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愛原様のたわごと(20年9月13日)




愛原「今回のテーマは、犯罪都市。」

逆沢「なにやら物騒なテーマだな。まぁ世界的にも治安がいいとされる日本からすれば、【剣と魔法の世界】並にファンタジーな世界設定の一つという事になるんだろうけど。」

鼎「犯罪都市と聞くと、物騒ではあるけど、ちょっとワクワクドキドキなイメージもあるよね。アウトローな冒険者や犯罪者達がたくさん集まる世界というか。」

沢「ま、ファンタジーな舞台としては、格好の舞台装置の一つかもね。騙し、騙され。盗み、盗まれ。不意打ち、闇討ちも当たり前。信用していいかどうか分からない相手と、手汗握る駆け引きの数々。警察も役所も信用できない。その代わり、非合法な稀少アイテムも取引されてたり、裏の世界ならではの依頼も普通に舞い込んできたり。そして何よりも、一癖も二癖もある住民達が集う街。」

愛原「ま、一般的にはそんなイメージだろうな。」

逆沢「一般的にはって。実際には違うのか?」

愛原「いや。おそらく違わない。というか、犯罪都市という単語に、明確な定義がある訳では無いからな。一般論として、何となく犯罪が多そうな都市の事をそう呼ぶくらいのものだから。但し、あえて重要なポイントを一つあげるならば、犯罪都市というのは、主に外部の第三者がそう呼称しているだけで、その都市の住民(少なくともその都市に好意を持っている住民)達がそう自称している訳ではないという事だ。」

逆沢「ま、そりゃそうだ。自分が前向きな好感や誇りを持って住んでいる国を、悪の国と呼んだりするわけがないようなものだからねー。悪の国家にしろ、犯罪都市にしろ、そう呼ぶのは、主にその国や都市に好意を持ってない側の人達だろうから。」

鼎「とすると、人々に犯罪都市と呼ばれているような街であっても、実際にそこに住んでいる住民からすれば、実はそんな自覚はないケースも多そうって事かな?」

愛原「まぁ、そういうケースも多そうだな。というか犯罪都市と呼ばれるような都市では、普通の街なら犯罪になるような悪事を犯しても、なぜか見逃されたり、罪にならない事も珍しくないからな。」

逆沢「あー、なるほど。犯罪都市というのは、犯罪が多発する都市の事では無く、むしろ逆で、普通の街なら犯罪になるような行為をしても見逃されやすい分だけ、表向きの犯罪認知件数はむしろ低い可能性すらある訳か?」

愛原「悪事を行っても、そもそも罪になりにくいのか? タテマエ上は罪にはなるけど、実際に罰が与えられずに見逃されるだけなのか? その辺の境界は曖昧だけどな。とにかく表面だけみれば、犯罪都市は、普通の健全な街よりも、逆に治安がいい可能性すらある。健全な街なら100人の悪人が悪行を行ったなら、100人が罪になり、100人が罰を受けるのに、犯罪都市では30人しか罰を受けずに済むようなものだから。」

逆沢「なんかイジメを見て見ぬ振りすることで、イジメの撲滅に成功した学校をアピールするような感じだな。犯罪都市ってのは。」

鼎「日本の警察も、検挙率を下げたり、未解決事件を増やしたくないから、なるだけ被害届を受け取らないみたいな事をするケースがあるらしいけど、犯罪都市というのは、犯罪を見て見ぬふりをする事で、表向きの治安だけ、良さそうな状態に見せかけてるようなディストピア都市を指すのかも知れないね。」

逆沢「行政や司法が腐敗してるから、犯罪を見て見ぬ振りしているような状態なのか? 警察などは必死に頑張ってるけど、犯罪者が多すぎて取り締まりが追いつかない状態なのか? その辺はケース・バイ・ケースだろうけど、いずれにしろ犯罪都市では、本来なら犯罪者として捕まって罰を受けているはずの人間が、いつまでも捕まらずに、堂々と街を歩いていたりしてるって事ね。だからこそ犯罪都市と、呼ばれるというか。」

愛原「そう。犯罪都市というのは、必ずしも犯罪が多い都市の事を指すのではない。健全な街なら犯罪と目されるような行為をしても、捕まりにくい都市。そんな悪徳な人種が堂々と街中を歩けるような都市。またそんな人種が多く集うような都市の事を指すといった方が正確だろう。表向きの治安の善し悪しは、この際、どうでもいい。どうせ見て見ぬ振りをされるだけなのだから。」

鼎「けれど、ファンタジーでよく登場するような犯罪都市は、必ずしもそんな無法都市ばかりじゃないよね。犯罪都市とは呼ばれていても、むしろ普通の街よりも治安良さげな都市も多いというか。犯罪を見て見ぬ振りをしているだけではなく、実際に狼藉行為自体が起きにくいというか。」

愛原「それは、マフィアなり、盗賊ギルドなり、犯罪者ギルドなりが、街を仕切っているからだろうな。警察や行政自体は無力でも、代わりに彼らが街の治安を守ってるというか、仕切っているので、無法者も好き放題には暴れられないというか。」

逆沢「イタリアマフィアとか、そんな印象ね。神戸や東京のヤクザも、もしかしたらそんな感じか?」

愛原「さぁな? いずれにしろマフィアには、マフィアなりのメンツがあるので、自分の縄張りを無闇に荒らされることは全く好まない。」

鼎「むしろ治安が荒れるのは、マフィア同士で激しい抗争か行われているような地域だよね。日本では言えば北九州とかは、昭和の頃には複数の暴力団が覇権を争う激戦区だったこともあって、荒れに荒れたというか。今でも北九州周辺は、ネットで修羅の国とかネタ扱いされたりしてるけど。」

