愛原様のたわごと(18年7月8日)
愛原「今回のテーマは【人材管理ゲーム】関連。といっても、これだけだと扱う範囲が広すぎるから、今回は雇用条件や給与などといったコスト面から人材管理について切り込んでみる。テーマ名はちょっと悩ましいが、【人件費コスト管理ゲーム】という事にしておけば、ミスリードは避けやすいかな?」
逆沢「大抵のゲームでは、人件費で悩む事なんてあり得ないというか、鼻くそみたいな低価格だけどね。そこそこのパラメータを持ってるキャラクターが在野に現れたら、とりあえず雇っておけばOKってくらいには。」
鼎「雇った後の給料というか、人件費で悩むこともほとんどないよね。」
逆沢「名も無き一般兵士の場合なら、あまりに大量雇用しちゃうと、それなりに食費などを圧迫しちゃうシステムのゲームも無くはないけどね。まぁその場合は、解雇コマンドがあれば大量解雇しちゃえば済むし、無ければ適当に攻め入って、余った兵士が適度の数に減るまで、どんどん戦死させちゃえば済む話だけど。」
愛原「大量解雇とか、わざと戦死させて口減らしとか、お前、相当の鬼畜だな。」
逆沢「まぁゲームだから♪」
鼎「リアルで絶対やってはいけない事を実行できるのも、ゲームのいいところだよね。現実とリアルの区別が付かない人で無ければ、私も全然構わないと思うよ。リアルで体験できない事も気軽に疑似体験できるのが、ゲームのいいところだと私も思うから。」
逆沢「というか、もしもリアルに表現するなら、解雇すれば失業保険を支払うか、その概念すらなければ暴動が起きる仕様にする。多くの戦死傷者を出したら、遺族年金を大量に支払う事になるか、それすら拒否すれば大暴動が起きるみたいな仕様にすれば、いいだけの話だと思うわ。」
愛原「ごもっとも。まぁリアルでも秀吉や家康は、戦国時代が収束に向かうにあたって、増えすぎた武士や専業兵士をどう減らすかに相当腐心していたようだからな。」
鼎「朝鮮出兵も、それが大きな理由の一つだったと言われているよね。彼らに対する恩賞。彼らに対する働き場(労働機会)の提供。戦国時代が終わってしまうと、どうしても彼らの多くは用済みになってしまうけど、だからといってそれを安易にやってしまうと、何しろ武力を持ってる彼らだけに、反発が怖すぎるし。だから働く機会と、それに対する恩賞の確保の両方を狙って、秀吉さんは今で言うところの市場開拓を外に向けざるを得なかったというか。」
逆沢「徳川家康の場合は、関ヶ原の戦いや大坂の陣を利用して、多数の武家を解体し、帰農しない浪人達も積極的に一掃していったみたいだしね。」
愛原「そう。人材というのは、とりあえず雇っておけばいいというような簡単なものじゃない。雇った以上は、維持費もかかる。用が済んだらすぐに解雇できる性質のものならともかく、終身雇用的なものだと、余程考えて雇用しないと、自分で自分の首を絞める事になる。現代の日本でも、倒産する企業は無数にあるが、人件費関連の要因は、実は決して少なくない。」
鼎「表向きとして、【売上の減少が響いた】みたいなものが倒産や赤字の要因としてあげられやすいけど、そもそも赤字が起きるのは、経費(コスト)が売上を上回るからだし、言い換えれば【売上の縮小に合わせて、経費も縮小できれば、理屈上は決して赤字にはならない】訳だから、なぜ経費が適正な水準まで削減できなかったのかこそが、むしろ重要な事も多いよね。」
逆沢「昔、【ぷよぷよ】というゲームで大成功したものの、その数年後に倒産したゲーム会社があったけど、あそこも事業拡大に伴う人件費などの圧迫に耐えられなかった典型だったっけか?」
愛原「会社自体は1982年あたりから存続する、コンピューターゲーム関連会社としてはやや老舗だが、1995年あたりで大ヒットの頂点に達したのを受けて、1996年から1997年あたりにかけて数百人単位の従業員を大量雇用したはいいものの、その後のヒット作に恵まれず、1998年に不渡り出して倒産したとかいう話だな。」
逆沢「そこそこ老舗であった事を考えると、大ヒットさえしなかったら、無茶な事業拡大もしなかっただろうから、もっと長く事業を続けられてたかも知れないのに、大ヒットしたのがきっかけで事業拡大後3年持たずに倒産とか、悲しすぎる話ね。」
愛原「NOVAウサギのCMで全国的ブームになった英会話のNOVAも、大規模な事業拡大で倒産した典型だな。NOVAウサギ自体は2002年に初めてCMに登場したものだが、これがすさまじい大ヒット。駅前留学のNOVAとして全国的に名を知られる存在になったが、急拡大する事業に講師陣の人材確保などが追いつかず、それに伴う訴訟や給与の未払いが相次ぎ、2007年に倒産。まぁ英会話塾自体は、全く別の事業母体に売却されたので、今でも存続はしてるが。」
逆沢「つまり、どれだけ大ヒット飛ばして売上を爆上げしても、経費も爆上げしたらあっさり沈むってか。」
鼎「ゲーム会社も英会話教室も、メーカーのような機械設備のような経費があまりかからない分、人材や人件費の比率が高いから、人を雇いすぎたり、労働者の確保に悩むような状況になると、すごく苦しくなるって事かな?」
愛原「ぷよぷよの会社の場合は、一時的な儲けに浮かれて、単純に人をたくさん雇いすぎただけだから、普通に分かりやすい。NOVAの場合は、CMが爆当たりして受講希望者が殺到した所まではいいものの、急増する生徒数に対応できるだけの講師陣が確保できず、その為、授業ができなくなって怒った生徒達が授業料の返金などを求めて訴訟を起こしまくったあたりからグチャグチャになった。足りない講師陣を急いでかき集めようとすれば、それなりに高給を提示しなければならないし、高給で雇えば、当然人件費を圧迫するし、そこで授業料の返金訴訟まで重なると、給与未払いにも発展して、財政的に火の車って感じだな。」
鼎「NOVAの会社も、講師陣(労働者)の数に見合わない程の生徒数を集めるべきではなかったという事かな?」
愛原「まぁメーカーでも、特定の商品が大ヒットすると、ついたくさん受注したくはなるだろうけど、生産可能量を上回る程に受注しすぎると、商品を納期までに納められなくなって、その結果、クレームの嵐になって、事業自体がグチャグチャになる事もあるからな。」
逆沢「どっかのクーポン思い出したわ。おせち料理の。」
愛原「構造としては、グルーポンのおせちと一緒。労働者の数と中身に見合わない程に受注しすぎると、納期に間に合わなくなるか、基準の品質を満たせなくなってそういう騒ぎにもなる。労働力というのは、不必要にたくさん雇いすぎても、ぷよぷよの会社のように即倒産の原因になるし、逆に足りなすぎてもNOVAの会社のように即倒産の原因になるのだ。」
逆沢「労働力とか人材という概念をシビアにやると、なかなかゲーム自体もシビアな展開になりそうね。」
鼎「シビアという程じゃないけど、そういえば三国志13だと、領土を削られまくった曹操の陣営から、多数の浪人が出てるのをみて驚いた事はあるかも。」
愛原「三国志13には、一応、人件費の概念がそこそこあるので、領土を削られまくると、さすがに人件費が払えなくなって、その為、解雇されまくった武将が浪人として周辺都市にあぶれる事はある。まぁパラメータの低い武将から順に解雇されていく感じだが。」
逆沢「不景気になって一番にリストラ(解雇)されるのは、やっぱり無能な人材からか。シビアだな。リアルだと、有能無能以前に、辞めさせやすい人材からリストラさせられる傾向もあるようだけど。」
愛原「というかリアルだと、優秀な奴から順に泥船から逃げていくというか、優秀な奴から順に再就職先を見つけて去っていくというか、そんなケースもあるからな。何があっても最後までしがみついているのは、とんでもないカスばかりというケースも無くはない。」
逆沢「雇う側だけでなく、雇われる側にも選ぶ権利があるって事ね。」
愛原「ちなみに雇う側からすれば、人件費は安ければ安いほど都合がいい。人件費が安ければ、人材も雇い放題になるし、実際にそんなゲームの方が圧倒的に多い。」
鼎「人件費ゼロというゲームも多いよね。ウチのゲームもそうだけど。」
愛原「7lcwに関しては、一応、人件費という概念もあるんだけどな。将軍ではなく、部隊(兵士)の方には。北狄軍あたりで始めると、人件費の重さをほんの少しくらいは味わえるかも知れない程度には。」
逆沢「少しだけね。それ以外の勢力でプレイすると、ほとんど気にならないレベルというか。というか支配都市数が増える一方だから、財源不足にもなりようがないし。」
愛原「人件費をテーマにしたゲームじゃ無いからな。大多数のゲームもそうだろう。そういうゲームの場合、ゲーム上の都合から上限はあっても、経営上の理由で人件費に悩むことは少ない。」
逆沢「大体のゲームの場合、経営基盤は常に右肩上がりだからね。あと人件費自体も、大体均一だから、普通にプレイする限りは、人件費で圧迫される事自体が起きにくいというか。」
鼎「リアルの場合、人件費というのは、同じ職場でも、安い人と高い人では100倍近い差がある事もあるよね。」
