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愛原様のたわごと(18年8月5日)





愛原「なんか最近、ディストピア関連のネタが続いてるので、せっかくだから今回もよくあるディストピアネタの一つとして【信用スコアに支配された世界】というのを取り上げてみたいと思う。」

逆沢「ん? 信用スコア?」

鼎「えーと。確か、消費者金融やクレジットカード業界にある信用情報の事かな? この信用情報で水準以下だと、確か借り入れを申し出ても断られたり、クレジットカードも作れなかったりするんだよね。」

逆沢「あー、漫画家とかは、少々稼いでいても、なかなか住宅ローン組めなかったりとか、そういう奴か?」

鼎「金融業界関連で信用スコアがダントツに高いのは、やっぱり公務員なんだって。逆に漫画家の人を含む自営業の人は、いつ経済的に困窮してもおかしくないという理由で、今現在どれだけ稼ぎが良くても信用スコア自体は低めの扱いらしいよ。」

愛原「信用情報の何が一番恐ろしいかといえば、それは業界で情報が共有されている事だ。たとえばどこかの会社にクレジックカードの申し込みをして失敗した場合、その情報はしっかり同業他社にも共有されている。なので別の会社にすぐに申し込んでも、やはり失敗する可能性が高い。借金の申し込みにしても同様で、どこかで断られたりすると、(ヤミ金などの怪しいところでない限り)どこにいってもやはり断られる可能性が高くなる。担保を上乗せするとか、条件を見直せば何とかなる可能性はあるが、同じ条件のままなら、大体似たような返事しか返ってこないだろう。」

逆沢「あー、いわゆるブラックリストという奴ね。今は携帯電話でも割とローン扱いになってるから、固定電話と同じような感覚で電話料金の支払いを滞納しちゃうと、携帯電話機本体のローンの支払い自体も踏み倒した扱いになって、一発でブラックリストに入る例も聞かなくも無いわ。」

鼎「ちなみに信用スコアは評価が一定以下だと、ブラックリスト扱いになったり、色々不利益を受けるけど、逆をいえば評価が高いと、色んな勧誘が来る確率が高まるらしいよ。」

逆沢「この人は金払いがいいと思われたら、ゴールドカードとかプラチナカードとかの案内が来るようになったりみたいな感じになるのか?」

愛原「楽○カードじゃないが、難易度の低いクレジットカードを最初にゲットして、そのカードで買い物を重ねて信用スコアを増やしてから、本命のカードをゲットするという方法もあるらしいな。」

鼎「T○UTAYAのカードじゃないけど、従来の信用スコアの範疇を大きく超えた情報収集を目的としたカードもあるよね。」

逆沢「どうでもいいけど、とりあえず意味の無い伏せ字はやめろや。それと情報収集を目的としたカードというのは、どういう事だ?」

愛原「その人の買い物履歴などが、ビッグデータの一つとして取り込まれるという事だ。あー、ビッグデータの意味までいちいち聞くなよ。ネットで検索したらすぐに分かるから。」

逆沢「ほいほい。つまり買い物履歴を通じて、その人の趣味や嗜好まで分かっちゃうって事ね。で、そういうデータをビッグデータとしてたくさん取り込むことで、20代男性にはこういうのが人気とか、30代女性にはこういう営業が効果的とか、公務員にはこういう金遣いの人が多いとか、こういう買い物が増えると結婚or離婚が間近だろうとか、この県の人にこの商品は相性が悪いとか、そういうのも大体分かるようになると。」

鼎「良くいえば、だからこそカードを盗まれても何とかなる可能性があるとも言えるよ。【この人の買い物履歴からして、突然こんな買い方をするなんてありえない。これは何者かがこの人のカードを盗んで悪用しているに違いない】とコンピューターが判断して、カードの使用を自動停止してくれたりとか。」

愛原「そう。信用スコアというと単に得点化するだけのようにも思われるが、実際はもっと複雑で細かいものだ。故に【この職業の人は、いずれ借金を踏み倒す確率が高い】と判断したり、その逆も起こったりするわけだな。」

逆沢「公務員はなんだかんだ言っても踏み倒さない(=踏み倒すのが困難な環境下にある確率が高い)安心感がある。逆に漫画家はいつ踏み倒してもおかしくないって事か?」

愛原「真相は知らん。ビッグデータの中身について、俺は別に詳しいわけでも何でもないからな。但し、そういう信用スコアというのが実際に存在して、かつそれが業界を横断する形で広く運用されているのは事実だ。日本ではまだ実感が薄いかも知れないが、アメリカなどでは信用スコアが日常生活レベルで影響を及ぼしているし、中国などでも猛烈なスピードでその流れが加速している。」

鼎「日本はまだ現金重視の社会だからマシだけど、アメリカにしても中国にしても、カード化(ノーキャッシュ化)が進んだ国では、クレジットカードが作れないとか使えないというのは、かなり致命傷になるよ。日常の買い物も不便を来すようになるから。」

愛原「買い物に不便とか以上に、社会的信用を得られないデメリットの方がずっと大きいかも知れないな。クレジットカードを持てないとか、持ってても停止されるなどして使えないという事になると、社会的もしくは経済的に信用のおけない奴という扱いになって、就職活動にしろ、借家契約にしろ、色んな場面で不遇な扱いを受けやすくなるから。」

