トップページに戻る


愛原様のたわごと(21年4月25日)







愛原「異世界転生ものでお馴染みの、ステータスを見られるスキルってすごく便利すぎると思わねえか?」

逆沢「便利かも知れないけど、お前の場合、自分のステータス見たら首つりたくなるだろうから、見ない方が幸せだと思うけど。」

鼎「けどなろう系の主人公の場合、自分の初期ステータスがどれだけ絶望的でも、割とポジティブだよね。」

逆沢「まぁ、あいつらの場合は大抵、成長率にチートレベルのブーストかけるスキルを持ってるからねー。だから初期ステータスだけは低くても、すぐに成長して強くなれるし。」

鼎「初期ステータス自体は低くとも、成長率のブーストなり、ニヤリとできるチートスキルの一つでもあれば、それだけで御機嫌になれるよね。」

逆沢「けどそれは、あくまで主人公属性の持ち主ならではの特権であって、凡人未満の人間が自分のステータスを見たところで、空しさしか得られない気もするけどね。」

愛原「凡人は凡人になりに、井の中の蛙として生き続けるだけだぞ。二流以下の中学や高校や大学で、ステータス化されたテストの得点や偏差値や順位を見て、一喜一憂するだけだ。隣の席に座ってるライバルより、1点でも勝ってれば、それだけで安心したりもできる。テストで下位10%に属していても、自分より下が一人でもいれば安心できる。英雄と比べてどれだけ酷いステータスであっても、彼らはそんな事は気にも留めない。凡人の彼らが目指すのは、東大入学でもプロ野球入りでもないからな。」

逆沢「空しいわね~。知力30の人間が知力29のライバルに勝ったとはしゃいだり、知力31のライバルに嫉妬したりするようなものでしかないのに。所詮、目くそ鼻くそというか。三流の学校で、上位30%台にいようが、上位60%台にいようが、その差が人生を大きく分ける例などほとんどないだろうし。」

愛原「知力90以上の人間の世界からすれば、知力20も知力30も等しく使えないザコでしかないというのは同感。しかし当事者としては、その実質どうでもいい差が案外気になってしまうものなのだ。知力30の人間にとっては、知力90の人間はライバルでも何でも無い、遠い世界の他人であり、机を並べる知力31とか知力29のライバルこそがむしろ意識せざるを得ない比較相手となりやすい。」

逆沢「他人と低レベルな争いをするためだけに、自分のステータスを把握したいとか、馬鹿じゃねえのって思うのは私だけか?」

鼎「異世界転生ものでありがちなステータスを見られる事で得られる恩恵は、もっと別のところにあるよね。身近な他人のステータスと比較して一喜一憂する事ではなく、自分でも気付かなかった隠れた才能に気付ける可能性とか。」

愛原「冴えない凡人扱いされてた者が、環境の変化とか、優れた指導者によって大化けする事は、リアルでも十分あり得る話だからな。隠れた才能というのは誰でも持ち得るものだし、それがステータスオープンされる事によって把握できれば、救われる人間もそれなりに出てくる可能性はあるわな。」

鼎「自分にはとある競技の才能があったとか、自分にはとある仕事の才能があったとか、そういうのに気づければ、今後の人生もより有利に、あるいはより楽しくなりそうだよね。」

逆沢「ステータスを見てしまった結果、自分の才能と将来性の無さに気付いてしまって愕然とする可能性も、あり得るけどね。」

愛原「それはそれで対処方法はあるんじゃないか? 少なくとも無駄な方向の努力をせずに済むだろうし。己の弱点を知る事ができれば、弱点を克服したり、弱点を突かれないように対策する事もできる。【敵を知り己を知れば、百戦すれども危うからず】ということわざもあるし、弱い自分を知る事で、弱者なりの戦いができるなら、それはそれで悪くない。少なくとも自分を過大評価して身を危うくする可能性を考えればな。」

鼎「ただ、異世界転生ものでお馴染みのステータスというのは、実は自分のステータスだけでなく、他人のステータスも見れちゃったりするんだよね。もちろんこちらは世界観によって、条件は様々だけど。」

愛原「一番メジャーなものは、他人のステータスを見られる魔法を習得するというパターンだな。もちろんこれは敵対的な魔法という扱いなので、相手がレジスト(抵抗)した場合は、必ずしも見られるとは限らない。」

鼎「一番メジャーな設定は、自分よりレベルが高い相手のステータスは見る事ができないというものだよね。もしくはステータス視認妨害みたいなスキルがあって、こちらのステータス視認スキルよりも、相手のステータス視認妨害スキルの方が高い場合は、スキルを見る事ができないみたいな。」

愛原「一般論として知性の低いモンスターの場合は、ステータス視認妨害スキルなんぞにスキルポイントを割り振ってない場合が多いので、少々レベルが高くとも彼らを倒すのは、必ずしも難しくない。相手のステータスさえ見る事ができれば、弱点も把握しやすくなるから、弱点を突く事でこちらが低レベルでも勝算を大きく上げる事ができるからな。」

鼎「まさしく【敵を知り己を知れば、百戦すれども危うからず】だよね。ステータス上は相手の方が上でも、弱点はどこか?が分かれば、それだけでも戦いを有利に進められる事ができるから。」

愛原「だから主人公は、敵のステータスを見放題になるスキルを優先的に取る傾向がある。こいつは熱に弱いとか。こいつには即死魔法がよく効くとか。こいつは目ではなく音に反応するとか。こいつには狼に変身する能力があるとか。こいつの尻尾には強力な麻痺毒があるとか。そういう敵の特徴というか、長所・短所が分かれば、おのずと敵の行動パターンも見えてくるし、こちらの方針も絞ることができるからな。」

鼎「ステータスを見る事ができる世界において最も重要なのは、腕力でも財力でもなく、実は情報力こそが最重要という事かも知れないよね。」

愛原「相手はこちらのステータスを見放題なのに、こちらは相手のステータスがまるで分からないなんてなると、それだけで著しいハンデになるからな。」

逆沢「異世界転生ものを含むあの手の世界は、見た目だけで実力がまるで量れないからねー。いかにも平均的な日本人みたいな体格の少年が筋肉ムキムキの巨漢をおもくそ殴り飛ばしたり、いかにも普通の美少女がでっかい剣をぶんぶん振り回すような世界だから。」

愛原「魔法使いとかになると、なお実力が量りにくいわな。オーラだの、体内から漏れ出す魔力だのから、そいつの魔法使いとしてのレベルをある程度は推測可能な場合もあるが。」

鼎「けど、それも相手が威圧の為に、オーラだの魔力だのを存分に放出してきた場合だけの話だよ。逆にこちらを油断させる為に、オーラだの魔力だのの放出量を抑えられると、もう相手の実力を量る術がなくなってしまうというか。」

逆沢「格闘系の漫画でも、気配を消すとか、殺気を消すとか、そんな芸当ができるキャラはいるからねー。そうなると相手の実力も行動も、なかなか読めなくなるというか。」

愛原「まー、その手の作品の場合でも、格上有利の原則は、割と健在だけどな。格上キャラは格下キャラに対して、自分の実力を誤認させる事ができる。格上キャラは眼力だけで格下をひびらせてしまう事もできるし、逆に真の実力を隠蔽する事で格下キャラの油断を誘うこともできる。逆に格下キャラは、格上キャラの実力を正しく把握する事ができず、常に翻弄させるだけ。格上を格下と誤認して勝ち目のない戦闘を挑んでしまったり、瀕死の格上キャラの威圧にひびって、戦わずに逃げ出してしまったり。格下はどうやっても、格上から見て道化を演ずる事しかできないというか。」

鼎「自分のステータスを相手に誤認させる事ができるとすれば、これはすごく有利だよね。実は炎に耐性があるのに、炎に弱いと誤認させる事ができれば、相手に炎系の魔法を無駄打ちさせて消耗させるような戦法も可能になるし。実はこちらは瀕死でとても連戦できないような状況でも、こちらを絶対的強者のように誤認させる事ができれば、戦わずして相手を退ける事もできるようになるし。」

逆沢「情報を思い通りに操る者は、いかなる強敵との戦いも制すって感じね。」

愛原「本当は相手の方が百倍強くとも、こちらの方がもっと強いと誤認させる事ができれば、そいつを降伏させたり、舎弟にする事すら不可能では無いからな。そういう意味では、【情報戦を制する者が戦いを制す】というのは、決して誤りではない。」

鼎「つまりこちらのステータス自体はすごく低くとも、相手にこちらのステータスが高いと誤認させる事ができれば、大抵の戦いは避けることも可能という事かな?」

愛原「相手が知性的かつ打算的であれば、な。こちらのステータスに興味の無い奴には、効果は無いぞ。諸葛孔明を恐れる司馬仲達を走らせることはできるが、敵を恐れない勇者を退けたいなら、別の手段を用いる必要がある。」

逆沢「もっとも大抵のファンタジーの場合は、格上有利の原則があるから、格下がどれだけ虚勢を張っても必ず真のステータスを見破られるというか、大抵は無意味に終わるんだけどね。」

愛原「ごく一部の格上キャラを除いて、ほとんどのキャラのステータスは、この手の世界では丸裸と思って差し支えない。中には鑑定人という名のジョブというか、鑑定スキルの達人もいて、そいつら及びそいつを雇っている国家やギルドなどが、関係者全員のステータスを管理・把握している場合すらあるからな。」

鼎「魔法が当たり前の世界で、割と見られる設定だよね。産まれた直後、もしくは成人までに人はみんな鑑定人によって能力や素質や適正を検査される。そして魔法の才能があると認められた者だけが魔法学校に入学できる(or強制的に入学させられる)とか。炎の魔法が得意そうなら炎の魔術師として。回復魔法が得意そうなら回復魔法の専門家として。聖女の生まれ変わりと判断されたなら聖女としての専門教育をたたき込まれるというか。魔法の才が無くとも、剣の才能があれば剣の道に。槍の才能がありそうなら槍の道に。みたいな感じで将来の道が決められていくみたいな。」

逆沢「なんか近未来ディストピアものみたいな世界だな。国家なり組織なりが個人を色々検査しまくって、その上で強制的に仕事を割り振るみたいなのは。その内、国家から強制的に配偶者も割り当てられたりもするんじゃね?」

