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愛原様のたわごと(17年11月26日)





愛原「今回は純粋にゲームシステムに関わる話。【個性づけとしてのパラメータ】をテーマにしてみたい。」

逆沢「お、今回はちょっと原点復帰モードか?」

愛原「ゲームの面白さをどこに求めるかは、作品のジャンルやセールスポイントにもよるだろうけども、パラメータという概念が登場する作品であるならば、いかに個性的なパラメータ付けができるかだけでも、ゲームの出来をそれなりには左右するだろうからな。それがシミュレーションゲームであろうが、格闘ゲームであろうが。」

鼎「何のためにパラメータが存在するかといえば、ズバリ差別化だよね。」

愛原「そう。たとえば攻撃力というパラメータが存在するとしよう。そしてこのパラメータが高いほど、相手に与える一撃あたりのダメージ量が大きくなると定義する。だがこれだけでは、パラメータの存在意義はない。」

鼎「攻撃力というパラメータが高いか低いかで、差別化が図れる以上、それを比較する対象が必要になるよね。」

逆沢「ああ、なるほど。たとえば古典的なRPGでいえば、徐々に攻撃力のパラメータが上がるシステムにする事で、昔の弱い頃の主人公と、今の強い主人公との差別化を図るみたいな感じね。」

鼎「格闘ゲームで言えば、攻撃力の高いキャラクターと、攻撃力の低いキャラクターを出す事で、それぞれのキャラの個性をはっきりさせる事ができるという訳ね。どっちも同じ攻撃力なら、そもそもパラメータ化する意味もなくなるし、個性化や差別化もできない訳だから。」

愛原「そしてパラメータは、最低でも2種類以上ある事が望ましい。1種類だけだと、強弱以外の個性が表現できず、ゲームとして成り立たない場合すらあるからだ。」

逆沢「まぁ攻撃力以外のパラメータが存在しない場合、(プレイヤーの腕やシステム次第で挽回は可能かも知れないけど)攻撃力が高い側と攻撃力が低い側がバトルしたら、まず前者が勝つだろうしねー。」

鼎「だから格闘ゲームなんかでは、攻撃力が低いキャラクターの場合、他のパラメータが高く設定されている事が多いよね。スピードが速いとか、防御力(orHP)が高いとか、射程が長いとか、食らい判定が小さいとか。」

逆沢「パラメータの数が多い程、個性の幅も広がりそうね。あまり多すぎると、プレイヤーの混乱を招きやすいだろうから、限度はあるけど。」

愛原「パラメータの数を増やしすぎると、異なるパラメータ同士で役割がかぶったり、重要でないパラメータも出てきたりしやすくなるからな。そしてそれだけならまだしも、プレイヤーの記憶に残らない、いわゆる【死にパラメータ】が出やすくなる懸念もある。」

鼎「ゲームによっては、攻撃力防御力を分ける意味自体がないような作品もあるよね。」

逆沢「攻撃力100防御力0のキャラクターと、攻撃力50防御力50の実質戦闘力が全く同じみたいな作品も、中にはあるわね。だったら攻撃力と防御力のパラメータに分けずに、始めから戦闘力みたいなパラメータにしておけと。」

愛原「攻撃力と防御力という2つのパラメータに分けるからには、それぞれのパラメータが単独でも機能しておく必要があるだろうな。」

鼎「たとえば前衛・後衛という概念を設けて、前衛は敵の攻撃をまとめて引き受けやすく、逆に後衛は敵の攻撃を受けにくいみたいな設定にすれば、攻撃力100防御0のキャラクターも、攻撃力0防御100のキャラクターも、両方見せ場を作れそうな気がするよね。」

逆沢「紙装甲の攻撃特化キャラは後衛に置いて、安全な場所からひたすら攻撃。逆に壁役キャラは前衛に置いて、なるだけ自分からは攻撃をしかけない事で1ターンでも長く敵の攻撃を受けとめるようにするみたいな感じで、どちらも自分の長所を生かせるという寸法ね。」

愛原「逆を言うと、前衛後衛の概念もなく、先制攻撃みたいな一方的攻撃の概念もない作品だと、攻撃力と防御力を分ける意義はかなり減退する。早く決着が付くか、遅く決着が付くかだけの差にしかならない事も多いからだ。」

