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愛原様のたわごと(19年5月26日)





愛原「オプジーボの特許権を巡って、アメリカの連邦地裁が、アメリカ人2人に発明者認定の判決を下したらしい。」

逆沢「オプ・・・? なんだそれ?」

鼎「オプジーボというのは、がん治療の特効薬の一つだよ。確か去年、ノーベル医学賞を受賞した京都大学の本庶佑さんが、主な特許を持ってたんじゃなかったかな?」

愛原「その特許に関して、アメリカの裁判所が、待ったをかけた訳だ。手っ取り早く言うと、オプジーボの特許権は本庶氏だけでなく、別のアメリカ人二人にもある。よってその二人も仲間に加えて、特許料を山分けにしろって話だな。」

逆沢「その二人が、オプなんとかの開発に際して、どれだけの貢献をしたのか知らんから何とも言えないけど、日本側の主張としてはどうなんだ?」

愛原「日本側?? 日本側がそもそも何を指しているのかどうか分からんが、本庶氏側に関しては、当然反発してるぞ。というか、だから裁判にまで発展したんだ。日本側が日本政府の事を指すのなら、本件に関しては、確認できる範囲でノータッチ。ノーコメント。」

鼎「新たに発明者として認められた2人のアメリカ人の貢献度がよく分からないから、可能性の話になっちゃうけど、これって裁判所や陪審員らがその気になれば、他国の人の特許を勝手にかすめ取る事も可能って事にもなるよね。」

逆沢「というか、その2人はノーベル賞の共同受賞者か何かなのか?」

愛原「いや、全然。」

逆沢「もひとつ聞くけど、特許というのは、国際的に通用するものなのか?」

愛原「これも全然。たとえば、日本で取得した特許は日本でしか通用しない。アメリカで特許権を主張したければ、アメリカで改めて特許を取り直す必要がある。ただ、一般論として、先進国であればある程、他国で取得された特許は、別の他国でも同様に認められる傾向はある。というか、そうしないと、双方の国で特許権侵害やら、著作権侵害やらを巡る報復合戦になる可能性があるからな。」

逆沢「逆を言えば、【日本はアメリカには絶対に逆らえない】みたいな一方的な力の差があれば、力のある側は力の無い側の特許権などを容赦なく侵害できるって事か?」

愛原「まぁ・・・そうなるかもな。」

鼎「今のアメリカは、ファーウェイ問題なんかもそうだけど、力を背景に自由経済を容赦なく蹂躙しようとしている気もするよ。自国の戦闘機を買わなければ制裁とか。自国に有利な為替相場にしないと制裁とか。お前の国の製品は脅威だから排除とか。あの国の石油は買うなとか。我が国の国債を売ったら許さないとか。欲しい物を自由に売買できる流れを制限して、自分達の売りたい物を無理矢理押し売りしたり、他国の製品を買うなと脅したり、横暴が過ぎるというか。」

逆沢「経済の話はよく分からないけど、この前のニュースで、ファーウェイの携帯電話が制限されたら、日本経済にも割と打撃という記事もあったけど、実際の所はどうなんだ?」

愛原「ファーウェイどうこうではなく、経済的には、日本と中国はそれなりに二人三脚だからな。ファーウェイの携帯電話の部品には、多数の日本製品が含まれている。テレビなんかでも、日本のソニーと中国のハイセンス社は共同関係で、中の構造もほとんど同じものも多い。だからハイセンス社のテレビが故障したら、ソニーの社員が修理にやって来たりとかも普通にあるらしいし。この前、日の丸液晶産業を大陸勢から守ろうとかいうタテマエで設立されたジャパンディスプレイも、中華資本の傘下に入るというジョークみたいな本当の話があったが、不振の日本産業を最も助けてくれるのも、また日本の実力を最も正統に評価して取引してくれるのも、実は中国・台湾勢だったりするからな。」

鼎「ファーウェイのスマホで一番人気の機種のガラスは日本勢だけど、じゃあ日本のスマホメーカーが日本勢のガラスを使ってるかと言えば、実はアメリカのゴリラガラスだったりして、あれ?って思ったりもしたよ。なんで中国の人は日本の製品を採用してくれるのに、肝心の日本の企業は日本の製品を採用してくれないのかと。」

逆沢「そんな事をしたら、トランプに怒られるからじゃね? アメリカの製品を買えっていつも脅されているし♪ 日本のスマホメーカーはアメリカのガラスを使ってるから怒られない。一方、中国のスマホメーカーは、アメリカではなく日本のガラスを使ったから制裁されてしまったと。」

鼎「ファーウェイの製品は、アメリカ企業が脅威に感じる程にシェアを増やしつつあったけど、その優れた製品に日本の部品が多く使われているとするなら、日本の技術もまだまだ世界で通用すると思うけど、その結果、アメリカ様に睨まれるというのは、すごく残念だよね。」

愛原「まぁ世界のトヨタなんかも、幾度もアメリカに難癖つけられて煮え湯を飲まされたし。過去には東芝かどこかの電化製品がハンマーで割られるような事もあった。世界的シェアを持っていたタカタのエアバックも徹底的に難癖付けられて潰されてしまったし、アメリカ様に脅威を感じさせたら、日本も中国も関係なく、痛い目に遭わされるという事かも知れない。」

鼎「日本の場合は、アメリカ様を不快にさせる度に土下座外交する方針みたいになってるみたいだけど、中国は割と徹底抗戦路線だよね。領土・軍事問題から、経済問題まで幅広く。」

愛原「個人的に一番驚いたのは、かつてチャイナショックと言われた経済危機の際に、あっさりと米国債を売り抜けた事で、経済危機をあっさり脱した事だな。」

鼎「あれで米国債保有率の1位は、再び日本政府になっちゃったんだよね。」

逆沢「ん? 米国債というと、実際には売りたくても売らせてもらえない、ナンチャッテ資産のアレか?」

愛原「うん。そのアレ。得体の知れない日本経済アゲアゲ論者は、【日本は借金も多いが、海外保有資産も多いので実は財政的にも心配ない】なんてよく吹聴するが、その保有資産の代表格が米国債だ。あとODA関連もそうだが、資産のようにみえて、実は回収不能・売却不能の焦げ付き不良債権のようなものも結構多いからな。」