愛原「自分のステータスを知る事ができるのと、自分のステータスを他人に把握されてしまうのとでは、天地の差だわな。」

逆沢「自分のテストの得点を、他人に知られるようなものだからねー。自分のテストの得点に自信があって、密かにそれを自慢したいと考えているようなタイプなら、他人にバレてもどうって事ないというか、むしろバレた方が都合が良いだろうけど、逆ならこんな恥ずかしくて屈辱的な事はないだろうし。」

鼎「今はあまり聞かないけど、昭和の頃は学校のテストの成績とか、会社の営業成績とかを、公然と貼り出すようなところもあったそうだよね。」

愛原「競争意識をあおる意図かも知れないが、人間の尊厳をないがしろにする側面も否定できないわな。」

逆沢「テストの答案とか、会社の営業成績とかなら、組織を仕切る側の人間がばらさなければ他人に詳細を知られずに済むからまだマシだけど、体育の成績とかは誰からも明らかだから、正直気の毒かもね。たとえば徒競走とか、誰が1位で誰かビリかまで、その場に立ち会った人には一目瞭然だし。運動能力に恵まれない人にとっては、体育の時間は分かりやすすぎる公開処刑の時間そのものでもあるというか。」

愛原「勉強にしろ、運動にしろ、創作活動にしろ、何かをすれば優劣が発生するのはやむを得ない。しかしその優劣を根拠に人様の尊厳を傷つけるようなのは、避けて欲しいな。」

逆沢「特に目くそが鼻くそを笑うようなのは、見苦しいわね。超エリートが凡人どもを蔑むようなシーンは、漫画やアニメの世界でもよくある光景だからまだしも、知力30の人間が知力29の人間を見下して悦に浸るような光景は、すげー醜いわ。三流の人間同士で優劣をどれだけ競っても、そんなもんに何の意味も無いのに。」

鼎「そういえば、なろう小説の中にも、鑑定人による鑑定の結果、外れスキルしかないと判断された主人公が家族からも村人からも忌み嫌われるような展開とかあったけど、こういう家族や村人にも、すごく不快感を感じたよ。本物のエリートから見れば、一般の村人も所詮は凡庸という意味では、外れスキルしか無い人と五十歩百歩というか、実質目くそ鼻くその差でしか無いのに。」

愛原「まぁ、リアル世界でも、その誤差レベルの優劣にやたらこだわって、人を見下して安心したがる連中というのは、いるからな。為政者からみれば平民も賤民も大差ないのに、やたら賤民を迫害したがる平民が少なからずいるようなものかも知れないが。」

逆沢「目くそ鼻くそレベルの小さな優劣に一喜一憂するような小者ではなく、どうせなら誰からも一目置かれるような才能なりステータスが欲しいわね。まー、だからこそ、チートステータスの主人公らが活躍する作品が最近大人気なのかも知れないけど。」

鼎「けどそういう作品は作品で、持てる者ならではのつらさにスポットを当てた作品もあるよね。力があるが故に、逆に警戒される展開とか。持てる者ならぬモテるキャラなりの、自分を慕ってくる異性達によって日常生活を翻弄される苦労(?)にスポットを当てたシナリオとか。」

愛原「【金持ちには金持ちなりの苦労がある】と同じパターンだな。じゃあ、カネを貧しい人に分け与えて貧乏人になるかと言ったら、どうせ全力で拒否するくせに。贅沢な悩みだわ。」

鼎「ただ、高ステータスの人間は、良くも悪くもどうしても目立つよね。」

愛原「だからか、なろう系の主人公に限らず、少年漫画系の主人公も、普段は自分が高ステータスの持ち主である事を隠したがる傾向があるわな。必要以上に目立ちたくないという事なんだろうけど。」

逆沢「国民栄誉賞を辞退した福本豊さんの【立ちションベンもできんようになるがな】発言じゃ無いけど、高ステータスの持ち主に求められる品格というのは、あるからねー。福本豊さんが国民栄誉賞を辞退した理由の一つも、【ボクには王さんのように野球人の手本になれる自信がなかった。野球で記録を作るだけでなく、広く国民に敬愛されるような人物でないといけないという、当時のボクなりの解釈があった】とか、【ボクは、麻雀はするし、タバコも吸うし、悪いことばかりしてましたから。受賞してたら、ちょっとしたことでも、ああだこうだいわれたり書かれたりするでしょう。他の受賞者にも迷惑がかかるから、やっぱりもらわんで良かったです】というのが、あったらしいから。」

鼎「銀河英雄伝説のヤン提督もそうだけど、平凡な暮らしができれば十分な人にとって、自分が高ステータスである事が広くバレるのは重荷になるよね。周りの人は、高ステータスに見合う職責を果たすことを求めるだろうから。立ちションどころか、マクドナルドでハンバーカーを食べる事すら困難になるほどの有名人になるのを忌避する気持ちは、多少は分からなくもないかな。」

逆沢「低ステータスである事がバレて、みんなから馬鹿にされたり蔑まれるのも嫌だけど、高ステータスである事がバレて、困難な職責を担わされたり、高い品格を求められるのも、人によっては十分苦痛と。ステータスが丸わかりの世界も、そう考えるとなかなか不自由ね~。」

愛原「ただステータスが見えるか見えないかの差はあっても、ステータスそのものはリアルの世界でも間違いなく存在する。【努力すれば必ず望みは叶う】的な精神論には、拘泥しない方がいい。少なくとも他人に、そういう価値観を押し付けるのだけはやめた方がいい。【お前が○○なのは、努力が足りなかったせいだ】みたいなセリフは、特にタチの悪いマウントでしかないからな。努力すれば誰でもプロ野球選手になれる訳では無い。努力すれば誰でも億万長者になれるわけではない。ドラゴン桜がなんと言おうと、努力すれば誰でも東大に入れるわけではない。少なくとも俺はそう考える。クラスで一番足の遅い者を、クラスで上位1割に入るレベルまでのランナーにできるかと問われたら、俺は難しいと答える。クラスの9割の生徒を片っ端から車ではねるか、毒を飲ませて病院送りにしてやるくらいの非常手段を使えば可能かも知れないが、まともな方法ではほぼ不可能だと言える程度には。」

逆沢「まぁ分かる。水泳の池江璃花子さんは、オリンピック内定を勝ち得たレースの後に【努力は必ず報われる】にコメントしたようだけど、皮肉にも彼女自身が【凡人がいくら努力しようが、努力する素質ある者には絶対勝てない】事を証明してしまった感があるからね~。」

鼎「彼女は、難病の治療で1年以上のブランクを経ていながら、彼女と同じくオリンピックを目指す強豪を押しのけて、見事内定を勝ち取った訳だけど、言い方を変えたら、池江さんが1年も病室に縛り付けられて練習できないハンデを与えられても、オリンピックの内定に届かなかったを彼女のライバル達はみんなそんな彼女に太刀打ちできなかったわけだから、これはもう素質の差以外の何者でもないよね。池江さんに負けた他のオリンピック候補選手の全てが、努力しないサボり魔だらけだったとは、とても思えないし。」

逆沢「全く同じ条件で勝負して、同じだけ努力しても差が付いたなら、それは才能の差だろうけど、それ以前にかたや1年間病み上がり、ライバルはその間も全力で鍛錬を続けながら、前者が勝ってしまった訳だからねー。実は池江さんって、異世界から現代日本に転生してきたなろう系主人公だったりして♪」

愛原「まさしくなろう系の世界だな。長い年月掛けてムキムキの筋力つけて、実戦経験もたくさん積んで剣術・格闘術を向上させてきた歴戦の戦士を、新星のごとく沸いて出た主人公が軽々とひねってしまうような漫画的展開が、現実に起こってしまった訳だから。お前が長年積み上げてきた努力など、無意味と言わんばかりに。」

逆沢「敗者からみれば、長年かけて積み上げてきた知識と経験。さらに鍛錬の結果が、全否定されたようなものだからねー。水泳の池江さんや将棋の藤井くんらが積み上げてきた努力や才能は強い賞賛に値するけど、そういう新人にいともたやすく蹂躙された歴戦の戦士達が気の毒にならないといえば嘘になるわね。」

愛原「少なくとも、武運つたなく池江さんや藤井くんに敗れた戦士達に対して、【お前らは努力が足りないから負けたのだ】と非難する気は俺もなれないな。」

鼎「リアルの世界は、ステータスが見えにくいから分かりにくいけど、実際にはステータスもパラメータもちゃんと存在する。背が高い人も背が低い人もいるように。運動に特化した人も、勉強に特化した人もいるように。人の数だけ個性がある。個性がある以上は、同じだけ努力しても、みんなが同じ結果には絶対にならない。そういう事だよね。」

愛原「【但し、イケメンに限る】じゃないが、同じ事をしても同じ結果にならないのが、良くも悪くも個性だからな。」

逆沢「そういう意味では、パラメータが見えない世界も善し悪しね~。パラメータが見えないと自分の可能性をつい信じたくなって、希望をもってしまいがちだけど、その希望が叶わない可能性も考えたなら。」

愛原「人間というのは、不都合な真実よりも、都合のいい願望の方を信じたがる生き物だからな。自分を過大評価したり、相手を過小評価したがる傾向については、心理実験などでもちゃんと証明されている。」

逆沢「出来の悪い人間ほど、自分のパラメータを極端に過大評価したがるとは、よく聞くけどね。」

愛原「というか、自分の優位性を信じられないと精神を保てないからな。だから知力30の人間が知力29の人間を見下して安心するような怪現象もよく起こる。常に誰かと比較して、その上で自分の優位性を確認しないと安心できない。だから目くそ鼻くそレベルの争いが頻発したりもする。弱者同士が結束して強者に立ち向かうのではなく、弱者同士でつぶし合って消耗するようなガッカリ展開がしばしば見られるのも、そのせいだ。」

鼎「パラメータが丸見えの世界も息苦しいけど、パラメータが見えない世界も欺瞞に満ちて理不尽が横行しそうだし。けど、仮にどっちかを選ぶなら、どっちの方がマシなのかな?」