逆沢「防御特化型同士の殴り合いなんか、かったるくて見てられないわ。」

鼎「時間稼ぎという概念が大きく勝敗を左右する作品なら、攻撃特化型を並べて敵の援軍が到着する前に急いで決着をつけるとか、防御特化型を並べて味方の援軍が到着するまでひたすら時間を稼ぐという戦術もアリだとは思うけど・・・。」

逆沢「前衛後衛の概念もなく、先制攻撃や時間稼ぎの概念もなく、ただ真っ正面からドーンみたいな戦闘なら、攻撃力と防御力をあえて分ける必要はないって事ね。単純に攻撃力と防御力の総計が高い方が、最終的に勝つだけだから。」

愛原「命中率とか回避率というパラメータも、作品によってはかなり微妙な存在になる場合があるな。」

逆沢「単純にセーブ&ロードの繰り返しになる怖れがあるわね。攻撃を外したらロード、みたいな。」

鼎「そういうのが無くても、期待値を求める事で平均的な実質攻撃力なども計算できちゃうから、わざわざ命中率や回避率の概念を取り入れる必要がない作品もあるよね。」

逆沢「プレイヤーの手腕次第で対戦相手を絞れるシステムならば、命中率や回避率の概念も生きやすいだろうけどね。命中率の低い敵にこちらの回避率の高いキャラをぶつけるとか、回避率の高い敵に必中攻撃を持つ味方キャラをぶつけるとか。」

愛原「パラメータの数を増やす事で、なんとなく力作のようなイメージを与えるかも知れないが、プレイヤーを惑わす結果にしかならない事も多い。そのパラメータがゲームを盛り上げる上でプラスと判断したならばともかく、そうでなければわざわざ作る意味はない。」

逆沢「作品によっては、何の効果があるかよく分からないパラメータとかもあるわね。」

鼎「【魅力】とか【運の良さ】とか、ちゃんと説明書に書いてくれないと、どういう局面に影響するか全然分からないよね。広く解釈すれば、あらゆる場面に影響しそうだし、またどのくらいの影響力を与えるかも分からないし。」

愛原「他者のゲームデザインにケチをつける意図はないけど、俺がゲームデザインする限りにおいては、なるだけ採用しないパラメータだな。そういうのは。俺なら、可能な限り、パラメータはシンプルにまとめる。攻撃力と防御力を分ける事で遊び方に幅が広がるような作品なら迷いなく分けるけど、そうでないなら戦闘力で一本化するみたいな感じで。」

逆沢「戦闘そのものがメインのゲームなら、攻撃力とか防御力とか素早さとかクリティカル率とか、戦闘に関わるパラメータが複数あった方が、各キャラの個性の幅が広がって楽しくなるけど、戦闘自体が要素の一つに過ぎないゲームなら、戦闘関係のパラメータは控えめにして、それ以外のパラメータにも配慮した方がいいって事ね。」

愛原「戦闘以外の要素があるとして、具体的になにができるかを最初に決めた上で、パラメータを厳選すべきだろうな。但し、これも無闇に増やせばいいというものでもない。たとえば【内政から外交から計略から人事登用まで何でもできます】というウリにしたところで、実際に登用コマンドや計略コマンドを使用する機会がほとんど無いならば、そのコマンドの為だけに独自パラメータを作った所で、キャラの雰囲気作りにしかならないだろう。」

逆沢「キャラクタープロフィールの身長・体重・血液型・出身地みたいなものね。ゲームの雰囲気作りには役に立つかも知れないけど、それだけでしかないという。」

鼎「そのパラメータを表記するスペースが邪魔にならない形で確保できるなら構わないと思うけど・・・。」

愛原「あまり使わないコマンドを使う際に参照するパラメータは、それに近い内容のパラメータで代用するか、複数のパラメータの平均値みたいな感じでまとめるのも一手だろう。たとえば内政コマンドと外交コマンドは頻繁に使うけど、計略コマンドや人事コマンドはほとんど使わないというなら、パラメータは内政と外交の二つだけに絞って、他のコマンドは内政もしくは外交のいずれかで代用。あるいは両方のパラメータの平均値(合計値でもゲームの仕様的には同じ意味になるけど)で対応するとか。」

鼎「あるいは新たに知力というパラメータを作って、それで計略コマンドと人事コマンドに影響させるという手もあるよね。でもそれだけだと知力パラメータの存在意義がまだ低いから、たとえば戦闘部分などでも効果を及ぼすくらいにして、存在意義を高めたい所だけど。」