逆沢「そう考えると、かなり怖いわね。破産という結果を起こした者が借金を拒まれるというだけなら話は分かるけど、【公務員は人間として信用できるが、漫画家は人間として信用できない】みたいなのは、仮に統計的に合ってたと仮定しても、そう簡単に納得できないというか。あの県は犯罪が多いから、あの県民は信用できないと一方的に断じてるようなものと同義というか。」

愛原「だよな。大学進学率が低い県でもとてつもないエリートもいるし、逆に学力が高いとされる県にもとてつもないアホもいる。スポーツが盛んな県にも運動音痴は一定数いるだろうし、寿命が短いとされる県でも長生きする者はそれなりにいる。イジメの発生件数とか検挙率のように、単に隠蔽されているから、表向き綺麗な数字が並んでいるだけというパターンも多い。」

鼎「【○○という芸能人が今時の若者に大人気!】と紹介されても、人の趣味は様々だから、ある人には当てはまっても、別の人には全く当てはまらない事も多いよね。芸能界そのものに興味が無かったり、あっても全く趣味が違う事は珍しくないようなもので。」

逆沢「【関西人だから阪神ファンに違いない】みたいな扱いされると、イラッとくる人も多いしね。巨人ファンとか他のチームのファンもいるし、それ以上にそもそも野球自体に全く関心の無い人も多いし。そういう人からすれば、阪神アゲされればされる程、ひたすらイラッとしかしないというか。」

愛原「ビッグデータからすれば、関西で阪神ファンが多いのはほぼ間違いない。なので営業戦略として関西で阪神推しするのは合理的といえなくもない。しかしそういう合理的すぎる行為に、あざとさを感じる人もそれなりにいるだろう。不快感を感じる者もいるだろう。【関西人だから阪神ファンに違いない】とか【高学歴だから優秀に違いない】みたいな十把一絡げの先入観は、ある意味、個人をないがしろし、集団の枠に押し込めようとする極めて危険な行為ですらある。」

鼎「人によっては、【男は男らしくあるべきだ】とか【九州男児は九州男児らしくあるべきだ】みたいに、べき論で押しつける人がいるのも困りものだよね。で、そのべき論に沿わない者を村八分にするみたいな。」

逆沢「ただ職業差別や学歴差別みたいなものは、昔からあるからねー。【この人は高学歴だから優秀に違いない】とか【この人はこういう仕事だから事件を起こす可能性が高い】みたいな。今までは良く言えばアバウト、悪く言えば根拠のない思い込みや偏見に過ぎないものだったのが、これからはビッグデータを活用した得点化・序列化した形で再運用されるだけともいえるというか。」

愛原「そういう動きが、現実に中国などで急に広がっているらしい。中国というのは古来、紹介状のようなものが重用される信用社会だったんだが、それで捌ききれない程に経済が発展してしまった事もあって、代わりに個人の経歴のビッグデータ化がここ数年で急速に広がった。」

鼎「つまり学歴とか職歴とか、場合によっては学校の成績(内申点)とか持っている資格とか過去の肩書きとか、そういうのがデータベース化されて、そういうのが学校受験とか就職活動とか婚活とか、色んな場面でどんどん幅を効かせ始めているという感じかな?」

逆沢「そういえば日本のネット婚活でも、本人証明だけでなく、年収証明書とか勤務先証明とか学歴証明とか、そういうのを提出させるオプションがあるところも、色々あるらしいわね。」

愛原「一番重要なのは、年齢と身長と言う声も聞かなくは無いけどな。一定範囲の年齢や身長に収まってないと、そもそも条件検索で弾かれて表示されないから、自動的に足切りされるとかなんとか。特に身長だけは会った瞬間に分かるから誤魔化しようがない事もあって、最も信用できる個人情報として分かりやすい足切りの対象になることもあるようだ。」

逆沢「あー、なる程。年齢や年収や出身地などは、その気になればいくらでもごまかせる。だから条件検索段階で足切りしても、あまり意味が無い。けどたとえば男性で身長170cm未満を検索段階で足切りすれば、それだけで選択対象が半分ほど一気に削れるから、お目当ての男性を絞り込めやすくなるって事ね。身長だけで一次予選で足切りされた人は涙目だけど。」

愛原「一流企業と呼ばれる所では、就職希望の学生を真面目に相手にすると、万単位の人間を試験・面接しなくてはならなくなり、それではふるい分けがはかどらないので、学歴などで自動的に足切りする会社もあるそうだ。」

逆沢「あー、そういや、インターネットの求職欄で、正直に自分の大学名を入力したら既に募集は終了していると表示されるのに、試しに某有名大学で入力したら、まだまだ募集枠は余ってるみたいな表示が出たなんて例もあったらしいわね。」

愛原「確かにどこかで足切りしないと、絞り込みすらできないという事情は分からなくもない。しかしこういう乱暴な足切りは、正直どうなの?と思う事もある。」

鼎「けど公務員の身長での足切りは、割と有名だよね。今は相当緩和されたけど、昔は某県警の女性なら身長160cm以上が最低条件とか、そんなところもあったし。当時は成人女性の平均身長が157cmくらいだったから、半分以上の女性は身長だけで、頭脳や身体能力にどれだけ優れてても自動的に足切りされてしまうとか。」