愛原「要するに情報がオープンな世の中の方が良いか? 情報が閉じた世の中の方が良いか? そういう解釈にのっとるなら、これは単純比較はできないな。ただ人権意識が高い世の中なら、前者の方が理不尽が少ない分、生きやすいだろう。また己の能力、特に情報処理能力に自信があるなら、前者の方が圧倒的に有利に作用するのも間違いない。」

逆沢「敵の弱点が明らかになっていても、それを活用できるかどうかは、結局、その人次第だからね~。情報を正しく処理できない人間からすれば、どんな正しい情報も宝の持ち腐れだろうし。」

鼎「ネット社会になって、それがますます顕著になってるよね。安くない辞書を買わなくとも、ネットで大抵の知識や情報は手に入る。しかし手に入るのは、正しい情報だけでなく、都合が良いだけの誤った情報も多く混じっているから。」

愛原「仮にネットから誤った情報が一掃されても、誤った解釈というか、偏った解釈をする者は、後を絶たないだろうからな。どんな人間にも良いところと悪いところがあるだろうけど、気にくわない人間に関しては、悪いところしか見ない輩もそれなりいるから。で、【やっぱりコイツは悪い奴だったんだ】という認識を強める結果に陥ったり。」

逆沢「つまり一つ一つの情報自体は正しくとも、自分が信じたい都合の良い情報しか見ない輩が、結果的に偏った分析や解釈をしてしまう傾向はむしろ強くなるって感じか?」

愛原「QアノンやJアノンじゃないが、自分が信じたい情報ばかり受け容れて、頭おかしいとしか思えない主張を垂れ流す輩は、近年ますます増えている気すらするからな。少なくともアメリカの連邦議会の議事堂に乱入して大騒ぎを起こすような事件すら起こる程度には。偏った情報ばかりを受け容れ続けた結果、頭がおかしくなった人間に関しては、もしかしたら20世紀の頃より増えてるような気すらしてならない。」

鼎「連邦議会に乱入した人や、その支持者に聞いてみたら、そういう人はネットなどの情報に依存していて、新聞も全く読まないし、それらの情報も全く信用してないような人が割といたそうだよ。」

愛原「確かにメディアの商業主義化に伴い、既存メディアの信頼性に疑問がつく例も目立ちつつあるが、だからといって、もっと得体の知れないソース不明のネット情報に依存する時点でどうかしてるわな。情報というのは、都合の悪いものを見て見ぬふりするものではなく、あくまで適切に分析してナンボのものなのに。」

逆沢「まぁ、情報分析とか、情報処理というのは、結構面倒くさいものだからねー。ゲームでも、多すぎるパラメータは、混乱の元になるし。情報は何でも公開されてたらいいものではないというか。自分が把握しきれない程の情報は、そもそもいらないというか。」

愛原「まぁ、気持ちは分かる。俺は、ゲームをプレイしてる時間よりも、ゲーム内のパラメータを眺めたり、パラメータをいじったりする時間の方が長いかも知れないという程度には、データ好きだが、それでも限度はあるからな。」

逆沢「こう言ったらなんだけど、仮に【他人のパラメータを見る事ができるスキル】を手に入れられたとしても、それを有効に活用できる人間は、意外と限られる気がするわ。少なくとも、ネットの釣りタイトルを見ただけで、記事の内容を把握した気分になるような人間には、まず活用できないだろうというか。」

愛原「ゲームの攻略本じゃあるまいし。【敵の弱点はこれです】なんて、分かりやすい形でパラメータやデータが表記されてるとは限らないからな。実際には、数字や文字の羅列を眺めて細かく分析した結果、ようやく【コイツはどうやら攻城戦は下手そうだな】とか、【個人的武勇は大した事なさそうだな】とか、【形勢が不利になれば、簡単に内応に応じそうだな】とか、【形勢が不利になる程意地になって、無駄に犠牲を増やすタイプだろうな】とか、推測できるのが精一杯な事も珍しくないだろうし。」

鼎「というか【コイツの弱点はこれ】なんてのは、ある意味主観だよね。諦めの悪い性格が、無駄に被害を増やす弱点になる場合もあるだろうけど、不利な戦況を耐えて跳ね返す長所として現れる事もあるだろうし。」

逆沢「圧倒的な武力が、必ずしも強みになるとも限らないだろうしね。武力が圧倒的すぎるが故に、武力頼みの戦いに偏りすぎる欠点として現れる事もあるだろうし。臆病な性格だからこそ、逆に生存能力を高める事もあるだろうし。」

愛原「一口に百戦百勝といっても、相手がザコばかりだったというケースもあるだろうしな。数字だけで量れないケースも多い。」

逆沢「狭い球場を本拠地とするチームの選手と、広い球場を本拠地とするチームの選手では、出るホームランの数も全然違うだろうしね。そういう事情を考慮せずに、あのピッチャーは被弾数が多いとか、あのバッターはホームランの数が多いと論じても、片手落ちというか。」

愛原「データ自体は真実を語っていても、分析が正しくなければ、最終的な判断を誤る事になる。それくらい情報分析能力というのは大切だ。」

鼎「情報分析能力に自信があるのなら、情報がオープンな世の中の方が絶対的に有利。しかし偏った情報分析しかできないなら、Qアノン化したりして、頭がおかしくなるだけで、情報社会は何の恩恵も与えないって感じかな?(但し、本人の妄想の世界では、偏った正義に目覚めたり、それによって何らかの幸福感や充足感を得ている可能性はある)」

愛原「そして何よりも重要な事として、情報がオープンな社会の方向に、世界全体としては向かっているという事だ。」

逆沢「日本に限っては、公文書を破棄したり、統計をねつ造したり、嘘の答弁をまき散らしたり、世界の潮流と真逆の方向に突き進んでいるけどね。」

鼎「敵に対しては、誤った情報を与えて誤認させる事が情報戦を制する上で有効という視点に立つならば、今の与党政権は国民を敵として認識しているという事になるのかな?」

逆沢「そう考えると、マイナンバーだかなんだか知らないけど、そういうので国民の個人情報の把握に熱心なのも筋が通るわね。敵のパラメータは見放題。そして敵にはできる限り嘘の情報を与えて混乱させる。それができれば、それだけで情報戦をかなりに有利に進めることができるだろうから。」

愛原「大戦中の大日本帝国も、嘘まみれの大本営発表で自国民を欺き続けていたけど、血は争えないな。」

逆沢「自国民に対しては偽報がよく効いたみたいだけど、肝心のアメリカに対しては暗号も筒抜けだったみたいだけどね。大日本帝国軍の作戦行動の何割かはアメリカ軍に筒抜けで、だからシーレーンも破壊されまくり。山本五十六が撃墜死した海軍甲事件は有名だけど、その後を継いで連合艦隊司令長官に就任した古賀大将も海軍乙事件で似たような末路をたどったようだし。そして海軍乙事件では、古賀大将と行動を共にした福留参謀長が墜落死だけは免れたもののそのまま捕縛された上、保有していた作戦計画書まで奪われて、さらに作戦が筒抜けになってしまう悪循環。」

鼎「大日本帝国側はアメリカ軍を過小評価して開戦する程に情報不足のままなのに対して、アメリカ軍は大日本帝国軍の作戦行動を逐一把握しているような状態では、仮に戦力が互角でも勝ち目はないよね。アメリカ軍の手のひらで泳がされているような状態では。」

愛原「自国民を騙し続ける割に、アメリカ軍には情報筒抜けとか。まぁ今の日本政府も、似たようなものだとすれば、あまりに悲しいな。」

鼎「【敵を欺くにはまず味方から】ということわざはあるけど、味方だけ欺いて、敵には情報筒抜けというのは、ある意味最悪の構図だよね。」

愛原「うかつに味方をあざむくと、いざというときに味方から信用されなくなるからな。特に味方をあざむくという信頼を損なう行為をしながら、結果が出なかった場合は、尚更。平気で嘘をつくような味方の情報など信用できないし、嘘か本当かも分からない情報を根拠に作戦を立案するわけにもいかないからな。正しい情報があっても、適切な作戦を立案できるとは限らないのに、前提となる情報自体が正しい保証もないシロモノでは、まともな作戦が立案できるはずもないし。」

逆沢「トランプ前米大統領みたいに、自分が発したフェイク情報を真に受けた支持者に、かえって足を引っ張られるようなオチもあり得るしね。」

愛原「大日本帝国も、そんな感じだったな。敵の弱さと自分達の正しさを自国民に信じ込ませて、開戦したものだから、今更【アレは嘘でした】とは言えなくて、結局無条件降伏を受け容れるまで、嘘で塗り固めて突き進まざるを得なくなった感もある。」

鼎「一度嘘をつくと、嘘がばれないように、嘘に嘘を重ねざるを得ないなんて光景は、日常でもたまにあるよね。」

逆沢「モリカケサクラも、そんな印象だわ。嘘がばれる度に次の嘘をつかないと弁明できなくなって、いつの間にか、【反社会勢力の定義は困難】みたいな珍解釈を閣議決定する羽目になったり。」

愛原「敵を騙すのは兵法の一環としてアリかも知れないが、味方(及び将来味方になりそうな第三勢力)をだますと、後々大変なことになる事も多い。トランプ前大統領もそうだったが、最後までその路線で突っ走るしかなくなるからな。あれは嘘でしたなんて言ったら、それを信じ続けた支持者が怒り狂ってもおかしくないから。」

逆沢「けれどトランプの虚言を真に受けた支持者が、議会に押しかけて大騒ぎしてしまった事が、結局致命傷になった感はあるわね。今更、あれは嘘でしたとも言えないし、けど嘘に嘘を塗り固めたら、いずれ破綻してもおかしくないし。完全に袋小路というか。」

鼎「そもそも【敵を欺くにはまず味方から】といった所で、嘘であざむいた時点で、味方と言うよりは、都合のいい手駒扱いでしかないよね。少なくとも共に知恵を絞って協力し合うような関係ではないというか。」

愛原「相手の知恵を借りたければ、正しい情報を相手に提供しないと話にならないからな。誤った情報を与えて、その誤った情報を前提に作戦を考えろというのが、そもそも無理筋だし。嘘の情報を前提に協力し合うというのも、とんだ茶番でしかないし。」

