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愛原様のたわごと(21年3月28日)






愛原「今回も引き続き、衰退する組織にありがちなものについて取り上げたい。今回のテーマは、不正の告発と隠蔽。」


逆沢「そのテーマなら、もうオチは分かりきってんじゃないの? 不正や不祥事の隠蔽は悪不正や不祥事の告発は正義。それ以外の何者でも無いでしょ?」

鼎「自浄作用というのかな? 人間は必ずミスもするし、欲に負ける事も多いけど、それによって引き起こされる不正をいかに抑制できるかで、社会や組織の健全性が分かるよね。」

愛原「そもそも不正というのは、すなわち余計なロスであり、余分なコストしか産まないからな。」

鼎「ただ、不正を抑えるのにも、少なくないコストがかかるよね。とことん厳しい監視国家にすれば、不正自体はかなり抑え込めるかも知れないけど、それを監視するコスト自体も決して安くないというか。たとえば万引きGメンをたくさん雇えば雇うほど、確かに万引きは抑えやすくはなるだろうけど、それをやりすぎると、今度は万引きによる被害額より、万引きGメンを雇う経費の方が上回って、結局意味が無くなるようなものというか。」

逆沢「なんか昔、食い逃げ犯は無闇に追いかけないのが正解みたいな主張の本を読んだ気がするけど、それと同じようなものかな?」

鼎「わずかな店員さんだけで運営してるお店の場合、下手に食い逃げ犯や万引き犯を追いかけると、その時間分だけ、実質的に営業不能になって、そちらの損害の方が大きくなるって理屈だよね。」

愛原「元々一人しか店員がいなかったり、複数居てもギリギリの店員数で回している状態で、たった一人でも店員が食い逃げ犯や万引き犯を追いかけて店からいなくなったら、店は実質営業不能(or困難)になってしまうからな。店員が少なくなった(orいなくなった)ら、悪い客にすれば店員が減って警備が手薄になった分、さらに悪事を重ねるチャンスになるし。まともな客しかいなくとも、店員が減った分だけ、会計が停滞・混雑したり、商品の提供が滞ったりして、客を長く待たせたあげく、怒らせるきっかけにもなりかねない。」

逆沢「けど食い逃げ犯や万引き犯を、ロクに捕まえようともせずに黙って見逃すのも、悪手だろ? そんな事をしたら、他の客にも示しが付かないし。そいつが味を占めて、また再犯しにやってくるかも知れないし。」

鼎「犯人の顔をちゃんと覚えていれば、とりあえず出入り禁止にする事で再犯だけは防ぎやすくはなると思うけど・・・。」

愛原「一番理想なのは、犯罪を未然に防ぐこと。犯罪する気自体を起こさせないことなんだろうけどな。」

鼎「それだったら、ダミーでもいいから、防犯カメラをたくさん設置したりとか。なるだけ店員を巡回させたりとか。いかにも抑止力になりそうな店内放送を繰り返したりとか。死角のない間取りにするとか。逃亡しにくいように入り口を絞ったりとか。商品にタグをつけたりとか。カバンを入店時に預かったりとか。前払い制にしたりとか。店によって、色んな防犯対策をしてるところがあるよね。」

逆沢「やりすぎると、客の足は遠のくけどね。誰だって疑われるのは心外だし。いちいちカバンを預けるみたいな、面倒くさいのも好きになれないし。店員さんにずっとストーキングされ続けるのも、気分悪いし。」

愛原「そこは店の魅力とのバランスだな。少々、監視の圧力は強くても、それ以上に品揃えが良いとか、安いとか、店に魅力があれば、それでも客はやってくる。まぁ、善良な大多数の客の立場からすると、監視の圧力が強い店はどれだけ魅力的でも嫌なモノは嫌なので、実際には適当な妥協線みたいな必要になるだろうが。製造業とかなら、気難しいオヤジが仕切っていても製品の質や価格さえ良ければ客は付いてきやすいが、サービス業の種類によっては、客の気分を害するようなサービスしか提供できないと、それだけでセールスポイントの大部分を失うからな。」

鼎「特定の生物だけに効く超音波みたいな感じで、悪い人だけに効く圧力みたいな工夫ができればいいのにね。普通の客にはなんのストレスもない快適な店だけど、悪い客にはしっかりと圧力がかかる工夫というか。」

愛原「目立たないところにある防犯カメラとかなら、比較的そういう工夫といえなくもないだろうな。普通の善良な客からすれば、視界に入りにくい天井近くの防犯カメラとかは、そもそも存在自体が目に入りにくいからストレス自体かかりにくい。しかし悪人からすれば、店内を見渡して死角を探ろうとすればするほど、あちこちに防犯カメラがあるのだけが目に入るから、否応なく圧力がかかるみたいな。」

逆沢「まー、悪事というのは一度実行されてしまうと、見逃すにしろ、探すにしろ、捕まえるにしろ、罰するにしろ、賠償させるにしろ、自前もしくは保険で補填するにしろ、色々面倒くさいから、実行されないように圧力を掛けて、未然に防止するという考え方自体は残念ながら否定できないわね。」

愛原「そういう事。不正防止はそれなりにハイコストではあるが、費用対効果が得られる範囲で、できるだけ抑止力の方に予算をかけたい。一度犯罪や不正が実行されてしまったならば、被害者の背負う負担や苦痛も相当だが、場合によって、警察なり、裁判所なり、拘置所なり、刑務所なり、社会復帰支援施設なり、色んな社会全体のリソースも消費して、更正や賠償・補償の為に、とんでもない予算と時間と労力を費やす羽目になるからな。」

鼎「不正に対する抑止力が高ければ、不正の件数自体を抑えられる。不正の件数自体が少ないならば、質の高い捜査や事後処理が可能になる。その結果、見逃される不正の件数自体も抑えられ、それ自体がさらに不正に対する抑止力になる。良い事づくめだよね。」

逆沢「逆もしかりね。不正に対する抑止力が低ければ、不正の件数自体もその分だけ増えていく。不正の件数が増えたら、警察の捜査も、裁判所の裁判も、どんどん遅れていく。その結果、見逃される不正や犯罪もどんどん増えていく。被害届を出そうとしても受け取ってもらえない。受け取ってもらえても、実質捜査もしてもらえないみたいになっていく。そして見逃される不正が増えて、ずるい人程得をするような世の中になる程、真面目に生きることが馬鹿らしくなって、不正に手を出す人間が増えていく。捜査機関や司法の判断もますます雑になり、見逃される不正が増え続ける一方で、えん罪も増えていく。刑務所も罪人(&えん罪被害者)であふれパンク状態。やがて、どこぞの犯罪都市みたいになっていくというか。」

愛原「じゃあ、その不正をどうやって抑止するか? となると結局の所、監視の強化というか、【常に誰かが見ているぞ】という状態の強化というか、【不正はすぐバレる】仕組み作りが必須になってくる。防犯カメラなり、ドライブレコーダーなりが、有効とされる所以だな。」