逆沢「プロ野球選手なんかでも、安い選手と高い選手では、実際に100倍近い差があるからねー。年俸500万円レベルの選手から、それこそ5億円レベルの選手まで。」
愛原「【プロ野球チームをつくろう】ってゲームが昔あったが、実際にこのウン億円プレーヤーは、悩みどころであった。ウン億円プレーヤーを1人雇うカネがあれば、そこそこレベルの選手を5人は優に雇える。正直、ウン億円払ってまでそいつを雇い続ける価値があるのかと言われれば、疑問も残る。しかしプロ野球でスタメンを勤められるのは9人までであり、多少の控え選手枠を考慮しても、たくさんの選手が必要ないのも事実。安い選手ばかり集めれば、経営的には楽になるが、ペナントレースに勝ち抜くには、ライバルチームを上回る戦力をそろえる必要があり、そこでどの程度まで高額の選手を許容できるかを、色々考える楽しみもあった。」
鼎「あえて人件費が高すぎる人材なり職能集団(兵科など)を作る事で、選ぶ楽しみみたいなものがあってもいいと思うよ。」
逆沢「ゲームバランスを考慮すると、人件費が高い分、安いよりは当然使えるけど、コストパフォーマンスは微妙くらいの方がいいかな? たとえば強さは2倍だけど、人件費は5倍みたいな。」
愛原「プロ野球的な考え方だな。【強さ2倍。人件費も2倍】なら、経費に見合うコストパフォーマンスだから、予算さえあれば選ばない理由がない。しかし強さ2倍に対して、人件費が5倍なら、これはかなり悩ましい。コスパでいえば、選びたくはないが、予算に余裕があれば、冒険したくなるレベルというか。」
鼎「プロ野球の世界でもそうだけど、どんなに安い選手ばかりたくさん集めても、一度にグランドに出せるのは最大9人だから、安い選手ばかり集めるのでは無くて、費用対効果は悪くても、あえて勝率アップにこだわって起用するという選択肢は普通にあるし、だからこそ選ぶ楽しみも増えるよね。」
愛原「逆に人件費が安い人材や職能を出すのも、一興だ。もちろん安かろう悪かろうでは(余程、貧乏な状況でも無い限り)使い道ないが、安い割に使えるならば、コストパフォーマンスに優れるだけに、十分選択肢に入るだろう。たとえば7lcwの愛原軍の空獣兵とかな。」
逆沢「さりげなく宣伝♪」
愛原「実際、そういうゲームバランスなんだけどな。空獣兵は安い。その割に空も飛べるので移動力もあり、かつ割と強い。敵に回すと少し面倒なタイプだと思う。」
鼎「NPCとして出てこられると厄介だけど、PCとしては使いにくいタイプだけど。一回きりの傭兵だから、経験値が無駄になるというか。」
愛原「だから安いんだ。バランスが取れてるだろ?」
逆沢「バランスというなら、もっと安くせえよ。いや、【タダでも経験値が無駄になるような兵科なんかいらない】ってプレイヤーの方が、多そうな気もするけど。」
愛原「なんとなく分かる♪ どうせ経験値が無駄になる扱いなら、もっともっと強くて頼りになるバランスにしても良かったと、今更ながら思う。但しNPCとして出てくると、強すぎて手も足も出なくなる危険もあるけど。」
鼎「それでも空獣兵は、一回きりの派遣社員枠の中では多分一番のコスパだよね。安かろう悪かろうの雑兵とかと違って。」
逆沢「リアルの派遣社員は、事実上の無期限雇用も可能だから、プレイヤーが解雇を希望するまでは半永久的に雇い続けられるようにすれば、経験値も無駄にならずに済んだのに。」
愛原「正規よりも安い人件費で済む上に、事実上の無期限雇用が可能とか、ただのチートだろ?」
逆沢「じゃあ、今の日本の労働市場自体がチートだろ? 正社員よりも安い人件費で雇えて、しかも正社員とほぼ同等の仕事もさせられて、しかも正社員と違っていつでもいらなくなったらクビを切れるとか、もう正社員を雇う理由なんかないってレベルの。コンビニ業界とか外食業界とか、9割以上が非正規という業界すらあるらしいし。あるいは非正規が店長とか、採用されて3ヶ月も経たないような新人がいきなり店長みたいな所も。」
鼎「もしも空獣兵や陸獣兵や水獣兵がそういう今の日本風の臨時傭兵枠(派遣社員枠)なら、歩兵とか水軍兵を雇う必要がほとんどなくなっちゃうよね。正規枠(正社員枠)と違って安いし、強いし、しかもいつでも不必要になったらクビを切れるなら、絶対、そっちを選ぶだろうし。ゲームバランスは壊れるかも知れないけど。」
愛原「そのゲームバランスが壊れる状態を派遣法という法的根拠でリアルで認めてしまった結果が、非正規社員だらけの日本の現状なんだろうな。人件費が安く抑えられる上に、不景気になったらいつでもクビが切れるなんて、経営者からすれば理想の労働者以外の何者でもないだろうし。」
鼎「そういや最近、同一労働同一賃金が騒がれだして、それを受けて日本郵政は、正社員の給与を非正規並に下げる事で同一労働同一賃金に近付けようとしたというニュースもあったよ。」
逆沢「非正規の給与を正規並に上げるのが本来の姿だろ? 正規を非正規並に下げてどうすんだ?」
愛原「というか、非正規の労働者の給与が、正社員よりも安い事自体、本来はおかしいんだけどな。一部の正社員には【転勤などのリスクがある】という理由で、正社員の給与を高くする論法もよく聞くが、それを言うなら、非正規社員には【いつクビになってもおかしくないという多大なリスク】がある訳だから、それだけで正社員よりもずっと高くてもおかしくない。まして非正規には昇進や昇級の機会も限られるし、実は非正規でも年単位の長期転勤が正規同様にある会社も普通に存在するからな。」
逆沢「言われてみれば、プロ野球界でも、1年でクビになってもおかしくない外国人選手(助っ人)は、その代わり、高年俸になってる事が多いわね。」
愛原「企業戦士YAMAZAKIの世界じゃないが、派遣法が成立する以前から派遣社員自体は存在したが、臨時助っ人というのは、臨時(いつ無職になってもおかしくない不安定な環境or決まった時期までしか雇ってもらえないと確定している環境)であるが故に高給取りなのが本来のあり方だと思う。臨時扱いなのに人件費を安くなんかしたら、雇う側は、臨時ばかり優先的に雇うようになってしまう。正規枠の採用条件が厳格な公務員などならともかく、そうでない民間なら、非正規を正規に採用替えするのも容易だから、とりあえず雇用は非正規のみで限定して、気に入ったお気に入りだけを随時正規に切り替えて幹部候補生として育成していくというズルい雇用方針すら可能になってしまうからな。」
逆沢「実際、そんな会社聞くわ。下手すると非正規ですらなく、試用期間枠でのみ採用。しかもその試用期間が鬼長くて給与もクソ安いとかも。」
鼎「雇う側からすれば、人件費は安ければ安いほどいいってのを、恥も外聞も無くそのまま実行しているような感じだよね。」
逆沢「給与が安く抑えるだけならともかく、いつでもクビにできる環境下に置くってのが、すごく許せんわ。いつでもクビ前提の助っ人枠に置くなら、そのリスクも込みの高給にしろよと。どんな仕事でも、リスク(危険)が高いほど、それに応じた手当が余分に出るのが当たり前の話なんだから。」
愛原「普通は、そうなるわな。携帯電話などでも2年縛りとか4年縛りとかよく聞くが、途中解約にペナルティーがかかるというリスクがある分だけ、使用料が安くなってるのと同じ。逆にいつでも解約できる料金体系であれば、その分だけ基本料金が高くなっても、まぁ話は分かる。けど今の日本の派遣ルールだと、いつでも解約できる(クビにできる)契約の方が使用料(給与)も安くて、数年縛りがついている(一方的な解雇にはペナルティーが付いている)方が使用料(給与)も高いという謎ルールだからな。」
逆沢「携帯電話の話じゃなく、ゲームの世界でも同じだわ。安い経費で使い勝手がいい方と、高い経費で使い勝手の悪い方のどちらを選ぶと言われたら、誰もが前者を選ぶだろうし。1万Gのひのきのぼうと、100Gのはがねのつるぎのどちらを選ぶかと言われたら、迷いようがないというか。」
鼎「冷静に考えたら、中学生の携帯電話ユーザーやゲームプレイヤーでも分かるような当たり前の事と正反対の事が、日本の労働市場ではまかり通っているという事かな?」
逆沢「高学歴の官僚や大企業の幹部らが、そんな簡単な事にすら気付かないとは思えないんだけど。なんでそんな市場原理を歪めるようなルールを、誰も改めようとしないのかねー?」
愛原「民間企業で言えば経営者サイド、公権力でいえば政治家サイドといった、労働者を使役する側の酷使する陣営以外、誰も得しないのにな。実に不思議と言えば不思議だ。」
鼎「不思議と言えば、安倍政権が無理矢理成立させようとしている働き方改革というのも、すごく不思議というか変だよね。なんとか撤回に成功した裁量労働制もそうだったけど、それとほぼ同じ趣旨の高度プロフェッショナル制度とかいうのも。」
愛原「裁量労働制も高プロも、働いた時間と賃金との関係を切り離す趣旨のものらしいが、仮に早く仕事が終わっても、その場合は余った時間、他の仕事に従事させられるだけだから、はっきりいって意味ないよな。それに定時で終わらない仕事量をあてがわれたら、どうやっても本来の労働時間を超過するだけなのに、その超過時間の分だけ残業代を払わなくていいとなったら、ずるい経営者は、少なくとも定時で終わらない仕事量めいっぱい、労働者にあてがうに決まってるしな。」