逆沢「ビッグデータが幅を効かすとやばいのは、こういう理不尽な足切りが横行しやすいという事か? 婚活で身長が足切り条件になりやすいように、年収なり、学歴なり、身長なり、職歴なり、そういったモノサシで人間の価値すら序列付けして、一定の順位以下の者は、自動的に足切りされたり、ブラックリストに放り込むみたいな。なんかシビュラシステムみたいだな。」

鼎「シビュラシステムというのは、100年後の日本を舞台にした近未来ものの某アニメに登場するビッグデータの究極系みたいなものだよね。」

逆沢「あの世界では、膨大なビッグデータを元に、その人の教育課程の結果などから、その人に適応した職業とか、その人の好みに合った恋人とか、そういうのを自動的にマッチングさせるシビュラシステムというのがあるわけで。まぁ典型的なディストピアなんだけど。」

鼎「けど同時に、その人が将来犯罪を犯す確率とかもシビュラシステムで計算されて、一定以上を越えると、自動的に処分されたりするんだよ。」

愛原「分かりや過ぎるディストピアだな。犯罪を未然に防ぐとか、その人に合った職業や配偶者を自動的にあてがうとか言えば、一見理想郷に思えるが、色々ヤバさが漂いすぎているというか。少なくとも今の日本でそんなシステムを導入したら、絶対に地獄になると確信できるレベルだな。」

逆沢「今の日本で導入したら、反権力思想の人間は、犯罪予備軍扱いでまず最初に始末されると思うわ。そんな社会で生きるのを許されるのは、権力に絶対に逆らわない、もしくはそんなシステムが支配する社会に疑問を持たないような、飼い慣らされた豚だけになるというか。」

愛原「その人に合った職業というのも、おそらく、その人がやり甲斐や満足感を感じる職業とイコールではないわな。コイツは体が頑強だからひたすら肉体労働とか、コイツは何の取り柄もないからいつ死んでも惜しくもないという事で、過酷な現場で使い捨てとか。あるいはコイツは種馬向きだから、少子化対策を兼ねて繁殖部屋に軟禁とか。逆にコイツは平均以下のスコアだから、去勢とか。今の日本なら、なんとなくそんな発想になりそうだ。」

鼎「うーん。元ネタはそういう方向性の作品じゃないんだけど・・・。飼い慣らされた豚が増えやすいという点だけは、多少当てはまるかもしれないけど。」

愛原「100年後や200年後の世界については知らんけど、現時点でビッグデータを活用したところで、そこまで精密な個人の解析は不可能だろう。それこそ【若者は事故を起こしやすいから、自動車保険の保険料を高めに設定しよう】みたいなバッサリした区分が限界というか。だからこそ問題もあるともいうか。」

逆沢「年代別で保険料が変わる自動車保険もあるけど、それによると事故が特に多いとされる高齢者よりも、若者の方が保険料が高いって事は、実際は若者の方が事故率は高いのかな? その保険だと50歳前後が実は一番保険料が安くなるようだけど。」

愛原「さぁ? けど保険会社ならちゃんと統計とってるだろうから、50歳くらいの保険料が一番安いなら、案外その世代が一番事故を起こしにくいのかも知れんな。もちろん個人差は大きいだろうが。」

逆沢「ビッグデータも適切に活用されれば、結構世の中の為に役立ちそうね。」

愛原「適切に運用されないから、問題なのだ。公文書の改ざんや、大学入試の点数改ざんではないが、ねつ造や改ざんは、意外とあると思った方がいい。あとビッグデータというのは、何も政府機関とか、特定の業界だけが機密として保持しているものばかりではない。大体、我々でもいつでも閲覧可能な、大規模情報共有データベースが一つあるだろ? それの信憑性を考えてみればいい。」

鼎「私達でもいつでも閲覧可能な、大規模情報共有データベースというと、ずばりインターネットだよね。」

逆沢「インターネットの情報量はすごいけど、デマの量もすごいし、データベースとして価値があるかと問われれば、正直かなり微妙だけどね。そりゃあウィキペディアとか、それなりに信用してはいるけども。」

愛原「インターネットの情報が嘘八百などと言うつもりはない。【マスコミが触れない真実】(?)とやらも含めて、辞書にも載っていないような高密度で分かりやすい情報も多数掲載されている。しかしどの情報が信頼できて、どの情報が嘘っぱちかを適切に区別するのは容易ではない。」

鼎「そして嘘。あるいは嘘とまでは言わなくても極めて偏った断片的な情報しか載ってない事もあるのが大問題だよね。」

愛原「中国関連の記事で、今の中国はコンビニ強盗などの犯罪もほとんどないみたいなものがあったな。なぜなら犯歴は微罪でもビッグデータとしてしっかり登録されてしまうから。ヨーロッパでも、微罪で捕まっても、その件のニュースがインターネットにいつまでも残ってしまうなどの理由で社会復帰が困難になるという理由で、【忘れられる権利(削除権)】というのが10年以上前から真剣に議論されている。」