愛原「山口組は関東にも同様に侵略の手を伸ばしていたが、こちらは東京の暴力団が政府や警察も巻き込んで、【山口組は力で多摩川を超えない】という趣旨の調停に持ち込んだりもしてたな。政府も警察も、東京が抗争の渦に巻き込まれたらさすがに困るので、ヤクザ同士の抗争であっても裏で介入せざるを得なかったのだろう。関東のヤクザが大連合を組んで山口組に挑んだところで、数倍の戦力差を覆すのは困難だし、利権の集中具合と相互の戦力差的に東京が戦場になるのも避けられないからな。」

逆沢「やっぱり警察とヤクザは、裏でつながってたりするのか?」

愛原「組織単位としては、癒着状態とまではいかず、相互にとって都合のいい適度の距離感というか、緊張関係レベルだろうけどな。個人単位でいえば、警察にやたら協力的なヤクザもいれば、ヤクザに明らかに取り込まれた感じの警察官や警察幹部くらいはそれなりにいるだろう。まぁつながっているという言い方をすればあれだが、相手への牽制の意味合いも含めて、多少の情報交換くらいは常にあるだろう。癒着という意味あいなら、ヤクザは警察よりも、政治家や右翼団体や芸能界との関わりこそ、むしろ深いと思われる。」

鼎「安倍総理も、桜を見る会に山口組の関係者を招待したり、地元選挙区で対立候補を貶めるために暴力団を使ったりしてたよね。」

逆沢「あー、ツイッターで【ケチって火炎瓶】のタグがついたあの件か? 冷静に考えたら、総理大臣の事務所がヤクザにカネを渡して対立候補の選挙活動を妨害したという大スキャンダルなんだけど、なぜか警察は安倍事務所の取り調べもロクに行わず、マスコミもひたすら頬被りしてたっけ?」

鼎「そういう意味では、今の日本も、犯罪都市になりうる素質十分だよね。政権の中枢部と反社会勢力が裏で握手しているという意味でも。警察がそれに対して見て見ぬ振りして、まともに動かないという意味でも。」

愛原「表向きの支配者が犯罪者グループと裏で手を組んでいるというのは、犯罪都市を成立させる上で有力な要件の一つではあるな。但し、十分条件ではあっても必要条件ではない。俺個人として、犯罪都市として最も重要なのは、犯罪の生産拠点としての機能を持っている事だとも思うし。」

逆沢「犯罪の生産拠点と言うと?」

愛原「たとえば犯罪者をかくまうような都市。ファンタジー的な表現で言えば、犯罪者ギルドや盗賊ギルドの本拠地があるような都市。その都市があるからこそ、犯罪者は犯罪行為を安心して行える。犯罪行為を学ぶ事ができる。犯罪者仲間を手軽に雇うことができる。いざ捕まりそうになっても、その都市に逃げ込めば助かる事ができる。あるいはその都市から凄腕の弁護士なり寝業師なり工作員を派遣してもらえる事で、自分の窮地を救ってくれる。さらに、武器・クスリ・奴隷といった非合法なアイテムを売買する事ができる。裏金が幅を効かせ、マネーロンダリングもやりたい放題。そんな犯罪者にとって守り神になりうる都市。」

逆沢「なるほど。そう定義づけるなら、犯罪都市内での治安が良かろうと悪かろうと、実は大して関係ないという事か?」

愛原「犯罪者をかくまってくれる都市でないといけないので、犯罪者を本当に捕まえてしまう程に治安が良い都市でも困るが、犯罪者が別の犯罪者やアウトローによって常に命の脅威にさらされる程に治安の悪い都市でも困るので、絶妙のさじ加減は必要になるけどな。犯罪者同士で相互対立せずに済む程度には、調停機能なり治安維持機能があり、また部外者の侵入を許さない程度にはセキュリティーもしっかりしているのが、一つの理想になるだろう。」

鼎「だからこそ、マフィアが街を仕切っているような都市である事が理想という風になるんだよね。マフィアが役所や警察も抱き込んで、彼らを抑えつけてくれていれば一番安心。無秩序な無法都市でもなく、マフィアがそれなりの秩序を発揮している状態こそが、彼らにとって最も安心な状況というか。」

愛原「こういう都市には、必然的に同類の犯罪者が多く集まりやすい。また、そうなる事で、犯罪者にとって寛大な世論が熟成されやすい。いわゆるカタギの人間でも、犯罪都市に居住する限りは、ヤクザな人間となるべく対立しようと思わない。そんな空気がどうしてもできあがりやすい。そしてヤクザとカタギの境界線が、必然と曖昧になっていく。カタギであっても、必ずしもヤクザと敵対的ではないので、相手がカタギだと思って迂闊な真似をすると、このカタギの口からヤクザに情報が全部筒抜けという事も出て来る。」

逆沢「犯罪都市の怖さね。相手が警察官であろうと、カタギの職人であろうと、彼らが善良な味方である保証はない。彼らは悪意なくごくナチュラルに、ヤクザと一緒に飯を食ったり、情報交換したり、取引したり、必要とあればヤクザのために一肌脱いだりもすることもあるから。」

愛原「犯罪者や犯罪行為を見て見ぬ振りするというのも、何も必ずしも、チクった場合に彼らの報復を恐れているからとは限らない。カタギの民衆自身、その光景や風習・慣習に慣れてしまって、それを何とも思わなくなっている可能性も高い。」