逆沢「仮に定時いっぱい埋まる程の仕事量自体がないような職場なら、それに見合うように労働者数を減らすだけだろうしね。」
愛原「作者の知人の一人も、リーマン・ショックか何かの不景気の時に、それでひどい目にあってたわ。会社が深刻な不景気に見舞われたという理由で、同僚がリストラされて、リストラされた同僚の分も仕事しなくてはならなくなって、最後にはうつ病になってパンクした。まぁそんな会社だから、今はもう消滅してるらしいけど。」
鼎「不景気で仕事量が減ったなら、ワーク・シェアリングすればいいのに。」
愛原「一人が1日あたりでできる仕事量が100として、全体の仕事量が200から160に減ったなら、2人の労働者を定時より早く返すワーク・シェアリング方式にすれば良かったのだが、その会社は1人をクビにして、残る1人に160の仕事量を押しつけるような真似をしたらしい。」
逆沢「それはいかん。絶対にパンクする。」
愛原「高プロに関して世間で誤解されがちな問題点が一つ。労働時間と賃金を切り離されれば、一見、仕事が遅い無能な人材ほど、費やした労働時間に見合う賃金が得られず不利なように思われているが、実際は有能な人材も同様に不利という事があげられる。」
逆沢「ん? それはどういう事だ?」
愛原「仮に平均的な労働者が1日8時間労働で生産できる製品量が1として、とあるエリート労働者がその倍の速度で仕事がこなせるとしよう。」
逆沢「通常の3倍の早さでザクを操れる赤い彗星のシャアほどではないけど、2倍でも十分、大したものね。」
鼎「通常の2倍という事は、そのエリート労働者は、4時間で1つの製品を完成させられる。一日8時間かければ2つの製品を完成させられるという定義でいいのかな?」
愛原「イエス。さてこのエリート労働者を抱える経営者としては、そいつを4時間だけ働かせて即帰宅させるような真似をするだろうか?」
逆沢「んな訳ねーだろ? 8時間めいっぱい働かせるわ。そしたら1日あたりの生産量も1つ増える訳だし。そうすれば今いる労働者を1人クビにして人件費を削減する余裕もできるし、あるいは1つ余分に売る事でさらに利益を倍増させる事もできるだろうし。」
愛原「そう。企業は利益を生まない労働は基本させない。仮に平均的な労働者1人あたりの日給が1万円だとするなら、その労働者が1日かけて作った製品は1万円を絶対に越える値で売られるはずだ。仮に製品1あたりの純利益が3000円だと仮定する。とすると通常の労働者が会社にもたらす純利益も1日あたり3000円。エリート労働者がもたらす純利益なら1日8時間労働で(賃金が同じなら)6000円になる。それが分かってて、4時間で労働をやめさせる経営者なんかいないわな。」
逆沢「強欲な経営者なら、4時間残業させて12時間働かせるかもね。残業代上乗せしても、そいつを長く働かせれば働かせるほど、利益幅も大きくなるわけだから。」
愛原「正解。平凡な労働者に残業させたところで、余分に残業代も払ったら、利益はそんなに出ない。しかし生産量の多いエリート社員に関しては話が別で、一日12時間だろうが、16時間だろうが、働かせれば働かす程、それに比例して利益も増える。もちろん有能な社員に対しては、それなりの賃金で報いる必要も出てくるかも知れないが、それを考慮しても利益の方が多ければ、長時間労働させるほど、会社が儲かるという構図に変わりはない。」
逆沢「なる程。平凡な労働者と、エリート労働者のどちらかだけを残業させるなら、エリート労働者を残業させた方が絶対に利益も増えるし、つまりエリート労働者ほど長期残業させられやすいって事か? 世間では無能だから残業が多いみたいな解釈をされる事もあるようだけど。」
愛原「もちろん故意にだらだら残業するような残業代泥棒の労働者もそれなりにはいるだろうけど、経営者の都合だけで言えば、出来のいい労働者に色々難癖つけて残業や休日出勤をさせまくった方が、絶対においしい。時間あたりの利益率が全然違うからな。仕事が遅い無能社員にいつまでも残業させるくらいなら、そいつを一分でも早く帰宅させて、エリート社員にそいつの仕事の引き継ぎをさせた方がいいに決まってる。実際に、エリート労働者に名ばかり管理職の肩書きだけ与えて、エリート労働者にサービス残業でケツふきばかりさせる職場とかも、それなりにあるからな。」
鼎「つまり、仕事を早く終えられるエリート労働者であれば、帰宅もその分早くなると思ったら正反対で、むしろより長く働かされるという事かな?」
愛原「運送屋とかでもそうだが、仮に2倍の早さで荷物を届けられるスーパー労働者がいるなら、そいつにできるだけ仕事を集中させた方が効率的なのは明らかだからな。事務職でも同様。仕事も遅くてミスも多い事務員と、仕事は早くてミスも少ない事務員のどちらに仕事を振りたいかといえば、大体の人は後者を選ぶはずだ。」
逆沢「まぁ、普通そうなるわな。ああ、それでエリート労働者の方が、結果的に残業漬けになってもおかしくないって事ね。」
愛原「人より仕事ができるエリート労働者を、さっさと家に帰すようなアホな経営者なんか、普通はいないからな。」
逆沢「つまり高プロというのは、そういうエリート労働者に払うべき人件費をちょろまかす大悪法って事ね。」
愛原「といっても、損を被るのはエリート労働者だけではないけどな。現行法だと、割り増し残業代を払うと利益がほとんど出なくなる凡庸な労働者をわざわざ残業させる意味は少なかったが(サービス残業なら話は別だが)、割り増し残業代を払わずに済むなら、話は大きく異なる。何時間余分に働かせても払う賃金が同じなら、一時間でも余分に働かせる方が、単純に利益が増える以上、凡庸な労働者も残業させまくった方がいいという話にもなるし。」
逆沢「うーん。とんでもない悪法ね。一億総活躍という名の一億総残業ってか。」
鼎「今でも、あちこちの業界で、人不足という名の大義で無茶な長時間労働がまかり通っているけど、残業代を払わなくていいという法律が通過したら、さらに歯止めが効かなくなっちゃうよ。」
愛原「本当に恐ろしいのは、むしろ不景気になった時の方だけどな。不景気になると、人件費削減の為に人減らしが横行する。そうなると経営者は労働者に対して、より強い態度で過重労働かクビかの二者択一を迫るようになるだろう。」
逆沢「あー、上の方で、160の仕事を1人に押しつけて労働者をパンクさせた話があったけど、そういうのがさらに横行するって事ね。」
愛原「そう。仕事が全くない無職状態の人と、過労死させられる程の仕事に追われる人に二極化する。人不足とか言ってる今がどれだけ贅沢な悩み状態か、不景気になれば否応なく自覚させられることだろう。」
逆沢「つまり高プロが真の恐ろしさを発揮するのは、人不足といわれる時期じゃ無くて、むしろ不景気になってからと言う事か?」
愛原「クビとの二者択一を迫られたら、受け容れざるを得ない人もそれなりに出るだろうからな。リーマン・ショックの時も、会社単位でそういう酷い二者択一はあったが、それが国単位規模で行われかねない。会社単位なら泥船からさっさと逃げるという手も使えたが、国単位だと、見渡す限り、どの船も泥船ばかりという事になって、泥船で辛抱するか、水の中で泳ぎ続ける羽目になるかの酷い二者択一になりかねない点でかなりヤバい。」
鼎「けどそれって、労働効率という点ではどうなのかな? 確かに残業代ゼロで済めば、長時間働かせる程に利益も膨らみそうだけど、実際には労働者も疲労がたまるし、そうなると労働効率も低下する一方の気もするけど。最悪、うつ病とか過労死という事にもなりかねないし。そこまでいかなくても、長時間労働は家庭を崩壊させやすくなったり、独身者が結婚しにくくなったり、子供を作ったり育てにくくなる弊害も大きいと思うけど。」
逆沢「焼き畑農業方式ね。今さえ良ければそれでいい。後で労働者がうつ病で離脱しようが、少子化が進行しようが、そんな未来はどうでもいい。今現時点で、最高の利益効率を出せればって感じで。」
鼎「ゲームでそういう過重労働による影響を再現したような作品はあるかな?」
愛原「戦争SLGものなら、強行軍という概念はあるな。名前の通り、部隊を高速移動させる事ができる。但し、これを行うと兵士数が減ったり、士気が下がったり、みたいな悪影響もあるので、可能な限りするべきではないし、継続使用にも限度がある。但し、兵士の雇用費が異常に安かったり、雇用数の制限がない作品の場合は、【お前の代わりはいくらでもいる】とばかりに、どんどんすり潰しても構わないケースもある。」
逆沢「人件費が安い世界観設定なら、人材を過重労働ですり潰しても全然惜しくないって事か?」
鼎「じゃあ不景気と高プロと派遣法がトリオでハイタッチしてるような世の中なら、労働者にどれだけ過重労働を強いても、経営者は全然困らないって事かな? 【どんな過酷な労働条件でも、無職のままでいるよりはマシ】みたいな世の中なら、【お前の代わりはいくらでもいる】と言わんばかりに、それこそうつ病や過労死状態になるまで、低賃金ですり潰し放題というか。」
