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愛原様のたわごと(20年10月11日)






愛原「今回のテーマは、【属人性】。」

逆沢「せっかくだけど、全然、意味分からないタイトルだな。まぁ、分かる人には分かるんだろうけど。」

鼎「そもそも属人性と言われても、何のことか、全然ピンと来ない人も多いと思うよ。」

愛原「ごもっとも。まずは属人という単語の意味する所から、整理した方が無難かも知れんな。まず属人という単語自体、法学と経済学で大きく意味合いが変わってくる。法学的には、属人の対義語は属地。産まれた場所で子供の国籍が決まるというなら、属地主義。親の国籍によって子供の国籍が決まるなら、属人主義。みたいな感じで運用される。一方、経済学的には、属人の対義語は、標準・汎用・画一・マニュアル等。特定の人材が持つスキルや人脈に依存している状態なら、属人的。誰が運用してもそれなりに仕事がこなせるような状態なら、標準的。マニュアル的といった感じになる。【属人的な体制を標準化・マニュアル化・汎用化する】という場合は、【特定の人材による職人芸や人脈に依存したシステムから、誰でもできるようなシステムに改める】というのと意味合いは同じ。」

逆沢「うーん。分かるような分からないような。」

愛原「属人性という表現が分かりにくいならば、職人性と言い換えても、とりあえずなら構わない。」

逆沢「要するに誰でもできる仕事ではなく、その人で無くてはならない仕事に依存している状態なら、属人的と言って言い訳ね。職人気質というか。」

愛原「そう。これをゲーム的に表現すると、たとえば信長の野望シリーズで登場するような武将達は、属人性100%の存在になる。一方、兵士達は属人性0%の存在となる訳だな。」

鼎「武将達には、個別のパラメータが用意されていて、一人一人が完全に独立していて、みんな能力がバラバラで、仕事の成果もどの武将に担当させるかでまちまちだから、属人性100%。一方、兵士に関しては、誰が誰を雇っても、全く同じパラメータで、一人の兵士がこなせる仕事量も一律だから、属人性0%という事だよね。」

愛原「そう。属人性0%の兵士達は、完全に標準化・マニュアル化された存在であり、そこに個性は存在しない。同じように訓練してやれば、同じだけ強くなる。同じように戦わせてやれば、同じように戦果を挙げ、同様に消耗していく。同じように報酬を与えれば同じだけ士気が高まる。同じように兵糧切れを起こしたならば、同じように飢えて士気が下がったり、消耗していく。」

鼎「一方、属人性100%の武将達は、個性が明確に反映されるよね。戦闘が得意な武将と、戦闘が苦手な武将とでは、同じ仕事をやらせても、10倍以上の戦果の差が出てもおかしくないというか。同じように鍛え上げて、同じようにチャンスを与えて、同じように努力させても、決して結果は同じにはならない。その仕事が苦手な武将に仕事を割り振っても、労力の無駄というか。人材の優劣や適正を把握する必要があるというか。」

逆沢「能力だけでなく、性格もまちまちなゲームもあるわね。この武将は、すぐに謀反や反乱を起こすとか。この武将とこの武将は、相性が合わないとか。この武将はすごく臆病とか。同じ扱いをしても、同じ結果にはならない難しさと楽しさがあるというか。」

鼎「つまりそういうゲームでは、武将は一人の人間という扱いだけど、兵士はただの駒という扱いという事になるのかな?」

愛原「けど現実世界の経営者でも、従業員を駒扱いするタイプは、いくらでもいると思うけどな。属人性0%の扱いというか。」

逆沢「属人性0%の扱いというのは、どんな感じになるんだ?」

愛原「労働者を、完全に均一・マニュアル化した扱いになる。従業員はただの数字。たとえば新人の4割が一年以内に離職したとしても、それは統計上の結果に過ぎない。給料をいくら上げたら、離職率がいくら下がったとか。サービス残業をこれだけ増やしても、離職率はこれだけしか下がらなかったとか。全体の数字の変化だけを見て、経営者は経営判断する事になる。労働者一人一人の性格や能力を把握して、一人一人のキャラにあったケアを個別にしようなんて発想はそもそもない。」

逆沢「完全に数字だけの存在って事ね。一人一人の能力や性格は、一切考慮しないと。」

愛原「そう。とりあえず適当に100人雇えば、10人くらいは管理職候補の優秀な者がいるだろう。20人くらいは酷薄な扱いを続けても5年は持つだろう。40人は一年持たないだろうが、それも織り込み済み。みたいな感じ。使い捨てにされる従業員の未来なんて、これっぽちも考えない。【この戦で1万の兵士を動員すれば、3千の兵は失うだろうが、その程度の損失で済むなら織り込み済み】と同レベルの発想になる。」