逆沢「場合によっては、内政と外交のパラに分けるのではなく、それも一つに統合して知力なり政治力なりみたいな名称のパラメータにしてもいいんじゃないの? 攻撃力と防御力を統合して戦闘力にまとめるみたいな感じで。」

愛原「その可否は、パラメータ数によるだろう。たとえば戦闘関係などで既にたくさんのパラメータを配置済みなら、非戦闘部門のパラメータを削る意味も大きくなる。が、そうでないなら、無理に削る必要性は薄いだろう。無論、外交は得意だけど内政は苦手みたいなキャラメイキングが苦手なら、わざわざパラメータを2つに分ける意味がなくなるが。」

鼎「これは攻撃力と防御力の相互関係についても言えるよね。たとえば【一流の武人は、攻撃力と防御力のどちらかだけが高いなんてあり得ない】みたいな思考パターンに陥っちゃうと、一流扱いのキャラは、全て両方パラメータが高いみたいになっちゃって、一流キャラ同士での個性が無くなっちゃうというか、キャラの差別化ができなくなっちゃうというか。」

愛原「そんな思考に陥ると、パラメータを分ける意味自体が無くなってしまうな。攻撃力と防御力でパラメータを分けるのは、攻撃力だけが高いキャラとか、防御力だけが異様に低いキャラみたいな個性を出す為にあるのだから、一流キャラは両方とも高くて、二流キャラは両方ともそこそこで、三流キャラは両方ともイマイチなんてしてしまうと、何のためにパラメータを分けたか、意味が無くなってしまう。」

逆沢「つまり戦闘力ではなく、攻撃力と防御力で分けたり、知力ではなく、交渉力と知謀で分けたりする以上は、能力のアンバランス感が欲しいという事ね。頭はいいけど、人付き合いはすごく苦手とか、破壊力はあるけど、守りに回ったらもろいとか。」

愛原「もちろんそういうアンバランスを活かすシステム作りも必要だけどな。攻撃力と防御力の両方が高くないと結局活躍できないなんて事になると、じゃあ始めから戦闘力で一纏めにしておけってなってしまうからな。攻撃力だけしか取り柄が無くても活躍できる。交渉力だけしか取り柄が無くても活躍できる。そんな風に、パラメータを独立させる以上は、そのパラメータ1つが高いだけの奴でも、その分野では大活躍できるくらいの配慮が欲しい。」

逆沢「攻撃射程が長いだけが取り柄のキャラなら、その攻撃射程を活かせるシーンが欲しい。防御が固いだけが取り柄のキャラなら、その固さを活かせるシーンが欲しい。お金集めが得意なだけが取り柄のキャラなら、その取り柄で恩恵を感じられるくらいのゲームバランスにして欲しいみたいな感じね。」

愛原「どのパラメータも満遍なく高いという完璧キャラもいていいが、複数のパラメータが高くないと、実質的に使えないというのはさすがにまずい。万能型の関羽や趙雲がいるのは構わないが、戦闘特化型の呂布や張飛が、関羽や趙雲の下位互換というのは困るという感じだな。」

鼎「非戦闘部門で呂布さんや張飛さんが関羽さんらに負けるのは仕方ないとしても、知力が低いせいで戦闘部門でも関羽さんらに力負けしてしまうのは困るって事かな?」

逆沢「ウチのゲームのひとそれなんかだと、チームを組む事で弱点を相殺するシステムになってるけど、そういう風に猛将タイプと知将タイプを一チームとしてまとめる事で、互いの弱点を補いながら長所を活かし合うシステムの作品もあるけどね。」

愛原「チームバトルシステムならば、やり方次第でかなり面白くできる可能性があるわな。ただ単に足して2で割る(別に2で割らなくてもいいけど)だけだと平凡化するだけでイマイチだけど、この辺はゲームデザイナーのセンスが試される所だろう。うまくハマればすごく面白くできる。」

鼎「攻撃90防御10のキャラと攻撃10防御90のキャラが組んで、攻撃50防御50になるだけなら、始めから攻撃50防御50の器用貧乏を一人使えばいいというオチになっちゃうし、攻撃100防御100になるなら、物量で押しつぶすか、両方とも高い者同士で組み合わせた方が効果が高いという事になってやはりつまんないけど、チームメンバーの内、最も高いパラメータを参照するようにすれば、それなりに楽しめそうだよね。」