愛原「まぁ労働じゃなくて勉強でも、あまりハードにやるとヤバいのは同じだけどな。昔そこそこはやった【卒業】シリーズなんかでは、比較的そういう要素が組み込まれていた。」
鼎「えーと。卒業というのは、プレイヤーは高校の先生となって、数人の特定の生徒を一流大学に進学させたりするゲームだよね。」
愛原「うん。だが、じゃあスパルタ教育をひたすら繰り返したら、どんどん生徒の学力が上がるかといえば、そう単純じゃない。スパルタ教育を繰り返したら、授業についていけない生徒のストレスはどんどん跳ね上がるし、そうなると鬱にもなるし、反抗して不良化する事もある。」
逆沢「なる程。その辺はちゃんとゲームバランスが工夫されてるという事ね。まぁひたすらスパルタ教育だけで、勝手に生徒の学力がメキメキ上がるなら、単純過ぎてゲームにならないけど。」
鼎「現実世界でも、この点は同じだよね。特定の教育方針を貫くだけで、みんなの成績がぐんぐん上がるなんて事はあり得ないし。だからこそ各教員の腕の見せ所というか。」
逆沢「養鶏場のニワトリじゃあるまいし。画一的な方法で個々にとっての最善解が導き出せるはずがないわ。」
愛原「【卒業】シリーズも、生徒によって柔軟に指導方針を変えるのが、攻略のキモだったな。といっても授業などはどうしても全員共通にせざるを得ないから、そのバランス取りも考える余地があって割と面白かった。」
逆沢「今の学校の先生は割と多忙らしいけど、どの程度まで個々の生徒の個性に目を光らせてくれるのかねー? 自分の担当するクラスのイジメにも気付かないとか、気付かないフリしてるような所までは堕ちて欲しくないけど。」
鼎「仕事が忙しくて、そういう部分にも目を向ける余裕が無くなってるみたいな事には、なって欲しくないよね。」
愛原「ただ学校の先生に限らず、労働者が受容できる労働量には限度があるからな。元々ギリギリな状態だと、何かハプニングがあった際に、確実に対処不能になる。」
鼎「ギリギリな状態で作業している製造業の人とかだと、もしも急な仕様変更とか、機械の故障トラブルとか起きると、些細な事でも納期に間に合わなくなる事はザラらしいよね。」
逆沢「運送業でも、交通事故などが発生してちょっとした渋滞に巻き込まれると、もうアウトとか。そんなケースはたまに聞くわ。」
鼎「じゃあ学校の先生とかでも、生徒同士がトラブルも起こさず真面目にやってくれてる内は、ギリギリ対応できるけど、もしもイジメとかケンカみたいなトラブルが発生したら、もう容量オーバーだから放置するしかないみたいなケースってあるのかな?」
愛原「別にトラブルが起きなくとも、一ヶ月休日無しみたいな無茶をやったら、普通に疲労が蓄積して、心身がボロボロになってしまう事もあるからな。それで車の運転をミスって大惨事みたいな事も珍しくないが、その際に労働者の責任にされたりするのが一番困る。」
鼎「過重労働による悲惨な事故として、私の記憶に深く残るのは、2007年に起きた宝塚市のカラオケ店での火災事故かな? 客の高校生3人が焼死するなど8人もの死傷者を出した悲惨な火災事故なんだけど。で、当時たった1人で勤務していたアルバイトの女性が、実刑判決を受けた上に、民事裁判で2億2000万円の損害賠償を命じられたというのが、すごく理不尽と感じたよ。」
愛原「そのカラオケ店は、最高8人の従業員で回していたお店だったらしいが、当日の昼は店長も出て行ってしまって、アルバイトの女性一人のみの勤務態勢に。そして繁忙期となる夕方以降もなぜかその日は店長も帰ってこず、相変わらずの独り勤務状態の中、調理準備と清掃などを同時進行中にドリンクの注文もあった為に、そちらに気を取られている間に調理準備中の油から出火。客の一人が消火活動を手伝うも、消火器に入ったいたのは、なんとただの水か何か。そうこうしてる間に燃え広がり、ついに8人もの死傷者を出す大火災になってしまったという奴だな。」
逆沢「最大8人で回していた店を一人で運営するのは、そもそも無謀だろ? 客の受付と、カラアゲなどのサイドメニューの調理と、ドリンクなどの手配と、その他清掃などを、どうやって一人で回せというんだ?」
鼎「店長いわく、そのスーパーアルバイトの人だったら一人でも大丈夫という事で、忙しくなる夕方以降も戻ってこなかったらしいけど。」
逆沢「いや。どんな赤い彗星のシャアでも、そんなマルチタスクは無理だって。大体、火災が起きたら、消火活動と、119番通報と、客に対して避難の呼びかけをする必要があるけど、そもそも避難誘導と消火活動の両立自体が一人では不可能だろ?」
愛原「即座に消火できれば、避難誘導をする必要も無かったし、実際にそうすべく実行にも移したらしいが、火器の中身がまさかただの水(?)だったとは、夢にも思わなかっただろうな。あと店には避難器具どころか、非常用出口も火災報知器もない防災法上の違法状態で、2階部分にいる客まで、火災を早期に伝達したり、脱出させる手段自体無かったのも災いした。」
鼎「前年の店の改築工事で調理場と洗い場が別々になったせいで、調理場の常時監視が困難になって、それで少し前に別の店員の時に空焚きでボヤ騒ぎがあったとか、その際に消火器を使ってしまって、それで中身が無くなってしまったとか、色々言われてるけど。」
逆沢「それ。アルバイトの女性に罪は無いだろ? 見せかけだけの消火器を設置した店の経営者こそ罪だろ?」
愛原「ところが裁判長は、そもそも油の加熱を忘れるというアルバイトの過失が無ければ、消火器の中身が何であろうとこのような火災自体が起きなかったとして、消火器や防災施設の不備についてはほとんど考慮せず。代わりに、避難誘導をしなかったなどの過失を重くみて、このようなキツい裁判結果となった。」
逆沢「いや。だから。一人では、避難誘導と消火活動は、そもそも両立できないから。だから消火活動を優先して専念した結果、消火器のトラブルもあって結果的に火が燃え広がって、間に合わなくなっただけだから。」
愛原「お前も、一点だけ失念している事があるみたいだから、一つ、重要な点について触れておく。お店には、火災が起きた際に、客を最優先で避難させる義務というのがある。もちろん速やかな消火活動(119番への通報も含む)の義務もあるが、これは必ず両立しなければならない。物理的に出来る出来ないではなく、しなくてはならないのだ。できないなら、そんな店は始めから営業してはいけない。これはトラックやバスの運転手が、睡眠不足を理由として、事故が免責されないのと同様。学校の先生が多忙を理由として、イジメを放置しても良いとはならないのとも同様。」
逆沢「ふ・ざ・け・る・な!! ただのアルバイトに、店を臨時休業できる権限なんかねえ。そんな事をしたらそれこそ、クビが飛ぶわ。」
愛原「しかし客の立場からみたら、【店員が1人しかいませんでしたから、避難誘導できなかったけど許してね。】なんて論理は通じない。【多忙や睡眠不足の結果、車で人をはねたけど許してね】という論理が通じないのと同じ。客にしてみたら、そいつの労働条件なんて知った事じゃない。店員が多忙を極めた結果、注文したカラアゲがいつまでも届かなければ客は怒るし、清算する際にいつまで経っても店員が出てこないみたいになったらやはり客は怒るし、客からすれば、【できないサービスは始めからできると言うな】という話になる。グルーポンのおせちでいえば、約束した期日にちゃんとしたおせち料理を提供できないなら、始めからそんな注文は受けるなという話になるのだ。」
逆沢「いや。それだったら、せめてアルバイトじゃなく、経営者が罪に問われないといけないだろ? なんでシャア顔負けのマルチタスクをこなすスーパーアルバイトが、2億円も賠償せなあかんねん? 店長の言い分からすると、そのアルバイトの人なら、一人でも全部こなせるって感じだから、今までもずっとそういう労働条件で続けてきた可能性もあるけど、そんな過重労働を続けてたら、今までは無事でも、いずれ惨事が起きてもおかしくないだろが。」
鼎「今まで睡眠不足でも交通事故を起こさずに済んだからといって、明日以降も同様に交通事故を起こさずに済むって保証はどこにもないのと同じだよね。むしろ疲労が蓄積すれば、昨日よりも今日。今日よりも明日の方が事故の確率は確実に高くなるだろうし。」
愛原「店長や経営者の責任こそ重く問うべきという意見には、俺も全面的に賛同だ。だが日本の司法は、なぜか労働者に異常に厳しい。経営者サイドの無茶な命令によって重大な交通事故が引き起こされたとしても、経営者の運転免許が取り上げられる訳でもないし、交通刑務所にぶち込まれるのも運転手本人の方だからな。」
逆沢「おかしい。おかしい。おかしい。そんなクソな法律や判例なんか変えろよ。」
愛原「むしろそれと真逆の動きが、安倍政権以後ますます加速している。今年の6月1日からバス・タクシー・トラックなどの職業ドライバーに対する睡眠点呼制度がスタートしたが、これも早い話が、ドライバー側に責任を押しつける趣旨がかなり濃厚なものだからな。」
鼎「事業用のトラックやバスが重大な事故を引き起こす度に、会社側の経営責任も問われる事例が最近続いたから、じゃあ責任の所在を明確にしましょうという事でスタートした新しい解釈だよね。」