鼎「属人性0%という事は、兵士一人一人の能力や人格は、一切考慮されないって事だよね。兵士と一口に言っても、実際には一騎当千の勇者もいれば、槍もまともに振り回せない非力な新人もいるだろうけど、指揮官からすればその差に大した意味は無い。1万も兵がいれば、強い兵も弱い兵も、勇猛な兵も臆病な兵も、色々混じっていて当たり前程度にしか認識されてないというか。」

逆沢「戦で失われた3千の兵の中には、勇猛すぎて激しく戦って討ち死にした者もいれば、戦乱のドサクサに紛れてトンズラこいて行方不明になった者もいるだろうけど、1万も兵がいれば、色んな奴がいるのが当たり前で、そんなのは指揮官にとっては当たり前の光景だから、トータルとして織り込み済みの範疇で収まっている限りは、彼らはいちいち気にも留めないって事ね。あくまでモブの兵士がトータルで3千減っただけに過ぎないと。」

鼎「けどそういうのって、よくよく考えたらかなりもったいない人事運用だよね。兵士としては不向きでも、文官や職人としては有能という人も多いだろうし。勇猛な兵士の中でも討ち死にさせるには惜しい幹部候補の人達もいるだろうし。そんな人達の適正を無視して、まぜこぜにして消耗してしまうというのは。」

愛原「その辺は、管理コストとのせめぎ合いになるな。ちなみに企業の人事採用でも、似たような葛藤は少なからずある。理想で言えば、学歴などで足切りなどせず、一人一人きちんと人材を見極めて、社風に合った人材を選抜して採用できれば良いのだが、万単位の就職希望者が殺到するような企業や役場でそれをやると、採用コストが膨大になるからな。だから学歴なりペーパーテストなりで足切りして、面接試験段階までにたどり着ける人材の数自体を大きく削ったりもする。」

逆沢「婚活などで、身長何センチ以下は、自動的にお断りするようなものね。人を足切りできる余裕もない人達ならそうもいかないだろうけど、足切りできる程度にアプローチしてくれる異性が多ければ、まずはそうやって絞り込むと。」

鼎「学歴や身長が一定以下でも、その中に珠玉の人材が混じっている可能性は十分にあるのに、そういう人を門前払いするというのも、すごくもったいない話だと思うけど。」

愛原「同感だな。ただ、あくまでコストの問題なんだ。ちなみに企業などが人材のマニュアル化を進めたがるのも、その方がコストが浮く場合が多いからだ。本音で言えば、その人、その人の人格や適性に応じて丁寧に割り振りたいが、それをやると手間が半端ない。だから管理コストを浮かす為に、この大学の者は何割こっち何割あっち。ここ出身の者は何割こっち何割あっち。この学科の者は自動的にこっち。この部活の者は自動的にこっち。みたいな感じでマニュアルに従い、機械的に配分していく。その方が管理コスト的にはずっと割安になるからな。」

鼎「ただ機械的な配分をすれば、どうしても適正外の仕事に割り振られる人材の割合も増えるよね。あるいはとんでもない欠陥持ちの人材が、あやまって混入したりとか。」

愛原「だから足切りが行われる。一定偏差値以下の学校の出身者は、能力不足の確率が高くなるから自動的に採用カットとか。一教科でも赤点があるなら、その教科の能力を必要とする部署にたまたま配置した際にトラブルの火種になるから、自動的に採用カットとか。」

鼎「けどそれをやると、特定の部署に配置すれば抜群の活躍が見込めるような人材でも、不適格な部署に配置すればトラブルの火種になるという理由だけで、不採用にしてしまうリスクが高まるよね。営業職に回せば大活躍間違いなしの人材なのに、経理としては使い物にならないという理由で、採用自体を見送ってしまうくらいのもったいなさというか。ピッチャーとしては一流間違いなしなのに、走塁技術が絶望的という理由でベンチ外に置き続けるようなものというか。」

愛原「ただ公務員的な職場だと、そういったいわゆるゼネラリストが重用される。何をやっても50点みたいな人材だな。逆を言えばある分野では90点だけど、別の分野では20点みたいなとがったスペシャリストは、全く尊ばれない。たまたま配属された部署が20点の成果しか上げられない部署だと、トラブルの火種になる恐れがある。そして他の分野で90点の成果を上げられようと、現実問題として20点の評価しかされず、そこで出世が止まるからだ。」

逆沢「ただ世の中の流れとしては、脱属人化というか、マニュアル化が進んでる気もするし。つまり世の中自体も、スペシャリストよりもゼネラリストをより望むような世の中に変わりつつあるという事かねー? 何をやらせても、最低限の仕事くらいはこなせる無難な人材。マニュアルに定められた程度の仕事くらいは、無難にこなせる人材。難しい仕事や、独自の判断が必要な作業までは任せられないけど、その代わり、与えられた以上の余計な仕事もしないような、計算できる人材。みたいな。」

鼎「だとすると、高学歴の人程、採用されやすい気もするよね。高学歴だからといって一芸に秀でているとは限らないけど、とりあえず総合点の高さだけはある程度保証されてそうだから。何をやらせても最低限の仕事くらいはこなしてくれそうな確率も高そうというか。」