逆沢「ひとそれの場合だと、最も低いパラメータを参照する項目もあるけどね♪」

愛原「でも総合的にみれば、単独よりもチームを組んだ方が有利なバランスにはしてるはずだが・・・。特に攻撃力・防御力・知覚力の3つは、最も上位パラメータの者の数値が基礎値になるから、チームメンバーの内、一人だけでも、火力型・壁タイプ・頭脳タイプを混ぜると、格段にチームとしての性能が上がるはず。」

鼎「前衛・後衛で分ける事で、攻撃型と防御型双方の強みを引き出す方法もそうだけど、互いの短所を補い、長所を引き出す形にする事で、敵の万能完璧タイプも倒せてしまうというのは、ひとつの醍醐味だよね。」

逆沢「逆を言うと、チーム制でないシステムだと、関羽のような万能タイプには、張飛のような特化型はどうやっても勝てない懸念がつきまとうわね。特化型自体が、万能型の下位互換になってしまう懸念が出てくるから。」

愛原「そんな事になったら、キャラの魅力自体が損なわれてしまいかねん。攻撃力だけが取り柄のキャラは万能型の下位互換というのではなく、局面次第ではちゃんと互角以上に渡り合える工夫も欲しいという事だ。」

逆沢「ゲームシステムにもよるけど、万能キャラなんてものが現れると、それだけでゲームバランスが崩壊する事もあるからねー。もうそいつ一人に全部任せればいいじゃんみたいな事になりかねないから。」

鼎「攻撃力しか取り柄が無ければ、できるだけ攻撃を受けない場面で使用しようとか、内政力しか取り柄が無ければ、彼には可能な限り内政だけに専念してもらおうみたいな、人事配置の楽しみができるけど、万能キャラが仲間になると、全部そのキャラに任せればOKという事になって、迷う楽しみが無くなっちゃうよね。それこそ全属性対応型兵器みたいな感じで。」

愛原「【一人でできる範囲の限界】が意識されたゲームシステムなら、まだマシだろうけどな。たとえば1ターンで行動できるのは、内政か戦闘のどちらかだけみたいな感じになれば、その貴重な万能超人をどちらに割り振るかで悩む楽しみもできるだろう。」

逆沢「戦闘で使うにしても、壁役として使うか、火力源として使うかで悩めるような状態だと、それなりに悩めるかもね。」

愛原「まぁ一番ゲームバランス的にいいのは、あくまで万能キャラにしない方なんだけどな。たとえばパラメータの中にコストという概念を追加して、その万能キャラの使用コストを最大レベルにすれば、そう頻繁には使えなくなるだろ?」

逆沢「コストというパラメータをつける事で、そいつを事実上の万能から引きずり下ろしちゃうという事ね。攻撃力も防御力も最強レベルだけど、コストだけは最悪レベルだったら、コストというパラメータがウイークポイントになっちゃうという事で。」

鼎「コストじゃ無くて、素早さとかのパラメータでもいいよね。固くて強いけど、動きが鈍重で攻撃回数も少ないとか。」

逆沢「つまりパラメータというのは、ある意味、弱点という名の個性をつける為のものでもあるって事ね。」

愛原「まさにそう。たとえば防御力が紙という弱点を設ければ、そのキャラが攻撃を受けないように頭を使う事になるだろうし。もちろん弱点もないけど特別抜けたものもないみたいな器用貧乏キャラも、ゲーム的には面白い存在になる事もある。」

逆沢「味方が足りない部分を穴埋めしやすいという点では、器用貧乏キャラも出番ありそうね。」

愛原「器用貧乏というのも、一つの個性ではあるからな。もちろんその個性を守る為に、量産は控えるべきだが。」

鼎「せっかくたくさんのキャラとパラメータを登場させても、金太郎飴状態の似たキャラしか用意できず、全然個性を出せてない作品もあるけど、これってすごく残念だよね。」

愛原「たった3つのパラメータしかなく、かつ優秀・普通・残念の3段階しかなくとも、3×3×3=27で、27通りの個性は出せる。にも関わらず、万能・脳筋・頭でっかち・モブの4パターンしか登場しないような作品も無いとは言い切れないからなぁ。」