逆沢「新しい解釈って、安倍が公約破りをした時のいいわけキーワードじゃねえか。もっとマシな表現方法あるだろ?」
鼎「うーん。専門用語で言えば、法改正によるものではなく、省令改正というものらしいから、新しい法律と表現していいかは迷うし、それで新しい解釈という表現にしたんだけど。」
愛原「睡眠点呼制度は、バスの運転手などに対して、ちゃんと睡眠を取ったか?とか、お酒は飲んでないか?とか、疲労はちゃんと回復できているか?などを、乗車前チェックするのを義務づける内容のものだ。で、もしも適切な睡眠などを取ってないにも関わらず【大丈夫です!】と運転手側が言って業務にあたった結果、事故を引き起こしたなら運転手の責任。逆に運転手側は【今日はヤバいです!】と言ったにも関わらず、運転を強要したら経営者側の責任となる。という風にする事で、今まで曖昧だった事故が起きた際の責任の所在を明確化しようというものだな。」
逆沢「いや。それ、どう考えても運転手に全責任を押しつける内容でしかないだろ? 【今日はヤバいです!】とか【今日は運転できません!】なんて自己申告できるドライバーなんてまずいないだろうし。そんな事言ったら、【じゃあ今日は何のために会社に来た?】とか、【じゃあ今日はお前が走る予定だったバス路線一つ止めないとならなくなるから、お前、損害賠償払えよ】とか、【自己管理できてないようなドライバーはクビ】となるだけで。んな事は、口に出せるわけが無いから。」
鼎「バス運転手とかトラック運転手の人の中には、すごく睡眠時間の短い人も多いらしいけど、会社側が決めた運行計画には逆らえないし、その運行計画に従った結果、睡眠不足になっても、従業員側から【私は睡眠不足です】と申告する訳にもいかず、その結果、事故が起きても、今後は会社側ではなく睡眠点呼制度に違反して虚偽申告したドライバーの責任となるとしたら、すごく労働者側に不利だよね。」
愛原「まぁ1ヶ月前にスタートしたばかりの新制度であり、この睡眠点呼制度を焦点とした大事故がまだ発生していないので、実際の運用がどのようになるかは分からないが、注意深く観察しておいてもいいだろう。」
逆沢「うーん。高プロにしろ、裁量労働制にしろ、睡眠点呼制度にしてもそうだけど、どうして安倍は、そこまでして労働者階級を苦しめたがるのだ? 怒りに震える労働者階級を蜂起させて共産主義国家でも立ち上げさせたいのか?」
愛原「それは分からん。ただ言えるのは、焼き畑農業的な使い捨て要員としての労働者を、大量生産したいという方向性だけはきっちり統一されているという事くらいかな? そいつが鬱になろうが、過労死しようが、別に構わない。派遣法によって、労働者のクビは簡単に切れるようになったから、安くてよく働く労働者だけを厳選雇用すればいい。不景気になって失業者が大量に出れば、なお厳選は容易になり、【代わりはいくらでもいる】状態にもなるだろう。また労働者が事故を起こしても、労働者だけをトカゲの尻尾切りする事で、経営者側に累が及びにくい方向にする事で、労働者の酷使をより容易にすると同時に、経営サイドにダメージがいかない一石二鳥も狙うみたいな。」
逆沢「どこまで悪魔やねん。安倍。及び安倍支持者。」
鼎「こんな焼き畑農業方式だと、短期的にはブーストできるかも知れないけど、次の世界的不景気がまっただ中の頃には、再起不能のボロボロになりそうで怖いよ。」
愛原「戦争SLGにおける強行軍のように、一次的なオーバーブーストならともかく、太平洋戦争の時の日本軍のような終わりのみえない恒常的オーバーブーストだと、いずれ破滅する以外の未来はないからな。強行軍も永久に続けてたら、いずれ兵士0になるようなもので。」
逆沢「けど今の世の中の流れだと、破綻するのは労働者だけという可能性もある訳よね〜。運転手が過重労働で事故を起こしても、運転手に責任を押しつけられるのなら、会社は痛くもかゆくもない。多忙で朦朧としているアルバイト店員が客に被害を与えても、アルバイト店員に牢に入ってもらって、何億でも賠償押しつけられたら、やはり経営者は痛くもかゆくもない。みたいな流れになれば。」
愛原「というか、労働者に過重労働を押しつければ、労働者がミスをする確率が高まるのは当たり前。そして労働者がミスをした結果、会社が損害賠償しなくてはならなくなると、過重労働させる事によって得られた利益が全て吹っ飛びかねないので、予防線を張ったという事かも知れんな。【運転手が起こした交通事故は、全て運転手の責任であり、会社は責任を負いません。】となれば、会社側は安心して運転手を過重労働させ放題になるわけだし。」
逆沢「それもゲーム的に言えば、ゲームバランス崩壊案件ね。普通は、勉強をさせすぎたり、仕事をさせすぎると、いずれ破綻するから、休息や娯楽コマンドを適度に挟む戦略性が出てくるのに、どれだけスパルタに締め上げてもリスクを負わないってなったら、【壊れるまでひたすら働かせる】コマンド連打以外、必要なくなって、もはや戦略性も何もなくなっちゃうじゃねえか。」
愛原「ある意味では、太平洋戦争の時のオーバーワークの方がマシかも知れんな。戦争に勝てば報われるという、一つの解放ビジョンがあったから。けど働き方改革や派遣法には、そんなビジョンは何一つない。こういう条件を満たしたら、派遣法や働き方改革関連法を全て廃止しますよという、ミッションのクリア条件が何一つ提示されてないから。」
逆沢「一生懸命勉強すればいい大学には入れるとか、一生懸命トレーニングすれば億プレイヤーになれるとか、そんなビジョンがあれば、まだ頑張れる気にもなれるけど、一生懸命働いても派遣法や働き方改革を悪法として廃止できる見込みが無いなら、賽の河原で小石を積み上げるような労働が永久に続くだけで、労働者に取ってみれば絶望しかないじゃねえか。」
鼎「というか派遣法を導入してからだよね。世界的にみて、日本の経済的地位がだだ下がりし始めたのは。労働効率が下がり始めたり。日本経済自体も、世界的に好景気状況の中、いまだ金融緩和を継続せざるを得ない程にもたついていて。国際競争力の低下で輸入食物などの価格は上昇する一方の割に、賃金だけは全然上がらないスタグフレーション状態にもなってるし。生活費だけは増えてるのに、賃金は増えず、なのに労働時間だけは増えてるから、少子化の流れも止まらない。将来に明るいビジョンもないから、投資も伸びない。」
愛原「ああ、そういや昔、財務省かどこかが財政シミュレーションのフリーゲームを公開してたことがあったが、今度は経産省か厚労省あたりが、労働者をテーマにしたシミュレーションゲームでも公開して欲しくなってきたわ♪ 実際にシミュレートしてみたら、自分達が成立させようとしている法案の無茶ぶりが分かるだろうし♪」
逆沢「どうせ悪徳官僚どもが忖度して、アベノミクス万歳。働き方改革万歳な内容のゲームにしかならないんじゃね? 高プロを導入しました。そしたら残業時間が減りました。生産効率が上がりました。みんなの給料も上がりました。景気も良くなりました。みたいな感じで。」
愛原「まぁそれはそれでツッコミどころ満載の面白さはあるから、そういう意味では否定はしないけどな。」
鼎「リーダーが労働者を雇用・管理するシミュレーションゲームを開発するなら、どういう風にしてみる?」
愛原「年俸・労働時間・人事を軸にして考えてみる。特に年俸と労働時間は、相反関係にあるから、ゲーム的に非常に面白い。」
逆沢「年俸を増やせば、その分だけ確実に経費も上昇するという問題点がある。しかし就職希望者が多く集まってきたり、労働者のモチベーションを高く保ちやすい利点がある。また離職者を抑えられる事で、経験値をたくさん貯めた高レベルの労働者をたくさん育成しやすいというメリットもありそうね。」
鼎「ウチの7lcwでも、基本は部隊を壊滅させない事にあるよね。部隊を壊滅させないようにしながら、しっかり育成できれば、終盤になる程、すごく役に立ってくれるから。」
愛原「離職者を多く出す職場環境だと、労働者の経験値を貯められないというか、貯めてもしょうが無いから、自然と使い捨て前提の運用になってしまう。もちろん労働者をどんどん使い捨て、すり潰すような運用をするのも一つの戦略だが、長期運用要員と臨時使い捨て要員の比率とかも、色々戦略的に考える余地があった方が面白いかも知れんな。」
鼎「けど使い潰す戦略でいくとしても、年俸を抑えすぎると、就職希望者が全然集まらないよね。プロ野球の助っ人外国人じゃないけど、それなりの待遇を用意しないと、すぐにクビになりかねない条件でわざわざ雇われたいとは思わないだろうし。」
逆沢「労働者を使い潰すような真似をすると、悪評が立って、人材が集まらないという設定も盛り込んで欲しいわ。まぁ派遣法や高プロが浸透して、【どこの企業に就職しても、使い潰される運命は一緒】みたいな状態になったら、悪評なんか怖くないかも知れないけど。」
愛原「ゲーム開始時の状況が悪くて、初任給を抑えざるを得ない場合、通常は質の低い就職希望者しか集まらないだろう。但し、その質の低い何のスキルも無いシロート労働者を時間をかけて育成してエリートにするのも、一つの楽しみにはなるだろうな。プロ野球の世界でも、ドラフト最下位の選手が、数年後にMVPプレーヤーになったりすると、それはかなりのドラマになるだろうし。」