逆沢「よく、そんな不良債権まがいのものを、中国はあっさりと売り切ったな。」

愛原「日本も、バブル崩壊・住専問題などで一大経済危機にあった際に、何とか米国債を手放して資産化して、日本経済を建て直そうと画策した事があったらしいけどな。けどアメリカ側の許可が下りず、結局、米国債はそのまま塩漬けに。その結果、第二次ベビーブーム世代を巻き込む形で戦後最大の氷河期の不幸に見舞われ、失われたウン十年が続いた結果、第二次ベビーブーム世代は、婚期などを大きく逸し、第三次ベビーブームも幻に終わり、未曾有の少子化社会の現在に至ってしまった。」

逆沢「米国債をあっさり手放して資産化する事で、チャイナショックを速攻で吹き飛ばした中国アメリカ様に逆らえず、米国債を塩漬けして、いつの間にか世界30位近くまで順位を落とした日本。差があまりに酷すぎるわ。」

愛原「あのタイミングで売らなければいつ売るんだ?ってくらい、日本最大の大ピンチの時にでも売れなかった米国債が、今になって簡単に売れるとも思えないし、売れない資産なんかゴミと同じだ。そのゴミを根拠に世界最大の債権国とか、威張ってる連中の気が知れない。本来はたくさん富を稼ぎ出し第三次ベビーブーム世代を形成していたであろう宝の世代を、ロスジェネ世代とかいう不良債権世代に叩き落とした最大の原因が、その売れなかった米国債なんだと考えたら、事態の深刻さも少しは分かるだろうに。」

逆沢「そんな国の事を最大の同盟国だの友好国だの言って、ひたすら笑顔で歓待してる日本の首脳部は、頭おかしいのか?」

鼎「その点、中国は割とうまくやってきた感じだよね。今回、おそらく戦後最大級の大きな試練が到来した感じもするけど。」

愛原「今回の試練を乗り越えられたら、多分、中国はこれからの世界で主導権を発揮できる立場になるだろうけどな。」

逆沢「乗り越えられるかねー?」

愛原「次のアメリカ大統領選挙の結果次第では、十分乗り越えられるんじゃないのか? まぁ大統領選挙の結果に関わりなく、いずれにしろ中国側はうまく切り抜けそうな気もするけどな。中国は必要とあれば、アメリカ側のメンツを立てるために、いくらでも土下座もできるし、といっても日本と違って、土下座しながらもちゃんと巻き返しのプランも整えてくるだろう。」

逆沢「お前、随分と中国を買ってるな。」

愛原「文化・技術両面で、今の中国は十分に先進国上位にある。そして日本と違って、アメリカに依存しなくてもそれなりに耐えられる経済・軍事態勢も構築できている。そして中国大陸自体が決して不毛の地ではなく、地の利もある。そして何より人口が全然違う。技術・文化両面でライバルとほぼ互角なら、人口の差が最終的にモノを言う。アメリカがヨーロッパやロシアやインドなども巻き込んで、一大中国包囲網を構築すれば別だが、アメリカと中国の一騎打ち程度なら、近いか遠いかいずれ将来、中国がアメリカの上に来ると俺は思う。」

逆沢「10年以上、このコーナーをやって来たけど、過去にない随分と大風呂敷の予言を吹いたものだな♪」

愛原「別に予言では無いけどな。無責任な床屋雑談の延長程度に受けとめてくれ。と、ここで唐突に今回のテーマ。【新時代の脅威】。」

逆沢「本当に唐突だな。しかも何の脈略もないし。」

愛原「脈略は十分過ぎる程にあるぞ。だって今がそうじゃないか? かつての黒船来襲ほどに唐突ではないが、じわりじわりと新時代になりつつある。そしていつの時代もそうだが、新時代の息吹が感じられた時に、多くの大衆が感じるのは、期待感ではなく不安感や恐怖感の方だったりする。」

鼎「つまり今回の前振りは、【これからは中国の時代】という印象を与える為に、あえてそういう前振りをしたという事かな?」

逆沢「今の日本人。いや世界全体でみても、そこまで思っているような人間は、ほとんどいないだろ。せいぜい【中国という危険で胡散臭い国が、勢力を強めてきやがった】的な印象でしかないというか。ましてアメリカという超大国も、未だ健在なのに。」

愛原「その認識でいてくれた方が、今回のテーマを進める上で都合がいい。新時代の到来に際し、庶民がどんな感情を抱くか? どんな思考をするか? どんな抵抗感やアレルギー感を示すか? そういうのを取り扱うのが、今回のテーマだからな。たとえば織田信長が急成長を果たした頃の日本と比較してみよう。当時の日本の諸勢力達は、概してそれに不快感を持っていた。まぁだからこそ、信長包囲網なんてものが結成されたりもしたのだが。」

鼎「織田信長が今川義元を討った頃に、まさか信長の時代が訪れると予想した人は、多分いないよね。信長さんが足利義昭さんを奉じて上洛した頃に、ようやく【新興勢力がいちびった真似しやがって】みたいな空気に変わりだした印象というか。でもその時点でも、まだ信長さんの時代になると確信できた人は多数派では無かった気がするし。」

逆沢「世間の人が信長の時代を本格的に意識し始めたのは、大体、どのくらいからねー?」

愛原「まぁ最初の上洛を果たした頃には、【このまま信長を放置してたら、大変な事になるかも知れない】みたいな認識くらいは、既に広まっていただろう。しかしそれは、今の中国に抱く多くの日本人の印象とほぼ同レベル。このまま調子に乗らせる訳にはいかないが、【こんな好調がいつまでも続くはずがない】とか、【あんな世間の常識を壊しまくる真似をして、いつまでも世間が許すと思うな】とか、【その内、高転びに遭うだろう】とか、【今までが良すぎただけで、どうせいずれ適当な位置に収まるだろう】とか、安易な期待感の方がおそらく上回っていたと思われる。」

逆沢「でも実際には、その後も信長は快進撃を続けた訳だけど、どの辺から世間も、信長の時代を(しぶしぶながらも)認めるようになってきたのかな?」

愛原「浅井・朝倉が滅亡し、三好一党が畿内で威勢を失った頃。東国では武田信玄が死んだ辺り。大体、1573年あたりから風向きが大きく変わりだしたような気もする。黒田官兵衛が家中の反対を押し切るような形で初めて織田信長に謁見したのも、この頃。黒田官兵衛に限らず、世の賢人達が、この頃から信長の時代を感じ取って本格的に動き出したところからしても、空気が変わり始めたのは。大体この前後だろうと思われる。」