鼎「仮にそのたった3つのパラメータを、勉強・運動・社交性と割り振って、かつ勉強は優秀と限定しても、9通りの個性は出せるよね。」

逆沢「勉強と運動の両方を優秀と限定しても、3通りの個性にはできるからねー。全てが完璧なカリスマ生徒会長タイプから、平凡な優等生タイプから、嫌な雰囲気の万能優等生キャラまで。」

愛原「嫌な雰囲気のキャラでも、実際にはさらに細かくキャラ付けはできるぞ。本当はいい奴だけど、誤解されやすいタイプとか、やたらテンパるタイプとか、あるいは邪悪なオーラが出まくってるタイプとか、あるいは孤高が好きなだけとか。」

逆沢「ましてパラメータの概念のあるゲームなら、メインパラメータだけで5つ以上、下手したら10くらいある事も珍しくないからねー。本当はもっともっと個性も出せるはずなんだけど。」

鼎「パラメータが増えすぎて、逆に一つ一つの個性が薄まってしまってる場合もあるかも。」

愛原「人間が一度に記憶できる数は4±1、もしくは7前後までくらいとも言われてるからな。特に4は強力で、だから電話番号や郵便番号やクレジットカード番号でも、大体4ケタ前後ごとに区切りのハイフンをつける。暗証番号や車のナンバーなども4ケタの割合が高め。また全体としてみれば、郵便番号は7ケタだし、電話番号も市外局番や090などの接頭部分をのぞけば大体7前後になっている。」

鼎「四天王とか七本槍とか。3〜7あたりは、確かに束にして記憶させるには分かりやすいと思ったかも。」

逆沢「有名なゲームのメインパラメータが3〜5種類、もしくはそれを束にした7前後なのも、人間の記憶しやすさに配慮した結果なのかもね。」

鼎「多すぎず少なすぎず、記憶に残りやすいパラメータ数にする事で、瞬時にキャラを印象づけられる個性を表現できれば最高だよね。」

愛原「パラメータというのは、単なる数値ではない。それ自体が性格付けだからな。プロフィール欄とかキャラ設定みたいなものを設けなくても、パラメータをみるだけで、そのキャラがどんな性格なのか、妄想をはかどらせることもできるし。」

逆沢「勉強も運動もカス数値だけど、社交性だけはそこそこ高い設定とかだと、それだけでそのキャラの生い立ちとか立ち位置とか、色々妄想できてしまうわ。貧しい家庭に育ったひたむきな善人キャラのようにも思えるかも知れないし、ダメ人間のくせに人に取り入るのだけはやけに上手いスネ夫型舎弟キャラのようにも思えるかも知れないし。」

鼎「プレイヤーに妄想させる余地を残すという意味では、あえてプロフィールとか付けずに、パラメータだけで個性を表現するのもアリかも知れないね。」

愛原「シナリオに関わるキャラだと、そういう訳にもいかないが、明らかなモブキャラの場合、妄想を刺激するような個性的なパラメータだけでそのキャラを表現するというのもアリかも知れないな。もちろんメインキャラクターの個性を補強する意味でも、パラメータは大きな役割を果たしてくれるだろうけど。」

鼎「パワーキャラである事を表現する為に、体力とか筋力とかのパラメータをやたら高くするとか言うのは、常道だよね。」

逆沢「逆を言うと、どう見てもパワーキャラに見えないキャラの攻撃力とかがやたら高いと、妄想の種になりやすいわね。」

愛原「好意的にとらえてくれるプレイヤーなら、色々脳内補完してくれるだろうけど、そうでないと批判の材料になる可能性もあるから、そういうのは少し賭けになるけどな。まぁ現実世界のスポーツ選手とか、歴史上の人物とかでもない限りは、そう深く考えるほどでもないだろうけども。」

逆沢「現実のプロ野球選手を題材にした野球ゲームとか、歴史上の偉人が多く登場する歴史ゲームとかで、パラメータがあまりにおかしいと、これは色々不満がでるかも知れないわね。明らかにノーコンピッチャーなのにやたら制球力が高すぎたり、猛将として知られた人物の戦闘力が低すぎたりすると。」