鼎「そういう意味では、今の日本も、犯罪都市の要件を十分に満たしてそうな気もするよ。だって振り込め詐欺とか、給付金詐欺とか、そういうのに軽い気持ちで手を貸す若者とか、今の日本はすごく多そうだし。一定の教養と常識が備わってそうな大学生なんかでも、軽い気持ちで受け子とか、名義貸しとか、詐欺師の片棒を担ぐバイトを軽い気持ちでやるような人達は後を絶たないし。罪悪感が麻痺しているのか、やってはいけない事とか、危ない事の境界線が曖昧になってるのか分からないけど。」

愛原「振り込め詐欺のようなもの自体は全世界にあるが、受け子みたいな使い捨ての鉄砲玉要員を簡単に調達できるという意味では、確かに日本は突出してるわな。2016年に起きたATM不正引き出し事件の時に、特にそう思ったわ。」

逆沢「ん? それ、何の話?」

鼎「事件の大きさの割になぜかwikipediaにすら記事が立ってない不思議な事件の一つだけど、知る人は知って当然の国際的な犯罪事件だよ。日本国内のセブンイレブンのATM等を使って、約18億円が南アフリカの銀行から不正に引き出された件なんだけど。」

逆沢「んんん? 南アフリカ? セブンイレブン? 訳が分からないんだけど。」

愛原「国際的犯罪集団が、偽造キャッシュカードを大量に持って日本に上陸。彼らは日本国内にて大量の出し子を確保。大量の出し子は日本全国約1700のセブンイレブンを訪れ、南アフリカの銀行から合計で約18億円を引き出すのに成功。その後、国際的犯罪集団は海外に逃亡したのか、全容解明にはほど遠く、カネの行方も分からないまま。捕まえられたのは、コンビニの防犯カメラなどに移っていた末端の出し子や指示役ら約250人の日本人らのみ。外国人の主犯格が捕まったという話は未だ聞かない。まぁあっさり捕まった出し子達は、セブンイレブンのATMから指定されたキャッシュカード(偽造のものだが、彼らが不正なキャッシュカードと知っていたかは不明)でお金を引き出すだけで小遣いをもらえると聞いて、軽い気持ちで犯罪に荷担する事になったようだが。」

逆沢「オレオレ詐欺の受け子もそうだけど、連中には【疑う】という頭が無いのか? ただ袋を受け取ってくればいいとか、ただお金を受け取ってくればいいだけの簡単なお仕事と聞かされて、何の疑いも持たず、簡単に引き受けるのも、大概どうかしてると思うけど。」

愛原「俺が衝撃を受けたのは、そんな受け子・出し子が、日本では簡単に大量に調達できた事の方だ。だって2016年5月15日の午前5時から8時までのわずか3時間の間に、日本国内17都府県にある約1700のATMから、一斉に引き出されたというんだからな。まぁ1つのコンビニあたりで平均100万円ずつ引き出せば、1700カ所回って約17億円にはなるんだろうけど。セブンイレブンのATMの1回あたりの引き出し限度額は大体10万円か20万円までだし。そうすると偽造キャッシュカードを仮に一人あたり5枚ずつ持っていたとしても、一つのコンビニで5回ずつ引き出して、また次のコンビニに移動して同じ作業を繰り返してという面倒くさい事を3時間繰り返し続ける感じになるわけで、あからさまに挙動不審すぎるだろ。そしてさらに、どれだけの出し子の人数が必要になるんだ? それらを考えるだけで、すごく怖いと思わないか?」

鼎「つまり現代の日本では、犯罪集団が一声かければ、数百人の出し子をすぐに調達できてしまうという事なんだよね。」

愛原「当然の話だが、出し子は【使い捨て】だからな。防犯カメラにもバッチリ映っているし。こんな大規模な詐欺を行ったら、バレずに済むはずもない。つまり国際的犯罪集団は、はじめから日本国内の出し子を使い捨てにしか考えておらず、実際に彼らは使い捨てにされ、分かっているだけでも250人は既に逮捕されている。裏を返せば、使い捨てにできるような使い勝手の良い犯罪者(?)を、日本という国では数百人単位で簡単に調達できるという事だ。そしてそんな犯罪行為が大規模かつ露骨に行われていても、店員も通行人も、誰一人不審に思わない。セブン銀行側も、朝5時からの3時間に全国のATMから18億円も一斉に引き出されたら、コンピューターがおかしいと気づいてエラーが発生しても良さそうなのに、南アフリカの銀行から被害を訴えられるまで、気づいた節もない。」

鼎「だからこそ国際的犯罪集団は、あえて日本をターゲットに選んだような気がするよ。日本なら使い捨ての出し子を大量に確保できる。店員も通行人も異常に気づかない。セブン銀行自体もエラーチェックが杜撰。そして日本の警察も愚鈍だから、主犯格らは安心して18億円を巻き上げてドロン可能。ここまで好条件が重なったら、日本を選んでむしろ当たり前というか。」

愛原「発展途上国なら犯罪リテラシーの低い国民性の国はそれなりにあるだろうけど、そんな国で、1700もATMが夜中でも稼働している国は、そんなにないからな。そういう無防備さも、要因にあるだろうな。真っ昼間にそんな真似をしたら、さすがに怪しさ満点だが、だからといって夜間でも大金を引き出せるATMが常時稼働している国など、世界的にも稀だろうし。まして1700カ所もなると。」

鼎「あと狙われたのが、セブンイレブンのセブン銀行というのもポイントだったらしいよ。ここはよりセキュリティーの甘さで突出してたそうだから。」

逆沢「ちょっと待て。セブン銀行といえば、セブンペイで大失敗とこじゃねえか? あいつら、何度失敗したら気が済むんだ? ええと時系列でいえば、2016年にセキュリティーの甘さを突かれて国際的犯罪集団に悪用されていながら、ロクに反省もせずに、今度はセブンペイでもやはりセキュリティーの甘さを突かれた感じになるのか?」