鼎「けど1573年あたりは、まだ空気の変わり目程度で、世間の多数派が信長の時代を容認した訳ではなかったよね。」

愛原「当然。この辺は、いわゆる歴史の分岐点だ。本願寺・上杉謙信・毛利など、多くの群雄が組んで、新たな信長包囲網を構築していく。つまりこのまま放置していると、間違いなく信長の時代になりつつあるのを認めた上で、各群雄が本気で各々の生き残りを賭けて争うような構図になっていく。」

逆沢「少し前までは【放っておいても、いずれ信長はどこかで潰れるだろう(自分が積極的に動かなくとも、誰かが信長を潰してくれるだろう)】と楽観視もされてたけど、この頃になって【自分達が何もしないでいると、確実に信長の時代になってしまう】と本気で危機感を抱いた感じになる訳ね。」

鼎「こうしてみると、反信長陣営からすれば、最初の楽観が既に致命傷級の戦略ミスだった気もするよね。放置してても誰かが信長を潰してくれると思ったけど、結局そうはならなかった。斎藤も六角も破れ、浅井・朝倉も滅んで、武田信玄も毛利元就も北条氏康も亡くなって、信長を脅かせる者がどんどん減って、自分達が本気で危機感を抱いた頃には、既に手遅れになっていたみたいな感じで。」

逆沢「【あいつはみんなの嫌われ者だから、その内懲らしめられるだろう】みたいな安直な思い込みが、やっぱりあったって事かねー?」

愛原「信長による新時代のケースは、じわじわ訪れるものだったから、【気がついた時には手遅れ】の典型的ケースといえる。まぁ黒田官兵衛のような賢人は、みんなが反信長で燃え上がってる時にでも、どうやって信長とよしみを通じるか?と冷静に考える事もできたんだろうけども。」

鼎「ただ自分自身は先の先を読めても、周りを説得するのは簡単じゃないよね。黒田官兵衛さんにしても、播磨の豪族らを説得して信長とよしみを通じるまでそれなりの年月がかかってるし、せっかく信長さんと交流できても、ここぞの場面で主君に裏切られて、荒木村重さんに囚われてしまったり、結構大変な目に遭ってるし。」

逆沢「つまり日本国内の賢人の何人かが、中国との関係改善に意欲をもって取り組もうとしても、反中国の世論に押し切られて、逆にひどい目に遭わされてもおかしくないってか?」

愛原「そういう事だな。まぁ今の中国はともかくとして、当時の信長は残虐で、当時の常識に反する事も平気でやってたから、なおのこと、反信長の空気が高まりやすかったのは、やむを得ない事ではあったろうが。」

鼎「正直、私でも、反信長陣営を応援したくなる気持ちは分かるよ。」

愛原「まぁ実際、信長の時代が訪れないように阻止する事自体は、可能だった気もするしな。誰かが何とかしてくれるだろうみたいな願望で留まらずに、もっと早い段階で諸勢力が積極的に動いてれば。」

逆沢「ま、それでも、(タイミングは遅れ気味だったけど)諸勢力が徐々に激しく信長に抵抗したからこそ、古い体制自体は破壊されたけど、信長自身が本能寺の変で倒れるまで粘り切れたといえなくもないけどね。」

愛原「たとえてみれば野党の抵抗と同じだな。野党は少数派だから、多数決に持ち込まれたら絶対に負ける。しかしだからといって与党案よりマシな案を出せなかったり、廃案に追い込むべき悪法の成立にも抵抗せず、与党案を丸呑みするだけでは、野党である意味が無い。そういう意味で、勝てなくても抵抗する事自体に意味がある。信長包囲網も、タイミングこそずれて、もはや時代の流れ自体は止められなくなったが、抵抗する事である程度はマイルドな形に収まったとすれば、それは意味ある抵抗だったかも知れない。」

逆沢「信長の新時代自体には、割と興味あるんだけどねー。信長が本能寺の変でも倒れずに、そのままスムーズに天下を取っていれば、もしかしたらもっと違った未来があったかも知れないと。」

愛原「こればかりは分からんな。仮に太平洋戦争で日本がアメリカに勝っていたら、日本人はより幸福になれたか? 世界はより平和になっていたか? というIFを妄想するようなものかも知れん。」

逆沢「あの戦争に負けたからこそ、今の(少なくとも当時よりは)自由な民主主義になったとも言えなくもないしねー。アメリカ人の捕虜になるくらいなら死んだ方がマシとまで思い込まされていた当時の日本人からすれば、想像もできないくらい、今の日本は当時の未来予測をはるかに超えた未来に変わった気もするし。」

鼎「【あんな奴らに天下を取らせたらこの世は地獄になる】と信じて必死に抵抗してたのに、蓋を開けてみれば、地獄どころか、今までよりずっとマシだったというケースも、割とありそうだよね。」

愛原「黒船来襲から始まる倒幕と開国も、そのパターンといえなくないわな。」

逆沢「こっちは【信長による新時代】のようなじわじわ来るタイプではなく、一気にやって来たようなパターンね。」

愛原「ある日突然、物騒な兵器を装備して、言いなりになれと脅してきた訳だから、当時の日本の大衆の衝撃は相当のものだったと思われる。」

鼎「今でこそ、攘夷派は時代の流れを読めない愚か者みたいな印象もあるけど、これは結果論だよね。世界中には、欧米列強の言いなりになった結果、アフリカであったように人民を次々奴隷にされて海外に次々売り払われたり、東南アジアなどであったようにむごい植民地にされたり、場合によっては新大陸であったように一方的に虐殺されて土地を取られた所もあった訳だから。」

愛原「攘夷派があれだけ激しく抵抗したからこそ、欧州列強も他国に要求したような、より厳しい内容の不平等条約を諦めて、それなりに譲歩した内容の条約で妥協したともいえるからな。」

逆沢「トランプ大統領が得意としているディールとやらも、そんな感じだしね。最終的には握手するのが目的でも、少しでも有利な条件で握手する為に、交渉途中では相手を怒らせたり殴ったりするのも躊躇しないみたいな。」