愛原「ただ批判を怖れて、金太郎飴みたいなパラメータにすると、ゲームとしては最高につまんなくなるけどな。」

逆沢「パラメータは、キャラに色を付けるという面以上に、他のキャラにはない個性的な役割を与えるという意味もあるからねー。」

鼎「他のキャラと同じ事しかできないのはつまらないとか、他のキャラをわざわざ使う必要性を感じないとか、そういうのはやっぱりガッカリだよね。」

愛原「パラメータは、高くても低くても、個性を出す意味で価値がある。そして可能な限り、キャラはかぶらない方が望ましい。その為のパラメータでもあるんだし。」

鼎「戦闘特化のゲームでも、攻撃力、防御力(≒体力・HP)、素早さ、射程の4つもあれば、それだけでかなりの個性化ができるよね。」

逆沢「さらに必殺技とか特別スキルとか、クリティカル率とか、命中率、回避率の内、何個かでも追加できれば、もうキャラかぶりなんか心配しなくていいレベルになるだろうしね。」

愛原「にも関わらず、たまに残念な作品も見なくはないからなぁ。」

逆沢「特に敵キャラ。それもボス級。全パラを上げればいいってもんじゃねえぞ! もうそのパターンはお腹いっぱいというか。」

愛原「全パラ最強タイプの敵はインパクトも大きいし、いても構わんが、量産すると価値も半減だわな。漫画の世界でよくあるような四天王とかでも、大体個性的なメンツだし。」

鼎「幹部級は、むしろパラメータ特化型の方が多いよね。」

逆沢「敵も味方も、個性がはっきりしたタイプの方が楽しいわ。あまりにも偏りすぎたパラメータだと扱いにくいというか、一発キャラで終わる懸念もあるけど、記憶に残るインパクトを与えてくれる程度には個性を保ち続けて欲しいというか。」

鼎「ドラクエシリーズのメタルスライムとか、パラメータ特化で全国人気になった典型だよね。」

愛原「苦手分野があっても、それはそれで構わないんだ。戦士キャラが最後まで魔法を全然使えなくたって、それも一つの個性。但し一線級で活躍させたければ、魔法が使えないままでもいい代わりに、壁役として適任とか、何かの分野で強パラメータが欲しいと思うだけで。」

逆沢「ちゅうか、中途半端に魔法を覚えてくれるくらいなら、魔法0にしてくれた方がインパクトもあってずっといいわ♪」

鼎「器用貧乏がウリならともかく、そうでないなら攻撃力なら攻撃力で特化して、そっちで派手に目立ってくれた方が楽しいよね。」

愛原「勉強も出来て運動もできて人気もあってみたいな完璧超人だけの集団よりも、長所と短所が相混じったチームの方が刺激もあって楽しい事も多いからな。現実世界ではパラメータの凸凹が少ないゼネラリストの方が望まれる展開も多いが、だからこそゲーム世界くらいは凸凹チームならではの醍醐味がもっとあっていいとも思う。」

鼎「低いパラメータのキャラとかだとガッカリ感がどうしてもつきまとうけど、1つでも尖ったパラメータがあれば光るシステムであれば、輝けるキャラクターの割合もずっと増えるよね。」

逆沢「万能型じゃないと活躍しにくいシステムの場合は、方向性をもって成長させていくとどんどん似通ったキャラ(万能型)に収束して個性が失われていく一方になるけど、特化型でも活躍できるシステムなら、そんな懸念もないしね。器用貧乏型も、味方の足りない部分を補強しやすい強みを活かせるから、頭数で余っている状態でもない限りは、活躍の場に困らないし。」

愛原「万能型も器用貧乏型も特化型も、それぞれに活躍の機会があるようなパラメータの扱いができれば、各キャラの個性も光るし、妄想もはかどるし、色々楽しくなるのは間違いない。せっかくパラメータという概念を加えたならば、メタルスライムとまではいかなくとも、せめて金太郎飴状態に陥らない程度には個性的なパラメータと多く出会いたいとも思う。」









過去のたわごと 
2017年     11月12日 宿敵宣言
10月29日 大同団結 10月15日 品質について
10月1日 華麗な策略、汚い策略。その違い 9月17日 平等主義と反平等主義
9月3日 ファン型オタクとマニア型オタクの違い 8月20日 ツイッターの利点と問題点 
8月6日 大抜擢された人材 7月23日 誇りと傲慢
7月9日 傲慢とマウンティング 6月25日 権威を利用するナイトども
6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神〜命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方〜捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤〜エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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