愛原「2016年の件は、被害者はあくまで南アフリカの銀行で、セブン銀行自体は、犯罪に利用されただけで損害金は発生してなかったからな。むしろ手数料収入でウハウハだったかも知れん。だから特に問題視しなかったのかも知れんな。」

逆沢「国際的犯罪集団に利用される程に甘いセキュリティーで、はるか遠い南アフリカの銀行にまで大迷惑をかけておきながら、自分達に被害は無かったら構わないって、畜生の発想じゃねえか。」

鼎「なんか当時のセブン銀行の発想は、今、ドコモ口座問題で揺れているNTTドコモと全く同じだよね。ドコモ口座は犯罪者に利用されただけで、別にドコモ自体が直接被害を受けたわけではないからか、完全に他人事。未だにサービスも停止しないし。社長は記者会見にも出てこず、下っ端に説明だけさせて、その中身も上から目線だし。」

逆沢「【自分達は、弾の入った拳銃を道に置いただけ。文句はその拳銃を貴方に向けて撃った人に言ってくれ。俺は悪くない】って開き直ってる感じね。セブンイレブンもNTTドコモも。」

鼎「セブンペイの時は、置いた拳銃の銃口がセブン銀行の方に向けられたから、慌てて廃止に踏み切ったみたいだけど、その銃口が自分達に向けられさえし無ければ知らんぷりという発想が無責任すぎるよね。ドコモ口座の件にしても、ドコモの社長さんに直接銃口を向けないと、彼らは懲りることもないのかな?」

愛原「今回の不祥事でドコモの株価あたりが暴落すれば、さすがにドコモの社長も慌てて反省もするだろうが、なぜかNTTドコモの株価は未だに平常運転だからな。ドコモ自体は、今回の不祥事を受けても、ほとんど痛みはないままだから、強気でいられるという事かも知れんな。」

逆沢「ドコモの株価がびくともしないという事は、今回の不祥事があっても、ドコモユーザーはそれを理由として携帯電話を解約しないだろうという憶測が大口投資家達の間で働いているのかねー?」

鼎「私は、政府がドコモ口座の件で、全くと言っていい程、動かないのが気持ち悪くてしょうがないんだけど(口先だけで、具体的な命令や処分は一切無し)。あれだけ携帯電話会社に対して色んな圧力を加えていた菅官房長官すら、今回は選挙活動そっちのけで全く動かないし。」

愛原「安倍首相も、大災害の真っ最中に、総裁選の支持固めの為か、赤坂自民亭で盛り上がっていたし。選挙期間中は選挙がとにかく最優先で、国民のことなんか気にしないという事なのかも知れんな。」

逆沢「しかし、セブン銀行の件にしろ、ドコモにしろ、日本のITセキュリティーに関する考えの甘さは、何なんだ? どっちも業界トップの超大企業なのに。世界の犯罪者達の踏み台にされるレベルのセキュリティーしか構築できないなんて、あり得ないんだけど。」

愛原「日本がIT後進国である事実が改めて露呈したという事かも知れんな。少なくとも今の日本が、マイナンバーカードの一元化作業などを進めるのは、実力不相応に思えてならん。個人情報抜かれまくって、自国民をさらに危機にさらすだけだろうしな。口座と紐付けとかやろうものなら、マイナンバーを通じて、犯罪者どもにいずれ預金をいくらでも抜かれてしまいそうだ。」

鼎「今回のドコモ口座の件で感じたのは、日本最大の携帯電話会社であるNTTドコモですら、この程度のITリテラシーしかないという事もあるけど、国民の銀行口座と暗証番号が簡単に流出した事に対する恐怖だよ。」

愛原「どこから口座番号などが漏れたのか? その検証もできないようなら、お話にならないだろうな。暗証番号の件も、よく検証を進める必要がある。被害者がいわゆる簡単に類推できるような暗証番号を使っている者ばかりなら、暗証番号自体は別に漏洩してなかったとも推測できるが、そうでないならかなりヤバい。政府や警察は、急いでそういった部分の検証結果を国民に説明・公開してもらいたい。」

鼎「私は、ドコモ口座の件も、ロクに検証も進められず、故意に事件を矮小化されて、やがて無かったようにされてしまう可能性を感じて、すごく怖いんだけど。」

愛原「もしそうなるようなら、この国自体が、巨大な犯罪都市に成り下がってる可能性を懸念する必要があるな。犯罪都市は、犯罪が多く起こる都市の事ではなく、あくまで犯罪者にとって都合のいい拠点の事だから。」

逆沢「日本はセキュリティーが激甘だから、犯罪を行う拠点として最適ってか。日本を経由すれば、不正な振り込みやマネーロンダリングをしてもバレない。また警察の取り締まり能力も弱いから、犯罪をやってもバレない。捕まらない。運悪く捕まっても、そもそも刑が甘いから怖くない。受け子、出し子のような使い捨ての犯罪者も、簡単に雇えて使いつぶし放題。政治家も腐敗したロクデナシばかりだから、どうにでもしつける事ができる。カタギを気取る一般国民も、見て見ぬふりをしてるのか、目の前で行われてる犯罪にも気づかない程鈍感なのかは知らないけど、ともかく犯罪者が街の中で何をしてようが、無反応なので安心して暗躍できる。そう考えると、実は日本は典型的な犯罪都市なのかもね。」