鼎「そういうシンデレラキャラクターに、高い地位や年俸を提示してあげるのもドラマだろうし、逆に低年俸のままに抑えて超良コスパ物件とするのも一つのプレイ方法だよね。後者はそのシンデレラキャラが不満を持って離脱する確率とのせめぎ合いになるだろうけど。」
逆沢「逆に高年俸で雇い入れたにも関わらず、全く期待外れという事もあるだろうし。まぁ助っ人外国人のような枠であれば、すぐに解雇しちゃえばいいんだけども。」
愛原「一番厄介なのは、若い内は優秀な労働者だったけど、昇進するにつれて余計な政治力だけを身につけて老害化していくようなキャラクターだな。仕事ではすっかり役立たずになってるし、無駄に高年俸の不良物件なんだけど、妙に地位と政治力だけは高くて、解雇したくてもできないみたいな。」
鼎「影響力みたいなパラメータを設定して、それが高いキャラクターを左遷したり解雇しようとすると、困難が発生するという設定も面白いと思ったかも。そして影響力を強める要素として個人のパラメータ(資質)に加えて、地位や年俸を高くする程、影響力も強くなるから、昇進させるキャラクターは慎重に選ばないといけないみたいな。」
逆沢「ただ影響力のある人は、組織のまとめ役になったり、優秀な交渉人になれるキャラクターでもあるから、優秀かつ献身的な人であれば、どんどん影響力を発揮して欲しくもなるだろうけどね。」
愛原「まぁ年俸の設定は、それ自体がドラマを生む。安く抑えすぎると、優秀な人材が集まらず、育成の手間がかかったり、育成しようとしても、すぐに離職してしまったり、モチベーションに悪影響を与えるが、高くし過ぎても、不良債権化した労働者に悩む事もあったり、最悪の場合は人件費が圧迫して赤字になったりして、絶妙なバランス感覚が必要になるだろう。」
鼎「景気によって必要な労働者の数も変わるだろうし、労働者が足りない時と、逆に減らさざるを得ない程にだぶついてる時の対処方法にも、バランス感覚が必要だよね。」
逆沢「好景気の時に放漫経営しなければ、不景気の時にリストラせざるを得ないような事にはなりにくいだろうけどね。せっかく育てた高レベルの労働者を安易に解雇するなんてもったいないし。」
愛原「不景気の時にガンガンクビを切るか、ワーク・シェアリングで乗り切るかも一つの選択肢だな。たくさんの高レベル従業員がいれば、もちろんクビなんてもったい事はできないだろう。しかし始めから使い捨て前提の運用をしてたならば、容赦ないリストラも選択肢の一つとして有力かも知れない。」
鼎「ゲーム的には、日本的な派遣社員制度はない世界の方が面白そうだよね。」
愛原「日本的な派遣制度をアリになると、万能過ぎてゲームバランスが壊れてしまうからな。とりあえず全部非正規で雇っておいて、後は状況に応じて、必要な分だけ正規に切り替えればいいみたいなやり方が鉄板になりかねん。それでいて従業員のモチベーションが上がりにくそうなので、プレイヤーの罪悪感を刺激するというか、プレイして全然楽しくも無さそうだ。」
逆沢「次に労働時間の設定も、ゲームの幅を広げそうね。まぁ一日8時間の定時を越えさせないのが王道だろうけども。」
愛原「それより余分に働かせた場合は、集中力の低下や疲労の上昇による業務効率の低下というペナルティ。及び割増賃金となる残業代の発生がネックになるだろう。」
鼎「単純に仕事の受注量が増えてるだけなら、労働者数を増やした方が得だよね。割増賃金である残業代を払い続けるよりも。業務効率低下というペナルティーも招かないし。世の中が好景気で湧いてるか、少子化で若手不足だと、人手不足で新規採用自体が困難になるから、高年俸などの好待遇で釣るか、あるいは受注量を減らすしかない事もあるだろうけど、これも戦略性という意味ではありだよね。」
愛原「その増えた仕事の受注量が一時的なものかを見極める必要はあるだろうけどな。一時的なものなら、一時的なオーバーブーストと割り切って残業モードもありだろうが、利益効率が悪いと感じたり、業務がパンクすると感じた場合は、受注に制限をかける勇気も必要になるだろう。受注しすぎて中身スカスカのおせち料理を出したり、居眠り運転で大事故を起こすような真似をすると、会社そのものが倒れかねないからな。」
逆沢「但し、安倍総理就任イベントとか、竹中平蔵が経済顧問になるイベントが発生した場合は、残業代がゼロになったり、労働者に責任を押しつける法案が通過するとかの仕様があってもいいかもね♪」
愛原「ゲームバランスが壊れるから却下。サービス残業という要素をゲーム内に盛り込んでしまうと、いくらでも働かせ放題になってしまう。実際、ほとんどのゲームでは、配下に命令できる回数は1ターンに1回とか、マルチタスク不能と決められているし。でないと、優秀な特定の人材だけに無数の命令が集中して、他の人材の出番がなくなるというか、ゲームですら無くなってしまうからな。」
逆沢「言われてみたらそうね。そう考えると、ゲームの世界の方が案外ホワイトな気もしてきたわ。プレイヤーがどう頑張っても、1ターンに命令できる回数は一人1回ずつとか、割と労働制限あるし。」
鼎「あと人事配置とかも、うまくゲームに組み込めれば面白そうだよね。」
愛原「これに関しては、既に多くのゲーム作品で導入済みだけどな。建設スキルの高い人材を建設担当に回したり、交渉スキルの高い人材を交渉担当に回したりとかは。」
鼎「私としては、個人の相性も考慮に入れてみたら、面白いと思うんだけど。この人とこの人とは合わないみたいな。」
逆沢「ああ、パワハラ好きの上司と熱血体育会系の部下とは、相性が合うけど、そうでない部下とは合わないとか。セクハラ好きの上司と痴女タイプの女性部下とは相性が合うけど、それ以外の女性部下とは合わないとか、そんな感じか?」
愛原「それに関しても、いくつかのゲームに関してはちゃんと要素に組み込まれてはいるけどな。同じ目標や理想や志を持つ仲間同士とは仲良くなりやすいみたいな。」
鼎「人一倍出世意欲が強いとか、人一倍お金に対する執着が強いとか、逆にお金よりも好みの仕事をやらせてもらえるかが重要だとか、あるいはどちらも興味はなくて、そこそこ楽な仕事をそこそこの給料でやらせてもらえば満足で残業はノーというタイプとか。あるいは目的の為なら手段を選ばないタイプとか、平気で犯罪に手を出すタイプとか、あるいは逆に不正を告発せずにはいられないタイプとか。あるいは上司には絶対に逆らわないタイプとか。」
愛原「なかなか困難ではあるが、そういった個性を組み込めれば、それだけでも人間味のあるゲームにはなるだろうな。」
逆沢「企業単位ではなく、国家単位で労働行政を扱うゲームもいいかもね。」
愛原「それなら【Democracy 3】というゲームが既にあるけどな。洋ゲーだが。」
鼎「法人税を上げ下げしたり、マタニティー政策をどうこうしたり、道路政策をどうこうしたり、警察力をどうこうしたりする事で、有権者の支持を得て選挙に勝つゲームだよね。」
愛原「ある政策を実行すれば、資本主義者はカンカンに怒るけど、貧民層が喜んだり。ある政策を実行すれば運転手は怒るけど、環境主義者や通勤者は喜んだり。ある政策を実行すれば少数民族は怒るけど、愛国者層が喜んだり。ある政策を実行すれば、財政は悪化するけど、特定の層の人気取りはできたり。あちらを立てればこちらが立たずというジレンマを繰り返しながらも、なんとか国家を導き選挙にも勝つという目的のゲームだな。労働行政の部分だけでいえば、資本家が喜ぶ事をすれば、大体労働者が嫌がるジレンマになっている。」
逆沢「マルクスが活躍した時代以降、資本家vs労働者の構図は不変なのかねー?」
愛原「さぁ? まぁウチのゲームの黒藤軍編でも、資本家というのはかなり強力だけどな。大経連という名の経済団体が、随時政権に圧力をかけてきて、プレイヤーがそれを拒むと政権安定度をガンガン削ってくる。主人公の属する政権は利権政党側なので、大経連を始めとする利権団体の要請を無視すると、そのまま政権基盤自体が大きく揺らぐという設定だな。」
鼎「黒藤軍以外でプレイすると、黒藤軍はなんて悪い奴だって話になりやすいけど、黒藤軍の立場でプレイすると、本当に悪い奴は経済団体だみたいな感想にもなりそうだよね。」
逆沢「派遣法や働き方改革を裏で操っているのも、経団連とかの経済団体のような気もするしねー。利権団体からの強い要望なら、利権政党が握りつぶす事はできないだろうし。」
愛原「利権団体を潰せるゲームもプレイしてみたいが、何かいいものないかな? 悪の国家とか、悪の犯罪組織とか、悪い殺人鬼とか、悪徳経営者とか、悪徳宗教家とか、悪徳政治家をやっつける作品はいくらでもあるが、労働者を食い物にする悪い経済団体そのものを破壊する趣旨の作品を、漫画でもゲームでもいいから堪能してみたいわ。」
過去のたわごと | ||||
6月24日 | 忠義者キャラ | |||
2018年 | 6月10日 | 欠陥つき有能キャラの処遇 | 5月27日 | 邪悪な独裁者に支配された組織のメンバーの挙動 |