鼎「透明性の確保という事だよね。お金の流れを分かりやすくする事で、脱税を防いだり。公文書をちゃんと保存したり公開する事で、行政の不正を抑止したり。」

愛原「けど最終的にモノをいうのは、防犯カメラでも公文書でもなく、人だ。人がもみ消してしまったら、どんな防犯カメラも公文書も、無用の長物にしかならないからな。」

鼎「だから不正に気づいた時、不正が強く疑われた時に、人が勇気をもって動けるような体制を作る必要があるって事だよね。」

愛原「当たり前の話だが、防犯カメラにしろ、ドライブレコーダーにしろ、誰も異常に気づかなければ、いずれ上書きされて消去されるだけのものでしかないからな。公文書などしても、誰も異常に気づかないままなら、二度と見直されることはないだろう。最終的に異常に気付き、対処できるのは、人間だけ。そこは見落としてはならない。」

逆沢「最近は自動ブレーキとか、警報装置とか、機械が人間より先に気付いてくれる事も多いけど、それを受け容れるかどうかも、結局、人間だからね~。火災報知器が火災を知らせているのに、肝心の人間がそれを誤動作と思い込んで火災報知器を切ってしまって、大惨事になった事件とか。コンピュータが警告メッセージを出してるのに、それを無視して実行ボタンを押して大損害とか。あるあるだからね~。」

鼎「けど異常に気づかないケースだけじゃなくて、異常に気づいていながら、見て見ぬふりをする人もいるよね。」

愛原「腐敗した組織、腐敗した社会で、多く発生するものでもあるな。まさしく今回のテーマだ。」

逆沢「まー、不正を犯した当事者とか、不祥事の張本人とかなら、見て見ぬふりを通り越して、積極的に隠蔽に携わっていてもおかしくはないけどね~。」

愛原「それはどんなクリーンで、自浄作用の働く組織・社会でも、普通に起きえるものだから仕方ない。故意に悪い事をした張本人が、自ら進んで自分の悪事をカミングアウトして罰を乞うようなケースなど、ほとんどあり得ないからな。組織や社会が健全かどうかを量るなら、不正や不祥事に直接関わってない第三者の挙動こそみるべきだろう。たとえば、自分が不正や不祥事に関わっている訳でも無いのに、あえて隠蔽に荷担したり、あるいは見て見ぬふりをするようなら、その組織や社会は、相当に腐敗が進行していると思ってよい。」

逆沢「悪い人の動向ではなく、その悪い人を眺める第三者の動向こそが、むしろ肝心って事か?」

愛原「第三者の動向が、不正や不祥事に対する最大の抑止力の鍵だからな。第三者がみんな見て見ぬふりをするようなら、抑止力はゼロも同然。監視カメラも公文書も何の意味もなくなるし。割れ窓理論じゃないが、不正や不祥事に荷担する側の人間は、雪だるま式に増えていくことだろう。悪い事をしても罰せられずに済むなら、自分だけが真面目に我慢しててもしょうがないと誰もが考えるようになるからな。逆に第三者が不正や不祥事に対して毅然と対応できるなら、抑止力は否応なく高まる。割れ窓は直ちに修復され、落書きはすぐさま消され、窓を割ったり、落書きをした者がすぐに罰せられる世の中なら、好んでそんな悪さをする奴はいなくなるからだ。」

鼎「イジメとかも、そういう所があるよね。みんなが見て見ぬふりをするようなら、イジメはどんどんエスカレートしてもおかしくないみたいな。」

愛原「銀英伝で【政治の腐敗とは政治家が賄賂をとることじゃない。それは政治家個人の腐敗であるにすぎない。政治家が賄賂をとってもそれを批判できない状態を政治の腐敗というんだ】というヤン提督の名セリフが登場するが、これはおそらく100%正しい。組織や社会の腐敗は、悪人が不正を行うことで広がるというよりは、それを誰もが見て見ぬふりして掣肘できない事で広がると言った方がむしろ正確だろう。」

逆沢「【貧すれば鈍す】とか【衣食足りて礼節を知る】じゃないけど、人は生まれつき悪人とか善人というよりは、環境次第って所はあるだろうからね~。環境が良ければ凡人も善人になれるし、環境が悪ければ善人もやがて道を踏み外すようになる。不正の告発をした部下が左遷され、不正の手助けをした部下が出世するような世の中なら、多くの人が不正の告発をするよりも、不正の手助けをする方になびいてもおかしくないようなものというか。」

鼎「不正を見て見ぬふりしたり、不正の手助けをした方がマシな世の中になったら、不正が蔓延して、ひどい世の中になっちゃうよね。みんなずるい事しか考えない。自分の為なら他人を陥れても構わない。今さえ良ければ未来のことなどどうでもいい。思考停止して強い奴の言いなりになってた方が間違いない。そんな保身第一の狭い視野の人達だらけになったら、衰退一直線というか。」

愛原「そうでなくとも、不正を告発したり、糾弾したりするのは、それなりにエネルギーのいる作業だしな。不正を行う者は、その不正が表に出たり、糾弾されたりしないように、ありとあらゆる策を事前に講じるだろうし。つまりその策を突破する必要もあるからな。」

逆沢「策と言うよりは、単なる脅しの方が多そうな気がするけどね。【不正をばらしたら、痛い目に遭わせるぞ】的な。ヤクザから政治家まで、あらゆる悪党にとっての、定番の不正隠蔽手段の筆頭というか。」

鼎「シンプルだけど、もっとも効果的な不正の隠蔽手段でもあるよね。脅して黙らせるとか、脅して不正の片棒を担がせるというのは。」

逆沢「自分より立場の強い者に脅されたら、不正を告発したり、止めたりするのは、かなり至難な気もするわ。」

鼎「不正上等な悪い上司に辟易してる仲間は、いっぱいいるだろうし。みんなが集まってその上司を止めるなり、告発するようなのはできないかなぁ? 余程の独裁国家とか独裁的なオーナー企業というのでもない限りは、部下の大半に反抗されたら、さすがに上の人間も折れるしかないだろうし。」

逆沢「ストライキも視野に入れた大規模な抗議活動をすれば、上も折れざるを得ないって奴ね。部下の大半がストライキに入ったら、組織としての活動は事実上止まってしまうだろうから。」

愛原「最近の企業経営者は、それでも折れない奴も多いけどな。保育所なり福祉施設なりで、大量離職がしばしばニュースになってるが、要求を呑まなければ従業員がみんな辞めてしまうぞと脅してもそれでも経営側が屈さず、結局労使交渉決裂となってみんな辞めてしまうような事例も増えている。まぁ大企業や官僚組織の場合は、上役のスパイみたいな奴がいて、労働組合などが大きな動きを見せる前に、スパイが上役に計画を密告する事で、首謀者と計画そのものを未然に潰してしまうケースの方が多いだろうけども。いずれにしろ内部の力だけで、上層部の悪行を潰すのはそう簡単じゃない。」

逆沢「じゃあ、どうすりゃいいんだ?」

愛原「実名で諫言したり告発したら確実に潰されるような危険な状況で、かつそれでも不正を正したければ、匿名で外部に告発して、外圧で潰すしかないな。本当は外部の圧力などに頼らず、内部だけで自浄作用が働けば最善なんだが・・・。」