逆沢「事務系の公務員みたいな、採用の時点で、特殊な専門スキルの習得を条件としないような職場だと、なお都合良さそうね。専門スキルは採用後に覚えさせたら良い。とりあえず専門スキルを習得できそうな程度に、地頭とか、総合力があればいいって感じになりそうだから。」

鼎「採用時に専門性はいらない。専門知識は採用後に覚えさせたら済む話だから、とりあえずマニュアルを理解し、マニュアル通りに行動できそうなだけの総合力があればいいというのが、今の世の中のトレンドだとすれば、スペシャリストが中心の技術職とか、中小企業がすたれていくのも当然の世の流れという事になるのかな?」

愛原「真面目な話。今の日本政府というか、少なくとも菅政権は、日本の生産性の低さを中小企業の生産性の低さのせいにあると位置づけている。そして中小企業の生産性の低さの理由に、属人性も挙げているようだから。」

逆沢「属人性がある程、生産性は下がるものなのか?」

愛原「俺は、そう思わんが、政府の偉い人はそう考えてもいるらしい。属人性が高いという事は、仕事の汎用性が低く、代替が困難で、他人に仕事を継承させにくい。だから生産性が低くなりやすいという理屈らしい。」

逆沢「中小企業の生産性というか、賃金が低いのは、単にオーバーストアなだけだろ? だから過当競争になって、安く買いたたかれるというか。まぁ大企業の場合は、故意に分社化、グループ化するところも多いし、なぜそれをするかといえば、その方が賃金とかを抑えられるかららしいけど。同じ仕事をさせてても、トヨタ本社所属の社員にやらせると10かかる人件費が、トヨタグループの系列子会社なら8で済むし、さらに外注だと6で済むみたいな感じで。」

鼎「自社内でやろうとすればトータルで10000円かかる仕事を、子会社なり外部の中小企業に外注したら7000円で済むって話だよね。でもそれって、親会社が3000円分トクして3000円分生産性が上がる代わりに、下の会社が3000円分安く買いたたかれて3000円分生産性が下がるだけだから、日本全体での生産性はプラマイゼロだと思うけど。」

逆沢「表面上は、大企業の生産性は悪くないのに、中小企業の生産性の低さが足を引っ張っているように見えるけど、実際には大企業が中小企業に負担を押し付けてるから、そう見えるだけって事か? つまり仮に中小企業の立場が強くなって、10000円の仕事を10000円で受けられるようになったら、中小企業の生産性は3000円分上がるけど、大企業の生産性は3000円分落ち込むから、やはり日本全体の生産性は変わらないと。」

鼎「結局の所、属人性と生産性との関係はあまり無かったりするのかな?」

愛原「有る無いの二極で言えば、有るに決まってるが、それはプラスにもマイナスにも作用する。あと中小。特に零細になるほど、属人性が高くなるのも当然の話だ。なぜなら、誰がやっても成果が同じになるようなマニュアル業務だけで勝ち残れるほど、中小企業や自営業は甘くないから。中小企業は、大企業と比べて少なくともスケールメリットに劣る以上、能力が対等以下なら、値段を落とすしか対抗手段が無くなる。つまりマニュアル化すれば生産性が上がるのでは無く、さらに付加価値を上げてマニュアル人間以上の仕事ができないと、勝負には勝てないのだ。」

逆沢「属人化してるから、生産性が落ちてるのでは無く、属人化、スペシャリスト化しないと勝ち残れない業界という方が正しいと。汎用のカレーで勝負するのでは無く、それ以上にうまいカレーを作れないと、(値段などを下げない限り)勝負に勝てない世界というか。」

愛原「中小・零細だと、腕の良い職人は、すぐに独立してしまうという構図もあるわな。たとえば土建屋関係だと、雇われて最初は見習いから始まるが、当然ながら見習いなので、給料は激安だ。そして親方も、見習いに対して、そこまで親切丁寧に仕事を教えてくれるわけでも無い。なぜなら一人前になった職人は、遅かれ早かれ一人親方として独立してしまうからだ。大企業なら高い給料を出して一人前以上になった熟練の職人をつなぎ止める選択肢もあるが、この業界にそんな体力はないので、腕の立つ職人になればなるほど、いずれ独立していく確率は高くなる。」

逆沢「まぁプロ野球でも、一流になればなるほど、安い年俸でつなぎ止めるのが難しくなるからねー。高給を負担できないのが分かりきってる中小・零細企業なら、もっと当然というか。だから見習いに教育費をかける気も無い。下手に早く一人前になられると、それだけ早く独立なり転職されるだけだから。」

鼎「この辺は、IT土方と言われる業界とかも同じだよね。熟練の域に達したシステムエンジニアさんなりプログラマの人程、どんどん独立していくというか。」

逆沢「というかゲーム業界もそんな感じだろ。プログラマだけでなく、原画家も、音楽屋も、シナリオライターも、一人前になるとどんどん独立していくというか。それをずっとつなぎ止められるのは、体力があるか、その人を中心とした優れたマネジメントができるか、業績好調な会社だけで。だから会社によっては、はじめから割り切ってて、プログラマも原画家も色塗り屋も音楽屋も、全部外注という所も珍しくないというか。」