鼎「日本人自身は、自分達の国のことをすごく治安の良い国と思っているけど・・・。実際に、自動販売機などが機能する程度には、治安も良いと思うし。」

愛原「上の方で散々言ってる話だが、治安の善し悪しは犯罪都市であるか否かに全く関係ないからな。というか無法都市と犯罪都市は違う。洗練された犯罪都市は、むしろ治安は逆に良い。但し、見て見ぬふりされたり、どう見ても黒の人間が不起訴にされるような案件が頻発するようにはなるが。」

逆沢「河井夫妻関連みても、なぜか収賄側の人間は全員不問という不思議な扱いになってるし。モリカケでも首相に楯突いた一方の当事者だけが逮捕される不思議な扱いになってるし。黒川検事長の処分についてもそうだし。犯罪集団が、組織に楯突いたり、組織に不都合な人間だけを懲罰的につるし上げて、後はみんな不問にするような、いかにも犯罪都市特有の恣意的な運用がまかり通っている状態だしねー。」

愛原「犯罪都市では、通常の法は通用しない。むしろ犯罪者を守る為の都市だから、基本的には不起訴、無罪、減刑といった方向で罪は裁かれていく。犯罪都市で重罪に処されるものがいるとすれば、それは組織にとって不都合な者か、使い捨てにしても構わないレベルの者に対してだけだろう。王族でも罪を犯せば罰せられる法治主義的な精神は、全くない。むしろその対極側だ。犯罪都市における裁判など、誰かに対する見せしめのセレモニーでしかない。」

鼎「そういえば、日本の刑事裁判自体、本当にセレモニーでしかないよね。起訴された場合の有罪率が99%という時点で、思考停止して自動的に有罪にしてるようで、完全に機能不全状態というか。その割に実は、検挙率自体は昔よりどんどん下がって、かなり低いようだし。」

逆沢「要するに、故意に捕まえないのか、捕まえる能力が無いのかどうかは知らないけど、そもそも犯罪者を野放しにする方向に偏りつつあるって事か。今の日本は。」

愛原「不起訴や起訴猶予ばかりが乱発されて、しかもその理由も明らかにされないとか。人によってアウト・セーフのゾーンが大きく可変して判例が役に立たないとか。肝心の部分が密室裁判状態で、完全に機能不全を起こしてるというのもヤバいな。」

鼎「私が怖いのは、役所や警察がそういう方向に腐敗している事もそうだけど、それに大衆が慣れてしまってる方だと思うよ。そんなおかしな方針を許すというか、そんな政府を容認するような国民が増えている方が怖いというか。かつてのロッキード事件やリクルート事件よりも、はるかにまずいことを安倍政権なんかは何度も繰り返してるのに、それに切り込めない検察と、それを追求しきれないマスコミと、そんな政権を支持してしまう大衆がすごく怖いというか。」

愛原「銀英伝のヤンの名言を思い出すな。【政治の腐敗とは政治家が賄賂を取ることじゃない、それは政治家個人の腐敗であるに過ぎない。政治家が賄賂を取っても、それを批判できない状態を政治の腐敗というんだ。】という奴。犯罪都市というのも、そういう都市の事を指すのだろう。悪人が悪事を為しても、それは悪人個人の腐敗に過ぎない。悪人が悪事を為しても、大衆は見て見ぬ振りする。取り締まろうともしない。そういう人達が集まった結果、犯罪都市というのが成立してしまうんだろうなとも。」

鼎「割れ窓理論を思い出したかも。軽微な犯罪だからと放置していると、その軽微な犯罪が当たり前のように行われるようになって、どんどん治安が悪化していくみたいな。」

愛原「モリカケサクラとか言うが、最初のモリの時点で毅然と対応しておけば良かったのに、それを怠ったから、何でもかんでも許されるようになってしまって、取り返しが付かなくなった感じもするわな。あるいは最初の大臣辞任の時に、きちんと首相に責任を取らせておけば良かったのに、それをしなかった為に、その後は大臣がどんな不祥事を起こしても【責任は私にある】とだけのたまっておけば、永久に免罪されるようになってしまったのも、まずかった。」

鼎「河井夫妻の問題なんか、賄賂を送った河井夫妻だけを有罪にしようとして、賄賂を受け取った広島県内の自民党議員を不問にしたり、河井夫妻に1億5千万円もの選挙資金を用立てた側の菅官房長官らも一切捜査しなかったり、おかしな事だらけだよね。完全に、犯罪都市特有の私刑目的のセレモニー裁判になってしまってるというか。」

愛原「日本の犯罪都市化は、相当にヤバイ状態になっているかもしれない。都市を牛耳る黒幕にとって都合の悪い人間だけが恣意的に裁かれ、逆に黒幕の犯罪は常にもみ消される。そしてそんなおかしな現象を、犯罪都市の住民達は、普通のこととして容認して受け容れてしまう。犯罪都市では、自分達が被害に遭わなければそれでいいという利己主義が幅を効かせるので、みんな被害者を見て見ぬ振りする。セブン銀行やNTTドコモもそうだが、自分達が被害者の立場でないなら、自分達のせいでどれだけ他人が被害を受けても、平気で知らんぷりできるんだ。というか犯罪都市では、自分が被害に遭ってもいないのに、迂闊に正義感を出すと逆に潰されるので、見て見ぬ振りがどうしても最善の生き残り策になりやすい。」