逆沢「そう考えると、日本の人権意識は、欧米はもちろん、中国にも既に負け始めていそうね。日本では、リツイートされまくった悪質なデマすら、なかなか削除されない有様だし。だから10年以上前に既に否定されたデマですら、未だに信じている奴がタケノコのようにぽこぽこ現れて、なかなか鎮静に至らない例もやたら多いし。」

愛原「犯歴そのものはデマでなかったとしても、極めて断片的な情報でしかない事も多いからな。その人の現在・過去の生き様を全く考慮されず、犯歴に関する情報だけが検索上位にひっかかるような状態であれば、その人は永久に【断片的な情報】だけで判定され続ける事になる。またお店の評判などの主観的情報でよくみられるが、悪意ある書き込みだけが検索上位に引っかかる状態であれば、やはり悪意ある書き込みという【断片的な情報】だけで、お店を判断されてしまう理不尽も起こりえる。」

逆沢「いくらメディアリテラシーが高い人でも、情報が一つしか無ければ、それを信じるか信じないかの二択しかないからねー。そのたった一つの情報がネガティブな内容なら、どの程度までマイナスに作用するかに差は出ても、決してプラスには働かないし。」

鼎「心理学でいう初頭効果がマイナスに働くから、かなりマイナスに働くケースの方が多いよね。」

逆沢「そうでなくても、タイトルだけみて内容を決めつけるような人間もいるし、そういう人間なら、仮に検索結果の下の方に、最初のネガティブな情報がデマであるという情報が載っていても、そこまで確認せずに、決めつけてしまうだろうしね。」

愛原「人間に与えられた時間は有限だからな。学歴フィルターで問答無用で求職希望者を弾く大手人事担当や、婚活サイトでまず身長から男性を弾く女性達じゃないが、時間が限られている以上、ネットで検索かけて一番上の記事の内容だけとか、とりあえずタイトルだけみて、判断する手合いはなかなかなくならないと思う。というか、手軽に人間をフィルターにかけたいから、ビッグデータや信用スコア自体が活用されているという側面も強そうだし。」

鼎「金融機関の信用スコアもそうだけど、中学校や高校の内申点なんかも、典型的な信用スコアだよね。」

愛原「個々の受験生の普段の能力や素行を、ぶっつけ本番の入試試験だけで判定するには、どうしても限界があるからな。だから内申点という名の信用スコアがそれなりに重視されている。しかし内申点の中身自体がどれだけ信用できるかと言えば、これは少し怪しい。」

逆沢「どうしても内申点をつける人の主観が入るからねー。内申点の根幹を成す通信簿の部分にしても、???となる事はあるだろうし。」

鼎「開示請求という面倒くさい手続きをしないと、内申書や指導要録の中身が見られないという部分も困るけど、他の人のそれと比較しないと不当かどうか分からない部分もあるよね。ある生徒の内申書には皆勤賞の事が記載されてたけど、別の人の内申書には(実際は皆勤でも)皆勤の旨が一切触れてなくて、かつ実は皆勤賞が記載されていれば受験で10点分スコアにプラスされた事もあって、それが当落の差を分けたという話も聞いた事があるよ。」

逆沢「そういうのは、他の人の内申書も開示してもらわないと、絶対に分からないわね。まさか皆勤賞によるプラス採点という概念自体が存在していたなんて、自分の内申書を見ただけだと分からない可能性もあるし。」

愛原「他の人の成績や通信簿も開示されれば、【あいつより俺の方が得点が低いなんてあり得ない】みたいな比較もできるし、【あいつの役職は記載されているのに、自分の役職は記載されていない】みたいな比較もしやすいけど、自分の内心だけ開示されても、そういう比較が出来ないからな。」

逆沢「今、問題になっている東京医科大学もの不正入試問題も、他人の成績や配点が開示されてれば、速攻で不正がバレてただろうしね。【アイツより私の方が得点も高いのに、アイツが合格して私が不合格なんて絶対におかしい】という事も、すぐに分かるだろうし。」

愛原「各設問の配点と、合否ラインが明らかになれば、より分かりやすくなって、俺的には好印象だな。京都大学や大阪大学などでも採点ミスによる追加合格措置があったが、こちらはうっかり採点ミスどころではなく、明確なインチキなので、直ちに本来の合否を発表して、追加合格などの処置をして欲しい。」

逆沢「追加合格措置に伴う編入(既に他大学に入ってる者に対して、保有している単位に応じて1年からやり直す事無く編入可能な特例)措置とか、浪人生に対しては予備校代の負担とかがあったのは、不幸中の幸いで良かったと思うわ。東京医科大学にも同様の措置を望みたいわね。過失の採点ミスと違って、悪質な得点操作だけに、もうそんな大学に入りたくないと考える受験生もいるだろうけど、その場合は受験料と交通費の返還くらいはして欲しいというか。」

鼎「女子生徒に対する制限だけで無く、3浪以上の浪人生に対しても、入学制限をかけたそうだけど、こういうのは許せないよね。始めから合格させるつもりのない人に期待だけ持たせて、受験料を払わせるのは、絶対に当たらない福引きをやらせたようなもので、刑法上の罪に問われても仕方ないレベルというか。」