逆沢「けど匿名は、悪人が他者を陥れる定番の手段でもあるだけに、あまり良いイメージはないけどね~。匿名掲示板とかでも、匿名の影に隠れて、根も葉もない中傷をする奴が割と多い気もするし。」

愛原「それはどこまで情報を出せるか次第だな。週刊誌などでは匿名でのタレコミが当たり前に行われているが、だからといってその内容を一律に否定して良いものではない。週刊誌を通して内部リークされた情報がきっかけで、大スキャンダルになった例など数え切れない程あるし。重要なのは、匿名か否かではなく、証拠の中身。誰が撮った写真であろうと、誰が持ち出した公文書であろうと、そんな事は別にどうでもいいのだ。その写真の中身、その公文書の中身、そのボイスレコーダーの中身・・・。その情報の中身がちゃんとしたものならば、それだけで効果としては十分だからな。」

逆沢「言われてみれば確かに。まぁ不正を暴露された悪人からすれば、誰が撮った写真なのか、誰が持ち出した公文書なのかを、徹底的に暴き出して、悪事を外部に漏らした奴に制裁を加えたいだろうから、犯人は誰だ?とばかりに情報源の公開を迫るだろうけどね~。」

鼎「けど健全なマスコミであれば、情報源は絶対に明かさないと言われるよね。」

愛原「あのメディアは情報提供者を守らないなんて噂が立ったら、とんでもない事になるからな。一度でも情報提供者を売るような真似をした(のがバレた)ら、そんなメディアには誰も危険を侵してまで情報を提供しようとはしないだろう。」

鼎「けど世の中には、チクリ行為自体を悪とするような、奇妙な正義感の人がいるよね。守秘義務だの、箝口令だの、身内同士のマナーだの、色んな名目で。」

逆沢「役所の不正が週刊誌経由で表沙汰になる度に、【内部の人間しか知らないような情報が、簡単に外に漏れる今の日本が恐ろしい】みたいな主張をする人すらいるからねー。不正が表に出ないまま隠蔽され続ける方が余程、恐ろしいだろうに。」

鼎「小池東京都知事が、【黒岩神奈川県知事も賛同しているから】という理由で埼玉県知事と千葉県知事の同意を引き出して、黒岩知事には【埼玉県知事や千葉県知事も同意しているから】と説明して黒岩知事の同意を引き出すようなだまし討ちをした件を、黒岩知事が暴露した事があったけど、これに対しても【非公開会議の内容を暴露するなんて】とか、【その場で言えばいいのに、後になってから暴露するなんて】とか、色んな批判があったけど、それと同じ闇の深さを感じるよね。」

愛原「非公開会議だからといって、会議の内容を後で暴露してはいけないなんてルールはそもそもないし、そもそも嘘の情報で他県の知事を攪乱するような不正をやった都知事の悪事を告発した神奈川県知事の勇気こそ、むしろ褒めるべきだと俺は思うけどな(もちろんこの不祥事を表沙汰にしない事で、都知事に貸しを作るなどの交渉術に活用するのもアリ。都知事がその貸しに負い目を感じてくれればの話だが。)。後になってからとか、その場で言えばいいのにとかも、論外。何度も言うが、告発というのは、相当エネルギーを使う作業で、勢いに任せてやるものではない。事前にしっかり準備して、頭の中も整理して、悪人につけ込まれないように慎重にやるべきものだから、準備に時間をかけるのは当然。特に相手が強大であればあるほど、告発するタイミングも重要になるしな。他の大きなニュースがある時に告発しても埋もれるだけだし。敵が勢いに乗ってる時に告発しても、勢いのままに流されてやはり埋もれてしまう。自殺に追い込まれた財務相理財局の職員の遺族も、告発するまでに何年も時間がかかったが、これも当たり前。告発できる程度にまで頭の中が整理できるまでに、それなりの年月がかかってもおかしくはないし、できるだけ埋もれずに告発できるタイミングも限られるからな。」

鼎「悪意ある人は、いじめられた被害者やその遺族とか、性被害に遭った被害者が、何年も経ってから訴訟とか起こすと、【なんで今頃?】とか、【何らかの意図を感じる?】とか、【後で訴え出るくらいなら、なぜ被害に遭ったときに全力で抵抗しなかったのか?】とか、【そんな事、いちいちカミングアウトしてもらってもこっちは全然嬉しくないし、そんな事をするような性格だから被害に遭うんだよ】みたいな、ネガティブな感想を述べたがるけど、こういうのはすごく残念だよね。」

愛原「何らかの意図も何も、告発する以上は、最も効果的なタイミングでやらないと、空振りすると悲惨だからな。」

鼎「そういえば当時、東京オリンピック開会式の企画・演出を務める佐々木宏さんが渡辺直美さんを揶揄するようなLINEを送信した件の報道に関して、梅沢富美男さんや和田アキ子さんらも、【なんで今頃?】と批判したそうだけど、これも同様だよね。」

愛原「【なんで今頃?】って、今が一番効果的なタイミングだからに決まってるだろ? もっと言えば、今を逃すと後がないから。仮に東京オリンピック開会式の企画・演出の責任者が野村萬斎氏のままなり、MIKIKO氏のままなりだったら、この佐々木氏の不祥事は、永久に表に出なかった可能性は、正直俺は高かったとも思うし。」

逆沢「野村さんでもMIKIKOさんでもなく、佐々木さんが責任者に替わった事で、こんなヤバいオッサンに東京オリンピックの開会式を任せたら日本の恥になると考えた誰かが、それを阻止すべく動いた可能性もあるってか? 元の発想がアレだけに、最終案もアレの延長線のものにしかならない可能性もあったことを考えると。」

愛原「そこまでは分からんが、少なくとも佐々木氏に何らかの不満があった者が、リークした可能性は十分あるだろう。そしてガセネタでなかった以上は、それ相応の社会的制裁を佐々木氏が受けても、立場的に仕方ないのかなとは思う。」

鼎「政治家の不祥事とかも、大臣とかに就任して有名になった途端に明るみになるケースが多いけど、これも同じような理由かな?」

愛原「本来なら、下っ端議員であろうが、大物政治家であろうが、悪い事をしたら等しく裁かれるべきだろうけど、マイナーな政治家の不正が明るみに出ても、話題にもならず事実上の無罪放免で終わるケースも多いからな。10年前のツイッターがさらされてみたいな不祥事もたまにあるが、これも同様。なんで有名になった途端に、昔のことをほじくり出されて叩かれるんだ?との不満もあるだろうが、本来セーフだったものが有名になった途端にアウトになったというよりは、元々アウトなんだけど、無名であるおかげでスルーされただけでしかないからな。警察や裁判所が一日にこなせる仕事量に限度があるように、一般人が一日に認識できる不正の量にも限度があるから、マイナーな人間のマイナーな不正まで認識はされないというだけだ。何かのきっかけで広く拡散・認識されたら、学生のバイトのイタズラであろうが、宅配便の従業員の不適切な荷物の扱いであろうが、無名・有名関係なく叩かれるのは同じ。」