5月13日 | 邪悪な独裁者が健全な組織を乗っ取る方法 | 4月29日 | 論破 | |
4月15日 | 正義の味方という名の制裁者 | 4月1日 | 平気で嘘をつける人たち | |
3月18日 | 公正世界仮説 | 3月4日 | 被害者叩き | |
2月18日 | 政治力 | 2月4日 | 統率力 | |
1月21日 | 優秀すぎるライバルが現れたとき | 1月7日 | 素性を表す記号としての肩書き | |
2017年 | 12月24日 | フリゲの雑談 | 12月10日 | 賤民階級 |
11月26日 | 個性づけとしてのパラメータ | 11月12日 | 宿敵宣言 | |
10月29日 | 大同団結 | 10月15日 | 品質について | |
10月1日 | 華麗な策略、汚い策略。その違い | 9月17日 | 平等主義と反平等主義 | |
9月3日 | ファン型オタクとマニア型オタクの違い | 8月20日 | ツイッターの利点と問題点 | |
8月6日 | 大抜擢された人材 | 7月23日 | 誇りと傲慢 | |
7月9日 | 傲慢とマウンティング | 6月25日 | 権威を利用するナイトども | |
6月11日 | 悪事プレイ(のススメ) | 5月28日 | 異界人(宇宙人)の干渉 | |
5月14日 | 集団の思考ルーチン | 4月30日 | 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン | |
4月16日 | 名声欲 | 4月2日 | 無言の圧力と忖度 | |
3月20日 | ロスト・ハイ・テクノロジー | 3月5日 | 破壊神の信者 | |
2月19日 | 一人称形式で見える視野の範囲 | 2月5日 | 歴史的人物の当時の評価 | |
1月22日 | 未来予測 | 1月8日 | 人相見(人物鑑定) | |
2016年 | 12月25日 | 商業レビュアー | 12月11日 | 成長戦略の目玉としてのカジノ |
11月27日 | パニック | 11月13日 | 生存ゲーム的なシチュエーション | |
10月30日 | 強敵感 | 10月16日 | 感情移入という視点からのキャラクターメイク | |
10月2日 | 供給過剰社会 | 9月18日 | 血筋 | |
9月4日 | 統一されるべき尺度 | 8月21日 | 暑さと寒さ | |
8月7日 | (優秀な)下っ端 | 7月24日 | 超便利社会=超疲弊社会 | |
7月10日 | 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者 | 6月26日 | 少子化社会という舞台 | |
6月12日 | 有事法制(緊急事態における法のあり方) | 5月29日 | 悪のセレブサロン | |
5月15日 | 成功者が成功後にやりたいと思うこと | 5月1日 | ゲーム世界とリアル世界の違い | |
4月18日 | 過去に戻ってやり直すということ | 4月3日 | 八百長 | |
3月20日 | 異邦人(外国人労働者) | 3月6日 | 陣形 | |
2月21日 | 功績泥棒 | 2月7日 | 三国志13をプレイ | |
1月24日 | 裏切り者 | 1月10日 | 善政家 | |
2015年 | 12月27日 | 精神〜命よりも大切なもの | 12月6日 | 独立戦争 |
11月23日 | ジャーナリスト | 11月8日 | 精神力 | |
10月25日 | 優しい指導者 | 10月11日 | 助けを求める人たち | |
9月27日 | 兵站 | 9月13日 | 善玉が起こした悪事や不祥事 | |
8月30日 | カイゼン | 8月14日 | 盗作・ゴースト | |
8月2日 | 表稼業 | 7月20日 | 正論を用いない説得工作 | |
7月5日 | ディストピア | 6月21日 | 財政破綻 | |
6月7日 | 防諜 | 5月24日 | サイコパス | |
5月10日 | 戦犯 | 4月26日 | ハト派とタカ派 | |
4月12日 | 不遇な先駆者 | 3月29日 | プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人) | |
3月15日 | 世界の管理者という名のラスボス | 3月3日 | 命令コマンド | |
2月15日 | 攻略本・攻略サイト | 2月1日 | お遊びコマンド | |
1月18日 | 精神異常状態 | 1月4日 | NPCの選択判断ルーチン | |
2014年 | 12月14日 | 男女キャラクターの比率 | 11月30日 | 不安と安心の役割 |
11月16日 | 現実主義者の正体 | 11月3日 | アイテムゲット | |
10月19日 | 真相にたどり着けない者 | 10月5日 | 挫折 | |
9月14日 | 嫌いだけど素晴らしい人達 | 9月7日 | 売れている作品と面白い作品の違い | |
8月24日 | 援軍 | 8月3日 | ブラゲとパケゲ | |
7月20日 | 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 | 7月6日 | ディスリスペクト(軽蔑・disり) | |
6月22日 | あやかり系主人公 | 6月8日 | 中毒 | |
5月25日 | 箱庭ゲーム | 5月11日 | ダブルスタンダード | |
4月20日 | 偽りの理想郷 | 4月6日 | 防御力 | |
3月23日 | 自分用ゲーム作り | 3月9日 | 育成する指導者、選別する指導者 | |
2月23日 | 忠誠 | 2月9日 | 変化するキャラクター | |
1月26日 | 一芸職人VS器用貧乏 | 1月11日 | 評判 | |
2013年 | 12月23日 | 身分制度 | 12月8日 | 陰謀 |
11月24日 | 秘密 | 11月10日 | 努力が報われるゲーム | |
10月27日 | ゲームの自由度について | 10月13日 | 出来の悪い二代目 | |
9月29日 | 怒り | 9月15日 | 撤退戦術 | |
8月30日 | ヒール(悪役) | 8月15日 | 覆水盆に返らず | |
7月28日 | 予知・予測 | 7月13日 | かつてのヒーロー | |
6月30日 | 覚醒(新能力発現・急成長) | 6月15日 | 犠牲 | |
6月3日 | 単独開発 | 5月19日 | ダメ人間 | |
5月5日 | 悪徳宗教を必要とする人々 | 4月21日 | 悪の連帯責任 | |
4月7日 | 3種類の立場からみた作品批評 | 3月24日 | 中立性を装った愚痴・悪口など(仮) | |
3月10日 | 人気対戦競技の条件 | 2月24日 | 幻想空間 | |
2月10日 | お金 | 1月27日 | 尊敬できる敵 | |
1月13日 | やる気・気合 | 12月29日 | ルール | |
2012年 | 12月15日 | 厨二病 | 12月2日 | 売れ筋 |
11月17日 | 改心 | 11月4日 | 議論 | |
10月21日 | 優秀な人材の起用・登用方法 | 10月7日 | 憎しみにとらわれた人達 | |
9月22日 | 友情やコネによる人事起用の危うさ | 9月8日 | 権力欲に取り憑かれた人達 | |
8月19日 | 敗北の受け止め方〜捲土重来を期すために | 8月5日 | 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い | |
7月29日 | 人が自ら死(自殺)を決意するとき | 7月15日 | 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク) | |
7月1日 | 選択肢があるということ | 6月16日 | 宣伝と人気 | |
6月2日 | ホンネとタテマエ | 5月19日 | コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話 | |
5月6日 | 鑑識眼 | 4月30日 | 平等と競争 | |
4月14日 | 公務員ヒーロー | 4月1日 | SF設定 | |
3月18日 | 情報収集 | 3月3日 | 原発考察 | |
2月19日 | プライド | 2月5日 | お笑い | |
1月22日 | ラスボスの処断方法 | 1月8日 | 創造→創作 | |
2011年 | 12月30日 | 独裁者 | 12月9日 | 二次創作品 |
11月27日 | 万人向けからマニア向けの時代へ | 11月13日 | 無敵能力の人たち | |
10月29日 | 正式名称 | 10月15日 | 利の人、情の人 | |
10月3日 | ポジティブ・ネガティブ | 9月16日 | 利権 | |
9月3日 | 借金 | 8月21日 | 何も変わらない事の恐怖 | |
8月5日 | 発信したいオタクと共感したいオタク | 7月25日 | 戦う地方、媚びる地方 | |