愛原「逆を言えば、不正を行う余地を残したいから、あえて非開示のままにしてるともいえる。非公開にしていれば、こっそり得点を操作していても普通はバレないからな。インチキ福引き屋が、当選くじが実は本来の数だけ入っていないのを非開示にしてるようなもので。」

逆沢「金融機関の信用スコアもそうだけど、その中身が原則非公開なのは、やっぱり恣意的なスコアの操作を行う余地を残したいからかもね。【この人は偉いさんの推薦だからスコアを上乗せ。コイツは俺の機嫌を損ねたからスコアをだだ下げ】みたいな。」

愛原「そういう恣意的な操作が行われても、第三者には全く分からないのも問題だな。たとえば邪悪な中学教師が特定の生徒の内申点を操作したとしても、高校の入試担当者には、その確認のしようが無い。実際には皆勤や役職持ちではあっても、その旨が一切記されてなければ平凡な生徒としか認識できないし、通信簿の得点が低ければ、どれだけ本番の試験成績が良くても、逆に【コイツは勉強はできるが、日頃の素行が悪いから通信簿の得点が低いのかな?】と邪推される危険すらあるわけだ。」

逆沢「大学入試ですら不正がまかり通るくらいだから、民間の信用スコア程度なら、いくらでもねじ曲げ放題かもね。クレジットカードの審査の仕事をしてたら、たまたま気にくわない知り合いの名前があったから、【よし、適当に難癖つけてアウトにしてやろう】みたいな。そして書き換えられた情報は、事情を知らない同業他社にも共有されてしまうと。」

愛原「公的機関関連でも、生活保護の申請とか、介護保険の判定とか、かなり恣意的な判定がまかり通っているようだしな。両親が要介護状態の友人の話によると、担当者によって判断基準がまるで違うらしく、病状は全く変わらないまま(厳密には緩やかな下降線だが)なのに、介護等級が特定の判定員の時だけ激しく突然上下する事があるらしい。」

鼎「それ、役所に訴えてもいいレベルだと思うけど?」

愛原「もちろん特定の職員による偏った判定に関しては、介護施設や病院側はもちろん、役所側もそれとなく理解して情報も共有されているらしいが、最終的には【あの人に当たったら、運が悪かったと思ってもらうしかない。ウチとしてはどうしようもない】と、福祉施設側にも役所側にも言われてしまうそうだ。」

逆沢「介護等級が一つ変わるだけでも負担が大違いなのに、運の良い悪いで済ますんじやねえよ! ていうか組織の論理で仕方ないと済ませるのではなく、もっと真面目に仕事しろ!」

愛原「まぁ医者でも、明らかに仮病と分かっていても、すぐに診断書出して病人認定して、睡眠薬大量に出したり、役所に提出する書類を発行するような輩もいるからな。そういういい加減な医者が発行したデータが、共有データとして活用されるとしたら、かなり恐ろしい気がしなくも無い。そしていい加減な診断書が、本来出す必要の無い公務員の休職時手当や、生活保護判定にも活用されているとしたら。」

鼎「インターネットでも平気でデマを流す人はたくさんいるし、学校の先生でも偉い人に忖度して便宜を図る人はいるだろうし、あるいは悪意は無くとも主観自体が偏っているひともいるだろうし、そういう現実を考えると、他人が判定したスコアを安易に信用するのは、ちょっと考えものの気がしてきたかも。」

愛原「他人のつけた採点の根拠や中身を確認できないのが、最大の問題点だな。中学の先生がつけた内申点の是非を高校側が判別するのは不可能というか、信じて採用するしかないように(全く信用せず、本番試験のみで判定するという手もあるが)、インターネットの書き込みでも、事情を知らない第三者がその書き込みの是非を判断するのは難しい。そしてその信用できるかどうかも分からない情報が、信用スコアのような形で通用する社会が恐ろしくもある。」

逆沢「【ネットに書き込まれた情報を鵜呑みにして、不採用にする】みたいなケースもないとは言えないからね。」

愛原「そのネットに書き込まれた情報が正しいかどうかは分からないが、【余計なリスクを背負う事は無い】と判断して弾く可能性は、十分にあり得るからな。」

鼎「不祥事を起こした人間と同姓という理由だけでネットで叩かれて取引先も逃げたというケースもあるらしいけど、取引先からすれば、そのネットに書き込まれた情報が正しいかどうかに関わりなく、【余計なリスクを背負う事は無い】と判断したという事かな?」

愛原「インターネットを含むあらゆる共有情報は、【余計なリスクを背負う事は無い】と考える全ての人にとって、大切な判断基準となる。その情報が真実で有ろうが無かろうが、そこにネガティブな情報が書き込まれていれば、フィルターで弾く大きな要因となる。特に万単位の候補者から数人を絞り込まなければならないような、厳選せざるを得ない環境であればある程、ほんの少しでもリスクがあれば、それは弾かれる要因となり得る。」