逆沢「打つ手がバンバン当たる諸葛孔明のような知恵者が指揮するなら、盲目的に信じて黙って従ってもいいかも知れないけど、嘘がバレそうになる度に別の嘘でさらに塗り固めるようなのを繰り返す奴の命令なんて、無根拠に従う気にもなれんわ。」

鼎「相棒の主人公である杉下右京さんとかも、割と秘密主義的というか、理由を説明せずに相棒を振り回す事があるけど、こういうのが許されるのは、ちゃんと結果を残す人だけだよね。」

愛原「刑事ドラマの主人公が、仲間にちゃんと事情を説明しないまま、無断で独断専行したがるのは、ネタばらしのタイミングを早くしすぎないようにするという、メタ的な事情もあるけどな。【かれこれこういう事情があるから、別行動したいです】と言ってしまうと、それ自体がネタバレになってしまうから。単にその時点では、憶測の域を出ないからというパターンも多いけど。」

逆沢「まぁ諸葛孔明なり、杉下右京クラスの人達なら、騙されてもいいかって気分にもなるけど、凡人に【黙って俺に従え】と言われても、は?くらいは、思うわね。そいつが失敗した際に全責任を取るようなタイプならまだマシだけど。」

鼎「みんな、やっぱり納得した上で行動したいよね。正しい情報も与えられないまま、一方的に従わされるのではなく。最近のオリンピック開催問題にしても、コロナ対策にしても、真剣にそう思うよ。どうしても開催を主張するなら、もっと納得できる説明が欲しい。何度も緊急事態宣言をするのではなく、人に負担を押し付けるなら、ちゃんと結果を出して欲しい。結果も出さない、納得できるような情報も出さない、責任も取らないのに、黙って俺達に従えというのは、さすがにひどすぎるというか。」

逆沢「そもそも正しい情報をこちらに提供しない自体で、相手はこちらを信用してないのは明らかなのに、なんでこちらだけ相手を信用して協力しないといけないのか? そんな馬鹿げた話はないわ。」

愛原「メタ的な裏事情が大きいとはいえ、刑事ドラマの主人公らが、相棒に事情を事前にいちいち説明しないのは【ちゃんと事情を説明し、納得してもらえるまでに費やす時間も惜しい。すぐに行動しないと間に合わない】みたいな表向きの理由付けがちゃんと備わっているからな。そういった切迫した納得すべきやむを得ない理由がある訳でも無いのに、情報提供を拒むというなら、こちらに知られたくない後ろめたい何かがあると勘ぐるのがむしろ自然だわな。」

鼎「人が無闇に自分のステータスを公開したがらないのも、相手が信用できないというのが根底にありそうだよね。自分のパラメータが低いと知られたら、馬鹿にされたり迫害される危険がある。自分の弱点がバレたら、そこを攻撃される恐れがある。自分のパラメータが高いとバレても、警戒されたり嫉妬されたり利用される恐れがある。だから自分のステータスを無闇にさらしたがらないというか。」

愛原「しかし信用できる相手、協力してもらいたい相手に対しては、自分のステータスを公開する事がむしろメリットになる。自分の弱点をあらかじめ仲間に伝えておく事で、弱点を攻撃されないように仲間に守ってもらえるようにもなるし。互いの欠点を補いながら、協力し合うようなプレイも可能になるからな。」

逆沢「というか、仲間のステータスが正しく把握できないと、あうんの呼吸で効率的な連携プレイもできないからねー。」

鼎「仲間同士で、お互いの事を詳しく知る事が出来ればできる程、細かい連係プレイも可能になるよね。表情やアイコンタクトだけで、仲間と以心伝心できるようになれば、タイミングを合わせて最高の連携プレイも期待できるし。互いの特性を活かす事で、一方が敵を引きつけて、もう一方が隙を突いたり、力を貯めて必殺の一撃をたたき込むようなのも可能になるだろうし。」

愛原「逆に仲間に嘘の情報を与えたらどうなるか? 使えない魔法を使えると嘘をついたりしようものなら、肝心の場面で仲間、もしくは自分自身を生命の危機にさらす事になるだろう。」

鼎「相手が信用できるかどうか分からない場合も多いから、何でもかんでも正しい情報を相手に提供すべきとまでは言わないけど、相手との信頼関係を築き、協力する事で状況を改善したいなら、少なくとも嘘だけは避けた方が良さそうだよね。」

愛原「状況によっては【敵を欺くにはまず味方から】とか【今は黙って俺に従え】的な主張が正当化される局面も無くはないだろう。が、そういう方策を選ぶからには、後でちゃんと事情を説明して納得してもらえるだけの根拠なり、相応の結果が必要だろう。でないと信用を大きく損なう事になる。」

鼎「だから欧米諸国は元より、旧ソ連などのような国ですら、公文書はちゃんと保管され続けて、後年公開される仕組みもあるよね。中国なども、歴代王朝の歴史が他国では見られないレベルで細かく文献に記録・保存され続けているし。その当時としては公にできない事情があったとしても、それが永久に秘密と言う事は無い。後になってそれが検証される余地が残されているというか。」

逆沢「そう考えると、公文書が1年も経たない間にあっさり破棄されたり、まして偽造されてもおとがめがないような国は、とても文明国と呼べない気もするわね。」

愛原「情報戦という視点に立つならば、敵と見なした相手に無闇に正しい情報を与えない視点は十分に理解できる。しかし味方、もしくは味方に付けたい、信頼関係を気付きたい相手に対してまで、それを拒むのは、それ自体が逆に大きなリスクとなる。」

逆沢「誤った情報を元に作戦企画や連携をする事自体が極めて危険だし、平気で人をだますような相手を信用できるはずがないという当然の心理も働くからね~。結果が良ければまだしも。」

鼎「自分一人でも生きられるというような強者なら、他人を一切信用せず、他人の助けも借りず、時には人を騙したり利用したりしながら、孤高に生きる手もあるかも知れないけど、それが通用する人は限られるよね。」

愛原「但し、そういう生き方をすると、他人から有益な情報は入ってこなくなるけどな。誰だって、自分に危害を加えるような相手に、自分に関する個人情報なんか渡したくないし。そんな奴と協力関係を築きたいとも思わないだろうから。そうなるとカネを渡して情報屋から情報を買うか、脅して無理矢理情報を奪うくらいしか方法はなくなるだろう。」

鼎「ファンタジー世界では、魔法の力で無理矢理相手のステータスを覗き見できたりもするけど、そういう手段がない世界だと、情報が得られなくなるだけで猛烈なハンデになるよね。」

愛原「裏社会の取引ですら、情報周りに関しては、信義は絶対だからな。相手に被害を与える意図で、故意に偽情報をつかませたりしたら、タダでは済まない。」

逆沢「情報を制する者が戦いを制すという視点から考えると、人から正しい情報を提供してもらえない程に信用を無くす事がどれだけ怖いか、分からなくも無いわね。」

愛原「まぁ正しい情報を提供してあげても、それをちゃんと受けとめようとしない奴も多いけどな。都合の悪い情報は聞かなかった事にする。フェイクニュースと決めつけて、逆に正しい情報提供者を非難する。そういう輩も、残念ながらいなくもない。」

逆沢「そういう人にだけは、上に立って欲しくは無いわね。アメリカ相手に平気で戦争しかけたりしかねないから。」

鼎「都合の良い情報しか受け容れたがらない人に正しい情報を提供しても、逆に危害を加えられるようなら黙っていようとなるし。けどそういう人が上に立ったら、耳障りのいい嘘まみれの情報しかその人の耳に入らなくなるから、ますます誤った情報を元に誤った方針が降りてくるだけになるし。誰にとっても不幸だよね。」

愛原「正しい情報が提供されないと、正しい判断もできないのは自明だが、正しい情報を提供してもらいたければ、いかに不快でも、度量をもって正しい情報を受け容れ、またそんな情報提供者に感謝する必要がある。」

鼎「とすると【そんな情報が公になったらパニックになりかねないから、みんなには黙っていろ】的な判断をする人もいるけど、これも良くない気もしてきたよ。」

愛原「パニックになるから真相を隠すのではなく、パニックにならないように慎重に言葉を選んで情報を公開しろとしか言えないわな。あるいはどんな不都合な情報でも、みんなに信じてもらえるように、日頃から信用を大切にしろというか。それが人の上に立つものの務めというか。」

鼎「普段から都合のいい情報しか出さないとか、平気で嘘もつくみたいな事を繰り返していたら、いざという時に信用も協力もしてもらえなくても当然だよね。」

逆沢「なんか情報はオープンな方がいいか、クローズな方がマシかという話だったのに、いつの間にかオープンでないと危ないみたいな方向に話がすり替わってきたわね。」

愛原「実際に危ないからな。但し、人が情報公開に後ろ向きになるとしたら、それにはちゃんと理由もあるというだけの話。情報提供者が危害を加えられるような世の中になったら、誰も情報を提供したがらなくなるのは当然という話。そうではなく情報提供者に感謝できる世の中を目指したいという感じだな。」

逆沢「ファンタジーの世界でも、世界が実は危機にある事をやたら隠したがる王様とか、主人公とかがもいるけど、これってどうなの?という問題提起でもあると。」

鼎「危機である事を隠したら、不安を煽らずに済むかも知れないけど、その代わり、協力も得にくくなるよね。真相を語らずに協力だけしてもらおうとしても、嘘で嘘を塗り固めるしかなくなるから。」

逆沢「ファンタジーの世界の住人は、聞き分けがいいから、突然本当のことを言っても、不都合な真実を悪い冗談と受け流して無視するでもなく、パニックになって慌てふためく事もなく、今まで騙されてたことを怒るでもなく、真面目に冷静に受けとめて、かつ協力してくれる例も多いけどね。ご都合的に過ぎるとは思うけど。」

鼎「けどそんな感じで、真面目に冷静に受けとめてもらえる人ばかりなら、なおのこと、最初から隠さずに本当のことを話していれば、ここまで状況が悪化するまでに、もっと早く対策できてただろうにと、思う事もあるよね。」