愛原「実際、外注にした方が効率が良くなる事も多いからな。直接雇うと、仕事のあるなしに関わらず、毎月決まった額の給料を払わなくてはならなくなるから。それよりは、必要なときだけ雇って必要な額を払った方が、小回りがきくし。だからこの手の業界では、雇っても見習い枠。一人前になったら一人親方として独立。一人親方の内、商才がある者は見習いを雇って親方に。みたいなのが、一つの流れになりやすい。」

逆沢「ただ、そういう業界の流れが分からない人からすれば、中小企業は人材育成教育がおざなりだから、生産性が低いみたいな批判につながりやすいと。」

愛原「零細規模の会社の親方からすれば、自分の仕事の手を止めてまで、見習いに手取り足取り教えてやれる時間も確保できないし、さらにいえば早く一人前にしてやったところで、その分早く独立されるだけだからな。漫画家とかでもそうだろ?」

逆沢「腕の良いアシスタントほど、より高い報酬を払ってくれる漫画家の元に移籍したがるだろうし、自分自身が漫画家としてデビューできそうなくらいの地力がついたなら、独立した漫画家になりたいと思うのも普通だろうからねー。というか雇ってくれてる漫画家自体、あと何ヶ月、連載が持つかも分からない業界だし。いつクビになってもおかしくない業界で、独立や転職を視野に入れない方がおかしいというか。」

鼎「漫画家さんも、土建屋さんやIT屋さんや飯屋さんと同じで、典型的なスペシャリストだよね。マニュアル通りの事しかできないというか、誰でもできそうなレベルでは生き残れない職業の人達というか。」

逆沢「もっともそんなスペシャリストばかりではないけどね。タクシー屋さんとか、運送屋さんとか、誰にでもできるとはとても言わないけど、比較的スペシャリストとしての敷居が低そうな業界もあるし。」

愛原「仕事が丁寧とか、早く来てくれるとか、評判が良いとか、そういった付加価値が無い場合は、オーバーストア気味である程、価格競争にならざるを得ない苦しさはあるかも知れんな。まぁオーバーストアに関しては、銀行であれ、石油メジャーであれ、大手小売りであれ、どんな巨大企業でも共通の問題だから、中小企業だからという理由で特段に問題意識を持つ類いではないだろうけど。」

逆沢「大企業でも、合併とかするとなったら一苦労なのに、中小企業同士の合併なんか、もっと無理だろ。大企業に買収されるならともかく、ほぼ同格の中小企業同士で合併しても、どっちが新会社の主導権を握るかで、まずもめるだろうし。というか小さくとも一国一城の城主なら、ほぼ同格の会社の一従業員として頭下げて給料をもらう身分に成り下がるくらいなら、辞めて一から独立する方が、余程気楽だろうし。」

鼎「そもそも合併したからといって、仕事が効率化される保証も無いよね。ずっと休載してる【HUNTER×HUNTER】の作者さんと、連載終了した【鬼滅の刃】の作者さんを共同経営者とする法人を設立したからと言って、それで【HUNTER×HUNTER】の連載が早まったり、【鬼滅の刃】を上回る人気新作が発表される保証が全然ないようなものというか。そもそもどっちがどっちの子分になるかでも、もめるかも知れないし。」

愛原「スペシャリストの多くは、自分が仕切るからこそスペシャリストして最大の効果を発揮できるからな。他人に仕切られたら、スペシャリストとしての効果は大抵弱くなる。彼らが独立したがるのも、他人に自分の仕事を仕切られたくないというのはあるだろうし、な。」

鼎「政府の思惑としては、優秀な職人のスキルをマニュアル化する事で、生産性を高めたいという意図のようだけど、それは人気漫画家をマニュアル化するような机上の空論でしかないという事かな?」

愛原「先人の素晴らしい知恵や技術を後世に伝える仕組みを作りたいという意欲は、高く評価したい。しかし一流の野球選手が一流の野球指導者になるとは限らないように。人気漫画家の弟子が漫画家として成功する保証が全く無いように。スペシャリストは教育によって、ましてマニュアルによってのみ、育成できるものでは無い。一流のプロ野球選手にしろ、人気漫画家にしろ、彼らを作るのは、それを志望する人間の数だけだ。志望する人間が多い程、ピラミッドの頂点部分も高くなる。土台となる人間(志望者)の数自体が少ないならば、その業界の頂点に立つ人間の質も、大抵はそれ相応にしかならない。」