鼎「商売の世界でも珍しくないよね。落としどころとなる相場は大体決めてても、最初にそれを言っちゃうと足下をみられかねないから、最初は法外な値段で吹っかけて、相手にジャブを食らわせる所から値段交渉を始めるみたいな。」

愛原「日本側からすれば、欧米列強との力の差は歴然であり、どこかのラインで相手の案を呑まなければならないのは分かっている。しかし一切抵抗せずに呑むような真似をしては、東南アジアや中国などの二の舞になってしまう。そうならない為にも、抵抗できる範囲で必死で抵抗して、少しでもマシな状況を作っていかざるを得ない。そういう意味では、攘夷派の行動は全く間違っていなかったと思われる。実際、明治維新を成し遂げた長州藩の中核メンバーは、強烈な元攘夷志士らであり、だからこそ交渉が上手くいったという見方もできる。」

逆沢「最初から開国一辺倒の人間が交渉の場に出ても、足下を見られるだけだけど、実際に派手な攘夷活動をやり遂げた人間相手であれば、(交渉を決裂させると再び彼らが暴れてややこしい状況になりかねないので)欧米列強も、それなりに妥協せざるを得ないみたいな感じになったという訳ね。」

愛原「もちろんそこまで高度な思考ができた日本人は、当時かなり稀だっただろうけどな。当時の多数派は、おそらく本気で攘夷を成し遂げられる(or成し遂げなければならない)と信じていた者と、最初から欧米列強に抵抗しても無駄だと諦めていた者だと思われる。」

鼎「世界的にみれば、最初から諦めていた(が故にロクに抵抗もしなかった)層が最も多数派だった気がするよ。だからこそとことん足下を見られて、むごい植民地だらけになった気もするし。」

愛原「現代でこそすっかり牙を抜かれた感もあるが、敗戦までの日本国民は、世界的に見てもかなりの好戦民族だったからな。世界でも稀なレベルの派手な攘夷活動を展開して欧米列強を驚かせ、その後も日清戦争起こしたり、格上のロシアとの戦争にも応じたり、挙げ句の果てにアメリカにまで喧嘩を売るような有様だし。まぁそういう意味では、【格下だからといってなめてかかったら、容赦なく噛みつくぞ】的な抑止力は、間違いなく存在していた。」

逆沢「【たとえ格上相手でも、いじめたら容赦なく噛みつきます】ってのは、ある意味では、核兵器以上の抑止力ね。たとえ最終的に勝てても、噛みつかれて痛い目に遭うのは誰でも嫌だし。勝てても損害が大きいなら、最初からそんな相手と闘おうとも思えないだろうから。」

鼎「ただ幕末・維新当時の日本は、それなりに純粋に攘夷活動をしていた人も多かったから、その後の世論の調整はちょっと難しかったかも知れないよね。」

愛原「純粋に攘夷活動をしている者からすれば、【なんであんな傲慢で自分勝手な要求ばかりしてくる連中相手に、下手に出てまで握手しようとするのだ?】って発想に、どうしても至ってしまうからな。今の反中・嫌韓的発想と似たようなものかも知れん。」

逆沢「相手からこっちに喧嘩を売ってきてるような状況にしか見えなかったり、こちらから仲良くしたくないような相手と、わざわざ修好したいとは、普通誰も思わないからねー。」

愛原「今の日本でも、色んな理由で【中国はヤバイ】という声はあるし、実際そうだが、当時の欧米列強は、日本にとってもっとヤバかった。それでも当時の賢人達は、そのヤバい欧米列強とできるだけ修好する道を選んだ。ヤバいのは分かってんだ。けどそんな事は重要でないのだ。新時代から取り残される方が、実は余程ヤバいんだという事が見えていた。」

鼎「賢人と言われる人は、昨日までの宿敵とも、すぐに仲良くなれる部分もあるよね。黒田官兵衛さんに賢人と称された小早川隆景さんもそうだし。幕末でも坂本竜馬さんとか薩長同盟に関わった人達とか。」

愛原「薩長同盟があろうがなかろうが、いずれ幕府は倒れてた気もするが、そういうのも含めて当時の賢人には、そういう新時代の空気を肌で感じていただろう。遅かれ早かれ、いずれ長州(or倒幕派)は幕府を倒す。仮にそう薩摩が感じていたとすれば、いち早く長州と修好して自分達を高く売りつけるのが最善なのも間違いないしな。」

鼎「長州は、倒幕に成功した後、会津を諸悪の根源に位置づけて凄惨なリンチを加えたけど、もしも薩長が同盟を結んでいなければ、薩摩も同様にリンチされてた可能性も実はありそうだよね。」

愛原「会津が長州に深く恨まれたのは、禁門の変で、会津・桑名・薩摩連合軍が長州軍を打ち破った過去があるからだ。本来なら薩摩も会津と並ぶ、長州の宿敵であり、だからこそ薩長同盟もドラマチックなまでに難航した。しかしその後、薩長はかけがえのない信頼関係で結ばれるまでに修好し、長州による恨みのブラックリストから外れるのに完全に成功した。」

鼎「薩長同盟は、欧米列強による四国戦争と幕府による第一次長州征伐を受けて長州がすごく弱っているタイミングで結ばれたものだから、形としては長州が最も苦しんでいるタイミングで、薩摩が救いの手を差し伸べて長州に恩を売った状態になるよね。」

逆沢「薩摩の立ち回りのうまさに、本気で感動するわ。宿敵扱いから恩人扱いにまで変えてしまうんだからねー。」

鼎「宿敵ポジションを恩人ポジションに変えた例といえば、本能寺の変の際の小早川隆景さんの立ち回りもそうだよね。見事に秀吉さんに恩を売りつけたというか。だからこそ賢人と称されたんだろうけど。」

愛原「今、日本政府がここで中国政府に恩を売る事が出来れば、中国にとって日本は、かつての侵略国から恩人に変わるかもしれないぞ。」

逆沢「ないない。絶対ない。信用できない。」

愛原「当時の薩摩藩士や長州藩士も、同様の感想を相手に抱いただろうな。【長州はそんな恩義を感じるような連中では無い】とか。【薩摩が本気で長州を支援するとは思えない。これは罠だ】とか。だから薩長同盟は、ある段階まで若干手探り状態だった。どうせ下々の藩士にいきなり説明しても納得してもらえるはずがないし、交渉した当事者である西郷や木戸ですら、おそらく半信半疑だっただろうから。」