愛原「何にしろ、正しい情報がもたらされる事で、ようやく戦いのスタートラインに立てる認識は持ちたい。情報も無いまま戦いに臨んでも、そんなのはただの行き当たりばったり。無謀というものだ。」

逆沢「正しい情報がもたらされても、それを適切に分析して、攻略の糸口を見いだせるかは分からないけど、正しい情報すらなくては、作戦や戦略を練る以前の話になっちゃうからねー。ある意味、大前提というか。」

鼎「本当に【敵を知り、己を知れば、百戦すれども危うからず】だよね。」

愛原「情報戦の基礎は、まず正しい情報がどんどん入ってくるような状況を作る事。貴重な情報提供者を無闇に口封じしたり、制裁するようなのは論外。」


逆沢「秀吉が本能寺の変の報を届けた伝令を斬り捨てて、毛利家にその情報が漏れないように箝口令を敷いたなんて設定も聞くけど、そういう真似は無闇にすべきで無いという事か?」

愛原「俺に言わせれば、眉唾もいいところだけどな。そんな話。本能寺の変自体、別に秘密裏のまま終えた事件ではないし。明智光秀は自身の正当性を訴えて味方を増やすために、むしろ本能寺の変の成功を畿内に広く大々的に宣伝してるし。だから大坂にいた織田信孝や丹羽長秀の軍勢は逃亡兵が相次ぎ、同じく大坂にいた徳川家康も、命がけの伊賀越えをする羽目になっている。つまり畿内では一兵士、一農民すら、みんなが織田信長の死を即日で知っているような状況。加えて、はるか北陸にいた柴田勝家軍は上杉軍に足止めをくらい、関東にいた滝川一益軍に至っては、北条軍の攻撃を受けて大損害を被る始末。東のはるか遠くの上杉家も北条家も柴田軍や滝川軍を足止めできる程度には、素早く本能寺の変に勘づいて行動してるのに、瀬戸内海の海運に恵まれた毛利家だけが、何日も本能寺の変を知らないままなんて、常識的にあり得ない。というか秀吉陣営に本能寺の変を知らせた伝令(というか、情報提供者)も、一人や二人では無いはずだ。何十人。下手したら百人以上いたんじゃないか? そいつらを片っ端から斬り殺すのか? あまりに非常識にして無謀だろう。大体、安国寺恵瓊に至っては、元々京都の寺の住職で、本能寺の直前まで京都に滞在していたくらいだぜ。京都と安芸の往復自体、何度も普通にやっている。現代人の感覚で秀吉軍が全面的に制海権を抑えて完璧に海上封鎖(&陸上封鎖)できてたなんて思わない方がいい。」

逆沢「その論理で行くと、毛利家は本能寺の変を最初から知っていながら、秀吉軍との和解に応じたという事になってしまうんだけど。」

愛原「当然そうなる。但し、上杉家や北条家の場合と異なり、この機会に毛利家としたら秀吉軍と修交したかったから、毛利家はあえて無理矢理和議を押し進めたのだろう。仮に秀吉が清水宗治の切腹を要求しなければ、毛利家も本能寺の変を知らなかったふりをする茶番なんてせずに済んだだろうが、清水宗治の切腹が和議の絶対条件になったからには、毛利家は清水宗治を見捨てても正当化される言い訳が必要になるからな。(清水宗治個人に限って言えば、水攻めされた備中高松城に閉じ込められていた状態だから、切腹する瞬間まで本能寺の変に気付かなかった可能性はある。また秀吉陣営もこの和議は急いで成功させる必要があったから、秀吉側と毛利家側が口裏を合わせて、秀吉軍が情報封鎖をしたから毛利家は本能寺の変を知る事ができなかったというシナリオの茶番劇につきあった可能性もある。)。当時の武家の常識からすれば、本能寺の変に気付いてしまったなら、和議交渉など中断して、上杉家や北条家がそうしたように、ここぞとばかり毛利家も秀吉軍を追撃しないといけなくなる(少なくとも忠義の士である清水宗治くらいは救出する必要がある)からな。ただ、小早川隆景や安国寺恵瓊は頭が良すぎるから、秀吉が織田家の後継者になる可能性が高いと判断し、ならばここで秀吉に恩を売りつけるのと、秀吉を攻撃して恨みを買うのと、どちらが得策かを秤にかけたら、味方の清水宗治を救出するという武家の常識に反して、清水宗治を見捨てても、やむなしという結論に落ち着いたのだろう。仮に秀吉を追撃するなら、後で織田家の支配権争いを制した秀吉に復讐されないようにキッチリ秀吉を追撃時にぶっ殺しておく(or明智光秀との決戦に敗れるレベルまで兵力を削っておく)必要があるが、そうするとまず水攻めで泥まみれになった備中高松城近辺を時間をかけて越える必要があるし、さらに宇喜多家が後詰めとして毛利家の前に立ちふさがるのが分かりきってる以上、それも無謀だからな。」

逆沢「なるへそ。そういう解釈もあるか。」

愛原「まぁ情報提供者を密かに殺す事で情報漏れを防ぐ例自体は、古今東西珍しくはないだろうが、少なくともそれが表沙汰になる例は稀だろう。そんな背信行為が表沙汰になったら、誰もそんな冷酷非道なボスの為に、命がけで情報を提供しなくなってしまうだろうから。」

逆沢「まぁ、言われてみれば、そうかもね。」

鼎「織田信長さんに、今川義元さんの居場所を知らせたとされる簗田政綱さんが、今川義元さんを討ち取った毛利良勝さんを差し置いて勲功第一とされたように、むしろ情報提供者は、誰よりも優遇される例すらあるよね。」

愛原「簗田政綱の実際の功績に関しては詳細不明な部分もあるが、情報提供者の勲功を大きく算出する事案自体はなんら不自然ではないからな。」

逆沢「つまり貴重な情報の提供者は、口封じに殺されるどころか、むしろ勲功第一。千金に値する活躍とすら見なされて当然って事か?」

愛原「命を賭けて誰よりも早く貴重な情報を持ち帰ってくれるような勇士は、俺から見ても優遇して当然だからな。情報戦に勝ちたいのなら、それくらい情報提供者に対しては厚遇するくらいでちょうどいいのかも知れない。」

鼎「目安箱とか、お客様サポートセンターとか、内部通報窓口のようなのも、担当の人間が誠実に素早く対応してこそ、正しく機能すると言われているよね。」

逆沢「COCOAじゃないけど、不具合の声を速やかに吸収・対応する窓口すらなければ、何ヶ月も不具合が放置されても自然だし。まして貴重な情報提供者をクレーマー扱いしたり、内部通報者を反乱分子扱いして見せしめに痛めつけるような組織は論外って事ね。」

鼎「モリカケサクラなども、こんなのはおかしいと声を上げる人自体はいたのだから、その時点で安倍政権が直ちに公文書の保全措置を行い、関係者を証人喚問に呼びつけ、黒川検事長のようなお友達ではなくもっと公正な第三者の手できちんと捜査できていればと思うと、残念でならないよね。なぜ安倍政権は、おかしな事に気付いた内部の人を自殺に追い込んだり、スキャンダルで追い詰めるのではなく、首謀者を速やかに明らかにし、しっかり罰することができなかったのか? 問題があれば首相であっても厳しく罰するという覚悟が当時の政権にあれば。相手が首相であろうと、容赦なく首に鈴をつけられるだけの指導力が政権にあれば。それができるかどうかで、国家全体の情報吸収能力も全然違っていたと思うし。今は、正しい情報を報告すると干し上げられるから、政権が喜ぶような情報しか上に上げない雰囲気になっちゃってるし、その為には情報のねつ造や超解釈もまかり通るような、ひどい状態にすら陥ってるというか。だから東京オリンピックに関しても、とても世論の反応を情報として正しく受けとめているように思えないし。すごく残念でならないよ。」

愛原「不都合な情報を受け付けない体質そのものが、災いしているんだろうな。劣勢に気付かないふりをすれば、優勢な戦況に変わる訳でも無いだろうに。」

逆沢「劣勢である事を受け容れた上でしっかり対策すれば挽回も可能だろうに。劣勢に気付かないふりをして放置したら手遅れになるだけだろ。」

鼎「上の方でも触れたけど、自分のパラメータを見る事で、自分の弱さに気付いてしまっても、それは悪い事じゃないよね。むしろ自分の弱点に気づく事ができる。弱点に気付けば対策もできるし。」

逆沢「今のプロ野球選手は、常にそういう自己分析を欠かさないらしいからねー。たとえば自分が内角攻めに弱いと気付いたら、相手チームがこちらの弱点である内角を執拗に攻めてくる前に速やかに弱点を克服していく。敵がこちらの弱点に気付いて手を打ってくる前に、こちらが弱点を潰す事ができれば、それだけで戦いも有利になるし。逆に相手がこちらの弱点に気付いてガンガン攻めてくるのに、こちらが弱点の対策をしないままなら、状況はますます不利になる。そして早期の戦力外通告もやむなしになる。そういう意味では、まさしく【敵を知り、己を知れば、百戦すれども危うからず】というか、情報を制する者が勝つ法則は、あらゆる局面で適用されてしまうといえそうね。池江さんレベルのチートなら、1年練習しないレベルの大ハンデを与えても、ライバルを力ずくでねじ伏せてしまえるかも知れないけど。」

鼎「チートスキルを手に入れて無双する物語が最近大流行なのは、情報戦とか、そういう小難しい要素は抜きにして、圧倒的な実力差だけでねじ伏せるような生き方をしたい人が増えてるせいもあるのかな?」

逆沢「大して努力しなくても、才能だけで相手をねじ伏せて、その上で【私は誰よりも努力したから勝った。お前は私みたいに努力しなかったから私に負けた】と、相手の人格を否定するようなマウントをするような生き方をしたい人が増えてるのかもね。」

愛原「難病で1年間努力する機会を与えられなかったという事情などは深く同情する余地があるけど、努力する機会を与えられなかった者が、その間もずっと努力し続けた者を力でねじ伏せて、【努力は必ず報われる】というのは、正直違和感あるかもな。親からもらった素質を無駄にせず、しっかり磨き上げた彼女自身は讃えられる事はあっても、非難されるいわれは全く無いんだけども。」