逆沢「こうしてみると、結構ロクでもないわね。犯罪都市というのは。」

愛原「利用する立場になると、結構、便利なんだけどな。ファンタジーの犯罪都市なんか、特にそうだろ。普通なら絶対に手に入らない、特別な武器。公式には売買が禁じられている禁書やクスリの類い。そういうのも手に入れられる。暗殺者も盗賊も雇いたい放題。隠し口座みたいなものを作って、資産をこっそり預けておく事もできる。場合によっては、自分の身をかくまってもくれる。もちろん騙し騙されのある世界なので、一定の交渉術や対価は必要になるが、変な情を持たず、利用する事だけを考えれば、それなりに有用な都市にはなる。但し、犯罪都市には、自分以外にもいかがわしい人間が多くいるが、彼らが何をしようと、自分に被害が及ばない限りは、相互不干渉、見て見ぬ振りが大原則になるが。」

逆沢「自分が、違法な武器を不正に入手しようとしている以上は、隣で幼い女の子を奴隷売買しようとするオッサンを見かけても、決してその取引を妨害してはいけないという感じか?」

愛原「当然そうなる。自分は犯罪都市で本来買えないものを買おうとしているのに、他人が同様の取引をしているのを正義感で妨害しようものなら、きっと街中の人達から袋叩きに遭うだろう。犯罪都市では、(自分が被害の対象にならない限りは)不干渉が大原則なんだ。他人がクスリを売買しようと、奴隷を売買しようと、ヤクザに選挙の妨害工作を依頼しようと。」

鼎「自分が奴隷商人と取引する以上は、正義感でその奴隷商人をぶちのめすのは、自己否定行為にしかならないって事だよね。」

愛原「だから自分が犯罪都市を利用するからには、他人が犯罪都市を利用する行為に対して、寛容にならざるを得ないリスクを背負わねばならない。また犯罪都市に住むにしても、同様だ。逆に、そういうのが嫌なら、少なくとも犯罪都市が生み出す恩恵を捨てる覚悟が必要になる。違法な武器は買わない。違法な象牙や盗品も買わない。違法なクスリも買わない。ヤクザに不祥事のもみ消しも依頼しない。そういう潔癖さが要求される。」

逆沢「どっちを取るかって事ね。違法手段に手を染めても、手に入れたいモノがある。ヤクザに依頼しても、もみ消したい不祥事や潰したい政敵がいるというなら、犯罪都市化を進めた方が都合がいい。しかし犯罪者が大手を振って歩くようなすさんだ世の中が嫌なら、割れ窓は見つけ次第潰していく必要がある。」

愛原「一般論として、ヤクザを雇うには安くないカネがかかるクスリなり武器なり、違法なブツを入手するにも、同様に安くないカネがかかる。元々、カネに困らない身分であるか、特別な交渉術なり人脈なりスキルがあれば話は別だが、そうでないなら、犯罪都市が存在する事にメリットはないだろう。むしろヤクザ者によって、不当に財産を奪われたり、傷つけられたりするリスクの方が高くなるくらいは、思った方が良い。」

逆沢「安倍総理や島田紳助級の芸能人でもない限り、裏社会の人脈などは、とても使いこなせないってか?」

愛原「凡人がヤクザ者を利用したつもりでいても、実際には使い捨ての受け子なり出し子にしか、なれないだろうな。」

鼎「そうでなくても、今の日本は、大学生のようなごく普通の若者が、詐欺の片棒担いだりとか。犯罪まがいの転売ヤーになったりとか。捕まる確率や捕まった場合の代償と見返りを考えたら、ちょっと考えられないような選択を平気でする若者も多いし。カネに困って、通帳や携帯電話などを裏社会に流す人も多いし。どうしてこんな世の中になっちゃったんだと思うよ。」

愛原「前者は、犯罪都市化が進んだことで、倫理観が崩壊しているのがあるだろう。何せ、国のトップの不正にすら寛容な大衆が増えてるくらいだ。自分の不正にも当然、鈍感・寛容になれるはず。後者は、単純に貧しい大衆が増えた上、スラム化の進行があげられると思う。明日の飯にも困る人に倫理を説いても無駄というか、彼らは悪人にとって格好の養分になるからな。犯罪者はそういうホームレスをはじめとした貧しい大衆から、他人名義の預金通帳を買う。他人名義の携帯電話を買う。個人情報も買う。使い捨ての受け子に仕立てる。出し子に仕立てる。犯罪者の手先を大量に培養するのに、非常に都合のいい状態になりつつある。」

逆沢「そういえばファンタジーの犯罪都市でも、貧しいスラム街はつきものだけど、あれは設定的にもすごく合理的だったのか?」

愛原「好んで犯罪者になる者など、そうはいないからな。まして捕まるリスクの高い使い捨て要員など、余程追い詰められた人間以外はまず引き受けない。逆を言えば、使い捨て要員を大量に培養する為には、貧しい大衆がまとまった数で必要になるという事だ。あとスラム街(密集都市)という設定自体にもちゃんと意味がある。貧しい田舎ではなく、貧しい都会でないと、そういう人材を調達しにくいからな。」

逆沢「世間的には、田舎の方が貧しいイメージがあるけどね。」

愛原「平均という数字のマジックを駆使すれば、確かに田舎は都会よりも貧しい。富裕層の大半は都会に住んでおり、彼らが平均を跳ね上げるからだ。また都会は確かに華やかであり、豊かにも見えやすい。だが、内実はそう単純ではない。たとえば日本国内で同都道府県内で生活保護にかける予算の割合や、人口割合などを調べてみたら、いわゆる離島や郡部の方がはるかに少ない(無論、都道府県によっては一部当てはまらない地域もある)。貧しいから都会に希望を託して出ざるを得ないのか、生活できる程度には豊かだから田舎に留まっていられるのかは分からないが、とにかく統計上はそういう傾向がはっきり出ている。」

