう奴を痛めつける事に喜びを見いだすなんてのも残念ながら多いというか。」

逆沢「【このハゲ〜〜〜〜!!!】と罵られて喜ぶような、マゾの秘書には逆に用はないって事か?」

愛原「そこまでは言わん。タイプにもよるとしか言いようが無い。ただ相手がマゾでも何でもない人間と分かってて、その人をおふざけ半分にいびり続けるのは、極めて醜悪な加虐行為と言わざるを得ない。まぁマゾ相手でも、程度はあるだろうけど。」

逆沢「加虐行為自体に快感を感じるタイプなのか、相手を屈従させる事に快感を感じるタイプなのか、その辺は全然分からないけど、自分がされたらきっと不愉快と感じるであろう事を平気で行える傲慢さは、ちょっとどうかなと思うわ。」

鼎「傲慢な性格の人には、なるだけ人をマウントできるようなポジションには就いて欲しくないよね。」

愛原「傲慢な性格の人間が人の上に立つと、自分の欲望のままに独善に走りやすいだろうしな。傲慢な人間は、一般的に地位などが高い事もあり、周囲がいくら諫めても耳を傾けないだろう点も厄介だ。」

逆沢「人の諫言に素直に耳を貸すような人なら、そもそも傲慢とは言わないし。まぁイエスマンやおべんちゃらの意見だけに耳を傾けて、自分はいかにも謙虚だと思い込んでるような勘違いタイプはいくらでもいるだろうけど。」

愛原「まぁ傲慢な性格というのは、悪役を演じる上では、最も分かりやすいタイプの一つだとは思う。同じ7つの大罪でも、嫉妬とかはなんとなく情状酌量の余地が残りそうだし、暴食や怠惰なんかは、それ自体が悪だと言われても、いまいちピンと来ないけど、傲慢だけは普通に悪玉要素としてフィットするからな。」

鼎「傲慢というのは、傲慢な本人自身は気付きにくいかも知れないけど、マウントされた側の気持ちからすると、大抵イラッとさせられる要素だよね。」

逆沢「自分の事を(たとえ、さりげなくであろうと)貶めて、下位に置こうとしてくる奴に、好意なんか持ちようがないしね。こちらにマウンティングを仕掛けてくる時点で、普通に悪玉というか、嫌われ役確定だわ。」

愛原「嫌われ役を演じさせる上で、傲慢という要素は、非常に使いやすいと思う。逆を言えば、傲慢というイメージを持たれると、大抵の場合はマイナスイメージになるので、ベビーフェイスを演じたければ極力謙虚である方が望ましい。」

逆沢「まぁ最近はやりのダークヒーロー系なら、あえて傲慢なキャラクターで突っ走るのも悪くないだろうけどね。」

愛原「傲慢だけど、揺るぎない正義の心だけは持ち合わせているとか、圧倒的な戦闘力だけで人々を魅了できるとか、実は人前で素直になれない不器用な性格なだけとか、そんな感じかな? まぁ品行方正で完璧な善玉だけというのもマンネリだというなら、そういうキャラを善玉に出すのも良いと思う。ただ人をやたらマウントするような奴を魅力的に描きたければ、それなりの技量は必要だ。」

鼎「現実世界でも、傲慢だけど魅力的という人はいなくもないだろうけど、傲慢である事自体はほぼマイナスにしか働かないから、それを帳消しにできるくらいの魅力が必要だよね。傲慢だけど、それ以上に頼りになる奴とか、居るだけで面白い奴とか、可愛い奴とか。」

逆沢「ツンデレとかいう属性が、それなりに人気なのも、多分、その挙動に可愛らしさとか面白さとかがあるからだろうしね。傲慢で生意気という本来、マイナスの属性をプラスに転化できるだけの要素があるというか。」

愛原「ツンデレによるマウンティングは、実質的にマウンティングになってないからな。主人公達の手のひらで転がされてるだけというか。少なくともツンデレにマウンティングされたからといって、屈辱感とか腹立たしさを感じる事はまれだろうし。」

鼎「ツンデレさんのマウンティングには、そもそも実力が備わってない事が多いから、はねのけようと思えば簡単にはねのけられる程度のものでしかないというのも大きいと思うよ。」

愛原「ガチのマウンティングは、もっと醜悪なものだからな。地位や権力を乱用して、相手がそれをはねのけられない状況というのも多いし、そうでなくとも、何らかの弱みを突く形で、相手を貶めて屈従を迫るようなものが多い。」

鼎「ツンデレさんの挑発セリフには愛情もこもってるけど、本来のマウンティングにはそのような好意は全くないよね。あるのは加虐心とか、支配欲とか、相手を軽蔑する事で得られる優越心とか、そういうのばかりで。」

愛原「だから本来は、大罪の一つにふさわしい悪の要素なのだ。」

逆沢「特に権力者に傲慢という属性を付加すれば、極めてお手軽に悪玉が造り上げられる。そういう便利さはあるかもね。細かい性格設定とか経歴設定とか一切しなくても、それなりの権力(もしくは暴力の持ち主)という設定と、傲慢なセリフの一つでもあれば、それだけでモブ悪役ができちゃうから。」

愛原「国会議員キャラクターに、大衆を蔑むようなセリフの一つでも吐かせれば、他の設定を何一つしなくとも、それだけで悪玉キャラクターになるだろうし、確かに権力者+傲慢という設定は、悪玉設定としてお手軽だよな。」

逆沢「そうそう。大衆相手に上から目線で【無礼者!】と吐かせたり、高い場所から【こんな人達】呼ばわりでもさせれば、もうそれだけで傲慢な悪役になれそうな気もするし♪」

鼎「だったらなおのこと、それなりの地位や権力を持つ者は、自分自身の品位を護る為にも、できるだけ傲慢と思われないように謙虚に対応すべきだと思うけど、なぜか傲慢なセリフばかり飛び出る政治家さんや財界人や学者さんも多いのは、すごく残念だよね。」

愛原「それをやったら嫌われると分かっててもやめられない魅力が、やはりあるのだろうな。たとえ嫌われると分かってても、傲慢に振る舞う事によって得られる快感みたいなものが。」

鼎「たとえ分かってても止められない恐ろしさが、大罪といわれるものにはあるのかな?」

愛原「キリスト教にしろ仏教にしろイスラム教にしろ、天国に行ける善人と、地獄に落ちる悪人みたいな概念はそれなりに共通するが、その境界線上に存在するのが、悪の誘惑に対する我慢というか節制なのかも知れんな。傲慢という感情も全ての人間に備わっているが、それをどれだけ抑制できるかで、善玉にも悪玉にもなれるという事かも知れん。特に力ある者によるマウンティングは、誰かを不幸にするだけのものでしかないから、大罪以外の何者でもないとしても納得だ。」

鼎「自分の欲望を満たす為なら、他人をどれだけ抑圧しようが苦痛を与えようが構わないというのは、まさに大罪の中の大罪だよね。そういう醜い発想を容認する傲慢さは厳しく裁かれてもしょうがないと思うし、だからこそ力ある者は傲慢さの対義語である謙虚さを、とことん大事にして欲しいと思うよ。」








過去のたわごと 
      6月25日 権威を利用するナイトども
2017年 6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神〜命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方〜捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤〜エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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