逆沢「ただ敗者からすれば、【お前らザコがどれだけ努力しようとも、圧倒的な才能に恵まれたチートスキルの持ち主には、絶対に勝・て・な・い・のだよ! 貴様らがザコがいくら努力しても、無駄・無駄・無駄ァァァ!!】と厳しい現実を突きつけられた気もするわね。」

愛原「で、あげく【お前らは努力しなかったから負けた】と公正世界仮説の支持者に罵られるのか。あまりにも悲しすぎるな。」

鼎「そんな風な話の流れになると、【敵を知り、己を知れば、百戦すれども危うからず】とか、【情報を制する者が勝つ】という今回のテーマの趣旨自体が、全否定されてしまうんだけど。力のある者には、、弱者がどれだけ知恵を絞っても、勇気を絞っても、仲間と協力して力を合わせても、どうやっても勝てないなんてオチになると。」

愛原「うーん。話が全否定されたら、今までの話の流れは何だったのか?って感じになるから、そろそろ無理矢理まとめるか? とりあえず圧倒的なチートスキルの持ち主に対しては、凡人が何をどう努力しても、結局力でねじ伏せられるという事はあるかも知れない。しかしそういう願望を抱いてるだけの凡人が、情報戦の要素をないがしろにし、努力もしないようではお話にならない。都合の悪い情報から目を背けて、俺にはチート能力があるからとか、神国の加護があるからとか、少なくともアイツよりは上だからとか、そんな風に思い込んで慢心して、適切な対応を怠れば、【負けに不思議の負け無し】の格言通りの展開になる(ただし相手がこちら以上に慢心・油断していれば、【勝ちに不思議の勝ちあり】の言葉のごとく、何となく勝ててしまう事はある。)。少なくとも目くそ鼻くそレベルの戦力差の場合、力だけで相手をねじ伏せられるような展開にはまずならない。相手より油断した方が負ける。そういう展開になる。」

鼎「つまり今の日本政府は、権力というチートパワーがあれば、正しい情報とやらに頼らなくとも、都合のいい情報だけを押し付けて、刃向かう者は権力でねじ伏せれば、どうとでも押し切れると思い込んでるようだけど、これももしかしたら、チートパワーでごり押しするだけのなろう系主人公と同類の発想だったのかな?」

逆沢「けどそういう、頭を使う戦いを放棄して力で押しつぶす展開に慣れてしまうと、自分より力がある相手。たとえばアメリカのような格上の相手に対しては、手も足もでなくなるんだけどね。正しいけど不都合な情報を受け容れる度量がないから、いつの間にか、自分達はアメリカよりも強いとか、何とかなると都合のいい妄想しかできなくなって、やがて破滅する未来しかないというか。」

鼎「情報というのは、情報魔法でピッみたいな事ができない世界だと、日頃の信頼関係がものをいうから、嘘の情報や都合のいい情報が常態化してしまうと、正しい情報が欲しくなっても、そう簡単には入手できなくなってしまうよね。今まで内部通報者を散々弾圧してきたのに、改めて内部通報者を募集みたいにやっても、誰もそんなものに応ずるはずがないようなものというか。トランプ前大統領じゃないけど、支持者をつなぎ止める為にも、嘘を最後まで貫き通さざるを得ないなる事すら珍しくなくなると言うか。」

逆沢「加えて、人は都合のいい情報ばかり耳に入れたがる生き物だからねー。凡庸な俗人なら特に。そう考えると、得体の知れない南蛮人を積極的に迎えいれたり、貴重な情報提供者を厚遇したり、そういう振る舞いをためらいなくできる織田信長なんかは、やっぱり英雄の素質十分だったんだなと思うわ。逆に北条氏政あたりは、心のどこかで慢心があったというか、どことなく井の中の蛙で、中央の情勢の変化に疎い部分があったから滅ぼされたんだろうとも。」

愛原「自分が圧倒的なチートパワーを持つ1番手ならまだしも、2番手以降なら情報を提供してくれたり、情報を提供し合うことで連携を深められる協力者は絶対不可欠だ。まして末期の大日本帝国などは、頻繁に有益な情報を交換し、連携もできる同盟国などないも同然だったんだから、せめて自国民とくらい正しい情報を交換する事で、連携を強化しないとならないのに、都合の良い嘘まみれの情報しか流通しないようなシステムにしてしまったからな。陸軍は陸軍で海軍に都合のいい情報しか提供しない。海軍もまた同様。大本営も帝国議会もまた同様。そりゃあ滅びるしかないわなと。」

鼎「最近はチートパワーで敵を圧倒するような物語が大流行だけど、弱者が弱者なりに力を合わせて、弱点を克服し、仲間と連携し協力し合う物語も、まだまだ捨てがたいよね。」

愛原「小難しい話は抜きで俺TUEEEしたい気分になる事は俺もあるし、そういう作品の魅力や需要も分かるし、俺自身、続きが楽しみでしょうがないその手の作品も、何作か無い訳では無い。しかし弱者が弱者なりに、何とか知恵と勇気を振り絞って強者を倒すような物語に対する魅力が薄れた訳でも決して無い。そして弱者が強者に対抗する為に有効な武器は何かといえば、やはり情報力(情報を正しく処理できる分析力や観察力や発想力や行動力も含む)が真っ先に来るだろうと。」

逆沢「情報は、見なかった事にするものでも、隠蔽するものでも、ねつ造するものでもなく、正しい情報をありのままに受け容れて、仲間と共有するもの。それが基本って事ね。」

愛原「もちろん敵を欺くために、偽情報をばらまくなんて戦略もあり得るが、そういうのはあくまで敵に対して用いる手段。仲良くする気がない相手に対してのみ、用いてよい手段。それ以外に用いると、信用できない奴と疑われ、むしろ敵に回す事になる。場合によっては、利害に関わらない無関係な第三者にに対してまで、卑怯者の印象を与えるリスクのあるものだ。」

鼎「公にすべき情報を隠したりすると、やましいことがあるに違いないとか、良からぬ事をしてるに違いないと、疑念を抱かれても当然な状況になるから、公的な場で答弁を拒否したり、公文書を隠したりするのは、極力避けないと駄目だよね。」

愛原「という訳で今回は、情報戦について取り上げてみた。情報戦というと、いかに相手が持つ機密情報をうまく入手するか? こちらが持つ機密情報が外部に漏れないように対策するか? そういうのにばかり思考が向くが、実際にはそういう要素は枝葉でしかない。都合のよい情報しか信じない者が敵の機密情報とやらの入手に成功しても、どうせまともに運用できないのは目に見えてるからな。」

鼎「そういう人は、敵の弱点を入手した気になって偽情報を喜々と信じて、あっさり敵の策にはめられてしまいそうだよね。逆にこちらにとって都合の悪い情報は見て見ぬふりするか、責任逃れのために隠蔽・ねつ造しかできないから、そこが発端になって嘘で嘘を塗り固めるようになって、やがて戦略そのものを破綻させる元凶にしかならないだろうし。ある意味、勝手に自滅というか。」

愛原「そうではなくて、どうやって正しい情報を入手するか? どうやったらみんなが積極的に正しい情報を持ち込んでくれるようになるか? どうやったら正しい情報を信じてもらえて、受け容れてもらえて、協力して、連携できるか? そういう視点の方が重要だ。また、今の世の中は、インターネットもあるし、情報源自体は無数にある。その中から正しい情報をいかに抽出できるか? ただの数字や文字の羅列でしかない情報をいかに組み合わせて、有益な情報として昇華できるか? そういうのも重要になる。そこを間違えたら、真実(?)に目覚めたつもりのQアノンにもJアノンにもになってしまう危険もあるだろう。」

逆沢「個人情報が盗まれたとか、色々ニュースになるけど、それ自体は実はそこまで重要ではない。それ自身はただの数字や文字の羅列でしかない。それを悪用する意思と、悪用できるだけの知恵と実行力がある者の手に渡ってこそ、初めて脅威になるともいえるってか?」

愛原「正しい情報を正しいと見抜ける者。さらに、それをちゃんと活用できる者となると、意外と限られるからな。ゲームのパラメータなんかもそうだが、それ自体はただの数字の羅列でしかない。ちゃんとデータの中身を把握して、それを戦略に活かしてようやく意味がある。今時のゲームは、偵察コマンドとか使わなくとも、始めから敵の情報もフルオープンなゲームも少なくないが、どうせプレイヤーもNPCも、それを有効活用できる範囲は限られるからな。機密情報を漏らすなとか、機密情報を手に入れろとかは、さして重要ではない。情報なんてのは、漏れるときはどうやっても漏れる。本能寺の変の話じゃないが、隠そうと思えばいくらでも、いつまでも、隠し通せるというシロモノではない。その代わり、漏れても誰もその内容を気にしない事もあれば、見当違いの解釈をしたり、孔明の罠と決めつけて無視したり、逆にパニックになったり、とても適切とは思えない反応を人々がしても珍しくないというだけの話で。」

逆沢「まぁ嘘まみれの大本営発表にしても、国民がそれを真に受けて盲信したというよりは、【そう信じた方が幸せな気分になれるし都合がいいから、その発表を信じることにした】とか、【その発表は間違っていると糾弾した所で特高警察にしょっぴかれて拷問にかけられるから、黙って見て見ぬふりをした】という人の方が多そうな気もするからねー。」

鼎「情報は隠蔽しようとしても、隠蔽できる範囲は限られる。そんな部分は重要ではなく、むしろ解釈と運用の問題。正しい情報を正しいと信じなければ、そんな情報に何の意味も無いし。逆もしかり。ただの数字と文字の羅列でしかない情報をどう処理し、活用するか? また有益な情報をどうやって効率的に入手するか? 仲間と情報を共有し、効率的に運用できるか? そこが一番大事って事だよね。」