鼎「考えてみれば、当時の薩摩と長州のポジションって、日本と中国のポジションとすごく似てるよね。」

逆沢「薩摩が今の日本。長州が中国。とすると幕府がアメリカか?」

愛原「面白い対比だな。幕府は旗本八百万を称する、まさに超大国。そしてその幕府は、尊皇攘夷を掲げて勢力を強める長州をどんどん警戒している。そして薩摩は、当時幕府と関係深い関係。かつ長州軍を軍事的に痛めつけた事もある。純粋な表向き国力としても、薩摩藩75万石は、長州藩37万石と比較して明らかに強い。おそらく一般の薩摩藩士達は、長州藩を格下に見て侮っていただろう。」

鼎「けど長州藩は、幕府に警戒されないように表石高をわざと低い状態に抑えてただけで、実質石高はその倍以上だったらしいよね。関ヶ原の戦いからわずか15年後の大坂の陣の頃には、既に実質石高55万石くらいあったらしいし、幕末の頃には実質120万石以上との説すらあるくらいだから。桜島の灰の影響などもあって、実質石高をそんなに伸ばしようのない薩摩を上回っていたのは、ほぼ明らかというか。」

逆沢「実質石高と表石高というのは、そんなに差が出るものなのか?」

愛原「表石高は、その藩の格と直結する。参勤交代などで行列がバッティングすれば、表石高の低い藩は、より高い藩に必ず道を譲らなければならない程度には厳格だ。だから格調を重要視する大名は、とにかく表石高を重視する。特に1万石を割ると、大名から旗本に格下げになるので、そのボーダーラインの勢力は、必死になって1万石のラインを割らないようにありとあらゆる手を尽くす。但し、表石高が高い程、幕府への負担も増すので、そういうのが嫌な藩は、実質石高を高めてもそれを申告しようとしない。また幕府側も、それを認識した上で黙認する事も多い。姫路藩とかが分かりやすい例だな。」

鼎「姫路藩は、徳川四天王や大老級の超名門が代わる代わる収めた地で、幕府公認で表石高をかなり抑えられた典型例だよね。確か幕府最後の大老も姫路藩の酒井さんだったし。」

逆沢「最後の大老は、井伊直弼じやなかったのか?」

愛原「違う。酒井忠績。ちなみに姫路藩にまつわる表石高と実質石高関連の逸話とすれば、榊原氏の転封劇などがあげられる。」

鼎「榊原氏は、徳川四天王の一角だよね。8代将軍吉宗の頃に姫路藩主を務めてたんだけど、徳川吉宗による倹約政策に反抗してぜいたくを奨励した事で、越後高田に懲罰転封させられたとか。」

愛原「姫路と越後高田は、表石高は全く同じなのだが、実質石高が倍違う。つまり吉宗とすれば、榊原氏を懲らしめたかったけど、相手は徳川四天王の超名門。家格はおいそれと下げられない。だから表石高は下げず家格を維持した上で、実質石高が非常に低い越後高田に飛ばす事で、制裁しようとしたわけだな。表石高がそのままなのに実質石高が半分になるという事は、税収が半分になるのに幕府に対する負担はそのままという事で、それ自体が事実上の懲罰になるという事で。」

逆沢「つまり長州藩の場合も、表石高をできるだけ低く抑えて、表向きは弱いふりをしながら、こっそり力を付けていた側になるって事ね。」

愛原「でなきゃ幕府は倒せない。下々の者どもは知るよしもないだろうが、薩摩の賢人らは、既に長州がもう一押しで幕府とやり合えるまでに成長している事に気付いていたのだろう。」

逆沢「本当に、今の日本と中国のような関係ね。長州(中国)が薩摩(日本)より格下だったのは昔の話で、今はもう幕府(アメリカ)とやり合えるまでに成長してしまっている。それは幕府が長州を一番警戒している事からも明らか。表向きは、薩摩藩や加賀前田家や尾張徳川家や伊達仙台藩と比べれば、長州37万石なんか、ザコでしかないけど、実際はそんなレベルじゃない。長州に対抗できるのは、もはや幕府だけみたいな所まで迫っていると。」

愛原「実際幕府は、第二次長州征伐においては、隣の広島藩44万石に先鋒を命じるなどして、諸藩にも協力を仰ぎながら、積極的に長州征伐に動いたが、結果は知っての通り。長州方の大勝利に終わり、幕府は以後、長州勢に連戦連敗モードでやがて江戸城無血開城にまで至る。」

逆沢「ただ当時の長州藩と今の中国とでは、庶民の印象にかなり差があるような気もするけど、実際はどうだったのかねー?」

愛原「幕末当時は放送局もネットもない時代だから、権力側によるプロパガンダは働きにくく、当然ながら、幕府がどれだけ長州に対するネガキャンをしても、その効果は江戸城内もしくは親幕府勢力内でかなり限定されていた。長州ではなく、尊王攘夷派というくくりでいえば、それなりに当時のブームといっていい程度には、むしろ幕府以上に人気はあっただろうとも思われる。」

逆沢「あー、プロパガンダかー。やっぱり影響あるのかねー?」

愛原「そりゃあ、鬼畜米英で国民を洗脳できる程度には、十分に影響力はあるだろう。」

鼎「つまり印象だけで、物事を考えては駄目って事かな? 自分の頭で考えてるつもりでも、実は誰かに吹き込まれて思い込まされているだけの事も多いから。」

逆沢「と言っても、一度ネガティブな印象を持ってしまうと、それを払拭するのは簡単ではないけどねー。」

愛原「それはいつの時代でも同じだな。だから薩長同盟なんかも、お互いが持つ相手への不信感と嫌悪感を解消するまでは、相当の時間がかかったと思うぞ。一方は相手に深く恨みを抱き、もう一方も相手への軽蔑と不快感を隠さない状態からのスタートだからな。」

鼎「格下と思っていた相手がいつの間にか超大国と対峙できる所まで成長した事実に対する嫉妬心があったり、超大国のスネ夫を続けてる相手への醜悪感情とかもあるだろうし、お互いに相手に敬意を抱きにくい感情があるとすごく厄介だよね。特に嫉妬心は、嫉妬してる本人自身が、嫉妬している事実すら認めたがらない(すっぱいブドウのエピソードのごとく振る舞いたがる)事もあって、すごく面倒くさいというか。」