逆沢「イジメ問題なんか、その典型ね。大半のイジメは当事者周辺以外には全く認識されないままだから、どれだけ残酷な仕打ちが行われても世間からいじめっ子が非難される事は無い。しかし被害者が自殺したり、神戸市の教員イジメのように悲惨な現状が報道やネットで拡散されたりすると、あっという間に日本中でいじめっ子へのバッシングが始まってもおかしくないみたいな。無名だから許されたとか、セーフではなく、単に認識されるかどうかの問題で、広く認識さえされたら無名・有名問わずアウトはアウトというか。」

愛原「【なんで今頃?】と批判する人もいるけど、認識されたのが今だからという話でしか無い。悪事は悪事。不正は不正。無名だから許される。昔のことだから許されるというものではない。法律上は時効もあるが、これも法律上の処理の問題だけで、時効が過ぎたらその人の過去の悪事自体がなかった事になるという訳では無い(反省や償いをすることで許されることはあって良いが、反省や償いを一切しなくても、時間さえ経てば自動的に容認されるわけではない)。」

鼎「松本人志さんみたいに、結果的に未遂に終わった不祥事が暴露された事自体に不快感を隠さない人もいるよね。確かにあの人をからかったのは事実だけど、周りの人が諫めたのだから、それで問題は終わりにして良いはずで、蒸し返すべきではないみたいな。」

愛原「諫めたと言っても、内情が分からないからな。いじめっ子が【もうアイツ、殺しちゃえよ。】と冗談半分で言ったのを受けて、その取り巻きが【いや、殺しはさすがにヤバくね?】といって結果的に殺人が行われなかったとしても、それで済ませて良いとも思えないし、ましていじめっ子のイジメ自体が、その後、ピッタリ収まる事もないだろうからな。」

逆沢「まー、この手の不祥事は、身内の恥をさらす事を嫌う人が、必ず出るからね~。テレビ芸人である松本某からすれば、電通の佐々木某なんて、身内中の身内で、しかも大物だし。そりゃ佐々木氏の不祥事の暴露を非難する側に回っても全然おかしくないというか。」

鼎「学校のイジメ問題も、そういう側面があるよね。身内の恥というか、学校全体の評判が下がりかねないからという理由で、ひどいイジメが行われていても、それを隠蔽したり、矮小化したがる教師とか、生徒とか、PTAの役員とかは割といるようだし。」

逆沢「分かる分かる。校長や担任が隠蔽に荷担したがるだけでなく、一般生徒も、その件には触れたがらないというか、実質的に隠蔽に荷担する側なのよね~。【早く元の平穏だった頃の状態に戻りたい】とか。元の状態に戻るって事は、イジメを見て見ぬ降り続けてきた頃に戻るって事でもあるんだけど、それでも一般生徒からすれば、マスコミが学校を包囲したり、臨時の全校集会に何度も呼び集められたり、ネットで自分が通う学校の事をさらされ続けるような状態よりは、マシという事かも知れないけど。」

愛原「人は、不正か否かではなく、自分の利益を基準に行動する生き物なのかも知れんな。そこで悪事が行われていても、その悪事によって自分に不利益が降りかからないなら、放置しても構わない、みたいな。まして正義の遂行によって、面倒事やリスクが増えそうなら、なおそんな正義を遂行したいとも、されたいとも思わないみたいな。」

鼎「とすると、第三者に不正の告発などの正義を実行させるには、それなりの報酬が必要という事になるのかな?」

愛原「そうなるかも知れんな。ボランティア活動なんかも、決して見返りを求めない善意だけで行われている訳では無いからな。感謝してもらえるとか、尊敬されるとか、自尊心を満たせるとか、人脈が増えるとか、世の中の役に立つ事で自分の存在意義を高められるとか、お礼にもらえるコーヒー牛乳が至福なんだとか、その地を訪れるついでの買い物が楽しみとか、その人なりの見返りというか、報酬がちゃんとある。」

逆沢「無理矢理参加させられるようなボランティア(?)とか、サービス残業なんかも、ネガティブな意味での報酬があるからこそ、しぶしぶでも参加しているだけだからねー。参加しないと査定や内申点に響くとか、みんなに白い目で見られるとか。そういう参加しないことで被るマイナスを回避できるという報酬(?)があるからこそ、しぶしぶでも参加せざるを得ないというか。少なくとも決して無償の善意ではないのは同じと。」

鼎「不正の告発とか、諫言というのはリスキーでエネルギーも要する事から考えると、それに見合う報酬が必要とするなら、どういう方法がいいかな?」

愛原「悪人も、【不正の告発をする者を痛い目に遭わせる】とか、【不正に荷担した者を優遇する】みたいな、ネガティブな報酬をちらつかせるから、少なくともそれ以上の報酬を用意したいところだな。彼らの無償の善意だけに期待するのではなく。」

逆沢「けど、そこが厄介なのよね~。悪人を敵に回すと、大体面倒くさい事になる。というか、悪人はわざとそういう方向に持っていく事で、みんなが見て見ぬふりするように持っていくから。」

鼎「だから悪人に相対する仕事は、大体お役人の仕事になっているよね。一般庶民が背負うには、荷が重すぎる場合が多いから。」

愛原「その悪に相対すべき役人が腐敗してるケースも多いんだがな。というか、役人も人の子なので、労力に見合う報酬や圧力がなければ普通に手を抜く。役人が賄賂を受け取って当たり前の国でよくある構図だ。」

逆沢「そこはやっぱり庶民の方も、後押ししていかないと駄目って事か? 役人が腐敗していかないように。」

愛原「民主主義とか、三権分立とかも、そういう考えで成り立っているからな。王様が腐敗しないなら、そもそも民主主義も必要ない。政治家が腐敗しないなら、選挙もリコールも必要ない。けど実際には、放っておくと腐敗するから、外部の人間が外圧によって、腐敗した者を強制的に排除して入れ替えていける制度が必要になるわけで。」

鼎「お役所や大企業が頻繁に配属替えをやりたがるのも、腐敗対策だよね。本当は一つの部署をずっと任せ続けた方が練度も上がるし、そうしたいところなんだけど、それをやると手を抜いたり、癒着したり、不正が常態化したりするから、外部から定期的に人を入れる事で、腐敗を抑制していくみたいな。」

愛原「仮に警察官が腐敗したなら、その警察官を直ちに罰し、排除するシステム。政治家が腐敗したなら、その政治家を直ちに落選させるシステムが必要だ。でないと警察不祥事も政治家の腐敗もなくなる事はないだろう。」

逆沢「日本の場合は、制度は整っているんだけど、国民にやる気が無いのよね。面倒くさたがっているのか、見て見ぬふりしてるのか、腐敗による恩恵を受ける側なのか、カレー味のウンコよりは、ウンコ味のカレーのがマシと思って我慢してるのかは、知らないけど。」

愛原「ウンコ味のカレーも、カレー味のウンコも、どっちもアウトに決まってるだろ? ウチの会社はブラック企業だけど、転職先がもっとブラック企業の可能性もあるから我慢するとか、そういう【もっと悪くなる可能性】を口実に、既にある克服すべき課題を見て見ぬふりをする事自体が間違っている。極論を言えば、今に問題が無くとも、もっと良くなりそうな候補があれば、そちらにどんどん換えていくくらいの積極性があってちょうどいい。まともな先進国はそうやって政権交代可能な体制を維持し続けているし。まともな企業は、さらに良い商品を開発し続ける事で、競争から脱落しないようにしているものだ。最新の機械に買い換えても、不良品に見舞う可能性や、使いこなせない可能性があるから、使い慣れた老朽化していく一方の古い機械にしがみつくなんてやってたら、いずれ必ず衰退していくようなもの。」