逆沢「スポーツの世界は、特にその傾向が顕著ね。競技者人口が少ない競技ほど、世界で通用するような人間の割合も少なくなって当然というか。」

愛原「中小企業の質が落ちているとするなら、中小企業を志す若者の数が減っているというのも、あるかも知れないな。あるいは、中小企業自体が大企業のシステムに迎合して、マニュアル化や系列化を進めすぎた結果、昔気質の職人が減って、大企業でもできる事を、安く請け負う事しかできない中小企業ばかりになってしまったとかな。」

逆沢「中小企業ならではの強みを失って、大企業の劣化型に成り下がってるってか。」

愛原「たとえば【銀行と信用金庫の違いは何か?】とかよく言われるが、本来、銀行と信用金庫は、存在する目的自体が違うからな。もっといえば、都市銀行(いわゆるメガバンク)と地方銀行も、実務の中身が大きく異なる。たとえばメガバンクは大企業相手の商売が中心で、零細企業相手の商売はほとんどしていない。個人相手に至っては下手すると赤字覚悟の慈善事業状態になっている。逆に信用金庫は非営利法人と法律に定められており、完全に地元密着。地元に対する経済的支援の為の組織だ。地方銀行は、その間だな。つまり信用金庫は、メガバンクの劣化版ではなく、目指す機能自体が全く違うのだ。メガバンクに信用金庫の代わりはできない。なぜならメガバンクは、地元特有の事情に疎く、中小企業相手の商売のノウハウも無いから。下手にメガバンクが信用金庫の縄張りに首を突っ込んでも、赤字にすらなり得る。中小企業とは、本来そういう存在のはずなんだ。」

逆沢「大企業がやるには、きめ細かすぎる部分に手が届くような業務を請け負えるのが、中小企業の本来の強みって事ね。」

愛原「冒頭に触れた通り、大企業はマニュアル化が顕著過ぎて、細かい人事起用なども苦手だからな。たとえば一流の料理人は、ココイチやワタミのような系列食堂とは相性が悪い。ココイチやワタミに求められるのは、どこのお店に通っても大差なく保証されたマニュアル通りの味であって、一流シェフならではの独特の味ではないからだ。」

逆沢「そういう一流シェフのようなスペシャリストの働き場を提供するのが、中小企業って事ね。」

愛原「働き場というか、大抵は一国一城の主だけどな。形式上は雇われでいても、魂は自営業だろう。プロ野球選手と同じ。あるいはそれ以上に。気に入らなければ、いつでも移籍してやる。辞めてやる。独立してやる。そんな気概に満ちているというか。」

鼎「マニュアル化されて、画一化された作業ばかりを強要される大企業では物足りないような優秀な人材が、その手腕を遺憾なく発揮できるような環境がもっとあればいいと思うけど。」

逆沢「けど今の日本では、そんな労働環境があまり無いのよね。日本では期間工として配属されたら、ずっと期間工。人よりどれだけ丁寧かつ迅速に作業を終える能力を持ってても、ベルトコンベアの速度以上の作業をする事は許されない。故に自分の有能さを見せつける機会も無く、出世の機会も得られない。ノンキャリアはどこまでいってもノンキャリア。二等兵上がりはどこまでいっても士官学校出身者のようにはなれない。そんな感じというか。」

愛原「そもそも駒や歯車扱いの彼らに、優れた能力は期待されてないからな。不祥事さえ起こさなければそれでいいというか、マニュアル通り実行できるだけの能力さえ足りてれば良いという感じだろう。だから能力値みたいな概念が、そもそもない。能力査定も人事査定も必要ない。だから昇給も本来は必要ない。そんな扱い。正規公務員みたいにカネが余ってる(?)組織に所属していれば、不祥事さえ起こさず、マニュアルからはみ出す事さえ無ければ、自動昇給の枠組みに入れるが、そうでなければ昇給自体が困難だ。だって昇給させてまで、そいつを引き留めなければならない理由がないから。代わりはいくらでもいるから。コンピニバイトのように、そもそも応募してくれる人すら集まらない状況になったら、さすがに昇給せざるを得ないけどな。」

鼎「昇給というのは、その人で無ければ務まらないような属人性が高まった事に対する対価だよね。本来。たとえば入って間もないバイトでは困難な、ちょっと複雑な仕事をスムーズにこなせるようになった事に対する対価というか。そしてそういう誰でもできるという訳にはいかない難しい仕事を、どんどんこなせるようになっていく事で、どんどん昇給していくというか。逆を言えば、ベルトコンベアから流れる商品を扱うような仕事は、その仕事を続けている限り、何十年続けようと、絶対に一定以上、昇給していく見込みは無いと。もっと早く流れるベルトコンベアとやらが存在して、そこへシフトを回されて、それでもこなせたりしたら、さらに昇給の見込みもあるかも知れないけど。」

逆沢「つまりマニュアル化された仕事に従事してるような人材は、属人性0%の扱いを受けても仕方ないって事か? その人が実はどれだけ有能であっても、求められた以上の能力はそもそも必要とされてないから、それを評価される事も無い。仮に1.5倍の仕事をこなしても、別の仲間が0.5倍の仕事しかこなせなければ、トータルの仕事量は同じだし、経営者からみれば、予想範囲内でしかないから、その内訳にいちいち注意を払うこともない。と。」