鼎「けどこれって、無難な人しか残らないよね。たとえば警察官にふさわしい知能とか、運動能力とか、勇気とか、正義感とか、そういうのを持っていても身長が足りないというだけで弾かれるとか、そういうフィルターをかけすぎると、最終的には欠点は一つも無いけど、飛び抜けた長所も全く無いような平凡で無難な人だけが残らないというか。」

逆沢「昔、阪神タイガースが古田敦也選手を【眼鏡をかけているから】という理由でドラフト指名から外したというエピソードがあるけど、まさにそのような事が起こるという事ね。フィルターをかけ過ぎると。」

鼎「【何かしらの弱点はあるけど、その分、他の所で補ってきた】系の逸材を、弾きやすい欠点があるよね。フィルターというのは。」

愛原「信用スコアの使い方にもよるが、【範囲外にあれば自動的にはじき飛ばす】みたいな運用をすれば、当然そうなる形にはなるわな。【特定の大学からしか採用しない】というフィルターをかければ、当然、その【特定の大学外にいる逸材は問答無用に弾かれる】ように。」

逆沢「大手企業や公的機関には、【困難な仕事にも積極的にチャレンジして、たくさん失敗も繰り返しながらも、豊富な経験を持ち成長してきた人材】よりも、【困難で重要な仕事を任せられず引き受けようともしなかったが故に、経験も乏しく、成功体験もないが、大きな失敗をした事も無いから減点要素のない人材】ぱかりが出世するところもあるそうだけど、そんな豚どもが出世するシステムなんか潰れたらいいのにと心底思うわ。【出る杭は打たれる】じゃないけど、人一倍の活躍をする者は、それなりに嫉妬もされるし、失敗や挫折の経験も多いだろうけど、そういう当たり前の事実を無視して、ネガティブな噂も流れてるから弾こうとか、失敗も色々あるようだから弾こうとか、残念すぎるというか。」

愛原「インターネットに名前の一つも載らない凡人が、清濁併せ持つ有名人と比べて優れているなんて事は、そうないからな。中途半端に目立つと、誰かに嫉妬されたり、商売仇からネガティブな書き込みをされる事はあるかもしれないが、それをもって、名前も載らない凡百の人間や会社より下等と判断するようなのも避けたいところだ。」

鼎「だから【忘れられる権利】とか【削除権】というのが、外国ではそれなりに重視されているんだよね。たった1つのネガティブな書き込みのせいで、その人の評価が固定してしまわないように。」

逆沢「芸能人とか有名人なら、否定的なコメントがあっても、それを打ち消すコメントも多いだろうけど、平凡な一般人の場合、自分を差すコメントがたった一つだけあって、しかもネガティブというケースもあり得るからねー。【あの人は、スピード違反で一度捕まったことがある】的なそのたった一つのコメントだけで、その人の全人格を決めつけられたらたまらんわ。」

愛原「削除権というか、訂正権みたいなものに関する高い意識が必要だろうな。インターネットでもひどいデマを流す奴がいるし、信用スコアでも恣意的な点数づけをする奴はいるだろう。そういうのを修正できる仕組みが必要というか。」

鼎「だったら隠されている情報の開示が必要だよね。【なぜ試験で不合格になったのか?】とか、【なぜそのような噂が広がったのか?】とか。」

逆沢「プロ野球でも、審判が疑惑の判定をすれば、徹底的に検証されるのに、そういうのを抜きにして、【とにかくお前はアウトだからアウトだ】みたいなのが、まかり通ったら困るわ。そんなので個人の価値とか、スコアを決められたらたまらないというか。」

愛原「異議や訂正を申し出る機会が無ければ、世間はそれを真実と受けとめる。というか事情を知らない第三者としては、そう受けとめざるを得ない。だからこそ異議や訂正の機会が必要になるのだ。もちろん異議か訂正の申し建てがあれば、その是非を検証するために、関連する資料や証拠は残しておきたい。」

鼎「証拠隠滅につながるような、公文書の破棄などは論外という事だよね。【それはおかしい】と異議を申し立てたときに、判断材料となる証拠が廃棄されていると、どうにもならないから。」

愛原「今の安倍政権が企んでいる過去の公文書の破却なんてのは、決してあってはならない。先進国では、どんな機密文書でも一定年度が過ぎれば必ず公開されるのが常識だ。悪名高いスターリン時代のソビエトですら、粛清リストなども後世に残しているようだし。後世の歴史家に歴史の真実と妥当性を検証させる余地を残すためにな。中国でも歴代王朝が、細かく歴史を保存しているし。そういう当たり前の事をせず、公文書を書き換えたり、まして公開するのでは無く破棄するなんて、狂っているというか、悪質な歴史修正主義者としか思えない。」

逆沢「そういう都合の悪い記録を改ざんしたり破却するような人間が、ビッグデータや信用スコアを触ったら、きっと自分達にとって都合のいいように操作せずにはいられない気がするわ。【コイツは偉い人の紹介だから点数を上乗せしてやろう】とか【コイツは俺に逆らったから、ブラックリストに放り込んでおいてやろう】とか。悪党は、そうでなくとも見せしめの制裁を好むから。」