逆沢「自分がわざわざリスクを犯して変えようとしなくても、誰かが変えてくれたらそれでいいって考えもあるかもね。怠惰な考えだけど。」

鼎「自分が通報しなくても誰かが通報してくれてるだろうと思ってたら、実はみんな同じ事を考えていて、結局、誰も通報していなかったみたいな話を思い出すよね。」

愛原「自分が怠惰なだけならまだしも、リスクを犯して変えようとしている人の足を引っ張るのだけはやめて欲しいけどな。勇気をもって不正をただそうとしている人に対して、【やるのはいいが、俺達、無関係な者を巻き込むな】とか言って、わずかな負担も引き受けようとしないのもすごく困る。」

鼎「【救急車が苦しんでいる患者の為に緊急走行するのはいいが、俺が利用している道路は通るな】と言ってるのと同じだよね。」

逆沢「【余分な公共事業を止めるのはいいが、俺の村の公共事業まで削減するな】も、同義かもね。不正をただすために他人に負担を強いるのは構わないけど、自分達も負担を背負うのは我慢できないみたいな。」

鼎「けど【イジメ撲滅は構わないが、報道でウチの学校の名前を出したり、生徒やその家族にインタビューしたり、警察が生徒に直接事情聴取するのはするのは止めて欲しい。無関係の生徒の学業の邪魔になるから】という人は、割といるよね。」

逆沢「お前らが見て見ぬふりして、小さな芽の内に自浄作用を全く働かせなかったから、騒ぎが大きくなっただけなのに、なに被害者ヅラしとんねんって感じね。第三者に事情を聞くことが状況把握と証拠固めに必要なのに、第三者を巻き込むなって、それでどうやって真相にたどり着けるねんとも思うし。」

愛原「【身内の恥を外に暴露するな】的な隠蔽思想の者は割といるけど、だったら外に漏れる前に自浄作用を働かせろよと思うわな。くさい物に蓋をして、見て見ぬふりをする事で、自浄作用を働かせた気になるなというか。」

鼎「そういう人は、不正をただすのは誰かの仕事と思い込んでる節があるよね。あるいは不正をするような悪人が悪いんだから、悪人にケツを吹かせろみたいな。だから政治家が不正をしても、政治家の批判はするけど、その政治家を辞めさせるような行動は一切取らない。悪徳政治家が自分で反省して、自分で罪を償って、自ら不正をただす事を期待しているだけというか。」

逆沢「人食いライオンが自ら反省して、人を食わないようになるのを待っているような状態ね。人食いライオンが人を食うのが悪いのであって、俺達人間は悪くない。だから俺達人間は何の対策もしない。何の労力も払わない。責任は全部、人食いライオンが取れ。人食いライオンが責任感をもって反省し、自ら罪を償え。と言ってるだけの状態と変わらないというか。」

愛原「それじゃ、抑止力ゼロだわな。責任はお前が取れというだけで、誰も自分に刃向かってこない事を知ったなら、人食いライオンはこれからも人を食い続けるだろう。悪徳政治家は不正を続け、悪徳官僚は業界と癒着し、出世のために悪徳政治家に忖度し、賄賂を受け取り続けるだろう。」

逆沢「責任を取るように仕向けても責任を取らないような相手には、外圧を加えて無理矢理責任を取らせるしかないって事ね。」

愛原「責任を取らずに済ませても、実は何のペナルティーもないなんてなったら、そりゃあ、(余程根が善良な人でもない限り)責任なんて取るはずが無いからな。不正に関しては、自分は不正に関与してないから、リスクを犯してまでそれを止める必要は無いというシロモノではない。救急車が走ってきたら、みんなが協力して道を空けてあげなければならないように。人食いライオンが村を荒らすなら、みんなが協力してライオン対策をしないといけないように。不正に対しても、みんなが協力して、みんなが労力を負担して、それを抑えなければならないものなんだ。自分の家族が急病患者ではないからとかいう理由で、救急車の進路を塞いだり。自分の家族がライオンに襲われたわけではないからという理由で、ライオン対策に協力しないでいい理由にはならない。」

逆沢「【俺は森元総理のイエスマンだから、森元総理の発言を糾弾非難する気は全くない。むしろできるだけ擁護したい。】とか、【俺は安倍信者だから、モリカケサクラの真相解明に労力を払う気は全くない。むしろグレーがブラックになって安倍さんが追い詰められる前に、さっさとうやむやにして問題収束を図りたい】というのは、論外って事ね。そういうのは自分の利益や都合の為に、救急車が緊急走行で近づいてきても、平然と無視するような輩と同様というか。」

愛原「警察官が身内を守る為に、身内の犯罪のもみ消しを図るのが論外なのと同じ。安倍信者だからといって安倍の不祥事の解明を阻んで良い理由にはならない。安倍が真相解明に後ろ向きな態度を示したならば、どれだけ熱心な安倍信者でも、安倍を引きずり下ろすべく積極的に行動しないと駄目だ。そんなんじゃ不正が無くなるはずがない。」

鼎「そういう不正の撲滅に協力しないような人は、不正をした当事者と同様に、非難の矛先を向けざるを得ないと言う事だよね。イジメを見て見ぬふりをするのは、イジメに荷担しているのと同じ。人食いライオンを放置するのは、人食いライオンの所業を容認しているのと同じ、みたいな感じで。」

愛原「不正を見て見ぬふりをしている時点で、事実上、不正を容認してしまっているのと変わらないからな。俺は不正に関わってないとか、俺は不正による恩恵を全く受けてないと言っても、不正を野放しにしている点ではなんら変わらない。不正の抑止力に全くなってない点でもな。」

鼎「そういえば心理学の実験で、こういうのがあったらしいよ。テストの得点に応じて報酬がもらえるんだけど、その得点は出題者が採点する場合と、回答者が採点して自己申告する場合で分けたの。つまり後者はウソをつこうと思えばできなくもない状態というか。そういう環境においた時、どれくらいの人が得点をごまかすかを心理実験したものなんだけど・・・。」

逆沢「ふんふん。それでどういう結果が出たんだ?」

鼎「その実験では、不正のできない前者に比べて、不正で水増し可能な後者の方が1.5倍以上の平均得点になった訳だけど。けど、面白いはここから。回答者の中に、明らかに問題を解いていない状態の人を混ぜたの。つまり試験開始後、数分も経たないのにもう問題を全部解き終わったと言って、さっさと自己採点して100点満点ですと自己申告して、満額の報酬を受け取って去っていったわけ。そしたら、他の回答者達はどうしたと思う?」

逆沢「そんな明らかにズルをした人がいきなり現れて、しかもそのズルが通用してしまったとなると、他の人もみんなズルするようになるんじゃないの? 心理実験するまでもない、当たり前の話だと思うけど。」