愛原「1.5倍の仕事をこなしてた労働者がアホらしくなって、サボりだした結果、トータルの仕事の成果が予想の8割以下とかなったら、さすがに経営者側も原因究明と対策に乗り出すだろうけどな。ただ予想通りの数値内で収まってれば、現状維持、計算通りという事で、(余程、暇で無い限り)その内訳にはいちいち注意は払わないだろうな。」

逆沢「戦争で、3000の兵の損失予定が5000にふくれあがったりしたら、さすがに原因究明と対策に乗り出すだろうけど、予想通りの3000で収まってたならば、その内訳にいちいち関心を払ったりはしないって事ね。その中に働き者もいればサボり屋もいる事は織り込み済みだし、そこに細かい干渉をしても、簡単にどうにかできる問題でもないのは分かりきってるから。」

鼎「つまり駒扱いでは無く、人間扱いしてもらいたければ、属人性の高い環境においてもらうしかないという事かな?」

逆沢「そういう意味では、中小企業のような小規模の組織の方が、マシなのかもね。一人一人、細かい部分に目が届きやすいというか、一人一人の適正に合わせた人事運用をしないとまずい程度には、ゼネラリストとしての性能が低い人材しか集まりにくいだろうから。」

鼎「ただ残念ながら、ブラック企業は、中小企業の方が多そうだけど・・・。」

愛原「使い捨て前提であれば、規模の大小に関わらず、人間扱いされないのは同じだろう。ポイントは、しっかり適正などを把握してもらえるか? また不満や要望を伝えやすい環境にあるか? そういう風通しの良さの方だろうな。」

鼎「適正の把握という意味では、ゲームの世界は本当に都合が良いよね。この人はこれに向いているとか、この仕事はやらせてはいけないというのが、はっきりとパラメータで表記されてるから。だから適性を無視したマニュアル通りの一律配置をされずに済むというか。」

逆沢「ゲームの世界は、大抵人材不足でもあるから、経営者(プレイヤー)も、必死で人事を考えるしね。部下が怒って去ってしまわない程度には福利厚生(忠誠管理)にも気を配ったりもして。」

鼎「そう考えると、部下を人間扱いというか、大切にしたくなる程度には、人材不足の世の中の方がいいという事かな?」

愛原「人材不足のブラック企業ほど、あの手この手で、従業員を辞めさせないように拘束・洗脳してくるから、その辺も一概にはいえないけどな。結局のところ、経営者に何とかしてもらおうという意識では無く、労働者側が属人性を高めていかないと駄目だろうと、俺なんかは思う。」

逆沢「労働者自身が、自分にしかない価値を持たねばならないってか。言うは易しね~。そりゃ成功したプロ野球選手とか、漫画家さんとか、見てたらそうなんだろうけど。」

愛原「別に、一労働者の立場でも、属人性を高める方法はいくらでもあるぞ。たとえば、太い顧客を抑えている営業マンなんかはやっぱり強い。ソイツを迂闊にクビにしたら、太い客を失う事になるので、経営者もその営業マンをぞんざいに扱えない。経理マンでも、中小企業には強いのがかなり多い。中小企業では、経理の中核部分を一人でやってるような所も多く、そいつがいきなり辞めると、経理業務が止まりかねないからだ。」

鼎「チェーン店とかでは、正社員よりも強いバイトリーダーとかも、いるそうだよね。そのバイトリーダーがいないと店が回らないレベルで、影響力が強いというか。」

愛原「昔気質の職人が若手に技術を伝えたがらない一因も、この属人性による自分の居場所の確保という要素があるだろう。自分しか扱えない技術を死守できれば、体力のある若手に自分の居場所を奪われにくくなるからな。」

逆沢「ただ、経営者側は、そういう属人性を激しく嫌うけどね。特に経理が属人性を発揮し出すと、不正経理をされて会社の金を私的に使い込まれても容易に発見できなくなるから、できるだけ透明化とか、マニュアル化を進めたがるというか。」

愛原「経営者側としては、当然の判断だな。特に大企業になるほど、マニュアル化を重要視する傾向になる。特定の誰かに経営の重要な部分を握られる程、危険なものはないからだ。だから、いつソイツが辞めても困らないように、連絡や継承手段を密にする。特定の営業部長に顧客を握られないように。特定の経理部長に会計を握られないように。特定の職人に重要な仕事の部分を握られないように。ありとあらゆる手段で、マニュアル化を進めたがる。それは組織防衛の必須事項であると同時に、人件費カットの最良手段でもあるからな。特定の誰かしかできない仕事を、誰にでも務まる仕事に落とし込むことができれば、特定の誰かを高給で縛らなくとも済むようになるし。一番の理想は、派遣社員やパートでも務まる仕事にまで落とし込むことで、そうなれば時給数百円で働かせるのも不可能ではなくなる。」