7月17日 | 充電期間 | 7月10日 | ひとそれのアンケート結果 | |
7月2日 | 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) | 6月21日 | 東日本大震災3 | |
6月5日 | 上司に反発 | 5月21日 | 修正する度量 | |
5月14日 | 挑戦する勇気 | 5月1日 | 調子 | |
4月17日 | 専門スキル | 4月3日 | 東日本大震災2 | |
3月18日 | 東日本大震災1 | 3月5日 | ネトウヨと不良キャラの共通点 | |
2月19日 | 信用ラインと警戒ライン | 2月5日 | 信じられない者ばかりの世界観 | |
1月23日 | 武器を交えない戦争 | 1月16日 | しゃべらない主人公 | |
1月7日 | 異世界に飛ばされた凡人 | 12月25日 | 後ろ向きな嫉妬心 | |
2010年 | 12月19日no2 | 人それのゲーム難易度 | 12月19日no1 | 社会人型キャラ |
12月11日 | 新作公開してから一週間 | 12月5日 | 新作ゲーム紹介 | |
11月20日 | 理想と現実 | 10月29日 | 新作公開予定 | |
10月18日 | 派閥 | 10月1日 | 仲間 | |
9月19日 | キャラクターイメージ | 9月6日 | 理想を持った人間。そうでない人間 | |
8月21日 | 革命後 | 8月8日 | 長編のオチのつけ方 | |
7月24日 | 勇者は世直しができるか? | 7月10日 | 全力集中プレイと長期戦略プレイ | |
6月27日 | RPGのチームバトル | 6月13日 | 傭兵団 | |
5月29日 | 相手の思考をよんでみよう | 5月14日 | 扇動する者、される者 | |
5月7日 | こっそりアンケート設置お知らせ、ほか | 5月3日 | 地方を主人公の舞台にしてみよう | |
4月17日 | コンピュータは人間を上回れるか? | 4月2日 | 政権交代から6ヶ月が過ぎて | |
3月22日 | フィクション | 3月12日 | 困ったパーティメンバー | |
2月21日 | 責任 | 2月6日 | 教育 | |
1月23日 | トップダウン式製作とボトムアップ式製作 | 1月10日 | ゲーム作成スタッフ | |
2009年 | 12月25日 | 政権交代から3ヶ月が過ぎて | 12月12日 | 血液型 |
11月29日 | 編集日記・編集後記 | 11月14日 | AVG(+SLG)制作中 | |
10月31日 | シナリオ | 10月18日 | ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2 | |
10月3日 | オリジナル | 9月19日 | ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには | |
9月6日 | 実在モデルをどこまで採用できるか | 8月24日 | 素材? | |
8月14日 | 今時の報道スタイル | 8月8日 | ユーザーサポートにメールを送ってみました | |
7月25日 | 恋愛シミュレーション2の魅力? | 7月11日 | 人気と実力 | |
6月27日 | 打ち切り | 6月19日 | エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考 | |
6月6日 | 貴族階級 | 5月23日 | 悪の戦闘員 | |
5月10日 | 異なるキャラクターの視点でみてみよう | 4月24日 | 強者がますます強くなる・・・ | |
4月11日 | ゲームエディタ | 3月29日 | 愛郷心 | |
3月22日 | 匿名ネット社会 | 3月6日 | 暗躍する超能力者たち | |
2月22日 | 信者キャラ | 2月15日 | 必殺技 | |
2月1日 | アンチヒーロー(悪役型英雄) | 1月23日 | カタストロフィーを未然に阻止しよう | |
1月16日 | フェアな戦い | 1月3日 | あれから幾年後 | |
2008年 | 12月28日 | 国盗りSLGの景気対策 | 12月20日 | 現実世界をゲーム化してみよう |
12月5日 | 内部対立 | 11月29日 | 推理もの?? | |
11月22日 | 悪人とも言い切れない罪人 | 11月7日 | 正史 | |
10月31日 | 萌えない女性キャラ | 10月18日 | 関西弁 | |
10月5日 | 大阪 | 9月21日 | 避けられない強大な敵 | |
9月7日 | 人気・魅力・カリスマ | 8月29日 | 黒幕 | |
8月23日 | 運と実力 | 8月9日 | COMの思考ルーチン | |
8月3日 | 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 | 7月19日 | 軍師 | |
7月5日 | 各国の思惑を構成するもの | 6月21日 | 催眠術 | |
6月7日 | 和解 | 5月24日 | 知恵者 | |
5月16日 | 千年生きてみよう | 5月3日 | 生き残ることと勝ち残ること | |
4月18日 | 冷酷な指導者 | 4月5日 | お金の使い道 | |
3月15日 | 若さ | 3月7日 | 性能と運用 | |
2月29日 | アンケート現況発表(質問2について) | 2月22日 | 広報戦略 | |
2月10日 | 差別 | 1月27日 | 敵のスペック | |
1月13日 | 神の加護、神聖魔法 | 12月30日 | フリーゲームのレビュー | |
2007年 | 12月16日 | 国盗りゲームのパターン | 12月1日 | 謎について |
11月16日 | ゲーム世界での対人設定2(その他視点) | 11月3日 | ゲーム世界での対人設定1(味方視点) | |
10月20日 | レジスタンス勢力 | 10月5日 | 終盤〜エンディング | |
9月21日 | 世襲について | 9月8日 | 悪役(ヒデブ派5隊長など) | |
8月24日 | 確率について | 8月10日 | セーブ&ロード | |
7月27日 | 成長について | 7月15日 | SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理 | |
6月30日 | SRPGのマップのシステム | 6月17日 | 徴収と略奪 | |
6月2日 | 兵科あれこれ | 5月19日 | 理想の君臣関係 | |
5月4日 | 経済力うんぬん | 4月21日 | 戦略ゲームと戦術ゲーム | |
4月6日 | 公開情報と非公開情報 | 3月24日 | 個人戦用の武器等 | |
3月9日 | 兵士の武器 | 2月25日 | ゲーム作りとゲーム遊び | |
2月11日 | 少数派(属性持ち)向けゲーム | 1月28日 | バージョンアップ | |
1月13日 | 宮田軍にてこ入れ? | 12月30日 | フリーゲームの宣伝 | |
2006年 | 12月15日 | 投票・アンケート | 12月1日 | 最強の敵 |
11月18日 | 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ | 11月4日 | デバッグ | |
10月22日 | 現代・近未来ものについて | 10月6日 | 趣味の社会人クリエイター | |
9月15日 | 新作?の状況について | 9月8日 | BGMについて | |
8月27日 | 登場人物の口語表現 | 8月12日 | 女性キャラ | |
7月28日 | 主人公選択式ゲーム | 7月16日 | マイサイトについて | |
7月2日 | 死について | 6月17日 | 風刺について | |
6月2日 | シナリオタイプあれこれ | 5月19日 | ゲーム作りの進め方について | |
5月5日 | ゲーム作りを始める時について | 4月21日 | 高能力キャラの表現方法 | |
4月8日 | 悪い敵 | 3月31日 | 名前について | |
3月18日 | 伝え方と伝わり方 | 3月12日 | キャラクターのプロフィールについて | |
3月5日 | アマとプロによる基本プロット考 | 2月25日 | 自作CGについて | |
2月19日 | 著作権について | 2月12日 | バックグラウンドの設定について | |
2月5日 | SRPG95の次回作に対する期待 | 1月29日 | 分岐と自由度について | |
1月22日 | 難易度について | 1月15日 | 勢力別能力値考察 | |
1月8日 | 主人公について | 1月1日 | ユニットの能力値をどういじるかについて | |
2005年 | 12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日 |