鼎「その通り。やっぱりズルをする人が大幅に増えて、本来より2倍以上の平均得点になってしまったの? 心理実験するまでもない当たり前の結果だけど、改めてそれが裏付けられた感じだよね。同様に、もう一つ。回答者同士でペアを組ませて、そのペアの合計得点に応じて報酬が出るようにしたの。もちろん今回も自己採点。ペアを組ませなかった場合と比べて、どのくらい差が出たと思う?」

逆沢「うーん。ペアの合計得点に応じてって事は、自分の得点がどうであれ、相手の得点が低ければ、その分だけ報酬も減るのよね~。つまり自分一人だけがズルをしても、相手がズルをしなかったり、相手の地頭が悪ければ、もらえる報酬はどうしても減ってしまうって事か? だったらペアにしようが、しまいが、ズルをする割合は変わらないんじゃね? ズルをする人はどっちみちする。ズルをしない人はどっちみちしないという事で。」

鼎「結果は、こちらも本来の2倍以上の平均得点になるズルの大幅増。ペア相手の利益にもなるからというのが、ズルをする際に背負う罪悪感を減らすのに大きな働きをしたみたいだよ。」

逆沢「なるほど。【貴方のためを思って】と認識する事で、罪悪感を抑えられるって事ね。ズルをしても、自分一人の利益にしかならないなら、罪悪感もそれ相応に強くなる。しかし自分以外にもズルで得をする人が出るなら、その人のためを思ってやったと思い込む事で、不正のハードルがぐっと下がると。」

愛原「悪人がやたら【みんなのためを思ってやった】と自己弁護するのは、そう思い込む事で罪悪感が薄らぐからだろうな。従業員の生活を守るためとか。関係者の顔を潰さないためとか。取引先に迷惑を掛けるわけにはいかないからとか。騒ぎを大きくしたら無関係の人にも迷惑がかかるからとか。貴方が真っ当な人間に立ち直るためにとか。しつけのためとか。」

鼎「けどその誰かのため、みんなのためというのは、すごく小さな範囲の事なんだよね。少なくとも社会全体のためには、まずなってないというか。自分と、あと何人かのささいな利益にはなるかも知れないけど、その代わり別の誰かに大きな犠牲を強いたり、もしくは社会全体に負担を押し付けるものでしかないから。」

逆沢「結局、どこまでいっても詭弁でしかないのよね。自分の保身や利益の為に、誰かにより大きな負担や犠牲を強いているという時点で。」

愛原「不正の撲滅というのは、誰かに任せて終わりにして良いものではない。本来、みんなが負担を分かち合わないとならない。そういうものでもある。万引きを減らすのにもコストがかかるように、警察や裁判所や刑務所を維持するのにもコストがかかるように、不正の抑制には、常にコストがかかるものなんだ。そのコストをケチったり、コストを他人に払わせて自分だけ不正のない社会の恩恵を得ようというのは、さすがに虫が良すぎると言わざるを得ない。」

逆沢「虫がいいという意味では、自分だけは不正をしても大目に見てもらえるとか、不正をしても許される寛容性を持つべきという意識もそうね。」

鼎「確かにどんな人間でも、100%潔癖ではいられないし。綺麗すぎる川では魚も住めないとは言うけど。」

愛原「うん。厳罰主義に乗るつもりは、俺もない。というかそんなコストも無駄だ。あくまで要点を絞って、効率的に不正を抑え込む必要があるだろう。不正というのは割れ窓理論的に伝播するので、元栓部分できちんと抑え込めば、大半の不正はそれだけで抑制できるからな。」

鼎「生まれつき悪い人が悪いことをするのでは無く、人は環境に左右される。不正をしても放置される世の中なら、元々善良な人でも不正に荷担するようになるし、逆なら不正に抵抗のない人格の人でも、ペナルティーを恐れて不正をしなくなる。だからそういう環境を整えないといけないという事だよね。」

愛原「【鯛は頭から腐る】ということわざがあるが、元栓部分。すなわち人の上に立つ者の不正を優先的に止める。ここが大事だ。言い方を変えれば、上の不正を止めれば、元栓自体が閉まるので、下まで不正が波及しにくい。もちろん不正がゼロにはならないが、かなり減るので、不正の発見や撲滅自体が非常に楽になる。」

鼎「【あの大物でも不正をしたら直ちに裁かれる】となったら、それだけで抑止力は十分だよね。」

逆沢「逆を言えば、国民の模範になるべき人達や、不正を取り締まるべき人達が、不正に関わってしかも逃げ切れたとなったら、大衆は誰を信用していいか分からなくなるし、抑止力は全然になっちゃうわね。」

愛原「【不正に関わって、しかも逃げ切れた】となるケースのほとんどは、まともに調査・捜査されないせいで、不正と確定できずに終わるだけだから、表向きは常にグレーなんだけどな。【不正に関わって】というよりは、【不正の有無がまともに調査されないまま】なのが、最高にタチが悪い。その結果、逃げ切った側は自分は無実みたいな顔を続けるし、その人間の支持者やイエスマンも、嫌疑不十分であるが故に処分されなかった事を根拠に、【潔白である事が証明された】と喧伝するようにもなる。悪い事をしたのに裁かれなかったというよりは、悪い事をした証明すらされずに終わった形になるので、最後までモヤモヤ感が残りやすい。」

鼎「だから不正の撲滅には、徹底した調査が必要なんだよね。ロクに調べもせず、あいつは有罪、あいつは無罪となったら、えん罪を増やしたり、悪人に潔白のお墨付きを与えてますます増長させたり、ロクな事にならないから。」

逆沢「まさしく車輪の両輪ね。公文書や防犯カメラのような物証と、徹底した調査・捜査を諦めない人の意思というのは。どっちが欠けても機能しないという意味で。」

愛原「だからまともな国なら、公文書はいつまでも破棄しないし、あるいは破棄するより先に一般公開もする。そして誰の決断で、誰の最終責任でそれが決められたかなども、きっちり記録に残す。それが疑惑が出た際にシロクロを判断する切り札になるからな。公文書の中身を骨抜きにしたり、公文書の破棄を容易にするような制度は、典型的な悪法で、そんな改悪をするような立法府の住人は、直ちに追放しなくてはならない。また、誰かに忖度したり、あるいは面倒くさがって、疑惑を追及しない人も、決して容認してはならない。こういう人間を野放しにしておくと、罪の無い者が陥れられ、罪ある者がますます私腹を肥やすような、最悪な不正容認社会になりかねないからな。」

鼎「本来なら、密告とか、そういうのではなく、もっと公明正大な方法で不正が露見するような社会ならいいんだけど・・・。」

愛原「理想ではあるが、現実的ではないな。悪人は脅すなどの手で不正の露見を抑え込もうとするし。非公開にしたり。証拠隠滅を図ったり。色んな手を打ってくるから、それを前提に告発者の保護を制度的にもっと洗練すべきだろう。不正の告発というのは、非常にエネルギーを使う難作業なんだから、それをためらわないだけの報酬(安全)は、できるだけ確保したい。」

逆沢「まぁ怪文書や讒言国家も困るから、その辺の対策もセットでしておくべきだろうけどね。世の中には、匿名で【○○が井戸に毒を投げ入れた】とか、とんでもないデマを流すのもいるから。」