鼎「できるだけマニュアル化したい経営者側と、できるだけ属人化したい労働者側の思惑が、完全にぶつかっちゃってるよね。」

逆沢「そういう意味では、中小企業の方が、労働者にとって実は有利なのかな? 営業マンも、経理マンも、職人さんも、絶対数が少なくて、一人に対する依存度が高いから、どうしても属人性が高くなりやすいという意味で。しっかり頑張れば、店にとって無くてはならない人材にまでなりやすく、そこまでのし上がれば、決してぞんざいには扱われなくて済むという意味で。」

愛原「但し、無い袖は振れないという原則は覚えておかねばならない。いくら会社側から必要な人材と思われても、売り上げ以上の給料は払えない。だから財政基盤の弱い零細企業では、一人前になるとどんどん一人親方として独立していくような文化もあるわけだからな。」

逆沢「属人性を高めるのは大事だけど、その先にある独立も意識しておいた方がいいってか?」

愛原「実力と人脈を併せ持つ優秀な営業マンなり、経理マンなり、職人であれば、もっと金払いの良い会社に転職することも容易だろうし、場合によっては自営業者・起業家として独立する事も十分可能だからな。零細企業だと後継者不足な所も多いから、運が良ければ後継者として会社を譲られる事も十分あり得るぞ。」

鼎「そういう意味では、【鶏口となるも牛後となるなかれ】ということわざは真理なのかな? 大企業の派遣労働者としてベルトコンベアの横で作業したり、全国チェーン店でレジ打ちを続けるよりは、小さな会社でも、そこで重要な仕事を任せられる方がはるかに未来は明るいというか。」

愛原「マニュアル化された仕事を何年続けても、つぶしは効かないからな。」

逆沢「事務系の公務員は、特につぶしの効かない職業の代表格のように言われるけど、やはりマニュアル業務が多くて専門性が乏しいからかな?」

愛原「それもあるが、横方向の転職が難しいというのが一番だろうな。たとえばトラックの運転手を人間関係で辞めても、別の運送会社に転職するのは難しくない。看護士なんかも同様だ。しかしどこかの市役所を人間関係を理由に辞めたからといって、その業務ノウハウをもって別の市役所に転職するのは至難だろう。とかいって役所で得られたスキルを異業種で発揮するのは、なお難しい。まぁ、そういった再就職の難しさと、元々の職場の労働環境の良さを組み合わせたら、公務員の離職率の低さは当然だし、そりゃ金融機関も最大レベルの信用度をもってカネを貸し出すだろうなとも思う。」

逆沢「非正規でない公務員のような待遇ならともかく、そうでないなら迂闊にマニュアル化されまくった仕事に就くのは、危険って事か? 誰でも務まると思われているが故に、昇給も難しく、労働者が余り気味になると簡単に首を切られる可能性もあるし、さらにつぶしも効かないから。」

鼎「やっぱり【貴方だから必要だ】と言ってもらえるような、属人性の高い仕事に就きたいよね。人間として扱ってもらう為にも。」

愛原「経営者側は、できれば人間と扱うよりは駒と扱いたい。だからマニュアル化したい。使い捨て容易な存在にしたい。そう考えるだろうけど、な。」

逆沢「けどその結果、ロボット・サラリーマンがそのまま社長になったような、大企業も多いけどね。ビジョンもない。ただ惰性で動いてるような。」

愛原「まぁ政治の世界でも、イエスマンだけが出世するような異常事態が続いてるからな。そりゃあ人間味もなく、ビジョンもなく、正義感もない、非人間的な人間が上に立ち続ければ、国力も衰退するだろう。マニュアルを作るのも、ロボットを作るのも、本来は人間らしい人間の役割なんだが、人間がロボットを作ってるのでは無く、ロボットがロボットを作っているのだから、成長もビジョンも無く、ただ惰性で同じものを作り続けて衰退するのも当然だろうというか。」

鼎「属人性も何もないよね。ただ忠実なイエスマンであればそれでいい。逆にその人にしか言えないような異論を挟むような者は真っ先に潰されるとすれば。」

愛原「まぁ、組織としては【その人にしかできない仕事】なんてものがあると、その人にキンタマを握られたような状態になるから、忌避したがるのは分かる。しかし世の中で必要なのは、【その人にしかできない仕事】ができる者の方だ。その人でなければ描けないような面白い漫画を描ける人。その人でなければ作れないような、おいしい料理を作れる人。その人でなければ務まらないような、難しい業務を成し遂げられるような人。誰にでも務まるような仕事しかできない人をどれだけ集めても、それでは競争には勝てないのだ。(厳密にて言えば、大企業であればスケールメリットで中小企業を押しつぶすくらいは可能だが、自分よりも大きな、たとえば国際的巨大企業などが侵略してくると、逆に一方的に押しつぶされるだけになる。)」