鼎「今のクレジットカードに関する信用情報とかも、仮に審査が通らなかった場合に、ちゃんと理由を説明してくれないのは、そういう理由もあるのかな? 大学入試とかも、合否が通達されるだけで、細かい配点とかは教えてくれないし。」

愛原「審査の当落基準とか、試験の配点とか、そういうのを公開してしまうと、仮に得点の不正操作をしてた場合、確実にそれがバレてしまうからかもな。」

鼎「【なぜその点数に至ったのか?】という、一番肝心な部分がブラックボックスなのに、スコアだけが共有されて、貴方は何点ですと人間の価値を決められてしまう社会なんて、本当にディストピア以外の何者でもないよ。」

愛原「だから中国などでは、この信用スコアを新手のカースト制度として嫌悪する人も多い。一般国民が把握できないところで、個人の価値がこっそり数値化される。その数値が低ければ、カーストの最下位にいる人達のごとく、誰からも蔑まれ、まともな職にもありつけず、そしてなによりも、スコアを上げる機会すら与えられないから、低いカーストのまま、強制的に一生を終えさせられる。みたいな事を、体感させられるケースもたまに出始めているようだからな。」

鼎「あまり大きくは報道されないけど、アメリカはもうかなり前から、そんなところあるよね。信用スコアの低い人は、買い物すらまともにできず、場合によっては常に監視され、移動も行動も大きく制限されるみたいな。」

愛原「信用スコアが低いというだけで、社会全体から軽蔑され、また【あいつはスコアが低いから、不遇な扱いを受けても当然】と切り捨てられ、誰からも手をさしのべてもらえない。というか下手に手をさしのべると、さしのべた人間の信用スコアが下げられる事になる。だから内心、こんな世の中は間違っていると思っていても、表向きは肯定・賞賛せざるを得ない。」

逆沢「自己責任社会のなれの果てね。けど今の日本も、デマを流したり、デマをリツイートした人間を弾劾する風潮が強いとはとても思えないし、逆に【疑われた方が悪い】とか【火のない所に煙は立たず】論者も多い事を考えると、そういうヤバい社会に取り込まれる余地は十分に大きい気がするわ。被害者叩きを平然と行ったり、権力に忖度する傾向も強そうだし。」

鼎「たとえ微罪でもインターネットでずっと犯歴が残り続ける現状に、何の恐怖感も抱かない人も多そうだし、他人事過ぎるというか、人権意識が弱すぎるというか、いつ自分が悪意ある人によってそういう立場に陥れられるか分からない事に対する危機意識が低すぎるというか、そんな日本人も多そうだよね。」

愛原「日本国全体の倫理観が十分に高ければ性善説でもいいが、公文書が平然と改ざんされたり、デマが絶えず出回ってる程度には、悪意に満ちた社会なのに、警戒心が薄すぎるのはよろしくないな。今年の3月18日にテーマにした公正世界仮説を信じている人が、まだまだ日本には多いのかも知れない。」

逆沢「公正世界仮説に従えば、【ネットで叩かれるような人は、元々、叩かれても仕方ない人だから】とか、【自分は普通に生きてるだけだから、自分の身に悪い事が起きるはずがない】みたいな解釈になるからねー。」

愛原「そういう公正世界仮説支持者からすれば、お前が言ったシビュラシステムとやらは、一つの理想なのかも知れないな。誰かが勝手に人間の優劣を得点化しても、何の疑問も抱かない。【アイツは得点が低い愚か者だから、不遇な扱いを受けても当然】とか、【普通に生きてたら、そんな低い得点になるはずがない。自業自得だ】とか、【文句があるなら、得点が高くなるように努力すればいい。あの一族の得点が高いのも、あの一族は代々努力しているからだ】と、勝手に他人を切り捨てたり、忖度して持ち上げたりできるから。」

鼎「というか人間の価値を得点化する世の中になると、採点される側の人間は、採点する側の人間に絶対に逆らえないよね。たとえば東京オリンピックのボランティアに参加したら内申点にプラスとか言われたら、余程自分に自信があるか、内申点評価を全く必要としない将来のプランでもない限り、ボランティアの参加を断るのは容易ではなくなるし。」

愛原「国語や算数や体育の成績を個別に判定されても、即人間性まで否定はされないだろうけど、ボランティアの参加の有無を得点化なんかされると、道徳の教科化ではないが、人間性自体を数値化されてるようで、極めて不快ですらあるな。善意の押しつけを強要されているというか、支配者(採点者)側のご機嫌を取れるかどうかが、得点の高低を左右する状況にすらなるというか。」

鼎「なんかブラック企業の経営者が、サービス残業を自発的に多くすればする程、査定を良くするみたいな感じだよね。もしもサービス残業を断れば、【サービス残業を断ったから】という違法を正当化した本当の理由ではなく、【協調性が著しく不足している】みたいな道徳性を根拠に査定を大きく下げるような感じというか。」

逆沢「【俺の言いなりにならない】→【協調性がない】→【素行不良。人間性に問題がある】の流れで、飼い慣らされた豚以外は、もれなく信用スコアが下がるってか。」

愛原「人間には相性があるので、ある上司とは徹底的に馬が合わないというケースもあるし、そもそも迎合してはならない無能・邪悪な上司というのもいる。そういうタチの悪い上司の顔色を伺わないとならないような組織を放置すると、某アメフト部や某ボクシング団体や某政権じゃないが、独裁者をさらにつけ上がらせ、忖度をはこびらせる結果しか産まないだろう。そしてそんな組織で、信用スコアが正しく機能するはずもない。」