愛原「その辺は、内容と匿名の必然性をはかりにかけて、個別に判断するしかないな。誰かが井戸に毒を投げ入れたなんてのは、わざわざ匿名にする必然性もないし。それを事実と受けとめられる客観的な証拠(どこの井戸とか、誰がいつ投げ入れたというのか? それは直接視認したものなのか? 単なる伝聞なのか? 伝聞なら誰からの伝聞なのか? その下手人はどんな風貌だったのか? なぜ○○だと判別できたのか? なぜ毒だと判別できたのか? そいつはその後どこに行ったのか? 被害者はいるのか? その井戸が使われないように何らかの措置は取られているのか? 当然、警察などには先に通報済みなのか?などの情報)もないままの、決めつけなら尚更。そして名指しされた○○の評判を貶める内容そのものだから、真に受けるのは慎重になった方がいいだろう。」

逆沢「QアノンとかJアノンとか、まさにその典型ね。バイデンが不正というけど、証拠らしい証拠は何もない。証拠は出さずに決めつけで相手を非難する。仮にそんな証拠の価値も無い証拠に正当性があるなら、同じ不正(?)とやらをトランプ陣営も実行可能になるけど、それに対する説明も反論もない。決めつけだけで人を平気で陥れる。そういうのに対しても、見て見ぬふりではなく、厳しい対処が必要だと思うわ。」

愛原「無論、悪質なデマに見えて、それが真実であるケースも多い。大相撲の八百長疑惑なんかもそうだな。不正していると思われる対象が強大であり、かつ不正による恩恵が存在し、調査に非協力的であるなど、隠蔽していると思われても仕方ない状況なら、空振りを恐れず、徹底的に調査されるべきだろう。」

鼎「というか、潔白を証明したいなら、なおのこと積極的に調査に協力すべきだよね。今の政治家とか、潔白と言いながら、記憶にないとか、証人喚問には応じないとか、入院しましたとか、資料は破棄したとか、証拠隠しばかり繰り返して、調査を妨害する事しかしないから、まるで信用できないよ。」

逆沢「あらぬデマを撒かれた民間の人が、不起訴になって怒ったなんて記事も見た事あるけど、本当にシロの人なら、不起訴なんてグレーの状態で留めるのではなく、徹底的に調べて裁判所の判断で無罪、シロと言ってくれよというのは分からないでも無いわね。シロと分かりきってるのに起訴するのは無駄というのなら、不起訴とした理由は公開しないのではなく、その理由をちゃんと公開してもらわないと、どうしても後ろめたい裏があるのかと勘ぐっちゃうし。」

愛原「できるだけ多くの人が納得できるようなしっかりした裏付け調査に則った形で、シロ・クロ決着つけるのは、大事だよな。シロの人の名誉を守るためにも。クロの人を逃がさないためにも。」

鼎「第三者の理解と協力も必要だよね。【無関係の人を巻き込むな】ではなくて。」

愛原「不正の撲滅というのは、第三者の協力がないとできっこないからな。【いじめっ子といじめられっ子が話し合って解決しろ、第三者を巻き込むな】といった所で、当事者だけで解決できるはずが無いし。【贈賄側と収賄側が話し合って解決しろ】といった所で、悪人同士が口裏合わせてうやむやにするだけだろうし。警察不祥事は警察内部で自浄作用を働かせて改善すべきだといっても、そんな事ができっこないのも分かりきってる話だし。不正というのは、第三者が首を突っ込んで、ずけずけ介入しないと撲滅できるものではないという認識くらいは持つべきだろう。」

鼎「【無関係の者を巻き込むな】ではなくて、むしろ無関係な者がどれだけ介入できるかが、不正撲滅の鍵になるって事だよね。」

愛原「と言っても、無関係と思い込んでる者の大半が、実は当事者ではあるんだけどな。不正を見て見ぬふりをする事を選んだ時点で、その人は既に無関係ではない。不正を見逃すことで、悪人がより勢力拡大しやすい環境を整えた訳だから。【疑惑追及とか、そんなくだらない事に時間を割くな】と言えば、それも不正を解明されたら困る人にとってのアシストになってしまう。目撃者が事情聴取を拒否したり、通行人が救急車に道を譲らないのも同様。俺は不正に関わってないというのは、不正撲滅に協力しなくてもいい免罪符にならない。何もしない、何もさせない事自体が、不正を容認する行為そのものという認識はもっておきたい。」

逆沢「もちろん不正撲滅のために協力するだけで、悪い人からにらまれるリスクを背負うことになるから、そこはちゃんと保護しないといけないし。協力の程度次第では、相応に報われるような世の中であって欲しいけどね。」

鼎「鯛は頭から腐るという認識を強くもって、上の人への監視は特に強くしておきたいよね。上層部は下に不正の同調圧力もかけるから、上が腐ると下もどんどん腐っていきかねないから。」

愛原「そもそも監視のリソースも有限だからな。学校や職場のイジメが全国であると言っても、残念ながらその全てを認識する事はできない。それこそ自殺とか、バカッターに掲載されて広がったとか、余程大きなきっかけがないとほとんどの不正は、当事者周辺しか認識されずに終わってしまうだろう。だから限りある監視のリソースとアンテナは、できるだけ上に向けておく。上の腐敗を防げれば、下の腐敗もそれだけ未然に抑制できて、未然に終わらなかった不正への対処にも手が回りやすくなるから。」

鼎「みんなの為とか思い込む事で、不正の隠蔽を正当化して罪悪感を薄めるような事もして欲しくないよね。それ、みんなの為になってないから。むしろみんなに迷惑掛けてるから。」

愛原「不正抑制は、選ばれたヒーローの仕事ではない。小さな一人一人の勇気で成し遂げられるものだ。不正を告発する勇気。不正を見て見ぬふりしない勇気。不正をちゃんと記録して残しておく勇気。力ある者に抵抗する勇気。変える勇気。それがやがて蟻の一穴となる。何で今頃?と思えるくらいのタイミングで、思わぬ決め手になる事もある。」

鼎「勇気ある人と、勇気ある人を讃え支えられる人達が、世の中を良い方向に変えていくって事だよね。」

愛原「別に勇気と言っても、自分より強い者に殴りかかって犬死にしろと言ってる訳じゃないからな。むしろ犬死にしてはいけない。犬死にさせてはいけない。真っ当な勇気ある者が報われる世の中に変えていかないといけないし、そういう者を保護できる世の中にしていけないとならない。だから勇気ある告発者の身元が悪人にバレないように最大限の保護をするのは当然だし、世論は勇気ある告発者を、身内の恥をさらした情報漏洩者として叩くのではなく、その告発内容を無駄にせず、それを蟻の一穴として、真相にたどり着き不正を暴ける世の中になればいいと思っている。身内の恥になるような不正を犯したのは、悪人の方なんだから、悪人を守る事で身内の恥を隠すのでなく、むしろ外部からの圧力を活用してでも、自浄作用を働かせてこそ正道だろう。」