愛原「賢人なら、そんなくだらない感情に振りまわされたりしないだろうが、賢人だけで世の中が回っている訳ではないからな。黒田官兵衛のように、逆に賢人だからこそ理不尽な目に遭わされる事すらある。恨みだの、嫉妬だの、好き嫌いだのといった感情に振りまわされがちな世論を正しく導くのは、賢人をもってしてもなかなか難儀な作業だ。」

逆沢「大日本帝国のように、出来の悪い連中が人の上に立って、治安維持法の名の元に賢人を次々牢に送って拷問死させるような例すらあり得るからねー。」

鼎「実際の所、新時代の空気を感じ取る事ができたなら、私達はどう対処すればいいのかな?」

愛原「まず新時代は、基本的に脅威の色彩をもって訪れる事が多い。織田信長しかり。黒船しかり。当然、抵抗したいのも分かる。抵抗した方が良いことも多い。ただ、実際にやってはいけないのは、その漠然とした脅威に対して、何もせずに様子を見ることだ。」

逆沢「そんなことをすれば、その脅威はむしろどんどん勢力を強めていく。下手すると欧米列強に植民地にされた国々のような状態にまで追い込まれていくと言いたい訳ね。」

鼎「できるだけ早く動くのは当然として、どう動くかが問題だよね。」

愛原「その新時代の到来を完全に阻止できる目算があって、実際に阻止した方が良いというビジョンもあるなら、阻止すべく動くのも一手だ。但し、この目算は、他力本願であってはならない。【アイツにはみんなが不満を持ってるから、誰かがいずれやっつけてくれるだろう】みたいな気持ちでいれば、大体その期待は裏切られるくらいに思った方がいい。」

逆沢「阻止するのが難しいなら、やはり組む方に動くのが賢明って話になるのかな?」

愛原「幕末の薩摩のようなポジションに納まれれば、ほぼ最善だろう。織田信長にとっての徳川家康的ポジジョンでも、もしかしたら有りかも知れない。」

鼎「モンゴル帝国にいち早く臣従したウイグル商人的な立場も有りかも知れないね。裏で操る的な。」

愛原「新時代建設の功労者としてのポジションにつければ、一番最善だろう。恩も売れるし、名誉市民的な扱いにもされるし、万が一本能寺の変みたいなイベントが起きれば、やがて自分達がその後釜に座れる可能性も出てくる。逆を言えば、新時代の空気に逆らって、いたずらに恨みを買うような真似だけはしてはならない。会津藩じゃないが、新時代の幕開けを祝うイケニエの捧げ物にされたら最悪だ。」

逆沢「薩摩も会津も、禁門の変では一緒になって長州を痛めつけた同志なのに、一方は新時代の主役の一角となり、もう一方はイケニエとして虐殺された事を考えると、立ち回りって本当に大事だと思うわ。」

鼎「よくよく考えると、今の日本は、薩摩的ポジションのようにみえて、実は会津側ポジションにもなりかねない立ち位置だよね。アメリカべったりの現状からすると。もしもアメリカが江戸城無血開城じゃないけど、何らかの形で円満にアメリカと中国が落としどころを見つけて修好したら、中国の仮想敵国が日本になってしまう可能性もあるわけで。」

逆沢「こええ〜。やべえーーっっ!!」

愛原「今の所は中国よりアメリカの方が明らかに上だが、将来は分からない。そして仮に双方の実力が互角以上になれば、いずれ両国がそれなりに修好するのも確実だ。徳川幕府と薩長が、仮に江戸の町で全面戦争を始めたら恐ろしい事になっただろうが、同様にアメリカと中国が全面戦争に入っても、地球が吹っ飛びかねないし。だから米中はおそらくどこかで手を結ぶ。で、その時、薩長がガス抜きの矛先を江戸城から会津に替えたように、日本を虐殺の標的にされたらさすがにたまったものではない。」

鼎「本当に、日本は会津にも薩摩にもなれる、かなりギリギリのラインにいそうだよね。成り行きに任せて傍観するのが許されないほどに。」

逆沢「ま、今の日本の世論に従うなら、それでも中国の覇権を断固阻止って世論の方がかなり強そうだけど。」

愛原「だったらアメリカ様をさらに焚き付けるしかないな。但しそれは、あくまで他力本願。毛利輝元に対して速やかな織田領への侵攻を期待したり、幕府が無血開城などせずに最後まで薩長相手に徹底抗戦するのを期待するような、神頼り状態にしかならないが。」

逆沢「北朝鮮相手の拉致問題ですら、アメリカ頼み・神頼りの今の日本政府の対応具合からすれば、本気でそんな他力本願と神頼りが前提の対中外交戦略を選びそうで怖いわ♪」

鼎「会津藩は最後まで幕府に忠実だったけど、最終的には幕府との関係も切られてあんな結末になった事を考えると、他力本願な依存戦略はすごく危険だよね。」

愛原「所詮は便利な舎弟に過ぎなかったって事だな。本体を守る為に尻尾の切り捨てが必要なら、本体は尻尾の切り捨てを優先する。尻尾を守る為に本体を危険にさらす真似はしないという事だ。アメリカにとっての拉致問題も北朝鮮への制裁の為のカードの一枚に過ぎず、北朝鮮とアメリカが修好モードに入ったなら、そんなカードは邪魔にしかならないから、当然ながら切り捨てる。また仮に北朝鮮とアメリカが再び敵対モードになっても、アメリカが拉致問題を解決させる事は絶対ない。アメリカが北朝鮮を制裁するのには(ミサイル開発を放棄させる等の)目的があり、その目的が達成されない段階で、拉致問題だけが先に解決されて、日本が制裁グループから一抜けされても困るからな。そして北朝鮮側も、制裁解除のキーにならない拉致問題などを優先させる事は無い。日本の経済制裁がそれなりに強力で、かつ拉致問題解決と引き替えに、日本が制裁グルーブから一抜けしてくれるというなら話は別だが、今の日本がアメリカの要請を無視して、制裁グループから勝手に離脱する事もあり得ないし。」