愛原「人の口に戸は立てられない。隠し通せる情報なんて限られている。その代わり、人は自分が思ってる程、情報に関心はない。情報を上手く利用できる者は極めて限られる。それだけの話。情報分析に関心のないプロ野球選手は、なぜか打率が下がっていく一方の自分の分析も対策もしないまま、そのまま戦力外になるだろうし。情報分析に余念の無いプロ野球選手は、自分の弱点、敵が攻めてくる球種やコースを徹底的に洗い出して、対策を進めるだろう。情報は隠すか隠さないかではなく、しっかり分析するか、分析もせず気にしないで放置するか? そういう次元で考える質のものだ。」

逆沢「誰がどんな球を投げたか? 誰がどんな球を打ったか? そんなのは隠そうとして隠せる情報ではないからねー。むしろ隠そうとすればするほど、やましいことがやりそうだと、余計にマークされそうだし。」

鼎「企業秘密とか軍事機密と言うのも、隠そうとして隠せる範囲はごくわずかだよね。もちろん可能な限り秘匿すべき重大な機密もあるだろうけど、そういう視点にのみ拘泥するのではなく、安易に模造した相手を法的に掣肘できるように特許を取得しておくとか。よっぽどの技術力や資金力が無いと解析できても、模造できないような仕組みにしておくとか。あるいは並大抵の設備では模造しても費用対効果が合わない製造・流通構造にようにしておくとか。そうやって対策していく視点の方が重要であって。大抵の製品は、真似ようとしたら真似る事はできるかも知れないけど、下手にパクッたら、世間から非難されたり、賠償を求められたり、あるいは真似ようとしても技術・採算的に割に合わないから、普通は誰もそれをしないだけだから。」

愛原「情報は隠してナンボなんて認識でいるから、隠蔽体質・ねつ造体質になって、やがてまともな情報も入手できなくなって、どんどん落ちぶれていく。そうではなく、集めてナンボ。活用してナンボ。共有してナンボ。ゴミの山から使える品を探し当てるようなノリで、正しい情報、使える情報を速やかに拾い上げられるようにしておく。それができればCOCOAの不祥事のような間抜けな展開も避けられたと思うし。」

逆沢「情報戦は、隠すとか盗み取るみたいな次元のものではない。誰でも触れるゴミの山から、宝探しするようなもの。価値が分からない物からみれば取るに足らないゴミだけど、ちゃんと探して、磨いてできる者にとって千金に値する物って事だよね。」

愛原「QアノンとかJアノンみたいに、ゴミ情報を宝石のようなお宝と勘違いして盲信する輩もいるが、それくらい人によって認識が異なるもの。それが情報だ。そして情報の山から、適切に価値があるものをより分けて、積極的に磨いたり、投資できるかどうかが勝敗を分ける。情報なんぞに頼らなくとも、チートスキルで押し切れる一部の者以外にとって、情報は最大の武器。仮に【努力すれば報われる】のが真実であるとすれば、凡人の大半にとって、情報分析とそれによって得られた適切な対策こそが、努力を構成する中身の大きなピースになるのは間違いない。根拠もなくウサギ跳びを頑張るのが努力ではない。そんなのは、精神論だけで戦争を仕掛けるような、どうしようもない愚行と言わざるを得ない。」

鼎「自分の低いパラメータを嘆くだけでなく、見て見ぬふりするのでもなく、自分より低いパラメータの者を見下して目くそ鼻くそを笑うのでもなく、まず己を知れた事に感謝して、そこからがスタートと言う事だよね。己のパラメータとしっかりにらめっこして、短所を補うなり、長所を伸ばすなり、未知のスキルを試すなり、色々状況改善していくというか。」

愛原「凡人が天下取りみたいな大層なことを考えなくてもいいが、上の者が情報をないがしろにして、おかしな事をしないか、監視する事ができればそれだけでも違うからな。自分一人の力で世の中を動かせないような凡人にとっては、世の中を動かす側の連中が迷走して、こちらに被害を与えないように監視し、対策・対応する方がむしろ重要になる。そういう意味でも、上の者が隠蔽体質・ねつ造体質に陥ってないか? 正しい情報を共有し、また吸収できる仕組みが整っているか? そんな視点も持ちたいところだな。」





