逆沢「もちろんQアノンとかJアノンとか、根拠もなく願望と決めつけだけで、デマをまき散らすような輩に対しては、彼らのデマを暴いた上で、強く掣肘したいわね。こういう輩を放置してると、真っ当な告発も、怪文書的な扱いを受けて闇に葬られかねないから。」

愛原「おふざけ半分に悪質なデマをまき散らす奴のおかげで、決死の思いの告発が埋もれるとしたら、こんな残念なことはない。そうならないように裏付けとなる証拠の保全に労力を惜しまず、信じたい事しか信じないのではなく、不都合な真実にこそ積極的に目を向けるようにしたい。隠される不正は、弱者にとって都合の悪い事ではなく、強者にとって都合の悪い事がほとんどだからな。」

鼎「変化を恐れない勇気は、特に大切にしたいよね。」

愛原「今さえ良ければそれでいい人達が、不正を見逃すグループの最大与党になりがちだからな。不正をただすのはそれなりにエネルギーを費やす行為だが、それを面倒くさがって他人事で済ませたら、それこそ不正を容認させたい人達の思う壺になってしまう。一度セーフにしたものを、後でアウトに変えるのは容易ではない。割れ窓が街にあふれてから窓を割る連中を取り締まるのではなく、可能なら割れ窓が最初に見つかった時に手を打ちたい。些細なミスを再犯防止等と引き替えに寛容に許すのはアリだが、それと見なかった事にして放置・容認するのは、また違うからな。」

逆沢「人は誰でもミスをするし、うっかり窓を割ってしまう事もあるだろうから、それをいちいち厳罰で対処する事も無いし、事情や反省次第などで寛大に許すのもいいけど、見なかったふりはまずい。まして割れ窓放置はもっとまずいって事ね。事情を知らない人が、その割れ窓をみてどう思うか? 事情を知ってる人も、なぜ誰もいつまでも指摘しないのか? みんなモヤモヤ感が残るだけだろうからねー。」

鼎「不正への対処は最初が肝心。できれば未遂の段階で抑止したいし、既遂になってもそれが増えたり、正当化されるまでに早めに解決・収束させたい。そう考えると、みんなが勇気を出すタイミングもできれば早い方がいいし、善良な者が罪悪感から自殺に追い込まれるのではなく、その前に勇気を出して告発できる程度には、内部告発に好意的な世の中になって欲しいよね。」

愛原「困ったときに助け合うのは当たり前。救急車に道を譲るのが当たり前のように、不正を止められずに苦しんでいる人がSOSを出したなら、【他人を巻き込むな】で追い返すのではなく、しっかりと受けとめて、みんなが力を貸してあげられる社会でありたい。みんなが不正を見て見ぬふりして腐敗していくのではなく、割れ窓は見つけ次第、みんなの手で修復していける世の中であって欲しい。みんな見て見ぬふりして口を閉ざすだけの、犯罪都市のスラムみたいな世の中になったら、あまりに悲惨だからな。」



























過去のたわごと 
2021年 3月14日 職人(ドワーフ)  2月28日 地位に見合う責任と報酬の話
2月14日 娯楽産業  1月31日 名君・名宰相
1月17日 選別(トリアージ) 1月3日 大きく育ちすぎた作品
 2020年 12月20日 つまらないラスボス戦 12月6日 予知の活用方法
11月22日 信じたい事しか信じない人たち  11月8日 老化の始まり(能力のピーク)
10月25日 敵の成長率 10月11日 属人性
9月27日 信用(信用創造) 9月13日 犯罪都市
8月30日 同行するヒロイン、同行しないヒロイン 8月16日 まとめ役としてのリーダー
8月2日 なろう系主人公とやれやれ系主人公 7月19日 安楽死
7月5日 イデオロギーの矛盾や対立を超えて幸福を実現する方法 6月21日 アピールする人、出る杭を打つ人
6月7日 間違いを改める方法  5月24日 コロナよりも、ゾンビよりも、米軍よりも恐ろしい集団の空気
5月10日 部隊長の決断 4月26日 集団ヒステリーと同調圧力 
4月12日 札束を無限に刷り続けるとどうなるか? 3月29日 借金取りの恐怖
3月15日 禅譲 3月1日 秩序志向のプレイヤーと混沌志向のプレイヤー
2月16日 (こまめな)人事異動(のススメ) 2月2日 忠誠度という名のゲームパラメータ
1月19日 恨み 1月5日 鞍替え
 2019年 12月22日 景気 12月8日 承認欲求に囚われないために
11月24日 黒幕としてのスポンサー 11月10日 プロスペクト理論とモブの生き残り戦略
10月27日 追い込まれた悪人キャラのダメージ・コントロール戦略 10月13日  いじめっ子キャラの特徴
9月29日 命令に背くNPC 9月15日 平等・公平を維持するためのコスト
9月1日 能力値とスキル 8月18日 地位を与えられた者(中間管理職)
8月4日 パニックホラーもののリーダー 7月21日 パニックホラーものの主人公
7月7日 許される人と許されない人 6月23日 愚民政策
6月9日 壊された人への対応 5月26日 新時代の脅威
5月12日 (攻撃の)大義名分 4月28日 前回の反省とキャスティングの話
4月14日 汚染された情報の拡散 3月31日 理想の選挙制度
3月17日 黙示 3月3日 あの世の世界
2月17日 うまくいかなかった革命後をどうするか? 2月3日 策略としての挑発
1月19日 腐敗した司法(正義の裁きの担い手)  1月5日 強きを挫き弱きを助くVS弱きを挫き強きを助く
 2018年 12月23日 悪の根源≒マウントしたいという欲望 12月9日 Steamのゲーム
11月25日 成り上がったダメ人間 11月11日 自分を強化する技VS敵を弱体化する技
10月28日 限界への挑戦 10月14日 「弱者=守られるべき善人」でない場合
9月30日 脅しによる支配 9月17日 信用できない情報だらけの社会の場合
9月2日 太鼓持ち 8月19日 連続攻撃
8月5日 信用スコアに支配された社会 7月22日 内通者
7月8日 人件費コスト管理ゲーム 6月24日 忠義者キャラ
6月10日 欠陥つき有能キャラの処遇 5月27日 邪悪な独裁者に支配された組織のメンバーの挙動
5月13日 邪悪な独裁者が健全な組織を乗っ取る方法 4月29日 論破
4月15日 正義の味方という名の制裁者 4月1日 平気で嘘をつける人たち 
3月18日 公正世界仮説 3月4日 被害者叩き 
2月18日 政治力 2月4日 統率力 
1月21日 優秀すぎるライバルが現れたとき  1月7日 素性を表す記号としての肩書き
2017年 12月24日 フリゲの雑談  12月10日 賤民階級
11月26日 個性づけとしてのパラメータ 11月12日 宿敵宣言
10月29日 大同団結 10月15日 品質について
10月1日 華麗な策略、汚い策略。その違い 9月17日 平等主義と反平等主義
9月3日 ファン型オタクとマニア型オタクの違い 8月20日 ツイッターの利点と問題点 
8月6日 大抜擢された人材 7月23日 誇りと傲慢
7月9日 傲慢とマウンティング 6月25日 権威を利用するナイトども
6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神~命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方~捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤~エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















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