鼎「そうならないように、根拠となる文書はきちんと公開し終えるまで絶対に破棄はしないとか、説明責任をきちんと義務づけるとか、再検証を容易にするとか、色んな仕組みが必要という事かな?」

愛原「不合格と言われて、何で不合格なのか分からない。本当に不合格なのか、確認するすべもない。そういうのは困る。スポーツの審判が謎のジャッジをしたら、きっちり検証できるようなシステムにしないと駄目だ。まして公的機関が【不起訴とした理由については公開しない】とか、官房長官が【答える必要は無い】みたいな事を言うのは、絶対にあってはならない。市民の手で直ちに罷免できるように法改正するべきだろう。」

鼎「人をジャッジする側の人間が、ジャッジした理由について公開しないとか、答える必要は無いとか言うのは、あり得ないよね。それではジャッジされる側の人間は、忖度して従うしか道がなくなるわけで。道徳の教科化もそうだけど、それを助長しかねない動きを加速させようとする今の政権は、もしかして自分達に忖度して逆らわない人間を量産したいのかとすら思っちゃうよ。そんな事をしても、今の政権の腐敗を進めるだけで、今の政権以外にはデメリットしかないのに。」

逆沢「電通の過労死裁判も、会社自体に50万円の罰金だけで、元上司は不起訴(裁判にもならず、前科もつかない、事実上のおとがめ無し)になったし、これじゃあ、協調性がないと言う理由で、サービス残業をしない者の査定を下げる経営者も、絶対減らないと思うわ。従業員を過労死に追い込んでも、給料数ヶ月分の罰金だけで済んで(厳密には示談金もしくは賠償金も必要になる可能性はあるが)、誰にも前科もつかないのなら、そういう風潮を直ちに改める理由付けもないわけで。」

愛原「おかしなジャッジには、皆がもっと声を上げるべきだろう。東京医科大の不正入試に関しても、人の人生を狂わせるようなインチキ受験をして、救済措置無しはありえない。仮にそんな世の中が続くようなら、日本人にはおかしな査定を改善する自浄能力なしという事で、ビッグデータや信用スコア自体をやめさせるしかないわな。特定の人間に都合がいいように、数字や合否を自由にねじ曲げられるような査定に何の価値もないし、それを脅しの材料にして、東京オリンピックのボランティアやサービス残業を強要するような世の中になったら最悪だから。」

逆沢「人間自体を精密に査定できるようになったら、理想の仕事とか、理想の配偶者とか、そういうのが自動であてがわれて幸せになれるかと思ったら、実際は全然そんな事は無くて、単に【支配者に逆らったら、スコアを恣意的に下げられて、人々に虐げられ、不便な生活も強制されるだけだから、従順な豚を装うしかない不自由な社会になるだけ】って、生臭すぎて夢も何もあったもんじゃないわね。」

愛原「仮に理想に近い信用データ全開の未来社会を描こうとするなら、恣意的にスコアをいじられる余地のない、かつ、スコアに不正や不具合があれば直ちに再検証できる仕組みが必要になるだろうな。内申点だろうが、受験だろうが、企業内人事査定だろうが、スポーツの判定だろうが、司法判断だろうが、官房長官のコメントだろうが、何に関しても、おかしいと思ったら、今の自分の立場に関係なく、異議を唱えられ、徹底的に検証され、修正される世の中であれば、少しは違う未来像になり得るだろう。」

鼎「よくある近未来ディストピアでは、コンビュータの判断は絶対で、何人も異議を唱えられないみたいなものも多いけど、それでは駄目だと言う事だよね。」









過去のたわごと 
      7月22日 内通者
2018年 7月8日 人件費コスト管理ゲーム 6月24日 忠義者キャラ
6月10日 欠陥つき有能キャラの処遇 5月27日 邪悪な独裁者に支配された組織のメンバーの挙動
5月13日 邪悪な独裁者が健全な組織を乗っ取る方法 4月29日 論破
4月15日 正義の味方という名の制裁者 4月1日 平気で嘘をつける人たち 
3月18日 公正世界仮説 3月4日 被害者叩き 
2月18日 政治力 2月4日 統率力 
1月21日 優秀すぎるライバルが現れたとき  1月7日 素性を表す記号としての肩書き
2017年 12月24日 フリゲの雑談  12月10日 賤民階級
11月26日 個性づけとしてのパラメータ 11月12日 宿敵宣言
10月29日 大同団結 10月15日 品質について
10月1日 華麗な策略、汚い策略。その違い 9月17日 平等主義と反平等主義
9月3日 ファン型オタクとマニア型オタクの違い 8月20日 ツイッターの利点と問題点 
8月6日 大抜擢された人材 7月23日 誇りと傲慢
7月9日 傲慢とマウンティング 6月25日 権威を利用するナイトども
6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神〜命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方〜捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤〜エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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