逆沢「つまりアメリカに依存する限りは、絶対に拉致問題は解決しないってか。制裁強化中は、拉致問題を口にはするけど、あくまで制裁の根拠に過ぎないから、制裁中に突然解決されるのは困る。だから目的を達成するまでは絶対に解決はさせない。逆に修好ムード中は、北朝鮮の機嫌を損ねない為に拉致問題自体が話題になるのを避けたがる。結局、どっちにしろ解決にはつながらないと。」

鼎「考えてみると、日本の対米戦略は、完全に対応を間違ってしまっているよね。かつて日本が武器にしていた【なめてかかったら噛みつくぞ】的な脅しが全く機能してないから、全く脅しが効かない。だからどれだけ貢献しても、幕府にとっての会津藩的な都合のいい手駒以上には決してならないというか。」

愛原「ヨーロッパならEUという連合でアメリカを牽制できているし、中国やロシアなら自国単独で十分牽制できる。だが日本にはそれがない。正確に言えば【日本をいじめたら、アメリカ様が怒っちゃうぞ】みたいなのを抑止力にしてるともいえるが、これはアメリカの友好国には通じないからな。もちろんアメリカ自身にも。」

逆沢「まぁ日本がイスラエルなり、イギリスなりと喧嘩になっても、アメリカが日本側についてイスラエルやイギリスと敵対してくれる確率なんてゼロに等しいしね。日韓が揉めても、どちらもアメリカの同盟国同士だから、やはり基本的にどっちつかずだし。中国やロシアと揉めたとしても、下手に介入すると、面倒事が増えるだけだろうから、やはり口先以上の介入はしない気もするし。領土問題とか見てても、結局トランプ政権も口先だけだったし。」

愛原「日本にとって、長年の懸案であった対北朝鮮交渉ですら、全く役に立っていないのに、北朝鮮よりもはるかに強大な中国相手に、アメリカが日本の為に一肌脱ぐとは思えない。アメリカが中国に敵対するのは、あくまでアメリカ自身の為であり、アメリカにとって中国の修好が重要になれば、対北朝鮮交渉同様、やはりアメリカは自身のために勝手に修好してしまう事だろう。つまり日本の為にアメリカが動くことは全くない。アメリカはアメリカのためにしか動かないという事だ。イスラエルみたいに、アメリカに効く脅しのカードが日本政府にあれば話は別だが。」

逆沢「弱小勢力は、どうやったら安全を確保できるのかねー?」

愛原「スイスのように、必要とあらばいつでも噛みつく姿勢を鮮明にする。EU諸国のように連合する。銀英伝に登場するフェザーンのように、複数の大国と均衡を維持するように友好を保つ。などの方法があるな。」

逆沢「アメリカのポチの歴史が長すぎて、噛みつく方法は今更使えないわね。軍事的には、いくら脅しても全く効かない。韓国や北朝鮮にすら一方的になめられるレベル。経済的にも、アメリカ資本に依存しすぎて、どの国に対してもほとんど経済制裁が効きそうにも無いし。」

愛原「経済制裁するなら、まだ韓国の方が力がありそうだな。少なくとも北朝鮮にも無視されるレベルでは全くお話にならない。かつてアメリカをおそれさせるほどの経済力を誇った日本が、わずかの期間でまさかここまで落ちぶれるとは、バブル崩壊前にはほぼ想像すらしなかった。」

鼎「連合案は、もう今更無理かな?」

愛原「20年以上前に、当時のマハティール首相が連合の盟主にと日本を推挙してくれた事があったようだが、アメリカの圧力に屈して、日本政府は連合をぶち壊す側に回ったくらいだからな。中国を盟主にした連合以外のアジア連合は、もう不可能だろう。まだロシアや中国と修好して、フェザーン路線を目指した方が現実味がある。というかロシア相手に、それをやろうとしているが、北方領土問題がネックになってるな。あんなのアメリカが、日ソの修好を困難にするために日本を脅して造り上げた概念でしかないのに。」

鼎「詳細は謎の部分もあるけど、概論として日ソの修好を警戒したアメリカが、北方領土四島一括返還を日ソ修好の条件にさせたんだよね。当然、ソ連は態度を硬化させて、日ソ修好はアメリカのもくろみ通り失敗。その後もアメリカの意向通り、日本政府は北方四島は日本固有の領土というプロパガンダキャンペーンを行い続けて、そのプロパガンダに染まった日本人は、ソ連(ロシア)側による不法占拠という認識を徐々に当然視するようになって、それが令和の今になっても、楔になり続けているというか。」

愛原「日露の親密化を望まないアメリカの意向が無ければ、もっと早く日露の修好は進んでいただろうし、仮に当時決裂してても、今になってもここまで揉め続ける事はなかった。日本政府が流したプロパガンダ工作によって、日本人は四島返還を当然と思い込み、それが今の対露交渉の障害となってるとすれば、こんな皮肉な話はないな。」

逆沢「要するに、鬼畜米英や大本営発表を盲信した頃の日本人と比べて、今の日本人は全く成長していないって事か? 政府の流したプロパガンダをあっさり信じ込みたがる点において。」

愛原「残念だが、そうかも知れん。賢人が流したプロパガンダに大衆が流されるのならまだ救いようもあるが、日本の場合は逆だからな。愚かな政府が流したプロパガンダに洗脳されて、賢人の方が淘汰される。もしくは政府自体が、過去の自分自身が流したプロパガンダに苦しめられるような悲喜劇を演じている。」

鼎「日本の立場としたら、これからの時代を生き残る為に、中国やロシアとの修好も選択肢に含めたい所なのに、過去のプロパガンダのせいで、日本国民自体が中ロに悪感情を抱くように洗脳されてしまっているとすれば、こんな自縄自縛行為はないよね。自分自身の手で自分達の将来の選択肢を狭める愚行でしかないというか。」

逆沢「鬼畜米英で国民を洗脳してしまった為に、もはやアメリカと戦争するしか道が無くなったみたいな悪い冗談は、二度と起こして欲しくないんだけどねー。日本が、薩摩藩になるか、会津藩になるかの瀬戸際にあるとすればなおのこと。」

愛原「人間は、基本的に現状を変えたがらない生き物だからな。特に間違いを認めるみたいな形の、現状の変更は絶対的に好まない。その結果、新時代に適応できなくなるのが一番困る。」