鼎「競争とかは興味ないけど、駒とか歯車扱いされて、人間扱いされないのは嫌かな? イエスマンとかロボットとか、そんな扱いも嫌というか。」

逆沢「使い捨ての兵士1とかは、確かに嫌かもね。それよりは多少は厄介者と思われても、武将扱いしてもらう方がいいと言うか。少々ヤバイ性格パラメータであろうが、酷い低ステータスの持ち主だろうが、とりあえず何かしらの一芸があれば、その一芸を活かしてくれるような部署に配置して、それなりに活躍もできるだろうし。厚遇もしてくれるだろうし。」

愛原「一芸も無いのに、厄介者の俺なんかは、どうなるんだ?」

逆沢「その酷い性格を直すか、何らかの一芸を身につけないと、斬られるかもね。余程の人材不足であるか、人材コレクターの主に拾われたら、とりあえず窓際に置いてくれるかも知れないけど。」

愛原「まぁ属人性0の兵士1のままでいるよりは、無能キャラでも武将というか、人間扱いされて、窓際に置いてもらえる方がマシだな。」

逆沢「やっぱり斬っちゃおう♪」

愛原「やめて!」









過去のたわごと 
 2020年 9月27日 信用(信用創造) 9月13日 犯罪都市
8月30日 同行するヒロイン、同行しないヒロイン 8月16日 まとめ役としてのリーダー
8月2日 なろう系主人公とやれやれ系主人公 7月19日 安楽死
7月5日 イデオロギーの矛盾や対立を超えて幸福を実現する方法 6月21日 アピールする人、出る杭を打つ人
6月7日 間違いを改める方法  5月24日 コロナよりも、ゾンビよりも、米軍よりも恐ろしい集団の空気
5月10日 部隊長の決断 4月26日 集団ヒステリーと同調圧力 
4月12日 札束を無限に刷り続けるとどうなるか? 3月29日 借金取りの恐怖
3月15日 禅譲 3月1日 秩序志向のプレイヤーと混沌志向のプレイヤー
2月16日 (こまめな)人事異動(のススメ) 2月2日 忠誠度という名のゲームパラメータ
1月19日 恨み 1月5日 鞍替え
 2019年 12月22日 景気 12月8日 承認欲求に囚われないために
11月24日 黒幕としてのスポンサー 11月10日 プロスペクト理論とモブの生き残り戦略
10月27日 追い込まれた悪人キャラのダメージ・コントロール戦略 10月13日  いじめっ子キャラの特徴
9月29日 命令に背くNPC 9月15日 平等・公平を維持するためのコスト
9月1日 能力値とスキル 8月18日 地位を与えられた者(中間管理職)
8月4日 パニックホラーもののリーダー 7月21日 パニックホラーものの主人公
7月7日 許される人と許されない人 6月23日 愚民政策
6月9日 壊された人への対応 5月26日 新時代の脅威
5月12日 (攻撃の)大義名分 4月28日 前回の反省とキャスティングの話
4月14日 汚染された情報の拡散 3月31日 理想の選挙制度
3月17日 黙示 3月3日 あの世の世界
2月17日 うまくいかなかった革命後をどうするか? 2月3日 策略としての挑発
1月19日 腐敗した司法(正義の裁きの担い手)  1月5日 強きを挫き弱きを助くVS弱きを挫き強きを助く
 2018年 12月23日 悪の根源≒マウントしたいという欲望 12月9日 Steamのゲーム
11月25日 成り上がったダメ人間 11月11日 自分を強化する技VS敵を弱体化する技
10月28日 限界への挑戦 10月14日 「弱者=守られるべき善人」でない場合
9月30日 脅しによる支配 9月17日 信用できない情報だらけの社会の場合
9月2日 太鼓持ち 8月19日 連続攻撃
8月5日 信用スコアに支配された社会 7月22日 内通者
7月8日 人件費コスト管理ゲーム 6月24日 忠義者キャラ
6月10日 欠陥つき有能キャラの処遇 5月27日 邪悪な独裁者に支配された組織のメンバーの挙動
5月13日 邪悪な独裁者が健全な組織を乗っ取る方法 4月29日 論破
4月15日 正義の味方という名の制裁者 4月1日 平気で嘘をつける人たち 
3月18日 公正世界仮説 3月4日 被害者叩き 
2月18日 政治力 2月4日 統率力 
1月21日 優秀すぎるライバルが現れたとき  1月7日 素性を表す記号としての肩書き
2017年 12月24日 フリゲの雑談  12月10日 賤民階級
11月26日 個性づけとしてのパラメータ 11月12日 宿敵宣言
10月29日 大同団結 10月15日 品質について
10月1日 華麗な策略、汚い策略。その違い 9月17日 平等主義と反平等主義
9月3日 ファン型オタクとマニア型オタクの違い 8月20日 ツイッターの利点と問題点 
8月6日 大抜擢された人材 7月23日 誇りと傲慢
7月9日 傲慢とマウンティング 6月25日 権威を利用するナイトども
6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神~命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方~捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤~エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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