過去のたわごと 
2021年 4月11日 予備戦力 3月28日 不正の告発と隠蔽
3月14日 職人(ドワーフ)  2月28日 地位に見合う責任と報酬の話
2月14日 娯楽産業  1月31日 名君・名宰相
1月17日 選別(トリアージ) 1月3日 大きく育ちすぎた作品
 2020年 12月20日 つまらないラスボス戦 12月6日 予知の活用方法
11月22日 信じたい事しか信じない人たち  11月8日 老化の始まり(能力のピーク)
10月25日 敵の成長率 10月11日 属人性
9月27日 信用(信用創造) 9月13日 犯罪都市
8月30日 同行するヒロイン、同行しないヒロイン 8月16日 まとめ役としてのリーダー
8月2日 なろう系主人公とやれやれ系主人公 7月19日 安楽死
7月5日 イデオロギーの矛盾や対立を超えて幸福を実現する方法 6月21日 アピールする人、出る杭を打つ人
6月7日 間違いを改める方法  5月24日 コロナよりも、ゾンビよりも、米軍よりも恐ろしい集団の空気
5月10日 部隊長の決断 4月26日 集団ヒステリーと同調圧力 
4月12日 札束を無限に刷り続けるとどうなるか? 3月29日 借金取りの恐怖
3月15日 禅譲 3月1日 秩序志向のプレイヤーと混沌志向のプレイヤー
2月16日 (こまめな)人事異動(のススメ) 2月2日 忠誠度という名のゲームパラメータ
1月19日 恨み 1月5日 鞍替え
 2019年 12月22日 景気 12月8日 承認欲求に囚われないために
11月24日 黒幕としてのスポンサー 11月10日 プロスペクト理論とモブの生き残り戦略
10月27日 追い込まれた悪人キャラのダメージ・コントロール戦略 10月13日  いじめっ子キャラの特徴
9月29日 命令に背くNPC 9月15日 平等・公平を維持するためのコスト
9月1日 能力値とスキル 8月18日 地位を与えられた者(中間管理職)
8月4日 パニックホラーもののリーダー 7月21日 パニックホラーものの主人公
7月7日 許される人と許されない人 6月23日 愚民政策
6月9日 壊された人への対応 5月26日 新時代の脅威
5月12日 (攻撃の)大義名分 4月28日 前回の反省とキャスティングの話
4月14日 汚染された情報の拡散 3月31日 理想の選挙制度
3月17日 黙示 3月3日 あの世の世界
2月17日 うまくいかなかった革命後をどうするか? 2月3日 策略としての挑発
1月19日 腐敗した司法(正義の裁きの担い手)  1月5日 強きを挫き弱きを助くVS弱きを挫き強きを助く
 2018年 12月23日 悪の根源≒マウントしたいという欲望 12月9日 Steamのゲーム
11月25日 成り上がったダメ人間 11月11日 自分を強化する技VS敵を弱体化する技
10月28日 限界への挑戦 10月14日 「弱者=守られるべき善人」でない場合
9月30日 脅しによる支配 9月17日 信用できない情報だらけの社会の場合
9月2日 太鼓持ち 8月19日 連続攻撃
8月5日 信用スコアに支配された社会 7月22日 内通者
7月8日 人件費コスト管理ゲーム 6月24日 忠義者キャラ
6月10日 欠陥つき有能キャラの処遇 5月27日 邪悪な独裁者に支配された組織のメンバーの挙動
5月13日 邪悪な独裁者が健全な組織を乗っ取る方法 4月29日 論破
4月15日 正義の味方という名の制裁者 4月1日 平気で嘘をつける人たち 
3月18日 公正世界仮説 3月4日 被害者叩き 
2月18日 政治力 2月4日 統率力 
1月21日 優秀すぎるライバルが現れたとき  1月7日 素性を表す記号としての肩書き
2017年 12月24日 フリゲの雑談  12月10日 賤民階級
11月26日 個性づけとしてのパラメータ 11月12日 宿敵宣言
10月29日 大同団結 10月15日 品質について
10月1日 華麗な策略、汚い策略。その違い 9月17日 平等主義と反平等主義
9月3日 ファン型オタクとマニア型オタクの違い 8月20日 ツイッターの利点と問題点 
8月6日 大抜擢された人材 7月23日 誇りと傲慢
7月9日 傲慢とマウンティング 6月25日 権威を利用するナイトども
6月11日 悪事プレイ(のススメ) 5月28日 異界人(宇宙人)の干渉
5月14日 集団の思考ルーチン 4月30日 人間っぽさ=非効率的な思考ルーチン
4月16日 名声欲 4月2日 無言の圧力と忖度
3月20日 ロスト・ハイ・テクノロジー 3月5日 破壊神の信者
2月19日 一人称形式で見える視野の範囲 2月5日 歴史的人物の当時の評価
1月22日 未来予測 1月8日 人相見(人物鑑定)
2016年 12月25日 商業レビュアー 12月11日 成長戦略の目玉としてのカジノ
11月27日 パニック 11月13日 生存ゲーム的なシチュエーション
10月30日 強敵感 10月16日 感情移入という視点からのキャラクターメイク
10月2日 供給過剰社会 9月18日 血筋
9月4日 統一されるべき尺度 8月21日 暑さと寒さ
8月7日 (優秀な)下っ端 7月24日 超便利社会=超疲弊社会
7月10日 社会的弱者を量産し、彼らを悪の先兵に誘う者  6月26日 少子化社会という舞台
6月12日 有事法制(緊急事態における法のあり方) 5月29日 悪のセレブサロン 
5月15日 成功者が成功後にやりたいと思うこと 5月1日 ゲーム世界とリアル世界の違い
4月18日 過去に戻ってやり直すということ 4月3日 八百長 
3月20日 異邦人(外国人労働者) 3月6日 陣形
2月21日 功績泥棒 2月7日 三国志13をプレイ
1月24日 裏切り者 1月10日 善政家
2015年 12月27日 精神~命よりも大切なもの 12月6日 独立戦争 
11月23日 ジャーナリスト 11月8日 精神力 
10月25日 優しい指導者  10月11日 助けを求める人たち 
9月27日 兵站 9月13日 善玉が起こした悪事や不祥事
8月30日 カイゼン 8月14日 盗作・ゴースト
8月2日 表稼業 7月20日 正論を用いない説得工作
7月5日 ディストピア 6月21日 財政破綻
6月7日 防諜 5月24日 サイコパス
5月10日 戦犯 4月26日 ハト派とタカ派
4月12日 不遇な先駆者 3月29日 プロギャンブラー(バクチで生計を立てる人)
3月15日 世界の管理者という名のラスボス 3月3日 命令コマンド
2月15日 攻略本・攻略サイト 2月1日 お遊びコマンド
1月18日 精神異常状態 1月4日 NPCの選択判断ルーチン
2014年 12月14日 男女キャラクターの比率 11月30日 不安と安心の役割
11月16日 現実主義者の正体 11月3日 アイテムゲット
10月19日 真相にたどり着けない者 10月5日 挫折
9月14日 嫌いだけど素晴らしい人達 9月7日 売れている作品と面白い作品の違い
8月24日 援軍 8月3日 ブラゲとパケゲ
7月20日 根性論と科学的知見に基づいた肉体改造 7月6日 ディスリスペクト(軽蔑・disり)
6月22日 あやかり系主人公 6月8日 中毒
5月25日 箱庭ゲーム 5月11日 ダブルスタンダード
4月20日 偽りの理想郷 4月6日 防御力
3月23日 自分用ゲーム作り 3月9日 育成する指導者、選別する指導者
2月23日 忠誠 2月9日 変化するキャラクター
1月26日 一芸職人VS器用貧乏 1月11日 評判
2013年 12月23日 身分制度 12月8日 陰謀
11月24日 秘密 11月10日 努力が報われるゲーム
10月27日 ゲームの自由度について 10月13日 出来の悪い二代目
9月29日 怒り 9月15日 撤退戦術
8月30日 ヒール(悪役) 8月15日 覆水盆に返らず
7月28日 予知・予測 7月13日 かつてのヒーロー
6月30日 覚醒(新能力発現・急成長) 6月15日 犠牲
6月3日 単独開発 5月19日 ダメ人間
5月5日 悪徳宗教を必要とする人々 4月21日 悪の連帯責任
4月7日 3種類の立場からみた作品批評 3月24日 中立性を装った愚痴・悪口など(仮)
3月10日 人気対戦競技の条件 2月24日 幻想空間
2月10日 お金 1月27日 尊敬できる敵
1月13日 やる気・気合 12月29日 ルール
2012年 12月15日 厨二病 12月2日 売れ筋
11月17日 改心 11月4日 議論
10月21日 優秀な人材の起用・登用方法 10月7日 憎しみにとらわれた人達
9月22日 友情やコネによる人事起用の危うさ 9月8日 権力欲に取り憑かれた人達
8月19日 敗北の受け止め方~捲土重来を期すために 8月5日 作者(表現者)が作品を通じて伝えたい思い
7月29日 人が自ら死(自殺)を決意するとき 7月15日 選択肢を選ぶことによる覚悟(リスク)
7月1日 選択肢があるということ 6月16日 宣伝と人気
6月2日 ホンネとタテマエ 5月19日 コンプガチャに学ぶ確率論とイカサマの話
5月6日 鑑識眼 4月30日 平等と競争
4月14日 公務員ヒーロー 4月1日 SF設定
3月18日 情報収集 3月3日 原発考察
2月19日 プライド 2月5日 お笑い
1月22日 ラスボスの処断方法 1月8日 創造→創作
2011年 12月30日 独裁者 12月9日 二次創作品
11月27日 万人向けからマニア向けの時代へ 11月13日 無敵能力の人たち
10月29日 正式名称 10月15日 利の人、情の人
10月3日 ポジティブ・ネガティブ 9月16日 利権
9月3日 借金 8月21日 何も変わらない事の恐怖
8月5日 発信したいオタクと共感したいオタク 7月25日 戦う地方、媚びる地方
7月17日 充電期間 7月10日 ひとそれのアンケート結果
7月2日 供給過剰気味のゲーム(&娯楽) 6月21日 東日本大震災3
6月5日 上司に反発 5月21日 修正する度量
5月14日 挑戦する勇気 5月1日 調子
4月17日 専門スキル 4月3日 東日本大震災2
3月18日 東日本大震災1 3月5日 ネトウヨと不良キャラの共通点
2月19日 信用ラインと警戒ライン 2月5日 信じられない者ばかりの世界観
1月23日 武器を交えない戦争 1月16日 しゃべらない主人公
1月7日 異世界に飛ばされた凡人 12月25日 後ろ向きな嫉妬心
2010年 12月19日no2 人それのゲーム難易度 12月19日no1 社会人型キャラ
12月11日 新作公開してから一週間 12月5日 新作ゲーム紹介
11月20日 理想と現実 10月29日 新作公開予定
10月18日 派閥 10月1日 仲間
9月19日 キャラクターイメージ 9月6日 理想を持った人間。そうでない人間
8月21日 革命後 8月8日 長編のオチのつけ方
7月24日 勇者は世直しができるか? 7月10日 全力集中プレイと長期戦略プレイ
6月27日 RPGのチームバトル 6月13日 傭兵団
5月29日 相手の思考をよんでみよう 5月14日 扇動する者、される者
5月7日 こっそりアンケート設置お知らせ、ほか 5月3日 地方を主人公の舞台にしてみよう
4月17日 コンピュータは人間を上回れるか? 4月2日 政権交代から6ヶ月が過ぎて
3月22日 フィクション 3月12日 困ったパーティメンバー
2月21日 責任 2月6日 教育
1月23日 トップダウン式製作とボトムアップ式製作 1月10日 ゲーム作成スタッフ
2009年 12月25日 政権交代から3ヶ月が過ぎて 12月12日 血液型
11月29日 編集日記・編集後記 11月14日 AVG(+SLG)制作中
10月31日 シナリオ 10月18日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには2
10月3日 オリジナル 9月19日 ゲーム作りで完成までこぎ着けるためには
9月6日 実在モデルをどこまで採用できるか 8月24日 素材?
8月14日 今時の報道スタイル 8月8日 ユーザーサポートにメールを送ってみました
7月25日 恋愛シミュレーション2の魅力? 7月11日 人気と実力
6月27日 打ち切り 6月19日 エロゲ規制強化の流れからみるゲーム考
6月6日 貴族階級 5月23日 悪の戦闘員
5月10日 異なるキャラクターの視点でみてみよう 4月24日 強者がますます強くなる・・・
4月11日 ゲームエディタ 3月29日 愛郷心
3月22日 匿名ネット社会 3月6日 暗躍する超能力者たち
2月22日 信者キャラ 2月15日 必殺技
2月1日 アンチヒーロー(悪役型英雄) 1月23日 カタストロフィーを未然に阻止しよう
1月16日 フェアな戦い 1月3日 あれから幾年後
2008年 12月28日 国盗りSLGの景気対策 12月20日 現実世界をゲーム化してみよう
12月5日 内部対立 11月29日 推理もの??
11月22日 悪人とも言い切れない罪人 11月7日 正史
10月31日 萌えない女性キャラ 10月18日 関西弁
10月5日 大阪 9月21日 避けられない強大な敵
9月7日 人気・魅力・カリスマ 8月29日 黒幕
8月23日 運と実力 8月9日 COMの思考ルーチン
8月3日 新シナリオ「HeiseiNippon」公開 7月19日 軍師
7月5日 各国の思惑を構成するもの 6月21日 催眠術
6月7日 和解 5月24日 知恵者
5月16日 千年生きてみよう 5月3日 生き残ることと勝ち残ること
4月18日 冷酷な指導者 4月5日 お金の使い道
3月15日 若さ 3月7日 性能と運用
2月29日 アンケート現況発表(質問2について) 2月22日 広報戦略
2月10日 差別 1月27日 敵のスペック

1月13日 神の加護、神聖魔法 12月30日 フリーゲームのレビュー
2007年 12月16日 国盗りゲームのパターン 12月1日 謎について
11月16日 ゲーム世界での対人設定2(その他視点) 11月3日 ゲーム世界での対人設定1(味方視点)
10月20日 レジスタンス勢力 10月5日 終盤~エンディング
9月21日 世襲について 9月8日 悪役(ヒデブ派5隊長など)
8月24日 確率について 8月10日 セーブ&ロード
7月27日 成長について 7月15日 SRPGにおける白兵部分のゲーム的処理
6月30日 SRPGのマップのシステム 6月17日 徴収と略奪
6月2日 兵科あれこれ 5月19日 理想の君臣関係
5月4日 経済力うんぬん 4月21日 戦略ゲームと戦術ゲーム
4月6日 公開情報と非公開情報 3月24日 個人戦用の武器等
3月9日 兵士の武器 2月25日 ゲーム作りとゲーム遊び
2月11日 少数派(属性持ち)向けゲーム 1月28日 バージョンアップ

1月13日 宮田軍にてこ入れ? 12月30日 フリーゲームの宣伝
2006年 12月15日 投票・アンケート 12月1日 最強の敵
11月18日 動かしやすいキャラと動かしにくいキャラ 11月4日 デバッグ
10月22日 現代・近未来ものについて 10月6日 趣味の社会人クリエイター
9月15日 新作?の状況について 9月8日 BGMについて
8月27日 登場人物の口語表現 8月12日 女性キャラ
7月28日 主人公選択式ゲーム 7月16日 マイサイトについて
7月2日 死について 6月17日 風刺について
6月2日 シナリオタイプあれこれ 5月19日 ゲーム作りの進め方について
5月5日 ゲーム作りを始める時について 4月21日 高能力キャラの表現方法
4月8日 悪い敵 3月31日 名前について
3月18日 伝え方と伝わり方 3月12日 キャラクターのプロフィールについて
3月5日 アマとプロによる基本プロット考 2月25日 自作CGについて
2月19日 著作権について 2月12日 バックグラウンドの設定について
2月5日 SRPG95の次回作に対する期待 1月29日 分岐と自由度について
1月22日 難易度について 1月15日 勢力別能力値考察
1月8日 主人公について 1月1日 ユニットの能力値をどういじるかについて
2005年  12月30日 12月23日 12月16日 12月9日 12月2日 11月25日 11月18日 11月11日 11月5日 10月31日















トップページに戻る