鼎「別に織田信長が善良だったわけでも無いし、欧米列強も日本に不平等条約を押し付けるような存在だったし、彼らを毛嫌いするのはすごく分かるけど、そこはぐっと飲み込んで、自分の頭で考えるようにしなければならないって事だよね。」

逆沢「個人単位なら、不快な相手とはできるだけ関わらないという手もあるけどねー。相手から一方的にからんでくるとか、仕事上の都合で付き合わざるを得ないとかなると、ちょっと厄介だけど。」

愛原「新時代の空気に関しては、脅威の顔をして相手から一方的に迫ってくる種類のものなので、関わらないという選択肢は基本的にないと思った方がいい。というか無視して何の対処もしなかったり、戦略性も何もないいたずらな敵対的姿勢を取ったり、逆にその場を適当に切り抜ける為だけに安易に諾々と応じたりしようものなら、いずれも大体不幸な結末になる。」

逆沢「無視(放置)したら、着々と態勢を整えられてどんどん追い詰められる。ただ言いなりになってたら、植民地化というか、都合のいい言いなりの手下状態に置かれてしまう。とかいって安易に敵対したら、虐殺される。恩を売るとか、厚遇すれば役に立つと思わせるか、あまりになめた態度を取ると噛みつくぞと威圧するか、色んな駆け引きが必要になるという事ね。連合して対抗するという手もあるけど、信長包囲網が瓦解したように、安直な他力本願はいざという時にアテにならないという点も念頭に置いた上で。」

愛原「新時代を作るのは、新勢力だ。過去にどれだけ超大国であったとしても、それはあくまで旧勢力の覇者でしかない。そこを読み間違えて敗者側につくと、とんでもない事になる。その辺もよく見極めたい。まぁ有能であれば、敗者側についても、それなりに赦されて活躍のしようもあるが。」

逆沢「バブル崩壊時の戦後処理に大失敗して、少子高齢化まっしぐらの厳しい状態だけど、これ以上、落ちぶれるような状態だけは避けたいわね。用済みになったトカゲの尻尾のような扱いを避ける為にも。切り捨てるのはもったいなさ過ぎると思わせるか、切り捨てたら噛みついてくると思わせるか。色々工夫して。」

愛原「賢人の言葉には、できるだけ耳を傾けるようにしたい。彼らは、ムカつく敵と仲良くしろとか、とんでもない事も平気で言うが、だからこそ凡人ができない発想ができる賢人なんだから。間違っても、大本営発表を真に受けて、賢人を牢獄に放り込むような真似をしてはならない。」

逆沢「冒頭で中国の話を出さなければ、今回の話は、かなりもっともでいい話だったんだけどねー。それだけが惜しすぎるわ。」

愛原「いい話にしたくなかったから、これでいいんだ。きっかけがプロパガンダであれ、嫉妬であれ、人間が抱く憎悪や不快感を取っ払うのは容易ではない。その難しい感覚を肌で理解した上で、あえて進めたいテーマだったからな。薩長同盟を歴史の必然みたいに安っぽく捉えるのではなく、どれだけ難しい偉業だったのかと考える。昨日までの敵と恩義を交わす難しさを肌で理解できてこそ、賢人のすごさも正しく伝えられるだろうからな。黒田官兵衛がすごかったのも、単に先の先が読めたからではなく、周囲の者の反発もちゃんと理解した上で、身の危険も怖れず、精力的に動いた点にこそ価値がある。自分一人さえ良いという立場なら、もっとずる賢く立ち回る事もできただろうが、あえてそれをせずにな。」

鼎「誰かに扇動されて、誰かに憎しみを募らせて、正義の味方とか愛国者を気取るのは簡単だけど、彼らのような人でなく、そんなくだらない人達をあえて敵に回しても、新時代で家族や仲間達が苦しめられないように覚悟をもって立ち回る人達にこそ、スポットを当てたいって事かな?」

愛原「他力本願と傍観だけで何とかできると考える者とか、無駄に敵意をあおる奴とか、諦めて何もしない奴とか、誰かの言いなりになってれば幸せになれると思い込んでる人達に対する牽制も含まれているけどな。」

逆沢「それ自分自身やん。」

愛原「ギクッ!!」











過去のたわごと 
 2019年     5月26日 新時代の脅威
5月12日 (攻撃の)大義名分 4月28日 前回の反省とキャスティングの話
4月14日 汚染された情報の拡散 3月31日 理想の選挙制度
3月17日 黙示 3月3日 あの世の世界
2月17日 うまくいかなかった革命後をどうするか? 2月3日 策略としての挑発
1月19日 腐敗した司法(正義の裁きの担い手)  1月5日 強きを挫き弱きを助くVS弱きを挫き強きを助く
 2018年 12月23日 悪の根源≒マウントしたいという欲望 12月9日 Steamのゲーム
11月25日 成り上がったダメ人間 11月11日 自分を強化する技VS敵を弱体化する技
10月28日 限界への挑戦 10月14日 「弱者=守られるべき善人」でない場合
9月30日 脅しによる支配 9月17日 信用できない情報だらけの社会の場合
9月2日 太鼓持ち 8月19日 連続攻撃
8月5日 信用スコアに支配された社会 7月22日 内通者
7月8日 人件費コスト管理ゲーム 6月24日 忠義者キャラ
6月10日 欠陥つき有能キャラの処遇 5月27日 邪悪な独裁者に支配された組織のメンバーの挙動
5月13日 邪悪な独裁者が健全な組織を乗っ取る方法 4月29日 論破
4月15日 正義の味方という名の制裁者 4月1日 平気で嘘をつける人たち 
3月18日 公正世界仮説 3月4日 被害者叩き 
2月18日 政治力 2月4日 統率力 
1月21日 優秀すぎるライバルが現れたとき  1月7日 素性を表す記号としての肩書き
2017年 12月24日 フリゲの雑談  12月10日 賤民階級
11月26日 個性づけとしてのパラメータ 11月12日 宿敵宣言
10月29日 大同団結 10月15日 品質について
10月1日 華麗な策略、汚い策略。その違い 9月17日 平等主義と反平等主義
9月3日 ファン型オタクとマニア型オタクの違い 8月20日 ツイッターの利点と問題点 
8月6日 大抜擢された人材 7月23日 誇りと傲慢
7月9日 傲慢とマウンティング 6月25日 権威を利用するナイトども
6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神〜命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方〜捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤〜エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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