逆沢「確かに金銭的に困窮している人が希望を託して大阪や東京に出て来るなんて話はよく聞くけど、逆に山間離島に移住するなんて話は聞かないわね。」

愛原「山奥や離島の民は、東京のど真ん中でリッチに暮らしているような富裕層は皆無だが、その代わり、自立できる程度には生計手段や経済力を持っている者が大半だからな。田舎をなめてはいけない。」

鼎「悪人からすれば、田舎から貧しい人を広く薄く集めようとしても大変だけど、東京や大阪のような大都市にそういう貧しい人が密集してくれると、そういう貧しい層の人をまとめて利用してやろうと考える上で、すごく都合良さそうだよね。」

愛原「だから18億円引き出し事件の時も、主要な犯行舞台は都会の都府県ばかりだ。出し子も大量に調達できるし、コンビニも密集しているからな。都会は、金持ちも多いが、ホームレスも、貧乏人も、ねじの外れた若者も、犯罪者も、それ以上に大量にあふれているからな。山間離島に、関東連合みたいな手合いは、基本的に沸いたりしないよ。稼げないし、メリットもないから。田舎に現れるそれっぽいのは、ファッションヤンキーだけだ。」

逆沢「だから犯罪都市って事ね。犯罪村とか、犯罪田舎にはならないと。」

愛原「人気が無い事を利用して、違法な物置場とか、違法な栽培場としての利用くらいは普通にあるだろうけど、犯罪の中心拠点そのものにはなりにくいだろうな。人が集められないし。シノギもできないし。違法なモノを売買したくとも、違法な取引をしたくても、田舎では集められる人間の数も経済規模もしれてるからな。何よりも、田舎は利用できるほど貧しい人も少ないし、取引に参加できるほどリッチな人も少ない。良くも悪くも普通の人の割合が高すぎて、うまみがない。」

鼎「でも昔の日本。総中流と言われてた頃の日本は、まだ格差も小さくて、そんな普通の人の割合が今よりもすごく多かったんだよね。東京一極集中も、今ほどはむごく無かっただろうし。」

愛原「まぁ今の日本が昔と比べてどうだ?と言われたら、そういう意味では、懸念材料が増えてるかも知れないな。受け子や出し子みたいな、使い捨ての犯罪者(?)が、ここまで簡単に大量調達できる世の中がまともとも思えないし。」

逆沢「ドコモのような大企業が、全国民の財産を危険にさらしながら、それでも即時停止にもしない。政府もそういう命令をしないあたり、国の上の部分が相当に腐っている気もするしね。昔なら、即辞任になってたであろうスキャンダルが連発しても、それでも逃げ切れる程に自浄作用が失われてしまってるというか。」

鼎「世界中の犯罪者達が、日本を使い勝手の良い犯罪都市と位置づけて、どんどん集まってくるようになっても困るよね。」

愛原「そうさせない為には、割れ窓を放置しない世の中に買えていかないとダメだろうな。」

逆沢「漫画の世界とかなら、主人公が暴れに暴れまくって、無理矢理犯罪都市を壊滅させてくれたりもするんだろうけどねー。」

愛原「仮にそうなったとしたら、後はその都市に住む住民の民度の問題だな。犯罪都市のカタギの住民が、それまでにヤクザ者と深く関わりすぎてしまってたら、彼らはヤクザ者が街から排除された事にかえって不満や怒りの感情を持つかも知れない。倫理観も麻痺させられていたならば、【水清ければ魚棲まず】と言わんばかりに、普通(彼らに取ってみれば清廉)になった世の中に、窮屈さや息苦しさを感じて、やはり不満を強く抱く事もあるだろう。」

鼎「アルコール中毒の人から酒を取り上げたら、感謝されるどころか、かえって怒られたみたいな感じかな? 犯罪都市特有のユルさというか、悪事への寛容さに慣れすぎた住民にしてみれば、普通の街の生活は、すごく不自由で堅苦しく感じられるかも知れないね。」

逆沢「うーん。けど、それは今の日本にも当てはまるかもねー。今の日本は明らかにIT後進国で、セキュリティーも世界の犯罪者に狙われるほどガバカバだけど、じゃあ、それを是正しようとしたら、かえって国民に不便さや不自由さを味あわせる可能性は高そうだし。ヤクザ者と政治家が裏で握手するような腐敗した政権にしろ、上級国民優遇の警察・司法にしろ、悪人を喜ばせる弱者切り捨てのスラム化経済にしろ、少子高齢化を進行させる現状保守政治にしろ、それを是として受け容れる大衆からすれば、それを破壊されて清い世の中にされても、既得権益を取り上げられた利権団体のように、かえって不満と憎しみを感じる可能性はあるかもね。」

愛原「犯罪都市といっても、別に犯罪者だけで構成されている訳では無いからな。都市である以上、カタギの者も多く住んでいる。スラムには貧しい者も多く住んでいる。そして上級国民と呼ばれるような人達も、犯罪都市には少なからず住んでいるだろう。彼らの総意で犯罪都市は、構成されている。カタギの者や貧しい者の全てが犯罪者のことを内心で嫌っているなんて事は無く、むしろ彼らは犯罪者とも普通に協力し合い、共生もしている。だからこそ犯罪都市であり、その攻略は簡単ではない。」

鼎「悪人に甘い蜜を吸わされて倫理観も魂も堕落させられた大衆で構成されてるのが犯罪都市だとしたら、存在自体がすごく罪深いよね。とかいって犯罪都市を放置するのは、アル中の人を放置するようなものだし。人に迷惑をかけなければ放置してもいいかも知れないけど、犯罪都市は人に迷惑をかけてナンボの存在だから、放置し続ける訳にもいかないし。」

愛原「そんなラリッてしまった大衆だらけの犯罪都市は、もうカタギだろうがヤクザだろうが、関係なく焼き払うしかないかも知れんな。個人的には犯罪都市の中に住んでいてもなお、人としての倫理観を失わない。自分の住む街が腐敗した犯罪都市である事に気づいて、それを改めようという志も持っている。そんなキャラの側に立ちたいと思っているが。」

逆沢「まぁ少なくとも、犯罪者の手先として、受け子、出し子として、使い捨てにされるようなモブになるのは御免だわ。」

愛原「犯罪都市というのは、特定の実力に恵まれた人間からすれば、普通では手に入れられないモノも手に入れられるような魅惑的な都市だが、その裏には多くの悪人がうごめいている。そしてそんな犯罪都市の恩恵を受けたければ、他の悪人の悪行を、見て見ぬ振りして染まる度量も必要とされる。そして生半可な実力の者は、騙され、傷つけられ、諦めと腐敗を余儀なくされ、場合によっては食い物にされるような極めて難易度の高い都市だ。ファンタジーの舞台としては非常に攻略しがいのある面白い舞台だが、モブ目線で、実際に住んでみたいかとか、色々考えてみたら面白いかも知れない。」

逆沢「自分はごく普通の街に住んでいて、隣人も至ってまともな若者だと思っていたのに、実は悪気なく詐欺の片棒を担ぐような奴だったってのも、ちょっとしたショックかもね。」

愛原「表向きの治安はすごくよく見えても、人知れず隣人が行方不明になって、しかも誰もそれを気にとめないような街なら、かなりヤバいと思った方が良い。という訳で今回は、主に【見て見ぬ振り】とか、【おかしな事が起こっても誰も気にとめない異様さ】という視点から、犯罪都市をテーマに取り上げてみたぞ。」







過去のたわごと 
 2020年 8月30日 同行するヒロイン、同行しないヒロイン 8月16日 まとめ役としてのリーダー
8月2日 なろう系主人公とやれやれ系主人公 7月19日 安楽死
7月5日 イデオロギーの矛盾や対立を超えて幸福を実現する方法 6月21日 アピールする人、出る杭を打つ人
6月7日 間違いを改める方法  5月24日 コロナよりも、ゾンビよりも、米軍よりも恐ろしい集団の空気
5月10日 部隊長の決断 4月26日 集団ヒステリーと同調圧力 
4月12日 札束を無限に刷り続けるとどうなるか? 3月29日 借金取りの恐怖
3月15日 禅譲 3月1日 秩序志向のプレイヤーと混沌志向のプレイヤー
2月16日 (こまめな)人事異動(のススメ) 2月2日 忠誠度という名のゲームパラメータ
1月19日 恨み 1月5日 鞍替え
 2019年 12月22日 景気 12月8日 承認欲求に囚われないために
11月24日 黒幕としてのスポンサー 11月10日 プロスペクト理論とモブの生き残り戦略
10月27日 追い込まれた悪人キャラのダメージ・コントロール戦略 10月13日  いじめっ子キャラの特徴
9月29日 命令に背くNPC 9月15日 平等・公平を維持するためのコスト
9月1日 能力値とスキル 8月18日 地位を与えられた者(中間管理職)
8月4日 パニックホラーもののリーダー 7月21日 パニックホラーものの主人公
7月7日 許される人と許されない人 6月23日 愚民政策
6月9日 壊された人への対応 5月26日 新時代の脅威
5月12日 (攻撃の)大義名分 4月28日 前回の反省とキャスティングの話
4月14日 汚染された情報の拡散 3月31日 理想の選挙制度
3月17日 黙示 3月3日 あの世の世界
2月17日 うまくいかなかった革命後をどうするか? 2月3日 策略としての挑発
1月19日 腐敗した司法(正義の裁きの担い手)  1月5日 強きを挫き弱きを助くVS弱きを挫き強きを助く
 2018年 12月23日 悪の根源≒マウントしたいという欲望 12月9日 Steamのゲーム
11月25日 成り上がったダメ人間 11月11日 自分を強化する技VS敵を弱体化する技
10月28日 限界への挑戦 10月14日 「弱者=守られるべき善人」でない場合
9月30日 脅しによる支配 9月17日 信用できない情報だらけの社会の場合
9月2日 太鼓持ち 8月19日 連続攻撃
8月5日 信用スコアに支配された社会 7月22日 内通者
7月8日 人件費コスト管理ゲーム 6月24日 忠義者キャラ
6月10日 欠陥つき有能キャラの処遇 5月27日 邪悪な独裁者に支配された組織のメンバーの挙動
5月13日 邪悪な独裁者が健全な組織を乗っ取る方法 4月29日 論破
4月15日 正義の味方という名の制裁者 4月1日 平気で嘘をつける人たち 
3月18日 公正世界仮説 3月4日 被害者叩き 
2月18日 政治力 2月4日 統率力 
1月21日 優秀すぎるライバルが現れたとき  1月7日 素性を表す記号としての肩書き
2017年 12月24日 フリゲの雑談  12月10日 賤民階級
11月26日 個性づけとしてのパラメータ 11月12日 宿敵宣言
10月29日 大同団結 10月15日 品質について
10月1日 華麗な策略、汚い策略。その違い 9月17日 平等主義と反平等主義
9月3日 ファン型オタクとマニア型オタクの違い 8月20日 ツイッターの利点と問題点 
8月6日 大抜擢された人材 7月23日 誇りと傲慢
7月9日 傲慢とマウンティング 6月25日 権威を利用するナイトども
6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神~命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方~捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤~エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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